22 共犯者
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−森の中−
[自分がどうして今ここにいるのかはわからない。
ただ、死んでも直この世に留まっているという事実だけはわかる。
ならば、それだけで十分だ。
何故今ここに?そんなことは関係ない。
やると決めたことをするだけだ。
オスカーからしばらく遅れ、森にはいる。
肉体が無くなり、感覚だけの存在となったせいか、片割れであるオスカーがどの辺りにいるのかだけは何となくわかった]
…あ、オスカー!
[森の中、ぶつぶつと呟きながらさまよう片割れを発見し、駆け寄った。
…もっとも、しっかりと脚に地面が付いているのかわからない今となっては、駆ける、という表現が正しいかは定かではないが]
あ…!
[もう少しでオスカーに追いつく。
そのとき、オスカーの体がゆらりと傾く。
一瞬、自分の視界が揺らいだかのような錯覚。
次の瞬間にはオスカーが激しい音をさせて地面に倒れ込んだ]
オスカー、大丈夫!?
[その間にオスカーに追いつくと、彼の傍らに座り込み顔をのぞき込む]
痛くない!?
何処か怪我は!?
[眉をひそめながら、おろおろとオスカーの様子をうかがう。
もしかしたら膝をすりむいたかもしれない。
まだ何処か感覚が10年前のままのホリーは、そんなことを本気で心配しているようだ。
しかし、彼の様子を見ようにも、自分では彼を助け起こすことも出来ない]
あ…よかった、怪我はなさそう…?
[起きあがったオスカーの膝をのぞき込み、ホッと胸をなで下ろす。もっとも、掌をすりむいていたりしたら、また心配そうな顔をしただろう。
オスカーが木に体を預け、空を仰げば、自分もその隣に座り込んで空を見上げた。
そして]
…!?
[オスカーが突然笑い声を上げはじめ、びくりと肩をふるわせた。
そしてオスカーの頬を涙がぬらせば、ホリーもまた、泣き出しそうな表情で、そっと頬に手を添え、その涙を拭う仕草をする。
…むろん、触れられるわけではない]
オスカー…。
[そうして彼を、抱きしめるようにその体を包み込む。
実際触れられなくても、自分にはソレしかできないから…。
そうして、オスカーがいつしか眠りについたなら、それに寄り添い、ホリーも目を閉じた。
幽霊でも眠れるのだろうか?
そんなことを考えながら]
ん…おはよう、オスカー。
[隣でもぞもぞと気配がしたので目を開けると、オスカーが目を覚ましたようだった。
声は聞こえないとわかっていても、自然とおはよう、と小さく笑みを浮かべて声をかけていた。
オスカーが体の様子を確かめるようにうごめき、節々の軋みに顔をしかめたなら]
…こんなところで寝るからだよ?
ちゃんとベッドで暖かくして寝ないと、風邪ひいちゃうんだから…。
[心配そうにオスカーの顔を見つめた。
オスカーが水を飲むために泉へと向かうなら、ホリーも後に続いた]
−泉への途中−
それにしても…。
[考える。
自分が死んだときのこと。
しかし、何か衝撃を受けて気絶したところまでは覚えているが、そこから先が思い出せなかった]
…気絶させられた…。
アレは、何か術とか超自然的な物ではなかったはず…。
…私は、ミツカイサマに殺されたの?
…だとすれば、ミツカイサマは普通に肉体を持った何か…。
しかも、「知識」や「知恵」を持った何か…。
[そうでもなければ、あんな「気絶させる」なんてまねは出来ないだろう]
…私は…何に襲われたんだろう…。
[真剣な顔で思い返すも、答えは出ないまま]
−泉−
[泉に到着してオスカーが水を飲む]
…幽霊でも飲んだり食べたり出来るのかな?
[先ほどから、お腹が空いたり喉が渇いたりということはない。
だが、イコール飲食できないとは限らない。
知的好奇心を刺激され、そっと水に手を差し込んでみた。
当然、水がホリーの「体」を避けるはずもなく、水面には波紋一つたたない。しかし]
…あ、冷たい。
[冷たい、という感覚は伝わってきた。
が、ためしてはみたが、もちろんのこと水をすくうことは出来なかった。
口を直接つけて試してみようか?
…いや、そんなはしたない真似は出来ない。
それに、たぶん飲むことは出来ないだろう。
ならば、わざわざ自分の現状を再確認させられるようなことをしなくても良いだろうと、実行はしなかった。
オスカーは近くの木の実をもぎ取り、ソレをかじる]
あ!
ダメだよオスカー、食べる前にはちゃんと洗わなきゃ!
