226 【突発誰歓】君の瞳に花咲く日【RP村】
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人
狼
墓
少
霊
全
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
パルックが無残な姿で発見された。
2時のニュースです。
昨夜未明、培養槽が襲撃を受けました。パルックが破壊され、クローンと記憶の備蓄は失われました。
次のクローンはなにひとつうまくやることができないので、今日からの▼zap▼はブツン
(すべてのニュース・チャンネルは沈黙し、天井は真っ暗に消灯した。)
そして静寂の中、誰かが言い出します。今日からは、▼zap▼は一日ひとりに制限しよう。厳しい制限だが、我慢するんだ。
現在の生存者は、ナナオ、ヒナコ、トレイル、タルト、オスカー、シーシャ、メルヤ、ゆり、ケイト、キルロイの10名。
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[呟かれた言葉>>1:302はちゃんと、耳元に届いていたから きっと私の耳は薄紅色に染まってたはず
メルヤの発言に対しての彼が紡ぐ言葉>>1:303は 何と言うか混乱している様子で
落ち着いて、という代わりに 緩慢な動作で繋いでいた手の指をとんとん、と 彼の手の甲を撫でる様に触れる
メルヤの言葉に他意はない、とは、思うけれど
――でも変わってしまった関係は 恥じらいを残しながらもキルロイの 彼の手を離せない所に、現れていると思う]
(0) 2015/06/07(Sun) 02時頃
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読書家 ケイトは、メモを貼った。
2015/06/07(Sun) 02時頃
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[彼は普段から、患者仲間をよく見ている。 >>1:297揺れる瞳をやや不思議がった。表情を、失っていくケイトにはやや珍しい。]
仲は普通に良いよ? ……わざと構われてるかは僕は知らないけど、ね。
[>>1:298彼は意外と素直なので、トレイルの前で平気で告げた。 仲は良い。嫌いではない。では何だろうかと問われれば、言葉では名状し難い。]
(1) 2015/06/07(Sun) 02時頃
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[ケイトと共に連れ立っていた>>1:303の過剰な反応に、彼は目を剥く。]
そっか。調子がいいならいいんだ。 僕、キルロイの様子を見に行こうと思って、ミイラ仲間と遭遇したからね。
うん。僕もキルロイと仲良いって思ってるから、そういって貰えると嬉しい。 まあ、でも、ケイトと一番仲良いのかなあと思ってたけど…
[やはり彼には、悪気も他意も察することもなかった。 仲が良い。最近ではやや部屋に篭もりがちのキルロイがそう言っているのを、少し年上の身で喜んでいるぐらいだ。 手を繋いでいるのを見て、両手に鱗が生えた身としてやや思うものがあったのを押し殺す。
隣のトレイルが態度の違いを見ていたような気がしたのは気のせいだろう。*]
(2) 2015/06/07(Sun) 02時頃
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>>1:296 「お嬢さん、怪我はない──?」
[紳士のような言葉が降ってきたので、 わたしは杖を拾いながら、はたと視線をあげた。
紺色の髪が風に揺れていた。 静かな瞳がこちらを見ていた。
わたしは あ、と息を呑んで、いいえ、と首を振る。 メルヤさんに頼んだときと同じくうまくは立ち上がれない ことを悟ると、杖を軸にしてよろよろと立ち上がった。]
大丈夫、です。ありがとうございますっ。 なんだか、ぼーっとしちゃって。
[ぺこりと頭を下げた。 ふと花の香がして微笑む。]
(3) 2015/06/07(Sun) 02時頃
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ここは、きれいで、いいですね。 ものをかんがえるのには、静かで。
オスカーさんは、ここにはよく来るんですか?
[そんな問いを向けたのはきっと気紛れだけど。 しりもちをついたところを見られた恥ずかしさを ごまかしたいからでもあった。**]
(4) 2015/06/07(Sun) 02時頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/06/07(Sun) 02時半頃
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…………あ、レイ兄ちゃん。
[ケイトの言葉>>1:298で、 トレイルも近くに居ることに漸く気づいたのだった。 本当に動揺し過ぎである]
えーと、えーと。 こ、こんにちは。
[酷く真面目な表情で、やっと言えたのはその言葉だけ。
この病院へやって来て、施設内を案内してもらった日から。 患者の中でも頼れる年長者であるトレイルに、 他の子供達と同様自分も懐いていた。 彼には確か一度、こんな相談ごとを聞いて貰ったことがある。 好きな人がいるって、どういう感じなのだろうと。 まるで小学生のような話を、限りなく真剣に。
その時も具体的な名前は出さなかったが。 メルヤよりは、彼の察しは良いのではないかと思われた]
(5) 2015/06/07(Sun) 02時半頃
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[腐れ縁というか、トレイルに構われているというか そういった意味での言葉であったが どうやらメルヤは″そのまま″の意味で捕えたらしい>>1
平気でトレイルの前で仲が良いという発言をする彼に 視線は面白げにトレイルに移される さて、メルヤの隣に立つ>>2トレイルは どんな顔色、見せてくれるかしら]
そうなの。 でも私、結構貴方とトレイルをセットでよく見かける気がするわ。 ね、エルロイ。
[なんて、隣の彼に同意を求めたりして。]
(6) 2015/06/07(Sun) 02時半頃
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[嗚呼よかった、私無表情で>>2 キルロイと一番仲が良いと、その言葉に他意はないだろうけれど 嬉しさと気恥ずかしさを感じてしまう
キルロイがトレイルに挨拶をする様子は 何だか真面目な表情で可愛らしく きっと彼を見つめる色は、微笑ましさを湛えていた事だろう*]
(7) 2015/06/07(Sun) 02時半頃
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読書家 ケイトは、メモを貼った。
2015/06/07(Sun) 02時半頃
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[にやり。嫌な笑みを一瞬だけ浮かべたのは、かの言葉>>1:268に対して。少しの間。口を開きかけた――――その時か。相手の視線がそれれば、こちらも当然それを追って。]
[どうしようか、と視線をメルヤに戻せば、まぁなんとなく言いたいことはわかった。嫌だね、何年も一緒にいると。満更でもないけど。
こくりと頷けば、おにーさんはハケようかね、なんて心持ちで肩をすくめて。でもちらりと新たな来訪客(廊下だけれど)に目をやれば――嗚呼。
別の意味で悪い顔を浮かべてしまったが、口元は手で隠しておいた。お兄さんそういのはちゃんとわきまえてるよ。]
[ただ。堪え切れずに、ひゅるりと口笛をならして悪戯っ子みたいな視線を、キルロイの方に。彼の相談事は、俺の中じゃまだ“落してない”面白い話トップ10に……ああ、もちろん誰にも話してないよ?……もちろん。
彼の拙い挨拶は、その後。]
やぁ――キルロイ、ケイト。
[お似合いだねぇ。なんてお節介な言葉は飲みこんで。……薄々勘付いていなかった、といえば嘘になる。でもやっとかぁだとかキルロイ君なぁとか余計なことが口をついてしまいそうだったので、チャック。]
(8) 2015/06/07(Sun) 03時頃
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[彼との関係性についての話には、口を噤んでおいた。
腐れ縁こじらせたらこうなるのか、それとも――なんだろうな。兄弟、なんて言葉はくすぐったかったので飲みこんで。あと、下手なこというとこいつ拗ねかねない。なんてふと思ったのもある。
なんて心配をしたあとで、さらりと本心を口にするあたり、お前も図太いな、なんてメルヤに思ったが、少々照れ臭かったので視線をそらしておいた――――他の子たちに懐かれる分には、あれなんだけどね。
都合の悪いところは聞き流した悪い大人は、ん、じゃああとは若い子たちでーなんて適当なことを言って去ろうと。
ちらりと横目で見れば、うん、確かに微笑ましい少女と少年の一組。メルヤ、あんまり邪魔してやらないようにね。こちらから送った視線の意味は、正しく受け取ってくれるのだろうか? ]
(9) 2015/06/07(Sun) 03時頃
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[ひらりとお熱い2人プラス1人に手を振って。背を向けて歩き出すのは、どちらへだったか]
[ただ、やっぱりケイトと瞳を合わせられないのは、いつものこと。それ以外は彼女を愛称で呼ぶぐらいには普通に接しているし、むしろ彼女には悪いとは思ってる。けど
――――……あの部屋以外の紫は、何故だか心が軋む。
おかげで綺麗なアメジストは拝めないまま。彼女は、そのことに気づいていただろうか? ]
[ひとまず――――*中庭の方、へ*]
(10) 2015/06/07(Sun) 03時頃
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[とんとんと、羽根でおおわれた手の甲に伝わる振動>>0。 それで少しだけ、落ち着きを取り戻す。 ケイトに感謝するように、そっと一度視線を向けた]
ああ、見に来てくれるところだったのか。 それなら、入れ違いにならなくて良かった。 ありがとう。
[メルヤの言葉>>2には、素直に感謝を示して礼を言う。 籠りがちでも、気にかけてくれる人がいること。 それはとても有難いし、幸せなことだと思うから]
い、いちばんは、どうかなぁ…。 一緒にいた時間は、此処では一番長いかも。
[本当に全く他意の感じないメルヤへ、此方も何とか嘘のない言葉で返事をする。ケイトからの問いかけ>>6に、助け舟が来たとばかりに頷いた]
うん、二人は仲良いと思うぞー。 ミイラ仲間、ってだけじゃなくて。
(11) 2015/06/07(Sun) 03時頃
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― 現在 ―
[青年の腰掛けた固くて白いベッドの上。 拘束されているわけでも、監視されているわけでもないのに 体のどこか深く。場所も分からない奥の奥がざわつく。
寄りかかった壁にこつん。と頭部があたって。 抉れたキズに指を這わせればざくざくとささくれていた。
青年の茫洋とした視線は何時ものように、虚ろ。
窓から入り込む光の色に目を向けることも、 遠くに聞こえた気がした誰かの声も。足音も。 ただ通り過ぎるままに青年の体を吹き抜けていくだけ。
青年はしばらく"つかれた"が無くなるまでぼんやりとしていた。**]
(12) 2015/06/07(Sun) 03時頃
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―――〜〜〜…ッ。
[>>8微かに聞こえる口笛の音。悪戯っぽいその視線。 手で隠されているその口元がどんな表情なのか、 何となく想像がついてしまって内心で頭を抱えた。
いや、こんな偶然ではなく。 過去に相談にも乗って貰ったことだし、 本当はもっときちんとした形で報告したかったとか。
よく分からない律儀な思考を巡らせている間に、 彼は軽やかに立ち去って行く>>9]
レイ兄ちゃんも若いけどな…。
[ぼやきにも似た呟きを零して、その姿を見送った]
(13) 2015/06/07(Sun) 03時頃
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[少し、気が緩んだせいもあったのだろうか]
…………。
[両腕に響く痛みが、強くなっていく気がした。 微かに顔を顰めて、懐に仕舞う紅玉を想う。 ――現実は御伽噺よりも残酷だ]
兄ちゃん、行っちゃったけど。 メルヤはどうするんだ?
[痛みを誤魔化すように問いかけて、小さく笑った**]
(14) 2015/06/07(Sun) 03時半頃
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[トレイルは”レイにいちゃん”で、彼はメルヤ呼びに、かすかに口元が歪む。 背はキルロイの方が高くなった。だがキルロイよりも年上であり、男性陣の中では二番目に若い――オスカーの外見は置いて――彼は、弟のような存在に少し憧れもあった。
(ま、僕がにいちゃんってガラじゃないことは僕もわかってるんだ。)
諦めにも似た溜め息は、隣のトレイルにも聞こえないように小さく吐く。>>11へはやや対抗心もあったかもしれない。]
ミイラ…って流行ってるの? ミイラ仲間以上には仲良くないよ。
まったくね。
[仲が良いと言った後で、手の平返しもいいとこだった。]
(15) 2015/06/07(Sun) 03時半頃
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[ふと、ケイトの方を見つめる。]
(おや?)
[彼は傾向としては鈍いが、患者仲間を注意深くは見ていた。病状の経過を、見守る形が大きいが。 >>6の穏やかさに内包された声に、別の色が混ざっている。普段のケイトとやや違った。
ケイトは自らを表情を無くしていく、鉄面皮だというが。 声と>>7視線は雄弁だ。
それに至っても彼は二人で楽しくしていたらしい、と胸の内で和やかに見つめるぐらいにはその方面に疎い。]
(16) 2015/06/07(Sun) 03時半頃
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[>>8の普段の違う種類の笑み。開きかけた言葉の先を、彼は知らない。 頷きを見れば意図は理解して貰っただろう。
キルロイとケイトの前で話すことでもない。
かすかに聞こえた口笛に、怪訝そうにキルロイからトレイルに視線を戻す。 >>9また色々と思惟を巡らせていそうだ。また絡んだ瞳。
キルロイとケイトを二人にさせた方がいいようだ、というのはわかった。
どこに行くか。タルトはこの時間なら図書館だろうか。
――……彼が思案した時だった。]
(17) 2015/06/07(Sun) 03時半頃
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……っ、
[幻覚の後遺症で頭痛がする。 幻が、また視界を覆った。]
(18) 2015/06/07(Sun) 03時半頃
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[図書館から持ち出した本を取り落としそうになった。歪む視界の隅で、絵本に手を伸ばそうとするのは、白い陶磁器のような女性の手。
『この本探していたの』
感触が、した。 幻覚でしかないのに、最近では触感すらもある。背筋が凍りそうになる。
顔には出さないようにしたが、青ざめていたかもしれない。
幻覚が徐々に、現実を蝕んでいく。音もなく。影を食らいつくすかのように――。]
(19) 2015/06/07(Sun) 03時半頃
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[頭に激痛が走る。 視界が幻覚に支配される。
――横からピエロの男が大きな玉で器用に歩いてきた。 あの大玉は幻。
だが触感を伴ってきているとすると追突の衝撃の危機を、彼は恐れた。]
トレイル。 [大玉を避けるために、慌ててトレイルの背に追い着いた。]
僕、部屋帰りたいから、悪いけど図書館に本返しててくれない?
[タルトに渡そうとした絵本と、持ち出してしまった絵画の本を、背を向けている>>10に押し付けた。乱暴な上にやや無遠慮になったのは、>>8>>9への意趣返しもある。
彼は至って気づいてないが、トレイルに対してやや雑だった]
じゃ、…頼んだよ。 今度、バナナでもあげるから。 [無理やり頼みつけて、彼は自室の方へと向かった。*]
(20) 2015/06/07(Sun) 03時半頃
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[>>14に振り返った時には大玉ピエロの回避にも成功していた。 触覚が、どれだけの影響があるかも確かめたい。
表情筋を総動員して、彼は和やかに笑む。]
僕はちょっと部屋で休んでくるよ。 じゃあ、また後でね。
[願うように、”また”を口にする。 彼も余裕が無かったために、キルロイが痛みで顔を顰めているのは気づかないまま、部屋へと向かった。**]
(21) 2015/06/07(Sun) 03時半頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/06/07(Sun) 03時半頃
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>>1:291>>1:293 あ! 2つが合体するから1になって分かれるから2個になって2個のうちの一つだから1/2!!
合ってる?合ってる?
[何か納得したようで嬉しくなる。カリカリ答え欄に1/2と書き込んだ。]
ありがとうございまちた!
[ペコリとしてお礼を言うとそういえばと思いだして隣で座るミイちゃんを抱き上げて紹介した。]
そうそうこの子がミイちゃんなの!
[少し太ったふて猫がふてぶてしい座り方でヤル気の無さを態度で表す。 首を擦れば「オ…ォぁああああ」尻尾を触れば[ふぎゃあああ]と可愛くない声で鳴いてくれるだろう。]
(22) 2015/06/07(Sun) 07時半頃
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……んっ!?
[まさかそうくるとは思わなかったから。背後からの衝撃にあげた声はなんとも間抜け。まぁこんなことするのはこの場にこいつだけだ。
(ちなみに、あいつだとかお前だとか、そんな呼び名で呼ぶのも彼にだけ)]
なになに、ミイラ仲間に雑用させる気かい?
[さっきちらっと聞こえた言葉の引用だが、冗談めいた口調は、初めだけ。常と違う様子を晒されれば、こちらとて当然気づく――伊達に、長いこと毎日顔つき合わせてた訳じゃないんでね。
なんとなく、だけど。]
………違えるなよ、それ。
[二冊は受け取って。もう一度、ひらりと手を振れば、足をゆるりと進める。――左足を引きずりながら**]
(23) 2015/06/07(Sun) 10時頃
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トレイルは、メルヤと別れれば、向かう足取りは図書室の方へ**
2015/06/07(Sun) 10時半頃
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おお、正解だよ! タルトちゃん、頑張ったね。
[嬉しそうなタルトちゃんに、こちらも嬉しくなる。]
いえいえ。 また分からないことがあったら、何でも聞いてね。
[なんて言いつつ、あたしが分かるのは中学校までだけど、と内心でつけ加えつつ。]
おー、その子がみいちゃんだったか。可愛いなぁ。よろしくね?
[やっぱり触れられないけれど。 にこりと笑って、ふて猫に手を振った。]
(24) 2015/06/07(Sun) 11時頃
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[メルヤの口元が歪んだ>>15理由に、気づくことは無く。 呼び方は単純に、年齢差で分けているようだ。 ちなみに、オスカーの呼び方はオスカー爺ちゃんだ]
…………メルヤ?
[目の間にいる彼が、青褪める>>18>>19。 そして不意にトレイルの背を追っていく>>20のを、 ただ立ち尽くして眺めていることしかできず]
(やっぱり仲良いよなぁ…。 今のはそれだけじゃ、ないみたいだけど)
[心配そうな眼差しは、 けれど振り返った彼>>21が微笑んでいたから]
ああ、また後でな。
[此方も出来るだけ自然に笑って見せて、"また"を口にする。 そのまま遠くなる彼の背中を見つめていた*]
(25) 2015/06/07(Sun) 11時半頃
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[>>24 正解だとわかると大喜びしてミイちゃんをギュッと抱きしめる。お…おあああ…とミイちゃんは呻き声をあげてそれに反応した。]
わからないこと…わからないこと… えっと……
少しだけ照れ臭そうにハニカミながら小声でななお姉しゃんに話す。]
先生にらぶれたあ書こうと思うの。
どういうふうに書いたらいいの…かな?
[小さいながらも恋を始めるお年頃、いっぱい楽しませてくれるセンセーはタルトの憧れにもなっているようです。**]
(26) 2015/06/07(Sun) 13時頃
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[どれだけそうしていただろう。 青年はおもむろに立ち上がると、ぱき、ぱきと肩を鳴らした。 次いで首に通る銀鎖を外して、通す鍵はひとつ。 机の引き出しに閉じ込めた「きろく」に掛けた鍵。
無くさないように、落とさないように。 首にかけ直せば胸元で下げた鍵が小さな音を立てた。
一連の作業を行えば、青年は自室を後にしようと、ふらりと扉を潜り抜け、どこか覚束無い足取りで廊下へ出る。
その直前。
床に散らばる本の中に紛れた"私"の文字。 虚ろ目の青年は、その一冊を取り上げるために立ち止まって身を屈め、拾い上げた。
そうして、今度こそ自室を後にしたのだった。]
(27) 2015/06/07(Sun) 15時頃
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[廊下へと出れば本の中身に目を通すこともなく、あてどなくふらふらと、歩く。歩く。 指先に巻かれた白い布を剥がして。 これはどうして巻いてあったんだっけ。なんて考えていた。
指先に伝う鈍い痛みは珍しいことではない。 手当してもらったんだっけと首を傾げる青年はすでに一度センセーの部屋へ訪れた目的を忘れていた。]
オマエ…、"部屋で休んでくる"んじゃなかったっけ?
[その時、不意に視界に飛び込んだ分厚い包帯に覆われたその人>>21を見て思わず皮肉めいた言葉をかける。 彼の休んでくるという言葉が大体は言葉だけに終わることを短くもない付き合いの中で青年は知っていた。
少しでも長くみんなといたい。 それが理由であるとは本人から聞いたのか、 それともシーシャの推測だったかは定かでない。 どちらにせよ、そのことについて青年が口にすることはない。]
(28) 2015/06/07(Sun) 15時頃
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[メルヤの隣にいたトレイルは>>8此方の方を振り向けば 口笛鳴らしてキルロイと視線と視線で語り合う
いったいどんな会話や縁を重ねてきたのやら 何やら通じ合う様な2人を見つめていたら、 トレイルからの挨拶はごく平凡なものであったが
――何やら言葉を飲み込む様子には、軽く小首を傾げよう
キルロイからの視線>>11には、瞳を一度瞬かせて視線を絡ませて それから...は彼らの会話を聞いている]
(29) 2015/06/07(Sun) 15時半頃
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……。
[メルヤ程ではないけれど、人間観察は割とする方だ 何やらメルヤの言葉に照れくさそうに視線を反らす姿に あらやっぱり仲が良いんじゃない、なんて胸中呟く>>9
しかし自分への視線には疎いのもまた...の特徴で 内心変化に気付いているメルヤに、それでも肝心なことに結び付かぬ彼に 内面を隠すのに手慣れた彼 言葉に出されなければ、...には気づけない]
(30) 2015/06/07(Sun) 15時半頃
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[そのままゆるりと去ろうとしたトレイルに、メルヤが押し付ける図書館の本 中庭行きから進路変更した彼は、結局私と瞳を合わせない それが何から来るは、は知らねども
私をケイトと愛称で呼んでも、合わさない視線 ...はトレイルという男の胸中はわからない 彼の抱えるものも、何も知らぬ。踏み込む事も出来やしない
彼の方から作る壁に、私は其れを蹴破ってまで踏み込む程の熱は与えられないから
されどそれ以外は普通に接しているし、 瞳を合わさぬ事に関して少しばかりの罪悪感は持っているのだろう
そうであるという事は所作を見ればわかる だから...は普段通り無表情に、合わぬ視線に言及することもなく その背を見送るそれだけだ
立ち去るトレイルの背に呟いたキルロイの言葉>>13に、 思わず噴き出しそうになったのは内緒だ]
(31) 2015/06/07(Sun) 15時半頃
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確かに、彼も若いわよね ……本人は自分はお兄さんだって思ってるだろうけれど
[なんて、呟いてみる 其れと同時に、キルロイが微か顔をしかめるのに気付いた>>14 私にできる事は、今大丈夫かと告げることではないだろう ――強がり、痛みを見せぬようにしてきた彼の心 其れをメルヤに晒すのは、避けたいと]
ええ、″また後″でね。メルヤ
[また後で、と告げ去っていくメルヤの幻覚症状には未だ考えは及ばず 彼はよく、″後で″等未来の約束を紡ぐとぼんやり思った それは...と同じく、残りの砂時計の時間を見ぬふりをして、 不確かな未来を幸福であれかしと願っているからだろうか
去りゆく2人に手を振り、2人共去って行って キルロイと2人になった廊下 探し人はメルヤと鉢合わせしている事は知らず>>28 ...はキルロイに問いかける]
(32) 2015/06/07(Sun) 15時半頃
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……ね、キルロイ 少しだけ貴方の部屋で休ませてくれたら嬉しいな ちょっと私も、歩きすぎたかもしれない
[痛みに顔を顰めたのに気付いたこと 彼は私を送っていってくれるという。それでもなるべく 貴方の痛みを耐える時間を短くしたいと願う 先に、貴方に薬を飲んでほしいと
それに硬化して軋む間接の痛みは実は結構辛いのだ 他者に弱音を吐くのは滅多とないけれど 少しだけ、貴方に吐露して願うが、どうだったろう*]
(33) 2015/06/07(Sun) 15時半頃
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読書家 ケイトは、メモを貼った。
2015/06/07(Sun) 15時半頃
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[>>28自室のドアを開こうとした時だった。彼は応じるように、シーシャに顔を向ける。 一人でゆっくりと歩いている内に、頭痛も少し治まった。 彼は平常通りを心掛けた。]
あれ。シーシャ。図書館振りだね 部屋では、今から休もうとしてたんだよ
ミイラの邪魔にあって、ね。
[正直に言えば、彼は部屋で休むような行為は好きではない。 何時まで、誰と一緒に居られるかわからない。彼は大体、誰かの元に足を運ぶことが多い。患者仲間の病状がどういったものかはよく見ていた。]
今から休むとこ、だけど。 せっかくだから、シーシャお茶でも飲んでいく?
