227 【完全RP村】Etude of NIGHTMARE
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人
狼
墓
少
霊
全
ミツボシに2人が投票した。
キルロイに3人が投票した。
キルロイを処刑するには畏れ多かったので、取りやめた。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
犠牲者はいないようだ。殺戮の手は及ばなかったのだろうか?
現在の生存者は、ミツボシ、ミーム、ディーン、ヤニク、キルロイの5名。
[──カタン、
カップの中身≪コーヒー≫を飲み終えた彼は
消えた一切れに対し追悼の呪文≪ゴチソウサマ≫を。
まずまずの味だったと、そう認めてボンヤリ考える。
眺めるのは猫≪ラルフ≫と兎≪リー≫が向かった先。]
…トコロデ、餓鬼モコンナ珍妙ニ
巻キ込マレルトハ運ガ無イナ。
[コポコポと水の中に落ちるような音。
それと共に現れた英雄≪ハカタノ=シオ≫は目の前の
すももタルトを一切れ触れ、塊≪ソルト≫にする。]
問オウ。餓鬼ハ何ガ笑ウト思ウ?
[画面≪スクリーン≫を見ていない筈の英雄≪ハカタノ=シオ≫は
まるで何かを知っているように笑う。
否、単に彼もまた暇なのかもしれない。
塊≪ソルト≫の欠片を拾いあげて掌に握り締めるが
あらまあ不思議≪ナニコレ≫。其処に何もない。]
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[此方の視線を受け止める碧>>5:65の、なんて力強い事。 まさか本当にこうやって、彼と対峙するだなんて、欠片も思ってはいなかった。 交わした"約束"だって、どうせ違えられるものなのだと、そう思っていたのに]
――……忘れられるわけ、ないだろう。
[混じりけの無い、彼自身の言葉で返されれば、向ける言葉は僅かに震える。 ああそうだ、忘れられるわけがない。 だって誰かとこんな約束を交わしたのは、初めてなんだから。
詰められる間合い>>5:66には、逃れそうになる足を必死に律し。 恐怖をやり過ごす様に、薄くだけ息を吐く]
(0) 2015/06/29(Mon) 09時頃
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……、嘗めてるのはそっちの方じゃないのか。 ウサギじゃない、私は――、
[ムキになって名乗りそうになった所で、ハッと口を紡ぎながら。 血の昇りやすい頭にうんざりしつつ、返される"覚悟"に笑みを消し、視線は鋭いものへと。
少し気を抜けば、殺し合いの雰囲気など忘れてしまいそうになる。 けれど向けられる黒刃>>5:68は、少しばかり頭を冷やしてくれた。
先程までは、"一仕事"終えたお蔭か、すっかり躁状態になっていたらしい。 落ち着いてみれば、刃を向けられる恐怖にずしりと足が重くなる様で]
(1) 2015/06/29(Mon) 09時頃
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[それを断ち切る為にも、踏み出す力を借りて足を鳴らす。
ひたむきに此方を見る視線は、あまりにも眩しいものだから。 強い意思を湛える碧に、蒼を返す事は出来ないまま。 それでも、痛む胸も竦む足も、せめて隠しきってみせようか。
踏み鳴らした足に呼応する様に、ディーンの足元と彼の背後に扉が現れる。 真っ向勝負なんて出来る筈も、するつもりもない。 卑怯だろうがなんだろうが、勝てば良いんだ。
扉を潜り、彼の背後へ。 僅かばかり、軸を彼の無い方の腕へ寄せたのは、反撃を恐れたが故]
(2) 2015/06/29(Mon) 09時頃
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……避けるなよ。 さっさと終わらせよう。
[そうして首の辺りを狙い、ナイフを突き立てようと腕を突き出す。 果たして刃は彼に届いたかどうか。 届いたのなら、横薙ぎに払ってみせよう。
届かなかったのなら、一歩後退してみせるだけ]
(3) 2015/06/29(Mon) 09時頃
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…… 上等。
―― 「敵」の言うことなんざ、 知らねーってやつじゃなくて良かったよ。
[>>0さざめいた波紋のように、 僅か揺れる海。 対峙する碧空に確固とした意志は保たれたまま。 でも そりゃ「敵」に向けるよーなもんより、 無意識に浮かんだのは 純粋な喜色。
水面を撫でる夏の風みたいに、 温っちいけども、尖りはしねえ。 ]
[ それでも、止まりも、しない。 ]
(4) 2015/06/29(Mon) 11時頃
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[距離を詰める間に、 吐かれた薄い音の流れを見つめたって。
それが 覚悟か 恐怖か、 なんであるかは わかんねーけど。]
あ? どんなやつだって 嘗める腐る程バカじゃねーっての。
―― それに、「アンタ」の名前を知らねーから 『兎』以外呼びよーがねーんだって!
[最初あった時にこっち見て震えてた兎が どーにも頭にこびり付いたまんまで。
(売り言葉にゃ、買い言葉。 それでも悪意があった訳じゃなかったが――。)]
(5) 2015/06/29(Mon) 11時頃
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[(『私は。』) >>1紡ぎかけられて、途切れた台詞は そう簡単に教えてくれる気はねーらしい。]
…そのまんま、言っちまってよかったのによ。 ま、 … でも。
後にとっといてくれたほーが、 『お楽しみ』ってのは、あるもんか。
[さも残念そうに覗きこみながらも、 へへ っと、『痛み』もなんもかも 封じ込めて嗤う碧ん中。
映る 笑みから、 鋭さへ代わってく蒼は。
こちらへと応じてくれることは、無い。]
(6) 2015/06/29(Mon) 11時半頃
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[それを見りゃあ、 瞼が動くのは緩慢に。
だけども、確かに『幕』を切り替えて。
( 開きかけた口は。
そりゃ後でいーな と、
綺麗さっぱり、 呑み込んだ。 )
ひたまっすぐに あらん限りの力で突きつけるのは、一筋。
――― 黒い光が煌めく、半月。 ]
(7) 2015/06/29(Mon) 11時半頃
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[>>2‟痛む”感覚だとか。 まったくそんなんを感じさせねー足取りは、 軽やかではないだろーにせよ、 涼やかに一鳴り。
――― 地を打ちゃあ、 顕れたのは 『異』。
さっき目の前で見たばっかの ‟現れた”扉に
ざわり 、 警戒は鐘を鳴らすみてーに膨らんで。 兎は するり、
そん中へ 『逃げ込んだ』。 ]
…… ッ、 目の前にいんなら、 真っ向から来いよ!ちくしょッ…!
(8) 2015/06/29(Mon) 11時半頃
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( ああ、‟今回”は、 『消える』のが好きなやつばっかだな! )
[飛び出た、届きそーもねーで 思わず空きっぱなしの扉を睨んだ 悪態はどこまで言えたもんか。
どこに行きやがったか、 くるり 双眸が一周しかけて、 その足音が木霊したのは 直後。 ]
[ ―― ふわり、 ]
[‟嫌な気”が、 漆黒に纏わりついて、攫うのと …… 殆ど 差はなかった。 ]
(9) 2015/06/29(Mon) 11時半頃
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―― はい、 じゃー避けねーよって、
… 誰が言うかっ!!
[肘を叩きこめもしねー、 腕のねえ『死角』から繰り出された ナイフが 、 瞬く ――― 、 ]
…… ち、
[ ぐ 、
反対側に思いっきり身を捩ろーとして、 風に触れる傷口の痛みに舌打った。 ]
(10) 2015/06/29(Mon) 11時半頃
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[ ふらつきそーな体を、 足で踏んじばりゃあ、
塞がれたばっかの傷を思い出させるように 掠めた赤い筋が首を掻っ切る前に、
こっちからも、 身を捩った勢いのまんま、後ろへ。 ]
[ とん 、 ]
[ 跳ねるように下がりゃあ、 シャムシールを握り直して、 向き直り 対峙するみてーな格好になりゃあ、
―― 随分と勝手な命令に、咆える。 ]
(11) 2015/06/29(Mon) 11時半頃
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… そりゃー、こっちの台詞! アンタを痛めつけたくもねーし、 さっさと盗まれて、その命預けてくれたら、
[勢いに乗ったまま、 ぽん っと 、
言葉の弾丸を放つように 舌を回そうとして、 一呼吸。 ]
[ 下がる眉尻にゃ、 僅か 嘲りの感触、 ]
―― 助かるんだけどよ。
[狂気に呑まれかけた俺に 言う資格はねーんだろーが。
( でも、そんなごちゃごちゃしたのを 考え始めたら また『違えそう』だから、)]
(12) 2015/06/29(Mon) 12時頃
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…でもよ、
どっちにしたって、 俺は一度狙ったもんは!
――― 盗み逃す気はねーけどな!
[ 一回決めた道を転がりおちねーよーに、 勢いのまんま 、
地を蹴り出して。 ]
[ ‟ 駆ける ”。 ]
[ それだけ。 ]
(13) 2015/06/29(Mon) 12時頃
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[扉だとか便利なもんは使えねーが、
んなもん無くても、 足さえあれば近寄れるはずだ。
扉の中にまた逃げよーとしたなら、 飛び込んでやるつもりで、 揚々と、 下がった分突っ込む。
( もしくは、 )
( ―― 目線は落とさねーが、 腕に巻き付けた一条の感触はハッキリ、 )]
[痛めつけたくねーってのは本音だが、 ‟في العجلة الندامة(急がば回れ)” 斬撃一振りで決める気もない。
だから、奔る最中に振り上げた半月を『囮』に、 先ずは懐に潜りこもーとしながら、 ]
(14) 2015/06/29(Mon) 12時頃
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『ملهمة الروح(化身よ、躍れ!)』
[空に ‟詠う”。
それと同時に、 ウードの奏でる音色の代わりに、 ピン と 、 弦みたいに張り詰めた号は、 黒い月を震わせて ―― 。
空の気流が、唸ったかと思いや。 金色の背に 紅蓮の炎を渦巻かせて
( 力が足りなかったのか、 )
虎に成り損ねた小さな『猫』を象りゃあ それは‟兎”の背に 噛みつこうとした。 *]
(15) 2015/06/29(Mon) 12時半頃
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キルロイは、ヤニクに話の続きを促した。
2015/06/29(Mon) 12時半頃
[こんな状況で休めている と言うなんて、一体どのくらいの忙しさだったのか。]
生前、大変だったんだな…
[思わず、柄にもなく労るような声をかけて
話題が紅茶に移れば、こくり 首を縦に動かした。]
ああ、美味いな…
久しぶりに良いものを口にした。
[嬉しそうに、頬をゆるませて。
だが、‘調味料’の単語には首傾を傾げた。]
砂糖とか、か?
僕は基本入れないが…
[紅茶に入れる調味料=砂糖
多くても2〜3個程だろうと思っている僕は、彼の『かなり』のレベルがどれほどかは知らない。]
[異質な声に、瞬きひとつ。
どうやら、目の前の男は普通じゃない物を飼っていたらしい。]
…餓鬼は止めろ。餓鬼は。
[どいつもこいつも。
一瞬、問いかけを無視してやろうかと思ったが
その方が子供っぽいのでやめた。]
さあ……?
僕は先見の明も無いから分からん。
が、望むべくはあのハートの女王が地に伏すことだな。
[( そうなれば、僕は笑うだろうさ )
…それも、思いっきり。
会えず終いのアリス
その者は、女王に成って
代わりに盤上を支配できる可能性を持つ。]
アリスには勝ってもらいたいものだな。
[言って。目線は、ヘクターの手の中。
この世界では不思議じゃないのかもしれない、魔法のような幻術にほんの少しの間、囚われて。]
………お前も、結末を見に行くのか?
[恐らくは、そうなのだろうと予測しながら訊ねる。
肯定が返ってきたのなら、引き止めはしないだろう。
僕は、ただその時を待っているだけだから。*]
血も涙も無い組織≪ブラック・キギョー≫だからな…
乙はそれでも頑張る≪テイジキタク≫がな。
…下手すると1日の給料がマヨネーズ一本だけだが。
[栄養ドリンク≪ゲンキノモト≫がお友達状態な程には
そりゃあ大々的に疲れていますとも。
お客様は神様です!
マヨネーズに全てを捧げます!
白に忠誠を誓います!
終電無いので泊まります!
電車が止まっても走ります!
打刻切ってから仕事します!
給料は一本のマヨネーズとお客様のありがとう!
