18 'Cause I miss you. 〜未来からの贈り物〜
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―回想・昨夜―
今日はいろいろとあったしね。寝ればきっと少しは落ち着くよ
ん?どうかした?
[フランに返しつつ、名前を呼ばれると首を傾げる]
わっ。
もう、どうしたの?フランったら。
[抱きしめられると、驚きはしたが、拒むようなことはせず、優しく抱き返す]
じゃあ、今度こそ寝るね。
[そう言って、少女は階段に足をかける。その先にある無慈悲な運命など知らぬまま]
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―二階・空き部屋―
[ 空き部屋かと目を放し、扉を閉めようとする。 だが、微かな物音を捕らえ、再び室内に視線を這わせた。]
……おい。
[ 室内に入り、後ろ手でドアを閉めた。 無遠慮に近づく足音。 小さい影は気付かず、寝息を立てている。]
起きろ、ペラジー。
[ 拳を軽く握った。]
(56) 2010/07/04(Sun) 02時半頃
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小悪党 ドナルドは、流浪者 ペラジーの頭を目掛けて――。
2010/07/04(Sun) 02時半頃
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―二階・空き部屋―
[ ――ゴン、という鈍い音が部屋中に響いた。]
(57) 2010/07/04(Sun) 02時半頃
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―早朝・集会所―
[まだ日も上らぬ薄明の頃。何時ものようにゆっくりと目を開け]
――…え?
[目の前に広がる赤いに目を見張る。]
なに…これ…
[恐る恐る視線を自分の体へと落とすと、そこにあったのは透けた自分の体と、無残にも臓物を晒して倒れた、自分"だった"体]
――あ…あ、ぁああ…
[フラッシュバックする景色。ドナルドの声。闇の中で光る片方の瞳。]
っ!?私、私…!!
[何があったのか分からぬまま、ただ恐ろしさに震えた]
―未来へ続く、螺旋階段―
[ヨーランダに背を押され、少年は闇の世界に足を踏み入れた。
数日前、案内人と共に下った階段。
今度はそれを、上がろうとしている。]
下るのは楽だけど、上がるのは大変だなぁ。
[闇に浮かぶ螺旋階段を上がりながら、自嘲気味に笑う。
本当はもっと、両親と一緒に居たかった。
愛し合う二人の姿を、この瞳に焼き付けたかった。]
……父さん、母さん。僕は、信じてる。
僕が体験できなかったこと、過去の僕が体験できるって。
大好きだよ、父さん、母さん。
あぁ、最後に言えば良かったなぁ。
[―――僕を生んでくれて、ありがとうって。
下を見下ろすも、一歩下の階段は闇に紛れて見えない。]
くそぅ、上りにくいなぁ。
真っ直ぐ上ってるつもりなのに、どうも……
[違和感。
下る時に、感じなかったもの。
少年はまだ、重要なことに気付いていなかった。*]
[何があったのか。何も思い出せぬまま、ただ部屋の隅で怯え、震える。]
『――嘘、だろウ……?』
[聞こえて来た声に顔を上げると、そこには自分であったモノと対峙するヤニクの姿]
ヤニクさん…私――っ、
[声を掛けようと、するが、ヤニクの咆哮に体を竦ませて]
ヤニクさん。約束、守れなくてごめんね。
["また明日"なんでもない約束。気をつけるまでもなく、叶うと信じていた。簡単な、残酷な約束。]
本当にごめんね。……ありがとう。
[咆哮を上げるヤニクを抱きしめようとするが、体が透けてしまい、それでもヤニクの体を抱きしめるようにして傍に寄り添う]
[視界が揺れる。
父に、母に揺さぶられた時とは違う揺れ。
手すりのない階段、身を支えることなどできない。]
何だよ、これ……。
[少年は忘れていた。
母に払った対価が、最後の魔力だったこと。
自身の魔力、全て使い果たしてしまったこと。そして……]
っわ、ぅわっ、
わああぁぁぁ――!!
[知らなかった。
時の螺旋は、魔力を有する者しか先を許さないこと。
階段を踏み外した少年は、床に落ちた林檎の如く、闇へと落ちていった。]
『うるせえぞ! 何だってんだ!』
――っ!?
