人狼議事


56 いつか、どこかで――狼と弓のワルツ――

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幼い頃から、幾度となく奇妙な夢を見た。

会ったことも無い人々の夢だ。

カンバスに色を映す男。不敵な笑みを浮かべた和装の女性。
執念を内に宿した女騎士。真っ直ぐに、弓引く青年―――。

その中でも何度も繰り返し、繰り返し再生される悪夢。
転がる骸。充満する血の匂い。
胸から広がっていく、焼けるような痛み。

斬り拓けなかった未来は絶望に似て、

          ――― あかい……、そして、くらい。
 


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[眉を下げて此方を見る青年に、肩をすくめて首を傾げ]

 …あんた方の国に、か。
 それって片道切符?

[動けるか、という言葉に応えるように、ベッドから身を起こし、立ち上がる。
熱が引いたばかりで体はだるかったが、歩こうとすればどうにか歩けた。
まだ足を引くように、でしかなく、逃走するには覚束ないと言わざるを得なかったけれど。]

 拘束しなくていいの?

[後からどうのこうのと言われても面倒だ。
そう思って、両手をひらひらとさせた]


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― 草原 ―

[中立地帯の広い草原を駆け抜けていく馬車。
その後ろを追いかけて、必死に走る青年が一人]

 どりゃあああああああっ!!!!!
 待てやこらああああっ、……おわあっっ!?!

[踏みつけたのは非常に滑ることで有名な草で、つるっ、という感覚を覚えた時にはすでに遅く。
いとも簡単にバランスを崩し、青年は地面に激突した]

 ……ふごあぁっ!!

[―――しかも、顔から。]


 あ、だだだだ……。

[盛大に打ち付けた鼻を抑えれば、その手はべっとりと鼻血で濡れる。
草原を吹き抜ける風に、雑に切られた銀の髪がさらりと揺れて]

 置いて行かれた、とか。嘘だと言ってくれよ誰か……!
 ……ってこんなとこに誰もいるはずねーよな、そーだよな。
 馬鹿か俺は。

[はあっと、深い溜め息。
見渡す限り、草、草、そして森。他に見えるのは廃墟となった砦で、付近には動物と野盗ぐらいしかいないことを知っている]

 ――――くそ……っ、


 っざけんじゃねぇ、モーロクジジイィィィィィィ!!


[ぼたぼたと鼻血を垂らしながら、草原に向かい一人叫ぶ。
その声は、草原を進む誰かの耳に入っただろうか。]


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 ……それは、私からは何とも言えないです。
 すみません。

[肩を竦めるフィリスに小さく頭を下げる。
 こういう所が、この兵士は軍人らしくない]

 武器はこちらで預からせて頂いていますし、
 足の怪我があるので、あまり身動きを制限するのは
 良くないかも知れませんが……

 それに、客人扱いとなったら、拘束はできません。
 ともかく、大人しくしていてください。

[彼女を天幕の外に出し、荷物をまとめ。
 やがて仲間と共に天幕も解体していく。

 その間も、彼女が逃走あるいは抵抗しないように、
 周囲から程よく注意が向けられていた]


[どうやら今日がこの辺りの調査の最終日だったらしい。
 実際は予定通りの撤収と成り、ララントの街へと向かう事になる。

 道すがらの草原を、僕も共に行く。
 フィリスに関してだけど、恐らく誰かの馬に共に乗せる形になると思う。

 ――草原では、誰かの叫び声が聞こえたかも**]


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[結局、上官からの指示によって、
 移動中はフィリスの手は拘束される事になった。
 公子殿下は難色を示したかも知れないが、
 こればかりは警戒が譲れなかったのだろう]

 ……――

[砦だった廃墟の周辺に広がる草原。
 そちらの方を、ムパムピスは遠く見遣った。

 あの場所からも、この森が見えるのだろうな、と、
 訳もなく、感慨深げに、寂しげにその景色を見る。

 すると]

 馬車……?

[遠くを駆け抜けていくそれ。
 と、誰かの叫び声のようなもの]


 いーよ、別に。
 あんたは、悪い人じゃなさそうだし。
 決めるのは、あんたじゃなくてベネットなんだろ。

[律義に謝るムパムピスに、戸惑ってそう言った。
その後は大人しくしつつ、さりげなく失踪する隙を見ていたものの、拘束されていなくても、周囲の監視は厳しくチャンスは訪れなかった。]

 ……トイレ、って言ったら、ついてくるな、これ。

[怪我さえなければそれでも振りきれるか試す所だが、敢え無くその案は却下された。
キャンプの撤収が終わると、赤国へ向かって歩く小隊に連れられる。
その途中だった。]


 ………!?

[聞き覚えのある怒号が響き、そちらを見ると、やはり見覚えのある姿。]

 は?なにやってんだあいつは…!?
 ムパ…えーと、ムパピスパ!

[盛大に名前を間違えつつ、向こうの草原を指さす]

 知り合いなんだ、少し話したい。
 だめ?

[此処から村までは、かなり距離がある。遠ざかる馬車と見比べて、慌ててそう言った]


[客を置いて行った御者に対するありとあらゆる罵詈雑言を並べ、声の限り叫びきる。
そうしてこうして気が済んだ後、乱れた息を整えながら、青年はようやく草の上から立ち上がった]

 はあ……どーすっかね。
 どうするもこうするも取り敢えず歩くしかねーんだけどさあ……。

[戻りたいのはここからほど近いアメルン村だが、自分の軟弱な脚では2日はかかる。丸腰の身で、野営をするのはあまりに辛い。
―――と。
草原の向こうを進む隊列を見て、顔をぱあっと輝かせた]


 ムパムピスです。……ムパでもいいですよ?

