人狼議事


226 【突発誰歓】君の瞳に花咲く日【RP村】

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[――疲れた。
指先一つ、ピクリとも動かない。
眼だけ動くのが奇跡なのかもしれない。

今が何時なのか、窓もなければ分からない。

一先ず眠りについて――また起きられるだろうか?
次に眼が覚めた時に、再挑戦だ――。
まだ、やることがあるんだ――死んでたまるか――**。]


あああああああっっ!!!!
うああああああああああ!!!!

……っ。

[――眼が、覚めた。

目覚まし時計は、じぶんの喉から出てくる叫び声。

良かった――。
まだ、生きてた。
微かに残る意識の最中、あたしは生き汚くそう思った。

知らない間に息が切れていて――喉から下は痛い痛い苦しい辛いと訴えてくる。]

……はぁ、すぅ、はぁ。

[ゆっくりと――まずは息を整えよう。
――記憶に残るリズムに合わせて。
そう、あの人が刻んでくれた――。]


"何らかの突然変異を引き起こしている――?"

"まるで――、化け物じゃないか。"

[遠い記憶に、そんな言葉を話す誰かの姿がある。]

……っ。

[誰のことか?
あたしは目覚めて、同じことを思ったよ――。
あたしのことだ。
まるで化け物みたいじゃないか――ってさ。]


[息を整えるのに、力を使う。
時間をかけて――そう、ゆっくりと。
落ち着くんだ、あたしの身体。

――微かに、動けた。
そうだ。
さっき、声も出せていたじゃないか――。
ゆっくりと、そろりと腕を動かして――。]


[――なんだ、これ。

あたしの腕があった所には、代わりに別のナニカが生えていた。

それは文字通りに毒々しい――紫色の腕のような何か。
前から、指先は紫色だったけれど――それが腕まで広がったらしい。

あたしはそれを見て――笑うしかなかった。
あはは。冗談きついよ。
レベルでも上がっちゃったの?
――なんて、現実には唇の端が微かにピクリと動いただけだけど。]


[あたしをも殺す毒に、必死に耐えようとして――。

いきようとして――。
――にんげんをやめそうになっている?

なんだか、そんな気がした――。]

あ…あああ。
ああ……。
お…え…い…う…。

[また、意識が遠退きそうだ――。

――化け物――。
どこからか聴こえる声――。
せんせーの声?
……それが、トレイルの声に聴こえる気がして――。


悪夢の開幕だった。]


[――眼が覚めているのか、それともここは悪夢の続きか。
見慣れない病室にあたしはいる。

あたしの腕には黒い小手のようなものが取りつけられていた。]

なん・・・だろ・・・。

[少しだけ喋れるようになっている。
そして、腕を動かしてみると――。]

・・・。

[これは――。
せんせーがあたしにくれたペンと、同じ材質で出来たものだろう。
あたしは、そんなに寝ていた?
いや、これは――事前に用意していたものを取り付けたのだろう。
何の為に?治療用?
・・・最初からこうなることを、予想されていた?]


[しかし――激しい痛みや苦しみは、少し引いていた。
身体はダルいし、軋むような痛みはある。
それでも――大分、マシになっていた。
死ぬ――と、思っていた。
そこからすれば、多少は回復したと思える。]

・・・ん。

[手を伸ばせば――、ペンとノートを手に取れた。
この黒くてごつごつとした小手は、ちゃんと動かせる。
妙な管が小手や身体に沢山ついている。
点滴とか――だけでは、無さそうだけれど。

あたしはノートに何かを書きだした。
――次、あれが来たらもう耐えきれない。
時間が無いのだ。
動けるなら、動けるうちに――。
これをせんせーが届けてくれるかは、分からないけれど。
その為にあるとしか、思えなくて――。]


[――タイトルは、君の瞳に花咲く日。]

・・・。

[あたしが、この歌へ籠める想いは少し変わっていた。
覚えているよ――とは、もう歌えなくなっていた。

きっと、その前にあたしは――。

でも。
――この歌を、ヒナちゃんや、もしタルトちゃんが歌うなら。

憶えて、いて欲しいと――。
あたしの分も、憶えておいて欲しいと。
それも籠めて――。――詩を作る。
トレイルや、病院のみんなのことへの想い――。

悪くない人生だったな、と穏やかに想う。
書きながら、あたしは微笑んでいた。]


[ヒナちゃんが歌うパートの部分は、白紙にしてあった。

どんな歌なのか、音程とかも違うページに注釈をつけてみる。
それは、ナナオなりの書き方だったけれど――。
子守唄が書かれたページを見れば、意味は分かりやすいかもしれない。]

・・・。

[こうして、書き記していると――。
今は、夢の中にいるのか。
起きているのか。分からない。
ひどい悪夢を見ていた気がする。
――目覚めることが出来たのは、まだ生きようとしていたからだろうか。]


[――すぅ、はぁ。
呼吸を意識してみる――。

生きていることが不思議でならない。
既に死んでいるとしても驚かない。
化け物じみていると、思う。
でも――、だからどうした。
散々悪夢を見て魘されていたけれど。
――良いんだ。良いんだ、あたしはこれで。
病院で過ごした日々は、哀しいことも沢山あったけれど――。
決して不幸なだけだったわけじゃない。
良い友達をもって、小さな子と遊んで――。
患者仲間と話したり、日々を過ごして――。
なんだ。あたしは、それに結構満足していたじゃないか。]


食堂のおっちゃんや、せんせー。
ナースのみんなや、今までいなくなってきた患者のみんな。
憶えているよ。
――辛かっただけじゃ、なかったよね。
沢山、笑ってたよ。
この病院はさ。患者のみんなを閉じ込めいて、治療する気がなくて――。
嘘ばっかりで――なんていう冷たい感じの一面もあるかもしれないけれど。
あたしは、ここは暖かい所もあると思う。
その想いも、ここに歌ってみようか――。
ありがとう。って、想っているからね。

もしかすると、必死に助けようとしてくれた結果が――。
この、黒い小手とか・・・なのかなぁ、って。
良く分からないけれど。]


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