人狼議事


25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―

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視点:


本屋 ベネットは、メモを貼った。

2010/08/07(Sat) 02時半頃


【人】 本屋 ベネット

−居室→本邸廊下−

[結局茶だけで腹が満たされるわけもなく、
男の足は夜食を求めて食堂のある本邸へと向かう。
寝ぼけ眼で見たかもしれない白い鳥のことは、
今は記憶には残らない。
ただ、月明かりが色硝子を通して複雑に落とす
床の美しさの妙を楽しみながら足を進める]

(4) 2010/08/07(Sat) 02時半頃

[落とした命。
ただ、思う。

あの花は、どんな姿をしていたのだろうと。
一度聴いた笛の音。

耳に残る音ではなかったが、笛を聴いたことだけは覚えていたから。

父が摘む花。

今はもう、遠き場所に]


[散った冬色の花を見やる。
最後まで共にあった花を、その爪を病を。
恨むことなどしようか。
自身が望んだのだから]

…ロビン。

[一つ、言葉にして]


本屋 ベネットは、メモを貼った。

2010/08/07(Sat) 02時半頃


[人を喰らい、血を啜り
種を植えては、また人を喰う
其の身が枯れ果てるまで。

花で有ることに変わり無いと
人食花の、以後を案じる主を見上げて笑む

爪が皮膚を破り肉を引き裂いていく
深く深く

数珠の音がする。
転がる珠が

心臓刳りださんとした其の時に
魔を祓うというその数珠が効を発した]


[崩れ落ちる主の身に爪をたてたまま
花もまた糸が切れたよう。

薄れていく視界に、歓喜のいろを見て
ひとつ
望みが叶った事を知る

人狼病持つ、人食花は散った]


[祓われた魔は、花が持つ
一族の願い

ひとに種植え付けて
望まぬ生を産む

少しずつ、少しずつ
底からこの世を崩してゆく

幾日も、幾年かけても

血を受け継いできたこの花も
願いはひとつであったのだけれども]


[何処とも知れぬ、ふわりと浮かぶ意識
閉じたはずの瞳開けば、変わらぬ姿を目前に]


 ……主、さま?

[名を呼ばれた。
不思議そうに、首を傾ぐ]

 ここは


本屋 ベネットは、大広間のほうで物音がした気がして足を止めた。軽く首を捻る。

2010/08/07(Sat) 03時頃


メモを貼った。


本屋 ベネットは、メモを貼った。

2010/08/07(Sat) 03時頃


メモを貼った。


[届く声。
ああ、意識は落ちたのに、この場所は]

狭間か。彼岸か。どちらでも。

お前がいるのだから。

[傍にある花を手繰り寄せる]


【人】 本屋 ベネット

−本邸廊下−
[通りかかった侍従に夜食の用意を頼んでから、
男の足は大広間のほうへと向かう。
こんな夜半にまさか誰かいるなんて思ってもみない。
花祭は中止になったのに、誰がその場所に行くというのか。

まあ、誰もいないと思っているので何の遠慮もなく扉を開けようとしたところで]

…高嶺。何だ、こんな時間にどうした?

[視線に、軽く首を傾げた。
扉に手をかけたところで止まっているので、結構間抜けな姿勢である]

(14) 2010/08/07(Sat) 03時頃

[困惑を顔に浮かべて
手繰り寄せられた相手から視線を逸らす]
  
 ボクは……
 私は

[先に散ったのは冬の蕾
後に散らされたのは、病持つ花]

 狭間でも、彼岸だとしても
 ……主さまの傍に、居られるんですね。

[心ふたつ
混じる]


メモを貼った。


今のところは、というところでしょうか。
仏の教えには、彼岸には浄土があると。
そこに逝く為に、僧は徳を積む。

私は、積まずに参ってしまいましたが。

ですから。
ここも一時の場所なのかもしれぬ。

[声が聞こえる。此岸からの。生者の声。
そして混じるは死したものの声]


【人】 本屋 ベネット

お前が中途半端な時に気付かせるからに決まっているだろう。
…何だ、風邪か?

[掠れた声に首を傾げる]

ああ、ちょっと部屋で転寝をしていたら食事の機会を逃してな。
小腹がすいたので食堂に行こうかと思ったんだが
……音がしたような気がして。

[扉を見やり、それから肩を竦めた]

あのな、弓馬や剣以外はからっきしだ。
知っているくせに、それを言うか。

[舞殿の主の癖に、目も確かなものがあるのに
芸を嗜まんとしなかった理由は向かなかったからにすぎない]

(26) 2010/08/07(Sat) 03時頃

 私は、浄土まで行けません。 
 そも人に非ずといわれる身

 一時の場所に
 何時までも留まっていられたら

[不意に気付く]

 声が聞こえる
 ……セシル、迦陵……


[道は分かたれた
友人二人の声を聞き
はっきりと知る。

学びや同じくした花といえど
花同士であれば
何時か別れは来るもの

寂しいと感じるのは、冬の蕾]


私も行けませんよ。
徳を積めばいける場所ですが…。

私はそも徳を積む事をしなかった。
けれど。お前を地の底に落としたくはない。

ここに留まれるのならば、留まりたいものですが。

[友を呼ぶ声。目を細めた。
契った事は知らぬ。けれども、二人が思い合うことは知っている]


【人】 本屋 ベネット

うるさい。
下らんことを言いに来たなら帰れ。

…むしろ、お前こそこんな時間にこんなところで何をしている。

[人狼でも、という言葉に肩を竦めた。
そんな状況だとしたら、自分達のこの声で逃げてしまっていそうな気もする]

だったら練習などとつまらん冗談はやめてくれ。

[呆れたように返しながら扉を開いた。
それが高嶺の問いに対する答えである]

(36) 2010/08/07(Sat) 03時半頃

本屋 ベネットは、記者 イアンに押しつぶされ見事下敷き。扉を開けた瞬間は流石によけられなかった。

2010/08/07(Sat) 03時半頃


 そうですね、色狂いの僧では
 たどり着けない場所でしょう。

[返す言葉に僅かトゲ交じり
は、と気付いて口を噤んだ]

 私は……ふたり留まれるなら何処だって

[頬を染めて身を離す。
居た堪れないのは
接触に慣れぬ冬混じる所為]


メモを貼った。


【人】 本屋 ベネット

毒舌なんて何を今さ────ッ!