[訂正した

 あの方は、見た所兵隊ではないようですね。
 ええと……

[寧ろ、それに気付いて興味を覚えるのは、
 ベネディクト公子殿下その人に違いなかった。
 多分彼は許可すると言っただろうし、
 そしてそれに兵士が逆らえる訳もなかった]

 ……わ、分かりました。本当に少しだけなら。
 話す内容も気を付けて下さい。
 今怪しい動きをされると、貴方が危険です。

[人と話すのに拘束は不審だろうか。
 ともかく、叫び声の方向に向かった]


[ぶんぶんと手を振り回し叫ぶ]

 おおお、そこの人らーっ! 助けてくれーっ!!
 ……って、げ、軍かよ。

[隊列が着ている服が赤国軍の制服であることに気づくと、あからさまに気まずそうな顔をして上げていた声を止める。
そんな青年の意に反して立ち止まり、こちらを見ている赤の隊列。
その中の一つに紛れ込む姿に首を傾げた]

 あれって……フィリス?
 フィリス・フィリップスじゃねーか。何やってんだあんなとこで?


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[許可を得て、銀髪の青年の方へと脚を引きずるようにしながら歩く。
手の拘束は解いて貰えなかったので転んだら起きあがるのに一苦労だなと、慎重に進んだ分、たどり着くまでに少しかかったか]

 っと、やっと着いた。
 こんなところで何してるの?

[驚いた顔で、そう問いかけた]


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―緑国・国境付近―

四葉のクローバーはー、ハッピーラッキーの印ー…だっけー?

[枝の上にのんびり寝そべりながら、緑の制服を身に纏った軍人は小声で歌を口ずさむ。いい天気だった。緑と赤、両国間が一触即発状態になろうが、爽やかな風が吹いて空は青くて、鳥が可愛らしい声で囀っている]

こーんな平和なのに、戦争とかやる奴の気がしれないねー。

[軍人らしくない戯言を独りごちて、木の上から地上へと下りた。そこは、国境付近に建てられた緑国軍の駐屯地。]

でー。フィリスちゃん、まだ帰ってきてないのー?
簡単な任務だったって話だったのにー。

[緑軍の女兵士が任務に出かけて、既に一昼夜以上経っていた。彼女が行った廃墟とは距離があるとはいえ、時間がかかりすぎている。軍人は寂しいー、と口を尖らせて。]

何もないって考えられる奴がいたらそいつはさすがにボケてるよなー。……んー。


フィリスの監視が必要なのでついていく。公子殿下もついて来そうだった。


[鼻血と泥に塗れた顔で、連れ立ってやってきたフィリスと軍人を見た。
その顔は旧友との再会の喜びに溢れていて、先程までの気まずそうな色は無い]

 おー、やっぱフィリスじゃねーか! ひっさしぶりー!
 お前相変わらず胸ないなー!!

[ばんばん、と、その背中を強く叩こうとする]

 俺ー? 今帰るとこ。
 まだあっちにいたかったんだけど、
 じーちゃんがやっぱ帰って来いって言うもんだかんさー。

 その途中で置いてかれちまってさー。なんつーの?ついてねーよな!

[二国間の仲が悪化し開戦も間近の今、二国を行き来する者など滅多にいない。軍人は青年を怪しむだろうか。]


ちょいと、あっちの方偵察行ってきます。

[上官にさらっと言った時には、既に軍服を脱いでラフな格好に着替え、準備万端だった。赤国とも緑国ともつかぬ、独特な洋服。一般市民のふりをするつもりらしい。上着の内ポケットにダガーを隠している一般人はそうはいないが。]

『おいこらメディ!!!!』

大丈夫ですってー。まだ戦争起きたわけじゃないっしょ?
俺、平和主義者だから面倒事は起こしませんし。
まあ、三日経って何の連絡もなきゃ、諦めて下さいな。

[フィリスは、新米兵一人、切り捨てられると考えていたようだが。
先輩にバカが一人、居たのである。

お前まで死んだらどうする、いや俺死んだ所で戦力欠けることにはなりませんよ それより未来ある女の子死ぬ方がまずいです、拷問受けたら情報吐くだろ、いやたいした情報持ってないですしー、とのらくらした問答の後。他の者を巻き込まない、万一の際でも救助は要らないという約束で、偵察に行く許可をもぎ取ったのだった]


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[歓喜に溢れた挨拶と共に背中をばんばんと叩かれ、片足を痛めているためよろめいた。]

 ちょ、待てセディ!
 な、なんだと!僕は単に着やせするタイプなだけでない訳じゃな…

[セドリックのペースに乗せられかけて、括られた手で思わず頭を抱えた]

 それは、まあそれとして!
 …そっか、じいさんが。で、置いて行かれた、と。

 …相変わらず、うっかりしてるなあ。どうするんだよ、村まで。

[括られた手で、器用にハンカチを出してセドリックの鼻血を拭いながら、心配そうに聞いた]


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 わ、ごめん……!
 お前怪我してんの気づかなかったんだ。ごめんな!

[よろめくフィリスを見て手を離した。
明らかに足を庇っている様子なのに気づかない。しかし、こんなことは青年の周辺にいれば日常茶飯事で。
鼻血を拭われながら、んー?と首を傾げる。]

 えー。お前この人らと一緒にいるんだろ?
 俺も一緒に乗っけてってよー。

 ……って、そういやフィリスは何やってんだ。
 ん? ……あれ?
 もしかして……捕虜ってやつ?

