121 若草の花火ちゃんぷる村
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[戻ってきたのはオスカーではなく、ラルフ。
さして驚いた風もなく、にこりと応える。]
可愛らしい兎さんの代わりに素敵な貴公子がいらしてくださいましたのね。
ラルフさんもご一緒にいかが?
[男性には甘いだろうか、と思いはしたが。
ワインをすすめてみる。]
あ、う。あ。
…ご、ごごご、ごめんなさい。
まさかそこに居るとはおお、思わなくて…
[涙目でオスカーに謝りつつ、顔を覗きこまれているのに気づけばびくっとして。]
も、もも、もふ、さん…?
[顔を見る。]
!?
[おかしい。
頭に浮かぶ名前は別の―――]
混乱して、浮かべていた涙が今にも零れ落ちそうになっている。
……?
此れは何の漬物だろう?
[見た事の無い漬物を箸で摘み、口元へと運ぶ]
――!すっ……
[思わぬ酸い味に、料理を取り分けた皿をまじまじと見詰めた]
ううん、大丈夫。
ナンシーは怪我してない?
[涙目のナンシーを見て、どこか怪我をさせてしまっただろうかと不安になる。
更に涙を溢れさせようとする彼女を見て、頭に手が伸びた。
拒まれないようであれば、そのまま優しく頭を撫でる。]
どうしたの?
大丈夫、大丈夫だからね。
[柔らかく微笑んで、少しでも不安が消えるように。]
[ピクルスはどうにも口に合わなく、そっと手を合わせて御馳走様をした]
今日の遊戯は数合わせねぇ。
あたしも試しにやってみようか。
[控え室の皆に倣って、スロットを回してみた。776]
さぁて。
其れにしても、此れは何の卵なんだろうねぇ?
彼のもこもこの仔なら、嬢にやるところなんだけど。
[小型の孵化器の中に入れ放しの卵を見て、呟く。
未だもこもこ生物=オスカーには気付かない様子]
合わない数字に「なかなか難しいものだね」と肩を竦め、水晶玉の中の置壱を見た。
はは……
[にこりと笑いながらのグロリアの言葉に照れたように笑い、どこかぎこちなく彼女の隣に]
ええ、ご一緒させていただきますよ。
て、テッド、ヤンファ、お前さんら・・・、
[とやきもきして夢中で見守っていると
ナンシーがいつの間にやら涙をこぼしそうになっているのに
ようやく気づく]
おう、どうしたよ、お前さん?どっか痛いか?
[と言いつつ、とりあえず、胸ポケットのハンカチーフを
差し出しただろう]
初々しいですわねえ。
[広間のヤンファとテッドのやり取りをそう言って。]
…あうう。
[ぽたぽたぽたり。
オスカーに頭を撫でられて、大きな雫がいくつか零れ落ちる。
大丈夫と言われれば、少し震えて。]
あわ、ああう、ひっっく。
わ、私、かか、かカードのお仕事、出来てなかったの、かな…
[よもぎの眠る籠をぎゅうっと抱く。]
[隣に座るラルフに、グラスに注いだワインを手渡す。]
良い香り。
でも男性には少し甘いでしょうか?
[トレイの上にリンゴのコンポートを見つけて、自分の分のワインと一緒に。]
オキイチ、がんばれよ・・・まだ、まだやれる!
[と応援しつつ、そういえば2回しかやってないなと思いだして]
どうせなら、やってみるか?
[と3度目の正直774]
[ミナカタがハンカチを取り出す姿を見れば、ナンシーに微笑みかける。
身体を覆っていたカバーを落としてきぐるみ姿になると、にこにこと手を振った。]
大丈夫だよー。
ナンシーも僕も、ちゃんと花火を上げる役目が出来たんだから。
よくできましたー。
[もこもこの手で、何度も頭を撫でた。]
だから、魔法使いさんが怒って…
だから、違う名前が頭に浮か―――…
[勝手に暴走している。]
…もしかして、表の皆さまはまだ誰も7を出されていないのでしょうか。
[スロットで遊んでると
また気づかぬうちに暴走している様子に]
だ、大丈夫だぞ?
あのな、こいつ、もこもこ着てるだけで、
オスカーって名前、だから、な?
[とナンシーを撫でるオスカー
の手に頭を当てて、教え、声を合わせた]
お疲れさん、だよ。
!
[急に目の前にハンカチが出てきたのに驚いて、
妄想暴走が止まった。]
……あう、ご、ごご、ごめんなさい…
[ミナカタからハンカチを受け取った。]
[ナンシー呟きに首を傾げて。]
違う名前?
えっと……僕はオスカーだよー。
[戸惑うように声をかけながら、頭を撫で続けている。**]
ありがとう、ございます
ん、……甘いですね。
[受け取りどこかぎこちなく笑み
口を付けての感想はグロリアの想像と同様のもの]
……ですが、その。
貴女と飲むと、どんなお酒よりも美味しく感じます。
[顔が赤いのは酒のせいか、それとも]
[ナンシーを落ち着かせているとき
グロリアの声が届き、頷く]
ぽいな?というか、控室もお前さんだけっぽい?
