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[男は少女に安心させるような笑みを浮かべて、相棒に視線を向けます。その視線は鋭利で、冷たさを感じさせるものでした。
『ダーラさんもね、別の場所にちゃんといるよ』
やさしい声色で返ってくる言葉に、少女はすがりつくしかありません。]
お、おかみさんは関係ないんだ!
おかみさんは人狼なんかじゃないんだ、だから!
だから、おかみさんは――
[眼前の男は、好好とした顔で少女の訴えに頷きます。
『うえのひとに伝えてくるよ。安心して待っているようにね……』
そうして、彼はハナの頭を撫で付けて去って行きました。
少女は背中に、ぞくぞくと冷たいものが流れるのを止めることが出来ませんでした。]
[町長はダーラとはどのような話をしていただろう。
老人のように痛めつけたのかそれとも、ほかのなにかしらの話をしていたのか。
ともかく、無事であることは間違いなく、
そして、人狼の容疑も彼女からは晴れているだろう。
ハナの元にはそういったことが伝わるだろう]
【人】 さすらい人 ヤニク ……ん、 (43) 2013/12/28(Sat) 23時半頃 |
[ただ、もしかすると、
ダーラになにかしらがハナを脅すことに使われるかもしれない。
ともかく、町長は人狼少女としてのハナ、を
なにかしらのために飼いたがっていることは確かだ。
もちろん、それは少女にとって幸せなことではないかもしれない。
そのハナの運命がどうなるかは、
それからのハナと、そして、ハナを人狼と知る者たちの物語である*]
メモを貼った。
[重たく扉が閉まる音がして、ハナは暗がりで毛布を手繰り寄せます。
じくじくと、したたかに打ち付けた部分が痛みます。
子どもの身体は、大人が考えるよりもよほど脆いのです。
女将さんに会うように頼むことは――出来ませんでした。
ハナにはおそろしかったのです。
女将さんに憎しみの目で見られることも、糾弾されることも――耐えられそうにありませんでした。
ハナにはわからぬことですが、もしも町長に思惑があるのなら――少女がダーラのことを口にしたことを、好機としてしか捉えないでしょう。
彼女の身柄がどうあれ、おさないばけものをコントロールするには十分な材料です。
自らの運命をどうにかするには、少女はか弱きに過ぎました。]
【人】 さすらい人 ヤニク[寝ぼけ眼のような顔で便箋を畳むと、封筒に詰める。 (46) 2013/12/29(Sun) 00時頃 |
【人】 さすらい人 ヤニク ちょっと知り合いにな。 (48) 2013/12/29(Sun) 00時頃 |
熱を出してうなされている。
[牢屋は暗い冷えた空間だ。
その中で痛めつけられた脚はきっと折れているのだろう。
発した熱はまだ生きている証拠だ。
だが、老人は、やや生きる気力をなくしていた。
人狼騒ぎもそうだが、
なにが原因か自分でもわからない。
でもたしかに、老人は、手紙を書き終えて、もう、自分の使命はなくなったような気がしている]
【人】 さすらい人 ヤニク 勿体ぶった言い方されると、俺の方が気になっちゃうね。 (57) 2013/12/29(Sun) 01時頃 |
[やがて、うっすら目を開けたとき、
意識はやや朦朧としている。
ただ、みた先に誰かがいるのを感じて、起き上がなければと思い、
身を揺らした]
――……ああ、
ジェリーかい?
[それは、寝ぼけているような声だ。
ふつうに夢だと思っている。
若い頃のままのジェリーの顔が見えたような気がしたから]
――……君は、もう、どこにいるんだろうね。
【人】 さすらい人 ヤニク ……――。 (61) 2013/12/29(Sun) 01時頃 |
メモを貼った。
【人】 さすらい人 ヤニク 逆に言えば、"それ"さえなくなれば、可能性はあるかもよ。 (62) 2013/12/29(Sun) 01時頃 |
そうかい。
ここにいるのかい。
じゃ、ここはどこなんだろうかね。
あの時、
君にいう言葉を間違えた。
いや、足りなかったよ。
そして、君には申し訳ないことをした。
[目がかすむし、体はひどく痛んだ。
起き上がれずに、そのまままたジェリーと話しているような気分になる]
君の弟も船に乗せるべきだった。
申し訳なかった。
[例え人狼とわかっていても]
【人】 さすらい人 ヤニク 人間の場合は色んな食いもんが選べるから解りにくいけど、 (64) 2013/12/29(Sun) 01時半頃 |
いいや、自分のせいだよ。
君の弟を人狼だとわかってしまったのは自分だ。
そして、君を追い詰めてしまった。
ああ、あの時、
本当は、自分も船に乗りたかったんだ。
[幻影だから、その想いを]
自分はわかっていなかった。
君がいなくなってから、
君が何よりだって
やっと気がついた。
でももう遅かった。
【人】 さすらい人 ヤニク ……そうだな、多分死にたくなかったんじゃないか。 (69) 2013/12/29(Sun) 02時頃 |
だから、君の帰りを今までまっていたんだ。
[そう、不器用な青年が、本当に誰かと一緒になることはなかったのは、
その想いに誠実であり、
その誠実が不誠実になることを許さなかったがため。
ジェリーの弟を殺し、ジェリーをこの町から追い出してしまった。
きっと、そのあと、
本当は、死にたかった。
だけれども、信仰でも死ねず、ただ、仕事だけをして、
笑みとは別に己を削っていく中、
本当の笑みを次にくれたのはソフィアだったのだ]
[そして、朦朧とする中、
とにかく胸から手紙を二通出すと、その手に押し付けるように。
どうやら、とにかく渡さねばと思ったのだろう。
そして、押し付けると、また首はゆらりと揺れて、瞼は落ちる。**]
メモを貼った。
【人】 さすらい人 ヤニク 知って、意味がある事だとも思えないけどな。 (87) 2013/12/29(Sun) 03時頃 |
[ヒューの瞼が、ひくひくと動いた。]
……?
[薄目をあけた。一瞬の混乱。
周囲で人間が、慌しく働いているのが分かった。
――船のなか。
嵐だろうか。
起きなければ――
それが、慣れた暮らしを思い出しただけの短い夢に過ぎないと、ただの錯覚であると、あっけなく知る。
ここは、水面に浮かんで揺れることはない、陸に建てられた診療所の一室。
働いているのは、医者達だった。]
[うつろに視線を彷徨わせ、ホレーショーと同室に入れられているのだと気が付いた。
彼は無事だろうか。怪我の具合はどうだろう。
無事でいて貰わなくては――
それらを確かめる事も叶わず、視界は医者達の腕で遮られた。
何かを、噛まされた。
体が押さえつけられている。
括られているのかもしれない。]
ふ、
[息が漏れる。困惑する。
大声はあげられなかった。
*上げられたのは、苦しげなうめき声だけ。*]
【人】 さすらい人 ヤニク[へなりと眉の下がる笑みに、結んだままの唇を弧にする。 (92) 2013/12/29(Sun) 04時頃 |
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