メモを貼った。

メモを貼った。

―――ふぅ、お疲れ様。

花束ありがとう。
とりあえずサラシ外してきても？
長時間は結構つかれるの、これ。

ああ、西村さんも宗谷さんもお疲れ様。

メモを貼った。

…―――はあ、ようやく楽になった。

設楽さんも、お疲れ様。
白夜って叫ぶのよね最後。
喉枯れちゃうかと思ったわ。

お、おづ、
おづがれざばでず…………

ぐすっ、ぶぇ……

ちょっ、ちょっと！？

酷い泣き顔なんだけど…。
大丈夫なの？　アナタ。

…………はっ！！

ぐしゅぐしゅごしごし！

はいっ！
花束ありがとうございます！
総選挙来てくださったんですかあ、ありがとうございます！嬉しいなあー！

……えへっ！
［鼻水だらり］

ふびゃ、
だいびょうぶでず！

ちょっと、感情移入、じずぎて……
ずぴっ。

ちーーーーん！

ぷあっ！
ティッシュありがとうございますー、えへ、えへへ。

お見苦しい所をお見せしまして、すみません。

ま、気難しいのは当たりだからよく覚えておいてADさん。
私ミーハーな人、あまり好きじゃないから。

……いいんじゃない？
そこまで思ってくれたなら、白夜も幸せだと思うわ。
でもホントに酷い顔になりつつあるから、はい、ハンカチ。

………この国の“アイドル”も落ちたわね。

ふぅ。

さて、私は少し休ませてもらうから。
用がなければ話し掛けないで頂戴？

[といいながらもモニタの見える位置。
台本片手に椅子へ腰掛けるのだった**]

……ハンカチ……[受け取り、じぃ]

メモを貼った。

わーお茶請けいただきます！わーいうれじ！[ずび]

5これ貰いますね！

かぼちゃパイ、美味しそうー。
甘いの大好きなんですよねー。
あまり食べ過ぎるとダメだけど……

……睨まれちゃう？
curanさんそんなに怖い人じゃないと思いますよ？

もぐもふ。んー、おいひぃ。
確かに季節ぴったりですね！

はふ？らんさん怒られちゃうんですか？
大丈夫、次がんばりましょ！
まだまだ挽回のチャンスありますって！

メモを貼った。

そうなんですよー。
食べ過ぎたら水着着れなくなっちゃう。

怖くない怖くない。
ハンカチも貸してくれる人ですよー？
綺麗過ぎて、ちょっぴり使うの怖いんだけど。

チャンスあるある！
花束渡してくれたじゃないですかー！ね？
それに、あ、じゃあ今、私のためにお茶入れてもらえません？
かぼちゃパイだと、紅茶のみたいな、なんて。

ＣＧなんて！ダメダメ！それは最後の最後の手段ですー！
ファンの方に好きになってもらうのは「私」なんですから。私が頑張らなきゃ。

なんていうか、curanさんてオーラ！ありますもんね！
私はドラマと映画数回出ましたけど、あんなに堂々としてなかったかも、えへ。
生きてて欲しかった、そういってもらえると演じた甲斐がありますね！嬉しいな。
……いいにおい……確かにしそう。[ハンカチ見詰め、じー]

ふふっ、譲れぬお仕事頑張って下さい。
私応援してますから！
[紅茶淹れをにこにこ見守り]

……あ、お疲れさまでした。

と……らんさん、怒られちゃいますか。
手持ち無沙汰だったので、つい……Dさん、ごめんなさい。

あ、西村さんお疲れ様でー……

ぶわっ。
だ、だべだりざぢゃんとがるべ君の、しーん、
思い出しちゃっだ……

メモを貼った。

えっ、わっ……な、泣かないで？

演じてたから、判るもの。
軽部君も理沙も、幸せだったのよ。
だから、ね。

らんじゃん、ぎゅうじたら、はなみじゅ付く……
くすん、ぐじゅっ。
紅茶、ありがどうです……！

西村しゃん、２人の最期のシーン、すごく好きでじゅ。
うん、泣かない……えへ。
ずびずび。

ふば、もふー！？

うぬあ、ばっちいですよ！ちぃっしゅ！ふきふき！
えへへ、ぎゅうされちゃった。
うー、ですね、泣きすぎるとおめめブサイクになっちゃう。
って……た、頼まれちゃった。