[休むつもりが、こんな風に誘いかける。 それも彼が時間が有限であることを知っているからだろう*]
(34) 2015/06/07(Sun) 15時半頃
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うんうん…え? な、なんだってぇ!?
[と、タルトちゃんの声に合わせて小声にしつつも驚いて。少しだけショックを受けたらしい。]
なんてことだ…タルトちゃんがわるい大人の毒牙にかかるなんて…。 おのれせんせー!
…じゃなかった。ラブレターの書き方か。
[ナナオは明後日の方を見てこぶしを握ったりしつつ、ころころと表情を変えて。 今度はまじめな顔――笑っているけれど――に戻って、手を組んだ。]
分かった。じゃあ便せんから一緒に作ろうか。ラブレターかぁ。きっとせんせーも喜ぶよ。
[そう言って、一緒に凝ったラブレターを作ろうとして紙を取り出した。]
内容はやっぱり、タルトちゃんが書かなきゃね。伝えたい気持ちを素直に書くといいよ。
えっと…、「せんせーのことが好きです。」とかかな?
(35) 2015/06/07(Sun) 16時頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/06/07(Sun) 16時頃
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……そ。図書館ブリ。 とっくに部屋に戻ってるモンだと思ってたぜ。
[名前を呼ばれる。振り向いた体の包帯が擦れる音がした。 ミイラ。と単語が出れば青年は口の端を歪めて、ハ。と笑う。]
ココに長く居すぎて化石になりかけてるミイラだろ。 そいつは災難だったなァ。
[食堂で別れた時に、件のミイラのことをミイラちゃんと呼ばわった>>1:108ことを思い出した。 シーシャは人にアダ名を好んで付けたりはしないから、ミイラちゃん。なんてアダ名はきっと"私"が考えたのだろうと、結論。]
(36) 2015/06/07(Sun) 16時半頃
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|
――ヘェ、珍しく休むとこか。 ソレならご相伴に預かるのも吝かじゃあねぇな。
[珍しくも大人しく休むと宣う>>34のなら、誘いを断る理由もない。誘われればそのまま付き従うことにするだろう。**]
(37) 2015/06/07(Sun) 16時半頃
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[>>36入院歴はシーシャの方が長い。化石になりかけている、とは文字通りだろうと彼は思った。 結晶化していく体。薄れて欠けていくもの。
災難だった、と言われれば、まあね、と淡々と返す]
キルロイにも会ってね。 元気そうな様子で良かったよ。
[自室を開けながら、先ほど会った二人のことを話す。
扉を開けば構造はほぼ一緒。
彼の部屋はベッドに、テーブルと椅子。患者用の冷蔵庫と全室に誂えたものばかりが目立つ。
簡素で住民を連想させづらい部屋の中で特色があったのは小さな二段のラック。
中には様々な手品道具が入っていた。]
(38) 2015/06/07(Sun) 17時半頃
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|
シーシャ何飲む? ちょっと早いけど、せっかくだから酒でも飲もうか?
[シーシャを椅子に促して、彼自身は小さな冷蔵庫を開く。 本など読まないと言っていた。
シーシャが本を持っているのを見て、不思議そうに目を丸くする。]
……ところでその本、どうしたんだい?
[世間話のような気楽さで、問い掛けた。]
(39) 2015/06/07(Sun) 17時半頃
|
|
[疼痛は治まりつつあった。幻覚症状もほとんどない。彼の視界の隅で、シーシャに寄り添うような白いワンピースの女性が居たが、ぼやけている。
耳の奥から聞こえる。 『やあ♪ やあ♪ ショータイムだよ♪ ショータイムだよ♪』という声もどこかか細く遠い。 姿がなく、声だけであることに今は感謝した。火の輪くぐりでもしてそうな、高らかな声だったからだ。
触覚は最近あらわれたものなため、薄れていく幻視では無いと思いたいが、あったら大惨事だ。
自分の笑いの沸点が高いのは、愉快な幻覚と付き合っているせいだろうと、彼はふと思った。]
(40) 2015/06/07(Sun) 17時半頃
|
|
”――違えるなよ、それ。”
[鮮明に甦ったのは、雑用を押し付けたトレイルの声。
幻覚が見えはじめたのは何時からだったろうか。入所した頃には無かった、後々にあらわれた症状。
(違えるはずがないだろ。)
心の中で、返答する。現実を現状を、直視する。 記憶を掘り起こし、鮮明に辿る。
少しずつ入れ替わっていく入所者達。 誰ひとりとして、忘れていない。忘れない。**]
(41) 2015/06/07(Sun) 17時半頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/06/07(Sun) 17時半頃
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[廊下にて再びケイトリンと二人になれば、 困ったように、ぽつりと]
………ごめん。なんか、手。離せなくて。
[どうしてだろうか。 彼女の身体が心配だというのは、本当だけど全てではなく。 離せば二度と触れられなくなってしまうのではないかと。そんな漠然とした怖れを、上手く言葉にすることが出来なかった]
えっ?
[そんな彼女からの問いかけ>>33に、向けるのは心配そうな眼差し。ただ、おそらくは此方の不調も気づかれているのだろう。 …彼女は優しいから]
分かった、俺の部屋に戻ろうか。
[苦笑を零して、触れる指先に力を込める。 疲れたら途中でも休むから、と付け足して、 そう遠くない自室までの道のりをゆっくりと歩いた]
(42) 2015/06/07(Sun) 18時頃
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―自室―
[部屋に戻ってくれば、まず一番にケイトリンを座らせて。 其処で漸く、そっと繋いでいた手を離す]
ちょっと、待ってて。
[その頃には情けないことに、 自分の笑顔も大分引きつっていたように思う。 もっと頑張れ、男の意地。 一言断ってから、薬を探し当てて飲むまでの動作は素早かった。 少し多目の量を飲んだこと、気づかれていなければ良い。 そうして一息ついてから、改めて東雲色を見やる]
……ええと、お茶飲む?
[鎮痛剤の効果は即座に現われる訳ではないが、 薬を飲めたことで少しだけ心に余裕が出来た。 もっとも自室で提供できるのは、 買い置きの御茶くらいではあるのだが]
(43) 2015/06/07(Sun) 18時頃
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[断られなければ、 紙パックの御茶にストローを指して渡しつつ。 逢いに行こうとしている人物を想う]
シー兄ちゃん、何処にいるだろうなぁ。
[前述の通り>>20兄ちゃん、と年長の彼を呼んではいるが。 実際の所は、何処か放って置けない人だなと思っている。 まあ、自分の具合が悪くなってからは、 それも気持ちばかりであまり役にも立てていないのだが]
(44) 2015/06/07(Sun) 18時頃
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[シーシャが絵本を描いていると知ってからは、 自分も真似して絵日記を描いてみたりもした。 ところがある日、彼は描くのを止めてしまった。 騒ぎに気付いて向かってみれば、 部屋が凄いことになっていて>>1:301。 何故かシーシャが死んでしまうのではないかと思って、 泣きそうになったのを覚えている]
(君がもうペンを握ることが出来ないのならば。 ―――"絵本"の続きは、俺が描こう)
[其処に綴られているのは彼の文字ではなく。 其処に記されているのは彼の感情ではなく。 だから、それは何の意味も無いことかもしれなかった。
それでも見かけたシーシャをスケッチして。 笑っている姿、困っている姿、怒っている姿。 あの日から少しずつ書き溜めて、 もうすぐ一冊埋まりそうだったのに]
(45) 2015/06/07(Sun) 18時頃
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[自室の棚には、 大量のスケッチブックの他に。 最後数ページの空白を残した絵日記と、 少し大きめの紙でできた箱が置かれている]
(46) 2015/06/07(Sun) 18時頃
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[箱の中身は、"文通相手"のヒナコから送られてきた手紙たち。 そして、返事を描こうとして、かけなくて、 完成することなく中途半端に終わってしまった何枚もの手紙。
ヒナコは自分の描いた絵を、 本当に素直に喜んでくれていたと思う。 それがとても、嬉しかった。 他の人に見せても良いかと問われたとき>>1:77は、 驚いて慌ててしまったけれど、照れながらも頷いた。 …自分も、"あの絵"は、気に入っていたのだ。
だからこそ。 彼女から手紙が来るたびに、描いてみようとはするのだけれど、 明らかに下手になっている絵を送ることが出来なくて]
(47) 2015/06/07(Sun) 18時頃
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[此の部屋にあるのは、沢山の未練の欠片。 それを見守るように机の上では、 薬瓶に閉じ込めたばかりの宝石たちが優しく煌いている。 …先程、言おうとして言えなかったこと]
(今ならもう一度、描けるだろうか)
[全く同じようには、無理だとしても]
(君が力をくれたから)
[三か月ぶりに、何を描くのかはもう決めてある。 上手く出来ないかもしれないけれど、君の――――…**]
(48) 2015/06/07(Sun) 18時頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/06/07(Sun) 18時頃
メルヤは、キルロイ達は仲良くしているか、ふと思いだした**
2015/06/07(Sun) 18時頃
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[近寄りながら声を掛けると>>3杖を拾おうとしていた少女は顔をあげた。 榛色の視線がこちらを向いて、いいえ、と首を振る。
手助けが必要かなと手を伸ばしかけるが、それより先に彼女はなんとか立ち上がった。]
そうかい? 大事ないといいのだけれど。
[ぼうっとしてという彼女の言葉に、さっき見たことはあまり口にしない方がいいのだろうと判断する。 ここにいる人たちは皆、不治の病を抱えてそれまでの生活を断ち切られてきている。 自分のように、人生をほとんどやりきって思い残すこともない、と言うわけではない。 思い悩むことも多いはずだ。]
(49) 2015/06/07(Sun) 19時頃
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…慣れない杖は歩きにくいだろう。 小石の上に乗ってしまったりすると滑ってしまうから気を付けて。
それと、杖は握り方が悪いと手首を痛めてしまうよ。 手首が杖の足の真上に来るように握ると負担が減るから、意識してそうするといい。
[だから、頭を下げる彼女には何でもないアドバイスをする。 彼女が転けたのは言葉どおりぼうっとしていたからで、自分は何も見ていないから言われたことを信じているという意味を込めて。
もちろん、立ち上がりはしたもののどこか覚束ない雰囲気の足許が気になったというのもあるが。 余計なお世話だといわれれば素直に謝るだろう]
(50) 2015/06/07(Sun) 19時頃
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[ここにはよくくるのか>>4と問われればにこりといたすらっぽく笑う。]
そうだね、晴れの日はだいたいここにいることが多いかな。 図書室から本を何冊か持ってきて本を読むのもいいし、そこの大きな木に登って音楽を聴きながら居眠りするのも素敵だね。
──ただし、私が外で居眠りをすると皆が素足ですっ飛んでくるんだけどね。 私の夢から逃げ出した何かが、この病気を広めるといけないから。 まぁ、この病はここの入院患者には感染しないって言われているから、貴女は心配しなくても大丈夫だと思うよ。
[眠っている間に記憶が幻獣になって流れ出す。 自分で見たことはないが、同じ病の相手ならたくさん見てきたし、自分もそれに触れて罹患したのだ。
彼女が自分の病をどれだけ知っているかは思い出せないが、これは世間話だ。 あまり気にすることもあるまい*]
(51) 2015/06/07(Sun) 19時頃
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[青年がトレイルのことを揶揄った口は、メルヤに部屋の中へと促されるうちに無意識にぎゅっと引き結ばれた。
結晶になって、化石として残ったとして、後の人々はそんな"彼"を見て何を思うのだろうと。 分析をして、名前を付けて、解読をしても、その中に"彼"の思いは遺されてはいなくて。 体だけが文字通り化石として残り続ける。それを。 自分というものが失われていく恐怖を知る青年は、その一点を。
( うらやましい )
そう、思って いた。 流れ落ちる水のように、零れ落ちる砂のように。 少しずつ、少しずつ欠けていくのは同じ なのに。 青年には何も残らない 残らない 残らない。から。
――――そんな気持ちすら何時の間にか、無くなって。 シーシャの中の"私"はそんな相手をとても愛おしく、呼ぶ。]
(52) 2015/06/07(Sun) 19時半頃
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キルロイ? あァ、…そういえば今日は見てねえなぁ。
[青年は邪魔すると一言余計に告げて、上がり込む。 シーシャの自室と構造は変わらないハズが、壁のキズが残っていないせいか、それとも調度品が置いてあるせいか、同じ作りには見えないメルヤの部屋。
振られた話の中に思い起こすのは自分を兄ちゃんと呼ぶ烏の弟分と、それと、表情のない紫水晶の瞳と。>>38 あの二人は今頃どうしているのだろうかと暫し思いを馳せた。]
(53) 2015/06/07(Sun) 19時半頃
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― 表紙のない絵本と漆黒の烏と ―
[それはある日の午後のこと。 表紙のない絵本には未だ空白の頁が多かった。
青年は暇さえあれば中庭や食堂で"描いて"いたから、 それを見ていたのだろうか。 それとも、直接聞かれたのかもしれない。
どちらにしても"私"以外に隠し事をするつもりの無かった青年は、何を書いているのかと興味を示す者>>45があったのなら表向き面倒だなどとため息を吐きながらも、何を書いているのか、程度は教えることにしただろう。
絵はそう得意ではなかったために、絵の殆ど無い絵本。 尤も、濡れ羽色の髪の少年が絵を描いていることを知っていれば中身を見せることはなく、はにかんで誤魔化しただろうけれど。]
(54) 2015/06/07(Sun) 19時半頃
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[それから。 どういうわけか少年も絵日記を描くようになったようだった。 その原因に自分が絡んでいるとは知らないまま、少年の絵を目にする機会があれば、上手いな、なんて手放しで褒めていたに違いない。 少年との出会い頭のついで、頭を撫でてやるのが何時の間にか青年の悪癖と化していた。
それが。全て終わったのがあの日>>1:301のこと。
青年が暴れる音は直ぐに気付かれて 廊下に緊急時のサイレンが鳴った。その時のこと。
青年は何処か他人事のようにそれを見ていた。 自室から廊下へ引き出されて。両手を拘束される自分。 首筋にはしる微かな痛みと、滲んでボヤけた視界と。
人の顔。顔。顔。 シーシャを見る無機質な目と、白い壁と。
遠く、遠くに見えた、烏のはね。>>45]
(55) 2015/06/07(Sun) 19時半頃
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[次に目覚めたのは空っぽの部屋。 腕に刺さる針と落ちていく水滴の音だけが煩かった。
目覚めて、意識を失ってを繰り返すだけの毎日。 混濁した頭では時間の経過のほども理解には至らなかった。
その部屋を出る時まで青年は知らなかった。 ――今も、知らない。
白く並んだ扉の向こう側。 センセーの部屋の直ぐ近くのその部屋>>1:229が、 一時的とは言え紛れも無く"シーシャの部屋"であったことを。]
(56) 2015/06/07(Sun) 19時半頃
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[やっと自室へ戻る許可が出された時にはシーシャの自室であった場所はすっかり様変わりしていた。
何に対しても、およそ何かを記録し得るものは何一つない。
「 カクリされなかっただけ いいんだよ 」
青年を部屋まで送り届けたセンセーは言った。 カクリ。かくり。――隔離。
その言葉は風のようにシーシャの横を通り過ぎていった。 ある朝、起きると消えている誰か。 目の前で連れて行かれた誰か。 今まで見送ってきた幾人もの顔が過ぎて、消えた。
まだ思い出せる顔。思い出せない顔。 残しておけないものならば、在ったところで。
それは青年の胸の内に巣食った諦念。 何時か"私"が蝶の翅の少女に口にしたことと同じもの。>>1:57 壁に残すキズが唯一の"記録"になったのはそれからのこと。]*
(57) 2015/06/07(Sun) 19時半頃
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[記憶を横切った烏の羽は瞬きひとつで消え 青年は部屋に置かれたラックに目を遣りながら、]
酒って気分じゃあねぇよ。 …それに。 ――オレが飲めねぇのは知ってるクセに。
[酒の誘い>>39には断りの言葉を入れ、茶があるなら茶がいいと強請ってみせた。 促される前に椅子には座っていただろう。 足を組むのは癖で、ついでに膝の上にでも本を置いて。]
…コレは、…ぁー… 、…ん。粗大ゴミ。かな。
[問われたなら一度は置いたそれを手に持ってひらひらと振ってみせる。中身まで開けてみせるつもりはないが、見せる程度ならば問題はないと思っていた。]
(58) 2015/06/07(Sun) 19時半頃
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メルヤは、シーシャに紅茶を渡した。
2015/06/07(Sun) 20時頃
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……はい。
[オスカーさんの言葉に、 わたしは中庭に転がる小石のひとつを杖でつついた。 確かに、滑る。危ないかも。 杖の握り方のアドバイスもちゃんと聞いた。
そこに気遣いが含まれていたことには 気づいていたけれど、 素直にその暖かさを受け取って、 ありがとうございます、って言って、微笑んだ。
幼げな顔だちに、いたずらめいた笑みを浮かべて オスカーさんは続ける。]
晴れの日に読書。 素敵だなあ。のんびり、本の世界に浸れて……。 大きな木……あれかな。
(59) 2015/06/07(Sun) 20時頃
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[わたしはそっとあたりを見回す。 中庭の大きな木。
あの木に登って、音楽を聴いて、居眠りをする。 なんて穏やかで素敵なことなんだろう、と思って にっこりと笑った。 背中に翅があるわたしには、難しい事だ。
ただし、と続いた言葉に、うーん、と呟く。]
……それって……そんなの、 ちょっと哀しいです。 外で昼寝するのもままならないなんて――
(60) 2015/06/07(Sun) 20時頃
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[病気とはいえ とわたしは続けて、それから少し考えた。 わたしはこのひとの病のことは、 なんとなくしかわからない。 時々若返っている、ということくらい。 98のおじいさんだ、という言葉は、>>0:163 わたしの耳には届いていなくて、実年齢は知らないのだ。
このまえオスカーさんを中庭で見つけた時は――]
……そういえば、この前 眠っているオスカーさんの傍に、 何か、いた気がします。 すぐに消えちゃったんですけど……。
[あれはけものだっただろうか。 何かふしぎなものだった気がする。]
(61) 2015/06/07(Sun) 20時頃
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わたしの羽は…… 蝶に触ったときに、出てきたんですけど。 オスカーさんも、夢から逃げ出した何かのせいで 病気に罹ったんですか?
[どんなものだったんだろう? と気になって、 質問を重ねてみた。]
(62) 2015/06/07(Sun) 20時頃
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ああ、そうだったね。 僕がちょっと呑みたい気分だったから、ついね?
[他の人には内緒。彼が嘯く。 >>52茶を要求されれば、冷蔵庫から紅茶の缶を取り出す。彼自身は、果実酒をジンジャエールで割ったお酒をコップに注ぐ。
一気に浴びるように飲み干すが、彼は余り酒には強くない。]
キルロイは今日は元気そうだったよ
[ケイトとキルロイが二人で居たのは吹聴しない方がいいらしい。意味深な視線>>9を思い起こす。]
(63) 2015/06/07(Sun) 20時半頃
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[ややもの珍しそうに>>58シーシャが逡巡する。 シーシャの部屋に上がり込んだのは、何時だったろうか。壁の疵が鮮明に思い出される。 爪に傷を負うシーシャは、何を想って壁に疵を付けるのか、無論尋ねたことはない。]
粗大ゴミ? …ふぅん、絵本か何かかい?
何だったら僕が捨てて置こうか?