[ドナルドの声が聞こえると、昨夜見た。闇ノ中に光る隻眼がフラッシュバックして、その場にへたり込み]
や…怖い…いや、助けて…
助けてヤニクさん。あの人が、あの人が…!
[頭を抱えたまま、何度も助けて。助けて。と呟いて、ただ何も出来ずに恐怖が去るのを待つ**]
―過去・狭間―
いた……っくねぇ、
[ぶつけた感触はあった。
けれど、何故か痛みを感じない。
倒れた体を起こし、再び足を踏み出す。
そこに、時の螺旋があると思って。]
………?
階段が、ない……
[焦ったように左右を見回すも、そこは闇。
どれだけ足で探っても、そこは平坦な地。]
どうなってるん、だ、よ……
[やがて、目が慣れたのか。
闇が晴れる。
見覚えのある景色。懐かしいとさえ感じるか。]
今の声は……
[何処からか聞こえてきた女の声。
″テッド君″と呼んでくれた声が響いた。]
つぅか、此処は何処だよ……。
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[ ペラジーの寝ぼけ声に、もう一度拳を握った。>>64 先程より何割か固く握られているのは、何故だろうか。]
こ……この……。
[ 振り上げる。]
起きろッ!!
[ 階下へと響く怒号と共に、再び額目掛けて拳を落とした。
――ペラジーが目を覚ましたならば、共に階下へと降りていくだろう。]
(65) 2010/07/04(Sun) 03時半頃
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―集会所―
[ 肩をいからせて階下へ。 その後ろをペラジーがついて来るか否かは……まあ、目覚めたか否かによるだろう。]
ペラジーならその内に下りてくるぜ。 ……寝てやがった。本当に図太いヤツだな。
[ どかりと座る。 そこにヤニクの姿はあっただろうか――だが、大方の面々が揃っている事は確認できた。]
昨日は空振りだったなぁ? で、今日は誰にするんだ?
[ 処刑は止まらない――アイリスの死の衝撃から冷めていないだろう皆に向かって喚いた。]
(68) 2010/07/04(Sun) 04時頃
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―回想―
[ 私を殺しに来たんじゃないんだ? との問いに一瞬だけ驚く。>>66]
……殺しに来るんだったら拳じゃなくて剣を使うだろうよ。 起きろ、アイリスが殺られた。
[ さも他人事のように言い放ち、ペラジーを急き立てた。**]
(69) 2010/07/04(Sun) 04時頃
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[やがて、前方に頭を抱えて震え上がる女をみつけた。
伏せた顔は分からない。
けれど、この声、聞き覚えがある。]
お前、どうしたんだよ。
[未来の少年は、助けてと呟く女の肩に手を置いた。
少年は知らない。
アイリスが死んだ事、そして此処が何処なのか。
女はどんな目で少年を見ただろうか。*]
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[ ヨーランダ、ヘクターの言葉を眼を閉じて受け止めた。>>74、>>76]
なぁに、何を思ってアイリスなんだ? という話だ。
人狼にとっちゃ、折角ガキが罪被って自ら殺されてくれたんだ。 アイリスを殺らなけりゃ、「この中には居ねえ」で済んだ話じゃねえか。 ……何匹居たとしても同じだ。殺らなけりゃ騒ぎにならねえ。
それを棒に振ったのは何でだ? テメエらの思う人狼とは……一体何だ?
[ 目を閉じたままで問いをひとつ。]
(89) 2010/07/04(Sun) 14時半頃
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―回想―
[ 拳だけでも十分殺せる――その声色にすこし引っ掛かりを覚えたが、何も無いだろうと華を鳴らした。>>77]
ハハッ……じゃあ、次からは早起きするんだな。 次は花畑から還って来れねえかも知れねえぞ?
[ アイリスが殺されたと聞いても動じない様子を見て、仲が悪かったのだろうかと訝しみつつも『そうだな』と適当に流す。 次いで、冷血という言葉に首を竦めた。]
――図太いヤツだ。枯れ木みてえな体してる癖によぉ?