メモを貼った。

あ、でも、その前に、ちょっと……

[とてててっ。]

curanさん、ありがとうございました。
あの、えっと、撮影中とか、色々と。
あと、ハンカチ、も。
お礼言いそびれてたから……
あっ、洗って返します！

あいがとうございました！

噛んだ……

ううああ、恥ずかしいな！私！！
ごめんなさいでした！！

[わたわたわた**]

た、頼まれても……。

まあ、その、設楽さん……黒田さんのいうとおり、撮影用のメイクは落としたほうが。

くらんさんも、設楽さんもお疲れ様です！！


くらんさん、女の人なのにあんなにかっこいいとか、反則ですよね！
うわー。僕も負けてられないぞ、っと！

メモを貼った。

あ、改めてお疲れさま、光くん。
さっきは、らんさんがすごくて、ゆっくり挨拶できなかったからね。

ふわわ、メイクさん衣装さんありがとうございますっ！
えっと、不束者ですがよろしくお願いいたしますっ！

う、う。ちゃんと着替えてきます！
そのあと、メイクお願いします！

あー、光君だお疲れ様ー。
先月歌番組で一緒して以来かな？やほー！*

メモを貼った。

ぼ、僕は何も見てませんから！

[手をぱたぱた振る]

メイクですか？
あ、はい。おねがいします。

ええと……この間のOスペ以来…だったかな。
新しいシングル聞きましたよー。

総選挙はその……残念でしたけど、僕、今度は設楽さんに投票しておきますね！

……か、完全に引かれてる……。
…………らんさんの馬鹿ー…………。
[ぶつぶつ]

僕そう言うの理解あるから大丈夫ですよ！！

うちの事務所でも……って、これは秘密にしておかなくちゃいけないんだった！！

[お口にチャック]

愛子さん、くすぐったいですよぉ…。

……ミーハーっていうか……
……私、あんな反応されるほど名前知れてる役者じゃないと思いますが……、

……うん、そうですね。
あとで、ちょっと、らんさんにはお話しときます。

理解って、ちょっ、光くん、違っ……。
[がっくり肩を落とした]

……うう、ごめんね光くん、初映画なのに、こんなのが相手で……。
それこそ設楽さんとか、歳が近い子のがやりやすかったでしょうに……。
[どんよりぶつぶつ]

僕は涼子さんだったからその……沢山リードしてもらえて助かりました！

設楽さんだとその……良くテレビ局で合う事が多いから、
鉢合わせた時に恥ずかしいですし……。

そう言ってくれると嬉しいけど……、
リードは……ど、どうかなあ。
最後の、その……あれは、私も演じるの初めてだったし。


……ああ、まあ、アイドル同士じゃ、そうね。会う機会は。
でも、映画がヒットしたら、しばらくは、私とも会うかもよ？
普段はバラエティの仕事なんてほとんどないんだけど、ゲストで光くんのオマケで呼ばれたりするかもだし。

大人の事情、ですか？
設楽さん達のファンはすごいですからねー。
………ANB劇場とか、毎日満員みたいですし。すごいです、ほんと。


……そろそろメイク落ちました？

ネット？
……ああ、なるほど。
[大いに頷いた]

光くんも設楽さんも、ファンの熱、凄いですもんね。
……だから、相手役が私だったのかな？
歳これだけ離れてれば、光くんのファン層も……とか。
設楽さんのほうも、相手が女性なら……って感じなのかな。

あ、そしたら僕らの番組にゲスト出来て下さいよー。
メンバーみんな喜びますから！
譲治くんなんて、涼子さんのすごいファンで、
何度も難破して来いって言われてたんですよ。

僕らのファンはその辺判ってくれますから、大丈夫ですよ。
みんな訓練されてますから！


あ、ありがとーございます。
うーん、すっきり。やっぱりすっぴんが一番ですね。

えっ、譲治くんが？
……わ、わー。どれ見てくれたんだろう。
呼んでくれるなら、喜んで行っちゃうかな。

ナンパは……そ、そんな10歳も年下に。
……うん、されたらフラフラついていきそうです、ごめんなさい。

春の月９の役で一目ぼれしたって言ってました。
ツアーの間とか、ずっとそのドラマのDVD見てたし。

涼子さんゲットって、メール送らなくちゃ。ぴっぽっぱっと。

そうですね、嫉妬、確かに。
私もそういう頃はあったかな。
アイドルに本気で恋してた子も、クラスにいたし。
まあ、あの頃は、自分が当の相手役になるなんて思わなかったけど……。

