1 とある結社の手記:6
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[手を触れたことすらない。深窓の令嬢。高嶺の花。 彼女が村を出た時、自刃しようかとまで想い詰めていた少年の純粋さ。 彼女と瓜二つの少年が、療養のためと館にやって来たのを見た時の驚き。 そうしてあの頃のように、今度は彼女の息子に手紙を届ける日々が始まった。]
――――。
[夢の中で呼びかける。 それが、彼女の名だったか息子の名だったか、酒精に溺れた男は覚えていない。 ただ赤くなった頬に、一筋の涙の跡が*残っていた。*]
(258) 2010/02/26(Fri) 06時半頃
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[昨夜、月と雪を眺めながら、郵便屋と交わした話。
何気なく聞いてみた。『何故、郵便屋になったのか』と。どこまでも自分の仕事に忠実で、実直な目の前の男が、その職業に就いた切欠は何だったのだろうか、と思ったのだ。
ウェーズリーが、酔いに任せて語ってくれた過去の断片は、予想すらしていなかった物。古い館と、深窓の令嬢。
淡くて優しい、初恋の物語。
ウェーズリーさんも隅に置けないね、とからかって肩を叩いた。その令嬢がどこの誰だったのか問うてみても、ウェーズリーも流石に口を割らず、照れたように笑うばかり。]
(259) 2010/02/26(Fri) 12時頃
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[話の内容的にあり得そうなのは、キャサリンやカルヴィンの家辺りじゃないかと検討をつけてみる。
村の中には他にも古い屋敷はあったから、そこまで真面目に予想したわけではなく、『知っている誰かの縁者だったら面白いな』と思っただけだ。
グラスを煽ると、そういうピッパ君は浮いた話はないんですか、とウェーズリーに問われ、一瞬酒を噴きかけた。
一応いるけどね?と言葉を濁しつつ、弟みたいで、やんちゃで、怖く見えるけれど根は優しい男の事を語る。 それが誰を指していたのか、ウェーズリーには悟られただろうか。雪の溶けた酒は、何だか甘く感じられ。
月光に照らされ、銀色に輝く雪景色。酒を飲みながら見る眺めとしては、悪くなかった**]
(260) 2010/02/26(Fri) 12時頃
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漂白工 ピッパは、メモを貼った。
2010/02/26(Fri) 12時頃
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[ ――目を覚ます。 手には温もり。隣には寝息を立てるピッパの姿。]
ピッパも、疲れてたんだな。 まあ……当たり前か。
[ 抱き上げて寝かせ直すと、布団を掛けた。 その顔を見つめ、会話を思い出せば、気恥ずかしさが込み上げて手で顔を覆う。 思わず苦笑を漏らしていた。
そして、猛烈な空腹を覚える。 思い返せば、昨日から殆ど何も口にしていない。 こんな時でも腹が減る。現金なものだなと思う。これも、緊張がほぐれたせいだろうか。キッチンには、パンくらいはあるだろうか、などと考える。
……そっと、ピッパの頬に唇を寄せて。 ゆっくりと離すと、部屋を出て、キッチンの方へと足を運んだ。]
(261) 2010/02/26(Fri) 12時半頃
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―自室→―
[陽は少しずつ下り始め、吹き込む風はより冷たさを増す。 気付いたら窓を開けたまま、車椅子の背に凭れ眠っていた。]
コホッ、コホッ、
[身体を震わし、暫く咳き込む。 発作止めは少なく、予防的に服用する余裕はない。 ふと見れば、窓際に置いた林檎の兎が一つ減っていて]
……アーチ?
[来たのかは分からない。外に落ちただけかもしれない。 けれど、それを確認したくなくて]
美味しか……っ、コホッ、
[嬉しそうな笑みを浮かべ、すぐさま手で口を押さえる。 そして水を飲みにキッチンへ向かおうと。]
(262) 2010/02/26(Fri) 12時半頃
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―― 廊下 ――
おい、大丈夫か?