[>>58手にひらひらとさせる本を、彼の鳶色の双眸が見る。 以前。シーシャが絵本を書いていたことを、彼は知っている。
誰が、なにに興味を持っているのか。 なにを、残そうとしているのか。
踏み入らない範囲で、見えるものはすべて記憶に仕舞ってある。 彼自身のことを、彼は放置しがちだった。
好んでいたものを、簡単に手放した振りをする。未練を残している振りすらも、微塵も見せずに――。]
(64) 2015/06/07(Sun) 20時半頃
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―追想の庭―
[僕が懐いていた、いつも奇矯なピエロのような格好をした男は一人で大サーカス団のような真似をするようなひとだった。 その滑稽さに、子どもは笑い、大人も笑っていた。
僕も、笑っていた。火の輪潜り。大玉乗り。ライオンの着ぐるみと血糊で驚かす。おどけた仕種と、楽しそうな声。
周囲が湿っぽくなれば、懐中電灯を山ほど取り出して物理的に明るくしていた。 変わった男自身は、自分のことも、僕のことも――他の誰のことも24時間で忘れるのに”自分がピエロである”という根底だけは覆らなかった。
いなくなった後。何人かはその騒がしさの灯火が消えて寂しそうにしていたのを、覚えている。きちんと、憶えている。
中には騒がしいのがいなくなった、と口さがなく言う人も居たけれど、それも本心からではなかったように僕は思う。]
(65) 2015/06/07(Sun) 20時半頃
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―追想の庭―
[ピエロの男の所持品は片付けられ、僕の手元には何も残らなかった。 今部屋にあるのは、忌避しがちの病院関係者に頼んで手品グッズを集めた。
図書館のマジックの本を見た程度の真似。 いなくなったピエロの男ほど洗練さもなければ、突拍子や奇抜さもない。
持ち前の器用さを活かした手品は、僕らしく一言。
『種も仕掛けも、ございます。』などとおどけて見せた。 白いワンピースを着た少女や、幼い男の子や、他にも喜ばれていた。]
(66) 2015/06/07(Sun) 20時半頃
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―追想の庭― [人前で徐々に手品をしなくなったのは、4年前。手品を覚えて3年ほど月日が経った頃だった。
幻覚症状が現れるようになり、心象風景を露わにするのか。在りし日のピエロの男を映し出す。
――はじめは、声だけだった。 僕は空耳だと片付けた。
――次に、姿がうっすらと見えるようになった。 僕は白昼夢のようなものに、違和感を覚えはじめた。
声と姿が鮮明になりはじめたのは、1年半前。近くで大サーカス団じみた手品を見て、手元が狂いそうになったことがあった。
それ以来。手品を人前に見せなくなった。 僕の病気の症状を、知られないようにするために披露しなくなった。
手品を見せるのは、好きだったけれど仕方のないことだった。]
――彼自身はそうやって、自分のことをおざなりにし、”家族”である患者仲間を尊重することや、日々をいかに平坦に平凡に過ごすかに苦心しているのが実情だ。
(67) 2015/06/07(Sun) 20時半頃
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ところで、シーシャ。
[余り酒に強くない彼は、コップに二杯目をつきだした。 色々思いだしたせいもあるだろう。
ほんのりと、酔いがまわったしるしに、いつもよりものどかな声を出していた。]
痛み止めとか、余ってないよね? 僕はもう切らしてて、医者のとこ行かなきゃないんだよね。
[そう、零したのも酔っていたせいだろう。*]
(68) 2015/06/07(Sun) 20時半頃
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シーシャは、メルヤから紅茶を受け取れば口に含んだ。
2015/06/07(Sun) 21時頃
読書家 ケイトは、メモを貼った。
2015/06/07(Sun) 21時頃
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[再び廊下、貴方と2人きり 困ったような声音に...は緩やかに首を横に振る>>42]
ううん、謝る事はないわ。 ……私、だって。離したくなかったから。
[貴方と手を離してしまえば、もう二度と会えない気がしたの そんなことを小さく、小さく 呟きは囁くような声量だから、誰にも聞かれず廊下に溶けてしまったかもしれない
私の願いに、キルロイが向けたのは心配そうな眼差し 苦笑を零しながらも了承してくれた事に嬉しさを感じつつも 心配をかけた事を申し訳なく感じつつ ゆっくりと彼の部屋まで歩いて行った
きし、きしり
関節が小さく、痛みを訴える まだよ、お願いあともう少しだけ 持って、私の、身体]
(69) 2015/06/07(Sun) 21時半頃
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―キルロイの部屋―
……ん、いってらっしゃい。
[繋いだ手が離れるのは、何だか寂しく それでもひきつった笑顔のまま薬を飲みに行く彼の背中を見送る 座らせてくれたのはとてもありがたく これなら身体の軋みも誤魔化せる
素早かったので錠剤の量を確認できなかったのが悔やまれるものの、 お茶を尋ねられれば欲しいとばかりに頷いた>>44 ――喉が、渇いていたから
湯のみでは多分落として割ってしまっただろう だからパックのお茶を渡されほっとした表情で受け取り]
ありがとう。……ああ、美味しい。 シーシャは、そうね何処かしら。 案外図書室か中庭でお昼寝しているかもしれないわ。
(70) 2015/06/07(Sun) 21時半頃
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[後者は少しだけ惜しかった。が、其れを知ることあたわず シーシャに関しては...も何処か放っておけなく感じるのだ 日により何処か違う様な雰囲気を纏う彼 貸してもらった絵本に書かれた感情や、出会った人の事 これは何故か自分の″心の宝石箱″そのものに、見えて
――忘れたくない、忘れてほしくない そう、訴えている様なものに見えたから―]
(71) 2015/06/07(Sun) 21時半頃
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[此方を見つめているであろう黒瞳に重ね合わせる勿忘草 彼の宝物(未練)が沢山あるこの部屋 こくり、とお茶を嚥下しながら...は彼を見つめる
貴方から、紡がれる言葉を待ちながら 促す言葉は不必要だろう 唯私は、貴方の翼に向けてゆっくり軋ませながら腕を伸ばす 声の代わりに、貴方の心に灯った勇気を後押しするように
どうしたの?キルロイ、と
唇だけで、貴方の名を呼びながら]
(72) 2015/06/07(Sun) 21時半頃
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[こつん、と確かめるように小石をつつく少女>>59を見ると、安心すると同時に少し胸が痛む。
外の世界なら、まだまだこれから楽しいこともたくさんあるだろうに。
普段は意識しないようにしているけれど、見てしまえばそう思わずにはいられない。 広い広い外の世界を、彼女も、他の患者達も──おそらく見る事はできずに終わるのだ。
そんな内心は当然、表には出さない。 自分が何を思ったところで、ここの人たちには嫌みにしかならないのだから。]
(73) 2015/06/07(Sun) 21時半頃
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[彼女の視線が行き着いた先>>60を見てうなずく。]
そう、あの木だよ。 あちこちに出っ張りがあるから、それを足がかりにして登るんだ。 視界が高くなると楽しいよ。
[中庭の中央にあるその木は、ちょうどいい位置に太い枝が張りだしていて格好の隠れ場所なのだ──もっとも、あまりにも好んで登っているから既にスタッフのだいたいが知っているところではあるのだが。]
(74) 2015/06/07(Sun) 21時半頃
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まあ、ダメって言われても知らないうちに寝てしまうんだけどね。
[外で居眠りができないことに同情してくれる少女>>61に、肩をすくめて笑ってみせる。 昨日?もそれで目が覚めたら病室だったわけだし。]
(75) 2015/06/07(Sun) 21時半頃
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[続く言葉>>61には少し目を丸くして。]
……おや。 あれを見たんだ。
[ちょっと眉を上げて、驚いた顔をして見せた。 少女の問い>>62に、どうやら彼女には病気の話をしたことはなさそうだと察する。
ランダムに記憶がどこかに行ってしまうから、誰に何を話したかはよくわからないのだ。]
(76) 2015/06/07(Sun) 21時半頃
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ところで、よかったらそこに座らないかい? 自販機の紙パックでよければ、ジュースくらいはごちそうするよ。
[さっきまではほんの挨拶程度のつもりだったが、話し込むなら座った方がいい。 少女をベンチに誘い、拒まれずにリクエストを受ければちょっとした買い物に走ろうか。]
(77) 2015/06/07(Sun) 21時半頃
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だったら正直にそう言えって――よ、
[渡された缶に触れた青年は冷てえなどと口にしつつ、プルトップを開け、口元へ運ぶ。 目線はコップに注がれる酒の音に>>63。]
…一気に飲んで倒れても、センセー、呼んでやらねえから。
[悪戯めかしてそう繋いだのは、 図書館で言われたこと>>1:116への青年のささやかな反抗だったかもしれない。 医者嫌いが呼んでくれなんて言うとも思えなかったけれど。]
(78) 2015/06/07(Sun) 21時半頃
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…そうか。 しばらく話してねえ気がしてたが、元気ならいい。
[言い淀むのはらしくなかったかなと自らの態度>>58について振り返りながら、常に俯瞰的な立場を取っているような眼前の男へ視線を移す。 一部の相手を除いて俯瞰的な態度を取ることが多いのは知っていた。その理由までは聞いたことがあったかなかったか、どうだったろう。
キルロイとは最近声を交わした記憶が無く。 それでも元気にやってるならと青年は口元を緩める。]
……まァ、そうだな。 出来損ないの駄文だ。
[手にした本はシーシャではなく"私"のもので。 捨てようと持ってきたのは矢鱈と表へ出ようとする"私"への仕返しのつもり。中身は読んでいないために、知らない。]
(79) 2015/06/07(Sun) 21時半頃
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あァ?…いいよ。 悪ィだろ。
[捨てておこうか>>64などと申し出られるとは想定外。 此方を見つめる鳶色の瞳と視線が合わぬよう、青年は暗赤色の視線をすっと壁へ逸らした。
対する男は不干渉を信条としているようでありながら誰のこともよく観察している。 忘れない。シーシャのことも、――"私"のことも。
…だからこそ、今は目を合わせたくはなかった。]
(80) 2015/06/07(Sun) 21時半頃
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痛み止めねぇ。 強いヤツでイイなら、持ってるぜ。
[酔いが回ってきたのか話題が変われば>>68、青年は好都合とばかりにそちらへ乗ることにした。 頭に根を張る角の痛みは時折涙が落ちるほどに強い。
多用しないようにと言い含められて処方された紫色の薬は青年の服の中のケースに余っていたと記憶していた。]
多用は厳禁。 センセーには…内緒で、な?
[取り出せば余りは32錠ほどあるよう。 シートから半分切り取ってメルヤの方へ差し出す。*]
(81) 2015/06/07(Sun) 21時半頃
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―廊下(中庭付近)―
[そのまま図書館に向かうのに“あの部屋”の前を通るのが嫌で。少し、足を延ばして中庭のわきを回ることにした。引きずる足はもう慣れちゃったから、苦にはならないし。足の太さ変わりそう?
――――やだなぁ。これ≪結晶化≫が始まってから、ろくに顔も背丈も変わってはいないよ。必要以上に幼く見えるのは、きっと半分はそのせい。残り半分は、“落した”記憶のせい。]
[ちらりと中庭を覗き込めば、少年と少女の影。……そういえばヒナコへの伝言を忘れていたことに気づいて、ひーなーこー、なんて声を上げれば、気づいただろうか。]
ナナオ、無事だったよー もう会ったかもしれないけどねー
[遠くから、叫んでるせいでで間延びする声はちょっと間抜けだったけれど。オスカーにもひらりと手を振れば、じゃ、なんて再び図書館への道を歩みだす*]
(82) 2015/06/07(Sun) 22時頃
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せんせいは呼ばなくていいよ その時は、その辺寝転がして置いて
[>>78軽口には軽口を返す。 ははっ、と笑い声を零す辺り彼は少し酔いはじめていた。 彼は普段よりも幾分饒舌になっている自覚があった。]
うん。みんな、ちゃんと元気そうだった。 キルロイも、ケイトも、元気だよ。
[彼が一番様子がおかしいと感じたのは、他ならぬシーシャだった。 言葉が途切れる。鳶色の双眸は、理知さを残して褪せた灰色の髪を見つめる]
(83) 2015/06/07(Sun) 22時半頃
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[――小さな突起のような角。
触れて欲しくない部分に、触れない。 不干渉を貫くのは、知られたくないことを秘する相手を安心させるためであったのを、以前、シーシャには話したか。
トレイルに小さく笑われたことも忘れない。持ち前の記憶力を活かして、何度も現実を思い起こす。 どこか厭世的なシーシャが患者仲間の安否に喜べば、自然顔が綻んだ。]
ふぅん。
[彼は酔い始めていたため、ノートのことは話題から置いた。中身を知らなかったので、絵本かと勘違いをしきったまま。
いつの間にか。書くのをやめてしまったシーシャの絵本。
残されるものがないのが、悲しいことだというのを彼は知っていた。嫌という程に。]
(84) 2015/06/07(Sun) 22時半頃
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むしろ強い方が助かるよ。 ありがとう。
……シーシャはこの薬、飲み過ぎてないよね?
[多用は厳禁。口の割に多くの量を貰った。 今は医師だけでなく病院関係者と顔を合わせたくない。]
もちろん、内緒にするよ、ありがとう。
[容量分だけ薬を取り出し、彼は酒とともに薬を飲み干した。 よい子は真似をしてはいけない。絶対にいけない薬の飲み方だ。*]
(85) 2015/06/07(Sun) 22時半頃
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ケイトは、メルヤがトレイルに押し付けた本って一体何だったのでしょうねと呟いた
2015/06/07(Sun) 22時半頃
メルヤは、シーシャ酔って、紅茶に酒を垂らした。
2015/06/07(Sun) 22時半頃
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[少女が応じてくれるのならば彼女が座るのを待って。 オスカーは昔話を始める]
……『あれ』はね、私の夢から逃げだしてきた『記憶』らしいんだ。
眠っている間に、夢から記憶が逃げだしていって、逃げだした記憶の分だけ若返る、っていうのが病状らしい。
自分のは見たことがないけれど、他の人の夢から出てきた『あれ』は何度も見たよ。
(86) 2015/06/07(Sun) 22時半頃
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私はここに来る前は老人介護施設にいたのだけれどね。 そこで集団感染が起こったんだ。
ことが発覚したのは進行性の脳の病気でほとんど息もできなくなっていた入所者が、突然起き出してきたことだったかな。
ちょうど、その2,3日前からその人の病室の前を通りがかった人が小さな動物のようなものを見るようになったって話を頻繁に聞くようになっていたんだ。 その『動物のようなもの』の話自体はその何ヶ月か前から出回っていたから、事の起こりはもっと前の話なのだろうけれど。
(87) 2015/06/07(Sun) 22時半頃
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シーシャは、ケイトに本を貸していたかどうか思い出そうとした。
2015/06/07(Sun) 22時半頃
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私は、部屋に迷い込んできた仔猫くらいの大きさのユニコーンを触ろうとして、多分そこで感染したんだと思う。
きらきらしていてね、とても綺麗だったんだ。
[施設にいた頃の実感はほとんど抜け落ちているのに、それだけは妙に鮮明に覚えている。 妻の写真の前に半透明のたてがみを振りかざして立っていた、小さな小さなユニコーンの姿。 アレに触れなければ、きっと自分はここにいることもなく──今頃は寿命で彼岸に旅立っていたことだろうといつも思う。]
(88) 2015/06/07(Sun) 22時半頃
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……とかく。 起き出してきたその人は、カルテ上90手前のはずだったのに、見た目60代半ばくらいだったという話だよ。
その人は起き出した後はあっという間に若返っていってね。 たった一週間で、煙か何かのように消えてしまったらしい。
集団感染が発覚したのは、半年以上後のことだったかな。
あちこちで眠ってしまうのは老人の常だから、誰も気にしないんだ。 それに、幻覚を見ても自分がボケているんじゃないかと言われるのがイヤで口にしなかったりするし、記憶が少々抜けていてもやっぱり『歳のせいかな』ってことになってしまうしね。
(89) 2015/06/07(Sun) 22時半頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/06/07(Sun) 22時半頃
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あぁ、私はこう見えてももう98にもなる爺さんなんだ。 そうは見えないだろうけれど。
[歳のせい、という言葉を口にすると、オスカーは苦笑を浮かべる。 少女に向かって肩をすくめてみせて、実年齢を口にした。]
ま、そいういうわけで、ことが発覚するのはすごく遅くなったわけだ。
私も、気がついたのは人が次々と若返って、蒸発し始めてからだったな。 物忘れが酷いだとか、脳の病気で記憶がほとんどなくなってしまっている人なんかが真っ先に若返り消えていって、『これはひょっとして、感染性の病気なんじゃないか』って話になった。
……私の病気の進行は他の人に比べてかなり遅かったから、言われるまで気付かなかったのだけどね。
(90) 2015/06/07(Sun) 22時半頃
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[緩やかに痛みが治まって行くと共に、 思案の中からゆっくりと意識を浮上させる。 黒い瞳は真っ直ぐに、澄んだ淡紫を見つめている。
小さく軋みながら伸びた君の白い指先が、 鴉のような黒い翼の羽根先に、触れた>>72]
――――ケイトリン。
[彼女の唇の動きに、その名前を呼び返し]
俺さ、"御守り"貰ったお礼に…。
描きたいんだ。 描こうと思うんだ。君の絵を、もう一度。
[すぐに明言できなかったのは、黙っていて後で驚かせたかったという気持ちがあったのと。やはり心の何処かで、無理かもしれないという怯えがあったから。 けれど、彼女の病状は思っていたよりも悪そうで。 だから少しでも何か、引き留める何かが、欲しくて]
(91) 2015/06/07(Sun) 22時半頃
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多分、上手く、できないかもしれないけど。 頑張るから。精一杯、描くから。
………完成したら、受け取ってくれるか?
[震える指先は、思い通りには動かない。 それでも彼女の手に、そっと温もりを重ねた]
だからそれまで、元気でいてくれよな。 その絵を描き終わっても、何枚だって描くからさ!
ずっと、……。
[ああ、こんなことを言ってしまっては困らせるな、 と思いながらも、言葉は止まってはくれなかった。 もっと明るい軽い調子で、伝える心算だったのに。
それでも何とか笑顔だけは作って。 困ったような、情けない顔だったけど、笑って。 せめて、雰囲気が暗くなってしまわないように*]
(92) 2015/06/07(Sun) 22時半頃
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そういう訳で、私の隣に見慣れない何かがいたら気をつけたほうがいいかもしれない。 ここの患者にはうつらないって聞いているけれど、本当かどうかはわからないから。
[妙に長くなってしまった話しを切って、オスカーはしまった、と眉尻を下げた。]
……あぁ、ごめんね。 年寄りは話が長くなっていけない。 何か、用事とかはなかったかい?
[少女はどんな顔をしていただろう。 迷惑そうな顔をしていなければいいけど、と思いながら、オスカーは済まなさそうに頭を下げた*]
(93) 2015/06/07(Sun) 22時半頃
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[どのくらい花の事典を眺めていただろうか。 はたと気が付けば一緒に来ていた二人の姿はとうになく。]
……ここは“冷たい”ね。
[戻って続きを読もう。 そう図書館を後にした少女。辞書のことなど見向きもせず。**]
(94) 2015/06/07(Sun) 22時半頃
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―8年前―
[花の育て方を誰から教わったのかは、“落した”のか忘れたのか。]
[ともかく、淡紫が増えるのと同じぐらいで、俺が書き溜める手紙の量は増えて行ったんだ。何故書いているのか何故書きたいのか何故書かねばならないのか、何故――――こんなにも伝えたいのか。
その想いの根源が分からずに、戸惑いながらも、それを紙にぶつけることしかできなかった。]
[ある日。ここに来て数か月のある日。ふと、思い立った。“落した”誰かの記憶を、もしかしたら家族は知っているかもしれない、と。
―――家族との別れは、どこかに“落として”きたけど、そう考えたということはまぁそんなに悪い別れ方じゃあなかったんだろう。あの頃は、結晶化の方が大きな症状だったからね。]
(95) 2015/06/07(Sun) 23時頃
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[かのお医者様に頼めば、こころよく笑顔で引き受けてくれた。
他にも外へ手紙を送ってるだのなんだの言ってる患者の話を小耳に挟んだから、じゃあ俺も、ぐらいの気持ちだったのだけれど。書いて、送って、書いて、送って]
[返事は、届かない。]
[それでも、送るのをやめることなど、もう、できず。]
[それから、ひと月。手紙の返事がこないのはみんなだったからね、ああ外のものは入れられないのかな、でも“誰か”に伝えられていれば、それでいい。それだけを心の支えとして――――毎日、張り付いたような笑顔を浮かべて、すごして]
[灰になった手紙を見つけたのは、あの、医者の部屋。]
[頭がくらりとした。]
(96) 2015/06/07(Sun) 23時頃
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[そこからしばらく記憶は、もう“落として”しまったけれど、俺はしばらくの間手紙を書くのをやめていたようだ。でも、いつからか。また手紙を書き始めたんだ。
届けられない手紙は、徐々に部屋に溢れて、散らばり――それと一緒に、紫も増えていく。]
[だから俺にとってここは、紫と白の場所。]
[返事はまだ来ない。どこからも*]
(97) 2015/06/07(Sun) 23時頃
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……絵。
[彼の口から零れた言葉は。それは再び筆を取るという、言葉>>91 羽が彼の腕を覆う深度を深くしたことで、置かれてしまったもの
私は、彼の絵が好きだった 絵を描く貴方の横顔が、たまらなく愛しかった 祖父母を思い、澄んだ瞳が何よりも輝いているように見えた だから、嗚呼胸が軋む、喜びで軋む
なのにどうして私は、こんなに哀しいんだろう ――どうして、こんなに、苦しいんだろう
(それはきっと、残りわずかな時間を感じ取っている、からで)
できない約束はしない それを今、きっと私初めて破る 精一杯書くと、頑張ると告げる貴方の言葉を叶えたくて]
(98) 2015/06/07(Sun) 23時頃
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[触れる指先震えていて、 其れを己が指先から感じた私の瞳から 零れたのはアレキサンドライト
何枚だって、見ていたい 貴方の頑張る姿も 笑う姿も、絵を描く姿も何もかも
時間よ止まれ、貴方は何よりも美しい]
(99) 2015/06/07(Sun) 23時頃
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……もちろんよ。 貴方の絵、もう一度私見たいわ。 ふふ、何枚も見れるように私も頑張らなきゃ、ね。
[ずっとね。貴方の傍に居たいわ ――声に出せば叶う気がして だから...は精一杯、表情筋を動かす 動け、うごけ、動け!今一番、見てほしい人の為に――うごいて、と
彼に向けた微笑みは、かつて未だ表情が柔らかかった頃のものだろうか 頑張って笑顔を作る貴方に向けられる、今の最上級の私の笑み]
(100) 2015/06/07(Sun) 23時頃
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[彼の指先、軋む指でそっと撫で
その手に筆が、鉛筆が 再び握られるのをずっと、私見たかったと
囁くように吐息と共に零した*]
(101) 2015/06/07(Sun) 23時頃
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―図書室―
[階段をくだって、扉を押して。あまり本を読まない以上は、あまり立ち寄らない場所。本の匂いは嫌いじゃないけど、どーも中庭に入り浸ることの方が多くて。
俺は陽の下の方が好きだなぁ。]
タルトと……ナナオかい?
[絵画の本を棚に戻せば、どこかで人の声がして。振り返れば見知った(見知ってない顔の方が少ないけど)顔。いつも通りにっこりと笑みを浮かべて、声を少し遠くからかけた。]
(102) 2015/06/07(Sun) 23時頃
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― 15歳の時のこと ―
[ナナオはラブレターを書いたことがある。 ・・・恥ずかしながら、その宛先は同居していた従兄だ。
ナナオは、病気になってから1年が過ぎていたことにまず驚いた。 病気になった当時のことは、殆ど寝たきりで記憶はない。 身体が痛くて、苦しくて・・・。そんな毎日は思い出せなくて良いけれど。 自分がどうしてそうなったのかなんて、分からなかった。 せんせーだって、分かっているのだろうか。 時々検査や治療と称して何かを調べていたりするけれど。 良くなる兆しはないし――。
ナナオの両親は、小さい頃に亡くなっていた。 事故に遭ったらしい――記憶にはない。 けれど。ナナオは、叔父さん夫婦に引き取られて――そこに、その従兄がいた。
(103) 2015/06/07(Sun) 23時頃
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[眼が覚めてからのことや、病院のこと。 寂しいことも、色々なことを書いて送った。
けれど、返事が来ることは無かった。 理由はすぐに分かった。 手紙は送られてなんてなかった。
ここはそういう所なんだと、理解して――。 ナナオはここから出ることも、諦めた。
――あたしはもう、化け物になってしまったんだ。 だから、ここから出られることはない――。 そう思っていたから。]
(104) 2015/06/07(Sun) 23時頃
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[紅茶に酒が混入されたことには気付かず。 メルヤが笑い声>>83を零したことに青年は少しばかり瞠目したが、直ぐに気怠げな半眼へ戻ったのだった。]
ハ。そん時は、床に転がしといてやるさ。
[軽口には肩を竦めて聞き流し、それでと続きを促した。
毎日誰彼とでも話をするわけではない青年にとっては、時間を惜しんで誰かといようとするメルヤの存在は貴重なものだったから。
…その彼が自分の様子を訝しんでいるとまで気付かないまま、 彼の顔を合わせた何人かについて話を聞いた。]
(105) 2015/06/07(Sun) 23時頃
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[鳶色の視線の伸びる先を知らぬ青年は、自らのくすんだ色の髪に目が向けられているなど思い及びもせず。 本を片手に髪に手を伸ばそうとして、何時ぞやと同じように"角"に指先を遮られ、渋々指を引っ込める。
その様子には、対する人の声は飛んでこない。 ――不干渉。 何故、メルヤが不干渉を貫くのか。その理由を聞いたことがあるとすれば、まだ白い部屋>>56を知らない日のことであったろう。
ある時から青年もまた人に対して不干渉を貫いている。 きっとそれはメルヤの"理由"とは似て非なるもの。 厭世的。その言葉で終わりそうな……不干渉。]
余計な気遣いは無用ってな。 気持ちだけ受け取っとく。 サンキューな。
[本の話が過ぎ去ってしまえば、それだけ礼を述べる。 何処か強ばったような顔が多いメルヤが顔を綻ばせるなんて珍しくて、そう遠くない頬に手を伸ばせば、ふに、と無造作に摘んだ。
後に残るものが無いというのは悲しいことだけれど、残らない方がよいものもあるのだとは――口にしなかった。]
(106) 2015/06/07(Sun) 23時頃
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…あんまり、ひでえならさ
[センセーのとこ行けよ。と言いかけた口は噤む。 同じことを口にしたところでメルヤは頑なに拒むだろうと思ったためだった。>>85]
――…いや、なんでもねえ。 …俺? まァ…、ぼちぼち、かな。
[多用は厳禁と何度も告げられた薬。 それを大量に持ち運んでいる理由は。使うため、なのだが。 それを素直に言うことなんか出来なくて、青年は適当にお茶の濁るような言い方をした。]
(107) 2015/06/07(Sun) 23時頃
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ちょっ、おま、何やって――!!
[直後、酒で薬を飲むなんて蛮行をメルヤが始めたものだから、そんな打算はどこか彼方に吹き飛び、メルヤの手を止めるべく立ち上がったが、時既に遅し。 メルヤの手元から紫色の錠剤はさっぱり消えていた。]
(108) 2015/06/07(Sun) 23時頃
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―― 現在/図書室 ――
[ナナオはびくりと、振り返って。>>102 >>35「せんせーのことが好きです。」とかかな?
とか言っていた直後だったので、つい顔が赤くなってしまう。 それがトレイルに聴こえていたかも分からないけれど、あたふたと手を振りつつ。]
え。あ、えっと。 トレイル?違うよ?・・・じゃなくて。 聴こえてた?