……にしても、すっぴんが一番って言えるのは、若さの特権ですね……。

あまりメイクとか好きじゃないんですよね。
一応僕も男だし。

……お仕事だから仕方ないんですけどね。

あ、春のね。
出番も、割と多かったし。
気に入って演れた役だったから、嬉しいな。
じゃあ、呼ばれたときは、衣装や髪型、あのときみたいにしとこうかな？

ああ、でも、時期的には、理沙になるかな？
……まあ、そのあたりは事務所的なご相談で。


男の子が、メイクあんまり好きじゃないのは、気持ちは判るけどね。
まあ、そう。それもお仕事お仕事、よ。

譲治くんからメール返ってきた！
「よくやった(*ﾟ∀ﾟ*)！」だって！

絶対今頃、携帯持ってごろごろのたうちまわってますよ。

絶対絶対やくそくですよー！
マネージャーとか、プロデューサーにも言っとかなくっちゃ！！

お仕事ですもんね……。
地デジになって肌とか、ちゃんとしとかないとアレだし……。


そう言えば涼子さんってすごい肌綺麗ですよね。
特別な手入れ方法とか、あるんですか？

のたうってる譲治くんは可愛いなあ……ちょっと見てみたいかも。

って、やだもう。真顔で肌が綺麗なんて、照れちゃうじゃない。
[手ぱたぱた]

でも、日光と暴飲暴食に注意してるくらいかなあ……仕事があんまり多くないから、たっぷり睡眠とれてるから、とか。

…………あとは、まあ、身長と胸にいく栄養がぜんぶ、髪と肌にいってる…………って、むかし、からかわれたけど。

メモを貼った。

ふむふむ……なるほど、メモの差し替えかあ。そういうギミックは、いいね。
確かに……これまで、メモを隠し続けてるのは、烏丸君と委員長と。

うん……委員長、いいキャラ設定してるよね。
一見したら、みんなを引っ張っていくまとめ系だけど……細かな伏線、いっぱいある。

まあ、役のイメージとかもありそうですけどね。
軽部君は、普段の光くんより、少しキリッとした感じにみえたし。
私もいつもは、年相応に見えないって、メイクは厚めなんですけど。
今回は中学生だから、薄いナチュラルメイクだけでしたし。

うおう。
着替えから戻ってきたら、もー！

手に汗握りまくりじゃないですかっ！
[ふんふん、鼻息荒く見守り中]

あの、メイクさん、手があいたときでいいのでお化粧お願いします！

っとと。
ハンカチ……？衣装さん仕事速ッ！！！
つ、使いそびれた、がくっ。
折角甘くてセクシーな香りがして……げふがふ

メモを貼った。

うううー。皆、がんばって！！
[握りこぶしぐぐっ！]

あっ！はーい。よろしくお願いします！
ハンカチは、うっかりしちゃったのがいけなかったんです、着替えて傍に置いたつもりが、が、が。とほほー。

メイク、どんな……
そーだなあ。少し大人っぽく、とか？
いえ、おまかせしますっ！

うー。
でもでも、このうっかりのおかげですぐにハンカチはお返しできるって考えれば！！

はいー……気になるんですよね。
子供っぽいって言われる事が多くて。
アイラインと眉……うお。お、おお！おおお……

うおおお！！！
すごい！別人！おねーさん最強！！
わあい！ありがとうございますっ！

[鏡ににっこり、むっすり、ﾄﾞﾔ顔、大人っぽさ確認中]

おねーさんかっこいー！！[きらきら尊敬の眼差し]

えへ、可愛らしい……ありがとうございます。
色々試し、結構手先が不器用で、いつも同じ感じにしか出来なくって……

あ、はい。メイクは基本全部自分でになるんですよ、うちはメンバー多いですからねー。
いつもやってるタッチは一人でも出来るように慣れたんですけど、まだまだ修行が必要な身分なのです！