[ キッチンに向かっていれば、部屋を出るキャサリンの姿がある。 激しいとまではいかないが、咳込む様子を見て声を掛けた。]
(263) 2010/02/26(Fri) 13時頃
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―一階・廊下―
水飲めば、止まるとおも……コホッ、
[この声>>263での問い、此処に来てから答えたことはない。 けれど、間も置かずに答える。 キッチンの方へ車椅子を動かせば、彼は押してくれるだろうか。]
(264) 2010/02/26(Fri) 13時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/02/26(Fri) 13時頃
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そうか。よし。
[ 車椅子の背に回る。 これまでなら、何でもないなどと素っ気無い答えが返ってきていたろう。車椅子を押せば、それにも拒否はなく。 キャサリンの中で、どのような心境の変化があったのか。普通に接してくれるのが嬉しくもあり、少し戸惑いを覚えたりもした。]
キッチンに着けば、コップを掴み、軽くすすいでから水を汲んで。]
ほら。
[ キャサリンへと差し出した。]
(265) 2010/02/26(Fri) 13時頃
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─広間─
─…ありがとな。
[眠るマーゴに、少し笑いかけて小さく呟く。>>242 静かな寝息、安心して凭れかかる様子が嬉しかった。 眠りを妨げないよう、独り言のように呟く。]
…俺は、キャサリンを信じる。 あれは嘘なんかじゃない。
[思い返すのは、ローズマリーの言葉。>>@33 彼女の並べた、みっつの"可能性"
──そのうちの、ひとつを否定する。]
(266) 2010/02/26(Fri) 13時頃
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サイモンは正しい、か…。
[経験による「真実」だと言い切った女の>>@39 信じろという言葉に、あの時は目を細めて沈黙を返しただけだったけど。>>@40
それを信じるなら、残る選択肢は、]
(267) 2010/02/26(Fri) 13時頃
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──…人狼が、増えている…。
[静かに、深く息をつく。 マーゴが自然と目を覚ますまで、ソファを立つつもりはない。 深い緑の瞳を和ませて、彼女を見下ろした。
我儘なものだ、と思う。 もしもメアリーやマーゴが人狼ならば、友人の敵は取れないだろう。 彼女たちが生きたい、と願うなら─…けれど。]
(268) 2010/02/26(Fri) 13時頃
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何が、幸せ。なんだろうな…?
[人狼を思う。彼らのことを、思う。
人間とは相容れない、けれど良く似た生き物のことを思う。 友を殺した存在に尚も、その正体を知るのに怯えに似た気持ちがあることを自覚していた。]
(269) 2010/02/26(Fri) 13時頃
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ん、マーゴ。 良く眠れたか?
…いや、問題ない。
[肩に凭れた彼女の眠りが深まるにつれ、するりと横に倒れこんだ 彼女を、半ば抱え込むような形になっていた。 目覚めて、少し恥らうように礼を述べる彼女へと笑って首を振る。]
(270) 2010/02/26(Fri) 13時頃
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頼ってくれて嬉しかった。 遠慮はいらない。
また、……枕が欲しくなったら言うといい。
[くつりと笑って付加えた口調は、からかう風。 はは、と笑ってソファから立ち上がる。]
悪い、ちょっと用事がある。 また後でな。
[ひらと手を振って、キッチンへと向かう。 酔い潰れたウェーズリーがいれば眉を顰め、けれどその場は 声をかけずにタオルを濡らして目的の部屋へと足を向けた。]
─→フィリップの部屋─
(271) 2010/02/26(Fri) 13時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/02/26(Fri) 13時頃
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[ドナルドを拒まないのは、紛れも無くフィリップの思い。 苦手意識、完全に消えたわけではない。 此処が集会場でなければ、また膝の上に蛇を置かれるのではと思うかもしれないほど。]
ありがとう。
[礼を言って水を飲み干す。 近くの椅子には、まだ鼾を立てて眠っているウェーズリー。 笑みを漏らしながら、今度はコルクボードの前へ。]
……メアリーとカルヴィン、どっちなんだろうなぁ。
[小さく呟いた声、聞こえただろうか。]
(272) 2010/02/26(Fri) 13時頃
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ああ、どういたしまして、だ。
[ 言葉を返し、軽く笑みを。 まだ、緊張は見て取れた。少しでも、和らげられるならと。 ウェーズリーの姿に目をやる。熟柿のような匂いが辺りに漂う。普段のウェーズリーを知っているわけではなかったが、ここでの印象では、このような所でこのように酔い潰れる男ではなさそうに思えたのだが。
コルクボードの前、呟かれた小さな声が耳に入る。]
俺は、昨日まではメアリーじゃないかと思ってた。 ヤニクが、メアリーを庇うような事をベネットに言ってたらしいからな。 サイラスを信じ過ぎるのは妹を追い込む事になる、ってな事を言ったって。
でも、今日になって分からなくなった。 ヤニクも人狼、サイラスも人狼……それじゃ、メアリーを庇った事にゃならねえ。
カルヴィンは……前に俺の遭ったガキの人狼の事を思い出すとな、そうなんじゃねえかって思いは拭えねえ。むしろ、こうなってくると……やっぱり人狼なんじゃねえかってとこが強くなるな。
なあ、ウェーズリーが誰を調べたかって聞いたか? それ分かりゃ、考えを絞れそうだがな。
(273) 2010/02/26(Fri) 13時半頃
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[ドナルドと話しながら、ローズマリー宛てにメモを書く。]
『 ローズマリーさんへ。 集会場の南に林檎の樹が立っている丘があります。 フィリップを運ぶなら其処にお願いできますか?