[ もう一度繰り返しながら共に階段を下りる。]
(90) 2010/07/04(Sun) 14時半頃
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[ 霊能者だと告白したヨーランダを見た。>>74]
ふぅ……ん? 霊能者……ねぇ。 取り敢えず殺さなきゃ分からんって事か。 趣味のいい力だとは思ってたが……テメエだとはなぁ、ヨーランダ?
[ そして、テッドが人狼ではないと聞かされた。]
じゃあ、ヤツは何を庇って死んでったんだ? ガストン、テメエ殺す前に何か聞かなかったか?
[ ガストンからの返事はあっただろうか。]
(92) 2010/07/04(Sun) 15時頃
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[ そしてヤニクが血塗れの額のまま帰る。>>80 その温かい血の香に喉が鳴りそうになる。 そして、ミッシェルが人間だという話を聞いた。>>84]
へぇ……。
[ それだけを呟いてしばし眼を閉じる。]
で、タバサとミッシェルは人間と思っていいんだろ?
[ ヘクターに確認を取る。彼が頷けば、こう言うのだろう。]
じゃあふたりとも聞かせてくれよ。 誰を人狼だと思ってやがる?
(93) 2010/07/04(Sun) 15時頃
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[ 激昂するヤニクに苦笑した。>>91]
へえ、脚が悪けりゃ人狼じゃねえってか。
[ そして、己の左目――眼帯を指でトントンと叩いてみせた。]
じゃあ、片目のねえ俺も人狼じゃねえってことか?
(94) 2010/07/04(Sun) 15時頃
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本能……本能、ねえ? ハッ、ハハハハハ!
[ ヤニクの言葉を笑い飛ばす。>>95 その姿を他の者はどう見ただろうか。]
悪い……あまりにも捻りのねえコトをマジで言うとは思わなかったぜ。 まあ、アレだ、『悪魔の化身だ』なんてどっかの生臭みてえな事言わなかっただけマシだぜ。
[ 壁にもたれかかるように座るヤニクは何を思っただろうか。]
俺か? 俺にゃ分からねえよ。 だから聞いたんじゃねえか、『人狼とは一体何だ』……てなぁ?
[ 笑いで零れた涙を指で払った。 己も人狼の容疑者だと言われれば。]
んなもん分かってるさ。 テメエがあんまりにもカッカしてるもんだからつい、なぁ?
[ にたにたと笑う。**]
(108) 2010/07/04(Sun) 16時頃
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―回想―
[ ヤニクの言葉に返すのは、にたりとした笑み。>>111]
学のねえ身だからよ。 「誰か知ってるんじゃねえか」と思っただけだ。
[ だが、仲間だという言葉を聞いた途端、その顔から笑みは消える。]
……へッ。仲間、ねえ?
[ ミッシェルの言葉を聞き、眉をつり上げた。>>118]
こんだけ時間があってそれだけかよ……結局、誰が人狼か、なんて興味はないんだよなあ? 人間だって証明もらっちまったんだから、この騒ぎだって蚊帳の外のように見てるんだろう? 薄情なモンだぜッ!
[ 吐き捨てられた言葉を聞いてミッシェルはどう思っただろうか。 少なくともいい気はしなかっただろう。 その、様々な表情が綯い交ぜになった顔を睨めつつ、心の中で牙を研ぐ。]
(141) 2010/07/04(Sun) 22時半頃
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[ 天井を見上げるペラジーをちらりと盗み見た。>>122 変わったヤツも居るもんだな、と思いつつ。]
俺はヤニクに投票するぜ?
[ ペラジーと自身の二択を迫る男を見据えた。>>135]
まあ、親しかったヤツを殺されたのは同情するけどな。 ――戦争じゃよく有る話だがなあ?
[ 思い出すように瞳を閉じる。]
居るんだよ。 自分で仲間を殺しておいて、それを他人に擦り付けようとするヤツが。 お前がそうでないなんて誰が証明するんだ?
[ 瞳を再び開き、視線は赤い外套の男の方へ。]
(151) 2010/07/04(Sun) 23時頃
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[ ヤニクの言葉に面白くなさ気に。>>157]
その理由だけ、ねえ?