あー、私も最初はダメダメで、今センターやってる先輩にいっつも手伝ってもらってたんですよね、えへへ。
色、色かあ……

お化粧は慣れ……なるほど！
おねーさん私頑張ります！
ぶきっちょでも、こーんなにまるで魔法みたいにできるなんて、勇気もらいました！

……せくはら……

男子中学生ってそういうものなのかな？

さてさて、緊張感一気に高まって……

ここからどんな展開に……ゴクリ。

メモを貼った。

魔法です！！
だって、おねーさんのお陰で、いつもの自分じゃないみたいです……えへへ。

応援ありがとうございますっ！
先輩直伝・おめめパッチリメイクの仕方はまだまだ修行中なのです！


目の付け所ちがうのかー……
ふむむ？

……ああ、やっぱりもうちょっと泣くの抑えた方がよかった。
白夜って涙脆いって云われてたけど、あれでは…。
いや、でも…織部がいたから……　ブツブツ。

[台本にびっしり書き込みしながら。]

ぶいー！[ブイサイン返し]

マスカラアイシャドウの使い方、あれは神業ですよー。
そんな覗き込まれると、照れ……えへへ。[てれてれ]


素、なのかあ……[あきれがおの横で、画面覗き込み]

っと、そういえば。
設楽さん。

ありがとね。

ま、それだけなんだけど。
泣くのおさまった？

ふひゃ、curanさんっ！はい！
泣くのはもうばっちりです！
折角おねーさんに大人メイクしてもらったのに、泣けませんよ、ね。えへ。

ありがとうは、その、私のほうが……！

あとっ、ハンカチ！ありがとうございました！
その、衣装さんが即綺麗にしてくれたので！お返しします！
[ぺこっと頭を下げてハンカチ差出し]

…でもアナタ泣きそうだし。
こういう映画ってまだ泣かせどころあるでしょ。
だからそれ、持ってていいわ。

演技に関してはアナタの方が上でしょ？
上手く高め合えたのか、経験不足の私にはよくわからないけど。
ありがと。
アナタの相手役でよかったって思ってるわ。

…アイドルとしては、微妙な評価だけどね？

メイクさん、メイクはいいんだけど髪やってもらっていいかしら。
白夜暴れたりするから、グチャグチャ。

ああ、でももっとあそこは抵抗するべきだったかも…。
…メモ書きしてある表現、全然出来てないわね私。
はあ。

[聞こえぬようにブツブツ。]

……あ、ありがと、ございます……えへ。
演技なんて、その、私は芸暦も浅いしまだまだで！でも……演じるの、楽しいなって、思ってて。
できたら映画やドラマのお仕事増えたらいいなー、なんて。
私も、curanさんと演じる事ができて、気持ちよくて楽しくて、幸せです。

あ、アイドルも頑張りますから！頑張ってますからね！

これがヒットしたら、確実に増えるんじゃない？
アナタの世間でのイメージと今回のキャラクター性、真逆でしょ？
ギャップって人の心理を掴みやすいものなの。
…増えるといいわね、お仕事。

私は…、まだ白夜が抜けきってないみたい。
楽しかったし、やりがいはあったけど。
生きていたかったわ、アナタ……いえ、萌花と。

こうして晃が生きて戦う姿を見るのも辛いわね。

増える……えへ、増えるといいなあ。
でも増えたら、きっとそれはcuranさんと白夜君のお陰です！

ん、私も……もうちょっと、あのままでいたかった、かな。
えへへ……う、じわってきた、だめだメイクがっ！

……生きて戦う、互いが命を懸けてぶつかり合う、カッコいいけど切ないですよね。
特に白夜君は、烏丸君と親友ですし。

どうかしら、私も白夜も関係ないんじゃない？
アナタにとっての私や萌花にとっての白夜はフレーバー要素。
私達のおかげ、とは程遠いわ。
アナタの仕事が増えたなら、それはあなた自身の功績、努力。

死ぬまで、白夜はアナタと生きていたかったと思うわ。
映画公開になったらわかるでしょうけど、モノローグがそんな感じだったし。

ああでも、アナタが先に死んでしまったら
きっと後を追いかけたでしょうけどね。

関係ありますよっ！

だって、萌花は……
白夜君が、あなたが、いなかったらきっと……こんなに、私は心の底から演じる事はできなかった。
わ、私の努力ですよ？そりゃね？
……でも、とってもとっても、大きな一つは、確実にあなたなんです。

