62 あの、夏の日
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―居酒屋―
[それほど、遠い距離を動いてきた気はしなかった。 暗転を挟んだかどうかも知覚できない、瞬き程度で乗り越えてしまった、夢と現との狭間。 開かれる瞼の隙間から、光が徐々に差し込んでくる。
……あれは、望郷に近い感情が生んだ、懐かしさと愛おしさの入れ混ざったただの夢?
それとも――――――――――――
どちらでもいっか。 鼻から漏れるのは溜息というより、一区切りつけるために放ったスタートの息吹。 ただいま、の言葉もなしに、ただ「10年ぶり」の旧友たち様子を見渡していく]
………………………
(12) ginlime 2011/09/01(Thu) 20時頃
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…………近っ。
[視界に入ったのは、見知った2人の男たちの、人目はばからぬ逢瀬>>0。 きっと互いの呼気さえ触れ合う、間4cmの対面。 というかベネット、その頭どうした。 やがて、先輩である彼の瞼が開き、聖なる呪文が放たれる>>2]
嘘っ!! ディーンが。
ディーンが一度口にしたものをこぼした!?>>1
[油っこいものは、きつくなっていく年頃なのかもしれない]
(13) ginlime 2011/09/01(Thu) 20時頃
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って、あら?
[衝撃に耐えきれず口を覆った自分の手に、何かのマークが記されている>>5+39。 見覚えがあるような、けれど何を象徴するのかよくわからない、異国の紋章>>-27]
くるん、とんがり、くる……ん?
[よく、意味がわからない。 これが、スティグマータというものだろうか? なんて脳裏の片隅にふとよぎる。 あんなに不思議な体験をしたんだ。ありえない話じゃない気がする。 それにほら、ユリシーズにだって。 形は違えど浮かんでいるものが、確かにその眼にあるのだから>>5+32 そんなことを考えながら、しばらく後遺症の残る自分の手を、不思議に思いじっと見つめた**]
(14) ginlime 2011/09/01(Thu) 20時頃
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―居酒屋―
[その頃にはスティグマータ>>14と思しきものは、実は皮膚の上に描かれていたものだと、気づくことができただろうか。 奇怪な音を耳にして、発生したもとへと視線を送る。 再び、産み出される唐揚>>24。よく見れば、奥にはまだまだたくさん仕込まれているようにも見える。 まさか、彼なりの体を張った芸なのか? だとしたら――――――――]
使用された唐揚げは、後ほどベネットがおいしくいただきました。
[それは、メディア人としての性。 無意識の内に口にした、反射的なとっさのフォロー。 食べ物を無駄にする。ダメ。絶対、ダメ>>53]
(58) ginlime 2011/09/02(Fri) 21時半頃
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[テツの声>>16が聞こえてきたのは、まさにその瞬間だった。 聞こえてくる、一方通行の会話。 彼の口にする言葉には、夢への希望が刻まれていて。 鼓膜で感じたかどうかも定かじゃない、先ほど感じた、少年だった彼の声>>5:76と重なって]
あたりまえよ。 応援、するよ。応援しか、できないけど……。
[みんなに向かって放たれる言葉に、絞り出すように呟きをもらす。 部を辞めるもっと前。あの頃の彼と同じ輝きに触れられた気がするのは嬉しくて。 けれど、胸をよぎる一抹の寂しさ。 それは小さな感情なのに、やたらと重くて、苦しくて。 「やり切ってね」の最後の思いが、喉のところでせき止めている。 アメリカに渡ったら、また会えなくなってしまうから? 10年会わずに過ごしてきたんだ。だから、それはたぶん違う。 自分でもはかりきれない、喉のつかえがとても苦い]
(59) ginlime 2011/09/02(Fri) 21時半頃
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……ケイト?