残業代はマヨネーズ!!
…こんなである(抜粋)
労わる声を聞けば苦笑するしかない。]
ふむ…無糖≪ノン・シュガー≫か。
こうも香る物なのだな。初めて知った。
[紅茶の大惨事≪エキタイ=ミ=エマスカ≫はきっと
彼は知らないだろう。語る方も恐ろしいが、
ヘクターの世界では以下略である。
今は入れてないが本来ならばコーヒーに
マヨネーズが以下略であってだな。]
失敬、餓鬼デハナクテ…カルヴィン、ダッタナ。
イケスカナイ奴ハ好キダ。
[クククッと笑う英雄≪ハカタノ=シオ≫は
彼の望みを聞くと面白いと言うように。]
マァ飲ミ込マレナクバ上手クイクダロウヨ。
吾トシテハドウ転ンデモ構ワナイガ。
吾モ、乙も行かん。
[元に戻ればヘクターはやれやれと。]
久し振りに働かなくて済むのだぞ?
動く方が面倒だ。
[そう言って、無糖≪ノン・シュガー≫チャレンジ。
…味がないと言って難しい顔をするだろう。*]
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[消える間際、投げかけられる言葉>>8に鼻を鳴らす。 正面から打つかれる相手であれば、最初からそうしているとも。 けれど彼の構えるシャムシールだって、携える不思議な力だって。 真っ向からいったのであれば、到底適うものとは思えないから。
"消える猫"の事など知る由も無ければ、彼の胸中の悪態>>9になど気付くわけも無く。 気付いた所で、運が悪かったと返すしかないだろう。 悪態を吐きたいのは、此方とて同じ事なのだが]
素直に……食らっとけ よ!
[突き出したナイフは、その肉を抉るには足りず>>10。 僅かに肉を掠る感触は、いつだかに覚えたものと同じもの。 焦りと憤りから、乱雑に舌を打ちながら。咆える相手の言葉>>11に、動かぬ顔で眉を寄せる]
(16) 2015/06/29(Mon) 14時頃
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――あんたにこの命を預けて、それで解決する話でも無いだろう! 私は……死にたくは、ない……!
[願うのは、たった一つ。生きて此処から帰る事。 誰が待って居なくても良い。ただ、生きてさえいられれば。 ああ、そうだ……盗まれてなど、やれるものか。
相手の嘲りになど、気付けないまま。 一拍遅れて続く言葉には、向かう視線を鋭くして]
……ちょ、クソ!近寄るな……!
[掠った刃を収め、体勢を立て直そうと退けば、駆けて来る姿>>13に瞠目する。 余りにも単純で明快なそれは、此方の反応を鈍らせるのには充分で。 近付く距離を恐れる様に動く足は、半ば以上が無意識のものへ]
(17) 2015/06/29(Mon) 14時頃
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["逃す気は無い"、なんて、それは此方とて同じ事。 逃れる様に動く足に気付けば、だんっ、とその場に踏み止まり、取るのは迎撃の構えで。
振り上げられる"半月"を、さて、どう避けたものか。 未だ歩みを止めない相手に急かされる様に、踏み鳴らそうとした足は……雄々しい詠>>15に遮られる]
……な、に……ッ!?
[喉を引き攣らせ、言葉は上手く紡げない。 気流と共に生じた"紅蓮"は、今にも己の背を喰らわんとしていて。
――けれど。咄嗟に再び踏み鳴らした足は、どうやら間に合ったらしい。 その身を扉に躍らせる時間は無かったから、背後に作った扉でそれを受けざるを得なかったのが、難点といえば難点か]
(18) 2015/06/29(Mon) 14時頃
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[幸か不幸か火力不足だったらしいそれは、どうにか木製の扉でも防ぎきる事が出来た。 自らが作り出した扉を背に、猫の熱を感じながら。 そのまま崩れ落ちる様に腰を下ろしたのは、向けられるであろうシャムシールを躱すためで]
……〜〜ッ変な力を使うんじゃあないッ!
[八つ当たりの様にそう叫べば、不便な姿勢のまま踵を打ち鳴らす。
次いで扉が現れるのは、己の足元……では、なくて。 此方へ駆け寄る彼の一歩先へと、扉を作り出す。
流石の彼も、これでは足を止める他無いだろう。 そのまま駆けたのであれば、開いた扉に飲み込まれるだけ。 退いてくれたのなら、また充分な距離が取れるだろうと。
立ち上がる事はしないまま、ついと視線を上げる。 彼がもし勢いのまま扉へと駆け込んだのなら、次に現れるのは薔薇園の中が良いだろうかと、そんな事を考えながら]
(19) 2015/06/29(Mon) 14時頃
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─幕間◆観客席にて─
ごきげんよう。 [席の一番後ろ、端の方に座る男の姿を ちろり、と一瞥すると、>>5:+96 微笑みを浮かべて舞台の方に向き直る。]
……役、か。 役というなら、私は観客の役だね。 ただ為される劇を見ているだけ。
あなたの蝶は、 ──白い蝶は見つかったかしら。アリス?
[悪魔、と直接応えることはなく たんたんと、質問を返す。
舞台では相変わらず四人が 最終幕を繰り広げている。]
(20) 2015/06/29(Mon) 14時頃
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[攻撃を続けながら、聞こえる声に肩をぴくりと揺らす。
私は……死にたくは、ない……!
ディーンの言葉>>17と思いは結局、自分と、そしてアリスと同じで、今対峙している“赤の女王も” 生きて返りたい、それは全員の共通の願いだろう。 彼らに恨みがある訳ではなく、ただその願いのために。
けれどどちらかが戻れる道をなくす未来は。
ならば最善の策は?
先に“死んだ”他の仲間達の事を考えれば安易に死んで犠牲になりますなどとは言えない。 何より自分だって戻りたい]
(21) 2015/06/29(Mon) 17時半頃
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(――何処に?)
[問いかけたのは誰だったか。 ずっと僕達はここに居た。 それはディーとダムの思考。うっかりすると飲まれる。 それでなくとも肩やら腹の負傷で負担も大きい。 このままここでディーとダムでいようよ、と語りかける声に]
っざけんな。
[低く呟くと、手にした双剣を改めてきつく握り治す。 正解は見えない。それなら最善を尽くすだけと]
(22) 2015/06/29(Mon) 17時半頃
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やーな、こったっ…!
[ちりつく、首筋の痛み。
ああ、鬱陶しーことにまた。 闇でも這いずり登る感覚に、 兎への返事も籠めて、
── 二重の意味で、『抗う』。
追って聞こえた雑な舌打ちは、 嘲りに鎮火しかけた炎に、 もっかい 油を注ぐだけだ。 ]
(23) 2015/06/29(Mon) 18時半頃
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…はっ、 そう思うなら、思っとけ!
命なんて重いもんは、盗んでも 『預かって』返すだけがせーいっぱいだ!
……殺したって、 そのまま見殺しにゃあしねーっての…!
[『何が何でも解決する』。 どうするかなんて、んな根拠は 二の次で考えてなんかいない。 綺麗ごとだって言われたって仕方ねえ。
── でも、それでも。 迫る気だけは、出任せじゃねーんだって。 まっすぐ、前のめりに駆けてく。 ]
(24) 2015/06/29(Mon) 18時半頃
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[>>17その先にゃ鋭い刃物の輝きが あるだけだとしても、 構わずに拒絶を払い 駆ける。
更に足を踏み切って突っ込もうとする、 その直前 >>18引き攣るような声。
背後で揺らめく猫の影が兎を食まんと 飛びつきゃ びたん!
扉にぶち当たりゃあそのまんま、 ぷすぷす 焚き木みてーな臭いが 蔓延してく。
崩れるよーに座り込んだ兎の姿は、一瞬。 定めるように捉えてた視界端から ずり落ちた。]
(25) 2015/06/29(Mon) 18時半頃
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[ 頭ん中で描いていた半月の軌道がブレて、 慌てて 碧を地の方へころり、転がす。 ]
ッ、 さーっきから我儘ばっか! それいうんならアンタだってその変な扉!! 使うんじゃねーよ、フェアじゃねーだろーが!
[その弾みで思わず減速しちまって、 つんのめりそーなのはなんとか。
爪先に力入れて堪えきったが。 >>19八つ当たりみてーに喚かれちゃあ
( 全部は流石に聞けねーよ! )
ムッとして眉根を寄せながらも、 確かめるよーに柄を強く握って ―― 、
(互いに能力を使わないって決めるんなら それはそれで呑んでもよかったけどな) ]
(26) 2015/06/29(Mon) 19時頃
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[いっそ『猫』を防がれたんなら、 上に跳んで薙いでやろうかと。
勢い良く、
たんっ、
さっきつんのめって殺した勢いと つま先に持ったまんまの力を利用するよーに、
空へと 躍り出し ―― 、 立ち上がらずに無防備に見える姿に 血塗れた衣をはためかせて、 ]
[ 斜め下へ。 ]
[ 舞踊みてえに身を捻り、 月の弧を薙ぐよーに振るおうとしたとこで ]
[ 響く、>>19踵を打ち鳴らす音。 ]
(27) 2015/06/29(Mon) 19時頃
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[ 駆けだした虎は、 そー簡単に止まれやしない。
… 火の輪でも潜るように ジャンプしちまったなら尚更!!
偃月が兎の肉を断とうとしたとこで、 地に足を触れたかと思えば
そこに 『地面は無かった』。 ]
… は?
え、 うお ッ …!?
ちょっ、テメ …!!
[ ―― 足を止めるって選択肢すら 浮かぶこたあ無く。 ]
(28) 2015/06/29(Mon) 19時頃
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[足をついたはずの 『扉』ん中に無様に落っこちりゃあ、 ‟舞”の途中じゃ、 ろくに受け身も取れねーまんま。 ]
い、 っ …… !
[ ごろん、 っと
随分香りのきっつい、 黒薔薇の中に突っ込んだ。
刺さる茨が身を掻き毟りゃ、 思いっきり顔は歪んで地に伸びる。
身を打った勢いで剣は甲高く澄んだ、 楽器みたいな音を奏でて ―― 、
人一人分、 離れた位置まで転がってった。 *]
(29) 2015/06/29(Mon) 19時頃
|
[『いけ好かない』
決して良い意味ではない言葉だが、自分にとっては褒め言葉。この席に着いてから初めてにっこりと機嫌良さげな笑みを浮かべ、彼(=英雄)の方を見やる。]
…僕も、物分かりの良い奴は好きだよ。
[同じように真似て言葉を返し。
『飲み込まれなければ』とのことには、内心で頭を傾げる。まあ考えても分からないし、わざわざ訊く程でもないだろうと自己完結。
続いた言葉に同意を示し、]
[淡々とした話し方が人間味を帯び、声音が元に戻れば]
……ヘクターか?
不可思議なモノを身に宿しているんだな
[気味悪がるでも、興奮するでもなく。
ただ、純粋な興味をもって言った。]
[ストレートの紅茶を飲んで眉を寄せた彼に]
大量の砂糖に慣れてしまえば
近い将来糖尿病になるぞ…。
[…なんて。
今更しなくて良い心配を口にし、ケーキと一緒に飲めば丁度だろう?と声を掛けたか。*]
キルロイは、ヤニクに話の続きを促した。
2015/06/29(Mon) 20時頃
キルロイは、ヤニクに話の続きを促した。
2015/06/29(Mon) 20時頃
ミツボシは、ディーンに話の続きを促した。
2015/06/29(Mon) 20時頃
今度が無い事を祈っているよ
俺がここに来たから良いが、もしも隣に眠る妻がここに来ていたと思うとゾッとする
[どうして自分がここに居るのか、それはわかったものではないが、彼女が居ないのならば安心出来る
気を付ける、なんて言われればクスクスと笑ってその頭を撫でてやろうか]
何、今はこれが食えただけで満足だ
なかなか美味しいぞ。食べるか?