―――Catharine・Fowler. 』
[メモを書き終えると、コルクボードに留める。]
アーチ、よく林檎の実つついてフィリップに怒られてた。 あの場所ならきっと……
[優しげな黒檀。柔らかい声。ドナルドは気付くだろう。 女が、誰を想っているのかを。 そして、問われた内容に漸く答える。]
聞いてないよ。それに、聞きたくない……かな。 私にとっては、ウェーズリーさんの能力、本物だから。 もしウェーズリーさんが人狼をみつけてたら、聞いたら、私……
(274) 2010/02/26(Fri) 13時半頃
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……だからね。 私は確信じゃなくて、疑いのまま名前を書きたいの。 人間かもしれない―――それが私を止めてくれそうだから。
そっかぁ。 ヤニクさん、そんなこと言ったんだぁ。 それなら、メアリーは違うかもしれないね。
でも、カルヴィンは……
[何度も助けてくれた、小さな王子様。 似た境遇で、然程体力はないだろうに、あの時身体を支えてくれた少年。]
あれが嘘だとは、思いたくない。
(275) 2010/02/26(Fri) 13時半頃
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私は、人狼が増えたと思ってるの。 私にとっては、可能性は二つしかない。 結社の人が間違えた可能性、なくはないけど……
[一端口を閉ざし、そしてゆっくりと開く。]
もし間違えてたら、全てが崩れる。 そんなの、あまりにも哀しいから―――
[揺れる黒檀は、何を映しているだろう。 少し滲む光を手の甲て拭い去り。]
直接の接触があった上で、生き延びた人間が人狼になる。 ローズマリーさんはそう言ってた。 犠牲者が出なかった日、あの時に人狼の数が増えたのなら、
[広間での、ピッパとドナルドを思い出す。 頬を染める彼女、そして彼女を受け入れる彼。 大きく息を吐いた後。]
(276) 2010/02/26(Fri) 13時半頃
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―――ピッパさんが人狼の可能性もあるんだけどね。
[視線は向けられないまま、溜め息に近い息を漏らす。 まだ逆さの投票箱。 これが正しく置かれた時、誰の名を書けばいいのだろう。]
私は、フィリップが護りたかった人は疑わない。
聞いたのは、ドナルドさん、マーゴ、ラルフ。 ベネットに人狼の可能性はない。
教えてくれないかなぁ。 三人の中で、フィリップがより護りたいと思う人。
[溜め息に近い息を漏らし、ドナルドの瞳を見上げた。]
(277) 2010/02/26(Fri) 13時半頃
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病人 キャサリンは、小悪党 ドナルドは何と答えるだろうか。
2010/02/26(Fri) 14時頃
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あ…! でも、ウェーズリーさんが人狼の可能性もあるのか。
[その言葉と同時、思った。 自身にも人狼の可能性があることを。 無自覚な人狼の可能性。]
……はは。 私がフィリップを殺してたりして。
[自嘲に近い笑い。]
(278) 2010/02/26(Fri) 14時頃
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漂白工 ピッパは、メモを貼った。
2010/02/26(Fri) 14時頃
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[ コルクボードに留められたメモ。 それを見て……涙が滲みそうになり、その顔を見せまいと窓に近づき、外の景色に目を向けた。 一面の雪。この村の、昔と変わらぬ冬の風景。遠く、丘は見えないけれれど。
友の想いには、何とはなしに気付いていた。 キャサリンも恐らく、と。 だから村にはいられなかったのだ。やり場の無い感情を抱えたまま、この村にいることは出来なかった。
キャサリンの想い。そして、フィリップの想い……もう、いなくなってしまった友。それを思うと、ただ、悲しかった。]
……そうだな。 あいつは、自分を殺した相手にキャサリンが復讐しようとする事なんて望まない。 自分の事より人の事ばっか考えて、人を傷付けるのが嫌いで。だから。
[ 言葉を区切り、続くキャサリンの言葉に耳を傾ける。]
(279) 2010/02/26(Fri) 14時頃
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カルヴィンは、あれで健気だよな。 ただ……ローズマリーは言った。泣きながら人を襲うのをやめられなかった人狼もいたって。 カルヴィンの気持ちも嘘じゃなく、そして、人狼であるって事も、有り得なくはないんだよな。
結社ってな、嘘は吐かねえんだ。少なくとも人狼の事に関しては。 そして、恐ろしく慎重だ。根拠無く、物は言わねえ。 俺の知ってる限りでは、だけどな。
……ピッパが人狼の可能性、か。 いや、それは無いな。
[ 感情の揺らぎをやり過ごして、キャサリンに目を向け話していたが、ピッパの名を出されれば、思い出し……先程とは違う意味で、また窓の外に視線を送った。]
(280) 2010/02/26(Fri) 14時頃
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マーゴ、ラルフ、ベネット、そして、俺以外でなら……
[ 残ったのは、ピッパ、メアリー、カルヴィン。 その三人だった。 フィリップがより護りたいと思うなら。]
ピッパは、ガキの頃から一緒に遊んだりしてた。 メアリーは、ベネットの妹だ。
[ 挙がらなかった名は、ドナルドが怪しむ者のと同じだった。]
(281) 2010/02/26(Fri) 14時頃
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そうだな、可能性としては、それもある。 勿論、俺が人狼だって可能性も、だ。
キャサリンが自分で分かってないだけで人狼なってるって事も。
でも、キャサリン。 昨日、自分が何をしてたか覚えてるか? 何をしてたか覚えてないとか、気が付いたら、自分が血で汚れてたとか。 そういう事があったりしたか?