[そういえば一緒にいるのは軍だった。
ようやく思い出して、青年の顔からさあっと血の気が引いていく。]


軍人の後ろ、ついてきている身なりの良い男には気づかない。


―草原―

さって。まずは聞き込みか?
とはいえ、あの廃墟にはいたとしても野党くらいだろーけどー。

[近くの村で借りてきた馬に跨り、遠目に見える、フィリスの向かった砦を眺めていた。

まさか同じ草原に、目的の人物がいるとは思いもよらず**]


[鼻血のついたハンカチを丸めて再びポケットにねじ込みながら、眉根を寄せて悩む。]

 仮にOKが出ても、行き先は赤国なんだよなぁ。

[青年の血の引く様子と、自分の拘束された手首を交互にみて、ああ、と言った]

 捕虜のような、一応客人のような…

[手首を拘束される客人、を想像して]

 うん、やっぱ、捕虜かな。
 でも僕のことは大丈夫だから、気にしなくて良い。
 セディ、一度街まで引き返してもう一度馬車を頼んだら?

[ムパムピスやベネットに彼のことを聞かれたならば、同郷の友人で民間人と応えるだろう。
相変わらずのセドリックの様子に心配になる半面、数日張りつめていた神経が解れ、溜息と一緒に笑みが浮かぶのを感じた**]


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[フィリスの返答にぽかん、と口を開け。
なぜか、げらげらと笑いだす]

 ひー! お前、俺がいない3年間で随分冗談のセンス磨いたじゃん!
 こんな客人がどこの世界にいるんだよ! ありえねー!!

[バンバン、と膝を叩きながら笑う。
ひとしきり笑い終えた後、馬車を提案されれば、思い切り首を振った]

 無理無理、馬車とれるような金ねーもん。
 さっきの馬車だって必死にあちこち連絡しまくって、すんげー値段払ったんだぜ?
 それなのにさあ、あの御者のモーロクじじいめが……。

[ぶつぶつぶつと39秒ほど愚痴を語り続けただろうか。]


 つかさー、そもそも俺金ねーんだった。
 財布もかばんもぜーんぶ馬車の中!
 ローゼスブルグまで戻れたらどうにかなるかもしんねーけどなー。

[青年が口に出したのは赤の国の首都、大公が居城を構える街。
この控えめに言ってアホにしか見えない青年が、赤国一の名門大学・ローゼスブルグ大学の名前を出せば、軍人たちはどんな顔をするだろうか]

 まーなんでもいいや!
 取り敢えずあれだ、俺も連れてってよ、おにーさん!

[そこでようやく、フィリスの側に立っていた軍人たちの顔を*見た*]


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―廃墟と化した砦―

げ。ありゃ…赤国の軍じゃねーの?

[フィリスが探索を命じられていた砦の前に来た時。まだ遠くだが、隊列を成す人と馬の集まりが見えた。赤い衣服は、草原の中に置いても目立って見えて]

うーわー……フィリスちゃん、ひょっとして大当たりだったんじゃ……
さすがに俺一人じゃ助けらんねーよ、あれ…

[嫌な予感が胸をよぎる。望遠鏡を出しかけ…レンズが太陽の光に反射して、相手に見つかってしまう危険に気づく。がしがしと頭をかいた。少しの迷いのあと]


……ちっ。今の俺は、ただの旅の歴史家、歴史家…
見つかった所で、痛くもかゆくもねえ!

[自分に言い聞かせ、望遠鏡を覗き込んだ。何よりも大事なのは、彼女が本当に捕らわれているかどうかということ。そして、緑の衣服が望遠鏡に映り込み]

…………やな予感ほど当たるもんだよな。
どうすっかなあ。

[万一自分達が戻らなければ、赤の軍がこの近辺にいる事が自国に伝わるだろう。だが、生きて帰る為にはどうするか。望遠鏡で肩を叩き、しばし思案にくれた**]


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― 草原 ―

[……両手を繋がれた客人? 酷い冗談だよ本当に]

 …………

[拘束なんか要らないと言ったのに、小隊の上官は頑と譲らなかった。
 僕に此処まで意見できるのはある意味イイ度胸……とは思うけど、言ってる事やってる事の筋は通してるから何を言うことも出来ず]

 ―ん? 人の声…?

[誰かの叫び声。声の方向を見渡すと、馬車が緑国の方へ走っている。
 そして、叫び声はその遥か後方から]


[どうやら草原の向こうに視える人は、フィリスの知り合いらしい、一応。
 関係ないけど、ムパムピスの名前を間違えやすい。これは僕もすっごく思う]

 ――全隊停止。待機せよ。

 ムパムピスだけついて来て。
 …あ、ちょっとアチャポお願い。

[馬から跳び下りて、僕も何があるかと二人を追い掛ける。
 折角の旅の人。それにフィリスの知り合いだと言うなら興味はある。
 …後、もしムパムピスが一人に離れた場所で何かされたらどうしようも無いと言う実際問題もある。
 難色を示された事については、無視した]


[僕より少し年上程度のこの人は、本当にフィリスの知り合いだったみたい。
 ただ、喋り方が城下の、特に下町とかで良く見る、"緩い"人を髣髴させて仕方なかった。
 顔に付いた鼻血と泥が拍車を掛けている。最初は流石に僕も遠巻きに眺め様と思った]


 ……だよね。
 誰が見てもこんなの捕虜だよね。

[だけど、両手を拘束されているフィリスが客人だ、なんて聞いて、遠慮も無く大笑いし出したこの人を見て、すとん、と思い直した。
 …さっきは通りが通って居るからと渋々受け入れた。

 だけど彼女は捕虜でなく"客人"として連れて行くと僕が決めた。
 だったら……]


[――ぐいっ。 フィリスの両腕を引っ張り、もう片手を懐に。
 ぶち、と小さい音を立てて、両手を拘束する縄が斬れた]

 これで大丈夫?
 ごめんね、歩き難かったでしょ?