[そこに泉だってあるんだから、と、オスカーの行動に顔をしかめた。
当然彼は、そんなことを言われていると夢にも思わないだろう。
そのまま木の実を食べ進めた]
もう…。
…でも、懐かしいよね…。
小さい頃…もっと森の浅いところだったけど、二人でこうやってピクニックみたいなことをしたこともあったっけ…。
[そう言って、遠い昔に思いをはせた。
ちらりとオスカーの顔を見る。
彼の表情は険しかっただろうか。
恐らく、今夜のこと、ミツカイサマのこと…そんなことを考えているのだろう。
ぐ…と胸が苦しくなる。
彼には生きて欲しい…。でも、一人は寂しい…オスカーとまた一緒におしゃべりをしたい。
そんな相反する思いがホリーの中で渦巻いていた。
頭をふるりとふって、孤独を振り払うと、少し寂しそうな笑みを浮かべて]
|
―昼・路地裏>>163―
[情けない、と思う。 自分の手で殺しておいて、後悔して泣くなんて。
ああ、ほんとうに、ピッパのいうとおり、覚悟なんてどこにもなかったのだ。 誰かを選ぶ覚悟も誰かを見捨てる覚悟も、ましてやこの手にかける覚悟なんて、どこにも――
ミッシェルの言葉に、わかってる、と小さく頷くことすらできず、その柔らかい腕に包まれて、途切れ途切れに言葉を紡いだ]
いい、んだ……許してくれなくて…… 誰が許しても……ピッパだけは、俺を許さなくて、いいんだ……
[柔らかい腕に包まれる。 甘えてしまえばいいと、弱い心が囁くけれど。 素直に甘えてしまうのは無理で。
だけど逃げることもできずにそのままでいる。
その腕の主が密やかにこぼした言葉は耳に届いても、今はまだ理解するには至らなかった]
(187) 2010/08/05(Thu) 14時半頃
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――っ、……うん……守る、守るから…… 今度こそ……
[ちゃんと守る、と繰り返し。 それからしばらくして涙がおさまれば、泣いてしまったことが恥ずかしくて視線を逸らしながらミッシェルから離れた]
――話、きいてくれて、ありがと。
俺、一度、親方の家に戻る。
[まだまっすぐミッシェルのほうは見れないけれど、最初に通りでであった頃よりはいつもどおりに近いところまで立ち直っていた。 ミッシェルが家まで送る、と言い出せば驚いて瞬き]
え、いや、大丈夫、だけど……
[わたわたと断ろうとしても、心配だから、と押し切られて、困ったような嬉しいような情けないような複雑な顔をした]
(188) 2010/08/05(Thu) 14時半頃
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あー、うん……ありがと。
[そして結局断りきれずに小さく頷き。 親方の家まで共に歩く。
道中何か喋ったかもしれないが、泣いたことをからかわれれば情けなさに撃沈するし、当たりさわりない話なら普段どおりに、儀式に関することなら、今度こそ、と決意に道した返事をしていたことだろう]
―昼・親方の家―
ん、ここまででいいから、ありがと、ミッシェル。
[親方の家の前でミッシェルに向き直り、ようやくまともな笑みを向ける。 そして立ち去る彼女を見送って、家の中へと入っていった**]
(189) 2010/08/05(Thu) 14時半頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2010/08/05(Thu) 14時半頃
オスカー…あなたは生きてね…。
[そっと、彼の手を取る仕草をした。
じっと彼の顔を見つめる。
そして、気が付くと]
…。
…っ!?
[す…と、吸い寄せられるように彼の唇に自らの唇を重ねていた。
今までもそうだったように、もちろんオスカーに実際に触れることが出来たわけではない。
出来たわけではないが、自分の行動に気づいたとき、少なからず驚きを覚えた]
わ、私は何を…!?
ち、ちがうの!
今のは…そう、挨拶となんら変わりがないというか…ほっぺにキスする感覚っていうか…!
[場違いに顔を赤らめ、誰へともなく言い訳をした]
!?
[突然背後から声がして、ビクリと肩をはねさせる。
慌てて振り返れば、そこには記者の姿があった]
い、イアンさん…!
