人狼議事


25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―

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視点:


【人】 小僧 カルヴィン

[主の腕が身を包めば、紅石榴を濡らす雨は更に増して]

 別れ……なんて、嘘でしょう?
 帰ると謂う事は、また行くと謂う事。

 だけど、僕にはそれを止める事など出来ない――…。

[振り向き、憂いを帯びた紅い目元に触れて]

 僕にお構いめされますな。
 元より判っていた事です。

 主は主の為すがままに。
 僕はいつまでもあなたの帰りを、待っていますから。

(0) 2010/08/07(Sat) 02時半頃

[落とした命。
ただ、思う。

あの花は、どんな姿をしていたのだろうと。
一度聴いた笛の音。

耳に残る音ではなかったが、笛を聴いたことだけは覚えていたから。

父が摘む花。

今はもう、遠き場所に]


[散った冬色の花を見やる。
最後まで共にあった花を、その爪を病を。
恨むことなどしようか。
自身が望んだのだから]

…ロビン。

[一つ、言葉にして]


【人】 小僧 カルヴィン

[潤む目元へと口接ける]

 謝らないで下さい……。

 聞き分けの良い子の振りをして、
 あなたに捨てられたくないだけなのだから……。

(6) 2010/08/07(Sat) 02時半頃

[人を喰らい、血を啜り
種を植えては、また人を喰う
其の身が枯れ果てるまで。

花で有ることに変わり無いと
人食花の、以後を案じる主を見上げて笑む

爪が皮膚を破り肉を引き裂いていく
深く深く

数珠の音がする。
転がる珠が

心臓刳りださんとした其の時に
魔を祓うというその数珠が効を発した]


[崩れ落ちる主の身に爪をたてたまま
花もまた糸が切れたよう。

薄れていく視界に、歓喜のいろを見て
ひとつ
望みが叶った事を知る

人狼病持つ、人食花は散った]


[祓われた魔は、花が持つ
一族の願い

ひとに種植え付けて
望まぬ生を産む

少しずつ、少しずつ
底からこの世を崩してゆく

幾日も、幾年かけても

血を受け継いできたこの花も
願いはひとつであったのだけれども]


【人】 小僧 カルヴィン


 行かないで、と縋っても。
 あなたは行ってしまう。もう一つの月の元へ。

[ぎゅっと拳を作る様に握りしめる手。
 それがかたかたと震えて]

 縋っても尚、引きとめられないのなら。
 それは酷く、自分を惨めにするだけです。
 ならいっそ、聞きわけの良い振りをする方が、
 未だ矜持も護られましょう?

[幼い顔に浮かぶは、笑み。
 だけど握りしめた拳からは、その爪先が掌の皮膚を貫いたのか、
 ぽたぽたと紅い滴が滴り落ちた]

(9) 2010/08/07(Sat) 03時頃

[何処とも知れぬ、ふわりと浮かぶ意識
閉じたはずの瞳開けば、変わらぬ姿を目前に]


 ……主、さま?

[名を呼ばれた。
不思議そうに、首を傾ぐ]

 ここは


メモを貼った。


メモを貼った。


[届く声。
ああ、意識は落ちたのに、この場所は]

狭間か。彼岸か。どちらでも。

お前がいるのだから。

[傍にある花を手繰り寄せる]


[困惑を顔に浮かべて
手繰り寄せられた相手から視線を逸らす]
  
 ボクは……
 私は

[先に散ったのは冬の蕾
後に散らされたのは、病持つ花]

 狭間でも、彼岸だとしても
 ……主さまの傍に、居られるんですね。

[心ふたつ
混じる]


【人】 小僧 カルヴィン

[腕の中に包まれても、
 鳥の顔は強張ったように笑みを張り付けたまま]

 寂しい想いなど、しておりません。
 僕を可哀そうな子供に、しないで……。

[掌から滴る朱に、酔いそうな主を見て]

 僕では……喰らう価値もありませんか。

[ぽつりと呟いた後、
 その頬に触れようと紅く濡れた指先を伸ばした]

(21) 2010/08/07(Sat) 03時頃

メモを貼った。


今のところは、というところでしょうか。
仏の教えには、彼岸には浄土があると。
そこに逝く為に、僧は徳を積む。

私は、積まずに参ってしまいましたが。

ですから。
ここも一時の場所なのかもしれぬ。

[声が聞こえる。此岸からの。生者の声。
そして混じるは死したものの声]


【人】 小僧 カルヴィン


 清濁併せ持つからこそ、月は美しいと。
 前に、申しあげたでしょう?

[伸ばした指が、主へと触れる。
 紅く濡れた指が唇をなぞれば、
 まるで紅を引いたかのような艶やかさに、一寸見惚れて]

 あなたが獣であっても、焦がれる想いは変わりません。
 僕は……あなたと謂う魂に、恋をしたのだから。
 

(28) 2010/08/07(Sat) 03時頃

 私は、浄土まで行けません。 
 そも人に非ずといわれる身

 一時の場所に
 何時までも留まっていられたら

[不意に気付く]

 声が聞こえる
 ……セシル、迦陵……


[道は分かたれた
友人二人の声を聞き
はっきりと知る。

学びや同じくした花といえど
花同士であれば
何時か別れは来るもの

寂しいと感じるのは、冬の蕾]


私も行けませんよ。
徳を積めばいける場所ですが…。

私はそも徳を積む事をしなかった。
けれど。お前を地の底に落としたくはない。

ここに留まれるのならば、留まりたいものですが。

[友を呼ぶ声。目を細めた。
契った事は知らぬ。けれども、二人が思い合うことは知っている]


【人】 小僧 カルヴィン

[気がつけば、華奢な身体は寝台へ。
 視線を泳がせれば、皺打つ敷き布が見えて。

 紅石榴が見上げるのは、紅引く主の艶麗なかんばせ]

 嗚呼……やはり、綺麗……。

[うっとりと呟き、眸を閉じる。
 口接けをねだるように、朱に濡れた腕を、
 主の首へと回して]
 

(38) 2010/08/07(Sat) 03時半頃

 そうですね、色狂いの僧では
 たどり着けない場所でしょう。

[返す言葉に僅かトゲ交じり
は、と気付いて口を噤んだ]

 私は……ふたり留まれるなら何処だって

[頬を染めて身を離す。
居た堪れないのは
接触に慣れぬ冬混じる所為]


メモを貼った。


【人】 小僧 カルヴィン

[主から戴いたのは隅々までを嬲る様に、重なる口接け。

 呼吸を奪われれば、相手の酸素を求める様に。
 より深く、舌を絡めて交わる唾液を交換するか]

