人狼議事


22 共犯者

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視点:


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記者 イアンは、メモを貼った。

2010/08/06(Fri) 00時半頃


[ゆる、と目を開ける。
娘の姿は宵の間と変わらぬままある。
ヘクターの姿と抱かれる己の姿が目に留まる。
夥しい血が流れ命が消えた己の躯]

――…そう。
私は『生贄』となってしまったのね。
あなたを告発する気なんて無かったのに。

[ヘクターの目許を濡らす其れに気づけば
困ったような笑みを浮かべて]

莫迦、ね。

[ぽつ、と呟いて小さな吐息を零した]


記者 イアンは、メモを貼った。

2010/08/06(Fri) 00時半頃


【人】 記者 イアン

−森の中:柊の木−

[ざわざわと森が揺れるのを耳で聞きながら、柊の葉に指先を寄せた。]

「巡礼者」……そう。私は「巡礼者」。
最初からずっとそうだった。

[柊の葉を摘み、そっと口づける。
 誰もいないその場所で、イアンはそっと囁く。]

聞こえているのでしょう?「あなた」には。
森に棲まう「あなた」。

(8) 2010/08/06(Fri) 01時頃

記者 イアンは、メモを貼った。

2010/08/06(Fri) 01時頃


【人】 記者 イアン

−森の中>>11

……いいえ。
別に貴方に食べられたい訳ではございませんよ。
この祭での出来事を、告発するつもりはございません。
彼女にそう告げたように。

[視線の先には、亡き骸になったマーゴがいる。
 そう告げるイアンの表情は、無表情のようであり、また微笑んでいるようでもあった。]

貴方もまた、「かれ」と同じものなのですね。

(14) 2010/08/06(Fri) 01時頃

【人】 記者 イアン

−夜の森−

[「かれ」と同じだというヘクターの様子をじっと見つめる。ヘクターの口は平時より裂けており、中からは血に濡れた牙が見える。服と手を赤い血で染め上げ、鋭い爪で女の身を引き裂いたのだと容易に判った。]

最初にお会いした時に告げた通りです。
私はこの村の祭を「見に来た」のですよ。
「貴方」の正体と役割を知りたいと思うようになったのは、その後でしたけれど。

森を守護する者。
伝統あるヴァンルナールの一族の御子息が、このような形で森を護っていらっしゃるとは、思いも寄りませんでした。

皮肉ではありません。
合点がいった……という感覚の方が正しいでしょうか。

(20) 2010/08/06(Fri) 01時半頃

――…結局、何も伝わらなかったのかな。

[変えていけると思ったのに。
打ち砕かれた希望に静かに目を伏せる。
ズキズキと胸が痛む。
何も出来なかったことが悲しい。
何も伝わってなかったのだと思えば哀しくて
気づけば透明な涙がぽろぽろと止め処なく零れていた]

――……っ、ぅ。

[声は掠れて頼りなく響く]


墓荒らし へクターとイアンの声が何処か遠く聞こえた**


【人】 記者 イアン

―森の中 >>21
[頬に赤い血の筋が描かれる。
 文字通り「目の前」にあるヘクターの目をじっと覗き込むイアンの顔は、何の色も浮かべてはいなかった。]

いいえ。
私は貴方の村のできごとに対しては、きわめて明確に「傍観者」ですから。必要の無い感傷は抱かないだけです。

ただ……不思議と興味だけは尽きぬのです。
村人に「御使い様」と呼ばれる、あなたがたの正体には。

[森の中を、血の匂いを帯びた生温い風が駆け抜ける。]

村の中に棲まう「御使い様」――…ヒトの姿をしていながらヒトにあらず、神の立場でありながら神の視点にはいない。

ヴァンルナールの家の者は、こうして代々「使い」であったというのだとしたら、それはひどく興味深いのです。

(29) 2010/08/06(Fri) 08時頃

【人】 記者 イアン

―森の中 >>24>>25
「誰の為にこの史実を残すか」……それはひどく難しい問題です。私がこれをただの「仕事」として見られるとしたら、どんなにか楽だったでしょう。

私の興味は、いつの間にか、「ただの秘祭」から「御使い様」と「巡礼者」の関係性にシフトしていったのですよ。その「事実」だけを見届けることしか、今は不思議と考えられません。