[なんて、慌てて聴いてみた。]
(109) 2015/06/07(Sun) 23時頃
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― 16歳のある日 ― [もうここに入って1年――いや2年が過ぎていた。 何人かの患者と知り合っては、何時の間にかに――。 退院したなんて話は、聴いたことが無いけれど。 ナースさんが小さい子には、そういう嘘をついている所は見かけた。 あたしも子供は好きなので、積極的に面倒を見に行っていた。 でも。
その中には、死を願う子がいた。 痛みを、苦しみを幻視する奇病。 毎日が辛くて。苦しくて。 死にたい・・・と。ずっと願い続ける子がいた。 鎮痛しても痛みは消えず。寝ても辛くて、起きても苦しい。 本当に痛いのに、本当に苦しいのに、本当に辛いのに。 全ては幻でしかなくて――。 本人にとっては、現実でしかないのに。毎日が地獄なのだ。
あたしは、その子を殺した。 この手で。この毒で。 ちゃんと、殺して――。]
(110) 2015/06/07(Sun) 23時半頃
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[そのことを罪には、問われなかった。 誰かに責められもしなかった。
"彼はもうすぐ、死んでしまう所だった。 それがほんの少しだけ早く、楽に死んだだけだよ。"
その説明は――、嘘か本当かは分からない。 ――嘘な気はする。 ナナオは時々そのことを思い出しては、苦しんでいた。
後悔はしていなかった――。 でも。殺した感触はずっと、手に残っていた。]
(111) 2015/06/07(Sun) 23時半頃
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[はっきり言えば彼は酔っていた。 なお、何故酒が彼の部屋にあったかと言えば、得意の愛想笑いと手伝いで食堂の中年からくすねて貰ったものである。
何度も言うようだが、良い大人は決して真似をしてはいけない。 決してだ]
え? なに? やっぱり、シーシャも飲むかい?
[薬の効果も手伝って、酩酊度合いに、彼は拍車を掛けていた。 彼酔っていたが、顔は素面でやや普段より饒舌な程度。
見た目にわかりづらい分、なお悪い。]
(112) 2015/06/07(Sun) 23時半頃
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医者は嫌だよ。絶対嫌だ。 そろそろ定期健診だから、なんか顔面貼り付けて置かないとね。
[本音だだ漏れだが、彼は薬の作用もあって酒呑まれている。 >>106頬を抓まれれば、普段の彼ならば淡々と、相手の気分を害さないように払っただろう。 酔っている彼は、好き放題させつつ、紅茶にまた酒を入れはじめた。割合が半々ぐらいにはなってしまっただろう。]
シーシャ。僕のは、気遣いじゃないよ。 ただのお節介 ただの心配
僕が勝手にやってることだよ
[医者のところに行くように、と促す声は聞こえない振りをした。 確信めいたものがあった。現実かはわからない。
>>108の珍しい大声に、彼は再び声を出して笑う。]
(113) 2015/06/07(Sun) 23時半頃
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大袈裟だなあ、これぐらい大丈夫だよ 僕の内臓も以外と鱗かもしれないしね。知らないけど。
[冷蔵庫から今度はミネラルウォーターを取り出した。 余りの仰天振りに、水を飲めば万事解決だと思ったらしい。恐ろしきは酔っ払いの思考だ。]
ああ。それで、シーシャ。 本。その本。
どうせ捨てるなら、僕にくれない?
[タダで、とは言わないから。微笑みを浮かべて告げる。 普段の彼ならばこんなことは口にしなかっただろう。
また彼はノートが絵本だと、勝手に思い込んでいた。*]
(114) 2015/06/07(Sun) 23時半頃
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[普通に声をかけたと思ったんだけど。予想外の反応に瞳をぱちくりさせれば、思わず笑みが漏れた。運が良いのか悪いのか、言葉の内容>>35までは聞き取れていなくて。
真っ赤になった彼女に内心首を傾げつつ]
いや? なに、何の話、してたのかな?
[聞きたいなぁ、なんてわざとらしく付け足して。彼女の慌てる様子があんまりにも可愛らしいものだから。からかいつつ、ふと手元の本に目をやれば――――]
そうだ、タルト。 この本どうだい……っと。お勉強中かな?
[なんであいつがこんなもん持ち歩いてたんだ。なんて思いつつも、タルトに勧めようとして、テーブルの上が目に入った。取り出されたもう一枚が何に使われようとしていたかは……分からないよ、当然。]
(115) 2015/06/07(Sun) 23時半頃
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[視界が高くなると楽しいよ。 そう言うオスカーさんは歳相応の少年に見えた。 >>74
ダメって言われても、と肩を竦める様子には つられてくすくすと笑う。>>75 何かを見た、という話をすると驚かれたようで]
……はい。 [ちらり、とベンチを見る。 立ったまま長話もなんだし、と思って頷こうとすると ジュースくらいは、といわれて 今度はわたしが目を丸くした。]
えっ……あああ、
[それはオスカーさんに悪いのでは、というのと 断るのもどうなんだろう、というのとで ちょっと小声でうろたえた後、]
(116) 2015/06/08(Mon) 00時頃
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……ありがとう、ございます。 リンゴジュースで。
[そんなリクエストをひとつ。 走っていく様子に、 わたしは申し訳なく思いながら小さくベンチに座った*]
[ほどなくして戻ってきた彼の話を、 静かに聴いている。]
――記憶が、夢から逃げ出してくる……。
[まるで御伽噺のような病状。 ここの患者は皆不思議な病気の持ち主だけれど、 記憶が逃げ出す上に若返るなんて。]
(117) 2015/06/08(Mon) 00時頃
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[ 老人介護施設、という単語に、 視線を上げてオスカーさんを見る。 どれだけ若返ったのだろう。 どれだけ、記憶を喪ったのだろう。
動物のようなもの――。 それが逃げ出した記憶のとるかたちらしい。]
ユニコーンっていうと、物語に出てくる……。
[一角獣。勇敢で、美しい白馬。 逃げ出す前の記憶も、そんな 綺麗なものだったのかもしれない。]
(118) 2015/06/08(Mon) 00時頃
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[ 一気に若返ったその人が一週間で 煙のように消えてしまった――。>>89
浦島太郎の逆だ。素敵な記憶を喪う分若返っていく。 ――最後には消えてしまう。 それは、とても怖いことのように思えた。
もし自分がその病気だったら、 「気のせいか」なんてとても思える気がしなくて]
[貰ったジュースをそっと口に含んだけれど、 あまりにもあまりな話に、味がする気がしなかった。]
きゅうじゅう、はち……?! わたしとそんなに変わらないように見えます……。
[びっくりした。 いまはつややかな掌は、以前は皺だらけだったのか。 思わずオスカーさんをまじまじと見てしまって 「ごめんなさい」と謝った。]
(119) 2015/06/08(Mon) 00時頃
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…………そう、ですか。
[用事とかはなかったかい? と問われて、 わたしはふるりと頭を振った。]
大丈夫です。ぜんぜん。むしろ ……おはなししてくれて、ありがとうございます。 だって……
[わたしはオスカーさんにつられるように頭を下げた。]
(120) 2015/06/08(Mon) 00時頃
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「ひーなーこー」
[そんな呼び声が聞こえたから、そちらをはたと見る。 トレイルさんの姿がそこにあった。]
トレイルさん。 ……あっ、ありがとうございます! うん……。無事そうでよかった。
[そうだ、ナナちゃんの様子を見に行ってくれていたんだ。 そう思いだして、感謝の言葉を叫び返すと、 そちらにも、ぺこりと会釈した。
ずる、と足を引きずりながら歩いていく彼を 微笑みながら、複雑な気持ちで見送る。]
(121) 2015/06/08(Mon) 00時頃
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[ それから、オスカーさんに向き直る。 赤にも、鳶色にもみえる目を見て、視線を落とす。]
わたしが見た時は、兎に似てたかなぁ…… すぐに、どこかに行っちゃったんだけど。 逃げてく記憶は、どこに逃げていっちゃうんだろう。
[生きていた証から逃げ出されて、まきもどされて、
いつか。 積み上げた年月の分だけ たくさん 手元にあったものは、 ]
(122) 2015/06/08(Mon) 00時頃
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なんていうか、 なんていったらいいかわからないけど……。
[記憶がなくならなければいいですね、とか。 それって嫌味にしか聞こえないんじゃないかとか。 悩んだ。]
大事な記憶が、ずっとそばに「居れば」いいのに。 ……って、思いました。
[言えた感想は、とっても下手だった。 オスカーさんの中に、まだその記憶があればいいな、と そう思って、もう一度ぺこりと頭を下げた。 掌は、湿っていた。*]
(123) 2015/06/08(Mon) 00時頃
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[ケイトリンの瞳から零れ落ちるのは、 複雑な色味を持つの心の結晶>>99。 窓から差し込む陽光と人工照明の狭間で、 青緑から深紅へと揺らぎ煌く]
―――――…はは。
[やっぱり彼女は優しい。 男の我儘なお願いに、勿論だと答える姿>>100に。 ああ、無理をさせてしまったという申し訳なさと。 けれど、それに勝る嬉しさを、自分勝手に感じている。
離れたって覚えている、絶対に忘れない。 勿論、約束は守るけれど。 そんな日は、そんな日なんて、来ないのが一番なんだ]
ありがとう。それならはりきって描くよ。 がっかりさせる事が、ないように。
[どんな絵だって、君はきっと受け止めてくれるのだろうけれど]
(124) 2015/06/08(Mon) 00時頃
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[そして、君の顔が。 あまりに柔らかく穏やかに、綺麗に微笑んだから]
……………ケイトリン?
[見惚れてしまって。 一瞬、夢か幻覚を見ているのではないかと、錯覚して]
(125) 2015/06/08(Mon) 00時頃
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[けれど指先から伝わる温もりは、 確かに彼女の存在を、今此処に在ることを示していた。
そうして、 ―――それ以外の感情が、 何か沸き起こるよりも前にまず一番に]
そっか、うん。…待たせて、ごめん。
[囁くような言葉>>101に返事をしながら、 彼女につられるようにふわりと自然に微笑みが零れた]
(126) 2015/06/08(Mon) 00時頃
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な、な。なんでもないよ? 乙女の秘密。ね、タルトちゃん。
[口元にしぃー、と指先を当てて。 ニコリと笑ってみる。]
それ、何の本?・・・あれ? あたしも読んだことないなぁ。タルトちゃん、今度読んであげようか?
[と本の表紙を見て話を逸らそうとしてみる。 タルトちゃんが寝るまでの本読みも、結構楽しいのだ。]
(127) 2015/06/08(Mon) 00時頃
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[視界の端に、スケッチブックが映る。 男は良く知っている。 この病院に居る者なら、きっと皆良く知っている。 現実は、残酷だ。
それでも、傍から見ればどれだけ虚しい希望であっても、 今、この心に残る想いに、嘘は無いから]
休んで終わったら、シー兄ちゃん探そうか。 それとも、…探してこようか?
[最後の申し出は、控えめに。 彼女が動くのが辛いなら、あまり無理はさせられないから。 車椅子――の存在はずっと頭を過ってはいるのだけれど、 其れは言い出せない。 きっと、其れは彼女の望みではないから。
用事が済めば、自分は早速絵を描き始める、心算で*]
(128) 2015/06/08(Mon) 00時頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/06/08(Mon) 00時半頃
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ばか、オレは飲まねぇって言ったろうが。
[しつこく酒を勧められた>>112なら、コレがあるからと紅茶の缶を振ってみせ、ちびりと缶の端から液体を舐めとった。 ……どこか、消毒液の味がしたような気が、したのは。 …気のせいだったに違いないと頭から払い除けた。
見た目は素面のようではあるが、これは酔っているなと 青年が相対したメルヤに向ける目は、実際冷淡であった。]
(129) 2015/06/08(Mon) 00時半頃
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定期検診ねぇ… 誤魔化すくらいならサボりゃあいいのに。
[嫌だ嫌だと医者へ嫌悪を示す様子>>113には軽々しくそんなことを提案してみる。 強制的ではないのだから、厭ならば逃げてしまえと。 センセーに聞かれたら唆すのはやめなさいとかなんとか怒られそうな気がするが、青年はお構いなし。]
オマエが勝手にやってようと、 お節介でも心配でも、なんでもよ。 俺にとっちゃあ大した違いじゃあねぇのさ。
[気にかけられるうちが華ってな。と笑ってみせたところで、 続いた本をくれ>>114、の言葉に眉を顰めた。]
(130) 2015/06/08(Mon) 00時半頃
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くれって……、オマエなあ。 駄文だと前置きしたのにまだ欲しいっての?
[タダでと言わないほど、この本の何に興味を持ったのやら。 青年には分からない。 中身は"私"の書いた何かなのは分かりきっている。のに。
それでも。欲しいと、そう言うのだ。]
…まァ、どうせ捨てるところだったんだ。 せいぜい枕の代わりにでも使ってくれよ。
[どこか釈然としないながらも、求められれば青年は手にした本をメルヤへと渡すことにする。 その際ぐらりと視界が傾いたように感じたが、一瞬で収まったために気にしなかった。*]
(131) 2015/06/08(Mon) 00時半頃
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―タルトのゾナハ病記録― タルトの患うゾナハ病は地域的な風土病に分類されているもので外因的要因であることだけははっきりしている。
発症した者達のすべては生まれ育った地域で共通しており、原因についてはその地域特有の銀色の霧に由来するものだと言うことまではわかっている。
症状は単純で患者は周りの人の感情や表情に左右されていく。
タルトはここの病院に来る前は同じ地域の子供達と一緒に研究施設にいた。
そこではタルトを始めとしたゾナハ病患者達の研究と様々な治験が行われていた。
タルトの受けた治験はまず誰とも合わないことだった。
他者の感情との接点をカットすることでその発症を抑えこむことを期待されてこれは進められたが、 タルトはしばらくしてそれでも発症した。
発作の抑制には日常の他者との感情を受けることも必要とわかりこの実験結果は研究を一歩進めたものの 治療には結びつかなかった。
発作を起こせば盛大に笑わせられるために呼吸困難の中着ぐるみを着せられて研究者達は無理やり笑う。
(132) 2015/06/08(Mon) 00時半頃
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笑えなければ1段階2段階と症状は悪化することから医師達は一切悲しむことも不安に思うことも許されなかった。
笑いが足りず命を落とす子もいれば延々と顔を歪めて死ねずに苦しむ子もいる。
ゾナハ病の研究では良心のある研究者ほど精神を蝕めていった。
一人、また一人と無邪気な子供達の変わり果てていく姿で麻薬の力に屈していく研究者達
いつしか施設は麻薬が蔓延し、ボロボロの研究者達はそれでも直すための研究を続けたが。 世間に露呈し状況を知らないマスコミと世間はこの施設に非難を浴びせた。
やがて上からの圧力が加われば、施設は閉じられて研究は打ち止められ、かわいそうな子供達と扱われて病院へと移動させられた。
タルトは施設から解放されたものの世間からは見捨てられた生き残り**。
(133) 2015/06/08(Mon) 00時半頃
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[緩やかに死に向かう病 其れを身の内巣食わせる者のなんて多い事だろう 死なぬまでも異形へと変わる身体、欠けてゆく記憶 それは1日1日、毎日のように恐怖を齎す
進行の足音に怯えながらも それでも1日1日を過ごす中で得る宝石みたいに輝く想い出 思い出に、まだしたくない>>124
貴方と一緒に居たいのと、その思いを込める視線 ――ねぇそれでも。きらきら、輝くそれを 得られただけで私は幸せなのかもしれない]
(134) 2015/06/08(Mon) 00時半頃
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はりきって?無理だけはしないでね でも期待しちゃうわ、とても
[がっかりする事なんて何もないのに 星の金剛石も、海に眠る真珠も 貴方の絵を描く真剣な横顔ほど、煌めくはずもないもの
どんな絵でも、貴方が描いたというそれだけで 私にとっては輝石より尊いと思う 記憶だけでなく、貴方の描く絵に姿が残れば ――より鮮明に残れば、私は……
だから...の名を呼ぶ貴方に、どうしたのと首を小さく傾げ 続く言葉に一度だけ、暁闇を瞼の裏に隠した後]
(135) 2015/06/08(Mon) 00時半頃
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キルロイ、
[謝る事なんてないの、と 告げようとする言葉は貴方の柔らかな微笑みに 音にならず喉に飲み込まれてゆく
ことり、と鳴る心臓の音 嗚呼私、貴方に恋をしているわ]
(136) 2015/06/08(Mon) 00時半頃
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待ちくたびれちゃった。 でもね、嬉しいのよとても…とても
[悪戯っぽく告げる言葉、 額面通りに待ちくたびれてなんていないけれど 其れでも待っていたのは本当なの 優しいその横顔に、希望をスケッチブックに詰め込む姿に きっと私はその時から恋してた
貴方の柔らかな表情に、私の心は小鳥みたいに囀る 戸惑いつつも貴方がする提案に、暫し考えて]
(137) 2015/06/08(Mon) 00時半頃
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じゃあ、一緒に探してくれる? ――貴方と一緒に居たいの。駄目かな?
[できるだけ、と此方も申し出る 車椅子の姿を見せたくない思い それでも心配するならそれで移動した方が良いのかしら そんなことを考えながらも...は彼を見つめる
休息も十分摂ったことだし、 彼が良いというなら一緒に探しに行こうと椅子から立ち上がろうとするだろう ――その際ギシッ、と耳に届いただろう軋む音
それにきっと私は、視線で苦笑を伝えたか*]
(138) 2015/06/08(Mon) 00時半頃
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ケイトは、シーシャは何処にいるのかしらね、と呟いた
2015/06/08(Mon) 00時半頃
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[>>129シーシャの目が凍える吹雪のようになってきたのは、気のせいだろう。酔っ払いの彼は気づかない。]
今までちゃんと受けてたのに、急に受けなかったらおきゃしいやんか。
[呂律がまわらなくなりだした。
元々酒に弱い上に強力な鎮痛剤を酒で飲み干すという愚行が祟った。 病院施設にいることで、薬に対する認識が甘くなっていたか。
幻覚による頭痛がひどかったのか、今となっては定かではない――。]
(139) 2015/06/08(Mon) 00時半頃
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シーシャはいい人だねー。どっかの茶毛とはおおちがいだー。
あははー。ありがとー、絵本? ノート? だぁいじにすぅるよぉ!
[表情筋まで弛緩したのか。 彼のいつも澄ましたような顔が、ふにゃりとだらしなく崩れる。]
あ、そうだ。そうだ! お礼に〜、シーシャに〜、マジックショー見せるよ〜
[ふらついた足取りで、ラックの中から的確に道具を取りだそうとしている。 酔っ払いは止まらない。故に酔っ払いなのだ。]
(140) 2015/06/08(Mon) 00時半頃
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[乙女ね。じゃあ混ぜちゃもらえないな。なんて、あっさりと引き下がる。そこらへんは、心得てるよ流石に。それで拗ねるような年頃のことは……落としたか忘れたか分からないな。
本を示されれば、それらを机の上に置いて。]
タルトの好きそうなものばかりだね
[そう呟けば、なんとなくメルヤの意図を察した気がした。(そしてナナオの狙い通り意識は逸らされたわけだ。)]
(141) 2015/06/08(Mon) 01時頃
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[そして逸らされた意識から、ふと先程のことを思い出して。ナナオの様子を見る。一見は(顔を染めていたりしているとこを考えると)普段とこ変わらない彼女に、見えたが]
――――さっきの。大丈夫だったか?
[タルトには聞こえないように、そっと耳打ちをした**]
(142) 2015/06/08(Mon) 01時頃
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[長い昔話を、少女は時折相づちを打ちながら最期まで聞いてくれた。 時折声を漏らしたり>>117、こちらを驚いたように見つめてきたりしながら>>118。]
そうだろうなぁ。 私のこの姿だと、だいたい15くらいの時の背格好だからね。
[不思議なものだね、と少し遠い目をして。
この病にかかった人の末路を聞き曇る少女の顔>>119を見て、少し重すぎたかな、とも思う。 若い頃は、年を取ったらどうなるかなんて思いもお世花だろうし、狭い世界でしか生きられない彼女らなら、記憶は人一倍大事だろう。]
(143) 2015/06/08(Mon) 01時頃
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いや、こちらこそ憂鬱な話を聞かせてしまって申し訳ないな。
[首を横に振り、わざわざ頭を下げてくれる>>120彼女にもう一度頭を下げようとしていると>>82、彼女のものだろう名を呼ぶ声が聞こえてくる。 確かトレイルとかいう患者の声だ。
少女がトレイルと会話するのを大人しく聞いて、ひらひらと手を振る男に手を振り返して見送る。 重そうに足を引きずる様子を見て、さぞや重いだろう脚を案ずる。
──身体が動かなくなるのは、つらい。]
(144) 2015/06/08(Mon) 01時頃
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[トレイルを見送って、少女は律儀にこちらに向き直ってくれる。
兔に似た記憶>>122を見たという話を少し憂鬱そうにして。 彼女は、逃げていく記憶が側にいてくれればいいと>>123。 そんなことを言ってくれた。]
──そうだね、ありがとう。 けれど、そうだな。 私は──せっかく出て行ったのだから、先に天国で待っている妻のところに、思い出話をしに行ってくれたらいいなって思うよ。
それ以外の大事な相手の元に行くと、私より先に妻に逢いに行ってしまうかも知れないからね。
[少しばかり茶化すように言って。 頭を下げる少女の、亜麻色のつむじを愛おしげに見つめた。
──あぁ、彼女の病状がこれ以上悪化しないといい**]
(145) 2015/06/08(Mon) 01時頃
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[制止の声が入ったとしても、最早彼の耳には届かなかった。 酩酊状態。その一言ですべてが片付くほどの、泥酔っぷりだった。]
これからご笑覧いただきたいのはファイヤーパフォーマンス! は、さすがにさすがにこの狭ぁい舞台では無理は承知の上でございます。
[普段の彼ならば絶対に口にしないであろう。 どこで覚えたか謎の前口上を口にしながら、取り出したシルクの布をテーブルにかざす。
一旦引くとテーブルにあったものが、いずこかへと消えた。]
はい、種も仕掛けもございまぁすぅ〜 [にっこにこの、笑顔。メイクのしてない、鱗も生えてない、笑顔だが、どこかでピエロじみていた。]
(146) 2015/06/08(Mon) 01時頃
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これから見せますのは、バウンスジャグリングと呼ばれる狭い部屋だから出来る、矮小なる遊戯です。
さあさあ、ご覧あれ!
[バウンスボールと呼ばれる反発力の高いボールを取り出した。 その数64(0..100)x1である。ひとつずつ天井に投げつけたと思えば、リノリウムの白い床に反発し、跳弾し、部屋中に群がるボールの数々。
見事なことに酔っていながら、バウンドさせたボールを受け止め、7つのボールを常にジャグリングしながら、部屋では飛び回るボールを捌ききっていた。
無論のこと、観客であるシーシャにも当てていない。彼には元々、才能があったのだろう。
シーシャにも彼にも、不幸なことに]
(147) 2015/06/08(Mon) 01時頃
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[シーシャが一歩でも動けば当たる。
無数のボールが炸裂している。 当たっても死にはしないが、壁や天井にテーブルに跳ね続けたボールは、凶器かつ狂気のような高速になりながら、跳弾し、反発し、部屋中を飛び交っている
唯一の希望は、ベッドに落ちたボールが跳ねないことだった――。*]
(148) 2015/06/08(Mon) 01時頃
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[こっそりとされた耳打ちに、ナナオもこっそりと。 ちょっと恥ずかしそうにはにかみながら、後ろ手に組んで耳打ちを返した。]
・・・うん。もう、大丈夫。
ありがと。 ちょっと、格好良かったよ。
[また、鼓動は速くなったけれど。 それもまた、病かもしれない。 きっと――**。]
(149) 2015/06/08(Mon) 01時頃
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[悪戯っぽく告げられる言葉>>137に、どきりとする。 嬉しいと、重ねられる声に、胸が温かくなる。 彼女のひとつひとつに、こんなにも心を動かされている。
"外"の世界にいるときは、ごくごく普通の学生で。 祖父母の手伝いをしながら、 絵ばかり描いているような生活だったから。 友人は多かったけれど、充実はしていたけれど、 まあ、あまりに色気のない毎日を送っていて。 だからトレイルへも、あんな妙な相談を真面目にする始末で。
要するに、これが彼の初恋だった。 ―――最初で最後の、恋になるだろう]
(150) 2015/06/08(Mon) 01時半頃
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[自分の問いかけに、返る答え>>138に頷いた]
分かった。一緒に行こう。 ……駄目、な訳ない。
[後半はやや照れ交じりの声で呟く。 心配は、いつだってあるのだ。 けれど彼女が望んでくれるならば、出来る限りは、自分も]
俺も動き回るの、久しぶりだし。 のんびり散歩がてら、探せば良いよ。
[立ち上がる彼女の足に、響く軋みの音。 苦笑の視線が届けば、 聞かなかったふりをするのも不自然で]
(151) 2015/06/08(Mon) 01時半頃
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大丈夫、傍に居るから。 でも辛くなったら、無理せずに言うんだぞー。
[出来るだけ、軽い調子でそう言って、笑って。 改めて、そっと彼女に差し出す翼の腕。 叶うならばまた、その手を取って]
さて何処に行こう。 まずは、シー兄ちゃんの部屋の方かなぁ。
[探し人である彼が、 何か大変なこと>>148になっているとは知らず。 ゆっくりと歩き出した**]
(152) 2015/06/08(Mon) 01時半頃
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[酔っ払いを見つめる青年の瞳は冷淡であったが、頭の中がふわふわと浮くような感覚が薄らと湧き始めていた。 それがよもや酒のせいなどとは思わない。
普段のメルヤであれば、他人の飲み物に知らぬうちに酒を継ぎ足したりなどしないから。 ――…普段の、メルヤならば。
体調崩したかな…と青年は浮いた頭で考えた。]
いーんだよ。気が変わったって言っとけ。 大体な、具合が悪くなったらセンセーに見てもらえ、ば
[ぐらり、視界が霞む。回る。 体が浮いているのか、地面が沈んでいるのか。 どちらともつかず、気持ちが悪い。たまらず目を閉じて。]
(153) 2015/06/08(Mon) 01時半頃
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[目を開ければ、光が瞳孔を刺した。 何かが逆流しそうな。けれど、胃の中は今は空っぽ。]
大事にしなくて…っ、いいから――、 捨てちまえよ。そんな、本(モン)…!
