162 絶望と後悔と懺悔と
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[――ずっと、この時を待っていたのに]
(238) 2014/02/15(Sat) 21時頃
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[探す一人と一匹の姿を見つけたのは 切り結ぶ音が響く頃。
円とキャロライナの無事も 周と涼平の生存も、 確かめたいけれど、それは後だ。
成すべきことを成さねば被害は広がり続ける。]
安吾さん──遅れてすみません。
[目の前の相手へと 集中しているであろう安吾の集中を乱さぬよう 視界に入る前に一言告げ、 ホリーに斬り掛かる隙を見定める。]
(239) 2014/02/15(Sat) 21時頃
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ほら、言ったでしょう? すぐにまた会えるって。
[そう言って振り向いた。 その表情には微笑みすら浮かんでいて。
言葉とも相まってまるで、街角で再会した男女のようでさえあった。 右手に持った日本刀を横に振るうと、付着していた血液が散っていき。 残るのは綺麗な刀身のみ。
そして、先ほどまでは殺す気だったのだけれど。 今は少し気が変わっていた。]
(240) 2014/02/15(Sat) 21時頃
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[余裕を脱ぎ捨てたホリーの動きは 神宿で相見えた時より遥かに疾い。
剣筋を眼で追うのも至難の技だ。 再び襲う無力感に、 剣を交えずして膝を屈しそうになるけれど]
サポートします。
[自らを奮い立たせるように短く言って、 ホリーの背後へと回った。]
(241) 2014/02/15(Sat) 21時頃
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津久居 安吾。 貴方は殺しはしない。
あたし達の眷属にしてあげる。 そして、血の呪縛をもって貴方を作り変える。
[そう言って日本刀を彼に向けると。 愉しげな笑みを見せていた。]
貴方がいくら拒んでも、大事な家族を殺すようにしてあげるわ。
[その言葉に彼は気がつくのかもしれない。 吸血鬼の眷属にされた者が、どうして人を殺すのかも。
その部分はホリーには当然の事だったから。 彼に情報を与えていると言う意識は無かったのだ。]
(242) 2014/02/15(Sat) 21時頃
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あら、貴女も来たのね。 好都合だわ。
彼は殺さずにあたしの眷属に。 そして、貴女を血祭りにあげる事で。 きっとこの疼きも消えるでしょうね。
[先日の戦場で見せた殺気とは質の違う殺気。 弱い精神力の持ち主であれば気圧される程の殺気をその身に纏っていた。]
(243) 2014/02/15(Sat) 21時頃
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− 回想・出陣前 −
[ホリーが戯れから戻って来た際、血の匂いを嗅ぎ取れば 珍しいと彼女を視線だけを向ける。 だがこの場に来たと言う事は参戦すると言う意志。 彼女は傷を上回る働きを見せてくれるのだろうと 何も言わなかった]
マユミ。 褒美はまだ良いのか?
[視線はホリーからマユミに。 褒美の内容からすればまだ手に入れていないのは明白だが。 のんびりとしている様にも機を狙っている様にも見え、 まだ手に入れようとする意志があるかを確認するだけの問い]
(*89) 2014/02/15(Sat) 21時頃
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出来るのかしらね? ここは先ほどまでの狭い屋上とは違うわよ。
[そう言うと、地を蹴り。 まずはと定めたのは絢矢の方だった。
横薙ぎの斬撃をフェイントに彼女の背後へ回り込むと袈裟切りに切りつけて見せる。 そして、反撃を受ける前にとバックステップで一度距離を取ってから。彼女の鎖骨の辺りを狙って強烈な打ち降ろしの一撃を放つ。]
(244) 2014/02/15(Sat) 21時頃
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お前への褒美が、お前の役に立つ事を祈っておこう。
[いつか祈りと言うものを知っているかと尋ねられた時の事を 思い出して『祈り』と言う言葉を口にする。
祈りとは願望を飾り立てたもの。
それ以上に違いがあるとは思いもしないからこそ。 出陣の前に、ふと訊いた*]
マユミ、お前が今祈るのは何だ?