[彼に自分の行動が見えたはずはないが、見られてはいけないシーンを見られた気分になって、気まずそうに目をそらした]
…。
[イアンとオスカーの会話を黙って見つめる。
その表情には、先程までの浮いた様子はなく、どこか悲しみをおびた表情だった。
ミツカイサマを殺したい。オスカーはそう言う。
しかしソレは…]
…お願い、オスカー。
生き残ることを優先して考えてね…。
[両手をそっと組み、彼の無事を祈った]
若者 テッドは、メモを貼った。
2010/08/05(Thu) 16時半頃
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―昼・親方の家→午後遅く・村のどこか―
[戻ってきた若者の、出て行くときよりはましになった顔を見て、親方は何も言わずに飲み物だけを出した。 それにありがと、と小さく笑って口をつけて。
枕元に放置していた鉈を取りにもどる。 今迄は用心のため、だったけれど。 今度はきちんと守るという意志を持って、人を傷つける凶器を手にした]
今夜は、間違えない。
[小さな呟きをひとつ。 誰が、なんてまだわからないし。 儀式が必要なのか、続けるべきなのか、それともやめさせるべきなのかも決まってないけれど。
それでも――もう、こんな哀しいことがおこってほしくないと、思っている。
そして午後も遅くなった頃、また村のどこかをふらふらと歩いている]
(194) 2010/08/05(Thu) 16時半頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2010/08/05(Thu) 19時半頃
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―夕方・村のどこか→広場―
[どこにいくとも定めずに歩いていた。 親方の家の前でわかれたミッシェル>>209の冗談を思い返して、からかわれたことを怒るべきかいつも通りなのを感謝するべきか、複雑な思いにとらわれたりもしながら。
教会のほうから広場へと向かうイアン>>202の姿が見える。 昨夜の森>>89で逃げ帰る直前に言われた言葉を思い出した]
足元や背中やら……気をつけろとか言ってたけど…… 何か知ってるのか?
[ようやく考えることができるようになって不思議そうにイアンが歩く姿を見ていた]
(212) 2010/08/05(Thu) 19時半頃
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―夕刻の広場― [そんなことをつれづれと考えながら広場にやってきたところで、トニーの声が聞こえた]
ん? なにが俺の分もあるって?
[きょとりと首をかしげて、トニーとヴェスパタインのほうへと近づいていく]
(214) 2010/08/05(Thu) 19時半頃
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―夕刻の広場― ありがと、トニー。
[トニー>>217から手渡された黒パンを受け取り。 司祭の調子が悪いと聞いて、そうか、と呟いた]
具合よくないのか…… そ、だな。明日、行けたら顔を出すことにする。
[うん、とひとつ頷いて、トニーに約束した]
(218) 2010/08/05(Thu) 20時半頃
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―夕刻の広場― [イアンの話を黙って聞いている。
昔に同じような話を聞いたことがあるのか、ところどころ知っているような気がしながら。
同じ話を聞いている、みんなの顔を、伺うようにそっと見た]
(230) 2010/08/05(Thu) 21時頃
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[咽たトニーに驚いた]
トニー、大丈夫か?
[ポケットをさぐってもハンカチなど気のきいたものは持ってなくて。 ただその背中をさすってやる。
この小さな背中もまた、守る対象なのだと思いながら]
っと……鐘が、なったか……
[儀式の鐘が鳴る。
それは、若者にとってはもうすでに、死を呼ぶ鐘にしか聞こえなかった]
(234) 2010/08/05(Thu) 21時半頃
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―儀式が始まる頃の広場― [巡礼の鐘に気をとられていれば、後ろから近づく気配>>239など気づくはずもなく。
不意に、軽くとはいえ首を絞められて、ぐえ、と情けない声を出した]
――っ、誰、だ?!
[首にかかる手をつかんで引っぺがすことができたら後ろを振り返り。 犯人の手をつかんだまま睨もうとして、ミッシェルだったことにがっくりと肩を落とした]
〜〜〜ミッシェルかよぅ……
[はぁ、驚いた、としみじみ呟いた]
(241) 2010/08/05(Thu) 21時半頃
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―巡礼の鐘が鳴った広場― [笑いながら言われた正論>>243にうぐぐ、と黙ることしかできない]
そ、そりゃそうかもしれないけどさあ……
[ぶちぶちと呟き。 ミッシェルがペンダントを差し出すのにはきょとりと不思議そうに瞬いた]
え? 持っててって、なんで……?