[ ピッパに聞かれた事、それを口にしながら、笑みを浮かべて見せた。]
(282) 2010/02/26(Fri) 14時頃
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[ドナルドの口から挙がらなかった名。 その名の人物を、フィリップはどう思っているのだろうか。 自分だけの思いなら、その名はマーゴと同様に書けない名。]
ドナルドさんは……そっか。 泣きながら衝動を抑えられない人狼……
私に、書けるのかな。
[黒檀を落とす先は、自身の手。 微かに震えている。]
ドナルドさんに人狼の可能性あっても、私には書けない。
―――昨日?
[憶えている。 交わした言葉。触れ合った身体。 ずっと知りたかった世界。]
(283) 2010/02/26(Fri) 14時半頃
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わたしは…――― [憶えていると、言葉は続かなかった。 震える身を抱くようにして嗚咽を漏らす様子。 果たして、彼は何を思うだろうか。*]
(284) 2010/02/26(Fri) 14時半頃
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病人 キャサリンは、小僧 カルヴィンの名を書けないと思っている。
2010/02/26(Fri) 14時半頃
病人 キャサリンは、小悪党 ドナルドに問われても、恐らく何も答えられないだろう。*
2010/02/26(Fri) 14時半頃
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―ウェーズリーの部屋―
[何故か、久しぶりに随分と安らかに眠れた気がする。 いっそのこと、全て夢だったら良いのに。
村での変死体のことは知らなかった。 自分以外に人狼がいることも、集会所に来て初めて知った。 それで、占い師が来て。それで、人狼を処刑すると言われて。 それで、それで、それで、―――――……]
ラルフ、さん………?
[記憶をゆっくり辿りながら目を開けると、 傍らには寝息を立てる青年の姿が。 まるで少年を見守るように、眠るには不自然な格好で。
そして彼のポケットには、―――あの、黒い手紙が]
(285) 2010/02/26(Fri) 14時半頃
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………………、ぁ。
[みるみると目は見開かれる。 少年の顔は、一気に青ざめたものへと変る]
――――――――……っ。
[それから、声も無く、ただぼろぼろと涙を零した。 彼の前でこんなにも泣くのは、多分二度目だった。
一度目は初めて出会ったときのこと。 雪深い村に両親と別れて幼子一人、 使用人と共に暮らすことになったあの日。 友達の作り方も碌に知らぬ少年は、 窓際で白い雪を見つめながら、しくしくと泣いていた。 ずっとずっと、泣いて。 けれど、やがて窓を外から叩く音がした。 顔をあげれば、そこにいたのは、―――――…]
(286) 2010/02/26(Fri) 14時半頃
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[どれだけ泣いても、涙は止まらない。 やがてラルフも目を覚まし、少年の様子に気づくだろう]
ラルフさん。 ………分って、しまったのですね。
[震えた声で、問う言葉はそれだけ。 ちらりと目線を向けるのは、彼のポケットの黒い手紙。 少年の筆跡は分りやすい。 それを突き出せば、彼を人狼と示す動かぬ「証拠」となる。 けれど、奪うことはしない。返して欲しいとも、言わない]
覚えて、いますか…………?
やくそく。
[涙を流しながら、にっこりと微笑む。 掲げるのは、指切りをした小指]
(287) 2010/02/26(Fri) 14時半頃
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