[雪崩、というのはまさにこのことかもしれない。
いや、いっそおしくらまんじゅうという子供の遊びすら思い出す。
後頭部を強かに打った気がするが、それはこの際どうでもいい。
触ってみたが、瘤にはなっていても切れてはいない]

…おい。

[何がどうしてこうなった。
鈍い痛みに幾らか顔を歪ませつつ体を起こせば
当然それにつられてイアンの体も起きることになる]

(45) 2010/08/07(Sat) 03時半頃

【人】 本屋 ベネット

…私は大丈夫だ。
ある程度は体も鍛えているし、荒事にもそれなりに慣れている。

[夜光に返事を返すと、一息付く。
高嶺に手助けをされて強制的に姿勢を変更させられている
イアンの背を押して起こしてやりながら]

まったく。食事に来ただけのつもりが何でこんなことに…。

[それは自分のせいでもあるので、ただ呻くことしかできない]

(50) 2010/08/07(Sat) 04時頃

【人】 本屋 ベネット

いつからも何もあるか、この能天気め。
たった今、お前のお陰で着任したばかりだ。

[盛大に息を吐き出すと、自分の後頭部を触って瘤を確認しつつ]

…お前、怪我はないか。

[たった今自分を潰した花に問いかける]

(53) 2010/08/07(Sat) 04時頃

【人】 本屋 ベネット

[天満月に気づいたのはこちらを見た高嶺の視線に気づいて
彼の手を借りて立ち上がり、己の上着の汚れを落とし始めた時だった。
恐らく天満月はイアンを助けることになるのだろう]

…これで足を捻って舞えなくなるような
どうしようもないドジを踏まれるよりはましだ。
大体、私はこれの舞を通しで見ていない。
いざ舞ってみろと言った時に足を捻って舞えませんなんて
言われるのは腹が立つ以外の何ものでもないからな。

[は、と小さく息を零して]

(57) 2010/08/07(Sat) 04時頃

【人】 本屋 ベネット

ならば結構、怪我がないならそれで構わん。
仕事熱心な事は褒めてやりたいが、もう少し周りに注意を払え。
自分のことにもだ。それほどまでに獣を狩りだしたいなら自分のことぐらいちゃんとしろ。

[これではまるで親のようだと思いながらイアンに言葉を飛ばす。
また視界を覆っている姿を横目に]

いや、別に夜光が謝ることではない。
どちらにせよ偶然の産物だ。

[天満月に近づく様子を見て、
天満月の花になったのだろうかと予測はすれど口には出さぬ]

(63) 2010/08/07(Sat) 04時頃

 失言を。

[先刻のトゲについて、謝罪をひとつ]

 主さま……

[応接間の、洋琴に目を止めた。
近づき、鍵盤の蓋を開く]

 現世で聞かせられなかった
 うたを、聞いてくれませんか

[触れる
指がゆっくりと白と黒の上で踊る。
音符の連なりにあわせて主の為に歌うのは
優しくも物悲しい鎮魂歌
この世ならぬものなれば音は*聴こえるか*]


メモを貼った。


本屋 ベネットは、メモを貼った。

2010/08/07(Sat) 04時半頃


【人】 本屋 ベネット

[高嶺の視線を余所に、イアンの返事に小さく息を吐き出す]

ああ、私は食事に───。

[のばされた手を弾いたのは扇。パン、と音が響く。
ある程度勢いもあったので、仮に血を舐めたとしたら、
それは扇によって生まれた傷による天満月本人の血だ]

…大丈夫だと言っている。
傷に見えたのなら瘡蓋だろう。
先日祭の最中に、威勢のいい猫に引っ掻かれた故。

[周りからすれば男の気性もまた猫に近く思えるかもしれないが。
余計な世話、という顔で謝るつもりはないらしい]

(77) 2010/08/07(Sat) 04時半頃

本屋 ベネットは、メモを貼った。

2010/08/07(Sat) 04時半頃


本屋 ベネットは、門下生 一平太に頼んでいる食事も持ってくるよう告げた。きっと花巻と月餅が用意されている。

2010/08/07(Sat) 04時半頃


【人】 本屋 ベネット

…何だ。

[高嶺に視線を向けられたところで痛くも痒くもなさそうな顔をした。
この男が扇で人を叩くのは割とよくあること。
先達て洗礼を受けた花はすでに二輪にもなっている。
凶暴なのは口だけではなく手元もだということに他ならない]

(83) 2010/08/07(Sat) 05時頃

本屋 ベネットは、メモを貼った。

2010/08/07(Sat) 05時頃


【人】 本屋 ベネット

ああ、そうか。私がお前を買いかぶっていただけか。
では、今度目の医者に行くとしよう。

[高嶺の言い草に嘆息を一つ。当然芝居である。
結局鉄色の視線は高嶺同様に天満月へと向かう]

(86) 2010/08/07(Sat) 05時半頃

【人】 本屋 ベネット

何だ。そんなに意外だったか。

[逆にこちらのほうが意外で、男は鉄色で黒檀を眺める]

何で鏡なんて見なければいけないんだ。
行くこと自体は吝かではないが、
行動に関しては改める予定は一切ない。

[こうである]

(88) 2010/08/07(Sat) 05時半頃

【人】 本屋 ベネット

そうか。じゃあ覚えておけばいい。
俺はお前をそれなりに買っている。
面の皮の厚さを含めて、な。

[ぱち。音が一つ響いて揺れた。
再度の言葉には、断るともう一つ付け足して
話はそこで終わり。
花たちが戻ってくるまであとどれぐらいかかるのだろう。
それを測るかのように、手元でほぼ同じ刻みで扇の骨が鳴る]

(90) 2010/08/07(Sat) 06時頃

【人】 本屋 ベネット

[男は自分の感情に素直な分、
回りの感情には疎いのかもしれない。
そうかと一言返して男は少しだけ笑った。

ぱちん、と一つ音が鳴る]

…いつまでのんびり茶を入れているんだか。

[空腹は最高の調味料とはいえ、
待たされることはあまり好きではない。
食堂の方を見やり、嘆息一つ。

憐れな白鳥が飛び立とうとしていることを
男は未だ知らない**]

(93) 2010/08/07(Sat) 06時半頃

本屋 ベネットは、メモを貼った。

2010/08/07(Sat) 06時半頃


[――   鳥は。]


  ……――  厭だ


[鳥は、青から射落とされる。]


  …っ、厭だ――…!



 朧様、

    ――っ

           ……


[白い鳥が、 啼いたのは]


華月…!!!