すごいなーおめでとさん!
鏡花は、スロット、スリーセブン出せたか?
[とアスパラがお口に合わなかった様子の鏡花にも声をかけてみた
応答があれば、お疲れさん、とお酒を勧めただろう**]
…う、ひっく…
[オスカーに良く出来たと言われて、
ミナカタにお疲れさんと言われて、
少しほっとして、また涙が零れた。]
手に頭当ててどうする・・・頭に手を当てたんだってばよ・・・
!!!
[そして、オスカーの名前がもふもふではないことに息を呑んだ。]
[ラルフの声にきょとりと瞳を瞬いて。
次にふわりと微笑む。]
女性を嬉しがらせるのがお上手ですわ。
一体何人に同じように言ったのか、……お聞きしてみたいものですこと。
[ちくりと刺すような言葉とは裏腹に、声は穏やかでラルフの反応を面白がっていた。]
そんなに一気に飲んではお体に毒ですよ。
[白ワインを一息にあおるラルフをやんわりと咎めた。]
魚の入ったバケツがないことに気づき、控え室内をきょろきょろ。
い、いやそんな……あはは
[22人ぐらいかな、……なんてことは今は頭にも浮かばないと同時に貴女だけと嘘をつくことも無かった。
落ち着き無く視線は彷徨い、グロリアが面白がっていることにも気付くことは無い]
は、はい。
[既に空になったグラスを素直に置く
全く、これでは初恋をしたばかりの少年のようだ]
[時折グロリアをちらちら見ては、手持ち無沙汰に燕尾服のポケットに入れられていた純金の卵に触れたりしていたが
やがて、絞り出すような声で]
……僕は、貴女にはもう自分を偽れないようです。
[さて、彼女はどう反応しただろうか**]
お答えに困る…、ということはきっと心当たりがたくさんおありなのですね。
[くすくすと笑い混じりにこぼされるのは、当てこすりにも満たない社交辞令。
ぐるぐると視線を彷徨わせるその反応自体を、素直なことだと思いつつ咎めはしない。]
そんな悪い殿方は…もっと悪い女性に骨抜きにされて一度思い知るべきですわね。
恋の甘やかさや愛の優しさとは真逆の心地を。
[冗談めいた笑顔でラルフの顔を覗きこむ。]
[自分を偽れない、と言ったラルフの声に、真摯な眼差しを一瞬向け――。
返すのはやはり柔らかな笑み。]
ラルフさん……。
貴方は…
…とても、悪い女に引っかかってしまいましたわね。
[くすくすと、面白そうに響く笑い声。]
[控室で皆と歓談しつつ広間を見ていると
小さくため息を吐く姿を見落とすことはなく]
......何で、そんな顔してんだよ、お前さん
[と思わず手を伸ばすも、当然マジックミラー
の壁の冷たさしか伝わらない]
[冷たさに顔をしかめ、思わず自分の手を見る
オスカーにもいつか言われた、癖なの?という言葉と
子ども扱いみたいだ、とむくれた彼女の顔を思い出す]
...そうだった、かも、な...
[と呟いてぼんやりと自分の手をみつめ、
少し考え事をしながら再び歓談に意識は戻った**]
うんん、なっかなか揃わないものだねぇ。
[広間でスロットに苦戦している置壱を眺めていると、何処かから嗚咽のような声が聴こえた。
見ると、もふもふに襲われ――ているように見えた――震えて涙を流すナンシーの姿]
な――っ。
彼のもふもふもこっちに来てたのかい。
[一瞬身構えるも、もふもふはナンシーを慰めようとしているようで、
彼女の涙の理由も、別段未知の獣に襲われているからでは無いようだ]
あの家主の娯楽だろう?
そんなに気に病むこたぁ無いと思うよ。
……あたしも、なぁんにも出来ていないしねぇ。
[彼女の嗚咽を漏れ聞いて、少しばかり考えてから言葉を紡ぐ。
何も出来ていないと言えば、自分の方が余程何も成せてはいない]
[やがて、彼等の会話から、もふもふの正体に思い至り目を瞠る]
……嗚呼!坊だったのかい。
すっかり見違えて、分からなかったよ。
オスカー坊は芸達者なんだねぇ。
可愛い可愛い。
[可笑しそうに笑って、もふもふのオスカーを改めて観察。
その身を覆うもふもふとした素材に、少しばかり埋もれてみたい衝動を抱きつつ、ミナカタの声に其方へと視線を移す]
いいや、全然だめだったよ。
こっちもグロリア嬢以外は揃えられなかったみたいだねぇ。
[そうこう言っているうち、広間で次々と777が揃い、「おお」と小さな歓声を上げて拍手をする。
ミナカタに酒を勧められるまま受け取り、にっこりと*微笑んだ*]
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