[また皆を動揺させているだろうけど、気にせず僕は握る短剣を懐に収め直して。
 件のフィリスの同郷の人、セドリックに近付いて手を差し出す]


 初めまして、セドリック。僕はベネット。

[今度はフィリスの時みたいに行き成り本名も言わなかった。
 あれはフィリスの時が特別であって、民間人相手に態々公子ですと名乗る趣味は持ってない。
 ――ローゼスブルグに居るなら顔が割れて居ても可笑しくないけど。あそこ僕の庭だし]

 …あの馬車に逃げられちゃったんだ?
 確かに今、馬車の値段は酷いくらいに高くなってるけど……

 ……何で置いてかれちゃったの?

[一番最初に僕が問いたかったのは、まずそこかな**]


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[フィリスの隣にいる2人を眺め首を傾げる。
片方は普通の兵士。しかし格好の違う片方に妙な既視感があって]

 あれ、あんたどっかで……?

[思い出そうと頭を巡らせるがどうにも出てこない。
まさか彼が、何度か遠目に見たこともあり、街中で売っているプロマイドでは妙にきらきらしたオーラを漂わせる公子殿下だとは思いもよらず]

 んー? ……まーいっか?

[どうせいつもの「カコセイのキオク」とかいう奴なんだろう。
そう勝手に結論付けて]


[そんなことを考えていると、件の人は突然近づいてきて。
フィリスに近寄り―――その縄を切った。]

 おお!? 解放してくれんの。
 なんかよくわかんねーけどよかったじゃん、フィリス!
 あんたエライ人? いい人だなー!!

[まさか「緩い」などと思われていたとは知らず、脳内ではすでにイイヒト認定。差し出された手を取り、腕ごとぶんぶんと振り回す。
自己紹介と挨拶をされれば、ベネットに向かいにかっと笑った]

 おー、ベネットかー。はじめまして、よろしく!
 俺のことはセディって呼んでな!
 つーかセドリックって呼ばれんの、あんま好きじゃなくてさー。

[彼がフルネームを名乗らなかったことは問わなかった。こちらからも問われなければ姓は告げないだろう。]


[ベネットから馬車について問われ、少し言い淀む。]

 馬なー。馬車なー。

[少しばかり眉根を寄せれば皺が刻まれる。
似合わない厳しい表情。されどそれは一瞬で、]

 んー……えーっとな。
 荷馬車の荷台に乗ってたんだ。
 途中で気持ち悪くなってさ、そこでゲロ吐いてたら置いてかれた!

[綺麗な言葉に言い換えようともせずに、満面の笑顔で指差したのはここから少しだけ離れた場所。]


[3人の反応は何のその、ひとりけらけらと笑っている。]

 いくら家財道具ぎゅうぎゅうに詰め込んでるとはいえさー。
 客忘れるなんてひっでーモーロクジジイだよな、ほんと!

[ほんっとありえねーよなー!などと言いながら、今度はベネットの隣に立つ軍人の背中をどんどん、と叩く。
馬車は赤国の方へ走り去っていったことに彼らは気づくだろうか。
そのことを問われても、「わっかんねー」などと言いながら適当にはぐらかすのだろうが。**]


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―砦近くの草原―

[フィリスの知り合いだという男性は、控え目に言うと
 ちょっと独特のボケ具合を発揮していた。

 鼻血とか、勝手に拘束解いて大丈夫ですかとか、
 諸々の遣り取りはあったものの省略。

 同郷、つまりアメルンの人なのだろうが、話を聞くに、
 どうもローゼスブルグから郷里に引き揚げでもする所を
 身一つで置き去りにされたらしい]

 ええと……
 ローゼスブルグから緑国に行かれる途中だったのですね?
 それで馬車に置いていかれたと。


[もちろん赤国の軍には、セディーと名乗る青年を
 郷里に送り届ける義理も、その分の余裕もない]

 我々はララントに戻る途中ですので、
 一緒に連れて行くと言ってもそこまでなら。
 ……本当はこのご時世ですから、
 あまり簡単に出入りを許可できないのですが。

[赤国まで送り戻したら戻したで、青年の身元確認等、
 いわゆる職務質問的な手続きが待っていそうだった]

 しかしあの馬車が行った方向は、
 アメルンからは逸れていっていませんでしたか?

[訝しげに呟いて首を傾げた**]


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[「普通」の方の軍人に「ララントまでなら」と了承されると、うーん、と少し大仰な仕草で腕を組んで唸る]

 そーいや出国の時も色々調べられて大変だったなー。
 3年前はもうちょっと緩かったんだけど。ほんっと、面倒な時代だ。

 そこら辺ってさー、手回しでちょちょいのちょーいっ、っとか。無理?

[訊ねた声は、まるで講義ノート貸してくれ、と頼むような軽さ。]


 まー、連れてってくれるんだったら贅沢は言ってらんねーか。
 行ってみたらどうにかなるだろ、死にゃしないさー。

 ベネットと、えーっと、何だっけ? むぱ……ムパピマス!
 ありがと、よろしくなっ!

[やはり盛大に名前を間違える。
訝しげな呟きは聞こえなかったように振る舞った。ぺこっと頭を下げようとして]

 ……っと、軍人の挨拶はこっちか。敬礼っ!

[冗談めかしてにやり、笑いながら、妙に様になった敬礼を向けた**]


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[街では僕のブロマイドなんかが売られてる事は、幸か不幸か僕自身は知らない]

 セディー、だね。どうぞよろしく。
 …僕も最初から態々拘束する必要も無いって言ったんだよ。
 君のお陰で良い踏ん切りになった。

[姓を名乗ってない事に突っ込まれる事も無く。

 ……ただ馬車に置いてかれた事情をあっけらかんと話されて、少し笑みが引き攣ったかも。
 うん…まぁ、馬車に酔う人ってたまに居るよね。
 少しだけそう僕を納得させながら曖昧に笑って誤魔化した]


[ララントに戻るまでなら、とムパムピスが了承する事に異存は無い。
 気が向くまでは王城に戻らない書置きは残してるから、少なくとも僕も今日はララントで夜を明かすつもり。
 冗談めかして向けられる敬礼は、もしかしたら下手な軍人よりも様になっている事に内心興味を覚えた]


 ……そういえばセディー。
 さっき君、ローゼスブルグ大学に所属しているって言ってたよね?