[届いたかどうか知れぬ]




[――   りん、  と。


        鈴の音が    最期に 啼いた。]

 


メモを貼った。


メモを貼った。


メモを貼った。


メモを貼った。


メモを貼った。


メモを貼った。


メモを貼った。


[色狂い、との言葉に僧は眼を伏せる。
口元に笑みが浮かぶ]

美しきものを見れば、この手に抱きたくなるのとは必然と――。

ロビン、貴方はいまだ私の花。
傍におりなさい。

[離れる姿へ手を伸ばす。
触れると、生前と同じようにその髪色へと指を絡ませる]

事実ですから、問題はなく。
お前が謝る必要も、ない。

――ああ。聞かせておくれ。
楽しみにしていたのだからね。


[触れられぬはずの洋琴。奏でられる音。
唄われる声。

音がやむまで、その傍で聴き続ける。
此岸の声はまだ届かぬ。

楽が終われば花に手を伸ばして、その*腕の中に*]


 美しい、なんて
 可笑しなひとだ。

[苦笑いは冬色、続くは花の色]

 嗚呼、おかしなことは
 私欲に主さまを使おうとした、私にも。

 …………見る間に咲いた花に色がつくとは
 是を美麗と謂うのなら
 主さまがつけた色故に他為らぬでしょう

[冬の蕾持つ戸惑い僅か含みながら
冷たい色持つ貌は哀愁含む笑みを浮かべる

応接室の洋琴が鳴り響くを、
たどり着いたセンターの人間は聞くことが出来ぬ。
己が爪でころした
主の為に歌う声も]


[やがて曲を終えて、
褒美のように伸ばされた腕に擁かれた時
聞きなれた鈴の音が
彼方から、此方から
聴こえた]


 かりょう

[囀りが遠く聴こえ
少年は呟く。
困ったような笑みを浮かべて]

 ……あの時既に
 ボクも、キミも 変わってたんだよ

 冬の香は、私が偽ったに過ぎぬと知っても
 未だおなじ事を思うかどうか


私欲でない願いなどどこにもありはせぬ。
それが人の為であったとしても、回れば己のためであり。

…お前のそれも。
お前だけのものではなく。

[腕の中の花を優しく包む。

聞こえた鈴の音。
こちらだと気づいたのはまだ僧の耳にはあちらの音が届かぬから。

ようやく。
現世の声が耳に届くと、死した姿をじいと見た。
もう届かぬ花。今は腕の中にあるもの。

腕に感じるぬくもりは魂のそれかと、友の名を呟く花を見る]


[――――りいん、と



鈴が、泣くように鳴った。]


 ……利用されたと謂うのに
 怒らない
 主さまはやはり、おかしいひと

 充たそうといいながら、私は貴方を隠れ蓑にした
 冬無き変化を、主得ん為と

 其は真となりましたが。

[不思議そうに見上げる眼差し。
聴こえる友のこえに、冬色もまた
応接間に横たわる亡骸と、触れる鳥の姿を見る。

また、鈴の音がした]

 ――白き鳥の舞は、其の通り同じ結末を?


[泣く音。悲哀を感じるそれは、やはりこちらのもの。
あちらの音は小さく届いていたから]

どなたかが、此方についたのでしょう。
この鈴の音は…。


  鵠?

[姿はまだ見えぬ。音がするほうへと眼を向けた]


怒るという思いは、すでに忘れてしまいましたから。

ああ。
お前が誰かに召されていたら――。
それは私の身を包んだかもしれぬ。

[見上げてくる眼差しに触れるか触れないか、唇を寄せて]

利用ならいくらでも、
人に使われることは徳を積むことにも成り得る。
そのようなことでいちいち腹を立てるはずもない。

それに、利用されてなくばお前はここに居ぬかもしれないのだから。


【人】 本屋 ベネット

−大広間−

遅い。お前はまた迷子なのか。

[夜光が戻った時と同時に、ぱち、という音が響く。
用意された茶と共に八朔の蜜煮がはいった花巻と小さな月餅を食べ始める。
欠片一つ更には残らない美しさ]

…仕事?何があった。

[花巻の最後の一口を茶で飲みこんでから尋ねる。
ロビンという名に思い当るのは先日の提琴の音色]

(127) 2010/08/07(Sat) 11時半頃



…… ―――誰 だ



[―――静かに、
消え入りそうな声がした。]


呉服問屋 藤之助の声に、その姿がぼんやりと浮かび


本屋 ベネットは、背後に感じた微かな違和感に思うことはあれど口には出さぬ。

2010/08/07(Sat) 11時半頃


 ……聴こえてるよ、迦陵
 ボクは冬の蕾のままだけど、此処はとても暖かい

[秋色撫ぜられた感触は無く
それが少し寂しいと思う
振り払っていた過去を微かに悔いて
ふと、落ちてくる主の唇
小さく困ったような笑みを浮かべた]

 でも主さま、私は叱られるようなことをしてきたのです。

 ひとつ
 望みを叶えてきてしまった
 イビセラの、血を受け継ぐ種を……桜の腹に


【人】 本屋 ベネット

……。

[天満月が背後を通る気配に、幾らか表情が訝しくなる、
けれど今は口に出さず、呼びに来たものと消えていくのを完全に見送って]

道一つ覚えられないようでは音曲一つも暗譜出来まいしな。
…まあいい。

[足音が遠くなったことを敏い耳で確認しながら、夜光に問いかける]

イアンが呼ばれた理由は何となく理解できるが…彼は?
彼もイアンと同じくセンターの人間か?

[大広間にはいなかったので、刷衛がセンターの人間だとは知らない。
ただ、イアンも独りで入り込んでいるようには思えなかったので
それとなく尋ねてみる]

(135) 2010/08/07(Sat) 12時頃

[線香くゆる其の先に、
冬が憧れた先の花がひとつ]

 ……名乗る礼儀は、無きや?

[消え入りそうな問いに
返す複雑そうな声音]


本屋 ベネットは、メモを貼った。

2010/08/07(Sat) 12時頃


[沈黙。
知っている声だった。]



……鵠。



[ぽつり、と呟くように名が落ちる]


種を。
それは、困りましたね。

身をもたぬここでは、些か感情が出やすいのかも知れぬ。
お前だが誰ぞと契ってきたなど。

私の身に宿して欲しかった。

[見下ろす眼に僅か燃ゆる嫉妬。
死した身ではそれは叶わぬことだと、思えばそれもやがて鎮まる]

…ですが。
お前の生きた証が残るのなら、私はそれでも良いと、思う。


鵠。

やはりか。
何故、貴方がここに。
疑いでも向けられましたか。

[冬を抱いていた腕を解く。けれども肩に手は乗せたままで]

もう、言うても遅いことか。


【人】 本屋 ベネット

−深夜大広間−

[空になった碗を夜光のほうへと少し押しやる。
茶を、と所望する無言の行動]

…楽器よりも馬繰るほうが楽な気もするが。
まあいい、それで……刷衛?ああ、研師か。

[何故こんな時間に呼ばれたのだろう。
時は既に未明に近い。
席を立とうとしたところで現れたメッセンジャーの言葉に、鉄の色を丸くした]

(142) 2010/08/07(Sat) 12時頃

本屋 ベネットは、メモを貼った。

2010/08/07(Sat) 12時頃


 私が居らずとも
 私の子が

 次の代へ、其の次へ

 望みはひとつ
 願いはひとつ


 肉を喰らって血を啜り
 人の身に種を植え付けて

 ――――幾日かけても
 幾年かけても

 必ず果たす
 不条理なこの世を壊す為


[主の瞳に灯ったいろ。
見詰めた花が満足気に笑みを浮かべて、詠った]

 ……主さまの背がもう少し低ければ
 私にも襲えたやも。

 主さまは
 現世に残すもの有りや?