 …………ねえ、なよたけの君。
 お願いがあるのです。

[長い長い口接けの後、
 紅石榴はあやしの光を燈して。

 少年はその幼い顔に不釣り合いの表情を浮かべ、
 霞む月を見上げる]

(49) 2010/08/07(Sat) 04時頃

【人】 小僧 カルヴィン


 ええ。
 僕をずっとお傍に置いて下さると謂うのなら……。

[紅石榴が捉える、薔薇の香油で濡れる主の指。
 そんなものはいらないと謂う様に、その指を口に含めば、
 水音を響かせて]

 いつか、僕の子を……生んで下さい。
 それが僕の、願い……。

[唾液に濡れる指を未だ閉じたそこへと導き、
 嗚呼……と震える声で一つ啼いた]

(60) 2010/08/07(Sat) 04時頃

【人】 小僧 カルヴィン

[月が綻ぶように笑めば、鳥もまた。
 同じように幼いかんばせを綻ばせる]

 僕は死にません。
 ずっとずっと…鳥はあなたの傍に。

[身体の奥へと捩じ込まれる熱情の激しさに、
 ぎゅっと、血に濡れた指がシーツを握りしめる]

 あ、あ…ぁ……。
 もっと、深く僕を……もとめ、て……っ。

 なよたけの、 き、み……っ。

[高く甘く。
 囀る声は、主の心も蕩かすだろうか。
 理性の焼き切れた鳥は、ただただ打ちつける強さに啼き喘いで。

 紅石榴が零すは、歓喜の涙]

(69) 2010/08/07(Sat) 04時半頃

 失言を。

[先刻のトゲについて、謝罪をひとつ]

 主さま……

[応接間の、洋琴に目を止めた。
近づき、鍵盤の蓋を開く]

 現世で聞かせられなかった
 うたを、聞いてくれませんか

[触れる
指がゆっくりと白と黒の上で踊る。
音符の連なりにあわせて主の為に歌うのは
優しくも物悲しい鎮魂歌
この世ならぬものなれば音は*聴こえるか*]


メモを貼った。


【人】 小僧 カルヴィン

[主が自分を求めてくれるのが嬉しくて、
 命ぜられるまま、鳥は歌う
 
 愛の交歓に溺れてしまえば、あとはただ。
 動けなくなるまで、互いの身体を貪り喰らい合うだけ――**]

(78) 2010/08/07(Sat) 04時半頃

小僧 カルヴィンは、メモを貼った。

2010/08/07(Sat) 04時半頃


小僧 カルヴィンは、ランタン職人 ヴェスパタインが筆を取るのを気だるげに見て、。あふ…と欠伸を*一つ*

2010/08/07(Sat) 05時頃


[――   鳥は。]


  ……――  厭だ


[鳥は、青から射落とされる。]


  …っ、厭だ――…!



 朧様、

    ――っ

           ……


[白い鳥が、 啼いたのは]


華月…!!!


[届いたかどうか知れぬ]




[――   りん、  と。


        鈴の音が    最期に 啼いた。]

 


メモを貼った。


メモを貼った。


【人】 小僧 カルヴィン

― 鳥籠 ―

[腰を中心に全身に酷い倦怠感を纏いながら、
 身を起こす。

 日はもう中天近くまで登っており、
 厚く簾の降りた室内にも光が届くか]

 ……ふふ。
 
[体中に残る、主より残された赤い花弁。
 それを一つ一つ指でなぞっては、齎された熱情の記憶を辿って。
 自然と唇から笑みがこぼれおちる]

(96) 2010/08/07(Sat) 09時半頃

メモを貼った。


メモを貼った。


【人】 小僧 カルヴィン

[湯を浴びねばとも思うけれど、
 この身に残る主の香りを消すのは忍びなくて。

 それでも白露を纏ったままでは何処へも行けぬと、溜息を一つ]

 なよたけの君、起きて……。
 もう陽があんなに、高い。

[隣で眠る佳人へと声を掛け、
 まだ眠っているようなら、血糊の乾いた手で揺さぶるか]

(100) 2010/08/07(Sat) 09時半頃

メモを貼った。


メモを貼った。


【人】 小僧 カルヴィン

[向けられる淡い笑みに、鳥もまた笑みを返して。
 おはようございますと告げた後、
 眸を閉じて口接けを強請る]

 なよたけの君の香りを、消したくない……。

[眸を伏せ、長い睫毛を震わせてそう告げれば、
 主はどんな顔をするだろうか。

 それでも抱きかかえて貰えば、
 嬉しそうにその首へと腕を回すだろう]

(106) 2010/08/07(Sat) 10時頃

メモを貼った。


【人】 小僧 カルヴィン

[そうして湯を浴び閨の残滓を禊ぎ鳥籠へと戻ってくれば、
 イアンからの知らせが届くだろうか]

 ロビンが……ですか?

[信じられないと謂う様に、紅石榴を見開いて。
 友人を喪った悲しみに、頬を伝う雨一筋]

 あの。死水を取る事は……可能でしょうか?
 彼が獣であったとしても、僕には彼は、
 大切な共に代わりありません、から……。

[イアン様にどうかお伝え下さいと。
 知らせに来たセンターの方に、伝言を頼んだ]

(108) 2010/08/07(Sat) 10時半頃

[色狂い、との言葉に僧は眼を伏せる。
口元に笑みが浮かぶ]

美しきものを見れば、この手に抱きたくなるのとは必然と――。

ロビン、貴方はいまだ私の花。
傍におりなさい。

[離れる姿へ手を伸ばす。
触れると、生前と同じようにその髪色へと指を絡ませる]

事実ですから、問題はなく。
お前が謝る必要も、ない。

――ああ。聞かせておくれ。
楽しみにしていたのだからね。


[触れられぬはずの洋琴。奏でられる音。
唄われる声。

音がやむまで、その傍で聴き続ける。
此岸の声はまだ届かぬ。

楽が終われば花に手を伸ばして、その*腕の中に*]


【人】 小僧 カルヴィン

[額に齎される口付けに、鳥は微かに頬を染めて。
 言いつけに、こくりと頷く]

 行ってらっしゃいませ。
 でも……早く戻ってきて下さいませ、ね?