[酔っ払いに何を言おうが戯言であるのは青年とて理解している。 それでも、渡した本は大事>>140にしてもらおうなんて微塵も思っていなくて、それだけを何とか声にした。]
……今は、イイ…、 むしろ、やめろ…。
[立ったままではいられなくて、壁に手をついて爪を立てる。 マジックだとか。 そんなものを落ち着いて見ていられる状態では明らかにない。 ぐわんぐわんと頭の中で音が鳴る。 …ひどい気分だった。]
(154) 2015/06/08(Mon) 01時半頃
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[嗚呼、この感覚は覚えがある。 ここに来て青年はようやく思い至る。 これとよく似たコトが以前にも起きたことがあった。
――――悪酔い。
食べ物にも飲み物にも然して制限のない青年の、唯一の苦手。 酒を飲むと、味や風味を味わう前に"こう"なるから。]
だから…、酒は飲まねぇと――あれ、ほど――!
[脇でメルヤが何か楽しげに述べているが聞こえない。>>146 聞いている余裕もなかった。 白い布切れが視界に入って、消えた。 その様子を目にして、…目にして。
目眩に身を任せて、椅子に倒れ込めば――――暗転。]
(155) 2015/06/08(Mon) 01時半頃
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[寝てはいなかったハズなのだけど、あくびが口から漏れた。 居眠りをしていたらしいと合点する。 口の中にはアルコールの味。 お酒に弱いクセに飲んだのかしらとため息を吐いた"私"の頭に何か>>147がすこーん!と当たった。]
いった…! …部屋の中になんてものばら撒いてるの!!
[思わず大声で言えば、くらりと。 傾いたけれど、私はシーシャほどお酒に弱くない。 ばこんばこんと部屋の中で跳ね回るボールの群れに呆れ返りながら、履いていたスリッパを脱ぐ。 手近にやった目線に使えそうなものはなかったから。]
(156) 2015/06/08(Mon) 01時半頃
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ご覧あれ!じゃないわよ!!
[起きた時に聞いた>>147声に突っ込みを入れて。 スパーン!とスリッパをザ・酔っ払いの方へ投げつけた。
当たれスリッパ。そして、酔っ払いの目がこれで覚めればいい。 私にボールを当てたツミは重い。*]
(157) 2015/06/08(Mon) 01時半頃
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[>>157 スパーン! 小気味良い音を響かせ顔面に炸裂した。彼の骨を震動させ、脳髄をも揺さぶる。 元々酩酊状態での、パフォーマンス。動いたせいで更に悪化した酔いがまわる。まわる。
彼の視界で世界が廻る。
まあるいボールが、歪みはじめる。巧みの業で捌いていたボールを捌ききれずに当たること、実に6発目。
酩酊状態が悪化して昏睡となり、彼は倒れた。顔からリノリウムの白い床に突っ伏す。
なお、残りの44個ものボールは、勝手に壁に乱反射している。 完全に意識を失った彼に容赦なく打ち付け、ボールに埋もれはじめ出した。]
(158) 2015/06/08(Mon) 01時半頃
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[残されたシーシャが、どうなったかは彼には不明であった――*]
(159) 2015/06/08(Mon) 01時半頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/06/08(Mon) 01時半頃
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[此処に来る前は当たり前の学生生活 とはいえ発症したのは中等部の頃だから 色恋の話より、お洒落、テストや部活動、雑誌やテレビ 友人との会話はそんな雑談が多かった
だから私は恋を知らなかった 本の中の知識の話、そう思っていた
彼と出会い時を重ね胸に育っていくモノが 恋だと気付いたのはきっと、まっすぐ此方を見る視線と紡がれた言葉によって 赤い実が弾ける様に、ぱぁんと色付く景色
きっと何度も貴方に恋をする 声に、仕草に何度も、なんども 最初で最後の恋になる
こんな気持ちを知っただけで幸せなのに 此の時間が終わるのが嫌だと私の心は震えている]
(160) 2015/06/08(Mon) 02時頃
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ありがとう。嬉しいわ。 ……迷惑、かけちゃうかもしれないけれど。 のんびり、いこうね。
[一緒に行こうという言葉と、照れたような続く言葉に 紡ぐ言葉は嬉しげな響きを帯びた
散歩がてら、ふたりで歩く 其れはとても魅力的
そういえば彼が絵を断念してから久しぶりかもしれない こんなに長く彼と共に過ごすのはと思い返しながら 労わる言葉にああ、瞳が潤みそう>>152]
(161) 2015/06/08(Mon) 02時頃
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大丈夫、辛くなったら言うから ……キルロイこそ、痛みが出たならちゃんと言って。
[差し出された翼の腕を、緩慢ではあるけれどゆっくりとって きゅっと握りしめた私の頬は紅色に染まる]
そうねぇ……いなかったなら中庭とか施設の各所を探せば良いし それに――……
[そんな事を言いつつ道中。自分の部屋によればシーシャの本を手にとって 向かうはシーシャの部屋……の、予定だったけれど]
(162) 2015/06/08(Mon) 02時頃
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……何かしら?
[メルヤの部屋あたりだろうか。叫ぶ声が聞こえました>>157 貴方と顔を見合わせたなら、其方に行ってみましょうと誘おうかと
そしてメルヤの部屋の扉を開ければ――大惨事が其処にはあった>>147 ドアを開ければ跳ねるボール・ボール・そしてボール 酔っ払いと其れにスリッパを投げつけるシーシャ クリーンヒットで倒れ伏す酔っ払い これ、あけない方が良かったあれね
...はドアを開けた事で軌道が変わり此方に向かってくるボールを鉄面皮で見つめれば]
(163) 2015/06/08(Mon) 02時頃
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――何をしているのかしら、酔っ払い共
[キルロイに当たったらどうしてくれる
酷く冷たい声でそう呟けば、 軋む腕を総動員してボールを絵本で叩き落とした それ、シーシャの絵本です*]
(164) 2015/06/08(Mon) 02時頃
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ケイトは、メルヤの置き土産を絵本でぱかーんぱかーんと叩き落としまくっている
2015/06/08(Mon) 02時頃
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[投げたスリッパは見事命中。したものの。 酔っ払いはぐるぐると目を回して倒れてしまった。>>158]
ちょ!ちょっと、アナタ!ミイラちゃん二人目!
[慌てて呼びかけるけど、返事がない。しかばねみたい。 私は沈黙しているミイラちゃんのところへ寄ろうとして、]
あで! いて! …いたい! いたいわ!
[すこーん すここーんとボールが当たり、悲鳴を上げた。 幾つ跳ね散らかしているのだろう。 当たれば激痛というほどではないけど、痛い。]
(165) 2015/06/08(Mon) 02時頃
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コラ! 起きなさい!まだ寝る時間じゃあないわよ!
[漸く辿りつけば、二人目のミイラちゃんの頬を平手でべしべしと叩いた。起きる気配は……無い。]
もう、シーシャの馬鹿! こんなトコで何してたのよ!!
[苛立ち混じりに吐き捨てれば、ちょうどその時。 …酔っ払いの胸ぐらでも掴み上げたところだったかも。
扉が開いてボールを叩き落とす音がした。>>164 手にしている絵本に見覚えはある…気はしたけど。 今はそんなことよりボールが跳ねなくなったっていうことのほうがよっぽど大事!]
(166) 2015/06/08(Mon) 02時頃
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ナイスケイトリン!やっちゃって!
[ボールを叩き落とす手腕には無駄のない動き。 そして、その顔は私もよく知っている、ケイトリン。
大感激。この恩は忘れないでおくわ。…10分くらい。]
私 は 酔 っ 払 って な い わ よ! よぉく見て、酔っ払ってるのはこの!
[酔っぱらいと一括りにされるのは心外だったから、その点には訂正を求めることにする。 掴み上げたミイラちゃんの顔をびしっと指差して。]
(167) 2015/06/08(Mon) 02時頃
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ミ イ ラ ちゃ ん!!
[そんな風に、感情豊かに主張してみたわ。]
(168) 2015/06/08(Mon) 02時頃
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ケイトは、酒臭い部屋に無表情の中で僅かに顔を顰めた
2015/06/08(Mon) 02時頃
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[過激なパフォーマンス後の、昏睡。 川の向こうで、ピエロの格好をした男が手を振っているのを、彼がたゆたう意識の中で見掛けた。
”はいほー! はいほー!” 珍しく必死に、こちらに来ないようにとジェスチャーを繰り広げている。幻覚を見ているので、懐かしくもない面影。
壁を跳弾し、当たる。ボールの数々。
体を揺さぶられているような、気がしたが実際には平手打ちを容赦なく、>>166喰らっていただけだった。]
ぅ゛……っ。う゛ぅ゛…。
[地獄から這い上がるような、混沌の化身のような声で呻く。 >>164不意に氷点下のごとき声が、彼の下に落ちた。
掴み上げてる>>167と>>164を、朦朧とした瞳が交互に見つめた。]
(169) 2015/06/08(Mon) 02時頃
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頭に響くから…静かにしてよ…。
[ひとつ名誉のために記すならば、彼はまだ酔っていた。]
(170) 2015/06/08(Mon) 02時頃
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[無表情に叩き落としたボールは合計40か其れ以上か 幸い絵本の主のエール>>167もあったことだし ...は関節の痛みに少しだけ眉をひそめつつも小気味良い音でボールを叩き落としてゆく
掴みあげてびしっと指差すその顔を、無表情に見つめた後に]
そうね、其処は訂正しておくわ。 で、この惨状は一体全体何があったのかしら。
[冷静に、酷く冷静に 鉄面皮と相まって怖げな印象を与えるかのように問いかけた後――]
(171) 2015/06/08(Mon) 02時頃
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お前の主張は聞いていない。 水飲む?そして理性が戻れば吐きましょうかこの原因を。
[と、メルヤ>>170を一括したのであった。理不尽]
(172) 2015/06/08(Mon) 02時頃
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ケイトは、主張は聞いていないといいつつちゃんと耳欹てて聞いているあたり矛盾しているのであった
2015/06/08(Mon) 02時頃
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うぅ……み、みず…。
冷蔵庫…あるんだけど…。
[頭を鈍器で打ち続けられているような痛みが、彼を襲っていた。 >>172の冷気を纏った怒りに察する余裕は、今の彼にはまだない。
惨状。 その単語が耳に入った。胸倉を掴んでいるシーシャを見る。
目を何度も瞬く。 包帯がまかれているこめかみに手を当てたが、視界が歪んでいるため思考が上手くまとまらなかった。]
(173) 2015/06/08(Mon) 02時半頃
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[とりあえずは這いよる混沌のような声で呻くミイラちゃんの顔をトドメにとびしばし叩いておいたわ。 グーで殴らないだけ優しいとおもうの。]
這い寄る混沌みたいな声を出さないでくれるかしら。
[呻き声>>169が五月蝿いから睨んだけど、鳶色の瞳が濁っていたから、ああもうダメかしらなんてミイラちゃんの頭の上に天使の輪っかを作ってみた。指で。]
この酔っ払いが酔っ払ってマジックを始めやがったのよ。 ジャグリングだとか。 …その結果がこれ。
ヒドい目に遭ったわ。もう!
[ぷんすかと愚痴調で改めてケイトリンに告げれば、意識の戻ったらしいミイラちゃん>>170を床に投げ出した。]
(174) 2015/06/08(Mon) 02時半頃
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……。思い出話、ですか。 なんだか、かわいい。
[ >>145 わたしは想像する。あの時駆けていったけものが オスカーさんの奥さんのところにいったところを。 とっても微笑ましい光景だ。
それから、彼に奥さんがいたこと、 彼はまだ大事な記憶をなくしていないことを だんだんと理解して、ほっとして
茶化すように言われた言葉には、 「まあ」、なんて下げた頭を上げて 口元を手で押さえて、ころころと笑ったのです。
きっと、いい夫婦だったんだろうなあ、なんて。]
(175) 2015/06/08(Mon) 02時半頃
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―― とっても、すてきなひとだったんですね。 オスカーさんの、奥さん。
[わたしは杖をついて立ち上がる。 教えてもらったとおりに扱い方を気をつけて、 それから、オスカーさんににっこり笑って ]
ジュース、ごちそうさまでした。 ……お話がきけて、よかったです。
[空を一瞥して、 部屋に戻りますね、なんて言ってから ふと ]
…………もしも、今日のこと、忘れちゃっても 覚えてますから。わたしは。
[そう言ってから唐突に]
(176) 2015/06/08(Mon) 02時半頃
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――オスカーさん。さいごにひとつだけ。 オスカーさんの好きな花は、なんですか?
[それだけを聞いて、何か答がきけたなら。 「ありがとう」をもう一度だけ言って、 中庭を出ていっただろう。*]
(177) 2015/06/08(Mon) 02時半頃
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[シーシャからの粗方の説明で ...は何と鳴くこの原因と、現況を把握した>>174]
ジャグリングにしてはボール多すぎないかしら……
[至極真っ当な突っ込みを入れつつ、 マジックというよりデンジャーよねとか思いつつ]
所でシーシャ。貴方こうなる前に止められなかったの…? いや、無理か。無理ねこれは。
[いあいあはすたぁとか言いそうな声>>173で 水すら自分で取りに行けぬであろう元凶 それが床に投げ出されるのを見れば溜め息1つ]
(178) 2015/06/08(Mon) 02時半頃
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キルロイ、怪我はない?ボールにぶつかってない? とりあえず……水は私がとりに行きましょう シーシャ、できれば床に散らばったボールを片づけてくれると嬉しいんだけれど……
[隣にいるであろう彼に心配した視線を送る
シーシャに頼んだのは関節の硬化によりしゃがむ事が難しいから キルロイはボールを掴むのはきっと難しいだろうと考えて 果たして願いは聞き届けられたかどうか
聞き届けられたならキルロイに待っていて、と告げた後 未だボールが転がる危険地帯をボールを踏まぬようゆっくり、ゆっくり 歩んで部屋に入ろうとしただろう]
(179) 2015/06/08(Mon) 02時半頃
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冷蔵庫?冷蔵庫のなかに水があるの?
[とぎれとぎれの声が聞こえたから>>173部屋の中を見渡した――ら、直ぐに目に付く冷蔵庫。 病院の三種の神器。 …シーシャの部屋には無いのがザンネン。本当に。
冷蔵庫まで歩いて、扉を開けば水がこれみよがしに置いてあって、そういえばさっき飲んでいた>>114んだっけと思い出す。
それを持ってミイラちゃんの近くまで歩いて。]
取り敢えず飲んどきなさ、――いっ!?
[がくんと膝が折れて水の入った容器をその場に落下させた。 嗚呼、呪うべくはお酒に弱いシーシャの体。 シーシャほど悪酔いはしないけど、私も強くはない。]
(180) 2015/06/08(Mon) 02時半頃
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[その時、ケイトリンが指示を出しているところだったかも。 こんな惨状を見ても動揺しないなんて、さすが。
冷静にそんなことを考えていた私の手元の真下には、酔っ払い。 零れた水の行方は――どうなったかしら。]
どうも飲み物にお酒を混ぜられたみたいでねぇ。 私、お酒には弱いのよ。困っちゃうわ。
[嘆息しながら遅れてそんなことを言って。 言われた通り>>179に床に散らばるボールのひとつひとつを指で拾い集めることにした。]
(181) 2015/06/08(Mon) 02時半頃
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………………うわぁ。
[扉を開けると、其処は大参事でした>>163]
(大丈夫、じゃ、…ないよな)
[呆気にとられていた。 ただただ、現実を把握するのに数瞬を要した。 ケイトリンを守らなくてはと持ち上げかけた思考は、 彼女が大変男前>>164であった為にそっと仕舞っておいた]
(182) 2015/06/08(Mon) 02時半頃
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えーと、取りあえず。怪我はないか?
[呆れと心配の入り混じった、 複雑そうに見えてそうでもない表情で扉の中を覗きこみ]
いだっ。
[ボールの流れ弾が一つ、すこーん、と頭に命中した]
(183) 2015/06/08(Mon) 02時半頃
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ぶはぁっ!?
[冷蔵庫から取り出されたばかりの冷水が、直に彼の体を襲った。 寒い。彼は凍死を覚悟した。
ぽたぽた、と。止め処なく水滴が零れ落ちる。ペットボトルが倒れて床を水浸しにしていた。周りのボールが水に流される。]
……さ、さむい…。 シーシャ、何するんだ…?
[酔いは冷めたが彼の思考能力は普段の2割以下だ。>>179と>>182の二人を濁った鳶色の双眸がぼんやりと眺める。]
(184) 2015/06/08(Mon) 03時頃
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二人とも、何してるんだい?
[彼女達の方こそ聞きたかったであろう台詞を、平然と吐き捨てるように言う。]
(185) 2015/06/08(Mon) 03時頃
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[そうこうしている間に、状況は落ち着いたらしい。 心配そうな目線>>179が此方へ向けば、 先ほどの失態を見られていなければいいと願いつつ]
あ、ああ。俺は大丈夫だ。 メルヤを見てるよ。ごめん、水頼む。
……気を付けて。
[この惨状で自分に出来る仕事は少ない。 せめて付添くらいは出来るだろうかと申し出て、 ボール危険地帯へ踏み入るケイトを真剣な声で送り出す]
うわあ。 シー兄ちゃんも、よっぱか。水いる?
[メルヤの傍へ歩みかけたところで、更なる悲劇>>181が。 タオルあるかなぁと部屋を見渡しつつ、取りあえずミイラさんの隣へ座りこむ。心配そうに彼を見つめながら羽根でぱたぱたと顔を扇いだりもしてみたが、酔い覚ましの効果があるかは不明だ]
(186) 2015/06/08(Mon) 03時頃
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[その時、ケイトから表情は抜け落ちた>>183 元々無表情という突っ込みはしてはいけない]
キルロイ、大丈夫……?
[不安そうに問いかけ、彼の頭をゆっくりと撫でた後 大丈夫という言葉に安堵の視線>>186
そして振り向いた先のメルヤへの顔と言ったら 無表情の中に般若が宿った
メルヤよ、死 ぬ が よ い
と、何処かの世紀末を思わせるような背後に焔を漂わせながら シーシャの手を滑らせた水の行方を見守った後――>>184
緩慢な動作で掴み取るバスタオル 其れをメルヤの顔面にバシッと叩きつける 無論隣にキルロイがいたから。彼には当たらないように細心の注意を払いました]
(187) 2015/06/08(Mon) 03時頃
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よし、ちょっと黙ろうか。
[メルヤの言葉>>185に、反射的に突っ込んだ]
何にも覚えてないのか? ……覚えてなさそう、だよな。
メルヤ酔っ払って、何か凄いことになってたんだよ。 主にボールが。
(188) 2015/06/08(Mon) 03時頃
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お前が言うなし
[とはいえ。メルヤの言葉>>185についこう突っ込んでしまったのは ――わたし、わるくない
告げると同時にもう片方の手で持ってきた ペットボトルの水を手渡すのであった]
(189) 2015/06/08(Mon) 03時頃
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……。
[オスカーさんから聞いた話を、歩きながら反芻している。 哀しいような、穏やかになるような、 不思議な気持ちを抱えながら。
りんごジュースの紙パックは持ったまま。 部屋に戻ろうと思ったけれど、一度食堂に向かって おじさんに「おにぎりありませんか?」と問いかけ 袋にいれたものを一つだけ、頂いた。
今、食堂には誰もいなかったけれど ナナちゃんと言っていたあれを考えるのに、 食堂では騒がしくなるかも、と考えて
踵を返す。 歩いていくと、白衣が此方に向かってきた。]
(190) 2015/06/08(Mon) 03時頃
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何するんだ、じゃないわよ! この! よっぱ、らい、が!
[ミイラちゃんの酔いは覚めたらしい。 水も滴る悪いミイラ>>184の額を私は、ぴ!と指で弾いた。
寒がっているように見えるけど、自業自得ねと放置する。 ボールはあらかた集め終わったので、ベッドの上にでも適当に放っておいた。]
私?私は大したコトないわ。 お酒の量もそう多くなかったみたいだし――?
[調子を聞かれた>>186ならミイラちゃんの方を睨みながらそう答えて、手のひらでぱたぱたと自分の顔を仰ぐ。 少しだけ火照っているみたいだった。
視界の端に、般若>>187が見えた気がしたからそっと目を逸らすのは忘れない。 覚えておきなさい。女を怒らせるとアトが怖いのよ。]
(191) 2015/06/08(Mon) 03時頃
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……せんせい。今日も忙しそう、だね。
[そういうと、 せんせいは苦笑を零して「指は大丈夫か」とか、 杖はどうした、とか、聞いてきた。
大丈夫です、と返すわたしは、無表情。 指を治療してもらったのに、無表情。
(何年もここにいると、ばかでもわかる。 ……こうやってせんせいがばたばた忙しい日は、 たぶん、たぶんだけど――)
じわりとそれまでの恩なんて忘れて 黒いものが滲む。 普段はふわふわとしたこころが、その時ばかりは がっちりと重くなって、地に足をつけて、 せんせいに刃をむけるのが、わかった。]
(192) 2015/06/08(Mon) 03時頃
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―― …………、 せんせ、こんどは……、 だれをつれていくつもりなの?
[ にっこりとわらったのが、じぶんでもわかった。 せんせいの背が強張ったのが、見てとれた。
”さいしょ”はわたしが9さいの時。 こっちにきて初めて仲良くなった女の子。
桜の花がだいすきだと言った、わらうととても可愛い子。 左目から桜の花に良く似たそれが生えて、 やがて体がぼろぼろになって連れて行かれた。
次はバラがすきな活発な女の人。 ラベンダーの香を纏ったひともいた。 ピエロもいつしか舞台袖にひっこむようにいなくなった ナナちゃんはああ>>1:123いったけれど――。]
(193) 2015/06/08(Mon) 03時頃
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[いつか”治せない”このひとに誰もかも ――もしかしたらナナちゃんだって、 連れて行かれるんじゃないかって そう思うと、わたしは。 ……わたしは。]
「……大丈夫だよ。きみには関係のない話だ」
[そんな言葉を投げかけて、安心させたつもりなのかな。]
うそつき。
[『ぼくはあなたがきらいです、Doctor Fell りゆうはよくわかりません。 だけどこれだけはよくわかるんです。 Doctor Fell、ぼくはあなたがきらいなんです』]
……だいきらいだよ、せんせい。
[音にならない呪いを放つ。 せんせいの背が消えるまで、その姿を見送った。**]
(194) 2015/06/08(Mon) 03時頃
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キルロイは、ケイトの勢いに圧倒と尊敬の念を抱きつつ、シー兄ちゃんも翼でぱたぱた扇いでおいた。**
2015/06/08(Mon) 03時頃
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酔いは冷めたが彼の思考能力は普段の2割以下だ。>>179と>>182の二人を濁った鳶色の双眸がぼんやりと眺める。]
[>>186羽根で煽られるのは何故か気持ち良かった。セラピー効果というやつだろうか。
直後に水を被り>>184投げつけられるバスタオル>>187 彼は唖然としながら二人を見る。投げつけられる冷ややかな>>188>>189纏った言葉。
徐々に明白になる、意識と思考。
>>191指で額を弾かれるだけで、今の彼は意識を手放しそうだった。]
き…おく?