[擁かれていた腕が解かれ、それでも傍は離れない。
肩に乗った手に首傾けて、名乗った方へと名を告げる]


 私はイビセラ、ロビン

 ひとつ目論見叶ったと謂うてみよう
 主さま居らねば
 喰らうは高嶺の華ひとつと

 ……そう謂う案もあった故 


本屋 ベネットは、門下生 一平太が明らかに茶を零しそうだったので手元だけちょっと手を伸ばして水平にしてやることにした。

2010/08/07(Sat) 12時半頃


現世に残すもの…
残さずとも良いと、思っていたから。
何も。

背など、横になれば関係ないように思うのですが。

[花を見下ろして、少しばかり考える。
肩に置いた手で、首筋へと触れる。

目論見を語る言葉に触れた指に少し力が篭る]

その案が通らず、良かったと。

――ロビン。

[欲しているのは自分かと、裡に篭る思いに片方の手を自身の胸に当てた]



…――――白鳥は、


伝承から
逃れられなかった、らしい。

[さらり、と
黒髪が流れ俯いた。
言葉少なだった鵠はしかし
――イビセラの言葉に目を見開き、紫苑色で、睨む]


そう、――睨まれますな。

それが病からか本心ゆえかは別として。
いま現には高嶺様は生きていらっしゃるのだから。

それよりも。
いまだ残る獣にかからぬかの方が心配でしょう。


 何も……?
 血の繋がりもあったでしょうに

 ……背は、そうやもしれません
 実の所
 唆しも後押ししていましたが。

[首筋触れた指、促されたように顔を上げた。
それから、白い鳥に視線を流し]

 案はどの道先送り
 先ずは忌わしき使者の片割れをと
 ……謂うてあったのを

 二人に独断で
 私が主さまを。


 高嶺さまには、
 選んだ花の一輪散ったさまを
 見せ付けて

 そう煽ったのはかの人


 私は其れに乗っただけ
 其の後どうする気かまでは知らねども
 嗚呼、元は花故に

 人を誘い捕らえる術は
 芽吹いたばかりの私とは、比べようも無い


 今も
 ……声が




…―――――


[睨んでいた眼が、
一瞬、揺れた]

霞月夜



それは……―――

[りん、と鈴が鳴る]


 ……髪を同じに結えば良いと
 かの人に。 

[鈴の音にそうと取れる答え]

 ボクの、巣箱から
 雛鳥を浚っていった月は
 私の花開くを待っていてくれたひと

 真意は知らぬが
 彼も、彼も

 望みは望んだ数だけ
 願いは願った数だけ
 手に入れる


血など。
今の世にはさほど重要ではありはせぬ。

それに、どちらにしても残せなかったのですから。

[父はどうであろうか。
自分が亡くなれば、又新しい子を作るのかも知れずと]

元は花、霞の方か。
あの方は――。

[夢で契った相手。夢と思えばこそ。あれはただ一度だけのもの]


【人】 本屋 ベネット

−深夜大広間−

…構わん。何か気になることでもあるならそちらへ行くといい。
取り敢えず事が事だ、私は一度部屋へ引き上げる。
高嶺、お前はどうする?

[夜光の望むにまかせながら己は席を立ち、高嶺に尋ねる。
一緒に戻ったのであれば、途中幾らか話もしただろう*]

(159) 2010/08/07(Sat) 13時頃

 嗚呼、そうだ
 ひとはもう
 血を受け継ぐものでは、ありませんでしたね。

 今の世ならばこそ
 私の血は必ず、後へ残さねば

[霞の。
主の口から出た言葉に、淡い笑みを浮かべた。
冷たい色の瞳が見上げる]

 ……その霞の方が
 良い体つきと、褒めていらっしゃいましたよ?

[そう謂って、視線を外す]


知って、いらしましたか。

褒めてくださったのならそれは嬉しいことでしょう。

花は花主だけのものですが、花主は、一人の花のものではなく。
けれど今は。

私にはお前しか映らぬと言うのに。

[はずされた視線を追う]


何故、…そんなことを。

[怪訝そうに
ロビン、を、イビセラを、見た。
髪結いを叱られた、なのに]

もう
届かない

[唇を噛んで、俯いた。]


――――、朧様…




…かげつ…


[自分を抱くようにしながら、俯いた。]


 誑かしてはと、煽ってくれたものですから。
 ただ
 私は未だ、人食いの花としては未熟もの
 すっかり主さまのもと根付いてしまいました。

 ……花主は一人の花のものでなく
 けれど今は、主さまには私だけ

[外した視線は白い鳥に] 

 もう、届かない?
 これまでも
 届いていたとでも、思うの?

 さあ……何故そんな事をしたのか
 総てはあの方の手の内やも


[風が運ぶ囀り]

 ボクは、

[戀は糸と言うと心で出来ているのだと
柔らかくも切ないその言葉に
憧れていた遠い記憶]

 失せもの探して
 声を裂く
 いとしや、いとし
 我が吾子は

 ――…そら、其処にいるよ。

[登る声は拾えども
冬の声は届かない]


[――――りん。


微かな鈴の音を立てて
顔を上げる。]

…―――届いていたなどと
思っては、いない。
死しては
手、伸ばすも 叶わぬ …


執事見習い ロビンのただ傍に立ち、あちらを*見やる*


 望みはひとつ
 願いはひとつ

 二つ心抱いたなら――

[薄い唇から、うたを零すは主持つ花]

 ふぅん
 飛ぶ白鳥すら
 あの高い嶺には届かないんだ。

[複雑な色帯びて呟くのは冬の蕾]

 誰なら、届いたんだろうね。


[傍らにある法泉の
手を取り指を絡めて寄り添う。

遠く、現世を見遣る瞳は雪空の色
何時しか、気付けば其処にあるべきレンズが無かった**]



……わからない。
……死者にはもう、遠いことだ。

[俯いて、思うは何か。]


――――― …


[言葉は、少なく。
もののためしか、
高い位置で自分の髪を結い上げる。

鈴が、鳴る]


現世と常世の狭間を見る。


 似ないね。
 ……そうしても、白い鳥は変わらない

[鈴の音に、思うた事そのままひとつ。
見遣る先
広がる不信]




…―――― そうか


[手を話せば、
まとめていただけの髪は
するりとほどけた。]


…そう、変わるはずも
ない な


 変わりたかった?