[反射的にペンダントを受け取りながら、まじまじとミッシェルを見つめた]
(245) 2010/08/05(Thu) 21時半頃
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お守り……
――ん、そういうなら、預かっとく。ありがと。
[冗談めかしたミッシェル>>248に一瞬断ろうかと思ったけれど、約束だからと受け取り。 ポケットへとペンダントをしまい込んだ]
そうだな、何事もないといい……
[そして、守りたい人たちを守れればいい、と、ポケットの中のペンダントを握りながら願う]
みんな、森に向かったみたいだし、いくか。
[そうミッシェルに促して。
途中マーゴがこちらを見たことに気づいて、昨夜から、話をしていない幼友達にばつが悪そうに視線を逸らした。
そして皆が森へと入っていく後に続いて、森に足を踏み入れる]
(252) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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―夜の森― [マーゴがしょんぼりとしたのを見れば罪悪感がずきずきと刺激される。 だが、血に染まったピッパに縋ったマーゴにかける言葉は今はまだ思いつかなくて。 ミッシェル>>256の呟きも聞こえないまま、暗闇が支配する森へと足を踏み入れる]
……そう、だよな、マーゴとも、話をしないと……
[ミッシェルのおかげでだいぶ浮上したとはいえ。 やはり、あのときのことを思い返せば――思考は暗く没むのだった]
(257) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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―夜の森>>262―
うぐ。そ、そうだよな……
[マーゴのほうが頭がいいといわれて否定できる要素はこれっぽっちもなかった。 ぐっさりと突き刺さった言葉の矢はそのままにしおしおと頷き。
暗い森の中、ゆっくりと歩く]
うん……今日、は無理だけど……明日、話してみる。
[こんなときなのに、まだ明日が普通に続くと信じているのは愚かかもしれない。 けれども、明日があると信じていれば、そうなる気がして。
マーゴが生贄に選ばれることがないよう、祈る。 自分自身の命が絶たれる可能性を、まったく考えないままで]
(268) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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[傍を離れるというミッシェル>>270に一瞬心配そうな視線を向けて。 けれどオスカーの傍なら大丈夫だろう、とこくりと頷いた]
ん、気をつけて。
[早足でオスカーに近づいていくのを見送り。 ほのかなランタンの灯りで、誰がどこにいるのか確認するように視線をめぐらせる。
とはいえ暗い森の中、ほのかな明かりでは離れた場所に居るものの姿など見えるはずもなかった]
(278) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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[オスカーの元へと向かったミッシェル。 ヘクターと話していたマーゴ。
トニーの声は聞こえた気はするけどどこに居たのかはわからず。 きょろり、と探すのは――ニール。
昨日のことでひとつだけわかったのは。
すくなくとも、己の手で誰かを捧げれば。 生贄に誰かが選ばれるとしても、守りたいものの一人は守れるということ。 だから――若者にとっては口煩いニールは、守る対象では、なかった]
(287) 2010/08/05(Thu) 23時頃
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……トニーも、オスカーも、マーゴも、ミッシェルも……
[無事に森から出れるといい、と呟く。 ヘクターとは儀式が始まってからあまり言葉をかわせていなくて、明日、話したいとは思う。
ニールは儀式のことで口を滑らせたときの反応が恐かったから……もしかしたら、という思いがある。
そう、若者は自分が殺されるかもしれないことなどなにも考えないまま、誰が疑わしいのか、暗い森の中で考え続けている]
(289) 2010/08/05(Thu) 23時頃
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―暗い森―
[ニールとヘクターの姿を探すように、周囲を見る。
イアンやヴェスパタインを疑わないのは、やはりよそ者だとおもうからか。 ヴェスパタインには聞かされた話の続きが知りたい、とも思う。
けれども、あまり声を掛けていなかったから、今になって声をかけるにしても、どうかけていいのかわからない。 そんなことをつらつらと考えながら、森の中を歩く。
周りの、ランタンの灯りからはあまりはぐれないようにしながら。 昨日、ピッパを殺した付近に近づけば僅かに表情を暗くして。 それでも考えるのは、誰を、手にかけるのかということ。 若者自身が、誰かの手にかかる可能性もあるということを忘れ去って、危機感のない彼はただひたすらに、友人達を守ることだけを考える]
(293) 2010/08/05(Thu) 23時半頃
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―夜の森―
[ピッパを殺してしまった付近で、足が止まる。 唇をかみ締めて暫し瞑目し。 それから、小さく呟いた]
なあ、ピッパ。 次は、誰が、来てほしい?
[答えは返らない不穏な呟きだけが零れ落ちる。 腰に下げた鉈を手に。
さあ、今宵血に濡れることになるのは、誰だろうか]
(301) 2010/08/05(Thu) 23時半頃
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[ミッシェル>>299が戻ってきていたことを知らず。 不意に声を掛けられて驚く。
呟き>>301は聞こえてしまっただろうか、と落ち着きのない視線を向けて]
あ、ああ、生きてる、けど……
[自分の考えに没頭していて記者の話はまったく聞こえていなかった。 ミッシェルがオスカーへと話しにいった理由がわかれば、そうか、と頷き]
どうだろう……元気になってくれると、いいけど。
[遠くに見える友人の背を心配そうに見つめた]
(304) 2010/08/05(Thu) 23時半頃
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へ、んなことなんて……
[何も考えてない、というようにミッシェル>>309にぶんぶんと首を振った。
けれど、静かに伝えられた言葉に、驚いたように動きが止まる。 その背中はとても無防備なものだった]
とめない、って、ミッシェル………
[それで、いいのか、とは口には出せなかった。 誰かが血に染まるのだから。 それは己が思い描くものか、違うのか、己自身なのかはわからぬままに、血が流れることだけは、なぜか確信していた]
(312) 2010/08/06(Fri) 00時頃
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