(195) 2015/06/08(Mon) 03時頃
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[現実は、いつだって無情だ。 彼はそれでも、直視する。甘く夢見るような、幻想に引き込まれないように。]
ああ……。 覚えている…覚えているよ、全部。
僕がやりました。…すみません、ごめんなさい。 とにかく酔っぱらったせいです弁解はありませんお酒持ち込んでたこととか色々先生には言わないで下さい。
あと頭痛いので説教は後にしてください
[白状して、真顔で懇願した。]
(196) 2015/06/08(Mon) 03時頃
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ケイトは、無表情にメルヤを見つめていた**
2015/06/08(Mon) 03時半頃
逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/06/08(Mon) 03時半頃
読書家 ケイトは、メモを貼った。
2015/06/08(Mon) 03時半頃
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>>35どくがってなあに???
[驚くナナオに純真な眼差しを向けるタルト。 表情をころころと変えるナナお姉しゃんをどうしたんだろうと見つめる]
喜んでくれる? うん!便せんつくるぅー!
[取り出された紙を見ながら内容を考える。]
伝えたいこと伝えたいこと……
うーん。
「センセーへ センセーのことがすきです。 でもゾウさんのほうが、もっとだいすきです。]
紙に書いているところに>>102声が聴こえて一緒に振り返る>>109]
(197) 2015/06/08(Mon) 09時頃
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[素直に非を認めたメルヤ>>196を見つめる般若は無表情ながらも、少しだけ殺意の波動は収まったようだ
とはいえ、説教はしないが一言だけ]
……できれば誰に、何が悪かったかは後でもう一度謝ってあげてね。
シーシャ、 とりあえず……お疲れ様?
[怒濤の出来事の襲来で、本来の目的を思い出すまでしばらく時間がかかりそうだ
ちなみに絵本はボールを叩き落とす役割を果たしたあと、部屋の片隅に立て掛けているようだ
シーシャやメルヤを仰ぐキルロイに、般若の形相ー―但し無表情ーーを見られた...は、自業自得とはいえ、地味にショックを受けていたのだった**]
(198) 2015/06/08(Mon) 09時半頃
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[>>115 トレイリュ兄しゃんに何の話と聞かれれ答えようとするタルトちゃん。 けれど>>127 乙女の秘密とナナお姉しゃんに言われればニイっと意地悪な笑顔で 「おとめのひみつ〜」とななお姉しゃんに話を合わせる。」
本!!?
[目をギラギラと輝かせてその本に視線を移す。勉強は勉強でも今はお姉ちゃんと恋のお勉強。
本に興味を奪われて気が気でないようです]
おねえしゃん うん!約束だよ♪
[書き途中のらぶれたあを机に置いたままタタタと本を貰ってパラパラと流し読み >>142何の話をしているかは気づいていないようで。]
(199) 2015/06/08(Mon) 11時頃
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[上気した顔も、キルロイの翼から送られた風で少しはマシになったようだった。 私はわざとらしく大きく嘆息して、やれやれとジェスチャーをしながらミイラちゃんの謝罪会見>>196を見ていた。]
センセー、呼んできたげようか?
[へらへらと笑いながら告げた言葉には嫌味成分をたぁっぷりと混ぜ込んで。 ミイラちゃんが医者ギライ>>83なのは私だって知っている。 だから、お酒を飲ませてくれたお返し(嫌がらせ)のつもり。]
ほんっとーーーーーに、ね!! …酔っ払いの相手なんて二度とゴメンよ。
[ケイトリンからかかった言葉>>198にそうなのよ〜と相槌を打ちつつ、ぎろりとミイラちゃんを睨み落として、 今更だけど二人の来訪者の方へ訝しく目を向けた。]
(200) 2015/06/08(Mon) 15時頃
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……ところで、二人ともどうしてここへ?
[自分に用があるなんて思い当たる節も無くて ミイラちゃんに会いに来たのかしら。と、私は内心首を傾げた。
その時に喉の奥で低く笑ったのは、同じような質問を投げたミイラちゃんへのキルロイ>>188とケイトリン>>189の息が余りにも合っていたことを思い出したから。でもそれは私だけの秘密。**]
(201) 2015/06/08(Mon) 15時頃
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[――今日が、終わりと知っていたら。]
うん、タルトちゃん。 ――約束だよ。
[なんて、あたしは言わなかっただろうか――。]
(202) 2015/06/08(Mon) 15時半頃
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あ。
…えっ?
[ナナオは、少しフラついて。驚いた顔をして。]
…と、トレイル。 ごめんね、ちょっとだけタルトちゃんのことを見ていてもらって良いかな? 少し、…。
[にこりと笑って、誤魔化しながら。 胸に手を当てて…、動悸が激しくなってきていることを示した。]
(203) 2015/06/08(Mon) 15時半頃
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[今日が、自分の終わりの始まりだなんて知っていたら。
あたしは、何をしただろうか。 親友に恋を打ち明けなかった? 約束なんてしなかった? 大事な約束を叶える為に、必死になった? 好きな人に想いを打ち明けた? 生きたいとあがいた? タルトちゃんに退院するとでも嘘をつきにいく?
――分からない。 だって、それはとても唐突にやってきたから――。 それでも、いつものことのように。 笑って――大丈夫だって、笑って、せんせーの元へ訪ねにいこうと。]
タルトちゃん。 ちょっと、トレイルに交代するね。 「どくが」の意味とか、国語のお勉強かな?
[そう、何でもないことのように。]
(204) 2015/06/08(Mon) 15時半頃
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[子供のためなら、どんなに苦しくても微笑むことが出来る気がする――。 ナナオは、タルトちゃんにこっそりと耳打ちをして――。]
さっきのラブレターの続きも、またあとで…ね。
[そっと離れて、 微笑んで。 二人に手を振って、
せんせーの元へ向かおうとして――**。]
(205) 2015/06/08(Mon) 15時半頃
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[雫が垂れる黒髪を、彼はタオルで拭う。嘆息した。 何が悪かったのか。問い掛けが頭の中に浮かぶ。歯車がひとつ狂えば、すべてが歪む。
――…酒だ。 まだ宵とは呼べぬ時間にアルコールを摂取しようなどと思ったのがすべての元凶だ。]
すまないよ、ケイト、キルロイ。 怪我は無かった? ……何が悪かったかと言えば、酒かな。
もう二度と飲まないよ。
[キルロイにありがとう、と感謝を伝える。翼で扇がなくても大丈夫と暗に含めた。 飲酒量ではなく薬の服用の問題だったが。伏せて置いたのは、シーシャが秘密で渡してくれたからだ。 理性が戻れば、彼はもともと律儀である。
理性が戻れば。]
(206) 2015/06/08(Mon) 17時頃
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[>>200の声に視線を移す。 散らばっているバウンスボールを、ラックに向かって投げていた。湿っているボールは後で拭くために散らばったままだ。]
よ、呼ばなくていいよ。
[嫌味がたっぷり含まれている。立場上、言い返せない。 呼ばなくていい。医者嫌いの彼が頑なに拒んでるように思えただろう。 定期健診を受けるよう、通告されていることは黙っていた。普段より早い。
シーシャの飲み物に酒を混入したことも、思いだした。昔、一緒にいた快活な少女に、似たような悪戯をよくされたものだ。 酔っぱらうと人間何をするかわからない、と彼は深く刻み込んだ。]
シーシャさん、ごめん。 二度と飲まないって約束するから。まだ大きな声出さないで。
[悪酔いなのか。副作用なのか。>>200の怒声が頭に響く。 投げたボールもラックの周りにはね返っているものも多い。]
(207) 2015/06/08(Mon) 17時頃
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……そうだ、ケイトとキルロイどうしたんだい?
[騒がしいから尋ねたのだろうか。
先ほど会ったばかりだ。 彼自身は、自分に用があるとは思えない。
問い掛けを重ねて>>201がかすかに低く笑う声には気づかなかった。**]
(208) 2015/06/08(Mon) 17時頃
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――――なら、よかった。
[つけたされた言葉には、どーも、なんて笑って見せて。こちらを訝しがる様子も見せないタルトの頭をくしゃりと撫でた。]
本当にタルトは本が好きだね。 …………ん、どうした?
[ナナオがあげた声に、顔をあげて疑問符を浮かべる。あらあら、さっきのいいお返事がなぁ、なんて心の中で苦笑しつつ……先程の光景が頭をよぎった。のに。]
毒牙……って。なんて言葉教えてるんだい。 せっかく本があるんだから、これ読もうか?
[思いのほか。大丈夫そうな声につられて苦笑いなんかを浮かべたりして。彼女の瞳を見れば、気をつけてね、といつもどおりの声音で声をかけた。]
(209) 2015/06/08(Mon) 18時半頃
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[でも]
やっぱり……送ろうか?
[しばらくしてあげたその声は、果たして彼女に届いたのか。]
[どこかの少女と違って。俺は、“そういう時”のことがわからなかったから。だから、小さな胸騒ぎを小さな言葉で上げることしかできなかった。だって]
[消えた患者のことは、ほとんど“落として”しまうから**]
(210) 2015/06/08(Mon) 18時半頃
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よ、良かった、いつものメルヤに戻った。
[>>196ことにしておこう。 翼で扇ぐのを止めて腕を降ろすと、 改めて部屋の惨状を眺めつつ苦笑した]
説教もしないし、言い付けもしないけどさ。 あんまり無茶するなよー。 ……まあ、久しぶりにメルヤの手品見た気がして、 ちょっと楽しかったけど。
[正確に言えば男が見たのは、 跳ね行くボールと其処に沈む青年だったが、 細かいことは抜きにして]
(211) 2015/06/08(Mon) 19時頃
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[自室に眠るスケッチブックの中には、 手品をするメルヤを描いた絵も残されている。
『種も仕掛けも、ございます』
>>66メルヤはおどけて見せたが、 単純なこの男には全く仕掛けが分からず。 ただただ感心して、凄い凄いと歓声を上げていた。
>>67彼が手品をしなくなった理由は、知らない。 それに自分の具合も悪くなって、 次第に部屋に籠る日も増えて行ったから。 単に彼の手品を見かけないのは、 偶然かもしれないとも思っていた]
(212) 2015/06/08(Mon) 19時頃
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[怪我はないかとの言葉>>206に、うんうんと頷く。 ケイトリンは大丈夫だろうか、と視線だけ送った。
この腕ではボールを払い落すことも出来ず、 彼女には>>171重労働を強いてしまった気がする。 ――次があるなら、翼を広げて盾になる位は出来るだろうか。 いや、出来れば此れに関しては、次は無い方が良いかな…]
ああ、そうだ。 そういえばシー兄ちゃん、丁度良い所に。
[やがて、シーシャとメルヤから同様の質問>>201>>208があれば、其処で漸く目的を思い出した]
部屋に来たのは、大声が聞こえてきたからなんだけど。 元々、ケイトリンが兄ちゃんのこと探してたんだよ。 本を返しに、って…。
[詳しいことは、ケイトリン本人へ説明を委ねつつ。あれ、そういえばあの絵本、ボールを叩き落とすのに活用されていなかったっけ、と。 今更ながらに思い返し、小さく小さく笑った**]
(213) 2015/06/08(Mon) 19時頃
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[メルヤは冷静さを取り戻したらしい>>206 受け答えにも明瞭さが戻ってきた様子で 彼からの視線には此方も怪我はないわと視線で返そうか
そう考えていればシーシャ>>201とメルヤ>>208 双方から如何して此処に尋ねてきたのかと問いかけがあり
どう説明すればと考えていればキルロイが変わりに目的を告げてくれた>>213
慌てて、とはいえ実際に身体の動きは緩慢に 部屋の隅に立てかけていたそれを拾い上げ、 ″コレを貸してくれた方のシーシャ″に渡す]
(214) 2015/06/08(Mon) 21時頃
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シーシャ。借りていた記憶を返しに来たわ
[私はもう、多分預かることができないから 呟く声は虚空に溶ける キシリ、と音をたてる関節は、今朝よりも酷く不具合を伝え
叶わぬ約束はしない そう、決めていたのに
私にもシーシャの絵本みたいに エルロイの絵みたいに 後に残せるものってあったのかな]
(215) 2015/06/08(Mon) 21時頃
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[彼に手渡す、彼の記憶の一部 其れをどうするかは、″シーシャ″が決める事
それでも、自分のピンボール叩き落としは黒歴史の1つになるだろうけれど キルロイの笑った顔が見れたのなら 其れはそれでよかったと思ってしまったりもする
私の記憶、仕舞いこむのは心の宝石箱 1つ1つ、宝物の様に
忘れたくない、忘れない 其れは何処か目の前のメルヤが必死に脳に刻み込む姿にも似ているかもしれない*]
(216) 2015/06/08(Mon) 21時頃
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読書家 ケイトは、メモを貼った。
2015/06/08(Mon) 21時半頃
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>>202 やったあ [本を読んでもらえる約束をして嬉しがるタルト。9歳になったとは言えまだまだ甘えてみたいお年頃]
??? どうかしたの??? [>>203>>204突然胸に手を当て耳打ちを聞けば図書室からお姉しゃんは出て行く。様子はおかしいと感じたもののとりわけ深くは考えずに手を振り見送ればトレイルお兄しゃんの袖を引っ張る]
うん、じゃあ。トレイリュお兄しゃん! お勉強教えて?
(217) 2015/06/08(Mon) 21時半頃
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[>>209 本は後で読んでもらうからいいー☆ ??あれ?やっぱり一緒にいくの? ケホ
[送ろうかの言葉に引き止めるつもりもない。机に戻りちょこんとトレイリュの方を見ている]
(218) 2015/06/08(Mon) 21時半頃
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[八つ当たり気味に…とはいえ、跳ね返ってしまわぬように力加減を加えながらラックへボールを投げつけていたら、ミイラちゃんは冷静さを取り戻したようだった>>207のを見れば、まだ怒りは収まらないけど、つーんとそっぽを向いて文句をいうのはヤメにした。
…ちなみに、コントロールが悪い私の投球は4割ほどハズして床の上に散らばっていた。]
飲むのはいいけど私を巻き込まないで頂戴。
[最後に一言。 追い打ちとばかりに付け加えて、私のお説教は終わり。]
(219) 2015/06/08(Mon) 21時半頃
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[用があるのは私>>213だと聞けば目を瞬く。 続いて、本と聞けば――本? 誰かに貸したことなんかあったかしら。 と、怪訝に眉を寄せながらも、渡される>>214のなら素直に受け取っただろう。]
記憶?…そんな本(モノ)貸した覚え――…
……ああ。あの時の。
[自分の手元に本が渡ればぱらぱらと捲って。 中身を見れば漸く思い出す。>>1:279 …どうしてケイトリンに貸したのかは覚えていなかった。]
(220) 2015/06/08(Mon) 21時半頃
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私には必要のないモノだから、 要らなくなったら捨ててって、言わなかったかしら。 …律儀なんだから。
[本当に言ったかどうだか知らないけれど、中身は"私"には要らないものだったからそんな風に口にして。 でも、この場ではどうすることも出来ないから、後で処遇を決めましょう。と持っていくことにした。]
これを私に返すってことは、…ケイトリン
[本人から聞いたことはあったのだっけ。 脳に過ぎる微かな違和感。 ――返さなくていいと言ったものをわざわざ、返しに来た、 その意図。
余計な想像を口から出しかけて、やっぱりやーめた・なんて口を噤むことにする。詮索無用。それは、私もシーシャも、きっと同じ。 代わりに、頭の端で本の中身についてちら、と考えていた。*]
(221) 2015/06/08(Mon) 21時半頃
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―絵本の思い出―
[切欠は、食堂で何かを描いている青年に声を掛けたこと。 絵本を描いていると説明>>54を聞けば、 感嘆の声をあげながら"見せて、見せて"と請うた。
これまで自分には一枚絵を描く発想しかなかったが、 絵本を作るというのはとても素敵なことだと思ったから。 真似して自分も描くようになった。 本当は、少しだけ、シーシャに構って貰いたかったから、 という理由が混ざっていたのは内緒だ。
『シー兄ちゃん、描いた。俺も描いた!』
褒められれば、嬉しそうにころころ笑った。 頭を撫でられるのはちょっと恥ずかしかったのだけど、 でも決して嫌ではなかった。
それなのに、]
(222) 2015/06/08(Mon) 22時頃
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[図書室から出ようとして――。>>210]
あ。えっと――。
[大丈夫だよ。・・・って、言おうとして。
いつもと何かが違う――、まずい感覚があった。 内側の毒に何もかも食い破られていくような――。 異常に体温が熱い気がする。汗が出てくる。 沸き立つどころか、煮えたぎるような。
――毒を持つ生き物が自分の毒で死ぬのは珍しいことではない。 今まで効かなかった――じゃあこれからも? そんなことは、考えようとしたことはなかった――。]
(223) 2015/06/08(Mon) 22時頃
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[緊急時のサイレンの音は、慣れるものではないけれど。 あの日の衝撃>>55は、その中でも特別で。 拘束される"シー兄ちゃん"は、 ぼんやりとまるで魂が抜け落ちているように見えた]
『 ―――――…!! 』
[喧噪の中、駆け寄ることは赦されず。 叫んだ声は全て、ざわめきに溶けて消えた。
一度だけ、虚ろな彼の瞳と視線が交わった気がした。 どうしてだか、その瞬間にぞくりと寒気がして。
彼が隔離されてしまうかもしれない、とかそんな次元ではなく。もっと何か悍ましいものを感じ取った気がするのだけれど、その正体は分からず。 (シー兄ちゃんが、死んでしまう) 一番しっくりきたのが、この表現で。だから彼が部屋に戻って来た時には、心から安堵した。 仮令、その雰囲気が少し変わっていたとしても]
(224) 2015/06/08(Mon) 22時頃
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[シーシャが記録を止めてしまった想いの全てを、 知ることは無いけれど。 ―――続きがない絵本は、悲しいから。 >>45一冊完成すれば、プレゼントする心算だったんだ]
………あれ?
[そうして、漸く男は気づく。 ケイトの台詞>>215とその本の表紙を見て、漸く。 彼女が借りていたのが、彼の"絵本"だということに]
す、捨てるなら俺が貰う!
[元の持ち主の手に渡った本>>220が、 果たしてどうなるのか分からなかったけれど。 彼の言葉>>221を聞けば、反射的に慌てた様に立ち上がった]
(225) 2015/06/08(Mon) 22時頃
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[>>218タルトちゃんの方を見て、少しだけ申し訳なさそうに。 まずい、心配させちゃっただろうか?と。 大丈夫だよ、という笑顔はしつつ。――でも。]
・・・ごめんね。 タルトちゃん、ちょっとだけ待ってて。 トレイルを、借りるね?
[一緒に居て欲しいって、さっきは言えなかったけれど。 たまには大人に頼れよ、って言ってくれていたから――。 少しだけ、頼ることにして。
図書室から出てすぐ。 タルトちゃんから、見えない位置までの数歩を歩いて――。 ナナオは、倒れかけた。]
(226) 2015/06/08(Mon) 22時頃
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[>>219がラックへ投げつけたボールが転がる。 重度の目眩を引き起こしていた。視界が歪む。 彼は幻覚で視線を不自然のないようにすることに慣れていることに今は感謝した。
視界が不明瞭でも>>219がまだ怒りを孕んでいることがわかる。]
飲まないし、巻きこまないよ。 [未成年からここに居るため、大人の真似事でもあった。 昔。大らかな男が掃除専門のスタッフと仲良くなり、酒を飲んでいたことを思い出す。
結果として大らかな男は隔離され、スタッフは解雇された。 その後の消息は、彼にはわからない。]
[床は余り濡れていないのは、不幸中の幸いだったろう。ペットボトルの口からなので余り零れなかったようだ。 床を拭きつつ>>220に、些細な違和感]
(227) 2015/06/08(Mon) 22時頃
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[必要が無いと渡された、一冊の本を見上げる。>>221 渡しに来たケイトの、紫水晶の瞳を覗き込もうとしたかもしれない。
視界はまだ、ぶれている。思考も普段より上手に紡げない。
不干渉。小石ひとつで落ちそうな場所で、均衡を保つために。]
何の本? いらないなら、お詫びに僕がゴミに出しておこうか?
[>>64シーシャに告げたことを、同じように口にする。*]
(228) 2015/06/08(Mon) 22時頃
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[普段余り大声を出さない>>225を耳にする。 明瞭な視界で覗けば澄んだキルロイの瞳が映っていただろう。
諦念と不干渉。 とうに退廃した彼と違い、自己欺瞞の優しさではない本当の優しさを宿した瞳。]
ああ。じゃあ、キルロイにあげたらいいんじゃないかな?