[耳に聞こえてきたのは、後輩だった彼女の笑い声>>17。 続く言葉に、宿る決意>>18>>19。 体がふっ飛ぶ同級生の姿>>41が、コマ送りのように網膜にうつる。 人は、こんなにも軽い存在。なのに、こんなにも力強く>>33]
私は――――――――
[自分の体を見下ろしてみる。 年齢と、いや、経験とともに、脂肪を重ねてきた体。 無理に、無理を重ね続けて。 視界を狭めて、ゴールも分らない道のりを、ただがむしゃらに走り続けていくために]
(60) ginlime 2011/09/02(Fri) 21時半頃
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[人員の整理が行われた>>0:26のは、確かに部数減のせいだった。 でも、そこに自分が選ばれてしまった理由は、ちゃんと自身でも自覚している。 今ならもう、自覚できる。
あの部署で、激務のあおりに耐えきれず一番バランスを崩していたのが、自分だった。 ストレスによる過食に加えて、体はここまで大きくなった。 自分が自分がの思いに駆られて>>4:87、精神的にも余裕はなかった。 そんな女子社員を見るに見かねて、少しでも余裕のある部署へと、あの人事は行われたのだろう。 確かに、正常な範疇ではなかったと思う。 仕事一筋に異常な執着を見せて、勝手に作った自分のテリトリーに入ろうとする同僚達には、容赦なく罵声を叩きつけていた。 これは自分の仕事。自分の生きがい。 手放してはいけない、とられてはいけない。 失ったら、打ち上げ花火>>4:88になることはできないから、と思いこんで]
(61) ginlime 2011/09/02(Fri) 21時半頃
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[学生時代の友人たちからくる誘いなんて、全部全部断っていた。 仕事がらみの付き合い以外、接する相手はいなくなっていた。 異動する前に同棲していた、結婚するはずだった相手もそう。 仕事に憑りつかれた女に愛想を尽かし、いなくなったことに気付いたのは、出て行ってから4日経ってのことだった。 しかも、家賃やらなんやらで彼の方から相談に来るまで、こちらから連絡なんてしなかった。 いなくなっていたことに気づいていたのに。相手の気持ちを考えもせず。 いつだって自分、自分、自分、自分。 自分と周囲を摩耗させながら、自分、自分、自分、自分。 今回だって、ホントは来るつもりなんかなかった。 不当な人事だと腹を立てて、あの部署に舞い戻るため、仕事で「つかえる」誰かがいないか見つけることを、目的としていなければ。 ―――――こんな生き方を続けるのなら]
辞めちゃうのも、選択肢の1つだよね。
(62) ginlime 2011/09/02(Fri) 21時半頃
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でも―――――辞めない。
[意を決して、呼びかけた]
テツ!!
[一枚の紙を取り出して、彼の方へと歩み寄る 名刺、じゃない。ビジネス書の書籍部門と記された紙は、必要ない。 かわりに、手渡したのが自分であることを証明するもの。 ヨーランダが描いた自分の肖像>>0:10に、社名と代表番号、そして自分の名前を書き込んだ。 彼女には悪いと思うけど。きっと、この使い方で間違ってはいないと思うから]
陽報社の『報道』部 サカマキマリア。 マイサカテツに、独占インタビューの依頼をさせてもらうわ。 ……メジャーに入団したら、すぐに、現地に飛んでいく。 いいでしょ? 他の記者なんかより、ずっとテツのこと知っているんだから。
(63) ginlime 2011/09/02(Fri) 21時半頃
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[自分はそんなに変わったわけでも、間違った道を歩んできたわけでもなかったんだろう。 少し、歩き方を忘れてしまっていただけで。 出版も、報道も、決して主役にはなれないサポートの仕事。 何かを知りたい誰かに対し、何かを持った誰かのことを伝えること。 この仕事を選んだのは、もともと自分を主張するため、ではなかったんだろうと思う]
ファーストクラスで出張させてもらえるくらいに、ビッグになってよ。 そうじゃなくちゃ、私の体が納まらないから。 だから――――やり切ってね。
[そう言い切って、飛び立つ彼に、手にした紙を、突きつけた。 ……まるで旅立ちの門出を祝うように、スイカの種が、飛んでくる>>45。 なんとなく気恥ずかしくなって、ぷいっとばかりに、顔をそらせた。 視線の先には、目覚めてテーブルをたたく男の姿>>56>>57。 眠りに落ちる前とは少し変わった様子の彼の姿を、視線の逃げ場として。 ふっと、小さくほほ笑んだ**]
(64) ginlime 2011/09/02(Fri) 21時半頃
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―居酒屋―
[「あっという間に有名になれる」>>72。 自信に満ちた表情に、同じ温度で向き合って、自分も笑顔を繕った。 高校を卒業してから野球から離れている自分には、よく分からない部分もあるけれど、実際にはそう容易なことではないかもしれない。 メジャーには、全世界から人が集う。1軍2軍なんてレベルじゃなくて、一つのチーム内にたくさんの階級があることくらいは知っている。 きっと、難関だ。 プロの実績がない彼が、現実的にどこまで昇り切れるのかは分からない。 でも、過去の輝きを取り戻した彼なら、きっとできると、信じているから]
当たり前でしょ? だって、有名になってくれないと、出張の許可もおりないだろうし。 ――――――――え?
[口に出された言葉に、行きをのむ]
(74) ginlime 2011/09/03(Sat) 02時半頃
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ちょっ! ちょっと待って! ちょっと待ってっ!! 一緒にっ……て、なに言ってるのよ。 そんな…………そんなこと言われても……。 私も、できたらそうしたいけど。もう、学生時代じゃないんだよ? あは。ほら、約束とかも。もう、過ぎたことなんだから。
[混乱した頭のまま、とにかく、思いついた言葉を並べていく。 けれど、真剣な視線に気圧されて。 「忘れられなかった」と告げられて]
……どうゆうこと?
――――――――っ!!
