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そうする
[
こういうのは直接、ちゃんと
聞くべきだろう。]
――、
[飲む、と、言ってくれたはいいが。
全然口に合わなかったらどうしようか、と、見守って]
――苦い。飲める?
……そか。よか、った。
一緒に、飲めたら、いいかなと、思って。
【人】 営利政府 トレイル[まさか店主が、 (154) 2015/08/08(Sat) 23時半頃 |
[自覚して、爆弾をばら撒くような
高等手段など、獏に備わっていない。
薄明りに赤く染まった顔色
伝わったか。
[すっ呆けているわけではない。
至極、真面目に、
伝わったならこの言葉が正解なのだ、と、学習した。]
……… 百面相。
[寄せていた眉間と、眉尻の角度が緩む。
ぐるぐる、カフェ・コレットが描いた渦みたいに
表情を変化させる横顔を眺めて、指摘した。
―――この表情をさせているのは、自分。
自意識過剰でも、流石になく、自覚して
ふ、と、鼻先から洩れる笑みも、甘いので。]
あんたが謝るのは、違う。
俺が勝手に、狡いと思っただけだからなあ。
[伸ばされかけた、指先
視線を伸ばしてから、手を差し伸べた。攫う心算だ。]
……ん。任せ た
[
代金、……
[おぼつかない指先で、
財布を取り出して、
ちゃんと、札を出せたかわからない。]
……ん。
[送る。何だか、嬉しい。
足が少しふらついた、けど。だいじょうぶ。]
[
俺がいくら鈍いって言われてても
勘違いのしようも、ない。
本当に、エフの言うとおりに見えてるに違いない
表情が多少緩んだのは、
よかった、と思った。
甘い
甘い、わらい。
もっと、聞いてみたくなる。]
でも、……原因は、俺なのに …?
[さらわれる。指先が熱い]
[ケイが店長を促したので
会計は、店長の住まうカウンター。
客の出入りは、その間も続いていて
本日も夜の営業は盛況しているようだった。
払う金額は、昼の分、コーヒーを一杯含めた分。
サービス分とか、お礼とか、昼時のツケとか
おれが口にしなければ如何とでも伝わりかねない。
―― 多い、と拒まれさえしなければ
その金額を支払ってしまって、席を離れた。]
隠しているのも
楽なことばかりじゃあ、ないからな。
[多分、きっと、喜ぶ
勝手ながら、おれはそう、頷いた。]
うん。
…… 気、使ってくれたのか?
[舌の嗜好。
苦味とアルコールの熱は
口の中に、心地よく残っている。
一緒に飲めたら
指先を攫い、引き寄せがてら、尋ねた。
―――しかしながら、財布を出す指
おれの指で制すのだ。
覚束ない指を、空いた、もう片方の指で。]
今日は、おれが払うから。
また、来たときに、あんたが払えば良いな。
……… これからも、また、来るんだから。
【人】 営利政府 トレイル[養父の教えと、温かく心地いい環境のお陰で。 (178) 2015/08/09(Sun) 00時半頃 |
[これからも、また>>*42
蛇のことばを借りて
リツが口にした、二杯か、それ以上の
アルコールの仕方を利用して、有耶無耶を、求めた。
彼の、頷く仕草まで覚束ないから
おれはまた、昼間のように
眠気を湛えたみたいな足取りを、合わせて。]
ご馳走様。
……… また、来る。
[店の、店員に、店長に、告げてから
約束通りに、家まで攫うから、店を出た。]
[
あんたも、…隠すの、たいへん?
[ちょっと、気になったのだ。
心臓を宥めながら――]
飲 むなら、好きなもののほうが
いいだろうと、思っ …て。
[財布を出すのは、制された。
なんで、と疑問符浮かた。]
――ぁ、……
うん、……じゃあ、そのとき、払う。
今日は、ありがとう、で
[ふわふわした意識で、ああ、また、来る、これる、一緒に、と。つい、頬が緩む]
[からん、と、ドアベルは昼と同じ、響き。
夜風は夏の空気を含んでいて
頬を撫でるそれが、心地よかった。
店の前はまだ、相変わらず、世界から隔絶された空気。
ぽつ、ぽつ、点る明かりを頼りに
繋いだ、リツの指を引き寄せながら、送り獏。]
原因が、あんたでも。
おれにこういう顔をさせたいわけじゃあ……
ふああ、 無い、んだよな?
