159 せかいのおわるひに。
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―一ヶ月前:コンビニの帰り道―
肉まん屋……確か、商店街に評判のお店があった、ような。
[確かクラスメートがそんな話をしていた気がする。私は食べたことがないから、あくまでも噂で聞いたというだけだけど。 というか、そもそも私は肉まんというものを食べたことがない。 なんて考えてたら、フランクさんに食べかけを差し出された]
え。
[味は気になる。だけど、やっぱりよその男の人の食べかけというのには抵抗がある程度には私だって年頃の女の子なわけで。 でも、せっかくの厚意を無下にするのも……と考えてたら、お兄ちゃんがなんだかとっても大事そうにちびちび食べてた]
お兄ちゃん、そんな大事に食べるなら、これも食べていいよ。 私はお兄ちゃんの買ってくれたチョコレートがあるもん。
[そう言って、お兄ちゃんに私のもらった分も差し出した]
(12) takicchi 2014/01/25(Sat) 01時頃
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え、お兄ちゃんと私がモデル?
[そんなやりとりをしていると、フランクさんが思わぬことを言った。 お兄ちゃんと私を、小説のモデルにしたいんだって。 別に、嫌じゃないけど、なんだか恥ずかしい。 というか、失礼だけど、面白い小説になるような気がしない]
私、つまんない子ですよ。勉強しかしてないし。 って、お兄ちゃん何言ってるの!
[私だけって。 恥ずかしさが倍増しちゃう。……じゃなくて]
そんなの、不可能だと思うな。 私の人生に、お兄ちゃんは必要不可欠だもん。
[お兄ちゃん抜きに、私のことを書くなんて、きっと不可能だ]
だから、お兄ちゃん。 私たちは一蓮托生だよ?
(14) takicchi 2014/01/25(Sat) 01時頃
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うーん。
[お兄ちゃんとフランクさんから、口々にかけられる否定の言葉。>>17>>28 別に全然謙遜とか、そういうつもりはなかったから、私は首を傾げる。 だって、私の生活は、学校に行って、塾に行って、家に帰って寝る。その繰り返し。 なんの事件も起こらない。山もないし谷もない。 そんな生活が、小説のモデルになるなんてとても思えない。 ……ああ、でも]
ちょっと興味があります。 どんな小説になるのかなって。
[私の人生が、小説になる。どんな小説だろう。 ほかの人の目から見た私。小説の中の私は、どんな人間だろう。 私は、ほかの人の目に、どんな風に映ってるんだろう。 それは、純粋に興味があった]
(38) takicchi 2014/01/26(Sun) 01時頃
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あー! 内緒話は、ずるい!
[お兄ちゃんとフランクさんが、こそこそ何か話してる。お兄ちゃんがうろたえてる。 ……ほら]
じぇらしーだなあ。
[二人には聞こえないように、呟く。 やっぱりお兄ちゃん、私には見せない、表情をしてる]
(39) takicchi 2014/01/26(Sun) 01時頃
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―少し前までの、当たり前の光景―
[六限目の授業が終わった。私は英語の教科書を閉じると、帰り支度を始める。……といっても、家に帰るわけじゃなくて、このまま塾に行くわけだけど。 クラスメートの何人かが、まだ教壇にいる先生に質問に行くのが見えた。このクラスの生徒は、割とまじめだと思う。 かばんを持って、教室を出ようとした時、クラスメートたちの会話が耳に入った]
「今日さー、キャサリンのお見舞い行かない?」
「あー、いいね。行こうか」
[話題になっているのは、病気で入退院を繰り返しているクラスメートだった。ちらりとずいぶん座られていない、彼女の席に目をやる。なんとなく]
「お見舞いどうするー?」
「そうだねー。まさか肉まんってわけにもいかないし」
「あはは。ほんとほんと。食べ物でもいいならそれで決まりなのに」
[肉まん? ……ああ、そういえば、商店街に人気のお店があるって、話を聞いたな。こないだフランクさんに教えたけど、行ったのかなあ。 そんなことを考えながら、教室を出た]
(43) takicchi 2014/01/26(Sun) 17時半頃
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[商店街を通り抜ける。噂になっていたお店の前は、今日もちょっと列ができていた。 評判の肉まん。気にならないわけじゃないんだけど、列に並んで買うような時間はなくて、結局買ったことがない。 並んで買おうと思うくらい、美味しいのかな。 チャイナドレス姿の店員さんの、元気な声を耳に入れながら、今日もやっぱり列には並ばずに、私は前を通り過ぎた]
…………。
[別に何も悪いことはしてないのに、楽器屋の前を通り過ぎる時は、つい息を殺してしまう。 楽器屋の中にも、やっぱり入ったことはない。いつも通り過ぎざま、ガラス越しにチラッと見るだけ。それも、見れる日と見れない日があって。 今日は見れるかな。ぴかぴかの、銀色のフルート。 そんなことを考えている私の横を、学生服を着た男の子が通り過ぎていく。 私には決して開けられないドアを、軽々と押して中に入っていった。 店の女性の店員さんが応対に出てくるのが見える。もしかしたら目が合うかもしれないことが嫌で、私は楽器屋から目をそらした。 自意識過剰だって、わかってるんだけど]
(44) takicchi 2014/01/26(Sun) 17時半頃
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[塾の帰り道。コンビニでチョコレートを買って、駅前のベンチに座るのがいつもの日課。 座る場所も大体決まってる。時々先客がいたりするけど。 別に、顔見知りになったりしないけど、帰宅時間がかぶるから、なんとなく見覚えのある人がいたりする。 今日はアーモンドチョコにした。箱を開けると、口元を隠してるマフラーをちょっと下げて、口に運ぶ。 甘くて、美味しい。寒さでこわばった顔の筋肉が、少し緩む気がする。 冬は寒いけど、なぜかチョコレートの種類がたくさん増えて、選ぶのが楽しくていい]
……?
[ふと、視線を感じた気がした。首を傾げてそっちを見たけど、特に私を見ている人がいるような感じはしない。 気のせいだったかな? そんなことを考えながら、口の中のアーモンドを噛み砕く。 一箱食べ終わると休憩はおしまい。立ち上がってバス乗り場に向かった。 ふと、思い出して携帯電話を取り出す。 電話をかける相手なんて、一人しかいない]
(45) takicchi 2014/01/26(Sun) 17時半頃
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……もしもし? お兄ちゃん?
[声を聞くだけで、どうしたって笑顔になってしまう。 弾んだ声になっていることを自覚しながら、私は電話の向こうのお兄ちゃんに思い出したことを伝えた]
フランクさんの新刊、今日発売日だったよね。 買って帰ろうか?
[お兄ちゃんはなんて返事しただろう。 また前みたいに音読してあげよう。 そんなことを考えている私は、とても寒いはずなのに、心の中はぽかぽかと暖かかった**]
(46) takicchi 2014/01/26(Sun) 17時半頃
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[初めてを数える。 初めての、家族の死。 初めての、友達。 初めての、私の終わり。
そして、初めての、世界の終わり**]
(68) takicchi 2014/01/27(Mon) 00時頃
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