[僅かに、首を傾ぐ。
レンズ無くとも、瞳は焦点を定めて]


……―――


…己は、己であろうと。


[一度だけ視線を合わせる。
それから、誰かを探すようにさまよう]


 死してなお?
 己とは存外にあやふやなものだよ。
 ……死者の先輩として言っておくけど。

[硬質な声音。
冬の蕾は咲かぬまま、一夜先に此処にあり]

 ふたつ心生まれれば
 身はひとつ
 引き裂かれ

 望み叶わず、破れ散る

[散った花が詠う]




――――っ、……


[眉を寄せた。
紫苑色がつり上がる。]


ふたり、 いたのか。
ひとつの、からだに。

…そんなことが……


本屋 ベネットは、メモを貼った。

2010/08/07(Sat) 17時半頃


[―――声。

それから、
常世ではない鈴の音。

白い鳥は独り堕ちる。
混乱と混沌の中
独り]

――――…
…朧さま

……―――華月
かげつ、 …っ

[手を伸ばしても、隔たりは彼方だ。
りん、と鈴が啼いて
俯いた顔を髪が隠す。]


 否
 ひとつ、身に 二つこころは
 いれられぬ

 駒鳥は落ち、花が咲いた
 其れが私

[花が謂う]

 ボクを殺したのは、噂だよ。
 多芸は多才じゃない
 それなのに
 あの時は、未だ花は選ばれていなかった 
 それなのに

[臥せっていたあの日
微かな期待打ち砕かれて、冬の蕾は行き場をなくしたと]


[ぽつり。
首を振って、傍らの主に身を寄せる]

 ……いまは、二人でひとり
 寂しさは此処に
 淋しさは此処に
 埋めてくれるのは、主さま
 
 それから
 新たな私が、現世に。

[冷たい色の瞳は、ゆっくりと閉じる。
応接の間に、
手を伸ばせば鍵盤が触れる
それでも、生者に音は届かない]


[奏でる音は、哀愁綴る物語**]


執事見習い ロビンを諫める様に頭を撫でる


[諌められれば、やがて洋琴の音はぷつり途切れる]

 ……主さま。

[困ったように見上げて**]


【人】 本屋 ベネット

−現在・居室→A棟へ移動中−

[浅い眠りから醒め、気だるげに寝台から体を起こす。
朝方、鵠の方が届く前に高嶺に尋ねられたことに、
恐らくではあるけれどと、天満月が己の毛髪を回収していったのではないかと告げた。
正確には間違いないと思っているがここで確定することはしない。
そのまま消えていった背中に問いかけたいことはあったけれど]

…そう簡単に、死んでやるわけにはいかない。

[男は寝台の上で低く呟いた。
だが、あの男は自分に不利益しか与えない気もする]

(どうにかしなくては)

[身支度を済ませ、部屋を出る。
行きたいと考える場所は三ヶ所あったが、
取り敢えずはまず一か所を尋ねてみることにする。
そうして、男の足は一番情報を持っているだろう花の床へ向かうことにした]

(208) 2010/08/07(Sat) 18時半頃

本屋 ベネットは、メモを貼った。

2010/08/07(Sat) 18時半頃


本屋 ベネットは、記者 イアンの部屋の場所を、侍従を捕まえて確認したあと尋ねてその扉を叩いた。

2010/08/07(Sat) 18時半頃


【人】 本屋 ベネット

−A棟・イアンの部屋前−

[扉を叩く。
いなければ、先に別の場所へと向かうことにする]

…いるか。私だ。

[一度声をかけてみて、反応がなければ念のためにもう一度叩く]

(209) 2010/08/07(Sat) 18時半頃

本屋 ベネットは、メモを貼った。

2010/08/07(Sat) 18時半頃


【人】 本屋 ベネット

邪魔する。

[新しい白い着物と包帯姿。
小さく息を吐き出して]

……事の次第を、聞きたい。
お前が一番詳しいのだろう?

[相手の反応を待つことなく、男は切りだす。
そのついでに、とばかり尋ねる]

まるで、白い着物だと死に装束のようだな。

[縁起でもない言葉を、男は平気で口にした]

(214) 2010/08/07(Sat) 19時頃

【人】 本屋 ベネット

−イアン私室−
[己の部屋へ来て驚いていた理由は、部屋に入ると何となくわかった。
とても、とは言わないが主の部屋に比べれば質素に見える。
椅子をすすめられたので座ったが、彼が据わる椅子がない]

…ああ、一応。
ロビンと乾、それから…鵠。

[余りいい選ばれ方ではなかったと聞く。
あれほどまでには花として巣立つことを
切望していた鳥を思い出せば溜息しか出なかった]

着替え中?何だ、出かける前だったのか。
邪魔をして悪かったな。なるべく手間は掛けないようにする。

(218) 2010/08/07(Sat) 19時頃

息を飲む。


【人】 本屋 ベネット

[花の礼儀を気にする男ではない。
そんな事よりも自分のまずすべきことは事の顛末を知ることである]

獣……?初めて聞く。
…では、随分と孤独な獣であったのだな。

[重い溜息は静かに落ちる。
先日己の部屋で呟いていた一言をぼんやりと思い出した。
今、彼は幸せなのだろうか。
望みを描いていたあの咲いたばかりの人食い花は]

舞の所望?こんな時に呑気な奴がいるものだな。
…幾ら私でも、流石にそんな流暢な事を言っている場合では
ないということぐらい言えるというのに。

(221) 2010/08/07(Sat) 19時半頃

【人】 本屋 ベネット

ああ、伝わってきていないな。
もしかしたら私が情報を聞きもらしただけかも知れん。
…それも、聞いたような、聞いていないような…。

……まるで、私一人情報が与えられず
意図的に縊り殺されるへの展望しか見えない状況だな。

[ぱちん。小さく音が一つ鳴る。
憂鬱だ、というような顔を男はしたのだが、
イアンの言葉に瞳を丸くする]

…主?どういうことだ。お前…。

[がたん、と椅子の響く音がした。
思わず、間近へと足を向けてその胸倉をつかむ]

どういうことだ。お前の主は、狼に殺されたのではなかったのか。
…お前、一体誰を主だと錯覚している!

[あれほどに己との契約を拒む彼が、そう簡単に他の主を選んだとは思えなかった]

(225) 2010/08/07(Sat) 19時半頃

[狭間に呼びかけるこえ
主の傍から、そちらへ
意識を向ければ気配は傍に]

 ……嗚呼、思い出した
 昨年喰われた……明の

[そう聞いたのは霞の月に。
今時の幽霊はあれほど存在感あるものかと謂ったのを覚えている。
ふ、と自らの手に視線を落とした]


[呟きは揺らぐ。
狭間からうつしよへ
届くとも解らず。

まどろむように、意識はまた
温もり求め、主の傍**]


【人】 本屋 ベネット

いや、構わん。
私も幾らか注意力が散漫しているのかもしれない。
刷衛がお前と同じセンターの人間だと知ったのもつい先達てだ。

[息を吐き出し首を横に振るが、襟首を掴んだ手は話さない]

じゃあ、何故だ。何故今死んだ人間の声が聞こえる。
それは本当にお前の主なのか。
…お前の知っている主は、困っている者や混乱の状況を放り出して
己の為に舞をと願うような、そんな人間なのか!