[ポップコーンをナイトメアに差し出してはみるが、それは受け取ってくれただろうか
そのままの意味だと言われればそれまでで。彼等が自分とは違う世界から来た者だなんて簡単には信じる事も思考が繋がるわけでもなかったのだが]
あぁ、一緒だな。いや、一緒ではないのかもしれない
この悪夢はこういう世界なのだから。朱に交われば赤くなる…と言うのかもしれないな
[フッと鼻で笑えば後ろから聞こえてくる足音に振り向いて]
おや、“不思議の”
キミもこちらに来たのか。いや、知ってはいたけれどね
[他の者がこちらに来ない辺りから察するに誰も観客席に来ようとはしないのだろう
舞台に上がるか、それともあの場に留まるか。どちらもサイラスにとっては考え難いものではあったが、彼が今居る以上それが事実なのかもしれない]
すまないね、不思議の
いや、すまないとも思っていないのかもしれない
招待状は書いたが、血まみれになってしまったのだ
[嘘は言っていない。勿論彼のために何度も何度も書き直して完璧に出来上がった招待状は今、舞台の上で自分の屍と共に地にまみれてしまっている]
それに、殺したのはキミの仲間の兎だ
恨むならそいつに言ってほしいものさ
[彼が本気で自分の招待状を欲しがっていたか、と聞かれればそうではないのだろうが。それでも、嫌味ったらしく言ってしまわずには居られずに]
それはさて置き
不思議の。これは食べるかね
[手に持つはポップコーン。ナイトメアが全て食べていなければまだ残りはあるはずだが、それを彼は食べようとしただろうか**]
|
―聞こえてくる声への独白― [ああ、だけど]
『命なんて重いもんは、盗んでも 『預かって』返すだけがせーいっぱいだ!
……殺したって、 そのまま見殺しにゃあしねーっての…!』
[アリスの言葉>>24を聞いて唇が笑みの形に変わる。 殺すことしか考えて居ない自分。 こういう考え方を持って居しているから自分の中に矛盾があった時に“狂う”のだろうかと。
だけど“ユーリ”の考え方は使われる駒の域を脱することが出来ない。 結局、戦う状況が有り、戦えと言われれば何の疑問もなく戦う“駒”だ。
だけどアルヤスの考え方は]
(30) 2015/06/29(Mon) 21時頃
|
|
……アリス、ってーのは確か。 歩から成り上がって女王になるんだったか。 は、どーりで。駒じゃ考えないことを考えるわけだだけど。
[甘い、と思うのも事実。 見殺しにしないでいられるかどうかの根拠がない。 それでも気持の問題だ。
“自分の仲間のため”
だけでなく、盗んだ命すら“何とかして救おう”とするその思考は]
確かにお前は女王に成り上がるに相応しいし、“鏡”のボス、だな。
[であるなら一兵卒は。 アリスの手足になるのみ。死ぬのだとしてもせめて]
赤の女王と差し違えるくらいじゃないと、なぁ?
[最後に残るのはアルヤスが相応しいと思えてしまった]
(31) 2015/06/29(Mon) 21時半頃
|
|
[――もしくは。
あのアリスの盾になって死ぬのも悪くないかも知れない*]
(32) 2015/06/29(Mon) 21時半頃
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[駆ける姿>>25と対峙して、木の焦げる臭いを背中に嗅ぐ。 立ち込める黒い煙に小さく咳き込みながら、腰を降ろしたのは、どうやら正解だったらしい。
慌てて此方を向く碧>>26に、笑みを返してやりたい気分で。 けれどぴくりとも動かない表情は、ただ真摯に彼へと向けられる]
わ がままは、どっちだ! 刃物だけで戦ったら、それこそフェアじゃないだろう!
[向けられる言葉に、苛立ちと焦燥が煽られれば此方からも。 小さなナイフとそのシャムシールじゃあ、釣り合いが取れないと抗議めいて怒声を返す。
それに此方はこういう経験は皆無なんだ。 少しくらい、ハンデをくれたって良いんじゃないか……なんて。流石にそこまでは、口にしたりはしなかったけれど]
(33) 2015/06/29(Mon) 21時半頃
|
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[空へと躍るその姿>>27を目に焼き付けたなら、此方も黙ってそれを見ていられるわけも無く。 相手が舞踏の様に刃を翳すその瞬間、足を踏み鳴らす事は叶ったらしい。
飛び上がった勢いのまま、飛び降りる様に扉へと吸い込まれる姿には、嘲笑を禁じえない。 上手くいったとほくそ笑む事が出来ない分、精一杯、鼻で笑ってやって]
は、は――! ざまぁないな!
[子供みたいな勝鬨を上げて、ふらつく足で立ち上がる。 随分とまあ無理を強いてきたせいか、疲労は既に限界に近付いていて。
嗚呼やはり、さっさと決着をつけなければ、と。 募るのは焦燥ばかり]
(34) 2015/06/29(Mon) 21時半頃
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[黒い薔薇へと身を沈める彼>>29の近く、澄んだ音と共に転がる刃へと視線を向け。 足で近付くより早いだろうと、踵を踏み鳴らせば、現れた扉でそのすぐ隣へと。
そうしてその剣を手にしたのなら、より遠くへと投げ捨ててしまおうか。 ……もう、二度と。彼がそれを手にする事の無い様に]
……覚悟は、出来てるんだったよな。 "アルヤス"。
[一歩二歩と、足早に今度は此方から彼へと近付き。 つい呼んでしまった彼の名前は、酷く強張って響いた。
漂う薔薇の香り。 果たして彼の顔は、此方を向いているだろうか。
茨に刺されたのであれば、すぐに動き出す事は叶うまい。 目についた武器は奪ってやったから、反撃の術もきっとありはしないだろうと。 とはいえ彼がどう足掻こうとした所で、ディーンのする事に変わりは無い]
(35) 2015/06/29(Mon) 21時半頃
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[それでもすぐに彼へと刃を振り下ろさなかったのは、邁進故か……それとも、別の感情からくるものなのか。 ディーン自身にも分かりはしないまま、漸く振り上げた刃は、酷く緩慢なもので]
…………、おわらせてくれ、よ。
[懇願めいて落とした言葉の真意は、彼に伝わるべくもない。 後はただ、振り上げた刃を突き立て様とするだけ**]
(36) 2015/06/29(Mon) 21時半頃
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ホウ?面白イ奴メ。
[英雄≪ハカタノ=シオ≫はクスクス笑う。
気分よさそうに笑む彼に対しカラカラと
声を返せば空になった皿の上へナイフと
フォークを静かに置いた。
行くか行くまいか聞かれた言葉への
返答と共に理性が元通り≪フヘン≫になる。]
…あー、確かに乙だ。あれ≪ハカタノ=シオ≫は乙であって乙ではない、いわゆるもう一人の自分という奴だな…。
[受け継がれた血筋≪ヒーロー≫の力というべきか。
おかげで異様に元気≪ビョウ=キ・ナラズ≫なのだから
いつ倒れても可笑しくないのに凄いところ。]
糖尿病≪ブラッドロリ≫は……嫌だな。
[甘いケーキを口に運び、続けて無糖を飲む。
…こういう嗜みもあるのか、とヘクターは真顔である。
(砂糖は大体硬弾丸魔撃になっている)]
― 城壁前 ―
[あいも変わらず不意打ちなんて頭にねーと言うような
でかでかとした開戦の声に、僕は顎を上げて見る。
……あいっかわらず……(気持ちいい奴。)
す、と目は落とし。 対峙する双刀の黒髪を見りゃぁ、
あん時の続きのような戦いが始まろうとしていることに
縁のようなもんも感じつつ。]
因果がやり合うよーになってんのか…
[不思議と鏡、混ざり合うよで混ざる事のない世界。
中途半端なキャストが最初におん出されたってーのも]
―――なかなか言い得て妙だねぃ。
[はふ、と吐く息は湿気を含んで薄闇に溶け、
僕は白兎と向かい合う僕の命に視線を戻す。
――――現実味なんて、まるでない。]
あんたに盗まれた覚えはねーんだけどなー。
[ ”命を預ける”だの ”盗む”だの。
ふわり舞うショールをひっ捕まえて、聞いてやりたい。
そんだけの覚悟は一体どこから湧いてんだ って。
( まあでも。 ……いっか。
ひでー奴じゃあ、なさそーだし。)
僕の命を持ってる事をアリス達は知っているのか、
それすらも知らない。 餓鬼に遊ばれる駒のような命。
撃たれて死んだ筈の自分の命が弄ばれてるってーなら、
強ち悪夢も間違っちゃいないのかもしれないが。
さく、さく、ゆっくりと草を踏む音は
目の前の光景とはひどく乖離していて
命を取り合う2人の風は 僕の髪も耳も揺らさない。
静かに ひどく静かに、僕は兎とアリスを見ていた。]
――― ぁ、落ちた。
[白兎が作った落とし穴に キレーに落ちてく姫
そこにひょいと近づきのぞけば、覗き返すような深淵。
こんなん、どー戦えっつーのよと
至ってマトモな人間の僕は
ふらつきながら声を上げる兎を見て ]
生きて会いたかったねぇ、もーひとりの兎。
[にや、と笑ってみせたのは
アリスを屠ろうとする者への、薄い意地のような手向け。
木に凭れた猫は、まだそこに居たのかどうか。
もし目が合えば ちょいちょいとひとつ
”下” を指さして見せて。
長い耳は、口をあけた昏い穴に 吸い込まれる。**]
( ははっ。
預かった命を返す術。持ってんのかよ。)
[持ってないだろ、と声に出さずに、
唇だけを僅かにゆがめた。
(――あいつに会えるように
してくれるわけでもないだろ)
殺人は殺人だ。それ以上でも以下でもない。
目覚められないのは、自業自得だ。自業自得だけれど。
アルヤスの吐く宝石の様な言葉一つ一つを
豚の餌にしてやりたい。
……こうまで素直にひとを「嫌いだ」と思ったのは、
どれほど久しぶりだっただろうか。]
[鮮やかに、猫が躍った。
扉が現れ、兎がそれを回避し「変な力を使うな」と喚く
(まったくだ、と白兎に同情した)
アルヤスはそれに言い返して(まるで子供のようだ)]
[ラルフは静かに、息を吐く。
……きっと、あの男の纏う空気は、
ドブの底で生きてきた生き物には、清すぎるのだ。
(そう、それに触れるには”手遅れ”なまでに。)
冷めた目で”アリス”を見てから、
ただ、白兎と女王を見届けている。
たんたんと、場を見続けている。]
[白兎が落とし穴をつくると、
その中に落下していくアリス。
鏡の国がどのように始まるかしらないが、
随分とらしいじゃないか、なんて肩を竦めた。
隣で、李の小さな感嘆の声が聞こえた。]
[指差し、落ちていく李に片眉をあげて]
アリスを追いかける兎なんて、斬新だコト。
[そういいながらも、ラルフも気紛れについていく。]
せめて薔薇の中じゃなきゃいいね。
[そんな言葉が真実になるのは、
そんなに未来の話ではなく
ふわりと高所から落下したならば、
そこは黒薔薇の園だった。
最初から身構えていたこともあり、
落下自体は失敗せずに、そのまますとんと降り立つ。
(もしかしたら、三月兎を踏んづけるなんてことが
あったかもしれないが)
それから、その場から少しだけ離れて。]
『……覚悟は、出来てるんだったよな。
"アルヤス"。
…………、おわらせてくれ、よ。』
[そう云う、白兎の仕草はひどく緩慢で
ひどく、辛そうで。
ラルフはその時初めて、
「この劇、趣味悪いな」と、小さく呟いた。
こんな胸糞悪い体験をするからには、
「彼ら」は生きて帰ればいいと思う。
こんな冷たい場所で、終わってしまわずに。**]
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――そう。 君は随分と奥さんが好きなんだね。
……む、やめないか。
[帽子屋に撫でられればくすぐったそうに、 小さな眉間に皺を寄せた。]
ふむ、いただこう。 明日太郎は料理家事は得手でな。 褒めてやってくれ。きっともっと精進するだろう。
(37) 2015/06/30(Tue) 01時半頃
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[そっと一粒だけ、ポップコーンを口に含むと、 さくさくと咀嚼し、こくんと飲みこんだ。 不思議の国の食べ物と違い、 ここの食べ物飲み物に特段の効果は無い。
……少しばかり懐かしい味がするとすれば きっとそれは 飲食する人間の思いがそうさせるのだろう。]
(38) 2015/06/30(Tue) 01時半頃
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[ 朱に交われば赤くなる、と言われて]
それではここがおかしいといっているようなものだ まあ、実際おかしいんだけどね……
[そんな相槌を打った折だった。 不思議の国のアリスが現れたのは。
帽子屋がアリスにポップコーンを勧める。 一粒だけしか食べていないのだから、 ポップコーンはきっと、余っているハズ。**]
(39) 2015/06/30(Tue) 01時半頃
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―― はあ!?