 ちょっとだけ何問か試させて貰っても良いかな?
 僕もローゼスブルグに居るんだけど、あの大学には興味があったんだ

[今も向こう側で停止している小隊に戻る道すがらで。
 ララントへ向けての道中、果たしてこの緩い人にしか見えないセディーがどの位出来るのかな、って湧いた興味から、地理や物理で試してみた。
 ――セディーが嫌がらなかったら、後何事も無かったら、僕は意外ながらもセディーがかなり優秀だって事を知ることになる**]


 無理だと思いますけど……

[もちろん、ちょちょいのちょいで手続きを回避する権限は、
 この普通の兵士にはない
 ちょちょいのちょいと言い出しかねない最有力候補、
 公子殿下をちらっと見る。
 そうなったら、色々覚悟で流石に諌めないとまずい]

 ムパムピスですよ。……ムパでいいですから。

[余りに意外な、凛然とした敬礼に
 反射的にこちらも敬礼を返した。
 下手をするとセディーの方が様になっていなくもない]


[道すがら、公子殿下がセディーと問答しているのを
 何とはなしに聞きながら、隊列へと引き返して行く。

 草原の別方に潜む、もう一人の緑国兵にはまだ気付かず。
 何か引き留める要因がない限りは、
 このままララントまで撤収していくだろう**]


[大笑いされれば、さもありなん、と乾いた笑いを返した。
いまや両国間を繋ぐ馬車が殆どないこと、かなりの値段をすることを聞き、納得した。
しかも持ち物も金目のものも全て馬車と共に去られたと聞いて眉を顰める]

 それは…もしかして。

[詐欺ってやつじゃないだろうか。
馬車の去る方角までは見ていなかったが、今この平原に慌てて出発しなきゃいけないような何かがあるとは思えない。
だが今更言っても仕方ない]

 そっか、セディーは勉強しに行ってたんだった。
 そう言えば僕、聞いたことなかったな。
 セディーは何を勉強したくて、わざわざ赤国の大学まで行ったんだっけ。

[思わぬ再会を喜ぶ半分、時間稼ぎ半分でそう話し、セドリックを無事に緑国に送る方法は無いか考える。
考えてはみたものの、多分、現状ない。]


[ ふと視線を逸らした時に、反射する光に気づいて目を凝らした。
この地域にこんなに人がいるのは、珍しい。
そう思った瞬間だった。
思わず二度見しそうになって堪えた。
遠めではあったが、あの光り方、そして動作には覚えがあるような気がした。
遠め故に、彼が返送していることには気づいていない。

会話の中のさり気無い仕草に混ぜて手指を動かし、サインを送る。
これは、拠点のメディ含む仲間内で遊びで作った暗号であり、確立されているものでも正式に軍で使われているものでもないから、よっぽど注意しない限り気づかれないだろう。
もしも、予想している人物が望遠鏡を覗いているのであれば、理解するはずだ。

『自分 大丈夫 危険 来るな』

そういう合図だと。
慌てた半面、助けが来たことが意外で、見捨てられてなかったのだと知って嬉しかった。]


[そうこうしていると、ぐいっと両手を引き寄せられ、蹈鞴を踏んだ。
はらりと落ちる縄に、目を瞬く]

 あ、ありがとう。
 ベネットはほんっと自由なお坊ちゃんだね。
 僕はありがたいばっかりだけど、いいの?…あいつに怒られるよ?

[どこか呆れたように彼をみながら、縄の痕のついた手をさすった。
あいつとは、手の拘束を命じたムパムピスの上官だ。そして当のムパムピスの困惑()顔を、ご愁傷様と内心で慰めた。
そんなに油断して良いのか、という質問でなかったのは、足のこと、武器を取り上げられていることを考えればベネットを害する脅威たりえないのは明白だったから。
万全であれば、武器がなくとも多少の体術は心得ているものの、これではどうにもならない。
続いてセドリックと話しをする気さくな様子に、推察する身分からしたら随分好感のもてる人物だ、と思うのだった。
赤国の人間だというのに、ムパムピスもベネットも、彼女の聞いていたそれからはかけ離れていた。]


[自分の拘束が開放されたことを喜んでくれるセドリックの顔を、もう一度自由になった手で丸めたハンカチを取り出し、今度は泥もきちんと拭う。
昔から、セドリックと居るといつもこういう役回りだ。]

 うん、僕にもよくわからないけど、良かった。
 そうだね……いい人だ。

[頷く。
自分の見たものを否定する気はない。
これで近い将来敵国となる国の所属でなければ、何の懸念もないのだが]

 これでよし、っと。
 ああ、馬車酔いも相変わらずだね

[ゲロという単語にもけろりとしたもので、セドリックの顔を拭き終えたハンカチを片づけた。]


[隊列へと引き返し、再びララントへと向かう。
戻ってきた彼女の手の縄がないことを上官は見とがめたが、ベネットとの問答の末に再び拘束されることはなかった。
馬はムパムピスのものに同乗していたか。
振り返ると、すでに緑国の村はここから見えない。]

 そういえば、赤国に行くの、初めてだ。
 ……隣なのに、何も知らなかったな。

[再び前を向いて、ぽつりと漏らした。]


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[しばらくその場で思案する。]

…大丈夫って言われても、説得力がないっての。

[合図は受け取っていたものの、生真面目な彼女のこと。仲間を巻き込まない為の合図を出しただろう、と考えていた。手当てはともかく、まさか拘束もされず、客人として扱われているなど、夢にも思わない