私はお前の主がどんな人間かは知らん。
だがな、少なくともお前が敵を獲るために死んでもいいと
願うほどには優れた人物なのだろう?
…そんなに主の声が聞きたいのなら、聞かせてやる。

何もできないまま幻想と共に死んで、主に詫びの一つでも入れて来い!

[胸倉を掴んでいた手を先日己が絡めた首筋へと感情に任せるまま伸ばした]

(230) 2010/08/07(Sat) 20時頃

…―――


…華月…


[―――――紫苑色が揺れる、揺れる。]



己は

    何も、…

……っ、


[何も知らないで。
何も。何も。
ロビンの声が聞こえても答えられない。

射落とされた鳥は
きつく眉を寄せ俯いた。
――――りん、と

重なるように
鈴が
*鳴った*]


【人】 本屋 ベネット

だから、それが偽りだと何故気付かない!
お前…ッ

[そこで気がついた。
白い包帯に、何かが滲んでいる。
其の耳は、と尋ねる前に、油断が己の手元を緩め、
体はテーブルへと突き飛ばされる。
鈍い音と、体に走る重い衝撃に息が詰まった]

……ッ…お、前……その、包帯…

[鳩尾に沈む痛みに深く息を吸い込めないまま、問う]

(235) 2010/08/07(Sat) 20時半頃

【人】 本屋 ベネット

[は、と大きく息を吸い込んだ。
ぶつけ方が悪かったのだと解る鳩尾の絞られるような苦しさを堪えながら
鉄色は白布の下から覗く赤を見る。
白い包帯に滲んだ血の色。耳の下、掻き毟ったような傷]

…其の傷は、何なんだ。
左耳の、その、傷は。

[暴れている間にうつったのだろう。
白い着物にも包帯にも、僅かではあるけれど己の視界には映って見える]

(237) 2010/08/07(Sat) 20時半頃

【人】 本屋 ベネット

解らない…?
傷を見せてみろ。ああ、今は、手出ししない。
隠し持っているものも、扇だけだ。

[懐に仕舞っていた扇をテーブルに置くと
両手を軽く上げて何も持っていないことを示してから近づく。
近づけば近づくほど、その傷は痛ましく見えた]

…引っ掻き傷か。自分でやったのか。
蚯蚓腫れになっているものは、まだ幾らかましだな。

[途中まで歩み寄ってから、男は一つ息を付く]

私に、殺せと言ったお前が
死をそんなに恐れる姿というのは

[溜息をつく]

…何故だろうな。何処か、寂しく思う。

(242) 2010/08/07(Sat) 20時半頃

【人】 本屋 ベネット

[黒い上着をもテーブルの上に置くと太刀を恐れることなく近づき、
腰かけたイアンにゆっくりと近づくと傷の見聞をする。
明らかに引っ掻き傷、蚯蚓腫れ。呆れたように溜息が出た]

…これだけ派手にやっておいて記憶にないとは、まったく。

[血の匂いに、眩暈がする。
昨日は喰らうことを選ばなかったので、酷く餓えていた。
緩く頭を横にふって堪えると薬箱のようなものはないのかと尋ねる]

それが、お前の答えか。

[傷口を見ていた指先をそっと自分のほうへと引き寄せる]

そう、か。
其れがお前の答えなら、……私は、花主を廃業することにする。

…迷惑をかけたな。すまなかった。

[そう告げて、男は花から一歩距離を置いた]

(248) 2010/08/07(Sat) 21時頃

 私の声が……聴こえるのなら
 其れは生者としてはおかしな事

[白い鳥の視線はあちらへ。
答えが無くとも冬も花も気に留めず
現世留まる亡者を見る。
己の投げかけた言の葉は、
思うよりも随分広がったようだった。
主の傍にありながら、彼らの様子が手にとるように見える
ここは、狭間]

 黄泉が手折りた 花ひとつ
 うつつの月に 迷い染まる


 あちらの虎鉄と謂う花も
 ……同じ?

[呟きはあやふや
彼については、人食いの花は聞いて居らず]


[主に何もできなかった己は―――なんて、無様な生贄だと。
すまない、と幾度目か謂って。

ふいに、聞こえたのは蝶の声]


――――…飛ぶ


[俯いていた鵠が
少しだけ、顔を上げる。]

…飛びたい…な…

[鈴の音に、重なる。]


【人】 本屋 ベネット

まったく…都合が悪い事は忘れるなんて子供じみたことを。

[荷物の中、と聞けば断りを入れてから荷物を探る。
水でぬらした手拭いで軽く傷口を吹き、薬を塗り付け
其処に綿紗を当てて包帯で止めてテープで止める。
男が離れたのは、その一通りの作業を終えてからだった]

獅蓮を失って、五年経って。漸く欲しいと思えた。

でもそれがお前の答えなら私は───僕は、これ以上お前を望まない。
きっとこの先、今以上花として迎えたいと思う者もいないだろう。
だから。花主を辞める。


…だから、さよならだ。


[首を傾げるイアンの頭を一つ撫ぜて
テーブルに置いたものを手にし、袖に腕を通せば今まで通り。
そして靴は扉へ向かおうと踵を返した]

(254) 2010/08/07(Sat) 21時半頃

[漸く眸が常世と現世の狭間を映す。
ロビンの声が聞こえ]


…己たちの、こえが
聞こえる…?


[呟く。
そういえば、虎鉄は――最早あるはずのない場所で鵠の名を呼んだ]

どうして、…


 簡単なことじゃないか。

[素っ気無い少年の硬質な声]

 彼は……
 多分もう一人も
 生者に非ず

 ……そう謂う事。


 嗚呼、この声も届いてしまうかな。
 ボクは少し喋りすぎだ。


[―――触れたときの冷たい手。
思い出す。生けるものではあり得ない。]

…――――死んでいる、…

[そっけない声に対する答えは、殆ど吐息混じりで]


【人】 本屋 ベネット

…花(お前)がそうだと思うなら、それでいい。

[手を引きもどし、ただそう伝えた。
舞をと、引きとめる言葉に一度足が止まる。
けれど、背を向けたまま男は伝えた]

いや、折角だが止めておく。
変な未練を覚えてしまえば、この部屋から出られなくなるし
それに、花が主のものであるのなら、その舞は主の為だけに捧げるがよかろう

私が次にお前に会うときは───きっとお前が、真理を得た時だけだ。

[では、と告げて足音は遠ざかり、扉を開いた。
扇の音は一度も鳴らない。

ただ、扉が閉まる音だけがきっと、そこにあった]