[心細そうにそう一言付け加え、
 からころと、下駄の音が聞こえなくなるまで背を見送った]

(112) 2010/08/07(Sat) 10時半頃

【人】 小僧 カルヴィン

[連絡が来るまでは、鳥籠の中。
 窓辺に座り、金の髪を陽の光に映し、
 さやさやとそよぐ風の好きにさせながら]

 ロビン……。
 もうあの冬色の眸に、逢う事が出来ないなんて。

[最後に逢ったのはいつだったか。
 なよたけの君に手折られた朝、窘められた事を思い出し、
 唇を噛む]

(116) 2010/08/07(Sat) 10時半頃

 美しい、なんて
 可笑しなひとだ。

[苦笑いは冬色、続くは花の色]

 嗚呼、おかしなことは
 私欲に主さまを使おうとした、私にも。

 …………見る間に咲いた花に色がつくとは
 是を美麗と謂うのなら
 主さまがつけた色故に他為らぬでしょう

[冬の蕾持つ戸惑い僅か含みながら
冷たい色持つ貌は哀愁含む笑みを浮かべる

応接室の洋琴が鳴り響くを、
たどり着いたセンターの人間は聞くことが出来ぬ。
己が爪でころした
主の為に歌う声も]


[やがて曲を終えて、
褒美のように伸ばされた腕に擁かれた時
聞きなれた鈴の音が
彼方から、此方から
聴こえた]


【人】 小僧 カルヴィン


 あの時は未だ。
 君から馨る香りは、常のものだった。

 僕が好きだった、君の香り。
 でも……。

[眸を伏せ、取りやめになった宴に、
 法師の花として現れた彼にそれを感ずる事はなかった、から]

 あの時既に君は……ううん、君も。
 変わってしまっていたの、だね。
 

(117) 2010/08/07(Sat) 11時頃

小僧 カルヴィンは、別れを告げる許可を貰えれば、鳥はふらりと立ちあがり、友が眠る部屋へと向かう

2010/08/07(Sat) 11時頃


 かりょう

[囀りが遠く聴こえ
少年は呟く。
困ったような笑みを浮かべて]

 ……あの時既に
 ボクも、キミも 変わってたんだよ

 冬の香は、私が偽ったに過ぎぬと知っても
 未だおなじ事を思うかどうか


【人】 小僧 カルヴィン

― 応接室 ―

[イアンたちの秘密の会合は済んだ後だろうか。
 友へ別れを告げる許可を貰い、応接室へと向かう。

 立ち込める血の香りに僅かに眉を寄せるも、
 その足は止まることなく、眠る友の傍らへ]

 ロビン……。

[指先を水で濡らし、儚く散った花の唇をそっと撫ぜる。
 願わくばもう一度、あの冬色の眸に、
 自分を映して欲しいとそう想いながら]

(121) 2010/08/07(Sat) 11時頃

私欲でない願いなどどこにもありはせぬ。
それが人の為であったとしても、回れば己のためであり。

…お前のそれも。
お前だけのものではなく。

[腕の中の花を優しく包む。

聞こえた鈴の音。
こちらだと気づいたのはまだ僧の耳にはあちらの音が届かぬから。

ようやく。
現世の声が耳に届くと、死した姿をじいと見た。
もう届かぬ花。今は腕の中にあるもの。

腕に感じるぬくもりは魂のそれかと、友の名を呟く花を見る]


[――――りいん、と



鈴が、泣くように鳴った。]


 ……利用されたと謂うのに
 怒らない
 主さまはやはり、おかしいひと

 充たそうといいながら、私は貴方を隠れ蓑にした
 冬無き変化を、主得ん為と

 其は真となりましたが。

[不思議そうに見上げる眼差し。
聴こえる友のこえに、冬色もまた
応接間に横たわる亡骸と、触れる鳥の姿を見る。

また、鈴の音がした]

 ――白き鳥の舞は、其の通り同じ結末を?


[泣く音。悲哀を感じるそれは、やはりこちらのもの。
あちらの音は小さく届いていたから]

どなたかが、此方についたのでしょう。
この鈴の音は…。


  鵠?

[姿はまだ見えぬ。音がするほうへと眼を向けた]


【人】 小僧 カルヴィン

[別れの歌は歌いたくなかった。
 だけど、唇の上を通り過ぎるのは、哀悼歌。

 冬の孤高と秋の憂い。
 あの晩書庫で。
 彼を苦しめていた二つを想い、溜息が一つ漏れ落ちて]

 君は……春へと逝けたかい?

 僕が本当に迦陵頻伽だったならよかったのに。
 ならば君に、この声を届けられたのに、ね……。

[紅石榴を伏せて、眠る友の秋色の髪をそっと撫ぜた]

(126) 2010/08/07(Sat) 11時半頃

怒るという思いは、すでに忘れてしまいましたから。

ああ。
お前が誰かに召されていたら――。
それは私の身を包んだかもしれぬ。

[見上げてくる眼差しに触れるか触れないか、唇を寄せて]

利用ならいくらでも、
人に使われることは徳を積むことにも成り得る。
そのようなことでいちいち腹を立てるはずもない。

それに、利用されてなくばお前はここに居ぬかもしれないのだから。




…… ―――誰 だ



[―――静かに、
消え入りそうな声がした。]


【人】 小僧 カルヴィン

[同じく眠る法泉へ紅石榴を移し]

 ……彼を。
 意地っぱりだけれど、本当は温もりに飢えていた友を、
 よろしくお願いします。

[彼を手折った花主へと礼をし、白鳥には手を合わせた後
 応接室をそっと抜け出る。

 血臭が未だ拭いきれぬ応接室に、
 ゆらゆらと燻る焼香の煙を一つ残して]

(130) 2010/08/07(Sat) 11時半頃

呉服問屋 藤之助の声に、その姿がぼんやりと浮かび


 ……聴こえてるよ、迦陵
 ボクは冬の蕾のままだけど、此処はとても暖かい

[秋色撫ぜられた感触は無く
それが少し寂しいと思う
振り払っていた過去を微かに悔いて
ふと、落ちてくる主の唇
小さく困ったような笑みを浮かべた]

 でも主さま、私は叱られるようなことをしてきたのです。

 ひとつ
 望みを叶えてきてしまった
 イビセラの、血を受け継ぐ種を……桜の腹に


[線香くゆる其の先に、
冬が憧れた先の花がひとつ]

 ……名乗る礼儀は、無きや?