私が新聞記者であることが悔やまれます。
学者としてここに来たならば、あなた方をゴシップの世界に投げ込むという可能性を少しは軽減できたというのに。

[ふと自嘲的に笑みを浮かべる。]

ああ、こんなことならば、師匠が私の研究成果を全て盗んでいったことを訴えなければ良かった。

このような人知を超えて起きた世界の話を記録できる栄誉を、私は無駄にしてしまったことを、後悔しているところです。

だから――別に私はあなた方に親愛の情を抱いているわけではない。私は「巡礼者」であっても未だ「生贄」ではありません。

それ故に、私はあなた方に余分な怒りや恐れなどを抱かずに済んでいる。それが、私が「御使い様」と「真摯に向き合っている」ように見える理由なのかもしれません。

(30) 2010/08/06(Fri) 08時頃

【人】 記者 イアン

―夜の森 >>28

[ヘクターの外套の向こうにあったヴェスパタインが、突如視界に入り込む。まるで「かれ」自身が光を放っているように見え、目を細めて微笑んだ。]

こんばんわ、「あなた」。

――…今宵も月が綺麗ですね。**

(31) 2010/08/06(Fri) 08時頃

記者 イアンは、メモを貼った。

2010/08/06(Fri) 08時頃


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2010/08/06(Fri) 08時頃


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[娘には己の殺されたその時の記憶がない。
すっぽりと抜け落ちた記憶。
それは幸か不幸かわからない。
ただ、無いのだという事実しか知らない。
泣き疲れた娘ははぁと吐息を零した。


遠く聞こえたイアンとヘクターの話し声。
その内容は聞こえていても反応を示すことはなかった**]


― 回想・夜の森 ―

[ニールとヘクターが言葉をかわしている頃。
娘はニールの手に触れた自らの手をじっと見詰めていた。
触れられれば水という媒体は必要としない。
口腔で紡がれるは家に伝わるまじないの一節]

――…また、異質が……。

[ポツと呟くけれど話をした所だから
如何こうしようという気にはならない]

もう一度話してみよう。
ニールにはあの事もちゃんと話して……

[あの場では言えなかったヘクターの血に混じる異質。
ニールからも感じた異質だが
其れを知っても矢張り話してみる事が第一のようだった。
けれど、娘が生きている時に其れを話す機会は無かった**]


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2010/08/06(Fri) 12時半頃


【人】 記者 イアン

−昏い森:にて>>38

……ええ。
もうすぐ月が満ちそうですね。以前「あなた」がそうおっしゃっていた通りに。

[微かに笑い、首を傾げる。]

「あなた」とその同胞の方と、思いもよらぬ頃合いにお会いできましたことを、光栄に思います。

[頬頬が血に染まったまま、イアンはふたりの「御使い」を見つめる。]

今宵の「生贄」は彼女ですか。
ヘクターは随分と親しげだった分、少しだけ不思議ではございますが。

何といいましょうか。
別にヘクターを蔑みたいわけではありません。
ただ……親しい御方をも「生贄」にすることができることに、多少驚いているだけです。**

(39) 2010/08/06(Fri) 13時頃

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2010/08/06(Fri) 17時半頃


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2010/08/06(Fri) 20時頃


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2010/08/06(Fri) 20時頃


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2010/08/06(Fri) 21時半頃


【人】 記者 イアン

−夜の森にて:>>45

……そうですか。
ヴァンルナールは全て人の子。貴方の他を除いては。
貴方の出自は突然変異なのか、或いは血が濃くなったか、それとも養子か何かか……そういうところでしょうか。

[蛇のように胸元を這う指を眺めていたが、己が口にした娘の件で、ヘクターが突如激昂した>>51

 イアンは身じろぎせず、黙ってヘクターの双眸を見つめる。シャツは人ならざるものの鋭い爪に裂かれて悲鳴を上げ、胸には赤い傷が刻まれた。]

私は「事情」を申し上げたのみです。
貴方の「事情」の一切は、残念ながら存じ上げません。

(58) 2010/08/06(Fri) 21時半頃

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【人】 記者 イアン

−夜の森>>40>>41

[胸元から血を流しながら、「かれ」の方へと視線を流す。]

