246 朱桜散華
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ま…待て!
待てよ!置壱!!
[呼び止めても止まらぬ置壱、廊下を走り進む先の居間に姿が消えれば、鞘を抜き捨てそのままの勢いに背後より刀を振るう。]
シュン――
[寸のとこで空を裂き切っ先の重さに耐えかね態勢を崩す、しかしすぐに突いて整えると二度、三度弾かれ4度目の打ち込みにその渾身を籠める。]
…はぁ…はぁ…邪魔する…な…
っぐぅ……
[競り合う刃をギリギリと押し進め、そのままいけるかに見えたそのときに急に胸が苦しくなり一瞬の隙をつかれて刀が上に弾けあがる。]
ああっ…
[片手でかろうじて握る刀にもう一度手を添えて跳ねる刀を抑えようとしたとき、はっきりと鮮明に映る自分の胸へと伸びていく鉈の切っ先]
[ズンっ…と重い衝撃と痛みを覚え、両手で握る刀が横に流れ落ちて膝と共に床につく。]
ば…か、な…
[目の前が白くなり、全身の力が抜け落ちて力尽きる。 意思は寸断に途切れ、桜を想う暇さえ残さず崩れ落ちた。]
━━━しばらくして━━━
[夢は半ばに途切れ、悔恨に苛まれて魂は未だ正気に戻らず
囚われ彷徨う妖かしの一部と化して桜の元に向かう。繰り返す。死の痛みが何度も魂に刻まれ、叫びながらその桜の周りを漂うだろう]
[桜の根元にて静かに佇む]
─────…………
[ふ、と。
何かが桜へと飛来し、周囲を漂う気配がした]
……かめにぃ、
[叫ぶそれを、そ、と呼ぶように口にし見遣る]
[いつしか桜の下には生者も集まり来る。
妖の者としての姿を隠すことも無く、桜の花びらを纏う丁助。
それに対峙するかのように在る日向。
坂からは辰次もやってきたようだ]
────………
[志乃は何も言わずその様子を見遣る。
ほんの少しだけ、悲しげに眉が寄った]
オオオオ……
[周り漂う魂は朧気に思念体のように呻き声をあげて声のする方へ…]
オオオオ…イタイ…
ク ライ…
[声のするものを囲みやがて纏わりつくように体を覆い
始めると呻きが発する端的な叫びが聴こえることだろう。]
イタイ…イタイ…イタイ…イタイ…
[いたい、くらい、と亀吉であったものは言う]
……かめにぃ、もう、いたくないよ?
[そう呼びかけながら、纏わり付くものに指先を添えた]
いたくない。
[繰り返し、指の腹で彼を撫でんと手を揺らす**]
ォォォ…
[纏わりついた魂が人型となって志乃の前に現れる。]
いたい… いたいよ…志…乃…
[身体中に張り付いた桜、指が触れるとポロポロと桜は落ちて、しだいに姿もはっきりしていく。 しかし目は窪んだ穴となり瘴気を吐き出して、胸に突き刺さった鉈は深く食いこむ。悪霊の様相がそこにはあった。]
し…の…
うううう…とって…タスケ……
オォォ…
[志乃を認識し、縋るようにして足を掴む**。]
[人型となった纏わりつくものを指の腹で撫でてやる。
撫でる度に零れ行くのは桜の花弁。
剥がれた部分から亀吉の姿が徐々に見えてくるのだが]
──── っ!
[目は窪み、窪んだ箇所から瘴気を漂わせる姿に志乃は息を呑んだ。
悲鳴が上がらなかったのは良かったのかどうか。
胸へと視線を転じれば、これが亀吉の死因なのだろう、鉈が深く突き刺さっている]
[死の記憶に苛まれているのだろうと考え、もういたくない、と声をかけていたのだが、亀吉は死して尚、痛みから解放されていないらしい。
とって、と。
たすけて、と。
足に縋り願う様子に、志乃は逃げることなく亀吉へと向き直った]
…かめにぃ、
とってあげる、から。
── 自分を、ゆるしてあげて
[魂は強い未練を残してしまうと歪められてしまうという。
志乃は思い残しはあれど、ないてくれるひと、弔ってくれる人が居たから正気を失わすに済んだ。
もし、亀吉がそのような状態であるならば救ってあげたいと。
願いながら、鉈の柄に手を伸ばした]
んっ……!