[消え入りそうな問いに
返す複雑そうな声音]


[沈黙。
知っている声だった。]



……鵠。



[ぽつり、と呟くように名が落ちる]


種を。
それは、困りましたね。

身をもたぬここでは、些か感情が出やすいのかも知れぬ。
お前だが誰ぞと契ってきたなど。

私の身に宿して欲しかった。

[見下ろす眼に僅か燃ゆる嫉妬。
死した身ではそれは叶わぬことだと、思えばそれもやがて鎮まる]

…ですが。
お前の生きた証が残るのなら、私はそれでも良いと、思う。


鵠。

やはりか。
何故、貴方がここに。
疑いでも向けられましたか。

[冬を抱いていた腕を解く。けれども肩に手は乗せたままで]

もう、言うても遅いことか。


小僧 カルヴィンは、メモを貼った。

2010/08/07(Sat) 12時頃


小僧 カルヴィンは、本屋 ベネットの扇子の音を、応接間を出た窓の向こう。庭を見てなぜか思い出した。

2010/08/07(Sat) 12時頃


小僧 カルヴィンは、何時か自分も、”剪定”されるのではないかと。先程見た白鳥の青い顔を想い、身を震わせて。

2010/08/07(Sat) 12時頃


 私が居らずとも
 私の子が

 次の代へ、其の次へ

 望みはひとつ
 願いはひとつ


 肉を喰らって血を啜り
 人の身に種を植え付けて

 ――――幾日かけても
 幾年かけても

 必ず果たす
 不条理なこの世を壊す為


[主の瞳に灯ったいろ。
見詰めた花が満足気に笑みを浮かべて、詠った]

 ……主さまの背がもう少し低ければ
 私にも襲えたやも。

 主さまは
 現世に残すもの有りや?

[擁かれていた腕が解かれ、それでも傍は離れない。
肩に乗った手に首傾けて、名乗った方へと名を告げる]


 私はイビセラ、ロビン

 ひとつ目論見叶ったと謂うてみよう
 主さま居らねば
 喰らうは高嶺の華ひとつと

 ……そう謂う案もあった故 


現世に残すもの…
残さずとも良いと、思っていたから。
何も。

背など、横になれば関係ないように思うのですが。

[花を見下ろして、少しばかり考える。
肩に置いた手で、首筋へと触れる。

目論見を語る言葉に触れた指に少し力が篭る]

その案が通らず、良かったと。

――ロビン。

[欲しているのは自分かと、裡に篭る思いに片方の手を自身の胸に当てた]



…――――白鳥は、


伝承から
逃れられなかった、らしい。

[さらり、と
黒髪が流れ俯いた。
言葉少なだった鵠はしかし
――イビセラの言葉に目を見開き、紫苑色で、睨む]


そう、――睨まれますな。

それが病からか本心ゆえかは別として。
いま現には高嶺様は生きていらっしゃるのだから。

それよりも。
いまだ残る獣にかからぬかの方が心配でしょう。


【人】 小僧 カルヴィン

[廊下の窓から庭を見下ろしながら、
 鳥が思うのは冬に凍える駒鳥を慕っていた若桜の事]

 幸得……。
 取り乱してなければよいけれど。

[同年の学友を想うと、いつしか自然に。
 彼が刷衛の元に身を寄せている事を知らない雛鳥は、
 花が住まう棟へと足を動かしていた]

(146) 2010/08/07(Sat) 12時半頃

 何も……?
 血の繋がりもあったでしょうに

 ……背は、そうやもしれません
 実の所
 唆しも後押ししていましたが。

[首筋触れた指、促されたように顔を上げた。
それから、白い鳥に視線を流し]

 案はどの道先送り
 先ずは忌わしき使者の片割れをと
 ……謂うてあったのを

 二人に独断で
 私が主さまを。


【人】 小僧 カルヴィン

― A棟 幸得の元いた部屋 ―

[こつこつ、と。
 怪我をしていないほうの手で、戸を叩く]

 いない、のかな……?

[こつこつ、
      こつこつ……]

[叩けど返答のない扉に、鳥は小さく息を吐いた]

(149) 2010/08/07(Sat) 13時頃

 高嶺さまには、
 選んだ花の一輪散ったさまを
 見せ付けて

 そう煽ったのはかの人


 私は其れに乗っただけ
 其の後どうする気かまでは知らねども
 嗚呼、元は花故に

 人を誘い捕らえる術は
 芽吹いたばかりの私とは、比べようも無い


 今も
 ……声が




…―――――


[睨んでいた眼が、
一瞬、揺れた]

霞月夜



それは……―――

[りん、と鈴が鳴る]


【人】 小僧 カルヴィン


 何処に行ったんだろう。幸得……。

[思案するように扉の前に立ちつくしていると、
 見かねた家人に、部屋の主が刷衛の元にいると教えて貰って]

 刷衛さまの元に……? なぜ……。
 ああそうか。彼も、もう。一人じゃないのですね。

[ありがとうございます、と家人にお礼を述べて。
 そろそろ主も戻るころかと、一度鳥籠へと戻る]

(156) 2010/08/07(Sat) 13時頃

 ……髪を同じに結えば良いと
 かの人に。 

[鈴の音にそうと取れる答え]

 ボクの、巣箱から
 雛鳥を浚っていった月は
 私の花開くを待っていてくれたひと

 真意は知らぬが
 彼も、彼も

 望みは望んだ数だけ
 願いは願った数だけ
 手に入れる


血など。
今の世にはさほど重要ではありはせぬ。

それに、どちらにしても残せなかったのですから。

[父はどうであろうか。
自分が亡くなれば、又新しい子を作るのかも知れずと]

元は花、霞の方か。
あの方は――。

[夢で契った相手。夢と思えばこそ。あれはただ一度だけのもの]


 嗚呼、そうだ
 ひとはもう
 血を受け継ぐものでは、ありませんでしたね。

 今の世ならばこそ
 私の血は必ず、後へ残さねば

[霞の。
主の口から出た言葉に、淡い笑みを浮かべた。
冷たい色の瞳が見上げる]

 ……その霞の方が
 良い体つきと、褒めていらっしゃいましたよ?

[そう謂って、視線を外す]


知って、いらしましたか。

褒めてくださったのならそれは嬉しいことでしょう。

花は花主だけのものですが、花主は、一人の花のものではなく。
けれど今は。

私にはお前しか映らぬと言うのに。

[はずされた視線を追う]


何故、…そんなことを。

[怪訝そうに
ロビン、を、イビセラを、見た。
髪結いを叱られた、なのに]

もう
届かない

[唇を噛んで、俯いた。]


――――、朧様…


【人】 小僧 カルヴィン

― 鳥籠 ―

[南角の主の部屋へと戻り、鳥は窓辺へ身を寄せる。
 窓から入る風はいつものように優しくて、
 金色の柔らかい髪を撫でるままに]

 僕も、ロビンも、幸得も……。
 随分と皆、変わってしまった。

[友の死に水を取った指をぼんやりと見詰め、口接けを其処へ]

 ……もう、戻れない。
 僕はあの方が傍にいてくれるのなら……。

[それが誰かの犠牲の上に在ったとしても構わない…と。
 そう思ってしまうほどに、堕ちてしまったから]

(167) 2010/08/07(Sat) 13時半頃



…かげつ…


[自分を抱くようにしながら、俯いた。]


【人】 小僧 カルヴィン


 ねえ、幸得。
 君も、同じだったのでしょう……?