……ええ。
古来より、神話の世界のみならず、現世でも「生贄」の習慣はあります。真に信仰に由来するものとしては、己にとって最も大切なものを捧げることで神の赦しを得るという行為を指します。

しかし、飢えに困った末、口減らしの「口実」として、体裁を取るために宗教用語に類似した言葉を当てがって、子を殺害することも可能です。

……「生贄」という言葉は、実に便利なものです。

[くすりと笑い、肩を竦めた。]

しかし、私がしにきたのは、そんな茶飲み話ではございません。

(61) 2010/08/06(Fri) 22時頃

【人】 記者 イアン

−夜の森−

……あの時の答えを申し上げに来ました。

「私は、『人ならざるあなた』の正体を知ること」を選んだ。

これが私の本心です。

だからヘクター。
私は貴方の儀式を知ることを望みます。
さあ、その儀式の全貌をお見せください。

(64) 2010/08/06(Fri) 22時頃

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【人】 記者 イアン

―早朝:教会―

[青年記者は広場には寄らず、教会に置いてあった鞄の中から換えのシャツを取り出し、傷がまだうっすらと痛みの声を上げているのも構わずにそれを纏った。]

……司祭様、ありがとうございました。
本日より、アレクサンデル家にお世話になることになりました。
ええ、資料をお借りすることもできそうですし、良かったです。

[鞄を手にして、ひとつ溜息をつく。]

ああ……それから。
この村で、アクセサリーを作っている方……或いは、その工房をご存じありませんか?

ええ……いえ。
少しだけ……思うところがありまして……


……どうしても、要り用のものがあるのです。

[寂しそうに微笑むと、イアンは教会を足早に去っていった。]

(72) 2010/08/06(Fri) 22時半頃

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2010/08/06(Fri) 22時半頃


【人】 記者 イアン

―アレクサンデル家―

[家主に許しを得て、イアンはアレクサンデルの屋敷の中へと入る。故・村長夫妻の屋敷とは雰囲気が大きく違っていたが、膨大な書物を保管してある書庫があるという点が共通しているという。

 あてがわれた部屋に行き、荷物を置くと、続いてオスカーの部屋の扉をノックした。そして、扉越しに声を掛ける。]

……失礼します、オスカーさん。
その……ご気分が優れないとのことを伺って……

もし私がお邪魔でしたら、その時はおっしゃってください。
私ならば大丈夫です、こう見えても結構丈夫にできているのですよ。

それでは、少々書庫をお借りします。
昼頃になったら少し外に出かけて参りますので、それまでの間だけ。

(75) 2010/08/06(Fri) 23時頃

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【人】 記者 イアン

―アレクサンデル家>>78

……それはなかなか判断が難しいところですね。

[オスカーの方を振り向き、柔らかな笑みを浮かべる。]

私はここで起こったことを書き記していますが、祭の終わりまで村が閉鎖されている以上、記事を届けるのは祭が終わった後になります。

そして実際にどこまでを記事にするかは、編集長と相談した上で最終的に決定します。なんといっても、ここまで……外の世界で言うところの「人殺し」が連続して起こるとは、思いもよりませんでしたから。

ああ、少なくとも、祭に参加された方のお名前は全て伏せるつもりではあります。もしかしたら、私が書いた記事が、参加した方の今後の人生に悪影響を及ぼすかもしれませんから。扱いは慎重にならざるを得ません。

(82) 2010/08/06(Fri) 23時頃

[広場の大樹――。
娘は芝生にぺたんと座り込みぼんやりと村の景色を眺めている。
繋がりを失った自らの身体にはあまり興味がないようで
それからどうなったのかなど知らない]

――…私が死んでも何も変わらない。

[娘の死が村に伝わっているのかさえ怪しいけれど
変わりなく見える景色に小さく息を吐く。
ふと脳裏に過るのは祖母の姿。
祖母の事が心配だけれど娘は動けない。
祖母の哀しむ姿を見るのが怖かった]


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2010/08/06(Fri) 23時半頃


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【人】 記者 イアン

―アレクサンデル家 >>84

え……!?