[志乃は非力だ。
けれどここは魂の世界。
想いが強ければ。
亀吉を悪霊へ貶めんとするものよりも想いの力が上回れば。
きっと抜くことが出来ると信じて柄を引く*]
― 刹那 ―
[雨と雷鳴を背に立つ男の影は、どこか危うい。
よもや、との疑念が心の隅に泡のように浮かび上がるが、
助けを乞う声を聞けばすぐさまそれも沈むんだ。]
[そう、確か、家中に迎え招き入れたはずだ。
傍に立ち、二言三言言葉を向けもした。
だが己の問いも、返ったか分からぬ返答も、
現在は記憶の中からすっぽりと抜け落ち。
覚えているのは刃が身体に食い込む衝撃ひとつ。]
(――― … )
[致命傷であることは判り切っていた。
丁助は何か言っていたろうか、音は届けど認識には至らずに。
声ならぬ声を絞り出すが、身体は鉛のように重く。
やがて、意識も視界も漆黒に塗り潰されて]
― 狭間 ―
………
[気づけば、己の躯の傍に立っていた。
絶命の淵において靄がかっていた意識は、
現在は不思議な程澄み切っている。]
これは、死に切れていないって奴…かな。
ま、無理もねぇ。
[血の海に眉を潜め、手を伸ばしてみるが、
触れようとしたものは悉くすり抜けてしまう。]
おう、辰っつぁん。
済まないな、先にこんな風だ。
…お前さんには何から何まで、手間ー掛けさせるようで悪いな。
[辰次がやってきたのには、
届かぬと知りながら、生前と同じ声を向ける。
辰次の様子から、桜に魅入られし者の気配は受け取れぬ。
己の魂に僅かに残った感知能力も、警鐘を鳴らしてはいない。
だから恐らく、ひと一倍正義感と責任感の強い彼には
二重の意味で世話になることになろう。
事が終わった後の埋葬然り、
―――弟分のこと、然り。]
[暫しの間其処に佇んだ後で、
何が起きているのかを把握するのが先決と、
往けぬ魂魄はふらりと村を抜け、丘を目指したのだった。**]
ぎ……ぐがぁ……
[鉈が胸より粉のようになって外れ、徐々に薄い身体ははっきりとした形になってどさりと志乃の前に崩れ落ちる]
……し………の…?
[接した感触がしだいに暖かな慈愛のような、人の気持ちに触れだすと正気に戻って記憶を辿らす。]
…ぼく…は…
…僕はとんでもないことを…
[悔いても戻らない深い罪の意識が自分を襲う。自我が消えそうになってその場に泣き蹲った]
[鉈の柄を引き抜くと共に、それは粉のようになり掻き消えていく。
柄を握った志乃の両手には何も残らず、目の前に整然と同じ姿の亀吉が現れた]
かめにぃ…!
よかった……
[救うことが出来た、と。
志乃は安堵の表情を浮かべる。
己のしたことを理解し、泣き崩れる亀吉の傍へと寄ると、そっとその肩に右手を添えた。
落ち着かせるように緩やかに撫でてやる]
…かめにぃ、
桜、咲かせようとしたのは、どうして?
[今際の刻の記憶は薄い、けれど。
亀吉が桜を咲かせようとしていたのは薄らと聞こえていた。
志乃は自分を手に掛けたことは問わず、その原因となったことを問いかける]
う…うう…
[泣き崩れた自分に差し延べられた手、志乃とはっきり認識するものの顔はあげらずにその撫でてくれる手にただただ泣くばかり。しかし理由を聞かれて記憶を辿り。
少しずつ彼女にその始まりを話していく]
声が…
血を…血が…必要だって…
美しい…女性の声が僕を誘うんだ……
父が…母が……あっ…ああ…あ…
[再び錯乱し、頭を抱えるとぶんぶんと振り乱す。]
声……女性の、声…。
[血が必要と求める声。
伝承の通りならば、それは桜、ひいては巫女の声だと言うことになろうか。
丁助は異形となっていた。
ならば亀吉は。
刀を使っていたことから人の身のままだったのだろうと推測する]
… うん … そ っか
[父も母も手にかけたと思しき言葉にしばし返答に窮した。
頭を抱え振り乱す亀吉を、尚も撫でてやり]
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