158 雪の夜に
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―港― [女は港で海を見つめている。 ナイトキャップを嗜んだせいで、 今朝の目覚めは少し遅かった。
閉鎖された町、多少の金品を握らせる程度では、 陸路も海路も融通は利かせられないようだ。 人狼というものの存在は、よほど禁忌であるらしい]
――……宿屋の女主人?そう、 妬みでも買っていたのかしらね。 それとも、自警団に反抗的な態度をとったとか。
[使用人の一人の報告、 女はその捕まった者が人狼だなどと、 端から信じていないようなくちぶりで]
(28) 2013/12/24(Tue) 22時頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2013/12/24(Tue) 22時頃
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[使用人はただ己の職責を果たす、 そして町の混沌としたざわめきのひとつ――、 >>30 人狼を暴く術を持つ者の噂話]
……、そう、面白い話ね。 実際にそんな能力のある人がいるのなら、 お目にかかりたいわ。
[あの司祭のような――、 女は人狼を暴いたのはその司祭だと信じていた。 まさか雑貨屋の青年がそんな能力を宿しているなどと、 考えるはずも、なく]
とにかく、この町を早く出たいの。 他に手段がないか、手を尽くして。
(46) 2013/12/24(Tue) 23時半頃
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[己の身には恐れることは何も無い。 時の刻まれぬ身は、何を築くこともなかった。 安らぎも愛しさも身を焦がす情熱も、 あるいは憎悪や復讐さえも、すり抜けていく。
あの時から、止まってしまった。 この空虚に何を留めることも出来ない。
――ただこの虚ろに響く“声”の懐かしさに]
(47) 2013/12/24(Tue) 23時半頃
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――……、
[最初はただの、 姉弟ふたりだけにしか聞こえない、 ひみつの内緒話だった]
(49) 2013/12/24(Tue) 23時半頃
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[使用人が去った後、 女は灰色の空を背景に、 変わらぬ教会を見上げる]
……人狼を、探る術。
[吐く息の白さに襟元を押さえる、 恐らくは、彼は何かを知っているだろうけれど、 ――今は会いたくない、とそう思う*]
(52) 2013/12/24(Tue) 23時半頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2013/12/25(Wed) 00時頃
寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2013/12/25(Wed) 23時頃
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―港― [海に降る雪、低く重い空、 寒々しい風景を瞳に写していた。 この町を出ることも出来ないのであれば、 港に足を留めている理由もなかった。
>>109 雪を踏む足音、ゆるりと振り返る。
まるでよく見知った者のように、 その青年は女の静寂を乱さない]
(136) 2013/12/25(Wed) 23時半頃
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[>>110 問いの言葉には、小さく首を横に振る。]
行き先はどこでもいいから、 この町を出たかったのだけれど…… 船を出しては、貰えないみたいね。
[差し出されたチーフ、 受け取り伸ばした指先にも、 ちらちらと白く小雪の舞う]
……そうね。 せめて、雪はしのぎたいわ。 エレクトラのラウンジにでも、行きましょうか。
[青年の名も素性も知らない、 その船は彼が離れることを余儀なくされた場所であることも、 また知らない。知ることは、ただ――]
(138) 2013/12/25(Wed) 23時半頃
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……折角だから、 あなたの話を聞かせてくださる?
[その青年がどこか所在なさげであり、 何か、怯えているようにも畏れているようにも見える。 そんなことくらいだ]
(139) 2013/12/25(Wed) 23時半頃
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[差し述べられる手に重ねる手、 女もまたごく自然に慣れたような所作で、 青年のエスコートを享受する]
ええ、あなたの話よ。
[エレクトラ号に乗っていた、 それにはゆると瞬いたが、女の紅い口唇が問うのは、その続き]
そして今はこの町に、いる。 ……そう、だから居心地が悪そうだったのね。
[望んで船を離れたのではないのだろう、 それは女もかつて知った、痛みだ]
(147) 2013/12/26(Thu) 00時頃
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[道行は青年に任せて、 目的の場につくかつかぬかの頃か、 女はぽつりと言葉を落とす]
……あなたが船を離れた理由は、 人狼とは何か関係があって?
[集会所の夜の彼の、 “人狼”という言葉への反応。
重ねた青年の手をやわと握る、 隠された眼差しは動かぬ方の片腕に注がれた]
(149) 2013/12/26(Thu) 00時頃
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[青年の手に重ねた指は、するりとすべり落ちた。]
……そうね、 私にこそ、心当たりは、あるわね。 私はその存在のあることを、確かに知っているけれど……、
[そしてその手は目深に被った帽子をとる。 黒髪はさらりと零れ落ち、憂いを帯びた蒼の瞳は、 目の前の青年をひたと見つめた]
たとえば、もし、 ――私が人狼だと言ったら、 あなたはどうしたいの?
[見守るような言葉と声で]
(161) 2013/12/26(Thu) 01時頃
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