[死んだ駒鳥が主と同じく獣なのだとすれば、
 彼がその種を残すのは若桜しかいない。
 そこまでを考え、その口元が苦く笑む]

 いとしいとしといふこころ それが転じてこひといふ……

[口ずさむのは恋の歌。
 恋と謂う字が本当は戀であると教えてくれた友はもういない。

 あの頃には帰れぬと、少しばかりの郷愁を添えて。

 鳥のさえずりは風に乗り、
 旅立ったとものいる空へと登っていった]

(168) 2010/08/07(Sat) 13時半頃

 誑かしてはと、煽ってくれたものですから。
 ただ
 私は未だ、人食いの花としては未熟もの
 すっかり主さまのもと根付いてしまいました。

 ……花主は一人の花のものでなく
 けれど今は、主さまには私だけ

[外した視線は白い鳥に] 

 もう、届かない?
 これまでも
 届いていたとでも、思うの?

 さあ……何故そんな事をしたのか
 総てはあの方の手の内やも


[風が運ぶ囀り]

 ボクは、

[戀は糸と言うと心で出来ているのだと
柔らかくも切ないその言葉に
憧れていた遠い記憶]

 失せもの探して
 声を裂く
 いとしや、いとし
 我が吾子は

 ――…そら、其処にいるよ。

[登る声は拾えども
冬の声は届かない]


[――――りん。


微かな鈴の音を立てて
顔を上げる。]

…―――届いていたなどと
思っては、いない。
死しては
手、伸ばすも 叶わぬ …


執事見習い ロビンのただ傍に立ち、あちらを*見やる*


 望みはひとつ
 願いはひとつ

 二つ心抱いたなら――

[薄い唇から、うたを零すは主持つ花]

 ふぅん
 飛ぶ白鳥すら
 あの高い嶺には届かないんだ。

[複雑な色帯びて呟くのは冬の蕾]

 誰なら、届いたんだろうね。


[傍らにある法泉の
手を取り指を絡めて寄り添う。

遠く、現世を見遣る瞳は雪空の色
何時しか、気付けば其処にあるべきレンズが無かった**]


小僧 カルヴィンは、ランタン職人 ヴェスパタインの帰りが遅いなと、身を案じて。花のかんばせを曇らせる。

2010/08/07(Sat) 15時頃


【人】 小僧 カルヴィン

[窓辺に寄せていた身を正すと、家人へと]

 なよたけの君が何時お戻りになられても良い様に、
 冷たい果汁か何かを用意してくださいませんか。
 今日は空がとても高いから。
 越しも良い林檎の様な淡白な味のものを、
 お願いします。

[そうお願いすれば、また。鳥は窓辺へ]

(178) 2010/08/07(Sat) 15時頃

【人】 小僧 カルヴィン

[主の部屋の窓より、本邸を眺めて。
 蛍と子虎の花二輪が顔を合わせる廊下を見詰め、
 相手が気づくならそっと手を振るだろうか]

(181) 2010/08/07(Sat) 15時頃


……わからない。
……死者にはもう、遠いことだ。

[俯いて、思うは何か。]


――――― …


[言葉は、少なく。
もののためしか、
高い位置で自分の髪を結い上げる。

鈴が、鳴る]


【人】 小僧 カルヴィン

[視線を反らす蛍に緩く首を傾げて。

 それでも手を上げる虎鉄と、陽の下で尚艶やかな主の姿に。
 鳥は稚く微笑みを*浮かべた*]

(183) 2010/08/07(Sat) 15時半頃

現世と常世の狭間を見る。


小僧 カルヴィンは、メモを貼った。

2010/08/07(Sat) 16時頃


 似ないね。
 ……そうしても、白い鳥は変わらない

[鈴の音に、思うた事そのままひとつ。
見遣る先
広がる不信]




…―――― そうか


[手を話せば、
まとめていただけの髪は
するりとほどけた。]


…そう、変わるはずも
ない な


 変わりたかった?


[僅かに、首を傾ぐ。
レンズ無くとも、瞳は焦点を定めて]


……―――


…己は、己であろうと。


[一度だけ視線を合わせる。
それから、誰かを探すようにさまよう]


 死してなお?
 己とは存外にあやふやなものだよ。
 ……死者の先輩として言っておくけど。

[硬質な声音。
冬の蕾は咲かぬまま、一夜先に此処にあり]

 ふたつ心生まれれば
 身はひとつ
 引き裂かれ

 望み叶わず、破れ散る

[散った花が詠う]




――――っ、……


[眉を寄せた。
紫苑色がつり上がる。]


ふたり、 いたのか。
ひとつの、からだに。

…そんなことが……


[―――声。

それから、
常世ではない鈴の音。

白い鳥は独り堕ちる。
混乱と混沌の中
独り]

――――…
…朧さま

……―――華月
かげつ、 …っ

[手を伸ばしても、隔たりは彼方だ。
りん、と鈴が啼いて
俯いた顔を髪が隠す。]


 否
 ひとつ、身に 二つこころは
 いれられぬ

 駒鳥は落ち、花が咲いた
 其れが私

[花が謂う]

 ボクを殺したのは、噂だよ。
 多芸は多才じゃない
 それなのに
 あの時は、未だ花は選ばれていなかった 
 それなのに

[臥せっていたあの日
微かな期待打ち砕かれて、冬の蕾は行き場をなくしたと]


[ぽつり。
首を振って、傍らの主に身を寄せる]

 ……いまは、二人でひとり
 寂しさは此処に
 淋しさは此処に
 埋めてくれるのは、主さま
 
 それから
 新たな私が、現世に。

[冷たい色の瞳は、ゆっくりと閉じる。
応接の間に、
手を伸ばせば鍵盤が触れる
それでも、生者に音は届かない]


[奏でる音は、哀愁綴る物語**]


執事見習い ロビンを諫める様に頭を撫でる


[諌められれば、やがて洋琴の音はぷつり途切れる]

 ……主さま。

[困ったように見上げて**]


息を飲む。


[狭間に呼びかけるこえ
主の傍から、そちらへ
意識を向ければ気配は傍に]

 ……嗚呼、思い出した
 昨年喰われた……明の

[そう聞いたのは霞の月に。
今時の幽霊はあれほど存在感あるものかと謂ったのを覚えている。
ふ、と自らの手に視線を落とした]