(259) 2010/08/07(Sat) 22時頃

[吐息混じる声
答える硬質な音に艶混じり]


 迷い迷うて ゆく先は
 秋の心 のみぞ知る

 愁い帯びて
 誰ぞ元へ 迷い込み

 降るは いくよの
 涙あめ


[節つけて、囁きうたう]


―――今だその場を動けず在る*


 ――そう謂えば
 主さまを、引き裂きはしたものの
 喰らって居らぬ。
 私も、彼らも
 
 どれ程、腹が減って居るやら……
 私はもう
 感じぬけれど


【人】 本屋 ベネット

−A棟廊下→B棟・朧の部屋前−

……。

[扉の閉まる音が背中にある。
しばしその場所に立ちつくすと緩く頭を横に振ってから歩きだす。
今はあの美しい色切子の廊下を通る気分にはなれなかったので
本邸の中を軽く迂回してから己たちの居住のある棟へと向かう。
侍従に位置を聞いてから、その扉を軽く叩いた]

居るか。

[それは問いかけというには簡素で、名も名乗らない短い声]

(264) 2010/08/07(Sat) 22時頃

【人】 本屋 ベネット

−高嶺の居室−

…邪魔する。

[扉を開けると同時に告げた声は、普段よりいくらかは大人しく。
少し中を見まわしてから、首を傾げた]

華月は、使いか?

[尋ねたからには、彼に用事があるのだと理解できるだろう。
朝から続いて、この部屋の関係者たちに何があったのか想像するのは難しくない。
其処に関しては、口にする事はなかった。

もしも鉄色の視界に紙の蓮が入ることがあれば、
男は不思議そうに首を傾げたに違いない]

(271) 2010/08/07(Sat) 22時半頃

【人】 本屋 ベネット

ああ、珍しいな。

[男はただ小さく肩を竦め、華月が茶を、と聞けば
そういえばあの課題は解けたのだろうかとも思いはすれど、
紙の蓮のに何かを納得したらしかった]

それもある。
でもお前にも要件があった。

[視線が幾らか彷徨ってから開いた掌が緩く握られる。
堪えていたものをどうにかしたくて]

華月が戻ってくるまでの少しでいい。
何も言わずに置いてくれ。

こういう時に、他に誰を頼っていいのか───解らん。

[どうにか持ち上げたその顔は酷く歪んでいた]

(280) 2010/08/07(Sat) 23時頃

【人】 本屋 ベネット

…ん?

[丁度、呼ばれた名前は男が顔をあげたそのあとと被るだろう。
ゆっくりと逸らされた視線に、ただ何を尋ねるわけでもなく]

(281) 2010/08/07(Sat) 23時頃

 此処に居るよ。

[冬を呼ぶ声聞こえれば
冷たくも、何処か柔かな声はセシルの傍で囁く]

 何時でも、キミの傍(なか)に。


【人】 本屋 ベネット

[扇は懐のままであった。
両の手には何もない。
どうしたと聞かれて、ただ一言だけ]

 苦しい。

[自分の胸のあたりを掴んでその言葉だけを吐き出した]


 苦しいんだ。

[声が、震えていた]

(286) 2010/08/07(Sat) 23時半頃

【人】 本屋 ベネット

このまま…花主でいるのが、辛い。

[其れが苦しみの理由だと声にする。
けれどそれは本質としてあるべき答えではなく
その苦しさの理由はもっともっと根深いところにあるとは誰にも言えない]



[指先が触れた。俯いていた事もあり、少し驚きで肩が震えた。
頭を素直に撫でられるなんていつぶりだろう]

…すまん。世話をかける。

(292) 2010/08/07(Sat) 23時半頃

 ボクは煙じゃないし馬鹿でもないけど
 付き合うよ。

[セシルの傍で微かな苦笑い
それから、仕方ないなと溜息。
触るなと釘刺す言葉は無く、
彼の内に宿るは、獣の血
彼の内に宿るは、冬の魂]

 もし、出来るなら
 ……屋根をつたって、逃げられたら良いのに

 孕んだなど、人間に知れたら
 どうなるか


メモを貼った。


メモを貼った。


[姿見えぬ少年は、変わらず応接の間に。
主の傍に寄り添っている。
ここは狭間

宿る種が囁く声は、彼の内に]


[登る煙が、浄土への道しるべのよう。
穏やかに、哀愁帯びて伸びていく]

 ……

[物言わぬ気配はただ、傍にあるだけ。
無邪気に話すはセシルに任せ、空を見ていた
あの頃のように]


[花の傍に佇む。
生きていた頃より静かに。

けれど裡にくすぶるのは炎。

花が桜へと声をかけるのを、聞いている。
ここにいるはずの花の声が、桜がいるほうから響く]


 主さま……?

[傍ら佇む花は、主を見上げ首を傾ぐ]


[この心は何故こうも花を求めるのか。
身などなくなったというのに]

未練が一つ――。

お前の温かさを、もっとこの腕に感じたかった。

[色狂いだといわれたことを思い出し、ふ、と笑った]


 ……それは、ボクの?
 彼岸へたどり着いてしまったら、
 叶わない望みかもしれませんね。

[冬色の瞳が瞬いて
傍らの主を見上げる。

其の向こう
櫻に植えた種は、冬の気配帯びて
変わらず彼の傍に有りもする]


お前以外に、誰がいるというのですか。

[寄り添う花に回した腕は、やはり生前と同じほどの熱を感じることはなく]

たどり着いたら、――…たどり着けるのでしょうか。
もう、数珠も、落ちてしまった。

[床に散らばった数珠はいつの間にか片付けられていた。ゆるりと歩く。
傍らの花の手を引いて]


[熱はあるのかどうかわからない。
しなだれかかる身が
刳り貫き損ねた心の臓を胸の上から押さえる]

 この身も、この身が覚えた芸も総て
 主さまのもの。
 如何様にも、好きに愛でて良いんですよ。
 それが花の幸せ。
 ボクも……多分。

 ただ
 ……私は浄土へ行けぬ身
 数珠落ちても
 主さまは、ひとで 私は、獣

[冷たい雰囲気纏う幾らか幼い相貌に浮かぶ愁い。
手を引かれれば、少し驚きながらも後へ続く]


[多分、という言葉にも。
 この身は震えている]

――何故、浄土にいけぬというのです。
病にかかったから?
人を食らったから?

人は、生れしとき既に業を背負っている。
それを返してゆくのが生者としての使命。

ですが。

浄土に行けぬのは私も同じ身。
業を返しきれず。お前に私を食らわせようとした。

[先を行く身で言葉をこぼす]


 私の病は、受け継がれるもの
 この世のありさまを、壊す
 そのために……酷いことを山ほど。
 業を返すどころか、増やし続けて
 
 ……主さまもおなじ?