[森を燃やすという言葉を聞き、息を飲んだ。]

さすがにそれは……まずいですよ。
だって、森にいるのは「御使い様」だけじゃないのですから。他の動物も、木々もある。それに……動物を狩ったり、木々を伐採して生活している方もいます。

オスカーさん。
貴方は村役として、この村を破壊する方向へと突き進んではいけない。貴方は村を護る為に、村役になったのでしょう。森を切り拓きたいと願うならば、兵器や火ではなく、もっと平和な方法を用いなければ。

それに……もし私が書いた内容がろくに本誌に発表されなかったとしても、私が残した「草稿」は残ります。いつか必要な時にそれを開示することだって可能です。その時に、貴方が森を焼いた犯罪者であるのと、立派な村役であるのとでは、説得力は段違いです。

……あとはわかりますね?

(87) 2010/08/06(Fri) 23時半頃

記者 イアンは、双生児 オスカーの目の色を見て、焦りの色を隠せずにいた。

2010/08/06(Fri) 23時半頃


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 優しい曲聞こえたら もうすぐお終い
 深い所からこそ 音楽は響いて

 岩を削る波音が 囁く言葉何
 耳を澄ます事より 語りかえす言葉を
 闇夜に散る宝石は 一つ二つと重なり
 全てを抱く女神の手が 今日は凄く優しい

 手を取り合い語りましょう
 暁が 世界を 包み込むまで

[私の時は、流れない
動かぬ赤い月が、満ちに満ち
夜の太陽に、なりはてるまで
私の時は、とまったまま
ただ歌を歌う、機械のように]


[ミッシェルとテッドの姿が広場にあった。
遠くて何を話しているのかまでは分からない。
けれど、テッドが森へ向かい駆け出せば
柳眉が顰められ娘のくちびるが開く]

――…森はこわいよ、テッド。

[老人たちが良く言う戒めの為の言葉を紡いだ。
案じるような音色だが怖がっている様子はなく
そろと立ち上がり意味も無くスカートを払う仕草。
魂だけの存在なのだから土埃などつかないのに。
自嘲的な思いにゆると首を振り
残るミッシェルの横を通り過ぎて
娘はテッドの後を追って森に入る]


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【人】 記者 イアン

―アレクサンデル家 >>91

……そうでしたか……。
私の浅はかな考えをお許しください。
森があって生活できている方がいれば、その一方で、広大な森の「負の部分」を受けている方もいる。そのことに気づけなかったのです。

やはり森のことは、昨日今日来たばかりの人間には分からないのですね。何事も全てそう……付け焼き刃では理解のしようが無いことばかりだ。

[地下に向かう道のりで、オスカーにぽつぽつと告げる。]

貴方が犯罪者かどうかは、私には裁定できません。
貴方が何の理由もなくニールさんを殺したのなら、私は貴方を責めましょう。ですが、貴方はそうは見えない……

ヒトが為すことには、いかなることにも理由があります。もしかしたら、「御使い様」と呼ばれる者にも。

だから、私は貴方の罪を判断することができません。ましてや貴方は「祭」という文脈でニールさんを「還した」のです。その行為を無条件に責め立てることができるとしたら……それは貴方ご自身の心のみなのですよ、オスカーさん。

(96) 2010/08/07(Sat) 00時頃

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【人】 記者 イアン

―アレクサンデル家―

――…ホリーさんの件は、心中お察し申し上げます。

[地下書庫の扉が開く。]

私には、あの森の好き嫌いも、善悪も分かりません。私にとっては、「ただそこに森があるだけ」なのです。

ですが、オスカーさんが「あの森を嫌いだ」とおっしゃることを、私は断罪しようとは思いません。そして、大切なお姉さんを喪った……貴方の人間らしい心を、私は馬鹿にしたりはしません。

せめて、ホリーさんが……今の貴方のことを見て哀しまないように……それだけを願っております。

(98) 2010/08/07(Sat) 00時頃

[テッドを追い森を駆ける娘は昔読んだ本を思い出す。
ウサギを追いかける少女のお話。
娘が別の世界に迷い込むことはないけれど
何故かそんな一場面が過って微かに目を細める。
或る木の前で立ち止まるテッドの背中が見えた]