なんでだよ、獲物の差ならっ! 俺じゃねー、クソ山羊の野郎にでも言えっ!
じゃー素手で殴りあいでもやっか?
[ >>33笑みもなんも浮かばねー無表情は、 声とは裏腹に真顔で怒られてる気分で なーんとも理不尽めいた気分になる。
抗議めいた怒声にゃあ、 流石にそこまでしらねえ。
ハンデだのどーのが声にだされりゃあ、 片腕ねー時点でじゅーぶん『ハンデ』だって 悪態吐きやしたが。 ]
(40) 2015/06/30(Tue) 03時頃
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[煽る程に焔は大きくなって、 真っ向から風に煽られ、それを鏡に映し返す。 傍らで響くもう一つの戦闘の。
鉄球の衝音や、 声なんてのは聞く余裕もねえから、 ただ、‟今”は目の前の相手だけを見据えて。
―― 刃を振り薙ごうとすりゃあ、 見事風を踏みぬいた足は、
落ちてく。 ]
…… ッ、
(41) 2015/06/30(Tue) 03時頃
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[茨が所々食い込んだせーか、 漆黒の黒薔薇はその闇色に紅を差して、 昏がりの中に艶めきを宿し 妖しげに誇る。
多少痛覚なんて遠退いてるとは言え、 刺さり込んだ棘の感覚は鈍くたって痛いし、
… 暴れかける精神を『越えない』のは 怪我よりもずっと難しいことだった。 ]
… ―― く、 っそ、
[ずたずたになった絹の布は 腕に巻かれたまんま、 (あー、ショールさえ引っ掛かって面倒くせえ。)
絡まって身動きとれねーそれは、 鉛みたいに重い腕で無理矢理、 茨に纏わりつかれた部分を引き千切る。 なんとか、鏢はまだ見えねえまんま。 ]
(42) 2015/06/30(Tue) 03時頃
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[それから、根性だけで這うように 体は寝っ転がったまんまで、 剣が転がった方へ手を伸ばしてく。
無理矢理動かしてた襤褸の体は、 こっちだって、同じく疲弊しきってた。 ―― 一回寝ころんじまえば、 そう簡単に起き上がれる気だってしねえ。]
( それでも、 )
[ まだ‟希望”は捨てる気はない。 俺自身に、これ以上救いを求める気も無い。
だから、 更に擦るよう 口ん中に血の味がしても 構うか と 動きかけて ―― 、]
[ 求めた黒曜の煌めきが、遠退いてく。 ] [ 碧の炎が、揺れた。 ]
(43) 2015/06/30(Tue) 03時頃
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[>>35遠く 遠く、
光が求めたつるぎは この体力じゃあ流石に追えねーよーな所まで 放り投げ捨てられて ―― 、
更に、体が重くなるよーな、 そんな気さえした。
瞳の彩が また、 揺らり 揺らり、
紫に堕ちかけて、 地に腕が触れ 輪郭を思い出させるのは、 巻き付けっぱなしの縄鏢で。 ]
( …いや、まだ諦めんには はえーだろー、よ )
[ さざ波は、また 碧空で、止まる。 ]
(44) 2015/06/30(Tue) 03時頃
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[ かつり、 かつり、 ]
[近付くのは ‟死の足音”のようで。 縄の感覚を腕が確かめれば、 硬い音にだって呑まれる気は、無い。] [ 見上げた。 ]
…… ―― テメーの命を盗る、 そんくらいの覚悟なら、な…。
生憎、こんなとこでへこたれてくたばる、 んなしょーもねえ、『覚悟』は、ねーよ…!
[ こんな、どう考えても虫の息で。 方々の体なのに。 (いや、だからこそ。)
… なんでか強張ってなんか嫌がる兎に、 虚勢半分でも精一杯の笑顔を見せてやる。]
(45) 2015/06/30(Tue) 03時頃
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…… ―― テメーこそ、 『覚悟』。できてんのかよ。 … その手のナイフ、 さっさと突きさすだけ、だろ? 随分まあ 時間かかってるじゃーねーか。
[どうにも油断と隙にも程がある 一秒一秒が 永くさえ感じる時間を、
そっと荒らいだ息を整えながら、 虎が耽々と‟機”を見据える傍らで 鼻で、嗤い飛ばしてやる。 ]
[ 心ん中で、熨斗つけて返された ユーリとのやり取りを、反芻。
( ああ、誰かに託すなんて 『背負わせる』なんてのは、 … やっぱ ありえねーな ) ]
(46) 2015/06/30(Tue) 03時半頃
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( … 『頼られ返された』んなら、 よけーに大人しく死ねねーっての、 … こんちくしょう。 )
[ >>36やがてか よーやくか。 振り上げられたナイフの凶つの輝きに、
ぐっ 、 と、 一段と光を険しく掲げたまんま まっすぐ睨み据えて、 ]
…… ばーか … 、
[ 懇願めいたことばは、 死んでも死にきれねえような よわっちそうな『刃』。
今にも振りかかりそうな、 躊躇いがちなその切っ先を ――― 鼻で、笑ってやった。 ]
(47) 2015/06/30(Tue) 04時頃
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[それも、左腕の鏢で庇ったとこで、 受け切れるとも思えねえ。
――― なら。
(>>31独白は、聞こえない。 まだ『駒』は歩のまんま。
でも、そろそろ走りっぱなしなんだから、 … 八升目に届いたっていい頃合いだろ?)
… 歩が成るは、『少女自身』へ。 ]
…… 殺すってんなら、
‟約束” ―― 、
守って、名乗ってからに、しろ!
(48) 2015/06/30(Tue) 04時頃
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[勢いも無く迷う、殺気。
―― それを避けるのだって、 今の俺には、苦しい。
(それに 避けるより、その懇願。 自分勝手に 傲慢に、 ‟受け止めてやろう”と決めたもんだから。 )]
… じゃねーと、俺は、っ…! ‟終わらねーし、終わらせねえ”!
[ その切っ先が肉を食い破る前、 刹那 煌めきが薄く迸って ――― 、 ]
(49) 2015/06/30(Tue) 04時半頃
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『 أليس في بلاد العجائب مرآة 』 ( アリスの鏡 )
[ 吼える。
「俺<アリス>」の‟核” ―― 、 薄く界を隔てる、 術式のように浮かんだ『鏡』が、 その軌道を 上へ‟跳ね返した”。 ]
[ ぱりん、 ] [ 入るのは、‟罅”。 ]
…… ッ、ぐ、 っ、 は っ …… !
[ 残るのは右胸を貫かれたのより、 ずっと 息も出来なくなるよーな。 … 心臓を貫かれたみてえに、 灼けつく 痛み。 ]
(50) 2015/06/30(Tue) 04時半頃
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[喉の奥から染みる血錆の味は 、 口ん中で留まらずに溢れ出て、 顎先を伝ってく。
… その痛みすらも、 「光」を此処に縛る縄の感覚さえ 直ぐに遠退いてきそうで、
そんでも、お構いなしに、 (止まっちまえば物語が終わるより先に ‟消えちまいそう”だから、)
重い体を跳ねあがらせるために、 勢いを借りるのは ―― 、]
[ ‟役”が代わるように、
… ‟ないも同然”、襤褸の布≪ショール≫が 空色から 『白』へと 『成り代わる』。 ]
(51) 2015/06/30(Tue) 04時半頃
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[ さ、 と、 同時。 鏡に罅が入った事で、 染められた漆黒が抜け落ちて ―― 、
白金に戻ったことには、 気付ねーまんま、
バンダースナッチなんかより 疾く 疾く 駆ける『白の女王』の、 その勢いを以て 跳ねあがりゃあ、 ]
『 أحادي الاتجاه بالتناوب 』 ( 逆回れ ! )
[逆回りに生き続ける女王を‟真似て”、 『記憶』を‟逆回す”のは、「欠けた腕」 ―― なんて、そんなもんじゃなく、
腕に巻き付けた‟鏢”の縄。 ]
(52) 2015/06/30(Tue) 05時頃
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[ショールを、地に払い落す。
ぐるり、 ――― 一人手に回り 弛ませる縄の、 勝手に盗ませてもらったその 隠し持ってた 『蠍の針』 、 その 刃の部分を握りこみゃ、
そのまんま、 地にまた転がされる事が無きゃ 迷いなく兎の首筋へ添えよーとするが、 … さて、 逃げ足の速い兎はどーしたか。
威勢いい啖呵を切ったって、 ほぼ限界の、『最後』の抵抗。
また逃げられたり、 払いのけられりゃ、 もう手を掴む機は きっと、無い。 * ]
(53) 2015/06/30(Tue) 05時頃
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[揺らめく虹彩>>44になど、気付く事は無い。 であれば勿論、彼の"隠し持った武器"になど、気付く事も無く。 近付く足が警戒するのは、先に見た奇妙な"魔法"だけ。
此方を見上げる碧には、寸の間息を詰めながら。 吐き出す息は、酷く震えてか細いもの。
"アリス"の向ける笑みは、どう見たって虚勢混じりのそれだというのに……どうしてこうも、眩く見えてしまうのか。 ディーンが浮かべる事の叶わない笑みには、妬みを越えていっそ羨望すら覚えてしまう]
(54) 2015/06/30(Tue) 10時頃
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――……黙れ……!
[覚悟など、とうの昔に出来ているとも。 既にもう、自分は一つの命を散らせているのだから。
……そう、返す事が出来れば良かったのに。 鼻で嗤われ>>46たのであれば、冷静になど返せる筈も無い。
それに、振り上げた手には思いがけず躊躇いが滲んでしまっていて。 こんなザマで何を言った所で、ただの負け犬の遠吠えにしか聞こえないだろうと。
それでも、此処で手を止める事なんて出来やしない。 目の前の"アリス"を殺す覚悟が出来ていなくったって、殺さなければ殺されるのだから。 自分の意思とは関係無く、やるしかないのであれば、やるだけだ]
(55) 2015/06/30(Tue) 10時頃
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[吐かれる悪態>>47には、返す言葉も無い。 けれど振り下ろす刃は、"約束"の一言>>48にまた、鈍さを増していく。 続く彼の声>>49はもう、耳に入れてなどやらぬ様、ぎゅうと唇を噛み締めた。
言葉を交わす度、振るう刃は錆び付いていく。 力強い彼の言葉はまるで、此方の武器を何もかも取り払おうとしている様にも感じられて。 ――恐ろしくて恐ろしくて、堪らない]
…………ッな、
[聞こえてきた咆哮>>50と共に、"跳ね返される"感覚。 わけが分からなくって、幾度も瞬きをしたものの。 半ば反射で打ち鳴らそうとした足は、跳ね上げる身体>>52に邪魔をされる。
空が白に代わった事>>51など、意識の外の出来事で。 見詰めるのはただ、白金へと戻った、見知った彼の姿だけ]
(56) 2015/06/30(Tue) 10時頃
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["魔法"であれば、扉をもってして逃げおおせてみせただろう。 ギリギリの所、それくらいの冷静さはまだ残っていたから。
――だけれど。 彼の隠し持った、予想外のその"鏢"は、ディーンの判断を大きく鈍らせる。
それでも、向けられたのが首筋でなければ、それにだって反応出来たかもしれない。 或いは彼の髪が未だ、漆黒を保っていたのなら。
浮かび上がる幾つもの仮定は、今となっては無意味だ。 向けられた刃に、ディーンは震える身体をぴくりとも動かせなくなってしまったのだから]
(57) 2015/06/30(Tue) 10時頃
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[はくり と、空を食む。
刃を向けるその姿と、添えられたその場所に、遠く"彼"の姿を幻視して。 押し付けられた頭の痛みだとか、皮膚に入り込む刃先の熱さだとか。 ちらつく"記憶"は、絶望にも似ている]
――…………、……、
[吐き出した言葉は、もう形になりやしない。 振り上げたままの腕だって、今から動かした所で間に合うかどうか。 一度、二度。深く呼吸をするのは、許されるだろうか。 縺れる舌を何とか動かして、捧げるのは、ただ一言]
(58) 2015/06/30(Tue) 10時頃
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覚悟は できてるん、だろ。
[同じ形で、けれど違う意味を孕ませ。 答えが得られないのであれば、再び刃を振り下ろそうと]
(59) 2015/06/30(Tue) 10時頃
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だーってこれを見届けに来たんだろ。
俺も、あんたも。
[ ひょいと踏み出した一歩。”次の句”は、
僕のロングブーツと一緒に 扉が作った闇に溶ける。
どーせまた落ちるんじゃねーのとは 思っていたけど]
うっわ、可愛い耳して えげつねーのなぁ。
[茨の生け垣に すと、と降り立って
薔薇園で棘にヤられてる姫を見りゃあ、危機感というよりはこんな場所に落とした彼の趣味に感心した。
(手前にもにたよーなブツが付いてる事はあえて無視だ。)
いやまあいい。
僕はそんなことよりも、更に趣味の悪い奴が居るって事を
忘れるべきじゃなかったんだ。]
ぅげ、!!!! っは。
[真上から両肩に乗る”何か”
痛いよりも先ず衝撃に襲われて、微かに前につんのめる。
ひょい、と ”それ”は 僕の肩から軽快に跳ねて
すぐ隣に華麗に着地しやがった。]
…………………。
[怒りだとか呆れだとか色々通り越して、コメントに困る。
ぱんぱん、ぱんぱん、両肩をはたいて
肩口をちょいっと引っ張って足跡の有無を確認。
それから漸く出た言葉は ]
なー、にゃんこちゃん。お前、ともだち居ないだろ。
[そんな歳に見えねー、でけえ、と揶揄ばかりされる目を
横一文字にほっそーくして 長い尻尾をはたいてやった。]
それでも尻尾がぷらーんぷらんしてるなら、先っぽを右手でギュッ。**
[同じ場所から落下したなら、落ちるところも同じだろう。
――というわけで、李の肩を踏んで見事着地したラルフは
うげ、とか、は、とかいう兎を無視して
とんとん、とブーツの底を鳴らしている。]
同じところにつったってるアンタが悪い。
[そう言ったところ、ともだち居ないだろ、
というお小言が返って来たので肩を竦める。
数年前に裏切りましたが何か。]
[大きな瞳をうっすーく横一文字にして
こちらをねめつける様子にしれっと無視を決め込んでいたら
ぺしりと尻尾をはたかれた。
少しだけ痛いのが不思議。
続けざまに先っぽをぎゅっとされれば、]
! っ、も、う、それどこじゃないでショー
見届けるんじゃなかったんすか?
