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……穣司!いいかい、もう少しだからね!
[見るからに具合の悪い穣司、そして穣司程ではないにせよダメージの残る自分。
通信機から聴こえた、黒木の安堵混じりの声に背中を押されるようにして研究所へと向かった。今は少年の身体を守らなければ。
大丈夫だ、リーダーのいるほうはきっと何とかなる―そんな暢気な思考をどこかに残して。]
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[それは、ほんの少し前の出来事だった。
彼女が油断していた事を悔いる時は、さてあるだろうか。]
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【人】 放蕩者 ホレーショー― 研究所 ― (3) 2011/12/18(Sun) 01時頃 |
【人】 放蕩者 ホレーショー[立ち尽くす黒木の後ろから、真琴が譲司の元へと走り寄る。それが出来ない自分に黒木は一瞬、歯噛みして視線を落としてしまう。だがそうした顔を見せるわけには行かない。すぐに険しい顔を計器類へと向けた] (10) 2011/12/18(Sun) 01時半頃 |
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[穣司と研究所に帰り着いた後、どれくらい経った頃だろう。
心身共に疲れていた、その緩みが油断を招いたのか。]
…!!
[研究所で水を飲もうとした自分の身体は悲鳴を上げる間もなく吸い込まれていく。
月光の差す隙間もない程暗く深い闇に満ちた場所*へと*]
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【人】 放蕩者 ホレーショー[渋い顔をして、項垂れた。白百合仮面を前にしておめおめと敗走した自分とてシュウを叱りつけられる立場にはないのだ] (22) 2011/12/18(Sun) 02時半頃 |
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― 人狼殿・貴賓室 ―
[束の間意識を失い、次に目覚めたときには見たことも来たこともない―当たり前ではあるが―場所だった。
敵の一員と思しき者に誘われた先、やけにかわいらしい茶請けやアンティークな家具を、睨みつけるようにして過ごす、
と、ノックの音に顔を上げ]
…あんたは…
[直接対峙した事はなかったが、白百合十字軍だとか何とか名乗った酔狂な女と同じ匂いがする。
彼だろうか、彼女だろうか、いずれにしても”そいつ”の勧めにも頑として紅茶などには手をつけず]
毒じゃなくても何が入ってるか分からないからね、遠慮するよ。
あんたらに教えてやることなんかないさ…
配下だなんて言って、使いっぱしりと何が違うんだい?猫舌のミケちゃん?
[簡単に攫われた自分への苛立ちも混ぜ合わせた暴言。
ミケイレーチェスと名乗った者の頭を一瞥してふんと顔を背けた。]
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ワルのパシリさんのお茶会のつきあってやれるほど、あたしは暇じゃあないんだよ。
[一人茶菓子や紅茶を楽しむ姿を完全に視界から外す。
敵意の表明と、喉の渇きや空腹を忘れる為に。]
ドナルド様だかカーネル様だか知らないけどね、あんたの名前なんかどうだっていいよ。
正しく呼んだって何を教えたってあたしを返しちゃくれないんだろう?
[自分の感情が伝染したかのように苛立たしげな音が届く。
今心配なのは仲間、そして家族のことだった。
白い女ことヨーランダの作戦で民衆が敵の配下に回っていることなど知る由もなく、知ったならばその中にいるであろう一般人である伴侶の事を思い愕然とするだろう。]
胸元で光を放つウルフバスターに目を見開いた。
【人】 放蕩者 ホレーショー― 研究所 ― (53) 2011/12/19(Mon) 00時頃 |
心配ご無用。
[誘導尋問で弱みを吐き出させられたら堪らない。
自然、返事は短く切り捨てるようなものになる。
ミケに茶を飲もうと声を掛けた人間というのは一体なんなのだろうと逸れそうになる思考を封じ、指さされたウルフバスターを握り締める。]
これはあたしのもんじゃないからね、勝手にやるわけにゃいかないんだよ。
どうしても欲しければ粘土ででも作りな。
[握り締めた指の隙間から光が漏れる。
仲間のものも光っているのだろうか、そう思えば手の力は一層強くなった]
【人】 放蕩者 ホレーショー 連中は一体、何が目的なんだ!? (55) 2011/12/19(Mon) 00時頃 |
知らないよ。時々勝手に光るのさ。
[太古の昔仲間としてこれを改造した者たちの記憶が起こすのか、それとも自分の深層心理か。
理由を尋ねられても知らないものは知らない。
延びてくる手を払おうとするが、それには及ばなかったようで]
…?
[ミケの胸元の金を見つめる。
あれもウルフバスターと同じようなものだろうか、やけに整った顔が曇ったのが気に掛かる。
下っ端の、更に下っ端が自分を悪の長の元に連れてゆこうとしたなら”自分で歩けるよ!”などと言って自ら歩き出しただろうか。]
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【人】 放蕩者 ホレーショー[>>57な様子のシュウを見て、ニヤニヤ笑いを始めた黒木。機転を利かせてこちらへ回ってきた譲司に向き直り、意図的にシュウを視界から外す] (67) 2011/12/19(Mon) 01時半頃 |
【人】 放蕩者 ホレーショー[ ――…その時… (70) 2011/12/19(Mon) 01時半頃 |
[…意識が明滅する。]
何や…ここは…ぐっ…
[意識はまるで沼の中にいるよう。
敵に斬りかかり、しかし、黒い瘴気で目の前が白く黒く閉ざされ。]
……姉貴……?
[ふと死んだはずの姉が隣にいる気がした。
無論、それはあり得ないこと。
先の戦いで忍びの里は焼失し、姉は自分を守るために死んだはずだ。
しかし疑問が膨らむ間もなく、また源太の意識は闇に沈んだ。]
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[むっつりと不機嫌に押し黙ったまま連れて行かれた先、一人の男―彼がミケに名を与えたという長なのだろう―がいた。
いかにも悪の親玉といった姿をちらと見て、]
…源太。
[仲間の方に視線が向く。
うなされている様子は普段の元気な姿とは違い直視しがたく、そちらからもすぐに目を逸らした。]
"下弦"のウルフキラー…
[落とした視線の先には黄のウルフバスター。
ドナルドといっただろうか、悪の首領である彼の言葉が耳に残っている。
かつてそう呼ばれていた武器はしかし、今は正義の色に染められて]
……大丈夫、あたしたちは負けない…
[ぽつり、自分を奮い立たせるように呟いた。]
呟きに反応するように、仲間の呼びかけに応える様に再び光を放つウルフバスターを見詰た。
【人】 放蕩者 ホレーショー― 回想:研究室>>70 ― (93) 2011/12/20(Tue) 00時頃 |
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