[呟きは揺らぐ。
狭間からうつしよへ
届くとも解らず。

まどろむように、意識はまた
温もり求め、主の傍**]


…―――


…華月…


[―――――紫苑色が揺れる、揺れる。]



己は

    何も、…

……っ、


[何も知らないで。
何も。何も。
ロビンの声が聞こえても答えられない。

射落とされた鳥は
きつく眉を寄せ俯いた。
――――りん、と

重なるように
鈴が
*鳴った*]


 私の声が……聴こえるのなら
 其れは生者としてはおかしな事

[白い鳥の視線はあちらへ。
答えが無くとも冬も花も気に留めず
現世留まる亡者を見る。
己の投げかけた言の葉は、
思うよりも随分広がったようだった。
主の傍にありながら、彼らの様子が手にとるように見える
ここは、狭間]

 黄泉が手折りた 花ひとつ
 うつつの月に 迷い染まる


 あちらの虎鉄と謂う花も
 ……同じ?

[呟きはあやふや
彼については、人食いの花は聞いて居らず]


[主に何もできなかった己は―――なんて、無様な生贄だと。
すまない、と幾度目か謂って。

ふいに、聞こえたのは蝶の声]


――――…飛ぶ


[俯いていた鵠が
少しだけ、顔を上げる。]

…飛びたい…な…

[鈴の音に、重なる。]


[漸く眸が常世と現世の狭間を映す。
ロビンの声が聞こえ]


…己たちの、こえが
聞こえる…?


[呟く。
そういえば、虎鉄は――最早あるはずのない場所で鵠の名を呼んだ]

どうして、…


 簡単なことじゃないか。

[素っ気無い少年の硬質な声]

 彼は……
 多分もう一人も
 生者に非ず

 ……そう謂う事。


 嗚呼、この声も届いてしまうかな。
 ボクは少し喋りすぎだ。


[―――触れたときの冷たい手。
思い出す。生けるものではあり得ない。]

…――――死んでいる、…

[そっけない声に対する答えは、殆ど吐息混じりで]


[吐息混じる声
答える硬質な音に艶混じり]


 迷い迷うて ゆく先は
 秋の心 のみぞ知る

 愁い帯びて
 誰ぞ元へ 迷い込み

 降るは いくよの
 涙あめ


[節つけて、囁きうたう]


―――今だその場を動けず在る*


 ――そう謂えば
 主さまを、引き裂きはしたものの
 喰らって居らぬ。
 私も、彼らも
 
 どれ程、腹が減って居るやら……
 私はもう
 感じぬけれど


 此処に居るよ。

[冬を呼ぶ声聞こえれば
冷たくも、何処か柔かな声はセシルの傍で囁く]

 何時でも、キミの傍(なか)に。


 ボクは煙じゃないし馬鹿でもないけど
 付き合うよ。

[セシルの傍で微かな苦笑い
それから、仕方ないなと溜息。
触るなと釘刺す言葉は無く、
彼の内に宿るは、獣の血
彼の内に宿るは、冬の魂]

 もし、出来るなら
 ……屋根をつたって、逃げられたら良いのに

 孕んだなど、人間に知れたら
 どうなるか


メモを貼った。


メモを貼った。


[姿見えぬ少年は、変わらず応接の間に。
主の傍に寄り添っている。
ここは狭間

宿る種が囁く声は、彼の内に]


[登る煙が、浄土への道しるべのよう。
穏やかに、哀愁帯びて伸びていく]

 ……

[物言わぬ気配はただ、傍にあるだけ。
無邪気に話すはセシルに任せ、空を見ていた
あの頃のように]


[花の傍に佇む。
生きていた頃より静かに。

けれど裡にくすぶるのは炎。

花が桜へと声をかけるのを、聞いている。
ここにいるはずの花の声が、桜がいるほうから響く]


 主さま……?

[傍ら佇む花は、主を見上げ首を傾ぐ]


[この心は何故こうも花を求めるのか。
身などなくなったというのに]

未練が一つ――。

お前の温かさを、もっとこの腕に感じたかった。

[色狂いだといわれたことを思い出し、ふ、と笑った]


 ……それは、ボクの?
 彼岸へたどり着いてしまったら、
 叶わない望みかもしれませんね。

[冬色の瞳が瞬いて
傍らの主を見上げる。

其の向こう
櫻に植えた種は、冬の気配帯びて
変わらず彼の傍に有りもする]


小僧 カルヴィンは、メモを貼った。

2010/08/08(Sun) 01時頃


お前以外に、誰がいるというのですか。

[寄り添う花に回した腕は、やはり生前と同じほどの熱を感じることはなく]

たどり着いたら、――…たどり着けるのでしょうか。
もう、数珠も、落ちてしまった。

[床に散らばった数珠はいつの間にか片付けられていた。ゆるりと歩く。
傍らの花の手を引いて]


【人】 小僧 カルヴィン

― 回想・少し前の事。南角の離れの鳥籠にて ―

[主が部屋へ戻ってくれば、家人に用意していただいた果汁を差し出して。
 その事を褒めて貰えば、少しだけ恥ずかしげにはにかんだ]

 僕にはこの位の事しか出来ませんから……。
 えと……鏡、ですか。いえ、見ておりません。

[ふるり首を振って]

 よほど大事な手鏡なのですね。
 はい。探してきます。

[主から命を貰えるのが嬉しくて、
 鳥は長い袖を翻しながら部屋の外へ――]

(321) 2010/08/08(Sun) 01時半頃

[熱はあるのかどうかわからない。
しなだれかかる身が
刳り貫き損ねた心の臓を胸の上から押さえる]

 この身も、この身が覚えた芸も総て
 主さまのもの。
 如何様にも、好きに愛でて良いんですよ。
 それが花の幸せ。
 ボクも……多分。

 ただ
 ……私は浄土へ行けぬ身
 数珠落ちても
 主さまは、ひとで 私は、獣

[冷たい雰囲気纏う幾らか幼い相貌に浮かぶ愁い。
手を引かれれば、少し驚きながらも後へ続く]


【人】 小僧 カルヴィン

― 本邸前の庭 ―

[主に命ぜられるまま、庭へと向かう。
 黒檀の手鏡、と在るはずのない鏡を探して、
 茂みの中や木々の枝葉を一つ一つ、丹念に調べて行く]

 ……ふう。
 ここにも、ない。

[額に滲む汗を拭いながら、空を見れば。
 屋根の上に薄桃色の桜が見えた様な気がして]

 あれは……幸得?
 どうしてあんな所に……っ。

[呟き、水干の袖を翻すと駆け出した]

(324) 2010/08/08(Sun) 01時半頃

[多分、という言葉にも。
 この身は震えている]

――何故、浄土にいけぬというのです。
病にかかったから?
人を食らったから?