赤国内に入られちゃまずい…か。
ここで見失った方が救助難易度上がりまくりだな。
しゃーない。俺の演技力に賭けてみっかー。

[このまま見捨てるという選択肢は最初からない。
腹を決めると、馬に跨って草原を駆ける。
赤国の軍を目指して。]


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[後方から近づいてくる一頭の馬。
訝しんだ隊長が隊列を止めれば、徐々に距離は縮まり、やがて追いつき。馬に乗っていた男が一人、慌てたような顔で軍人たちを見やる]

……た、助かったー!
あなた達、赤国の軍人さんたちですよね!
私、旅する歴史研究家のメディ・ペランと申します!
廃墟の砦を調べようとしたら、運悪く野盗に遭遇してしまい、命からがら逃げてきたんですー!
ああ、これで安心だ……

[己が怪しい自覚は、あるが。
まさか、緑軍の軍人がたった一人で仲間を助けに来て、且つ赤軍に自ら接触して助けを求めるなど、相手は考えないだろう…と踏んでのこと。

繋がりを悟られぬよう、敢えてフィリスの方は見なかった]


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[赤の小隊が背後からの馬の足音に気づき、振り返るのと同時に振り返った。
そこで目にしたものは、平服へと着替えたメディの姿。
やはり、あの望遠鏡は彼だったのだと思うと同時に、軍人だとバレたら、と内心ひやりとした。
自分が捕まったせいで、メディまで拘束されてしまうようなことがあれば、後悔してもしきれない。
しかし、腹をくくって変装と演技力には定評のあるメディを信頼する。
最早、信頼するしかないのだ。

悟られぬ為に、見知らぬ他人であるような素振りで、対応する赤国軍と彼のやり取りを見ていた。]


メモを貼った。


メモを貼った。


災難でした、荷物の一部を放り投げて、その隙に何とか逃げてきたんですが。おかげで、文無しです。ほんとにあいつらと来たら…!

[旅人にしてはやけに身軽な荷物しか持っていないのもその為だと、遠まわしに説明して]

……あれ?その緑の服…盗賊たちと似ているような…
ま、まさか!盗賊の仲間!?…ではないですよね、手当てされてますし、拘束されている様子もありませんし…

[なるべく自然に、フィリスの方を見る為、口から出任せを放っていたが。フィリスの様子をその目で確認すれば、思わず不思議そうな声になる。本当に危険はなさそうだった。

さて、赤国では悪逆非道と誉れ高い緑国人。その緑軍の制服と似た衣服を着ているという盗賊が砦の方角に出たとなれば…赤国の軍人の一部だけでも、盗賊まがいの行いを働く緑軍がいるかもしれない、という考えを起こせるだろうか?]


[疑いを撒くことで、少しでも砦の方角に偵察に行ってもらえる赤軍人がいないか、と狙ってみたのである。

頼りなさげな笑みを浮かべて、赤の国の軍人達を見守っていた。

一部の軍人達は、『今日になって、捕虜を助けにここまで来たのかも』『非道な行いをするのは奴らに決まっている』などとざわついているが…反面、疑わしそうにメディを見ている者もいる。]


 盗賊…?

[メディの演技に、よくもまあ考えたものだ、と思いながら、その演技に同調するように憂うような顔をする。]

 まさか…あの話、本当に…

[思わせぶりなことを深刻そうな顔で、さも懸念されていることでもあるように呟くが、その実全くのハッタリだ。
つっこんで聞かれなければそれ以上は語らない。
メディに対する赤国軍の反応を見守る。]


[後方から近付く蹄の足音に振りかえった]

 ……?
 どうしたのこの人、君は一体

[誰だと聴く前に自分から名乗り出した。
 メディ・ペランと名乗る歴史研究家の男性。

 …………………]

 砦で野盗に?
 あんな辺りに、野盗が出没したんだ?

[振り返り、傍のムパムピスに問い掛ける。
 ……彼は誰だろうか]


[深刻な表情でフィリスが呟くのを見て、眉を寄せる。
 この反応だと、もしかしたら野盗の噂は緑国では知られているのかも]

 ――放っては置けないね。

 オルメア推佐、以下十二名。
 例の砦跡地までの偵察任務を出す。
 深追いは厳禁。野盗の姿を見つけたら直ぐ様ララントに帰還する様に!

[多少疑問に思う所もあるが、迷わず野盗の偵察に小隊を半分弱程、別けた。
 野盗の存在が確認されたなら、本格的に何らかの対策を考えなければ、特に国境線が曖昧な場所では手に負えなくなるから。
 今しか隙はない、と兵達を送り出した。
 ……生憎、目論見通りだったと後で気づくことになるかも知れないけど]


― 回想 ―

[馬車の話を聞いて眉を顰めるフィリスには、眉間をつつく攻撃をくらわせようとした。その後大学のことを訊ねられれば首を傾げて]

 俺の勉強? あれ、言ってなかったっけ。
 ずばり……ラブ。アンドピース!!

[ピースサインを作り、キメ顔でフィリスを見る。
その後詳しくを問われたとしても要領を得ないことを話すだろう。法学部に在籍していることぐらいは伝わるだろうが。

その後泥をハンカチで拭われるとき、フィリスが難しい顔をしていれば、もう一度眉間攻撃をくらわせただろうか。]


 ……うわっ!
 なんか俺まで軍人になったみたいじゃねーか。やめろーっ!

[ムパムピスに敬礼を返されると、何故かぎょっとした顔で後ずさる。
もうするなよ、と連呼した後、ムパムピスをじっと見つめた]

 つーか無理なのか。
 本当に無理なのか。無理なのか……。

 ……ムパのケチっ。

[拗ねたように小さく呟いた悪口は彼の耳に入ったか。]


メモを貼った。


[それでもララントへ連れてってくれることには有難く感謝しながら、赤の小隊の所へと向かう。しかし、進むたびに不機嫌そうな顔になっていくのは隠せない。
そんな風に歩きながら、ベネットに声を掛けられ]

 ん、ローゼスブルグ大学? そうだけど。
 お、勝負か。よーし、かかってこいっ!