――……。

[困ったような表情が娘の貌に浮かぶ。
触れる手。
落ちる私だったものの頭]

……触れたら、汚れちゃうよ。
テッド、もう、……私は……、

[何を伝えたいのか自分でも分からないけれど
幼友達の憤りを感じ取り哀しげに目を伏せた]


記者 イアンは、メモを貼った。

2010/08/07(Sat) 00時頃


 
 
     ――…如何してだろうね。
 
 


[娘は理由を知らない。
娘は最期の感情を覚えていない。
だから、自分の浮かべた最期の表情さえ
何を思ってのものかなど理解出来なかった。
テッドの呟きに頷くでも首を振るでもなく]


ごめんね、テッド。


[哀しませた事に対してか。
苦しませた事に対してか。
秘密を打ち明けずにいた事を悔いてか。
謝罪の言葉をポツと紡いだ]


【人】 記者 イアン

―アレクサンデル家 >>102

私はね。新聞記者をする前は、学者の卵だったのですよ。
その時代は、フィールドワーク……いわば学問の為の取材を行っていまして。そこでは「現地の方の言葉とルールに従え」とよく言われていたものです。だから「祭」のルールに則った場合、今ここで、貴方をどこまで追求すべきかが分からない。

もし貴方が、外から来た私に、己の罪を詰って欲しいとおっしゃるならば、話は別ですが……それはとても無意味なことです。

[胸ポケットにしまっていた眼鏡をかけ、1冊の本に目を通す。]

ホリーさんが悲しめるかどうか、本当の所は私も分かりません。

ですが様々な宗教において、形は違えど「死後の世界」というものが描かれている。それは大切な人を喪った後の世界を生きる人達の為に生まれた言葉であるかもしれません。その人のことを忘れないようにするために。

だから今はその先人の知恵をお借りしませんか?オスカーさん。ホリーさんの声が聞こえるかもしれないと……

[そう言いかけたところで、オスカーの呟きが聞こえる。とても細くて、弱々しい声が。]

仇を……?

[眼鏡の向こうにあるイアンの瞼が、そっと下りた。]

(111) 2010/08/07(Sat) 00時半頃

【人】 記者 イアン

―アレクサンデル家 >>110

あ……ミッシェルさん、こんにちわ。
私は本を読ませていただこうかと思ってここに来ていて……

[本を片手に、眼鏡を掛けたまま一礼する。]

あ、そう、だ。
ミッシェルさんにお願いがあるんですけれども、いいでしょうか?
その……仕事の依頼といいますか……

(113) 2010/08/07(Sat) 00時半頃

[テッドの背へと触れようとした娘の手に
触れる感触はないまま身体を擦りぬけてしまう。
残念そうに眉尻を下げた娘は行き場の無い自らの腕を抱いて]


――…“私”を見つけて呉れてありがとう。


[首を抱き上げ村へと戻る幼友達の背を見詰める。
娘は漸く自らの死を実感しはじめた。
触れられないことがさびしい。
言葉がかわせないことがかなしい。
話したかったことはたくさんあるのに
もうそれを伝える術は失われてしまった]


[一人取り残されたようにある娘の耳にとまる歌声
聞き覚えのある旋律の主を探してきょろきょろと
あたりを見回して、彷徨い歩く。

歌声を辿ればとある樹の許に辿りついた。
声は聞こえるのに姿が見えなくて
探すのを諦めかけたその時、風に誘われるように空を仰いだ]

――…あ。

[樹の上で歌うピッパが見えて思わず声が漏れる。
邪魔してはいけないと慌てて口を塞ぎ
ゆっくり聞く事が出来なかった彼女の歌に耳を傾ける]


【人】 記者 イアン

―アレクサンデル家 >>121

………。

[オスカーの言葉には、ただ黙って俯くことしかできなかった。どんなにオスカーが哀しもうと、昨夜、自分が見たことの一部始終を話すことはできずにいたのだ。それ故に、イアンはオスカーを理屈で慰めようとするのだ。]