人は、生れしとき既に業を背負っている。
それを返してゆくのが生者としての使命。

ですが。

浄土に行けぬのは私も同じ身。
業を返しきれず。お前に私を食らわせようとした。

[先を行く身で言葉をこぼす]


小僧 カルヴィンは、本邸に向かう刷衛の横を駆け抜ける。その表情は、常とは違う必死のそれ。

2010/08/08(Sun) 01時半頃


【人】 小僧 カルヴィン

[駆け抜けた所で、一旦止まって。
 刷衛の姿を確認すると戻ってきて]

 刷衛……さまっ。

 あ、あの……っ。
 屋根に、幸得が……っ。

[指を上へ向けたりしながら、乱れた呼吸で。
 幸得を見かけた事を言葉足らずに伝えて]

(330) 2010/08/08(Sun) 01時半頃

 私の病は、受け継がれるもの
 この世のありさまを、壊す
 そのために……酷いことを山ほど。
 業を返すどころか、増やし続けて
 
 ……主さまもおなじ?

[半歩後を手引かれながら
ふわり、雲の上を歩くような心地
柔かで
それで居て物足りないと思うのは
死しても欲が出るものなのか]

 一緒に逝けるなら、どれほど良いか
 今このように、手を繋いで
 何処までも


メモを貼った。


お前が犯してきたことは、お前の意思がそうさせたのか。
それとも、病であるからか。

――どちらでも、良いか。

[ふわりと。
応接の間を出て廊下を歩く。今は誰にも見られることはなく。
否。

あちらにいる二人の花には見えたかも知れず]

一緒に逝かないのですか。
辿り着く場所がどこでも。
私はこの手を離すつもりはありませんよ。


[艶の混じる硬質な声。
眉尻は微か下がっている]

…―わがころもでは
つゆにぬれつつ……

[小さく呟く。
りん、と現世が啼く度に
響いて常世もりん、と泣く。囁く歌。]

…… ――――


【人】 小僧 カルヴィン

[乱れた呼吸を整えながら]

 屋根の上に桃色の髪の影が見えて。
 この屋敷にあんな髪の色は幸得しかいないから――っ。

 ロビンの事でまさか……。

[最悪の事態を想像して、幼いかんばせを曇らせる。
 目の端には涙の粒が浮かび、
 友を助けて…と。小さな声で願った]

(337) 2010/08/08(Sun) 02時頃

小僧 カルヴィンは、メモを貼った。

2010/08/08(Sun) 02時頃


 ……私はイビセラの花
 言ってしまえば病そのもの
 今は
 人を喰らう力こそ無くとも

[同じ場所、同じ道を通る。
されど現世のひとには見えず]

 逝けるでしょうか。
 人でなくとも
 其の手が私を離さぬなら


[桜の傍らに、ざわめく気配。
冬の色は彼の内]

 ――

[櫻は
要らぬかどうか答えは無く。
ただ、現世で告げた言葉
彼に届いていなかったのかと、愁い混じる]


[駒鳥と、センターの人間がやってくれば
彼の傍にあった気配はなりを潜め息を殺した]


【人】 小僧 カルヴィン

[刷衛の声に、涙を拭って。こくりと小さく頷く。
 大きな身体の後ろを着いて、屋上へ向かえば。

 鋏を手に笑う友の姿見えて]

 ……幸得っ。

[泣きそうな声で、その名を呼んだ]

(343) 2010/08/08(Sun) 02時頃

[届く鈴の音。
そちらを一度見て]

思うのならば、今は届かぬほうを思うと良い。

寂しいからですか。
貴方がなくのは。

その鈴の音は、貴方の涙のようです。

[見る視線は生きていた頃と同じ。色はなく。
けれども僧であったものとしての慈悲を浮かべる]


【人】 小僧 カルヴィン


 セシルって……どうしてあなたがその名前を?

[冬に凍える駒鳥にしか許さなかった名前。
 それを目の前の黄泉花が口にすれば、
 ちり…っと胸の裡が痛む]

 生きるって、謂ったんですね?
 なら、あの鋏は……。

[黄泉花と友と。
 紅石榴は交互する]

(346) 2010/08/08(Sun) 02時頃

小僧 カルヴィンは、始末屋 ズリエルが友へ近づいて行くのを、じっと見守っている。

2010/08/08(Sun) 02時頃


逝ける。
逝けぬなら、私も往かぬまで。

[足を止めて、空を見上げた。
欠けた満月]

ロビン、お前は私の花です。
こちらに来た以上、それはずっと。

お前が厭というまで。

[月の下、花の身に触れて、心の臓が時を止めたのと同じように、かき抱く]


 ――…ボクの為に、染めた髪

[小さく呟く声、僅か。
これは聞こえぬ方が良い
きっと、彼にとっては]


【人】 小僧 カルヴィン


 嘘は……つかない。
 じゃなきゃ、ロビンが心を許したりしない。

[紅石榴は正面の友を見詰めて]

 彼は、何処までもまっすぐで不器用だか、ら――…っ!

[剪定され行く桜の花弁に、息を飲んだ]

(355) 2010/08/08(Sun) 02時半頃

[鈴の音に、主が声かけるを花は傍で控えている。
主が話すに口を挟むのは――
そう雛鳥に告げたのは、未だ昨夜の事。
足を止めた彼を見ている]

 ボクも……法泉さまの花
 ずっと
 切り捨てられる事は、無い?