[先程までの不機嫌顔はどこへやら、ぱあっと顔を輝かせる。
問題を出されれば、腕を組み、瞼を薄く伏せ]

 ロスレーベンは赤国北部に位置する、候主導の早期工業化にて紡績産業を発展させた都市である。現在ロスレーベン候は北部経済圏構想を立てて、周辺諸侯と盟約を結びつつある。従来農業生産性が低かった北部の経済活性化は成功すれば、国力を押し上げることに繋がるだろう。しかし、ロスレーベン候が力を高めることは体制不安を招きかねない。大公は慎重な政治判断を迫られている―――。

[暫くの沈黙の後、その口から流れ出したのはまるで何かの呪文のような早口言葉]


[一通り喋り終わった後、瞼を開きにかっと笑う。]

 どうだーっ!

 セディー様かっこいい!とか言ってもいーんだぜ!

[ベネットの返事を待たぬまま、勝負ありー!などと言いながら、高笑いを浮かべている。]


[内心、ガッツポーズをしているが、表情には出さない。

否。
まだ目論見の一つが成功したにすぎないから、喜ぶには早い。砦に誰もいないとわかれば、不審者度がぐぐっと上がる予想が出来た。あまり、時間の余裕はない。

…後は、半分に減った軍隊の隙を伺って、この場からフィリスを連れて逃げるだけなのだが、これまた難しい]

あっ、ありがとうございますー!
これで、私の荷物も浮かばれるというものです…
もし見つけたら、持ってきてくれると嬉しいですー。
ちゃんと名前書いてますので!

[架空の荷物の安否を、偵察に向かう軍人達に投げかけた。]


[眉間に寄せた皺をつつかれれば、半眼で見返すものの、いつものことなので怒る気にはならなかった。]

 成程、へぇ…そうだったのか。
 平和か…

[キメ顔をさらりと流し、要領を得ない返答にも長い付き合いでなんとなく理解しする。
その所作からそうは見えないが、黙って立っていればそう見える以上に、セドリックは頭がよいことを知っていた。
軍属を選んだ自分と、智を得るために大学に行ったセドリック、選んだ道は違えど、守りたいものは同じなのだろう。
しかし二度目の眉間攻撃にはひょいっと避けて、ドヤ顔を返したのだった。

の返答を聞けば、感心したようにヒュゥと口笛を噴いた。]

 頭がいいんだか、悪いんだか

[続く高笑いを眺めながら、こっそり溜息をつくのだった。]


― 現在 ―

 やっほー。
 俺も一文無しなんだぜ! 仲間だな俺たちー!

[偵察に軍人たちが出かけた後、突然現れた「歴史家」と名乗る男に、興味津々といった様子で声を掛けた]

 あんた歴史家なんだってな。すげーな!

 なーなー、メディだっけ。
 あそこってノルドハイム王国の砦なんだよな。
 狼と剣の騎士団がいたって話についてどー思う? ほんとなの?

[にかっと、快活な笑みを浮かべて問いかける。

それは遠い昔、赤と緑が一つだったころの話。
ノルドハイム公国の狼と弓の騎士団についての物語は市井では笑われているが、歴史家たちならばそれが本当の話であることは知っているだろう]


[ベネットがペラジーの目論見通りに隊を分けるのを見て、少しだけ後ろめたかった。
彼らは、自分に誠実に接してくれていたから。
それでも、メディが自分を案じてのこと、彼を危険に晒す訳にはいかない。]

 ……、

[メディはセドリックの存在に気づいただろうか。
もし隙を見て逃走するとして。
自分の知り合いだと知れているセドリックを置いて行くわけにいかない。
話しをしている様子を見ていたなら、旧知であろうことは察してくれるかもしれないが…

そも、セドリックの解答を聞いて、赤国の情勢をかなり熟知していることがベネットに知れただろう。
ベネットはともかく、他の軍人たちは緑国に返すことを危険と判断しないかとはらはらした。]

 荷物だけで済んで、怪我しなくてよかったね

[メディにそう言いながら、さり気無く合図を送る
『銀髪 緑国民 置いて行く 駄目』]


え、一文無し?それは気の毒に。
おや、よく知ってるねにーちゃ…にーさん。

[声をかけてきた軍人らしからぬ男に、ふっと表情が緩んだ。

ああ、元は緑と赤の騎士団がいたという話ですね。
私は……本当だと思っていますよ。裏付ける資料が出ていますし。

最近では捏造だ、なんて言われていますが。赤と緑の国が元は一つで手を取り合っていたなど、一般に知られてしまっては争いを望む者にとっては都合が悪いでしょうからね。……と。

[思わず本音を喋りすぎ、赤の軍人の目を気にして、口を噤んだ。

実際、男は軍人にならなければ、歴史家になりたかったのである。家の経済状況や、その他諸々の事情により、軍人の道を選ばざるをえなかっただけで。変装の際に歴史家を名乗るのも、昔得た知識を生かせるからだ]


[『おっま さらっと ハードル あげてんじゃ ねーよ!』

…という合図を送りたかったが、生憎、その気持ちを充分に示せる合図は決めていなかった。ただ、若干ひきつった笑顔で通じただろうか。

もう一人、助ける対象がいるというのは流石に予想外だった。
三人で無事に、短時間で逃げる方法。そもそも、馬に三人で乗れるかという話で。]

いえ……命が助かっただけで充分だったと言えるでしょう。
心配してくれてどうもです、お嬢さん。

[何故か眉間を押さえながら答えた。]