[告げられた言葉に、絶句した]
(75) ginlime 2011/09/03(Sat) 02時半頃
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無理だよ……そんなこと言われたって、今更。 だって、もう10年経っちゃってるんだよ。 その……仕事、あるし。マンションのローンも残っているし。
それに――――――――。
[膨らんだ自分の体に視線を落とし]
もう、私もこんなになっちゃったよ。 テツが言っていること、本当だったとしても。その頃の、私じゃないから。
でも、今の私から、10年前のことを振り返ってもらえるんだったら。 私にも、言わせて。
[小さく息を吸い、振り絞るように吐き出した]
(76) ginlime 2011/09/03(Sat) 02時半頃
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私も、テツのことが好きだった。
10年前から、ずっと見てた。 邪魔しちゃいけないと思って、意識しないようにしてきたけど>>3:157。
[テツをまっすぐ見据え、微笑むと――――]
今のテツは、あの頃みたいにきらきらしてるね。
[寂しそうに、頬を緩めた**]
(77) ginlime 2011/09/03(Sat) 02時半頃
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[微笑み>>77はどのくらいの時間、丸い顔を彩っていたのだろうか。 「かつて」を想う懐かしさと、愛おしさと、立ち返れない軽い喪失感とを、ごちゃまぜにあわせて生まれた表情。 せっかくのテツの晴れ舞台なのに、おとなしくしぼんでいちゃダメじゃん。 なんて、気持ちを切り替えるため軽く息を吸い込んだところで……不意に手をつかまれた>>80。 フルール・ド・リスが刻まれた>>5:+39、お世辞にも細身だとかきれいだとかとは、無縁の手。 つかまれた手から伝わる、テツのぬくもり]
取り戻せるって簡単に言うけど…………。
[言葉の続きが、見つからない。「簡単に言うけど」、の後は、いったい何? テツの笑いと彼の声とが、胸中を覆っていた疑問の霧を、ゆるやかに消し去っていく。 「今は……全部払ってやれない」 けれど、「すぐに攫いに来る」、だって]
(83) ginlime 2011/09/03(Sat) 17時半頃
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ばか。それならマンション、いらないじゃん……。
[支えが欲しくて。相手>>62がいなくても城があれば何とかなるなんて意固地になって、無理に背伸びして手にしたあの部屋>>4:123。 そんなの、本当は最初から不要だったのかもしれない。 ただ、見つけられなかっただけで――――――――。 彼の言うとおり、「一番輝ける場所」が、この世界にあったんだったら。 心の蓄積されてきた澱が、静かに晴れ渡っていくのを感じる]
……来月、だね。
[自身に満ちた彼に向けて、またいらない確認を加える。 せっかちだなぁ、なんて思いながらも。 なんだ、120分の1にも満たない期間じゃん、なんて、ちょっと恨めしく苦笑しながら。 晴れた、心のままで]
(84) ginlime 2011/09/03(Sat) 17時半頃
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あーっ! また会社に迷惑かけちゃうなぁ。 フリーでやっていくための布石うたなきゃいけないし。英語も勉強しなおさなきゃだし。 やらなきゃいけないこと目白押し! ……大変だなぁ、来月まで。
[わざとらしく声を上げながら、つかまれていた手に力を込めた。 描かれていた紋章が、くっ、と微動する。 本当に大変だ。マンションの処理もしなくちゃいけないし、急な空いた穴が損失にならないよう、仕事もきっちり引き継ぎしなくちゃいけない。 でも、頭を下げて回るなんて、あの頃すでにつけていた決心>>4:102じゃないか。 それに、攫って連れて行ってもらう>>4:78>>5:70なんて嬉しいけど、心の底に根付く思いでは、一緒にいく>>5:72、でありたいから。 会社を辞めても、仕事は辞めずに……テツとは違う積み重ね>>64を活かして、彼を支えていきたくて]
私は私でやらなきゃいけないことがあるから――――
(85) ginlime 2011/09/03(Sat) 17時半頃
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来月ファーストクラスの隣で、追いつくね。
[まさか、こんな風になるなんて。
10年の節目の不思議な何かに、憑依でもされてしまったのだろうか? それともこれも、夢の中? 自分の描いた都合のいい妄想の類?
いやいや。手から伝わってくる力強さが、教えてくれる。 これは、10年前から地続きの現実の中なんだ、って。
自信に満ちた彼の顔を、正面から見るのは照れ臭くて。 さっき飛んできていたはずのスイカの種>>45を、彼の体から払うふりを利用して。 テツの耳元で、囁いた]
(86) ginlime 2011/09/03(Sat) 17時半頃
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今も、好きだよ。
愛してる――――テツ。
(87) ginlime 2011/09/03(Sat) 17時半頃
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マリアンヌは、指先についたスイカの種を、スーツのパンツで拭い落した**。
ginlime 2011/09/03(Sat) 17時半頃
マリアンヌは、テツの言葉に>>109に、ゆっくりと頷いた。
ginlime 2011/09/04(Sun) 00時頃
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