[不意に視界が覆われて、腕に擁かれたのだと知る。
頬を胸に摺り寄せて、鍵爪の無い手が背に回る]

 厭などと、誰が謂うでしょう
 私は主さまの花
 人食でも良いと、選んでくださったのは主さま
 
 お傍に置いてください。
 共になら、奈落に堕ちても構わない


【人】 小僧 カルヴィン

[友の言い分に、つかつかと。その前へ。
 笑う顔へと平手を振り上げる]

 心配するに決まってるじゃないか。
 ロビンがあんな事になって、君までって……。

 僕は友を二人も、亡くしたくはないよ……。

[俯き、長い睫毛が震える双眸から雨が降る]

(364) 2010/08/08(Sun) 02時半頃

何故切り捨てると?
お前が私の花だという以上は――。

私の花はお前だけだ。

[摺り寄せられる頬。
頬に触れて、その眸は此方を向くのだと、向けさせて]

堕ちるまえにも。
もう一度歌を聴かせておくれ。
お前のその顔で。
私の為に、啼いてほしい。

[笑みを見せて、唇に触れる。
触れる感触は、生きていた頃と同じもの]


[僧の慈悲。
届くのは、こえ。]


……、ないてなどいない。


[――――りん、と
小さな鈴の音。
眉はきつく寄せられて
けれど涙は流さない。
重なるように華月と、朧の会瀬を意識に重ねる。]


[見ている]

[感じている]

[願っている]


―――――朧さま、
……―――華月……


[己をきつく、抱いて。
震える肩、
―――りん、と鈴は鳴るばかり**]


[幾人も、花を囲うなら
気に入りが変われば切り捨てられる
習ったこの世の有様は、恐ろしいもの。
なれど]

 うたを
 ……詠いましょう、主さまのために

[頬に触れる手に僅か震えて
冷たい冬色は嬉しそうに細まる]

 奏でる曲はお任せします
 穏やかな春でも 熱さ溢れる夏でも
 実り多き秋も 身引き裂く寒い冬でも
 
[そっと瞳を閉じる。遠くで鳴る鈴の音も
流れる血の鮮やかさも、今は意識の外に追いやって]


【人】 小僧 カルヴィン


 ……善くない。
 ロビンは泣き虫は嫌いだったもの。

[カルヴィンと、彼が口にすれば。
 ぐしっと、袖で涙を拭いて]

 その名前……久し振りに、聞いた。
 君と、ロビンと。二人だけの名前……。

[思い出すのは、学び舎での戯れの日々。
 それを遠くに感じるほどに、
 自分たちは変わりすぎてしまって。

 また一つ。鳥は雨を降らせた]

(377) 2010/08/08(Sun) 03時頃

お前の歌は、心地よい。
啼く声と、同じだからかも知れぬ。

[手折った朝のこと。
今は遠く感じられて。
けれども、腕の中にあるのは確かな]

ここでは、少々無粋か。
月の見える場所でと思うたが。

[窓が開けられるのなら部屋にでも、
あちらの騒ぎは僧の耳には僅かに届くだけ。

未練は今ここに。
現世になどないのだから]


――思いの為らぬ秋の歌を。

[そう耳元で告げて、触れる指は優しく。
あの朝とは違う、慈しむ様な口付け。

ないていないと言う鈴の音。
目は向けず、ただ思うだけ。

やはり頑固だと]


 ロビンは、駒鳥の名ですから。

[温もりに擁かれ、背伸びをして唇啄ばむ戯れひとつ。
喧騒はそこかしこ
腹に残した種は思うところあれど、花は主の為に咲く]

 月の下で……嗚呼
 狭間にあっても風流な

[くすくすと、毀れる笑み。
薄灰の、洋装でなく着物を纏うて
耳元囁く言葉に震える]

 ――思いは、為らぬのですか

[柔かな肌を慈しむ指に、唇に
短く、切ない吐息を漏らした]


メモを貼った。


【人】 小僧 カルヴィン


 腹の子……?

[刷衛に抱き上げられた友の言葉に、
 紅石榴を向ける]

 ……ろびん、の?

[震える声で呟いて。
 まじまじとその腹部を見詰める。

 心の裡では、いつかあの人に…と。
 遠い夢に恍惚しながら]

(383) 2010/08/08(Sun) 03時半頃

秋には様々な色がある。
お前の声に合うものを探すと、そうなった。

冬でも良いが、冬では寂しすぎる。
物悲しいくらいが、ちょうど良い。

[月の見える廊下。
庭を前にふわりと腰を降ろす]

風流だというなら、ここでも良いか。

[膝の上に花を抱き寄せる。首元の合せを緩く、その白い首筋へと触れて]


メモを貼った。


【人】 小僧 カルヴィン


 ずっと呼びたかった。せしる、って。
 月の瀬に、幸せを識る―――

 呼んでいいの……?

[そう尋ねたのは、
 刷衛に若桜が抱えあげられる前のこと]

(385) 2010/08/08(Sun) 03時半頃

[欠けた月のした
人は二人を見ること能ず] 

 それでは、あきさめのうたを
 主さまが望むままに

[膝の上に乗れば、見上げずとも唇が触れる距離
薄灰の、着物の上でなく直に触れた指
感触は確かにあって、思わず息を呑む。
身じろぎ、両の手が縋るように着物の両袖を引いた]


【人】 小僧 カルヴィン

[刷衛に抱きあげられる若桜の姿に、主の温もりが恋しくなる。

 きゅっと、自分の身体を抱く様に腕を回して]

 ……僕、そろそろ帰る。
 きっとなよたけの君が待っていらっしゃるから。

 あまり刷衛さまを困らせちゃだめだよ。

[なんだかんだと言いつつも、彼の指先が。
 刷衛の服を掴んで離さないのを、鳥は判っていたから。

 最後に、せしる…と。名を呼んで。
 鳥は鳥籠へと戻っていく]

(387) 2010/08/08(Sun) 03時半頃

【人】 小僧 カルヴィン

[鳥は知らない。
 否、知っていて、知らない振りをする。

 桜が本当は散るを望んでいる事を。
 だけど先に逝った友の望みが、宿る種が。
 彼を辛い現に置き留めている事も]

(――……だけど、ね。
 僕はそれでも君に生きていて欲しいんだ。

 君の生は、ロビンの生きた証。
 三人在るのが、僕たちの常だったから……)

 僕は一度だって。
 君が友である事を、知られたくないと思った事など、ないよ。
 セシル……。
 

(390) 2010/08/08(Sun) 04時頃

【人】 小僧 カルヴィン

[紅石榴を濡らした侭、鳥は笑って。

 残酷に知らない振りをしたまま、
 主の元へと翔けて行った]

(391) 2010/08/08(Sun) 04時頃

【人】 小僧 カルヴィン

― 鳥籠 ―

[主の元へと帰れば、寝台に伏せた姿が眸に移る。
 掛け布を掛ければ、その中に潜り込んで。
 身体を小さく折り、主の腹部へと顔を寄せた]

 ……ここに。
 セシルと同じように、いつか僕の子が……。

[ともの種を孕んだセシルを思い出して、
 夢見る様に呟き、そっと撫でる。

 夢が現になる時を、思い描きながら――――…]
 

(392) 2010/08/08(Sun) 04時頃

小僧 カルヴィンは、静かに双眸を*閉じた*

2010/08/08(Sun) 04時頃


小僧 カルヴィンは、メモを貼った。

2010/08/08(Sun) 04時頃


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