それとももっぺん耳攻められたいの?
[びくっと背筋を震わせながらも、
戦いの方を指差した。]
[鏡が罅割れる音が響く。
何が起こっているのか、
この血の香りが濃い薄暗い薔薇園では
はっきりとは見えなかったものの
アルヤスの髪がふわり、小さなランプの火のように
白金の色を取り戻すのを見た。]
――あ、 あれっ……
[ぎらり、煌めく鏢には見覚えがある。
俺の武器じゃん、と
歯噛みしたい気持ちを隠さずに
ぎゅうと、拳を握った。]
剣だせるなら俺の武器いらんだろ……! ずりィ…
[皿だの剣だのを虚空からとりだす姿を思い出しながら、
むう、とちょっとむくれた顔で言う。
そうしている間にも、白兎とアリスの会話は続く。
覚悟はできてるんだろ、という言葉に、
ラルフは静かに目を伏せた。**]
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誇る?はっ、そこらのと一緒にすんなよクソ
[質問に答える余裕がねーんだろ?ばーか。 整えるのに一呼吸あれば十分。 脚に何も傷を負っていないのが幸い。
『跳《ウォラーレ》』
相手の剣の音が鬱陶しい。 逃げるように跳躍を足に無理矢理させ、 追撃も躱そうか。
(術式休ませたいんだけど!)
武器に使ってる術式だってずっと使えるわけじゃない。 飛び上がって地上に戻る直前構えるハートのバズーカ]
(60) 2015/06/30(Tue) 16時半頃
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傍観者が役者気取ってんな!!
[ガシャ、 "ハートの女王"に跪けばいい。 あのガキの女王同様。
術式の限界を頭の隅に置いて、 二発、立て続けにぶっ放そう。
相手はユーリ。 さっきのガキのことを思うとあまり長い効果は期待出来ないが]*
(61) 2015/06/30(Tue) 16時半頃
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…… 黙らせてーんなら、 さっさと刺しゃあ、いいだろーに、よ!
[>>55劣勢ってのはこっちなのに、 冷静を崩す兎と相対に 虚勢はめいいっぱい。
そーだ。 気持ちで負けちゃ、 『ぜんぶ』終わっちまうから。 ( ‟あいつ”の時と同じよーに、 妬みも、羨望も。 気付けやしないままだけど、 ) >>56噛み締められた唇を睨む様にゃあ、 嘲りはしない、でも笑みを消しもしない。
( … 陽射が、消えちまわないよーに、 ) ]
(62) 2015/06/30(Tue) 16時半頃
|
|
[――― そのまんま、 『約束』を盾に 糧に 、 咆哮をひとつ 。
錆びついたナイフなんか、 怖がってちゃ盗賊なんてやってらんねえ。
発条を撒かれた玩具みたいに、 勢い良く 跳ねあがって 、
兎がステップ宜しく 音を鳴らしちまう前に 、 ]
( … そろそろ、悪趣味な『舞踏会』は 終わらしちまわねーと、な、 )
(63) 2015/06/30(Tue) 16時半頃
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[宙に散らした白金は、 軽やかに靡いて 、
兎じゃねえ、『こいつ』の 動きが鈍くなった理由なんてのは、 考える暇もありもしねーが、 ]
――― ……… 、
[水を焦がれる魚のように、 はくり 、 空を食む姿に 、
どこか‟絶望”めいたものが 過ったような 見えたような、 それは気のせいか、どーだか。 ]
(64) 2015/06/30(Tue) 16時半頃
|
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[それだって、やる事はひとつだけ! 絶望だって、‟生きてりゃ”
… 希望に変わるもんだろ?
( 明けない夜は、 太陽の出ない日は、ないよーに。 )
す と、 遠く 誰かを見る目に 碧を細めて ―― 、
宙に擦れていく無形の音は、 誰に当てたものか 何を言ったか、
… 問いはしないまんま。 ]
(65) 2015/06/30(Tue) 16時半頃
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[つ 、 と、 その白い首筋に、
柔い皮膚に喰い込ませるように。 そっと、 凶をあてがった。
深い呼吸で波打つ喉くらいは、 動くのを、許してやる。 ]
[ 縺れた舌で紡がれる言葉は、 ‟期待”してたもんとは違うけど、 ]
…… ―― ああ、
覚悟なんてもんはっ、
… ‟ずっと前から” 決めてたけど、 よっ!!
(66) 2015/06/30(Tue) 16時半頃
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俺は、もう迷わねーよ。
… ‟悪夢”から、 全員 掬いあげてやる為に、な。
… 誰も、死なせねー、っての、 約束してやっから、安心しろ、 …!
[新たな『約束』を勝手に 一方的に 結び付けて、 嗤いかけた、それは。
やっぱり、蒼が知ってる赤の笑みとは 違う別の色へと、 からり 、 明るんで。 ]
(67) 2015/06/30(Tue) 17時頃
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( …女王様とやらまでは、 相手できねー、な、こりゃ )
[もうひとつの‟会場”まで 目を逸らしゃあ、きっと俺が斃れる。
だから視線は向かねえけど、 『頼られ返された分』 、 『頼り返して』、 「ユーリ」を信じ抜く。
―― ‟任せたぜ”、って。 ]
…… んで、
[ そして まなざしと意識は、 ひとりだけを、見る。 ]
… アンタは。 『約束』、守ってくれねーの、?
(68) 2015/06/30(Tue) 17時頃
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[緩やかに、 鏢を持つ手を持ち上げて、 その首を刎ねようとするのを惜しむ、
(ハートなんかじゃあない、 ‟白の女王”のその手の、) ]
[ その名残は‟名前”だけ。 ]
[ … ‟盗るもの”の、 その宝の名を知らねーなんて間抜け、 それは俺の傲慢<プライド>が許さねーから。
どうしても、それだけは 譲れねーこと、だった。 ]
(69) 2015/06/30(Tue) 17時頃
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[それだけ聞けたんなら。 跳ねあがった短剣の刻が動く前に、
――― ありったけの力で、 その首へ 風切りを、振り下ろすつもりで。
強く 鏢を、 『牙』を、握り込む。
… 訊けなかったなら、 致命的な隙にはなるくらい、
こっちの手も、惑っただろーが。 *]
(70) 2015/06/30(Tue) 17時頃
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………そー… さ、ねぇ。
[ ”見届けるんじゃあなかったのか” と、猫が
指し示すゆびの先。僕の意識はもんやりと霧がかっていて
返事は精彩を欠く。
あそこで行われてんのが僕に無関係だったなら
(なに、なに、きもちーの?)なーんて茶化したり
(黙れクソ猫噛み切るぞ!)なーんて尻尾をガブリする事も
もしかしたらあったかもしれないけれど
はぁ、と溜息ひとつ、 両膝折ってしゃがみ込む。
( なあ、ばからしーよなあ。 )
( 馬鹿らしい。馬鹿らしい。
妙な期待を半分なくなったあの肩にのっけんのも
妙な感情を白兎の変わらぬ表情の中に探すのも
とーんでもなく 野暮だ。)]
ふうん。 あれがアンタの武器なの。
[畜生勝手に使いやがって、なんて思ってんのかな と
視線と同じ高さできつく握られた拳を見て思う。
( もしも僕のが、って考えたら嫌な寒気した。)
猫を屠ったあいつはきっと 宣言通り大真面目で
猫の命をあの身に抱えて 白兎と戦っているんだろう。
こいつの意図とはかんけーなしに。]
………ははっ。
[ほんとーに、呆れる。 僕以上のばかなんじゃねーかって。
あいつが抱えてる荷物の多さも、重さも見えないけれど
その隙間に おマケみてーに
僕のいのちが乗っかってるんだって思ったら
馬鹿らしくて笑えてきた。
今更ひとっつ増えてたって かわんねーんだろう。]
[どこでも扉が出たと思ったら、今度は猫や鏡が出たり。
こんな奇妙な”戦い”は、はじめて見るものだけれど
眼前で交わされる 優しい殺気も
僕にとっちゃあ 初めて目にするものだった。
白兎の声も アリスの声も
殺意だけで相手を屠るものからは どこか遠くにある。
あの2人の合間に何があったのかは知らない。
それなのに
小さく けれど強く紡がれた白兎の言は
救いを求める 祈りのように ――聞こえた。**]
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[傲慢だこと、と無駄口は叩かない。 余裕のあるなしではなく、相手に休む隙を与えぬように。
しかし]
(うちの女王はあまりダメージを与えられなかったんでしょーか)
[なんて心の内、此方の攻撃は全部避けて跳躍する相手の行動を見て。 本人であるとこの赤の女王が聞いたら怒りそうだけれども、自分は彼らの戦いを知らない故の疑問]
それは俺を舞台に上げた本人に言ってくれ。
[シュゼットが自分をどう思っていようとこの舞台の主催は別にいて、自分を“役者”として舞台に上げた以上、自分は役を演じなければならない訳だ。 跳躍して目の前で飛び上がる足に向けて双剣を振り上げる。 その視界の先で、ハートのバズーカ−]
(71) 2015/06/30(Tue) 19時半頃
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……本当にやるか。
[やるとは思ってたけど。さすがに声に出た。 予想に道理過ぎる。若干、距離が近すぎるが回避行動は一応の。 ハートのキラキラが出てきたならうわぁ、悪趣味、と。 戦いの最中でも考えてしまうではないかと。
どういう効果があるのかは知らないが。 どちらにしても絶対に相手を認めないと。 “アルヤス”であれば従いもするけれどと決めてしまった自分は。
一発は辛うじて避けた物の一発は喰らい。 途端鼓動が跳ね上がる。自分の意思を無理矢理ねじ曲げられる感覚にシュゼットに対し膝を折りたくなり。 唇を噛み締めて見るも無駄な抵抗で行動が止まるのは5秒]
(72) 2015/06/30(Tue) 19時半頃
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[五秒。その間に睨み上げたつもりでも、相手の目に見える瞳には何処か崇拝するような色になっていただろう。
思考がまともに動かない。それでなくても三人分。 ややこしいってのに更に精神攻撃とか。 声を出さないで居るのがやっとという所で]
っ、は…!