[歴史家と興味を持ちだしたセディーが、メディに聞いた、赤国と緑国とが嘗ては一つの国だったと言う話。
 本当の事だ。王城には資料がしっかりと残されているし、国の上層部は大体知って居る事。
 ただ、そんな事を何故知っていると聴かれるのもあれだから言いはしない]


 ……あぁ、そろそろ見えて来るよ。

 ようこそフィリス、リヒテンブルク公国へ。

[もう直ぐ街並みも見えだしてくる。
 まだもう直ぐ草原が続くけど、既にここは赤国の領地だ]


動揺で、「いえ」と「ええ」をいい間違えたようだ


[それなりに真剣な表情でメディの言葉を聞いている。
「本当だと思っている」と言われた時、眉を大きく顰めて厳しい表情をした。が、続きの話を聞くうちにその表情はほぐれ、笑顔になっていく]

 そっかー……。

[彼が口を噤んだ後、こくん、と頷いて。]

 あんた、きっと歴史家になって活躍する!
 へへ……、俺の太鼓判!

[ベネットにした時と同じように、その手を取ってぶんぶん、と上下に振る――脳内イイヤツ認定の証である。
その言葉の裏には「まだ」歴史家ではないだろう、という想定が混じっていたのだが、細かいことは気にしないことに決めた。]


メモを貼った。


[若干引きつった笑顔、眉間を押さえる様子を見て、深く頷く。
傍目には、助かったことへの同意に見えるだろうか]

 本当に無事でよかった。
 こんな何もないところで怪我でもしたら、運が悪ければ誰にも見つけてもらえない。
 噂はきいていたけど、本当だったんだ…災難だったね

[『僕 も 予想外 困った どうしよう』
そう合図を送りながら、しかし冗談を言うような笑顔を返した。]


[素早い判断で隊を分ける指示を出す公子殿下に、
 赤国の兵士達は一瞬の戸惑いの後に準備を始めた。

 拠点候補の調査によって、砦自体には
 人の痕跡がない事が確認されている。
 であれば、周辺で潜伏が可能などこそこ、
 といった形で手短に候補を絞り、
 隊列を離れて砦の方面に向かって行く

 ……本当に、砦の所で野盗に遭ったんですね?

[話通り、野盗が砦の所にいて、
 それが緑国の軍の服装をしていたのなら、
 最初にフィリスに目がついてもいいもののような。

 何とも言えぬ違和感を、メディという歴史家に感じた]


あたっ いたたっ、あ、ありがとうございます。

[ぶんぶんと手を上下に振られ、眉を下げながらも礼を言う。

あ、あー。
まだまだ、自分の目で見てみないと信用できないですからね。その資料、直接は見てないもので。最近だと閲覧禁止のものも多いですし。それで、あの砦を見たかったんですがー。

[見抜かれた?と内心ひやりとしつつも。
小声で、「まだ」歴史家ではないことへのフォローをしておく。]


ああ、町並みが見えてきましたねー。
あはは、やっと安心だなあ。

[何とか笑ってみせる。
伊達に演技の練習をしてきたわけじゃない。

――仕方がない。
今逃げるのは諦めて、中から脱出するか、と遠い目になる。

難易度は高いが、自分達が逃げようとしいるとは知らないセディーの分の馬を確保し、事情を説明せずにうまく乗せて、且つ足を負傷しているフェリスを連れて無事に逃げ切るのは、ほぼ不可能に思えた。

『このまま 行く チャンス 待つ』

他に道はないよな…、と短く合図を返した。


[ ベネットの言葉に、彼の顔を見る。
忙しなくメディと逃走の方法とタイミングを見計らって密かに頭を悩ませていた最中だった。]


 え?
 もう、赤国…リヒテンブルク公国の領地なのか


[ベネットの柔和な笑みから視線を逸らし、周囲を見回す。
しかし、其処は未だ先程と変わらぬ草原が続くだけで、背後には廃墟が小さく見えている。]

 まだ実感、わかないな

[廃墟は見えているのに、どことなく遠くに来てしまった気がして、少しだけ不安を覚えた。
少しだけで済んだのは、メディやセドリックが居たこともあるし、赤国軍二人に感じるよくわからない既知感のせいもあるのかもしれない]


メモを貼った。


[ともあれ、緑軍の兵が1名、民間人2名を加え、
 12名の隊員が別命にて離脱。

 セディーとメディのやりとりをじっと見つつ。
 ――でも余りにもフリーダムすぎる雰囲気に、
 自分の方が浮いている気がして口を挟みにくい。

 赤国の国境を越える]

 そうですね。我が国と緑国の間には、
 砦を中心として国境の空白があります。
 だから、感覚としては、国境というものが
 あまり感じられないようにも思います。

[振り返るフィリスにそんな風に告げた


[に短い同意の合図を送る
セドリックに説明をしないといけない以上、もうこの場ではどうにもならない。
そもそも、拘束もされていない状況、明らかに招くようなベネットの発言を聞いて、メディは自分の状況も不思議でならないだろう。
とにかく、話をしなくてはならなかった。
正直、国を裏切ったと思われてもおかしくない状況で、来たのが彼女の人となりをよく知るメディだったのは本当によかったと安堵する]


本当ですよ…。

[嘘でしたー、とは言えない。言えまい。
なので、ムパムピスに問われても、そう繰り返すだけだった。

即席で作った理由だし、疑いの目も感じるものの。

…野盗がいないのがわかったならば、軍に気づいて逃げたんでしょう、などと言い訳するか、と考えつつ。]


 わ、痛かったか。ごめんな……!

[メディが痛がればぱっと手を離して、心配そうな顔。
続いて返ってきた返答にはにこにこと快活に笑んで]

 そっか、そっかー。
 大変だな、頑張れよー。応援してるからなっ!

[実際の所想定が覆されたわけではないのだが、それもまた、イイヤツ認定の前では些細なことだろうと思っている]


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