87 -Dying to Live, Killing to Dieー
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負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2012/04/26(Thu) 00時頃
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…まだ、生きてんす、ね。
[何人死んだのだろう。 暗闇、静寂。 短い眠りは確か失血のせいだったか。
かすかに動く気配は、お茶を淹れる意外な姿だった。 普段やっていた奴がもう居ない。 それをなんだか実感する。]
シメオン、さん?
…正常で居られてンすかね? あんたも、俺も。
[自分もやはり飲み込まれてしまうんだろうか。 仲間たちの、ように。]
(8) 2012/04/26(Thu) 01時頃
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…もう、さ。 わかんなくなっちまいましたよ。
何が本当に正常なのか、なんて。
[チキチキ…と小さな音を立てて、何かが頭の中で組み変わる。 いや、やっと元に戻ったのかもしれない。]
きっとね、
本当は最初からこうなるべきで、今までがきっと故障していたん、すよ。
[見えない、照準は合わない。
それでも表情を失った顔で、同志だったものへと銃口を向けた。]
(11) 2012/04/26(Thu) 01時頃
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[射線へと飛び込む気配にも、トリガーは止まらない。 放たれた熱線は、一瞬だけ室内を眩く照らす。
床材が焦げる音から考えて、おそらくは何かを掠めただけ。]
(15) 2012/04/26(Thu) 01時頃
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[声に向かって銃口を向け直す動きは、まるで機械のように迷いなく正確無比。
再度引き金に力を込めた瞬間、騒々しい物音とともに脛に転がってくる椅子。 椅子の脚に足を取られ、大きく体勢を崩す。 転倒した拍子に、手から転げ落ち、床を滑っていくブラスター。
あぁ、こんなところばかりは、最後まで変わらないのか。]
(20) 2012/04/26(Thu) 01時半頃
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負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2012/04/26(Thu) 01時半頃
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[頬をかすめていく銃弾。 痛むのは命があるからだっただろうか?
ならば、既にもう自分は生きていない だって…もう痛くないんだ。
痛みに動きが鈍ることはない。 ただ、破損警告として認識できるのみ。]
(21) 2012/04/26(Thu) 01時半頃
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[ブラスターは認識範囲内から脱してしまった。 それがシメオンの方へ転がっていったのは、どんな運命の女神の悪戯か。
得物を回収するよりも眼前の脅威を殲滅せよ。 それは機械的な判断。 握力戻らぬ左手でも、手の甲に仕込んだ刃物ならば使える。
ジャキンと暗闇にチタンの刃が光った。]
(22) 2012/04/26(Thu) 02時頃
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っ!?
[閉じきった目でも何か感じたのは壁にでも"敵"にでもない、
異物に弾が触れた音。咄嗟に銃を盾のように構えたが]
うはっ、はは…!
[至近距離で爆炎を受けた上に、誘爆が続く。
眼はだいぶ落ち着いたが]
やられたなぁ…いいや、焦りすぎかなぁ?
[爆風に晒された側が爛れた様に焦げた臭いをあげる]
[それでも笑って、壁を支えに立ちあがる。
動く方の腕で銃を構えてシメオンに狙いを定めた]
ほらぁ、トドメささないとさ。
ころっ…殺しちゃうよ?
[壁に着けていた身が崩れてまた倒れ込む]
ちぇっ…ゲンカイか。 任務失敗? 完了?
わっかんねーなぁ。
[地面に伏して、片目だけで見上げながら]
仰向けが良いな。
[ごろん、と転がりながら、躊躇なく撃つ。
狙いも定まらないが]
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[机蹴って跳ねる音。 刃の煌きに、此方も刃物を振り上げる。
高く澄んだ音とともに、散る火花。
勇ましく叫ぶソフィアとは対照的に、此方は凍りついたかのように冷ややか。
歌聞く聴衆ではなく、受けて返すは対旋律。 打ち込まれたパターンのように、高揚もせずブレもせぬリズム。
歌い手はそれを御して熱狂を載せられるか否か?]
(27) 2012/04/26(Thu) 02時頃
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ははっ、返事替わり……あぁ、外れちった…。
[がちゃっ、と銃が床に触れる音がする]
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[喉元へと向けられた刃は、此方よりわずかに早い。 弾くのでは間に合わぬ。手首に食い込ませてでも止めようとする。
娘らしい肩までの髪を掴もうと手を伸ばし…
足元に転がってきた手榴弾に気づかぬは矢張り不運。 思っても居なかった方向から、閃光と衝撃とばら撒かれる破断片が襲った。]
(31) 2012/04/26(Thu) 02時半頃
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は、はははっ……。
あぁ、クツ、汚れっちった………?
[自分の靴を見ようと顔を上げて、銃に額を押し当てる形に。
頭を撃たれてなお目をシメオンに向けた]
も……るさ…しな…よ……。
[小さく咳込んで自分で目を閉じた。
涙の様な血の跡は、もはや赤黒く乾いているだけ*]
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[軋む。壊れる。 破損しているのはわかるのに、もう痛みとしては感じられない。
壊され壊れていくのは、大人たちの娯楽のために作られた戦争ごっこの駒にすぎない。
立ち上がれず転がるのは、もう片足が用をなさないから。 それでも片手はまだ相手に向かって伸ばされて…]
(32) 2012/04/26(Thu) 02時半頃
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[銃声は硝煙の香りと共に、伸ばした手のひらを貫き、右目から頭蓋へと入り込む。 片方虚ろとなった両目を見開いたまま、ソフィアの喉に手のひらの壊れた指は触れ、
硬直したまま、活動を停止した。]
(36) 2012/04/26(Thu) 03時頃
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負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2012/04/26(Thu) 03時頃
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