死ぬまで……萌花は、誰よりも白夜君に、感謝してました。
ありがとう、っ……て。

……ふ、ぅっ。

晃は、親友だからね。

それでも先に死んでしまうこと。
そんな道しか選べなかったこと。

謝れる日は白夜には永遠に来ないんでしょうけど。

……盛り上がってるなあ。

……っ！
ぐす、っ。


あ……映画。
いよいよ、クライマックス、って感じ、ですね？

……っ。

ちょ、ちょっと、泣かないでよ。
私がアナタを苛めてるみたいでしょ？
だから“気難しい”とかいわれるのよね…、ホント。

ありがとう、その言葉や気持ちは受け取るわ。
でも、アナタの努力がすべてなの。
アナタの評価は、アナタが自分で勝ち取るものなの、わかる？
業界ってそういうところなのよ、それはモデルも俳優も変わらないはず。
“私と一緒に出来たこと”よりも“私と一緒にやったアナタ”が評価されるの。
だから、アナタの努力。

そこに少しでも私が関われたのだとしたら光栄に思うわ。
萌花も、設楽さんも……ありがとう。

curanさんはいいひとです！
いいひと、です！
まだ萌花の、感情が出てるだけ、で！

こう、え……私も、ありがと、ございまず……
泣かない、うー……

[涙が零れる寸前でぐぐっと堪え]

西村さんー……
盛り上がってるんですー……！

うん。映画も……そっちも。
[ちいさーく、呟いた]

そっち？

そっちって、ど……え？[きょとり]

でも……ほんとに、何人かが助かるシナリオなのかな？
……「委員長」のキャラ的に、やっぱり、最後のひとりまでになりそうな気もするけど……。

……助かってほしいな、真田君と優花ちゃんは。

ちょっと、西村さんなにか勘違いしてない？

私がいい人だなんて、設楽さんの目って節穴ね。
もう少し人を見る力をつけた方がいいわよ。

そろそろ終わる、のかしら？
というかあのADさんどこいったのかしら。

うえっ！？
……き、聞こえてました？

いや、その……な、なんでもありません。
べつに、さり気無く優しいなあとか、照れ隠しなのかなあなんて、ぜったい、思ってませんから！

ごめんなさいね、私耳と勘だけはいいの。

アナタも、さすが女優。
最後までいい演技だったわ、私には到底及ばない…悔しいけれど。

照れ隠し？
白夜でもないのに、そんなはずないでしょ？
きのせいよ、きのせい。
ああ、思ってないんだっけ、ならそれでアタリだわ。

設楽さん、人を見る目…西村さんに教わったら？

さりげなく優しいのは、そうなんですよ！
撮影中とか、細かい所に気を使ってくださって！
さっきも、ハンカチ、貸してくれて……

だから、節穴アイには真っ向から反対できますよっ！えんえん！

ん？てれかくし……
[curanさんを、じー]

だから、照れ隠しじゃないっていってるでしょ？

気になったところ、フォローするのは当たり前じゃない？
…アナタ…役とはかけ離れてると思ったけど、そうでもないわね。
萌花みたいよ、そういうところ。

……う。ごめんなさい……

萌花みたいだと、嫌いですか……？

……えう。あ、ありがとうございます……、
そんなことないですよ、curanさんの演技、迫力あって、良かったです。

えーっと……はい、きのせい。おぼえました。
……でも、ああ。
curanさんと共演できたのは、嬉しかったです。
昔から、ファッション誌とかで、2つしか違わないのに、すごいなあって思っていたから。

別に。
嫌いだったら私、話すのも嫌。
“光栄”だなんて嘘でもいえない性格だから。
アナタはアナタで自信持っていいんじゃない？

お世辞でも受け取っておくわ、ありがとう西村さん。
でもね、やっぱり土俵がそもそも違うから、私はまだまだ。

まあ、小さい頃からスカウトでモデルはやってるけど。
なんとなく続いてるだけよ？
業界人なら噂で聞いたことあるでしょ「curanは気難しくて努力もしない」って。
運良く今の地位が続いてるだけ。
アナタは今回の出演で、きっと売れるわ。

うーん……なんとなく、ですか。
でも、運じゃないと思いますよ。
噂は噂ですし、もし本当に努力をしていないなら持って生まれた才能ですし。
[ひとりでこくこく頷いて]

