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とり殺す?なんだい、人を幽霊か何かみたいに…
はっ、幽霊なんてそんなもの存在するはずがない。
[現状に気付かぬまま断言する。]
仮に居たとして、居るのなら、私の傍にあの子がいないのはおかしいじゃないか。
ああ、なんであの子があんな目に…
可哀相に、痛かっただろう?苦しかっただろう?
あの子は何も悪くはないのに、あの子のためにも早くあいつを、ゾーイを探さないと……
あの子の敵をとってやるんだ。あの子を…私と可愛いあの子を殺した報いを…
[言葉の矛盾。しかし、そんな事にも気付かないままただ只管に恨み言を吐き出す]
[廊下を歩く。向かうのは、人の声が聞こえてくる方向。
先程聞こえてきた放送
笑みを浮かべたまま、歌を口ずさむことはない。]
サイモン先生。おめでとうございます。
貴方の実験は成功ですよ。
[サイモンの遺体に告げたことと同じ言葉を呟く。]
あの二人も殺されてしまった。
《外》へ出たがっていた子たち、皆死んでしまったのね。
[残った被検体は、ここから出ようとしていなかった二人。
この研究所が、彼女たちの世界だったから。]
[
……母親って生き物は。
どうしてこうも身勝手な奴ばっかりなんだろうなァ
何時だってテメェのことしか見てねぇ
[ふと 再び分離する感覚。
いつの間にか現れたのは、先ほどの5,6歳の少年のプリシラだった。
愛らしい笑顔の紅顔の少年はととと、とシビルの前に歩くと、両手を後ろに組んで顔を覗き込む]
『あのこって、オバさまのおへやですいそうに入っていたあのこ?
ねえ、なんですいそうなんかにいれてるの?
かわいそうだよ
あのままじゃあ、かみさまにあいにいけないよ
ひとはしんだらね、せかいのいちぶにもどって、かみさまにあいにいくんだって、しんぷさまがいっていた』
[その神父も幼いプリシラ(といっても当時の彼は名前すらつけてもらえず、人称代名詞でしか呼ばれた事がない)の客だったわけだが―――そんなことは、『幼い彼』は気付いていなかったから知らない。
ただ聴かされる神様の話しに聞き入っていた]
神様なんか、いねェんだよ
アホガキが。
[その小さな背中を淀んだ目で見つめ、呟いた]
メモを貼った。
【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン[男は解剖するべき死体があるだろう現場を目指す。死者を知らせる放送と同じに通例となった行動。殺されたのが適応者なのか、殺したのが適応者なのか、そんな事を考えながら歩いていた。犯人を捜そうというよりは、単に暇を潰すように] (28) 2010/11/02(Tue) 23時半頃 |
なんだい、あんた?
[見慣れない少年に声を掛けられたことで縛られた思考が戻る]
ああ、そうだよ。ずっと前に事故で死んでしまってね。ずっとあのままさ。
なんでかって?あの子を生き返らせるためさ。決まってるだろう?
[少年の問いに当たり前のように答える。続く言葉を聞くと、顔を顰め]
はっ、何が神様だい!子供はね、親と一緒にいるのが一番いいんだよ!!
[声を荒げて言い返す]
【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン[曲がり角の陰から出て、近くの壁に寄りかかる。四人からは、未だ手を伸ばしても届かない程度に離れた位置。喧騒の中、現れた姿に気付いた者がいたかは判らない] (35) 2010/11/03(Wed) 00時頃 |
メモを貼った。
[廊下の先。人が集まっている。
耳慣れない、声ともつかないだみ声。それが奏でるメロディ
これは……讃美歌?
[両手を胸の前に宛て目を瞑る。
自然に口から漏れるのは、いつもの歌ではない。
『ゾーイ』だったものが歌う、その歌に合わせて、同じ歌を。]
[子供は親と一緒にいるのがいい、そう声を荒げるシビルを、幼児は哀しげに見上げた]
『うん、おれも、かあちゃんといっしょにいたかった。
だからどんなにやなことでもがまんしたし、かあちゃんがほめてくれるならなんでもした。
けどね
かあちゃんちっともしあわせそうじゃなかった。
オバさんも。
しあわせそうにみえないんだ。
オバさんの子は、きっとやさしいこだから
しあわせじゃなさそうなオバさんをみて、かなしんでたんじゃないかなぁ』
[幼児プリシラは小さな両手を前にもってくると、あどけない仕草で胸の前で重ねた]
【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン[ホリーが手にした鋏の先が、ユリシーズの左目に吸い込まれていく。視線の先の光景に微かな笑みを浮かべたところで――声を、かけられた。其方を向く。視線がかち合った、のかどうかは判らなかった。声の主の有り様はそれ程に異様だった] (43) 2010/11/03(Wed) 00時半頃 |
[歌い終わり、目を開ける。
目の前の光景。皆が、血で赤く染まっている。]
……《適応者》ばかりね。
[小さく呟いた。]
幸せそうに見えない?その通りさ!
あの子が死んでから、幸せだったことなんてあるものかい。
ああ、確かにあの子は優しい子だよ。そうかもしれないと思うと胸が痛いよ…
[少年の言葉に傷ついたように胸を押さえる。直後、表情を一転させると、少年を睨みつけ]
だから、あの子を生き返らせるのさ。幸せを取り戻す為に。あの子と一緒に生きるためにね!