[半歩後を手引かれながら
ふわり、雲の上を歩くような心地
柔かで
それで居て物足りないと思うのは
死しても欲が出るものなのか]

 一緒に逝けるなら、どれほど良いか
 今このように、手を繋いで
 何処までも


メモを貼った。


お前が犯してきたことは、お前の意思がそうさせたのか。
それとも、病であるからか。

――どちらでも、良いか。

[ふわりと。
応接の間を出て廊下を歩く。今は誰にも見られることはなく。
否。

あちらにいる二人の花には見えたかも知れず]

一緒に逝かないのですか。
辿り着く場所がどこでも。
私はこの手を離すつもりはありませんよ。


[艶の混じる硬質な声。
眉尻は微か下がっている]

…―わがころもでは
つゆにぬれつつ……

[小さく呟く。
りん、と現世が啼く度に
響いて常世もりん、と泣く。囁く歌。]

…… ――――


 ……私はイビセラの花
 言ってしまえば病そのもの
 今は
 人を喰らう力こそ無くとも

[同じ場所、同じ道を通る。
されど現世のひとには見えず]

 逝けるでしょうか。
 人でなくとも
 其の手が私を離さぬなら


[桜の傍らに、ざわめく気配。
冬の色は彼の内]

 ――

[櫻は
要らぬかどうか答えは無く。
ただ、現世で告げた言葉
彼に届いていなかったのかと、愁い混じる]


[駒鳥と、センターの人間がやってくれば
彼の傍にあった気配はなりを潜め息を殺した]


[届く鈴の音。
そちらを一度見て]

思うのならば、今は届かぬほうを思うと良い。

寂しいからですか。
貴方がなくのは。

その鈴の音は、貴方の涙のようです。

[見る視線は生きていた頃と同じ。色はなく。
けれども僧であったものとしての慈悲を浮かべる]


逝ける。
逝けぬなら、私も往かぬまで。

[足を止めて、空を見上げた。
欠けた満月]

ロビン、お前は私の花です。
こちらに来た以上、それはずっと。

お前が厭というまで。

[月の下、花の身に触れて、心の臓が時を止めたのと同じように、かき抱く]


 ――…ボクの為に、染めた髪

[小さく呟く声、僅か。
これは聞こえぬ方が良い
きっと、彼にとっては]


[鈴の音に、主が声かけるを花は傍で控えている。
主が話すに口を挟むのは――
そう雛鳥に告げたのは、未だ昨夜の事。
足を止めた彼を見ている]

 ボクも……法泉さまの花
 ずっと
 切り捨てられる事は、無い?

[不意に視界が覆われて、腕に擁かれたのだと知る。
頬を胸に摺り寄せて、鍵爪の無い手が背に回る]

 厭などと、誰が謂うでしょう
 私は主さまの花
 人食でも良いと、選んでくださったのは主さま
 
 お傍に置いてください。
 共になら、奈落に堕ちても構わない


何故切り捨てると?
お前が私の花だという以上は――。

私の花はお前だけだ。

[摺り寄せられる頬。
頬に触れて、その眸は此方を向くのだと、向けさせて]

堕ちるまえにも。
もう一度歌を聴かせておくれ。
お前のその顔で。
私の為に、啼いてほしい。

[笑みを見せて、唇に触れる。
触れる感触は、生きていた頃と同じもの]


[僧の慈悲。
届くのは、こえ。]


……、ないてなどいない。


[――――りん、と
小さな鈴の音。
眉はきつく寄せられて
けれど涙は流さない。
重なるように華月と、朧の会瀬を意識に重ねる。]


[見ている]

[感じている]

[願っている]


―――――朧さま、
……―――華月……


[己をきつく、抱いて。
震える肩、
―――りん、と鈴は鳴るばかり**]


[幾人も、花を囲うなら
気に入りが変われば切り捨てられる
習ったこの世の有様は、恐ろしいもの。
なれど]

 うたを
 ……詠いましょう、主さまのために

[頬に触れる手に僅か震えて
冷たい冬色は嬉しそうに細まる]

 奏でる曲はお任せします
 穏やかな春でも 熱さ溢れる夏でも
 実り多き秋も 身引き裂く寒い冬でも
 
[そっと瞳を閉じる。遠くで鳴る鈴の音も
流れる血の鮮やかさも、今は意識の外に追いやって]


お前の歌は、心地よい。
啼く声と、同じだからかも知れぬ。

[手折った朝のこと。
今は遠く感じられて。
けれども、腕の中にあるのは確かな]

ここでは、少々無粋か。
月の見える場所でと思うたが。

[窓が開けられるのなら部屋にでも、
あちらの騒ぎは僧の耳には僅かに届くだけ。

未練は今ここに。
現世になどないのだから]


――思いの為らぬ秋の歌を。

[そう耳元で告げて、触れる指は優しく。
あの朝とは違う、慈しむ様な口付け。

ないていないと言う鈴の音。
目は向けず、ただ思うだけ。

やはり頑固だと]


 ロビンは、駒鳥の名ですから。

[温もりに擁かれ、背伸びをして唇啄ばむ戯れひとつ。
喧騒はそこかしこ
腹に残した種は思うところあれど、花は主の為に咲く]

 月の下で……嗚呼
 狭間にあっても風流な

[くすくすと、毀れる笑み。
薄灰の、洋装でなく着物を纏うて
耳元囁く言葉に震える]

 ――思いは、為らぬのですか

[柔かな肌を慈しむ指に、唇に
短く、切ない吐息を漏らした]


メモを貼った。


秋には様々な色がある。
お前の声に合うものを探すと、そうなった。

冬でも良いが、冬では寂しすぎる。
物悲しいくらいが、ちょうど良い。

[月の見える廊下。
庭を前にふわりと腰を降ろす]

風流だというなら、ここでも良いか。

[膝の上に花を抱き寄せる。首元の合せを緩く、その白い首筋へと触れて]


メモを貼った。


[欠けた月のした
人は二人を見ること能ず] 

 それでは、あきさめのうたを
 主さまが望むままに

[膝の上に乗れば、見上げずとも唇が触れる距離
薄灰の、着物の上でなく直に触れた指
感触は確かにあって、思わず息を呑む。
身じろぎ、両の手が縋るように着物の両袖を引いた]


メモを貼った。


本屋 ベネットは、メモを貼った。

2010/08/08(Sun) 05時半頃


本屋 ベネットは、メモを貼った。

2010/08/08(Sun) 05時半頃


【人】 本屋 ベネット

−本邸廊下−

[華月が戻ってくれば、言われなくとも解っていた。
紙で蓮が作れるならば、今度鷺草を作れないかと頼んで部屋を出る。

部屋に戻る気にもなれず、何処か行くあてがあるわけでもなく。
ただ男はあの色硝子の廊下で、何かを待つようにしながら

夜が朝になるのを待つばかり]

(394) 2010/08/08(Sun) 05時半頃

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