……いや、だって、curanさんって、私の世代だと憧れなんですよ。
雑誌とかに一杯でてて……歳も近いから、学校じゃ、みんな、ファッション真似したりしてました。
すらっとしてて、スタイルもいいし……私はこんなですからね。
[自分の頭と胸に手を当てて、にがわらい]

やー、いや、そんな……売れるなんて。
まあ、映画が当たったら、ちょっとは仕事増えるかもですけど……。

いいのよ、努力だなんて。
真相は本人だけが知っていれば。

そういってもらえると嬉しいけど。
でも、おかげで学校じゃ一人で浮いてたわ。
そういう意味では白夜にそっくりね。
…ただ、彼のように親友とはめぐり合えなかったし言い合える友達も好きな相手も出来なかったわ。

あら、モデルに胸はさほどいらないのよ？
アナタはアナタで強みがあるじゃない。
長い髪と、童顔。
シャンプーのCMなんて出たら一発だと思うんだけど、そういうお仕事は？

いったでしょ、私勘がいいんだって。
この映画もヒットするし、アナタも売れる。
予言してもいいくらい。

そういえば、白夜って苑原に「親友みたいなもんだと思ってた」とか云いながら
死ぬ前に晃に「オレの親友はお前だけだ」とかいっちゃってるのよね。
矛盾してない？
ちょっと今更気付いたんだけど、あそこだけ取り直しとか出来ないのかしら。

苑原は、親友だけど女の子だし…とかそういうあれなのかしら。
脚本甘いわね…見落とした私も甘いけど。

[ぶつぶつ書き込み。]

シャンプーですかー……ううん。
私のランクじゃ、そういう単体系のCMは、お話ほとんどこないですね。
童顔のほうは、まあ……おかげで、お菓子とかジュースとかのCMは、たまにお仕事いただくんですけど。

ふうん？

じゃあ、今度うちの雑誌に来てみる？
私も髪長いし、シャンプー広告として美容の特集があるんだけど。
アナタ肌も綺麗だし、背は足りないけど…雑誌なら身長は関係ないしね。
読モなら身長低い子、今ならいくらでもいるし。
髪質は申し分ないくらい、私より綺麗。

アナタに意思があるなら、話通しておくけど。
勿論審査は入れられるでしょうけど、アナタなら大丈夫でしょ。

curanさんの勘なら、信じないとですね。
そうしたら、私が売れたのはcuranさんの予言のおかげだって、いつか言ってみますね。


撮り直しは……どうなんでしょう。
監督、私たちにも自分の出る範囲しか脚本を渡さないくらいですし、先を観ちゃったあとじゃ、むつかしそうですけど。
ああ、でも、私も最期のシーンは、やれるものならもういっかい……ううん。
[同じく、台本とにらめっこ**]

信じる価値はあるわよ、私の勘も申し出も。
まぁ、返事は急かないから。
考えておいて頂戴？

撮り直し、無理よね、多分。
まぁ、台本もなにかしらの意向があってでしょうし。

……設楽さんも、こっちに座ったら？**

メモを貼った。

嫌われてなくて、良かった……



……髪、かあ。
[自分の短い髪を摘んで、ちょこっと口を尖らせる]

アイドルは努力を見せたほうが負け。


なんて、先輩に言われたっけ。

……ふわ、は、はい、curanさん！
じゃあお邪魔しますっ！

……智夜ちゃん、頑張ってね。

[こっそり画面に向って呟き、とてとて声をくれたほうへ**]

メモを貼った。

や、そのー……仕事としては是非お願いします、なんですが……。
あの雑誌ってことは、当然、curanさんと並んで載るわけで……畏れ多いというかなんというか。
すみません、らんさんのミーハーじゃないですが……中学生のころから読んでたので、まあその、気後れといいますか……。

……どうなるんだろうなあ。

本当に、何人かが生き残れるのか……にしたって、それまでどおりじゃいられないだろうけど。
それとも、やっぱり、最後のひとりまでなのか……。

……誰が残るのだと思います？

いまのところ一番、"きれい"な優花ちゃんか？
生きるように望まれてる、智夜ちゃん？
自分の生存への執着が一番強そうな委員長？
腕っ節なら現状で一番の真田君？
誰かを腕輪のスイッチで確実に殺せる烏丸君？
冷静に分析している若林君かもしれないし、
なんのかのいって、敵対者のいない薬丸君かも？