[一緒に、そういうシビルに、哀しげにうつむいて]
『あのこも、そうおもってたのかな。
でもさ
なんで
オバさんが”死んで”折角”一緒”になれるのに
あのこはオバさんのそばに、いま、いないの?』
[うつむけていた顔を上げ、無邪気に首を傾げた]
なっ…
[言葉を失う。]
お黙り!!私は、ずっと、あの子を生き返らせる為だけに研究してきたんだ!あの子を生き返らせる以外、私に幸せなんてないんだよ!
[癇癪を起こして、少年を突き飛ばそうとする。]
[突き飛ばそうと伸ばした手 突き抜けて怯えたような顔をした少年はそのまま霧散する]
テメェが幸せなら。
テメェの子供の気持ちはどうでもいいんだよなァ。
そりゃ生き返るはずもねーし、
お迎えもこねーわ
[膝を抱えたままの少年が、暗い瞳で女を見上げ、くつくつと哂った]
―廊下―
[そこは、既に狂乱の渦の只中にあった。
皆が互いに傷付けあって、誰のものとも判然としない鮮血がそこかしこに飛び散っている]
適合者のマネするのなんて、あたしだけだと思ってたのにね。
[それぞれに経緯はあるのだろうが、結果として皆が適合者のごとく、殺戮に走ったかのような有り様だ]
あれ……そういえばあたしを唆したあいつ。
どこ行ったのかしら?
[結局名前もわからなかった青年の姿は、目の前で争っている中にはないようだった]
―回想 廊下―
……うぜぇ、んだよ、その汚ぇ手を離しやがれ。
[耳元の低い声
剣呑な視線で捉えた相手の顔は、歪に引きつっていた。
オカマの腹に膝を叩き付けると同時、
首筋でもう一度、ぷつりと微かな衝撃があった。
裂傷は一度目より深く、赤色が溢れる]
いっつ……
[頭がぐらつくのは多分、まだ失血の所為ではない。
押さえる腕が解かれた隙に距離を取ろうと踵を返し、
壁に手をついた所で背中に衝撃を受けた]
Twinkle...
Twinkle...
Little star...
[静かに口ずさみながら、見守るように。]
―回想 空き研究室―
[体当たりして来た男もろとも、床に転がり落ちる。
狂った平衡感覚でも立ち上がろうと宙を掻いた腕が、
どさりと床に縫い止められた
誰、がっ
[相手の脇腹からも出血が見止められた。
それも少量ではない、じわじわと衣服に広がっている。
手負いのオカマ相手ならまだ逃げられる筈だと。
もがけば踏み付ける足に体重が掛けられ、
みしりと腕が軋んだ。
――コイツどういう腕力してやがる。
思うが早いか、刃が降って来る]
しあわせ……か。
[化物のような姿の少女の言葉
存在しないはずの心臓がずきりと痛んだ]
[ざくりと突き立つナイフはそのまま、
引き抜かれずに――ぎちりと捻られた]
が……っは、ぁ、ぐぅッ
[がくんと身体が跳ねる。歯を食い縛って、声は、耐えた。
相手の顔を睨み上げる事も止めない。
抵抗心を失わないこちらの様に嗜虐心を露わに、
次に男が取り出すのは針と呼ぶには長大なピック
反応を愉しむように、キキ、と浅く皮膚を引っ掻いて、
それが肩の傷口を更に抉った]
ぎ、ぃッ ぁあああ!!!
[組み敷いた下で、絶叫し暴れる玩具を見下ろす眼は、
酷く陶然として。
両手の刃物と針が交互に、同時に、何度も何度も、
血肉を削り落とす]
ああああッ、クソっ、この……っの野郎、
――は、ッ!
[幾度目か。
振り上げられた切先に一瞬向けた視線は、
それはもう、本能的な恐怖だ。
目敏くその陰を見出した男の表情がぱぁっと輝いた
……止めッぐっあッああああああ――――!!
[苦痛は終わらないような気さえした。
切り裂かれる灼熱感に寒気が取って代わり、
聞き取れる言葉も曖昧になって行った。
――ひゅぅ
ごり、と肋骨を擦るナイフに声は上がらない。
背筋はかくりと震えるような反応を残した]
――、…………
[黒の両目はもう霞んで役に立たない筈、それでも。
獰猛な獣のように、
今にも敵の喉笛を食い千切らんばかりに、
小さく光る殺意の先端を、
血に狂い切った鮮烈な笑顔を、
確かに捉えたのだ]
[ ―――― 殺してやるッ !!! ]
[ ドスン**]
メモを貼った。
【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン幸せに? ……足りない。 (52) 2010/11/03(Wed) 01時半頃 |
―現在―
……――
[意識は永遠に闇に呑まれるかと思いきや。
笑い狂う連中を遠目に眺めている自分に気が付いた]
……何だ、こりゃあ
[くしゃりと顔を顰める。
散々自分を甚振り尽くした変態野郎が、
本人の目玉を手に高笑いを上げている。
心の底から気持ち悪い、と思った]
――っ!?
[少年は霧散し、勢いを殺しきれず、その場でたたらを踏む]
今のは…なんだったんだい…
[呆然と呟きつつも、プリシラの声が聞こえると、そちらに振り向き]
あんたに何が分かる。あの子だって一緒に居たいと思ってるに決まってるだろう。
[盲信。疑問が沸く度に押さえつけてきた言葉を呟くと、ここには用はないと。ケイトの研究室を後にした。**]
メモを貼った。
さー?
しらねェよ。
[幼少期の自分が現れるのが何故かなんて、自分でもわからないことに答えようがなかった。]
………しらねぇよ。しりたくもねェ
[何が分かる。その言葉には、ただそれだけ呟いた**]
メモを貼った。
人は、星になれるのかしらね……ギリアン。
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