[しばられた5秒間が過ぎれば頭をぶん、と乱暴に振る。 なにやらハートの弾もあったのか、痛みもあったけれど精神を縛られた屈辱の方が強い。 ぎゅ、と剣を握り治し。
制御も何も無いただの八つ当たりのように相手に向けて剣を打ち鳴らせば、乱反射して飛ぶ無数の殺傷能力を持った“音”の攻撃。 若干自分の服も切り裂き怪我を増やすというおまけ付きだが、腹が立って仕方ない。
易々と、精神を持って行かれた自分の不甲斐なさに。 煮えた頭を冷やすには、痛みは丁度良かった]
(73) 2015/06/30(Tue) 19時半頃
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[ふと、ベージュ色した三月兎の耳が
視界の端っこで低い位置にくるのを見た。
李の口から溜息が漏れる。
呆れたような虚ろな笑い声がやけに響く。
この男の内心などラルフは知らないが、
彼の命がアルヤスにかかっているらしいから
色々気が気ではないのだろうと考えた。
さきほどのぼやけた答からも、
李が目の前のやりとりに
集中を持っていかれていることは明白だ。
垂れ下がった耳を見ては、
硬く握った掌を解いて、
無言でその黒髪をわしゃりと撫でておいた。
ただの気紛れだ。]
[ふと、遠く遠くで
きらきらとハート型の光線が光るのが見えた。]
…………。でたらめだわ。
[そんなぼやきも風に消える。
今は演者や舞台に、
何の影響も及ぼす事はできない。
何を思ったって、何を言ったって――
見届ける事しかできない。**]
…空気ガ変ワッタナ。
[音が聞こえる訳ではない。
見えている訳でもない。
だけど英雄≪ハカタノ=シオ≫はクスクスと笑っていた。
黒い薔薇園での物語も割れた鏡も何も知らない。
だけど静かに呟くのだ。]
…吾ラノ迷子≪アリス≫ハ立派ナ女王にナッタカネ?
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あ?役者にあげたのは悪魔の勝手。 傍観者気取る割に主役になりたそーな面してんのはてめーだ
[はっ 嘲笑を吐く。 ここにいたもう1人との会話は知らない。 けれど、飄々としてた彼が、 敵の俺にも攻撃しないくらいのヤツがそんなこと言っちゃったらさ "気取ってる"って笑いたくもなるわ]
(74) 2015/06/30(Tue) 22時頃
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[彼の動きが一瞬止まった。 一撃を封じられてやべーと思ったがやっと隙が出来た。 そう安堵すると同時に心内舌打ちが漏れる。 こうでもしなきゃ倒せない歯痒さに。
痛む肩…ではないほうでフランベルジュをギッと掴んで 相手を見やると、ほら 俺が好きになっちゃったでしょ? と、声をかけそうになるがすぐやめて攻撃へと]
今のうちに天国へごあんなーい!!
[悪夢だっけ、と繰り返して 地を駆けて彼の心臓を突こうと────
それも乱暴な音の刃が邪魔をする。 冷静そうな顔を崩したのは良いが、 もう解けたんじゃ洒落にならねぇ。 ドレスが、髪が、肌が 幾多の刃に切り刻まれてゆく]
(75) 2015/06/30(Tue) 22時頃
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が っ
[ それでも、 脚も止めず 琥珀は相手を鋭く睨んだまま相手の心臓を貫きにかかる。 ちらと見えたもう一つの戦いで、金が揺れるのを見る
(あいつが死なねぇ、 限りは)
それか相手が二人とも死ぬか、そうじゃない限りは 足を止めまいと 既に俺は決めていた。 どっかの誰かみたいに"受けて止めてやる"なんてこれっぽっちもねーが、結果的に相手の攻撃は避けず、 流れ落ちた血は踏んづけて、 蹴った靴底を染めるのみ。
距離を詰めたら最後は、タッ 踏み込んで 剣の隙を縫うようにフランベルジュを彼へ突き立てた]
その傷じゃ死ねねーよな!!!!
[攻撃の反動で破けたであろう服を見やり、 彼が何に対して怒ってるかも露程考えず]
(76) 2015/06/30(Tue) 22時頃
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[(出血多量でまんましにそー) は心の片隅に。
赤の女王しか知らない傷は、 血を拭った彼にしかわからない痛みは、 敵に知らせるつもりなんかねーよ
そのまま貫かん、
フランベルジュは迷うことなく心臓へ向かう]*
(77) 2015/06/30(Tue) 22時頃
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[ふわり、立っていた耳は
目の前の光景と、僕の中でもやりとする澱んだモノのせいで
ゆっくりゆっくり垂れていって
その先端が隣で握りしめられた拳を微かに撫でる。
僕はそんな事を気にもしていなかったし
あんまり意図して動かしているものじゃあねーもんだから
猫がその耳を見ていたことにも勿論気付かない。
自嘲と不安と漠然とした恐怖を抱えて
ただ真っ直ぐに 真っ黒の目を遠くに投げていた。]
………っちょ、 何する、ん …だ。
[振り払うようでいて届かない、中途半端に上げた腕と
反射的に見上げた視界が 猫の真っ赤な目を捉える。
林檎みてーな まっかな 目。 ]
[ 糞餓鬼の声が谺する。
「まだ、あえるかもしれないのに、ね。」
あのひとの声がする。
「 」
アタマの上にある掌は 似てるワケもねーし
本物はもっとでっかいし もっとあったけーし
間違うはずなんて、ないのだけど。
草の上に見えなくなった ホージ茶のさいごのひとくちが
今頃になって からだのなかから湧いてくるようで。]
…………やめろ。
[ 薄い膜を張った黒水晶を くしゃり、 歪めて
僕は赤い目から 逃げるように視線を逸らす。
抱えた膝にかぶさる指は 白くなるほどに
掴めない何かを 届かない何かを
引き留めようとしていた。]
[ 歪む目とは対照的に
目の前の2人を見つめ直した兎の顔は
口元だけがどこかわらっていて。
痛い時 辛い時 泣きてえ時は
笑ぃやぁ 楽になるのだと
持ち上がる口の端っこは 無意識のうち。*]
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[あてがわれる凶刃>>66に、ぱちり。一度瞬きを。 深く呼吸をし、少しだけ取り戻した平静は、けれど最早意味など持たず。 返される言葉には、ほんの僅かに口元が歪む。 ……いいや、歪める事の出来る表情など、持ってはいないのだけれど]
やくそ く?……ふ、
[嘲笑う様な口調。 そんな事出来やしないと一笑に付そうとした所で、ふっと息が詰まる。
嗚呼これは――自分の求めた、彼の笑み。 眩しいそれに、きゅうと目を細め。 まさかまさか、その笑みが再び自分に向けられるとは思っていなかったものだから。
じわりとこころに滲む喜色は、どう表したものだろうか。 この一瞬だけは、敵だとか悪夢だとか、全てを忘れられる様で]
(78) 2015/06/30(Tue) 23時頃
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[蒼い瞳に、ただその姿を映し。 返される視線>>68には、酷く満たされた様な心持ちで。
……誰かの"視線"が心地良いと思ったのなんて、果たしていつぶりだろうか。 病を患ってからは、人の目からは逃げてきてばかりで。 完治したって、視線は恐ろしいものであって、変わりは無いのだと思っていたのに]
…………、
["約束"を、と。求める声に、小さく唇を動かす。 けれどまだ、名を口にする事は無く。
持ち上げられた鏢>>69を、伏せた瞳で見詰めながら。 惜しむ様なその緩やかさには、苦笑すら浮かんでしまう。
碧のプライドなど、知りはしない。 知れば少しは、残念に思ったかもしれない。 ――自分はただ、"盗む"べき存在でしかなかったのかと。
嗚呼それでも……その感情すら、ディーンの身には大それたものなのかもしれないが]
(79) 2015/06/30(Tue) 23時頃
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[捧げる言葉は、彼にとっての"盗むべき命"の一つではなく、ただ一人の"友人"として。 ……此方が勝手にそう思うくらいは、許されるだろう?
ディーンをも救うと言うのであれば、やってみると良い。 交わした"約束"を守ってくれるというのであれば、此方からも]
ディーン だよ。 ……アルヤス。
[ナイフを握った手を開く。 その刃が地に落ち音を立てる前に、首へと広がる熱に身体が揺らぎ。 支える意思を失った身体は、そのまま彼の前で膝を付く形に。
熱と、眼前に散る赤と。 咳き込む度に広がるそれを手繰る様に、首元へと手を伸ばした]
(80) 2015/06/30(Tue) 23時頃
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[溢れる血は、止められやしない。 どれだけ押さえたって、流れる赤は止まってはくれない。
視線はそれでも、そこにあるだろう碧を仰ぎ。 笑む口元は無いけれど、吐く息は確かに笑みを形作る。
そっと彼へと手を伸ばし、上げ切れなかったてのひらは、ただ空を切る。 此方から触れる事など叶わぬまま、白は段々と赤く染まっていく]
(81) 2015/06/30(Tue) 23時頃
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……あぁ、しにたく ない なぁ……。
[掠れた声は、果たして形になっただろうか。 もしかしたら、吐き出した息がただ空気を震わせただけかもしれない。 けれど混じり気のない本心は、するりと口から滑り落ちて。
嗚呼何とも様にならないものだと喉の奥で笑えば、大きく咳き込んで身体は地に堕ちる。 薄く開いた"硝子玉"は、もう何も映す事は無く*]
(82) 2015/06/30(Tue) 23時頃
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― 幕間◆観客席にて ―
[それからアリスや帽子屋とどれほど話しただろう。
ぴ ぴ ぴ、 と囀る声が聞こえた。]
あら。……もう、そんな時間?
[ドレスの裾から、黄色いふわふわが顔を覗かせる。 ひよこを掌に乗せて、 真っ赤な目でじい、と見据える。
ひよこは小さなナイトメアの掌の上を 小さな脚で駆けてって、 白い頬に、ぽふりと体当たりをした。]
(83) 2015/06/30(Tue) 23時頃
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ふふっ。 明日太郎。あとどれくらいだったかしら…?
――楽しい時間っていうのは、 すぐすぎていくものなのね。
[死以外には、誰も。 時間の規則的な足を止められない。 それは悪魔とて同様。]
[逢瀬が侭ならない恋人と同じように 朝陽が恨めしいの、と小さく呟いて、 うっとりした目で舞台上を見つめている。*]
(84) 2015/06/30(Tue) 23時頃
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[何するんだ、という制止の声は聞かない。
振り払うには中途半端な高さで留まった腕にも、
知らん振り。
淡々と見据えた黒耀の瞳には、
自嘲と不安と漠然とした恐怖が
ぐるぐると渦を巻いて、薄い膜を張って、]
[ きっと、どこかの 俺ではない誰かを見た。 ]
[やめろ、という声がして
くる、と逃げるように視線を逸らされてから
漸く、ラルフは李から掌を離す。]
[膝を抱えて小さくなって
耳を垂れ下げて、何かに怯えて]
漸くうさちゃんっぽくなったっすね。
[そんな李に向かって、淡々と叩くのは軽口。
目を潤ませながら下手くそな微笑を浮べたから
ラルフは汚いものでも見た、というように視線を外す]
今、迷子みたいな顔してるよ
なさけねーっすねえ。成人した男が。
[視線をあげれば――
白が、赤に染まる瞬間を目撃した。]
[ああ、そうか、という諦念と、
野郎、とアルヤスに飛びかかりたい思いと
ごちゃり、と混ざり合った思いは、]
――……これで、望みどおり?
[誰に向けたものかもわからない、
問いとして零れる。
言葉は只、黒い薔薇と、
白兎が放つ濃い血の匂いにとけていった。*]
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状況も心境も変わるもので、その程度の融通も効かないほど石頭か。 人を見下して自分が一番と思ってりゃ幸せだろうな。
別にお前を見下すつもりもないが認めたくもない。 俺に認められなくたってお前はへでもないだろうが。 あいつに偉そうなこと言った手前傍観して居るわけにも行かないんでな。
[自分の言葉の責任は取る主義、と。
それに。自分の味方しか見ていない“高慢な女王”より。 盗んだ物の責任を取るという“アリス”の方が良いと言う個人的スキキライと 命を奪うからには奪うそれに敬意は払う。 実力の差は関係ない、それが相手の命を屠ってなお生きていくと言う事。
結局きれい事と言われればそれまでだが、殺さなきゃ殺される環境の中でそうして相手の命を“託され”なきゃ、人としても根本から腐ってしまいそうで]
(85) 2015/06/30(Tue) 23時半頃
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天国なんざ、ここにはないだろ。
[とどめを刺そうとする刃を持って向かって来る相手に、簡単に命をやるわけにはいかないと。 最後まで立ってるくらいの気力を持て、と言ったのは自分だ。 託された物を熨斗つけて返したのは託されるばかりだったから、頼られるばかりだったから――。
奇しくも、お互い同じ様状況だったなんて知らないまま、それでも]
ったり前だ、かすり傷で死ぬほどヤワじゃない、し。 簡単に、死ぬわけにも行かないんだこっちも!