いいえ……お役に立てず申し訳ありません、オスカーさん。せめて貴方の心が少しでも安らげば……そう願わずにはいられません。

[口をついて出てくるのは本心。
 しかし彼らに「かれ」のことを話す訳にはいかない。
 ――胸の辺りが、ずきりと痛んだ。]

(124) 2010/08/07(Sat) 01時頃

[ひゅるり、風が吹く
風は感じるのに、髪が浮く事もなく
私の肌は、風を感じるのに
風が触った時の、くすぐったさは感じない

ああ、私はただ空を仰ぎ
口から出る音楽にのみ、魂が乗る

ああ、私の瞳は赤い月を映すのみ
音を聞く耳はあるのに、音が皆死んだように静か]

 あ――――…

[さぁ、私は気がつくだろうか
もし何かの音が、私の耳に届いたなら
私は彼女に気がつくのだろう]


【人】 記者 イアン

―アレクサンデル家 >>120

ええ、そうですミッシェルさん。
その、貴女の職人としての評判をお聞きしたので、是非。できるならば女性の方にお願いしたいなと思っていたのですよ。

あの……できれば、その……皆様には、くれぐれも、ご内密にお願いしたいのですが……

[眼鏡の向こうにある視線がちらちらと不可思議な動きで泳ぐ。]

……ええと、できれば用途はお察し戴けると助かります。

(125) 2010/08/07(Sat) 01時頃

[歌が止んで、ピッパのくちびるから声が漏れる]


………ピッパ!


[娘は堪らず名を呼んだ]


【人】 記者 イアン

―アレクサンデル家 >>122

え……?
ミッシェルさん。それは本当ですか?

どなたなんですか?「御使い様」は!

(126) 2010/08/07(Sat) 01時頃


 ん…――――

[私の名を、呼ぶ声がする
深く深く、地の底から…――――

いや、地の底じゃぁない 私が高い所にいるんだ
ああ、そうだ この声は、あの子の声だ]

 なんだい、マーゴ

[ふわり、そこから飛び降りる
飛び降りたら、死ぬような高さなのに
今は、まったく怖くなかった気がする]


[高い樹の上から飛び降りるのが見えれば
娘は慌ててピッパの方へと手を伸ばした。
死んだ実感がわいたといっても
条件反射のような行動だったから
気づけば動いていたというのが正しい。

ふわり、と舞うピッパに目を丸くした。
危なくないのだと知れば安堵の息を漏らし]

逢いたかった。

[微かな笑みを浮かべてみせる]

ピッパは歌が上手なのね。
やっと、ちゃんと聴けたわ。

[素敵だったと素直な感想を彼女に伝えた]


 逢いたかった…――― ?
 そうか、随分逢わなかった気がするな

[伸びた彼女の手に、きょとり
なんだろう、なんだかおかしい
何がおかしいのか、わからないのに
何かおかしいのは、よくわかるんだ]

 歌? ああ、歌か…―――
 そういや、ちゃんと歌った事なかったな

[彼女の感想に、少し気恥ずかしさを感じ
だんだんと、私が元に戻る
ぼーっとした頭のまま、彼女に手を伸ばすんだ
朧な感情の中にある、寂しさが埋まるよう]


【人】 記者 イアン

―夜の森 >>101 >>129

……ええ、分かっております。
昼の陽が高く高く昇った頃に、またお会いいたしましょう。

私は、愚かにして現世に縛られた、ヒトの身。
ヒトとしてやり残したことがあるのです。
それを遂げたら、私は「あなた」の元へ参りましょう。

次にお会いするとき、私は――…

[そっと目を伏せ、絞り出すように言葉を紡ぐ。]

――…私はヒトとしての全ての未練を断ち切り、「あなた」の「巡礼者」としてこの大地に立つことになるでしょう。

[そっと目を開けると、そこにはイアンが呼ぶ「あなた」ではなく、「ヴェスパタイン・エーレ」と呼ぶ男が立っていた。]

……では、その時にまた。

[闇へと消える男の背を、黙って見送った。]

(133) 2010/08/07(Sat) 01時半頃

[優しくてあたたかな人。
失いたくなかった存在。
疑問符付きの返しにこくっと大きく頷く]

たった一日のはずなのに
逢えなかった時間がとても長く感じる。
寂しかったよ。

[あの時の喪失感は心寄せていた故のもの。
それを寂しさと表現して]

……うん。
だから、聴けて嬉しかった。
ピッパの声、私は好きよ。

[耳に心地好い歌声を思い出すようにゆるく目を細める。
伸ばされた手に返す仕草は抱擁の其れ。
生者には触れられなかったけれど同じなら触れられるだろうか]


【人】 記者 イアン

―アレクサンデル家 >>131 >>134

ヘクターが……?