誰が、生き残るんでしょうね？

誰が生き残っても、誰の心にも深い傷が残る。
胸が苦しくなるお話、ですね。

わあ、メイクに合わせてお洋服用意してくださったんですか？
衣装さんありがとうございます！

どれもかわいいなあ……これ3、似合うかな？

……そうだね。

――……友よ。
我々はこれまで、不幸を知らずにきた者ではない。
もっと辛いことにも耐えてきたのだ。これにも、神は終わりを与えよう。
……辛抱せよ。幸せな日のために、自重するのだ。
[静かに、朗読して]


…………幸せな日が、かれらにまたくると良いけど。

ペパーミントグリーンのニットアンサンブル！
綺麗めカジュアル、かな。
に、似合うかな。

[そわそわ]

設楽さんくらいなら、何を着ても似合うわよ。


…………え、私のもあるんですか？
えー……いや、可愛すぎやしませんか、これ……き、着るんですか？

…………

はっ！
いえ、難しい話だなって頭の中がぷしゅーってしたわけじゃないですよ！？

幸せはそれでも、何かの犠牲の上に。
ってこと、です、よね？

何来ても似合う、ようにならなきゃですよね！
アイドルなんですからっ！

西村さんのためのお洋服、かわいーなー。
どれも似合うと思います！

[にこーっ]

ウェルギリウスの『アエネアス』よ。
いまがどんなに辛くても、絶対に終わりはあるのだから。
その先の幸せを信じて、いまは耐えよう……って、感じかな。


……こ、こういうの、普段あんまり着ないからなあ……。
えーっと……よ、良かったら。設楽さん、選んでくれない？

お、おおぅ……
西村さん博識ってやつですね！頭良いなあ。
絶対に終わりはある、かあ……

ふえ？
私が選んで良いんですか！？
じゃあこれ5……ううん、全部！！全部着て見せて下さい！！
だってどれも可愛いですよ！

[興奮気味である]

モスグリーンのAラインワンピに赤のタイツ！
まずはこれでー！
赤タイツってのがポイントですね！！

[きゃっきゃ]

メモを貼った。

そ、え、ちょ……ええっ！？
……えっ、赤のタイツ……って！！

待っ、その――……、……！ ……！ ……！？

――……。
…………うう。

[恥ずかしそうに、太股もじもじと擦り合わせ]

……派手だって……、これ……、うう。

…………真田君の台本書いたのって、ほんとに、監督なのかなあ。

……アドリブかもしれませんよね。

って、きゃぁー！！

西村さん可愛いっっっ！！！
似合いますよ！すっごく！赤いタイツが幼さと共に色気！を！！

――……じうななさいに、おさないっていわれた。

うっ、ううっ……、
ど、どうせ……ヘタしたら、本物の中学生にもサイズ負けるもん……。

…………なんだか、カップルごとに脱落していってるね。
まあ……引き裂かれないのは、ある意味、救いなんだろうけど。

……ああ、でも、そうでもないか。
理沙と優花とか、絹衣君と智夜ちゃんとかは……。

あわわわわ、ごめんなさいっ！つい本音があっ！
あのその、かわいいなあって！魅力的だなあって！

それだけで深い意味は無いんです！

……いいの、設楽さん。
お胸はね、役柄上、必要なら、パットで誤魔化せるけど……減らすことはむつかしいのよ……。
[ほろり]

私、ここはもうちょっと欲しいなあ……
やっぱりグラビアのお仕事とかすると、気になっちゃって。
[よせてあげて]

西村さんって、そんなに無いんです？
[じーっと胸元見詰め]

……少なくとも。
グラビアとかいう単語に、縁がない程度には、ないのよ？

……ええと。
グラビアのお仕事しない女優さんも多いですし、気にしなくっても、ね。ね？

それにしても。
curanさんのって、おっきいですよね……いいなあ。
何か大きくなる要素ってあるのかな。

ぎゅうにゅう？

……牛乳で大きくなるなら。
私はいまごろ、すらっと背が高くて、ぼんきゅっぼんのモデル体型よ……。

……知っている？
成長期にカルシウムを採り過ぎると、骨が固まってしまうから伸びないんだって。

そ、そうなんだ……！！
牛乳飲み過ぎなくてよかった！

うーん、でも牛乳じゃないならなんだろう？
あ、揉んだら大きくなるとか、いいますよね。

[両手をわきわきわき]