[あいつが居る限りは。目の端にもう一人の金髪を見て死ぬなよと。 絶対に死ぬなと、最後までたっていろと言ったのは自分で。
双剣を握りしめると。柄に触れたそれに気付いて]
(86) 2015/06/30(Tue) 23時半頃
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は……はは。
[そうか、借り物だと思っていたけれどその紋章は友人が刻んでくれた魔法陣で、つまり。 自分はずっと自分の双剣を操ってたのだと思うと笑いが漏れた。 指が封印を外したのは条件反射。 身体が痛い肩も痛いし腹の傷も痛い。流れた血の量も多すぎる。 擦り傷だらけで冗談じゃないと思いながらも限界だとは感じている。 多分これ以上は無理だ、それでも。
炎を纏う剣を振るう。 相手が心臓を狙うなら此方も。最低でも差し違えてやると。
相手が心臓を狙ってくるのをそのまま受けるつもりもなく。脇腹へと反らしながら此方は右手の剣で相手の腹のど真ん中を狙う 炎を纏っている以上、触れるだけで大やけどになるそれを躊躇いなく渾身の力を籠めてなぎ払う。
腹をくれてやる。けれど攻撃してくる以上反射神経がどうあろうと完璧に避ける事など不可能と。 左手を相手へと伸ばし、抱き合うように、相手が逃げられぬようにその身体を捕まえて――]
(87) 2015/06/30(Tue) 23時半頃
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[ぼたり と
腹から血が血が流れ身体の力が抜けていくのがわかる。 それでも、何処に当たったかわからない刃を相手の肉にめりこませんと入れる力を弱めることはしない]
(88) 2015/06/30(Tue) 23時半頃
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自分の仲間しかてねないだろ。
うちのアリスは時々寝ぼけて仲間にまで攻撃してくる馬鹿だけど、な。
自分が殺した奴らもどうにかしようって考えてる奴だ。
笑えるほど、甘いけど。馬鹿だけど、な。
それでも常に相手を見下してるあんたより、ずっと良いし、敵まで助けようって言うあいつが居るなら色々、良いかな、って思える。
元々の性格か 役職に染まったせいかかわからないし、俺は、そもそものハート、のじょう、おう、なんて知らない、けどな?
…あんた、適役、だ、よ……
[途中、血を吐き出しながら言いきると身体の力が抜けるのを感じながらも、足を地につけ踏ん張る。 このまま放っておけば死ぬだろう。それでも]
(89) 2015/06/30(Tue) 23時半頃
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[最後まで立ち続けるから――]
死ぬなよ、アルヤス。
[金髪がどうなったのか、もう、見えない――]
(90) 2015/06/30(Tue) 23時半頃
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[――やがて。 意地でも膝など着くものかと立ったままの操り手の命の炎が消えたなら。
紅蓮を纏った剣の炎も小さくなり、消えていくだろう**]
(91) 2015/06/30(Tue) 23時半頃
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キルロイは、ヤニクに話の続きを促した。
2015/07/01(Wed) 00時頃
キルロイは、ヤニクに話の続きを促した。
2015/07/01(Wed) 00時頃
キルロイは、ヤニクに話の続きを促した。
2015/07/01(Wed) 00時頃
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[ くつくつと笑い声をもらす。 ]
死ぬと饒舌になる男……。 死んでも思いを告げぬ男……。
[ 面白そうに、
舞台上で擬似的につくりだされる死に、
目を細めた。 ]
最後に残るのは、誰かしら。
*
(92) 2015/07/01(Wed) 00時頃
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[ ( うるさい )
アタマの上から降ってくる全然軽くない軽口に
今は反論するだけの気力はなく。
相変わらず膝を抱えたままで
さっき背けた目をちら、と上げるだけ。
明らかな嫌悪を乗せた目は
そんな自分から去っていって
自分も目線は「覽るべきもの」へ。]
うさぎでも 迷子でもねーやい。
[すぴ、と鼻が鳴るほどにならなかったのは
隣に猫が居たからで、
そもそもこんなザマになったのも猫のせーだけど
”なさけねー”のは100も150も承知だから、否定しない。
成人どころか30も過ぎてるって言ったのなら
「まさかぁ〜」なんて 馬鹿にされるんだろう。]
[『約束』が何のことか、僕には分からなかったけれど
それが聞けねば”預かれ”ねーとでもいうような物言いに
それを受け、渋るような寸刻の後 白兎が
『名』と引き換えに握ったナイフを地に落とす。
噫、まるで 預かる命の戻し先を訊くようだ。
自身が死した後に成された名乗りは知らぬ儘
僕の体を奪っていったあの双剣は、
名をくれることはなかったな、と思い出した。]
[咳き込む兎の背が揺れるたび
薄暗い中でもはっきりわかる 夥しい命の赤は
周囲の薔薇を色めき立たせる。
むせ返るような鉄の芳香は 薔薇の臭気とあいまって
あたり一面 血の海のような
あたり一面 大理石のロビーのような
僕の旧い 旧い 記憶の扉を掘り起こす。
まるで 白兎が開いた 魔法の扉のように。]
[猫の声が聞こえ、
僕は ”悪夢”から”悪夢”へ 呼び戻される。
赤く染まった兎から目を離さぬまま]
この夢が終わってねーから
少なくとも俺の望みは叶っちゃいねーです。
[微かな安堵は確かにあれど、
まだあと何人居るのかも
アリスがあと何人の命を”預かれば ”終わりが来るのかなど
一匹の三月兎にゃわからぬこと。
絶望までの期日が伸びたような感覚ばかりが
澱みきった胸を埋める。]
[ ”アルヤス”が死ぬ傍でほくそ笑みたいと
そう言っていた彼の望みはひとつ 遠のいて
そのぶん、僕の細い希望はひとつ 近付いて
それを悪いと思うよーなことは、残念さらさら無いけども]
やっぱりさ、帰りてーよなぁ。
[ぼやく声は 大きく吐いた吐息とともに。
自分にまだ「帰れる目」が残っているらしいことは
猫に対するちょっとした引け目になってることは事実で
それを紛らわすように立ち上がる。
”伸びた”と思った僕の絶望の時が
今度はいつ来るのだろうと 周囲を見渡し。
先刻までピンク色のキラッキラが舞っていたあたりが
やけに静かに *燃えていた。* ]
["観客の役"。振り返るその顔に微笑みを湛えながら、彼女は確かにそう言った。
緩やかに揺れる漆黒の髪。妖艶なまでのその眼差しを受けながらも、その赤い唇が"蝶"の名を紡いだのなら。
覚えたのは、煮える程の嫌悪感。]
……ご心配有難い、が。
君に心配されるのは……、何故だろうな。非常に勘にさわる。
出来る事なら、二度と口にしないで頂きたい。
[向けた眼差しを僅かに鋭いものに変え、彼女の瞳の向く先――舞台へと自分もまた、目を向ける。
そうすれば舞台の上で演じるのは見知らぬ男が一人、女装した男が一人、あの時森で見たアリスと、そして――時計ウサギ。
成る程、今舞台に残っているのはこの四人と言う事だろうか。そうなれば、浮かぶのはあの時の山羊の声。
嗚呼、…そうか。彼女の言う"観客の役"というのは、即ち。]
私は、観劇が好きでね。
休みの日には色々な劇を見に行くのが趣味だった、が。
――こんなにもつまらない劇は初めてだよ。実にいい趣味をしている。
[吐き捨てるように呟いた言葉は、果たして彼女に届いただろうか。
届いたとしても、届かなかったとしても。男はもう話すことは無いとばかりに、苛立ちの篭る顔をそっと逸らしはしただろうが。]**
[そうしてまた、舞台を見つめ。
始まろうとしている戦いの予兆を眺めていれば、ふと返された声に視線をそちらへと向ける。]
……"知っていた"、か。
それは私としては不満なんだがね…、死に際は、誰にも見られたくはなかった。
[こんな席があると言う事は、少なくともあの"観客の役"には全てを観られていたのだろう。
嗚呼、嗚呼。何と口惜しい。
死に際の無様で惨めなその姿を、"お前"以外の誰かに見られる事があってたまるかと。
その思いだけで、壊れかけた身体をひきずり息絶えてやったというのに――それも全て、無駄だったのかと。
その事に奥歯を噛みつつも、表情には出さず。
彼が自分への招待状の話をしたのなら、"それじゃあ書かれた会場の名も読めそうにないな"、と軽口を返したりなんかして。
しかし、彼の死に際の話をされたのなら。流石にその眉をほんの少しだけ顰めてみせた。]
……、へぇ。あの時計ウサギが?