[彼は気づかなかった。 本がシーシャの絵本だということに。
気づいたとしても、キルロイのようなことは口に出来なかっただろう。]
(229) 2015/06/08(Mon) 22時頃
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…ゴミだし駄目、絶対。
[何処までが本気の会話か分からなかったが、 今のメルヤの言葉>>228には妙な力があった。 狼狽しながら、必死の表情で首を横に振っていると。
逆に助け舟>>229を出して貰って、 ほっと安堵したように表情が緩んだ。 後は祈るような眼差しをシーシャへ向けて、 彼の返答を待っている]
(230) 2015/06/08(Mon) 22時半頃
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[手渡した本は無事シーシャの元へ渡ったようだ 彼もどうやら思い出したようで>>220]
ええ。あの本よ。あの時の
[どうやら此方の病状を察したらしい言葉>>221に向けるは無表情
あなたも、おなじ わたしも、おなじ
なら沈黙は金であると
そうしていればキルロイが荒げた声>>225にぱちり、瞬く紫の瞳 制するような叫びにも似た、慌てる声に驚いていれば ふと視線を感じ>>228メルヤの方を見つめよう 彼へ向けるは心配を僅か滲ませた視線だ
――どうも瞳孔が収縮して焦点がぶれているようにしか見えない。大丈夫だろうか、まだ酔っているのだろうか]
(231) 2015/06/08(Mon) 22時半頃
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……。
[記憶を欲しいと告げるキルロイ あげたらいいのではと告げるメルヤ
双方見つめれば...は少しだけ、考えて]
シーシャが決める事、ね。私からは口を出さないでおく。 とはいえ、記憶が形として残るのは少しだけ、 羨ましい気もするわ。
[さて、シーシャはどうするのだろう 紫陽花の瞳が見つめるのは、先程手渡した本の、持ち主*]
(232) 2015/06/08(Mon) 22時半頃
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[今はもういない妻の話しをすると、少女はどこか優しい表情を浮かべ、少しして笑い出した>>175。
──優しい子だ。]
そうだなぁ、私にはもったいないようなひとだったよ。
[彼女の笑みに眼を細めて返して、引き留めてしまった少女が立ち上がるのを見送る。]
(233) 2015/06/08(Mon) 22時半頃
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[──本当は。 オスカーの脳裏にあるのはほとんどが記憶というよりも記録なのだけれど。 妻のことはベッドの枕元に飾られた写真と、その脇に置かれた互いの名を刻んだ結婚指輪で知るのみで、 共にしたはずの苦楽のエピソードは思い出せなくなって久しい。 子供や孫の存在も、曾孫がいたという記憶から辿るのみ。
そんなことはおくびにも出さない。出す必要もない。
人は多かれ少なかれ、何かを忘れながら生きていく。 だんだんと言うことを聞かなくなる体とともに終わるはずだった人生を、こうやって巻き戻るように。 どれだけ望んでも決して手に入ることのないはずの“若さ”を少しだけ思い出しながら終焉に向かうのも悪くない──そう思っている。]
(234) 2015/06/08(Mon) 22時半頃
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[さっき話したこともいずれ忘れてしまうだろう自分の代わりにそれを覚えておいてくれる>>176という彼女に、ありがとうと笑って。]
──そうだね、私はマーガレットの花が好きだな。 どこにでも咲いている花だけれど、清楚で可憐な花だよ──君みたいにね。
[聞かれた言葉>>177には、大事な人の名前でもあったその花の名を答えた*]
(235) 2015/06/08(Mon) 22時半頃
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― "私"とシーシャ ―
"私"がシーシャの中に起きたのは何時だっただろう。 何処で、だっただろう。 そんなコトはもう覚えてはいないけど。 気付いたら"私"はシーシャの中に"私"として存在していた。
シーシャの体で"起きる"たびにシーシャが"私"への嫌悪感を募らせていることは何も知らない・知らなかった"私"にだって分かった。
忘れたくない。失くしたくないとシーシャが願うもの。 感情も、思い出も、記録も、記憶も。 全てを吸収して"私"は育つ。
でも、記憶に残る景色も、人の顔も。 それに抱いた感情も、全てがシーシャのものなのは変わらない。 "私"はシーシャじゃない。シーシャは"私"じゃない。
シーシャの中の"私"がそれまでのシーシャの記録を受け継いで 代わりとして"シーシャ"が私の中から消えていく。
(236) 2015/06/08(Mon) 22時半頃
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それでも、誰も彼もが名前を呼ぶのは"シーシャ"。 "シーシャ"ではない名前のない"私"には誰も目を向けない。
シーシャ自身ですら、自分が少しずつ削り落とされていく、 無くなっていくその感覚に怯えて 恐怖して "私"を嫌悪した。"私"の存在を認めようとしなかった。
だから、"私"もシーシャを嫌う。 "私"ではないシーシャを嫌う。 シーシャがいなくならない限りは"私"は存在していない幽霊と変わらない。シーシャの中にいる"私"は。
シーシャの記憶を 記録を それが記された全てのものを 消してしまおう、捨ててしまおうとするのは 消えてしまうシーシャの痕跡が少しでも残ることを "私"じゃないシーシャの足跡が何処かに残されることを
――――誰かが"シーシャ"を覚えていることを
(237) 2015/06/08(Mon) 22時半頃
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何よりも、なによりも ――…恐れている。*
(238) 2015/06/08(Mon) 22時半頃
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[嗚呼、どうして。どうして。 こんなにも"シーシャ"を欲しがるのだろう。>>225>>228
彼らが見ているのは"シーシャ"で、"私"じゃない。 適当に目を通した本の中身は、紛れも無く。間違えようもなく。 "私"の字ではなく、シーシャの字。シーシャの記録。 きっと、シーシャ以外には価値のない記録を、シーシャ以外の人間が、こんなにも。なぜ。
…私は逡巡する。 シーシャの残した足跡。今は私の後ろに続く足跡。 "私"が決めることだと達観するケイトリン。>>232
メルヤは…唯の気紛れだったのかも知れないと思った。>>229
それでも、烏の子が"私"を見る目は真剣で。 どうしようもなく――シーシャ"だけ"を見ていて。
それが私の劣情を、黒く、暗い部分を刺激する。]
(239) 2015/06/08(Mon) 22時半頃
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――…別に、欲しいならあげる。
でも。
[私は唇を噛む。 漸く手にしたシーシャの最後の"希望"。 これを渡してしまったら、私は。…私は。 …言いかけて、口を止めて。息を吸って。]
二度と、それを"私"のところへ持って来ないで。
――…次にその本を私が見たときは、 捨てるまでもなく直ぐに燃やすわ。
[低く囁いて、烏の子へ本を手渡そうと。 身を焦がす焔のような何かが私を動かさないうちに。]
(240) 2015/06/08(Mon) 22時半頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/06/08(Mon) 23時頃
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[日記を渡すかはシーシャが決めることだ、 というケイトの言葉>>232はもっともだと思った。 無理強いは出来ないと、思っていた。 だから意思を示した後は、ひたすら祈って―――]
……………ありがとう。
[本を手渡してくれた相手の顔が酷く苦しそうだったから、 喜びに笑顔を浮かべるようなことは出来ず。 それでも捨てずに本をくれたことに、心から感謝した]
分かった。絶対、持ってこない。 [低い囁きに、真剣な表情のままで頷く。 大事にする、とはとても相手の前では言えなかった。 ただ、上手く動かない両手の指先で、 大切そうに本を支えていた]
(241) 2015/06/08(Mon) 23時頃
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[珍しい。 そう思って、そういえば頼れといったのは自分だったと思い出した。ついさっきのことじゃないか。
それでも、この子はこちらを気遣うようなそぶりなんか、して。
きょとん、とした顔で(でも、すぐ崩れ落ちてしまいそうなその幼い顔)こちらを見るタルトの頭をもう一度撫でて、笑顔で言う。]
あとで3人で一緒に見ようね ……すぐ戻ってくるよ。
[もう一回、くしゃり。立ち上がれば(俺なりの)早足でナナオを追って――振り返ってタルトに手を振って。図書館を後にする。]
(242) 2015/06/08(Mon) 23時頃
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[図書館を出るころには、彼女の隣を歩くぐらいにはなっていただろうか。顔色、吐息、言葉……確かにいつもよりは、悪そうで(でも先程の様子を見てしまっていたから、どうだろう)、タルトに浮かべていた笑顔を崩せば、不安げな表情に。]
…………ナナオっ!
[瞳を覗き込もうとした、直後か。よろけた彼女の肩をつかんだのは、左手。]
無理するなって……!
[ちり。心が焦げる音がする。――嫌だ。何が、嫌なのかまでは、言葉にならなかった。言葉が、出てこなかった。]
(243) 2015/06/08(Mon) 23時頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/06/08(Mon) 23時頃
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[彼の視界はまだ不明瞭であったため、彼はケイトが持ってきた本の中身は知らない。 >>239で渡されたものが絵本だと思い込んでいる節がある。
仄暗い情念が込められたようなその表情は、彼の朦朧にたゆたう視界では捉えきれない。 >>240の奈落の底から絞り出すような、低い呟きが彼の思考を刺激した。]
……。
[シーシャの違和感に、気づいていた。小骨のような些細な違和感が、何時からだったかは重要ではない。 今日だけで確信を得るほどには、彼はシーシャと接していた。 彼が患者仲間を見てきた。 不干渉を信条とする彼は、目を閉じ、深く記憶に刻み込む。
その心の闇に触れることは出来ないが。万一触れていたら思ったことだろう。]
(244) 2015/06/08(Mon) 23時頃
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[―僕が”僕”である限りは”シーシャ”のことは忘れない。
誰のことも落とさない。 誰のことも忘れない。
忘れられることを受け入れ、彼自身は忘却をおのれに許さないことを貫き通す。*]
(245) 2015/06/08(Mon) 23時頃
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[纏わり付くような緊張感を振り払うように。 一度小さく、息を吐いた]
そろそろ俺、自分の部屋に戻るよ。
[シーシャへの宣言通り、 本を置いてこなくてはという思いもあり。 それから表情を崩して、にこりと笑みを浮かべた]
二人とも、ありがと。 騒ぎは驚いたけど、久しぶりにちょっと楽しかった。 もう一回同じこと、は勘弁だけど。
[口に出した言葉に嘘はない。 ケイトリンはどうするかと問うような視線を向けた後、 いずれにせよ自分は一度場を辞するだろう**]
(246) 2015/06/08(Mon) 23時頃
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[ドクリ。ドクリ。心臓が痛いくらい跳ねている。 トレイルのおかげで、どうやら倒れずに済んだらしい。 でも、掴まれた感覚がない――分からない。 熱い。苦しい。 段々、眼の前が霞んできて――。
――このまま、死ぬかもしれない。
ふと、そう思った。]
トレイル。・・・あのね。 いまさ。ヒナちゃんと――。
[無理なんて、してない。 うわごとのように、ナナオは何かを呟いている。]
(247) 2015/06/08(Mon) 23時半頃
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[――そう。ヒナちゃんと一緒に歌を作ってさ。 伝えようとしてたんだ。
あたしは、知ってるよ。 トレイルの記憶が無くなることとかも――。 隠していたつもりだったかも、しれないけれど。 気になる人が苦しんでいることを、分からないわけないじゃない。 いつ完成するかは分からないけどさ。 その時には、聴いて欲しいな――。って。
一瞬で、走馬灯のように思って――。
ナナオの意識は闇へと、堕ちていった。]
(248) 2015/06/08(Mon) 23時半頃
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>>242 うん。待ってるねー!
[机でらぶれたの文章を考えながら習いたての字を紙に書いていく。
ナナオの状況なんて知らないタルトは苦しんでいるなんてしらない。]
んー。 9才になりました!もう大人の女のこです。 大好きです。」
んー。 みいちゃんありがとう。 今度プールに行きたいです。
んー♪んー♪
(249) 2015/06/08(Mon) 23時半頃
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[本はケイトリンから烏の子へ。>>241 結局、"私"の元へは戻ってこない。…勿論、シーシャの元へも。
礼を述べる濡れ羽色の髪の子を見下ろしながら、私は苦々しく顔を歪める。……それしかできない。 ケイトリンに本を渡した時にもこんな心境だったのかも。 そう思うと、何故貸したのだったか余計に分からなくなる。 苛立たしい。――…とても。]
お礼なんか、よして。 …ゴミをあげて嬉しそうにされても、困るから。
[奇しくも口にしたゴミという言葉はシーシャが"私"の記録に対して言ったこと、なんて私は知らない。 ただただ、述べられた約束の言葉に頷いて、 烏の子が部屋へ戻る>>246というのなら、それよりも先に]
(250) 2015/06/08(Mon) 23時半頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/06/08(Mon) 23時半頃
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……私も今日はこれくらいでお暇するわ。 アナタ、次、"私"にお酒を飲ませようとしたら許さないから。
[名指しはしないものの、ミイラちゃんを指差して。 随分と大人しくなった…と睨めば、ミイラちゃんが鳶色の瞳の奥で何を考えているか>>245なんて知りっこなく。]
――…また、ね。 ミイラちゃんと烏の子、それとケイトリン。
…また会えることを楽しみにしているわ。
[軽く手を振れば振り向くことなく、視線を逸らしてその場を後にする。引き止める言葉があったとしても足を止めない。
歩く先はどこだろう――そう、今度こそ中庭にでも向かって。*]
(251) 2015/06/08(Mon) 23時半頃
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[私は記憶する。思い出を記憶する
″シーシャの本″を受け取り嬉しそうに綻ぶキルロイの顔 渡す際に紅蓮に心を燃やす様な色宿した″哀しいシーシャ″を 其の光景を、否常に人を覚えていようとするメルヤを
...にはシーシャの悲哀はわからぬし 彼と対極に位置するメルヤの心情もやはりわからぬ 彼らの人生の、私はきっとエキストラ
それでもいい。同じ季節を生きた事 其れさえ覚えてくれているならそれでいい ″私″を忘れないでいてくれたらそれでいい
――でも、何故かしら キルロイの人生のエキストラには、なりたくないなぁと。想いを自覚し欲が出た
シーシャの持つ悲しみは、″私″を覚えていてほしいという そんな思いにもしかしたら似ているかもしれない ...は″もう1人″のシーシャを知らないがそう、思う]
(252) 2015/06/08(Mon) 23時半頃
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[シーシャも背を向け去っていく>>251 そして部屋へ戻ると告げるキルロイに、...は暫し悩む このまま離れたくない。でも彼を今日は連れ回した自覚もある 痛み止めを飲んだとはいえ、彼の外出は久々だ 体力も万全ではないだろうとそう思い。だから]
私は此処で少し休憩してから自室に戻るわ ……″また″ね、キルロイ、シーシャ
[彼らが去るなら、見送ろうかと言葉を紡ぐ ――その背が見えなくなった後、...はメルヤへと向き直り]
ごめん、ちょっとだけ休ませて……
[がくり、力が抜ける脚 ぎしっ、という鈍い音と共に、膝ごとその場に崩れ落ちた]
(253) 2015/06/08(Mon) 23時半頃
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[かけた手にかかる重さは、思った以上に大きくて。 ――――喋らないで。そうかけようとした声は、何故かそのまま飲みこんでしまった。]
……よく、聞こえないよ。
[代わりに出たのは正反対の言葉。しっかりと彼女の肩を擁きなおせば。熱が伝わってきた――――大丈夫、じゃないな、これ。人肌の暖かさではなく、異常な不安な湿った熱。ハッとして彼女の瞳を覗き込めば、虚ろ。
こちらがくらりとした。ここがどこなのか突きつけられるのは“慣れない”。]
だから、無理するなって。 どうする? 先生呼んで来ようか、それとも水欲しいかい?
ナナオ…………ナナオ?
(254) 2015/06/08(Mon) 23時半頃
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[腕にかかる重さが、増す。それが何を意味するかを考えれば、手が震えた。――――早く、しなきゃ。俺には、この子をどうすることもできないんだから。唇を強く噛みしめる。
彼女を壁に凭れかけて座らせ。顔を覗き込むも、声をかけるも、返答は無し。]
…………先生、呼んでくるな。
[手を伸ばすは、先の様に、彼女の髪に。押さえつけた声はなぜかどこか震えていたのに、何故だか分からなかった。どうして、どうして。
――――ここまで来ても、彼女を“失う”という考えが出てこない。]
(255) 2015/06/08(Mon) 23時半頃
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メルヤは、シーシャの背中を見送った。
2015/06/08(Mon) 23時半頃
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[>>246の声を聞けば、僅かに苦笑する。]
僕もさすがにこんな騒ぎがごめん、かな。 先生にバレたらヤバイしね…。
キルロイ、気遣ってくれて有り難う。
[>>246部屋へと戻ろうとするキルロイに手を振る。 次に声が落ちてきた>>251の方に顔を向ける。]
…お酒は今日から厳禁にするから。 誰にも飲ませないよ。
[視界よりも先に、彼の思考が輪郭を取り戻しつつある。 シーシャが”俺”と”私”の一人称の違い。性格の違い。
勘付いたとしても口にせず。勘付かれたかを問われなければ触れない。]
(256) 2015/06/09(Tue) 00時頃
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――…ケイトは
[どうする? 問い掛けは最後まで声にはならなかった。 >>253軋むような音とともに、頽れる。 反射的に抱き留めようと体を動かし、覚束無かった。せめて床に頭が当たらないようにする程度だったろう。]
ケイト、無理してたね?
[咎めるような口振り。語調は柔らかい。 ケイトが、病棟に訪れた時には姿勢を正して歩いていた彼女の歩き方に不可解さを覚えたのはごく最近だった。
意味することを問い質すことは、彼にはない。 ただ、休ませて欲しいというケイトの前で、息を詰めた。]
(257) 2015/06/09(Tue) 00時頃
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― 少し前の事 ―
マーガレット。
[柔らかに咲く白と黄色を思い出して、 わたしはにっこりと笑った。 続いた言葉には、ちょっと目を見開いて、 びっくりしたけれど。]
――せいそ、で、かれ…… ぜんぜん、そんなことないですよ
[ぶんぶんと頭を振って、 照れているのはわからなければいいけれど。 わたしはしっかりとその花の名前を覚えて、]
(258) 2015/06/09(Tue) 00時頃
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[(本当は、オスカーさんがどこまで 何を覚えているかはわからないけれど、 おぼえていよう、と思った。)]
わたし、忘れません。今日の事。 それじゃ……また。
[ありがとう、と告げて、 オスカーさん>>235に踵を返す。
大きな木の葉が風にゆれて、 ざわざわと穏やかな音を立てていた。*]
(259) 2015/06/09(Tue) 00時頃
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――……ええ、無理、したわ お見通しね、貴方には
[頭を打たないよう支えてくれた彼>>257に礼を言う 苦痛はそこまでないが、思う様に動かぬ身体に臍を噛むのは一度や二度ではない]
……後悔しないように生きてきたわ 未練を残さぬよう、叶わぬ約束をしない様に
[約束したの。キルロイと 貴方の絵を見ると、約束したの
ぽつりと彼に呟く言葉は、何処か自嘲の響きを帯びている]
(260) 2015/06/09(Tue) 00時頃
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多分、私もう駄目みたい 関節にまで影響が出始めたみたいでね ふふ、力を込めなきゃまっすぐにすら歩けないのよ
[は、と息を吐いて そしてまっすぐ彼を見る――″幻″を見る、彼を見る]
貴方、も。多分もうすぐ、でしょう?
[私も人を観察しているのよ、貴方と同じく 時々対話する人の″後ろ″を見ていることくらいわかるわ 瞳でしか語れないのだ、瞳がどこを向いているかくらい見える 言外にそう告げて、...はゆるりと瞳を細めた]
(261) 2015/06/09(Tue) 00時頃
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― 17歳の頃の夢 ―
[ナナオは、中庭が好きだった。 ここでノートに、詩を書いたり――。 時にはそれを、歌にしてみたりする。 朝方なんかは特に空気が清くて、気持ち良い。 そうしているうちに、誰かが中庭へと来るのだ。
眠れない夜は沢山あったけれど――、 悪くない朝も沢山あった。]
・・・。
(262) 2015/06/09(Tue) 00時半頃
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[そしてその日は、先客がいた。 ――ちょっとお兄さんなだけに見えるけど。 ああ見えても、10歳年上なのだ。 黙って手を振り、あたしはいつもの定位置へ。 ――ナナオは、薄々勘付いていた。 一年前のあの子のことを、トレイルは憶えてないのだ。 あたしがあの子を殺した時に駆けつけてきたのはトレイルだったのに――。 でも、それについて触れたことはない。 誰かの病気のことは、なるべく触れないようにする。 あたしが手で何かを触れようとはしないように――。
何となく目で追っていたら――、眼が合って。 慌ててノートに目を落とした。 何をやってるんだ、あたしは――。なんて、過去の夢。]
(263) 2015/06/09(Tue) 00時半頃
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気づいてることにバレてるのは、僕も修業が足りないな。
[軽口を彼は叩く。悪酔いのせいで上手く体が動かなかったが>>260の頭は支えられたようだ。 かすかに安堵の息を吐く。
…まるで今ここから消えるみたいな言い方だね。
[自嘲を帯びた響きには、彼は気づかない振りをした。 約束。その言葉がかすかに震えている気がした。
強がろうとするケイトを、彼はただ黙って受け止めた。 未練も。 後悔も。 約束もあるのだろう――。]
君の声は、いつも表情豊かだね。
[ぽつり、呟いたのは境界線のギリギリだった。]
(264) 2015/06/09(Tue) 00時半頃
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[ケイトが吐露するものを>>261取り零さないようにひとつ、ひとつ刻みつける。 彼にどうして打ち明けたのかは瑣末の問題だ。
誰とも深入りをしないからこそ、こうやって誰にも言えない事を幾度か聞いてきた。 去っていった者達の、言葉のすべてを覚えている。記録ではなく、色のある記憶として。]
……。 (僕はきっと、ケイトの幻も視るようになるんだろうな)
[そう心に刻みつけていた時。 不意に落とされたものを>>261彼は受け入れる。少しの沈黙。]
(265) 2015/06/09(Tue) 00時半頃
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多分、ね。 先生を避けてたら、健診に来るように言われたよ。
気づかれてるみたいなんだ。
ここの”関係者”は先生だけじゃないしね…。
[次に医者のところに行けばどうなるか、わかっていた。 頑なに医者を呼ばないように、行かないようにしていたのは、終わりの時を引き延ばしていた。
ケイトの瞳は探るように、彼を見つめた。 諦念。錆び付いたわけではなく諦めることで彼自身の理性と心をは守った。
それが少しでも”家族”の支えになれば、と。諦めることを選んだのは彼自身。*]
(266) 2015/06/09(Tue) 00時半頃
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メルヤは、ケイトの目を真っ直ぐ見返した。*
2015/06/09(Tue) 00時半頃
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[記録を"ゴミ"だというシーシャ>>250に苦笑しつつ、 少し苦労しながらその本を上着のポケットへ仕舞った]
――――…分かった、"また"な。
[手を振って去っていく彼>>251を仰ぎ見て、 少し休んでから行くというケイトリンへ>>253と頷いて。 …彼女の身体は心配だったが、 メルヤ>>256が傍に居るなら大丈夫だろうと。
短く別れの言葉を"また"と告げて、自室へと戻って行く*]
(267) 2015/06/09(Tue) 00時半頃
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―― 隔離区域 〜数時間後〜 ――
[トレイルは、せんせーを呼んでくれたのだろうか――。 せんせーは、駆けつけてきたのだろうか――。 ――ナナオの記憶に、その辺りはない。
ただ、眼が覚めた時――。酷く頭痛がしていた。 身体も動かせない。――そこは、見慣れない病室だった。 隔離区域――、ナナオは恐らくそこだろうなと思った。 あたしの全身には、良く分からない機器が取り付けられている。 今までにこんなの着けたことはない――。
あたしと機器と、重厚な扉。 それに、サイドテーブルにノートとペンが置いてある。
他には、何もない。ここには、窓さえも無い。 隔離区域には、今までいなくなった患者がみんないるんだって。 ――せんせーが言ってたっけ。 分かってたよ。――せんせーのうそつき。**]
(268) 2015/06/09(Tue) 00時半頃
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[少女を見送って少しして。 ぼんやりと空を見上げていたオスカーは、どこからともなく聞こえてくる喧噪にふっと口角を上げる。]
……皆、穏やかにいられればいいが。
[オスカーがここに来てから3年。 時折ひとが増え、いつの間にかいなくなるこの場所。 退院したとはとんと聞かない。
何人か、まだ記憶に残っているいなくなった人たちのことを思い出して、彼らはどこに行ったのだろうとそんなことを考える。]
(269) 2015/06/09(Tue) 00時半頃
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──あ、まずい。
[ふあ、と喉の奥から欠伸が一つ。 あぁ、またナースに何か言われるかな、と思いながら、オスカーの意識はスイッチが切れるように暗転する。]
……──。
[一呼吸後には、既に彼の意識は眠りの中。
一時間も眠り続ければ、彼の夢は形を持って動き出す。
尾の長い小鳥がふわりとオスカーの頭の上に現れて、ちるちると鈴のような声で鳴く。 誰かが見つけることがなければ、ふわりとどこかへ飛び立つだろう**]
(270) 2015/06/09(Tue) 00時半頃
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― 自室にて ― [あのあと、わたしはふらふらと自室へと戻っていた。 メルヤさんの部屋あたりから なんだか騒がしい物音がしたけれど そちらを覗くには疲れていたのか、
ぽん、とベッドに座り込む。 わるい予感がわたしの胸の中を蠢いて、 ざわついている。
棚からがさごそと一枚の絵を出した。 キルロイさんが描いた、みんなで旅行に行く絵だ。
今びょういんにいるひとも、 今はここにいないひとも、そこには描かれている。 わたしは、この絵がとても好きだった。]
(271) 2015/06/09(Tue) 01時頃
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……明日になったら、 また、会えるよね?
[どうしてそれを呟いたのかわからない。 絵の中のナナちゃんに触れた指先は冷たい。
がさごそ、貰ったおにぎりを齧って、 それからレター用紙に向き合う。
ああでもないこうでもないと、考え続けているうちに、 うつら、うつらと眠りに誘われた**]
(272) 2015/06/09(Tue) 01時頃
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[中庭へ向かう廊下の端々には硝子が埋め込まれた壁がある。 嵌め込まれた硝子からは中庭の巨木>>60が見えた。
その場所。誰もいない廊下の片端。 昔にこの場所にいた気がする桃色の花が好きだった誰かに似た 花が植えられている花瓶の傍に私は立っていた。 嗚呼、なんて。……な んて]
( 気持ちが悪い )
[体の奥でごうごうと流れるそれを言葉にもしきれない。 本当は。――本当は、渡さないと叫んで、その場で捨ててしまいたかった。>>239 激情に任せて破って千切って、跡形もなくしてしまいたかった。 あんなもの。あんなもの。あんなものが。 "私"ではなくて、じきに消えてしまうシーシャの存在のカケラ。
"私"が忘れてしまっても、シーシャは誰かの中にいる。 そのことが非道く私の心を揺さぶる。吐き気がする。 嗚呼やっぱり、あげる。>>240なんて言わなければよかった。 頭を過るのは後悔。後悔。後悔。後悔。二文字きり。]
(273) 2015/06/09(Tue) 01時頃
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[直ぐに撤回して、無理矢理にでも奪ってしまえば良かった。 それが出来なかったのは、烏の子が。あの子が。 ――あまりに必死だった>>225から。
…元はシーシャのものだった、要らない情。 そんなもの必要がない。シーシャと一緒に消えてしまえばいい。 "私"はシーシャじゃない。シーシャは"私"じゃない。 呪文のように同じこと、ひとつを繰り返す。
嵌め込まれた硝子に映るのは――シーシャの顔。 "私"が大嫌いな。…"私"を大嫌いな、シーシャの――
衝動的に硝子に叩き付けた拳をもってしても分厚い硝子が割れることはない。知っている。識っている。嗚呼。それでも!