[驚きの言葉を漏らすと共に、ミッシェルが告げた名が「かれ」のものではないことに、一瞬だけ安堵してしまう。だが…]

オスカーさん!?

[地下書庫から駆け出すオスカーの姿を認め、後を追う。しかし勝手を知らぬ他人の家の中であるせいか、そこに長年住んでいるオスカーの行方を見失ってしまった。]

あ……ミッシェルさん。
オスカーさんの様子が……。

いえ、分かるんです。彼が何を為したいのか。
ただ、先ほどの様子だと……

[ふるふると首を左右に振り、溜息をつく。]

……少しだけ、恐ろしいのです。
このまま彼が正気を取り戻せなくなるような気がして……

(138) 2010/08/07(Sat) 01時半頃


 一日…――――
 そっか、一日逢わなかったか

[一日も、たったのか
月は今もそこにあり、昨日もそこにあったのに
私の赤い月は今もほら、空高く輝いたままなのに]

 寂しい想いさせたな、悪かった

[何が悪かったのか、私にはわからない
記憶に霞がかかり、思い出す事が出来ない
わかるのは、彼女が暖かかった事]

 ん、そっか
 聞きたかったら、いつだって歌うよ

[魂同士ならば、きっと触れられる事だろう
抱擁に、感触があるかはわからない
ただ、魂が記憶した人肌の温かさくらいは、感じるはず]


【人】 記者 イアン

―アレクサンデル家―

[オスカーを見失ったイアンは、再び地下書庫に戻っていた。そこで妙にさっぱりした顔をしたオスカーが、こちらを覗いたのだった>>136

……はい、分かりました。
くれぐれも……お気を付けて。

[オスカーを気遣う言葉を投げかける。だがその胸の内で、イアンは異なることを考えていた。]

(彼が一人で向かって……ヘクターを討つのだろうか?
 そしてもしオスカーが「もう一人」を見てしまったら?
 彼は間違い無く「もう一人」をも告発するだろう。

 そうなる前に、私がそれを阻止しなければならない。
 「かれ」に知らせなければ……!)

(143) 2010/08/07(Sat) 01時半頃

【人】 記者 イアン

―アレクサンデル家・書庫>>139

……へ?「どっちの側」?

[ぼんやりしていたせいか、ミッシェルの言葉に、間の抜けた答えを返した。]

んー……
私は「どちら側であるか」を考えてはいけない立場だと思います。
私が「ヒトの身」と「ヒトの魂」を持ち合わせている限りは、ことの様子を見守ることしかできないのですよ。

ぼけーっとしているなあとか思われてしまいそうですけれども、ね。

(145) 2010/08/07(Sat) 02時頃

私には特別長い一日だった。
……ピッパは悪くないよ。
それに、また、逢えたから、それで十分。

[あの時、見ていることしか出来なかった。
守るといったのに動くことが出来なかった。
何も出来なかった自分が悪いと思いながら
其れを口にしないのは彼女の死を語りたくないから。
自分も死んでいるのに、おかしい、と
心の片隅で思いながら言葉を綴る]

やっぱりピッパは優しいよね。
またピッパの歌が聴きたい。
ねぇ、私にも、……歌えるかな?

[おずおずと彼女に教えを乞うてみる。
触れるぬくもりはきっと彼女の心のぬくもり。
寂しさを埋めるようにぎゅっと抱きしめて
顔を上げて彼女を見詰める娘の顔は何処か幸せそうだった**]


【人】 記者 イアン

あっ!そうだ!