[紛れた空腹感が、リツ
外に出た途端に欠伸を漏らすのだ。おれは。]
ごちそう、さま
[エフに倣う。
歩いてくれるのが、ありがたい
ぬるい夏の風に目を細める。
手を、離したら
迷ってそのまま、夢の中みたいにひとりになりそうで、引かれるままに身を寄せる]
――、
[心音、あがる。]
ん、――させたいわけじゃ、ない。
……わらってたり、とか
そういうほうが、……いい
[酒は、少しだけ俺の言葉を流れ出やすくする、らしい。
道を行く、俺の家、あっち、とさすがに足が覚えている]
【人】 営利政府 トレイル あ、ああ……うん、 (197) 2015/08/09(Sun) 01時頃 |
―ほろ酔いのころ>>*45―
[酒もほどほど進んだころ、
コテツ店員にぽつり、とたずねられた。
――?と疑問符ふわり。それから]
おどろきは、してるけど
こわく、 ない。
[ほんとうのことだ。]
――いい、店だな って
おもってる
[いつもより、ちょっとだけ、口数多め。]
[
長年に渡る、いままでの現と夢の行き来を思い出す為。
寝て、寝て、起きて、寝る、繰り返しの記憶。]
おれが、大変だと言ったら………
流石に、なんだ、叱られる覚悟は、する。
[正直に、答えた。]
それは、あんたも同じだ。
……… 好きなもの、飲めたか。
[俺の目にも甘く映ったカクテルの連続。
店長の耳打ち>>*43を思い出して、ふ、と、息を吐いた。
酔えるくらい美味いものを提供されたのだろうから。]
[金額の受け渡しは
獏にしては強引に、店長>>*43の苦笑いに、負けない。]
少ないより、良い。
[次のサービスに行き付く、橋渡しに。
美味い飯も、美味い酒も、独特のコーヒーも
また、いつものように、期待しているから。
――― そんな、胸の内も、まあ多少。]
心配ない、……… ちゃんと送り届ける、から。
今日は、ありがとう。
おやすみ。
[去り際には、何時ものように。]
――― 帰り道 ―――
[段々と、ぽつりぽつりとした明かりが
現実味を帯びて来て、星明りも落ちる、良い時刻。
擦れ違うひとは流石に、疎らなので
厭、と言われなければ離さない、指を繋いでの帰路。
身を寄せた者同士。傍らとの距離は、近い。
徒歩の速度もゆるいので、帰り付く頃には
ほんとうに、良い時刻になっている筈だ。]
うん。
…… だったら、あんたはやっぱり、謝らなくて良い。
[良い
リツが辿る帰路を進んで、横顔は、はは、笑う。]
あんた、着くまで、寝るなよ。
[足取りも時折覚束ないリツに
まさか、おれが、こんなことを言う日が来るとは。
獏なりの感慨を覚えながら
店を出る際の、アマノの様子を、思い出した。
小さく笑った表情>>*46は、眠気に淀むいつもなら兎も角
腹を満たして醒めていたおれならば、気付けたので。
――― まったく、いい店だ。
元は人外が、今はひとが、切り盛りする不思議な店。
きっと、また、訪れる、一緒
―マスターに>>*43―
[苦笑いのマスターと、
やや強引な受け渡し、
ゆるやかな瞬きが切り取った。]
―― うまかった、す。
―― また、きます
[>>*47 ありがとう、と。
さっき言ってくれたコテツのほうも、
去り際ちょっと見て。
つぎ、会うのも 楽しみ。]
― 帰り道 ―
[のんびり、歩くのは
久しぶりだ。
いつも、走ったり。
急ぐような、早足が癖なので。
エフがとなりにいるせいも、あるか
……なんで?
[謝らなくていい理由になる、のは。
笑うようなら、まあ、いいのか。いいのかな。]
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