(*90) 2014/02/15(Sat) 21時半頃
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>>234>>235 [でも、返事は、やっぱりいつもの夢の同じだ。 わかっている。
それが、この話の結末だってこと。
幸せなことなんて、 訪れない。 いつだって、そうだ。
一番なってほしくない風に、物事は進んでいく。
最初の家族が壊れたときも、 仲間と呼べるグループから取り残されたときも、 だから、必死に、あの孤児院で、 自分は家族を護ろうとしていた。 幼い子の面倒をみて、 周やリーは助けようとして、
でも、その時目覚めてしまった気持ち]
(245) 2014/02/15(Sat) 21時半頃
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[その白い指が赤くなるのに、 それでも、頑張って、一緒についてこようとした一ヶ月年上の女の子]
(246) 2014/02/15(Sat) 21時半頃
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>>236>>237 [マユミの言葉に、腕の力を強める。 その先に出てくる拒絶の言葉もわかっている。 リーも、マユミも、もう、自分を必要としていない。
否、もう、要らないのだ]
――……あのお願いは、お前にされなぐでも、 やらなぐちゃならないごどだ。
[その事柄だけには否定を]
おでは、幸せにはならなぐでいいんだ。 気にするな。
[知っている。 おかえり、なんて言葉は、もう…]
(247) 2014/02/15(Sat) 21時半頃
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[―――やられた。 零にーさんが周にーさんを人質にしてる図は塗り替えられた。
あいにく僕にはそっちの方を見ている余裕はなかったし、背中に目がついてるわけでもない。 でも、耳はいともたやすく全方位の音を拾う。
敵にも聞こえてるよね。周にーさんが名乗りをあげた声は。>>175 だから、さっきより、見るからに士気の上がった顔をしてて]
………、っ!
[僕が振り下ろした脇差は敵にかすりもせず、敵が死角から獲物を振り下ろしてくる……予感。 すぐに半回転してマインゴーシュで受け止め――弾く。
ついつい舌打ちするしかない]
(248) 2014/02/15(Sat) 21時半頃
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[ マユミのスカーフにくるんだ小瓶。 この一回で化物などにはならないだろう。
でも、もし、この戦場で生き残ったとしても、 きっとまた、新たな小瓶を飲む日が来る。
それが、もう、使命なのだ]
[ただ、声は、どうしても、涙色がのってるから、 今度は、離れればその顔を見られると思えば、目をそらし、 でも、手の力が緩められずに]
(249) 2014/02/15(Sat) 21時半頃
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[このまま雑魚同然の相手と小競り合いしてたら全然、目指すところに近付けない。 だけど敵はひっきりなしに向かってくる。きっとこの位置関係のせいだね。
僕と、その近くに固まってる吸血鬼をたおせば、“始祖様”を討たんとする周にーさんの助力ができるって思ってるに違いないんだ]
……、そんなにやる気なら、 先に君らのこと連れてってあげる…。
[僕は地面を蹴って左右の武器で斬りかかる。 後ろの方を振り返る素振りは見せず]
(250) 2014/02/15(Sat) 21時半頃
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零にーさん、 何を、……望んでるの。
[届かないとしてもささやかな問いを投げることしかできず]
(*91) 2014/02/15(Sat) 21時半頃
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サミュエルは、一雫、溢れるのを見られないように。
2014/02/15(Sat) 21時半頃
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− 回想 −
[血の匂いをさせる吸血鬼はもう1人いた。眷属の理依。 唯一抗える言葉を駆使する吸血鬼。 全てを拒否している様で、全てを大切に想っているのだろう。
数え鬼の時から変わっていないと思っているその気質は、 彼が反抗的な言葉を吐けば吐く程、 その裏を思えて笑いが漏れた。
止まらぬ血は、理依の心が流す血でもあろう。
押し込めた嗚咽>>*88は耳に届かずとも。 その心が吐く血反吐は、血の絆からか、 訳も無く父の胸を躍らせていた]
理依。お前の活躍も楽しみにしているぞ。
[理依を見れば無性に愉しく口元に笑みが浮かぶ。 その心のまま、掛ける言葉は残酷な戦いへの期待*]
(*92) 2014/02/15(Sat) 21時半頃
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なんで、理由を訊くの?
[直円を殺した筈のキャロライナが。>>208 少し訝しげに眉を寄せる。
だが、次に続けられた言葉には微笑む。 痛みを抑え込む笑みだった]
ありがとう。
でも、僕はそっちに帰れない。人間には戻れない。 それに、主がひとこと「殺せ」と命じるだけで、 周りの人間すべてを殺してしまうよ?
[家族をこの手に掛けたのは、それが理由ではないけれど]
(251) 2014/02/15(Sat) 21時半頃
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……人間と、吸血鬼に分かれても、 一緒に居られるって、思ってたかった
[あるいは、例え間違いだらけの道でも、 一緒にいることを選んで欲しかった。
甘かった。 誰も何も、――涼平ですら、それを許してくれなかった]
でも駄目だった。 だから、僕はもう、同じ道に引いて行く事しか出来ない。
[間違いだらけの道でも、最後は一緒にいるために]
(252) 2014/02/15(Sat) 21時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/15(Sat) 21時半頃
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―回想・出陣前―
時を待っております。 ……正攻法でなければだめだ、 などと仰られるのではないでしょう?