それは意外だな、あれは誰も殺せないと思っていたよ。
[自分はあの時計ウサギの事をそう知っている訳じゃあない。
この夢で出会い、そして少し言葉を交わした程度。名も知らなければら語れるだけの情報なんて持ってはいない。
しかしそれでも、その時に話した雰囲気から。あまりそういった事とは縁のない者だという印象を受けていたものだから。
だから小さな驚きに目を見張りつつ、肩を竦めて。そして差し出されたポップコーンには、ほんの少しだけ笑って見せた。]
あぁ、頂こう。塩かキャラメルかどっちかな。
ついでに飲み物も貰いたいが……ポップコーンと言えば、コーラは無いのか。
[そうして冗談のように言葉を紡ぎ。差し出されたポップコーンを一つ摘めば、口の中へと放り込む。
嗚呼、そう言えば。"お前"と映画に行った時にも、確かポップコーンを食べたんだったかな、なんて。
先程から胸にのし掛かる、沈んだ気持ちを拭いされる事は無く。
それからはそのまま、舞台の上をぼんやりと眺めるばかり。]*
[舞台の上では、二つの戦いが繰り広げられる。
その両方を、さもつまらなさそうに見つめながら、指は自然と手にした時計の文字盤へと。
この時計は、自分の一番のお気に入りの時計。集めるのが趣味だった時計も、嗚呼今はこの一つだけあれば良いとすら思う程に。
舞台の上では、物語は既に終焉に近付いており。
時計ウサギの喉が掻き切られる様を――その時に紡がれた言葉を。
それを聞いたのなら、男は観客席の端っこで、自嘲気味に低く、低く嗤った。]*
|
[>>78三日月が描かれることの無い貌に、 ただの幻か 気のせいか。 知る由もねーが。
一瞬、口許が歪んだ、気がした。
ぱちり、
それも瞬きゃ、瞼の奥に閉ざされたから、 霞がかった視界の見せた幻なんだろう。 ]
…… そ、 やくそく、
[嘲るような響きにだって、 さも何ら可笑しくなさそうに。
首に度をつけて傾げてみせて ―― 、 『約束』の言葉はしかと、掲げたまんま だ。 ]
(93) 2015/07/01(Wed) 04時頃
|
|
[きゅう、と細められた その蒼い色の奥に漂う喜色なんて、 しらねえけど ――― 、
ただ照らす空は、 逸らされない限りは温かく見てるだけ。 (いつだって其処にある陽のように、)
一条と鏢の境、 その強く握った刃の切っ先に指を這わせて 中指、薬指、小指。 その三本から紅を垂らす。
――― 笑みを浮かべるために、 その痛みさえ無理矢理動力にして。 ]
…… ――― 、
(94) 2015/07/01(Wed) 04時頃
|
|
[ ―― ‟盗むもん”である前に。
とっくに思ってた感情は、 わざわざ主張も強調もしなかった。
>>80ただ やっと、 告げられて 捧げられた、
‟友人”としての名前に 言葉に、
滲んだ伏せがちな苦笑へ ころり 碧に差すのは 喜色の日差し。 ]
… へへっ、
[堅い唇に閉ざされて、 このまま教えてもらえてもらえねーんじゃって、 ちょっと 思ったもんだったから。 ]
(95) 2015/07/01(Wed) 04時頃
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[瞬き直した後 小さく響いた笑声は 凶器を向けて零すようなもんじゃない、
ただ 底抜けに明るい空に広がった 朗らかなもんだった。 ]
…… ―― ディーン、
…アンタとは会えてよかったぜ。 やっぱ こんな所じゃなかったら、 もっと良かったんだけど、
[ ぱ 、 ]
[握られていた刃が、 その掌から零れるのを 見た。
――― 重力に従って、地に導かれてく、 時計の砂のようなその耀きが 乾いた音を鳴らしちまう前に。 ]
(96) 2015/07/01(Wed) 04時半頃
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[ 剣は違えど、 守護するセフィラに導かれるまま、 ‟最後の一振り”をめいいっぱい。
腕が痛みを訴える程に、 その首元に 深く 深く、 一振りを 穿った。 ]
[ それでも即死には齎せない威は、 暈けた視界ん中で糸を切らす前に
目の前の影の支柱を喪わせて 膝をつかせていた。 ]
[ 生温い赤に噎せ返る、
… けれど、もうあの血錆に酔う、 嫌な粘つく感覚は しない。 ]
(97) 2015/07/01(Wed) 04時半頃
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[白金の端さえも真紅を被りながら、 こっちを仰ぐ>>81蒼に気付けば 視線を合わせるように、
がくん と、 半分くらい崩れるように膝を折って、 地に立て膝をついた。 ]
[とめどなく‟命”を流す「男」は、 もう「兎」なんかには見えてない。
苦しむようならもう一回。 鏢を手ん中で握り込んで、 ]
[ >>81 また ‟空目した” 虚像が微笑んで ――― 、
こっちに手を伸ばしたもんだから。 ]
(98) 2015/07/01(Wed) 04時半頃
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[俺も、俺で。
――― 刃を棄てて、 縄が巻かれたまんまの 腕に垂れさがるその重みを感じながら]
[ その空白、 ]
[ 届かない距離を埋めるように、 体の悲鳴すら振り切って前のめりに
上がり切らなかったその手が 完全に空に投げ出されちまう前に、 ]
[ ぱしり 、 ]
(99) 2015/07/01(Wed) 04時半頃
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… っ、 と ―― 、
[取ってやった手は、 地に落ちる体の重みに引っ張られて 結局解かれた上に 俺もまた、
土の上に転がる羽目になったけど、 ( それでも 束の間。 )
… 温かさくらいは、 伝わっただろーか。 ]
[ ごろり 、 赤い水溜りに転がって。 ]
[悪魔をぶん殴る体力もそろそろ怪しい ‟眠り”を求めるバカな体の掌に、 抗うよーに、爪を立てて。 ]
(100) 2015/07/01(Wed) 05時頃
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[ちら、 と、 髪が土塗れになるのもお構いなく、 重々しく気怠い首を回して、
白がすっかり紅に様変わりした姿>>82。 それに掠れて辛うじて音になった聲に
ふ と 、 虚空に吐いた。 ]
…… はん、 ばーか、
… ちょっとの間夢見てりゃ、 すぐ目が醒めるからよ、
[綺麗、とは世辞でもいえねー暗雲の空を、 伸びたまんま 碧は見上げ。
… 弱い光の残る宝石ん中に吸い込んでく。 ]
(101) 2015/07/01(Wed) 05時頃
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また、どっかであおーぜ。
… ‟أصدقاء” 、
[『あいつ』に送ったことばを、 こいつに送るにゃ、まだ早いかも知れねーけど。
それ以前にそもそも、
届いてっかも怪しいし、 届いたとこで意味なんて 伝わらねーんだろーが。
( でも、そーなれそーな気がしたし。
何より、そう思ったら 既に‟そうなってる”もんだろ? ) ]
(102) 2015/07/01(Wed) 05時頃
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[国どころか、世界が違うだとか 本当にこれが唯の夢幻だったとしても、
… 望むんなら叶うだろ、って。 あのしょうもない世界に置いてきた 『力』を思って、目を細める。 ]
… しっかし、
… また、格好、つかねーな 、
[ 音が、 感覚が、
全部、 遠退きそーになりながらも、 意識だけは手離すか って、睨んで。
酷く遠く感じる、 『頼った』あいつはどーなったんだか。 ( それでも、偉そうに言ったんだから 大丈夫だろ って、信じたまま。 ) ]
(103) 2015/07/01(Wed) 05時頃
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みくだ …?
[さっぱりと検討のつかない言葉を言われて、 瞳が2、3度ぱちぱちと 攻撃を仕掛けるという場面で瞬いた。 嗚呼、と直ぐに元にも戻るんだけど。
俺の言動で揺れてもねーなぁ、って思ったら、 わりかし頭にはちゃんとキテたのな?
ふぅん、突く寸前に避けようとする動作。 面倒くさいけど、自分から狙い直すほうがもっと(痛み的に)面倒。 もう腹でもなんでも良いからぶっ刺さってくれ。 炎を纏う剣も腹に刺さるのも厭わない]
(104) 2015/07/01(Wed) 05時半頃
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ッ ぐ … あ、のなぁ…!!!
[腹が壊れた内臓ごと燃えて、燃えて 血が … 吹き出さなかった。 相手が力を込めて引き抜かないよう、燃え尽きてもやめない 俺も相手を逃すまいと、腹に思いきり力を込めてやった
フランベルジュは逸らされて脇腹にまんまだったが、 この剣は只でさえ人の肉を抉るのに最適な剣。
そっちはすぐさま引き抜いて、投げ捨てた。 後は彼から血が噴き出し、死ぬまで見届けるのみ。 勝敗は決まった]
(105) 2015/07/01(Wed) 05時半頃
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… 良く回る 舌だこと
[「仲間しか見てない」か。 それの何が悪いのかね、口には出さずに心で落とす]
それは偽善者と。虐げられるのを 端からみてた そんなやつ だけだ
(106) 2015/07/01(Wed) 05時半頃
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[そんなこと言えるやつは、幸せだったんだろうなぁと。思う。 俺だって不幸かと言われりゃ首は振るだろう。 親友たちがいたし。
けど、ずっと、生まれてから虐げられて、 変えるための救いの手なんかなくって。 俺が自分で大事なもの守らなきゃ奪ってく貴族サマたち。 俺の敵はずーっとずーっと、そういう奴らだったよ。 彼等を同等に扱う理由はなに? そいつらを助けるってなに?見下して来たのは、どっちだ ]
殺した奴らをどうにか出来るならそれは────
["魔法"で生き返った人々と、そうした人物を思い出して、 口元を歪ませた。 偽物の命。
あれはどうにかしたわけでもなんでもない。 只残酷に"永遠"を過ごさせてる。まるで罪人のように。 すっかり、まるっきり どっかの"王様"と重なっちまって]
(107) 2015/07/01(Wed) 05時半頃
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────そいつぁ"悪魔"だ
[気が合うと思ったが、勘違いか。 だって、お前俺が嫌いなヤツを"正しい"なんて言いかねねーもん。 お前は知らねぇんだ。
大事なもんを、味方を、仲間を守るのが どんなに難しくて、犠牲を払うことなのか。 強くあらねば、共に生きることを許されなかったことが]*
(108) 2015/07/01(Wed) 05時半頃
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[腹が焼け爛れ、炎が身体に広がりを見せるころ、 炎が静まって消えてゆく。 目の前のユーリが 崩れ落ちた 。
カラン カラン 音を立てて腹から落ちる剣と 口から、腹部から吐かれた血 がその辺りに広がる]
… ( だめだ これ )
[身体が焼けただの、傷のせいだの、 熱くって熱くってたまんないのに汗はとまんねーのに 身体から力は抜けてくし、寒いとまで感じやがる。
は、 浅い息を漏らして、倒れた男を ムカつくとでも言うように二度ほど蹴った]
(109) 2015/07/01(Wed) 05時半頃
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ばぁか くそばぁか
[その二撃にそれほど力がなかっただろう。 ただの骸に、何してんだか。 自嘲の笑いは カラッカラに乾いて出てこない。 人を見下してたのは、そっちだ。人を知った気になって、、。
踏みつけたのち、振り返って… もはや戦意を宿すかすら危うい琥珀の瞳に映ったのは 伏した、兎と こいつの言ってた"悪魔"の姿]**
(110) 2015/07/01(Wed) 05時半頃
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[そーいや、
遠いとこっていやあ、 悪魔と旅してる筈の友達の手紙、 見れてねーだとか。
今度は俺から会いにいこーかなとか。 ]
[ 走馬燈みてえに色んな彩が浮かぶけど、 やっぱり 行き着くのは ―― 、 ]
( … また目が醒めたら、 茶番だとか、
『あいつ』に思いっきり 大爆笑されたりしねーだろーな? )
(111) 2015/07/01(Wed) 05時半頃
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… ま、それでも 悪趣味な夢じゃねーなら、いーか
[ 悪魔を拝んだなら、 ぶん殴るのはぜってーにやめねーけど。
( そーだ、 黒猫みてえに揺さぶってやろーか。 … そしたら、 黒獅子に変わったりしてな。 ) ]
[ 全部、‟俺の見る夢”ならいいよーな。 それもそれで、 不愉快なやつらばっかだったけど 惜しいよーな。 ]
(112) 2015/07/01(Wed) 05時半頃
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… どっちにしたって、
… こんな、とこで、 ずっと、 伸びてらんねーけど、さ
[『演じてた』役も、
ぜんぶ剥がれてく感覚がしながら、 そーしてたのはどれくらいだろーか。 本当に走馬燈になっちゃ洒落になんねーし、 … ‟休憩”は終わりにして。
微かだけ、動く。 その躰を 数秒か 数十秒か、
かかって、起こしゃ。 花壇に 身を凭れた。 ]
(113) 2015/07/01(Wed) 05時半頃
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― 幕間◆観客席にて ―
ふふ。
[金色のすこし乱れた髪をもつアリスは 大事な”蝶”のことに触れると、 明白な嫌悪感を声音に乗せた。]
わかった。やめておこう。
[びろうどのまなざしが、舞台に向けられる。 屹度彼は少女の正体に気づいたのだろう。]
「 ――こんなにもつまらない劇は初めてだよ。実にいい趣味をしている。」
ああ、そいつァ『光栄』だ。 三文芝居、茶番劇、なんとでもいやあいいさ。
(114) 2015/07/01(Wed) 05時半頃
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( トリヴィシャに毒される人間の――。 いやあ、この先は言うのをやめておこうか!)
[揺さぶるのは意図的としても、 過剰に怒らせるのは本意では無い故に。
向こうも向こうで「もう話すことは無い」と 視線をそらしたから、 少女はひよこをめでながら、 再び劇に集中しだした。*]
(115) 2015/07/01(Wed) 05時半頃
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……あっそ。
[まだ叶ってない、といわれて小さく相槌をうつ。
視線はどこか遠くを見ている。
只今上演中の悪夢では、焔を纏った双剣が、
遠く見える女王の体を貫いたところ。
ラルフはそっちに駆け出しそうになって
――目の前で横たわる白兎と、
未だに生きているアルヤスの姿に釘付けになって
動けず]
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[ 風が、 >>108‟遠く”から、 ――― ‟悪魔”って聲を運んできたような、 聞こえなかったような、]
( … 神でも、女神でも。 天使だって掬えねえもんがあるなら、 俺は悪魔でも なんでも ―― 、 )
[ 種族なんて、どうだっていい。 大事なのは、そいつの中身だから。 錆びついた歯車を回すよう 挙動は重く、 風上の方へ、 首を軋ませて。 ]
[漸く‟もう一方”を見ることが叶えば、 立ったまんまの赤い『女王』の輪郭くらいは、
… ぼんやり 碧空の中に映った。 * ]
(116) 2015/07/01(Wed) 06時頃
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[ そばで希望を追いかける三月兎の声が喧しい。]
あったりめーだろ。バカ。
[それ、俺がもう帰れねえって知ってて言ってんの、
といいたげに、バカ、という言葉を吐き出したが
嫌われるようなことは散々やってる自信があるので
特にそれ以上文句をいうこともない。
アルヤスが死者に手向ける独白の向こうで、
満身創痍の女王様の、「ばぁか」が耳をついた。*]
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[ぴよ、とひよこが鳴いた。*]
(117) 2015/07/01(Wed) 06時頃
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