ちょっ、待っ……、

……なんなのあの残念コンビは。
空気は。シリアスな空気はどこに！？

もみもみ……いや、しませんよ？
お許しが出ない限りは！

ハートブレイカーズ……
まあ、萌花もそうだったけどね……[ぽしょ]

……ほ、ほんと？
そもそも、揉むものがないけど……。
[胸抑えつつ、しょんぼり]


……萌花ちゃんは……まあ、ううん。
でも、いいじゃない。結局、最後には救われたと思うし……。

……に、しても……。

この辺の、愛憎関係をみると……理沙ちゃん、割とアレね。
軽部君を道連れにして、真田君と優花ちゃんを呪縛して……、と。
優花ちゃんが、烏丸君以外とはフラグ立ち得ることを思えば……。

あれ、揉んでも大丈夫でした？

……ですね。
萌花は最期に、救われたんです。


んー……最近の中学生っておませさん？
いえ、私もついこの間まで中学生でしたけど。

私が中学生だったのは、十年前だからね……。
[苦笑]

だから、演技、ちょっと浮いてる部分もあったかなと思うのよ。
演じながら、こんな諦観した中学生なんているのかなあ、とか……。
それこそ、年齢的には、光くんに聞いてみたほうがいいんじゃない？

……や、まあ、普通の中学生活を送ってるかは、あの人気だと、疑問だけど……。

浮ついてる、そんな事はなかったような。
すごく頭の良いひとだなーってのはオーラありましたけど、理沙ちゃんがそういうキャラですし。

光君は……まあ、普通の中学生じゃない、ですしねー。*

メモを貼った。

ふふ。
設楽さんだって、たしか、デビューは中学生くらいじゃなかった？

私は、正真正銘の普通な中学生だったから……やっぱり、理沙を、自分で演じてて、たまに違和感はあったんだけど。
でも、それをね。思い切って監督に言ってみると。
ちょっと顎に手を当てて、首を捻ったあとで……ほんと、ピタリって感じの演技を、手直しして指示してくれたのね。
凄いなあって、思ったわ。正直。

普通の学校生活は送ってないかも……。
もう一ヶ月くらい学校に行ってないし。


だから、きっと役に立たないと思います。ごめんなさい。

……あ、ごめん。
そういうつもりじゃ、なかったんだけど……、

…………ごめん、光くん。
私、デリカシーないこと、言っちゃったね。

うん……、
……どれだけ、華やかな舞台にいたって……、
…………同年代の友達と、気を使わずに過ごすほうが楽だものね…………。

あ、気にしないでください。
今は仕事第一だし、こうやって演技とか歌とか、やらせてもらうのが一番楽しいんで。

それに、だからこそたまに行く学校が楽しかったりしますし。

……おとなだなあ、光くんは。

私だったら、たぶん、そんなに割りきれないな……。

これがもう普通になっちゃったからかなあ。

それに、涼子さんみたいに綺麗な人にも会えますし！
結構楽しんでたりするんですよ。

…………よし！

仕事第一ね、仕事第一。
……じゃあ、光くん。覚悟しておくといいのよ？

そのうちきっと、学校で、あの西村涼子とキスシーンしたって、盛大にからかわれるようにしてみせるんだから。
なにしろ、curanさんのお墨付きなんだから、ね。

はい！
覚悟完了、何時でも覚悟決めて待ってます！！

でも学校よりも先に、メンバーからからかわれちゃいそうだけど。

ああ、もう撮影もクライマックスだ……。


終わるのが、なんだか寂しいなあ。

ふふ。
からかわれるのは……そっか、譲治くんがいるものね。

そのへんは、頑張ってよね、光くん。
光くんは格好良いから、ああいうシーン多いかもだけど。
私は、初めてだったんだからね。

……ん、終わっちゃうのかな？

でも、そっか……例の、「チャンスがある子」理論でいくと。

この時限で、終わるのかなあ……。

僕だって初めてですよーっ。

だからその…同じです。