[ 確かに処刑されるのは誰でも構わない。]
まあ、頭に血が登ったら見えるものも見えなくなるわなあ?
[ 彼がテッドの処刑を頑なに拒否した理由は何だったか。 指摘はせずに、薄く笑う。]
(163) 2010/07/04(Sun) 23時半頃
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で? そろそろ夜も深くなるぜ? いい加減結論出そうや……。
特にタバサにミッシェル、ヘクター……後はヨーランダも、か?
[ 周りが全て人間に映る身。 人として見做されたのはこれだけだったか、とうろ覚えで言葉にする。]
俺らの投票は単なる疑い合いに過ぎないわけだが、お前らは違うよなぁ?
[ 投票される身ではない者、人に殺される立場でない者に、笑みを向けた。]
お前らが殺すんだからな? 殺す相手はきっちりと選べよ?
[ それだけを言って、首を掻いた。]
(164) 2010/07/04(Sun) 23時半頃
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[ ガストン、そしてヘクターの顔をまじまじと見つめた。>>168、>>170]
ああん、俺か?
[ 理解が頭に浸透する。 ――笑いがとまらない。]
ああ、ああ! 俺か! 面白えじゃねえかッ! ハハハハハッ!! ああ、覚悟ならとっくの昔にできてるぜ? じゃなきゃ戦なんてやってられねえからなぁ!
[ 愉快そうに腹を抱えた。]
まあ、俺を殺して収まるといいなぁ? ハハハッ! 昨日みたいにガキ殺しても止まらなかったりなあ?
[ 笑う――この世はこんなものだと。]
(176) 2010/07/05(Mon) 00時頃
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きゃああああ!?
[テッドの姿にはまったく気付く様子も無く、肩に手を置かれると、驚いてテッドの手を振り払う。]
来ないで、来ないで、来ない…で…?あ、あなた…
[手を振り払い、その場から必死で逃げようとしつつも、ようやく昨日の謎の青年。テッドである事に気付けばゆっくりと視線を上げて]
此処は何?どうしてあなたがここに居るの?どうして私は此処に居るの?なんで、皆私に気付かないの?
―あなたは、誰なの?
[この少年なら何か分かるのではないかと、次々と質問を重ねていく]
[此処が何処なのか?などの質問は青年も良く分かっていないようだったが、青年がテッドという名だと聞くと、その名前を繰り返して]
テッド…。
不思議。何故だが、ずっと昔から知ってる気がする。
[生前の魔法の影響か、そんな事を呟き。]
えっと、テッド君…で、いいかな?呼び方。
うん。とりあえず、ありがとう。おかげで大分落ち着いた。
もう大丈夫だから。その、出来れば、部屋から出て行ってくれないかな。
その、あんまり、誰かに見られたくないから…
[ベッドに横たわる、自分だったモノをテッドから隠すように立ちテッドに告げる。]
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[ 杖代わりにされた曲刀を見た。>>177 己の爪とどちらがよく斬れるか、おそらくはいい勝負だろう。 ――担い手の足元さえはっきりとするなら。
笑いを止められないまま、視線を受け止めた。]
オーケー。やるなら一思いにやってくれ?
――何だかんだで、俺でいいんだろ? 安全圏に居る皆さんよォ?
[ にたりと笑い視線を巡らせた後、扉へと向かう。]
で、誰が俺を殺すんだ? さっさと来ないと――逃げるぜ?
(185) 2010/07/05(Mon) 00時半頃
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[ふらつきながらも後を追う影に気付いた。>>190]
……ひとりで来たか。――ハハ、ハハハハッ!!
[ 月夜の下。右腕をふるう――ふらつく男の目にはどう映ったか。]
その体で……一人で勝てるとでも思ったかァ? 思い上がるなッ! 人間がッ!!
[ 月を背に飛び上がる――その男にはもう、曲刀を振るう力はない。
そう高を括っていたからこそ。
全身をバネにして、その赤い影の、ふらつく頭を目掛けて。
月から飛び降りるように――。]
(196) 2010/07/05(Mon) 01時頃
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