[>>*89 正々堂々、などという手段では、 叶うはずもないのだから、機を伺うのは当然だ。 多少、回り道をしたとしても。
>>*90 父の口にする祈りは「よかれ」以上の意味は無いだろう。 しかし、その単語を耳にして小さく瞬いた。 何を祈るのか、幸いでもない平穏でもない、癒しも救いも遠く、 ならば、せめてもの]
祈りは、誰の傍らにも寄り添うもの。 ……だから、それはさみしい魂への、慰めです。
(*93) 2014/02/15(Sat) 22時頃
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……いつかその時が来たら、 お父様のためにも祈りましょう。
[わたしの為に、祈ると言ってくださったから、と*]
(*94) 2014/02/15(Sat) 22時頃
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− 補給基地 −
[周の名乗りに、守護部隊や他の雑魚達の士気が幾らか 上がった様だった>>248 やはり片手では拍手も贈れない。 不便だと吐息の様に声を漏らす]
人望も期待も厚いと言う事か。 雛の時はただそこらを這い回るだけしか能が無いと思ったが。
[士気の上がる周囲に視線を投げる事は無い。 低く唸る獣は鳥では無く、まさに四足の獣。 未熟だとしても戦士として認めた以上、 彼から目を離す事はしない]
(253) 2014/02/15(Sat) 22時頃
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− 回想・マユミと −
[正攻法でホリーを斃せる等露程思っていない。 だから機を待つと言う答え>>*93は予想していたもの。 では正攻法以外でどんな方法を取ろうとするのか。 そちらの方が興味が合ったが、種明かしばかりでは 面白くないと、それは尋ねる事は無かった]
寄り添って何になる? 寒さをしのぐと言う意味なら理解は出来るな。 そう言う物理的な温もりを求めているなら判るが。 慰め等………何になる?
[今生きる命や心にも想いを馳せる事が無いのだ。 消え去った魂に何故思う事があるのか。 不可解極まると首を傾げたが]
(*95) 2014/02/15(Sat) 22時頃
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そんな時は永遠に訪れぬ。
[祈りを奉げると言ったマユミ>>*94を一笑する。 それは己の死を夢にも思わぬ傲慢さを体現した笑みだった*]
(*96) 2014/02/15(Sat) 22時頃
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[ふるふると首を振って、明之進の言葉>>251を否定しようとする。]
そんなこと、言うな。お前は、お前だろ? 殺せって言われるんだったら、俺がそいつを殺すよ。
俺は、皆を助けるために部隊に入ったんだよ。 助ける為に。
[助ける為。 円が言うには>>3:102、絢矢が直円を殺したのは救う為だったらしい。 だったら、助ける為にそんな選択をしなければいけない場合もあるのだろうか。 ぎゅ、と武器を握る。 武器を握った手が震えている。]
(254) 2014/02/15(Sat) 22時頃
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一緒にいられないなんて、誰が決めたんだよ。 帰ろう。 俺が、いるから。何か言われても、今度は俺が守るから。
[明之進は悪くないと。 迷子になった言い訳を、彼に押し付けるのではなくて。 一緒に謝るからと。
守る為に、この道を選んだのだ。 間違っているとは思っていない。]
(255) 2014/02/15(Sat) 22時頃
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わたしも、理衣くんも、 あなたに幸せになってほしいと思ってる。
でも、もう一緒にはいられない。 そんな方法なんて、どこにもない。 ……ひとつだけあるけど、でもそれだけは駄目だから。
[>>247 腕の力は痛いほど、 本当は体の痛みじゃない、わかってる。脆くなった。 心の柔らかな部分が押し殺していた感情が剥きだして、 でもだから、刃を握る手に力をこめた]
……ごめんね、わたし行かなくちゃ。
[代わりに身を預けた、ほんのわずかの間。 寄り添うような重みはきっと、軽くて温度も無くて、 すぐに消えてしまいそうなものだっただろうけれど]
(256) 2014/02/15(Sat) 22時頃
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[>>249 そらされた眼差しの行方を目で追えば、 光る物の溢れそうになるのは、わかってしまう。 滲んだ緋、うまく微笑めないのは、 人でなくなったせいか、それとも零れるこころのせいか]
……あなたが好きよ。 ずっと一緒にいられたら、よかったのに。
今でもそう思うから、 わたしに間違いを起こさせないで。
[心を曝したのは、もうこれで最後でもいいと思うから。 踵を少し持ち上げて、口唇を寄せたのも、きっと同じこと。
そして、その離れがたい腕の中から逃れようと、 刃を持たぬ片手でそっと彼の胸を押した]
(257) 2014/02/15(Sat) 22時頃
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[戦場にて。案の定、爆薬仕込まれた貯蓄庫が そこらで派手に爆発しているようだ。 仕掛けられた罠も嫌な連鎖で引っかかりそうになる
夜にわざと赤い衣服でいる真意は特にないが 気に入っているし外套を着込むのが邪魔なだけ]
しつこいなぁ、 死にたくないだろうから色々教えたのに。 なんでこんなに残ってんの
(258) 2014/02/15(Sat) 22時半頃
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真弓。
[声は労りを載せる]
あいつには会えた?
[どんなタイミングだったかは知らない。 ただ、彼女とサミィの選択にどうか先があるようにと どこか願って]
(*97) 2014/02/15(Sat) 22時半頃
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