一度二度、三度と廊下を写し取る硝子を殴る。 四度、壁をキズ付けることを覚えた爪が容易に血を流す。 五度、六度。拳の痛さよりも、ずっと、ずっと。
――――胸の、何処かが痛くて。]
(274) 2015/06/09(Tue) 01時頃
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[…硝子が赤く曇る前に止めとばかりに引っ掻いた。 それでもキズは残らなくて。――…残せなくて。
透明な板の上に残る赤い汚れを指で引き摺って壁に寄り掛かれば、頭を穿つ角の端がこつんとぶつかった。 ……お酒を飲んだ時より、酔った時よりずっとひどい気分で。
体重を白い壁に寄せて。 誰かに見られてなければいいのに。
なんて。 …その時ばかりは本心からそう、思った。]
(275) 2015/06/09(Tue) 01時頃
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["私"も、シーシャも未だ知らない。 廊下を忙しく歩き回る白衣の足音>>190も、
"見送る"ことも叶わないままに行ってしまった 誰か>>268の後ろ姿も。*]
(276) 2015/06/09(Tue) 01時頃
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――あら、観察者さんだから 気付いていたと思っていたけれどね
[気付かぬふり、踏みこまぬ彼>>264 それが同族――奇病を持つ人々への仲間意識から来ている事は薄々察していた ほら、貴方はこうして唯聞くだけだから
だから泡となった子も、身体に薔薇が咲いた子も 皆貴方に不安を吐露していた]
ふ、ふ。だって私には表情が持てないもの だから声が、瞳が私の顔よ
[そして私は、言葉を紡ぐ]
……貴方の瞳は、いつも私達の向こうを見るのね
(277) 2015/06/09(Tue) 01時頃
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[少しの沈黙、呟く記録者の心の吐露 私は其れをも、宝石箱にしまい込む]
嗚呼、避けるのは不味いわ、ええ不味い。 あの人達だって、記録をとっているのだもの 逆に不自然に思われたのかもね。
[諦念、その色を宿した瞳を鳶色に見れば、 勿忘草はゆらり、と瞳を揺らめかせる]
諦めるのは、慣れていたのよ私も この病を得た時から全て諦めて、後悔しないように生きてきた ――でもねメルヤ
[またな、というキルロイの声が脳裏に響く>>267 また、あいたいの 彼に会いたいの]
(278) 2015/06/09(Tue) 01時頃
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私、諦めたくない 貴方は、どうなの?
[貴方は、本当に諦めたいの? あがいてみる気はないのと ベニトライトをひとつ零した]
(279) 2015/06/09(Tue) 01時頃
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[――ひらひらと、くらやみのなかをとんでいる。 わたしはちょうのすがたでそらをとんでいく。
ちょうのゆめのあいだにひととなるのか ひとのゆめのあいだにちょうとなるのか
きっとそのきょうかいがあいまいになったとき わたしというものは、 とてもあやういものになるのだろう。 そんなことをぼおっとおもった。
そうなるまえにしんでしまえればいいのに。
きれいなはなたちがみえた。 さくら、ばら、らべんだー、……まーがれっと ……。 ああ、――おもいださなくちゃ ひとであることを]
(280) 2015/06/09(Tue) 01時頃
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[ わすれないよとつたえなきゃ
――あのひとのことも、 *]
(281) 2015/06/09(Tue) 01時頃
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……。やっぱり…恥ずかしくて書けない。
[あれこれ悩んだものの結局決まらず、クシャっと手紙を丸めてゴミ箱にポイする。]
しばらくの間、図書室で勉強していたものの、結局看護婦さんは現れず、仕方なく片付けをする。]
…忙しいのかな?けほけほ…
[本や筆記用具をランドセルに入れて、夜になればななお姉しゃんが遊びに来て呼んでくれる。たのしみにしながらぬいぐるみのミイちゃんと部屋へ向かった。]**
(282) 2015/06/09(Tue) 01時頃
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― 18歳の誕生日 ― [せんせーが抗毒性のペンという特殊なペンをくれた。 抗毒性ってどういうことなの?と聴いたら、あたしの指からどんな毒が出てきても溶けず・腐らず・滑らず・ちゃんと書けるペンらしい。
あたしは喜んだけれど、このペンをどうして作ったのかよく分からなかった。 そもそも抗毒性って何? ジョークなのか、悪趣味で作ったのか――。 せんせーは、良く分からない人だ。 ただ、あたしはそのペンを大切にしていた。ノートと一緒に――。]
(283) 2015/06/09(Tue) 01時頃
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そんな大それたものじゃないよ、ケイト 僕はそんな達観してないからね。
[首を振る。まだ悪酔いが残っていたが、今は押し込めた。 思考が正常ならば良い。 ケイトは、聡いと彼は想う。彼がどうして踏み込まないか。気づいている者は多いだろう。トレイルなどは顕著で、無遠慮に踏み込んで来る。
去っていった者達の、不安。後悔。未練。悲哀。 すべてを受け入れるために、特別な者をつくらないように、気をつけている。]
声に表情があるなら、表情があるのと一緒だ。 君の瞳だって、十分雄弁だしね
[>>277見通すような紫水晶の双眸。 理知的な輝きを、放っていた。]
(284) 2015/06/09(Tue) 01時頃
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[彼は静かに首肯する。 苦笑を浮かべるのは、彼自身不味いことがわかっていたからだ。]
…ここだけの話 定期健診の、感覚が短くなってたんだよ。
だから、避ける前から気づかれてたんだ。
[紫水晶の瞳の奥に、灯火のようなものが揺らめいたような気がした。 沈黙の内に見つめる>>278は鮮やかだった。
その秀美さを、深く深く心に刻み込む。]
(285) 2015/06/09(Tue) 01時頃
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(君の諦めは、絶望だった。 僕の諦めは、希望なんだよ。ケイト)
(286) 2015/06/09(Tue) 01時頃
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[サイドテーブルに置かれたノートとペンは、あたしの大切なものだ。 誰がそこに置いたのだろうか。 あたしは手を伸ばそうとした。 しかし何も起こらなかった。 まずは、身体を動かせるようにならないと。 そうじゃないと、そう。約束が守れない――。 タルトちゃんに約束したじゃないか。
――それに、歌を作るんだ。あたしは。 声を、出すんだ。 手を、伸ばすんだ。
生きるんだ。 だから、動け――**。]
(287) 2015/06/09(Tue) 01時半頃
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[ ――はたと目を醒ます。]
[手元にレター用紙が散らばっていた。 その中のひとつには、 意味をなさない言葉の羅列が散らばっていた。]
……寝ちゃってた
[わたしはうつ伏せから起き上がり、 杖を手に取ると、 オスカーさんに教えられたとおりに扱って]
……もう、ナナちゃん、寝てるかな。
[歌詞を相談したいのだけれど――。 そう思って、そっと部屋を抜け出した。]
(288) 2015/06/09(Tue) 01時半頃
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[声には出さず、彼はおのれ自身を見つめる。 >>279の明確な意志が、彼には眩しい程だった。
そう口にした、人達を想い起こす。]
僕の悪足掻きは、もう終わりが迫ってる。 少しでも長く居ようとしたからね。
僕の順番が来た。 ――――それだけだよ。
[本当の望みは口にしない。 破滅的で退廃的。未来を紡ぐものではないことを承知している。
それだけは誰にも暴かれないように深く閉ざしている。*]
(289) 2015/06/09(Tue) 01時半頃
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[それから何処をどうやって歩いたのやら。 中庭へ歩いていたハズだったのに、ふらふらと揺れる私の足取りは勝手に自室へと向かっていた。
幸いなことに、廊下で誰かに呼び止められることはなく。 リノリウムに赤い音を響かせながら私は歩いていた。 胸元で金属と金属の擦れる音がしたけれど、確かめようと手を伸ばすほどには至らない。
…数年前までは、 シーシャが"私"でいる時間も、"私"がシーシャでいる時間も数日を跨いで何度かあるか、ないか。 "私"が起きていることの方が珍しいくらいだったのに。
何時の間にか"私"の起きている時間の方が、もしかしたらシーシャがシーシャでいる時間よりも長くなっているかもしれない。 多くの顔を見ることが増えて、多くの顔を見ることが減った。
シーシャの記憶と感情と。 手放してしまった記録の殆どをもう私が持っている。]
(290) 2015/06/09(Tue) 01時半頃
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[シーシャには何がどれだけ残っているのだろう。私は知らない。 私が"眠っている"ことが減った分、シーシャが何をしているのか、していたのかを知ることは出来なくなった。
…もしかしたら、"私"の知らない間に逆に"私"の残した足跡を、記録の全てを消そうとしているかも。 そうだったとしても私には止めることも、その資格も全くと言っていいほどに、無いのだけれど。
だって、"私"は知っている。 シーシャの中に"起きた"時から知っている。
シーシャはいつか"どこにもいなくなる"。
誰が覚えていても、覚えていなくても。 シーシャが望んでいても、望んでいなくても。
――――私が望んでいても、いなくても。*]
(291) 2015/06/09(Tue) 01時半頃
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メルヤは、シーシャが中庭で木に登っている姿を思い浮かべて無理だった。*
2015/06/09(Tue) 01時半頃
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それをいうなら貴方の言葉にも表情はきっとあるのね ――深く抉り、刺してゆく 貴方の言葉に嘘はない
だからこそ
[ああ、歯痒い 合わせ鏡の様だが違う、貴方が
定期健診の事に関しては...にも身に覚えがあった 医者に告げられた言葉、硬化が進んでいるという宣告 それは定期健診の間隔が短くなって暫くして言われた事だから>>285]
――それだともう、逃げようもない、か
(292) 2015/06/09(Tue) 01時半頃
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(貴方の諦めは希望であるなら ならばその希望は未来へつなぐ種になれるの?
私は、そうは思えない)
(293) 2015/06/09(Tue) 01時半頃
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終わりが迫ろうと、私達はきっと諦めたらそこでおしまいなんだと思うわ ……順番が来ても、やっぱり私 最後の最後まで此処に、いたい
貴方は、本当にそれでいいの?ねぇメルヤ
[深く閉ざされた扉を開ける資格は多分私にはない だからこそ、最後にもう一度だけ、本当にそれでいいか問いかけて ...はゆっくりと立ち上がる
ぎし
り
関節の音が鈍く響く]
(294) 2015/06/09(Tue) 01時半頃
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――私は。絶対に最後まであきらめない 絵を見たいの。キルロイの絵を 見ると約束したのよ
[悪足掻きだろうと血反吐を吐こうと それでも1日、1時間、1分、1秒そこにいられたならば
だから私は無理をして口角を浮かべる 彼の目の前で、諦めないと誓った先人たちの様に]
(295) 2015/06/09(Tue) 01時半頃
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――貴方が諦めない姿というのも 見てみたかったわ、メルヤ
[最後にそう呟けば、彼の部屋を辞そう
今日は疲れた、嗚呼脚が軋む 部屋に辿りつけばそのままベッドに倒れ込み 私は夢を見る、そう、夢を見る 夢の中の私は、未だ脚がかくしゃくしていて――……*]
(296) 2015/06/09(Tue) 01時半頃
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― 鍵の掛かった表紙のない絵本 ―
[自室に戻れば、青年は眠りにつく。 胸元にかかる鍵の意味を"私"は知らない。
机の引き出しの片方が閉められていたことにも、 そこに刺さっていた鍵が無くなっていることも、気付かない。
窓からは夜の明かりがしんしんと降り注ぐ。 鍵の掛かった絵本の中身を知るのは、青年と、そして。*]
(297) 2015/06/09(Tue) 02時頃
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なにかを言おうとした女の子は黙ってしまいましたが すぐに口をひらきました そして
『 わすれないで 』
そう 女の子は男の子に言いました わ た し を わ す れ な い で つのの生えた女の子はとても綺麗な笑顔でした 涙をぽろぽろ ぽろぽろと落としながら笑っていました
そして 男の子の手をにぎって繰り返すのでした
『 わすれないで わたしを わたしのことを みんなが忘れても ×××× だけは
――――…それが、一生の おねがい 』
そういって 女の子は震える手で銀のナイフをくびにあてると
(299) 2015/06/09(Tue) 02時頃
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女の子の部屋に赤い花がさきました とても綺麗で 恐ろしい花でした あたたかくて つめたい花でした
とてもかるい かるい音をたてて 女の子は倒れてしまいました 男の子はおどろいてかけよりました
女の子のからだからいのちが流れていくようでした ささえたからだがどんどんと つめたくなっていきました
そのとき女の子の今にもきえてしまいそうな声を聞いていたのは すぐそばにいた男の子だけでした
(300) 2015/06/09(Tue) 02時頃
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いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌――――!! しにたくないしにたくないしにたくないしにたくないしにたくないしにたくないしにたくないしにたくないしにたくないしにたくないしにたくないしにたくないしにたくないしにたくないしにたくないしにたくないたすけてたすけてたすけてたすけて―――…… ……………。
(301) 2015/06/09(Tue) 02時頃
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男の子はこわくなって女の子からはなれました つののはえてきた女の子の髪は空のつきのいろでした 赤くなってしまったその髪のあいだから ふたつのくらい赤いろの目が男の子をじっとみていました
なにも 言わずにただ じっと 視ていました
(302) 2015/06/09(Tue) 02時頃
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とびらをたたく音がしました 男の子はへんじをしませんでした 女の子もへんじをしませんでした
とびらを開けたのは《 パパ 》でした ひめいを上げたのは《 ママ 》でした
赤いなみだの海がへやの中にできていました 男の子はぎんいろの鎖をにぎりしめて震えていました
《 ママ 》がとてもかなしそうに泣きだしました 《 パパ 》はどうしていいかわからないようでした
女の子の赤い目が いっそう くらくなったようでした
(303) 2015/06/09(Tue) 02時頃
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それから 女の子はいなくなってしまいました 女の子のへやはかたづけられ 新しいものおきになりました
《 パパ 》も《 ママ 》も さいしょのうちはかなしそうにしていましたが すこしずつ すこしずつ 忘れていくようにして なにもなかったように暮らすようになりました
それでも 男の子はさむい冬の日のことをわすれませんでした 春がきて夏がすぎて秋がかおを出してまた冬がおとずれても ずっと わすれませんでした
夜になるとそっとへやをぬけだして 女の子のへやだったばしょまで行き こっそり 女の子のために泣きました ひとりで なきました
(304) 2015/06/09(Tue) 02時頃
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やがて なんどもなんども冬がすぎて 男の子には《 おとうと 》ができました
《 パパ 》も《 ママ 》もたいそうよろこび 《 おとうと 》をとてもかわいがるようになりました 男の子にもそれまでとおなじように接していましたが 男の子は《 おとうと 》ができたことを喜べませんでした
女の子のなまえをだすと《 ママ 》はかなしみ 《 パパ 》はおこって男の子をひどくぶちました 家のなかの女の子のものもすっかり なくなってしまいました
そんな《 パパ 》と《 ママ 》が男の子はきらいでした
(305) 2015/06/09(Tue) 02時頃
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《 おとうと 》が女の子の年になったときでした 男の子の髪のいろがどんどんとうすくなり しまいには空にういたつきのいろのようになりました
あたまがずきずきと痛むようになり 男の子のあたまに羊のつののようなつのがはえて すこしずつ すこしずつ伸びはじめました
それを見た《 パパ 》と《 ママ 》は不気味におもい こんどこそ 男の子をびょういんに入れることにしました
女の子のようなことがおきないようにと 男の子の知らないうちに男の子のもちものを捨ててしまいました のこったのはいくつかの本>>1:273だけでした
(306) 2015/06/09(Tue) 02時頃
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「 あなたたちには ×××× が いるから 」
びょういんへ行くことが知らされた日 男の子は《 パパ 》と《 ママ 》へ言いました
「 よかったね これでめでたしめでたしだ 」
それは とおい日に聞いたものを そっくりまねをしたことば>>1:167でした ただし ひとつだけ ×××× の名前だけが変わっていました それが 男の子が《 パパ 》と《 ママ 》を見た最後でした
男の子も 女の子もいなくなった《 かぞく 》は 《 パパ 》と《 ママ 》と《 おとうと 》で そのあともしあわせに暮らしていくことでしょう
(307) 2015/06/09(Tue) 02時頃
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おしまい。*
(308) 2015/06/09(Tue) 02時頃
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―自室―
…………つッ。
[自室に戻って扉を閉めるなり、 寝台へ辿り着くことすらなく床に座り込む。 だらだらと冷や汗が頬と背を伝っていく。
帰り道、一人になった頃から痛みは自己主張を増して。 昼間に多目に薬を飲んだのは、正解だった。 たかが痛みだ。…たかが痛みじゃないか。 自分に言い聞かせようとしているにも拘らず、 それに抗うことのできない自分が、酷く情けない。
――無駄にできる時間なんて、もう無いのに]
(309) 2015/06/09(Tue) 02時頃
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[床に転がったままのアレキサンドライト>>99が、 電灯の光を受けて深緑色に揺らめく]
『記憶が形として残るのは少しだけ、 羨ましい気もするわ』
[脳裏に過るのは、先ほどのケイトリンの言葉。 ――彼女の記憶だって、煌く欠片達として残っている。 其処に文字や記号はないけれど、 その思い出をずっと忘れなければ、永遠に。
……先程伝えようとして、伝え損ねてしまった。 また次に会う時に、言えるだろうか。 次に―――…、そう、"次"に、逢うときに]
(310) 2015/06/09(Tue) 02時頃
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[緩慢な動きで立ち上がる。 睨むように棚を見つめつつ、覚束ない足取りで近づき]
っが、頑張れ、俺……。
[ポケットから絵本を取り出すと、 自分の描きかけの絵本の隣に丁寧に並べた。 それからケースから多目の量の薬を取り出して、 水もなしに飲みこんだ]
はー……。 さて、問題は、此処からなんだが―――…
[痛みによる消耗を感じつつも、 このまま横になってしまおうとは思わない。 まだ白い頁の残るスケッチブックを手に取ってから、 仕舞い込んでいた絵具を取り出して。
がたん、と半ば重力任せに椅子に腰かけた]
(311) 2015/06/09(Tue) 02時頃
|
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[分かってはいたことではあるが。 筆を持とうとしても、二本の指先では震えが治まらず。 特に痛みが引き切らないままでは、線すら描けそうもなく]
……こ、これで、どーだ。
[だから指先に絵具を付けて、直接紙に色を乗せる。 どうやら先程までよりは少しマシそうだ。 ゆっくりと、ゆっくりと、描き進めていく。 冷や汗は止まらないし、 痛みに腕が乗っ取られているような感覚はあるけれど、 それでも不思議と、頭の芯は冴えていた。
描きたいんだ。 絵を描くのは好き。 それで誰かが喜んでくれるのは、もっと好き。 ――"君"が喜んでくれるのならば、其れは]
(312) 2015/06/09(Tue) 02時頃
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―昔の記憶―
[皆はどうして、病にかかったのかしら 其れは偶然?必然?
唯1つだけ言える事は――私は、自らこの病にかかったそのことだけ]
(313) 2015/06/09(Tue) 02時頃
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[昔の話、ほんの昔の話 数年前に流行病があった
一部の地域で流行したその病、 薬は数少なく、それは法外な値段で
両親もなくなり、...には弟しかいなかった その弟まで病にかかって。それでもお金はなくて 働いたけれど届かない。薬の値段に届かない
そんな時、1人の奇病を持つ人に出会った 宝石の涙を零す人。その宝石はそこそこの値で売れた
だから私は頼んだ 弟を。たった1人の弟を助ける為に――私に、その病をくれと]
(314) 2015/06/09(Tue) 02時頃
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[その人は断った 宝石を零すということは、体内が硬石化するということ 最終的に動けないまま、死ねないまま ずっと時を生きることになるかもしれないという事
それでも、弟を助けたいと懇願し 私は、宝石の涙を手に入れた
零した色は数知れず 零した涙は数知れず
嗚呼、それでも私の弟は助からず
後に残ったのは、不治の病と喪失の痛みだけ これは、私がこの病棟に来る前の、お話*]
(315) 2015/06/09(Tue) 02時頃
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そんなにひどい言葉を投げつけた覚えは、ないんだけど。 うん。嘘は、つかない…ね。
優しい嘘なんて、僕はいらないから、つきたくないんだ。
[>>292 ”だからこそ” 言葉の続きは彼には計り知れない。ケイトが何を想っているか、推量でしかなく。
彼女が合わせ鏡のようだという思っていることに勘付いていたなら、きっと彼は否定しただろう。
健診と医者を避けている事実を告げれば、ケイトの双眸がかすかに震えたように見えた。]
そういうことになるね。
[いつもと変わらぬ口振りで、彼は告げる。 明日は晴れるといいね、そんな事を話す時のように。]
(316) 2015/06/09(Tue) 02時頃
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それは、最後までここに居たいと思うけど。 僕の場合は…順番が来るまで、だからね。
――……。
[>>294最後の問い掛けには、彼は笑みだけで返す。 ケイトが、望まない彼を痛ましく想っていることが嫌というほど伝わるから、口を閉ざす。
関節が軋む音が鳴る。まだ、正常な状態ではない彼は>>294が立てるようにそっと背を抱えた。]
(317) 2015/06/09(Tue) 02時頃
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キルロイと、約束したんだね。 君の想いが、願い、望みが、実ることをただ願うよ。
(僕が連れて行かれれば、少しは時間稼ぎになるかもね。 ――……言ったら怒られそうだから言わないけど)
[普段は才女のような雰囲気さえある、理知的なケイトの心情は、彼に眩しかった。 他の人達の悲嘆も、受け入れてきた。
ケイトの悲哀と苦痛も、彼は受け入れ、深く刻み込む。]
(318) 2015/06/09(Tue) 02時頃
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[>>296やや覚束無い足取りのケイトを、彼は黙って見送る。 部屋まで見送るべきだったのかもしれない。
今は、彼とは居たくないだろうと、ケイトの心を察した。
部屋の中を片付けて、寝台の上に横になった時。 ふと。部屋を辞する前のケイトの言葉が甦る。]
”――貴方が諦めない姿というのも 見てみたかったわ、メルヤ”
[あなたは諦めないでね、と口にした人を思い出す。]
(319) 2015/06/09(Tue) 02時頃
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(僕の望みにこそ、未来なんてないんだよ)
[誰にともなく、胸の中で呟きながら。夢の淵へと落ちていった。]
―彼が懐いていた、奇抜な格好の男が花を渡そうとする。
――白いワンピースを着た、明朗な女性が飲み物を渡そうとする。
――目の悪くなっていった、少年が抱っこをして欲しそうにしている。 ――…鼻孔をくすぐる花の匂いは、ラベンダーだろうか。その花を好んだ人もいた
(320) 2015/06/09(Tue) 02時頃
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(緩やかに、消えられたらいいのにな。みんな一緒に。)
[そんなこと、口に出来る筈がない**]
(321) 2015/06/09(Tue) 02時頃
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[次第に輪郭を持っていく、白い頁の上に乗った色。 彼女の姿なら、瞼を閉じればいつだって思い出せる。
次第に痛みは、麻痺したように遠く。 代わりに腕が酷く重くなってくるけれど、手は止めない。 速く。少しでも速く。 完成した絵を、君に見て貰いたいから**]
(322) 2015/06/09(Tue) 02時頃
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