[突然大声を上げたかと思うと、次にはミッシェルに顔を近づけ、ぼそぼそと小声で喋り始める。]

ミッシェルさん。
先ほどの話の続きなんですが……

「飾り職」としての仕事の依頼、です。
こんな場所でお願いするのも変な話なんですが。

あの……ですね。
ネックレスをひとつ、つくって欲しいんですよ。
……女性に贈る類のものを。

(148) 2010/08/07(Sat) 02時頃

メモを貼った。



 ん…――――

 いくらでも逢えるよ 同じ場所にいるんだもの

[そう、彼女は、私は、ここにいる
本来は、悲しい事なはずなのに
自分自身の姿を知らない私は、そう綴る
同じ場所にいる事を、悲しむ必要があるんだろうに]

 優しい、のかな

[彼女を抱く私の手、私を抱く彼女の手
ああ、なんと暖かい事だろう
体の温もりは、心に届かないものなのに
魂だけのこの身だからこそ、心が直に暖まり
幸せそうな彼女の顔が、私の心を直に掴むから]

 うん、きっとマーゴも歌えるさ
 私が教えてやるから


メモを貼った。


メモを貼った。


メモを貼った。


メモを貼った。


[彼女の希望に答えようと、私は歌う
彼女を抱いたまま、彼女の温もりを体中に感じながら

肉体を失った虚ろな存在が、喉が無いから魂を震わせ
耳がないから心で聞いて、曲に乗るのは本当の感情

生者の歌は、死者の歌に敵する事など出来ないんだ
心の籠った歌どころじゃない、心が即ち歌なのだから]

 ノックの音聞こえたら 今夜は舞踏会
 紅のドレスにしようか 貴方が望むなら

 風の記憶追いかけて 雲の様に舞い
 森の鼓動聞きながら 川の様に歌うよ
 夜空に散る水晶は 紅や蒼に輝き
 張り付いた女神の矢が 今日はとても眩しい

 手を取り合い歌いましょう
 暁が 私を 迎えに来るまで


【人】 記者 イアン

―アレクサンデル家・地下書庫―

……そうですか。

[ふと表情が緩む。何かを誤魔化そうとして叫んだ己の言葉に、胸が小さく疼いた。]

ええ、できれば今すぐにでも。

[薄闇の中で、ぽつぽつと俯く。]

もし私のリクエストを受けていただけるならば、綺麗な碧色の石を使っていただけませんか?彼女はとても綺麗な碧色の目をしているのです。そして、彼女の身を護ってくれる力を秘めたチャームがあると嬉しいです。

……すみません、我が儘で。

そして、もうひとつ……

[ポケットの中からメモ帳を取り出し、英語で何かを書き付けた。]

(155) 2010/08/07(Sat) 02時半頃

メモを貼った。


記者 イアンは、メモを貼った。

2010/08/07(Sat) 02時半頃


メモを貼った。


【人】 記者 イアン

―アレクサンデル家・地下書庫―

[財布から、少し多めに紙幣を取り出す。
 そして、英語で書かれたメモと共に、ミッシェルの掌の中に押し込んだ。]

そこには、送り先の住所と名前が書かれています。
できあがったら、私に渡すのではなく、どうかそちらに直接送ってください。

もしかしたら私も命を落としてしまうかもしれない。私は「あの場所」にはもう帰れないかもしれない。

だから……

[薄闇の中で、時折言葉を詰まらせ、声を絞り出すように呟く。イアンの右手は、口許をおさえていた。]

そうなる前に、せめて彼女に……
私の想いを……偽らざる願いを……

[口許をおさえる指の隙間に、小さな水滴が零れ落ちた。]

(157) 2010/08/07(Sat) 02時半頃

メモを貼った。


【人】 記者 イアン

―アレクサンデル家・地下書庫 >>159

……ありがとう。
そう言っていただけるだけで、救われる心地がします。

[絞り出すような声で告げると、眼鏡についた水滴を指で払い、ポケットにしまった。]

それではミッシェルさん。
また、今宵の「祭」の時にお会いしましょう。

[読んでいた本を戻し、顔を上げてミッシェルに笑みを見せ、地下書庫を出る。

 そしてイアンは、真昼の森の中へと向かっていった――**]

(160) 2010/08/07(Sat) 03時頃

記者 イアンは、メモを貼った。

2010/08/07(Sat) 03時頃


メモを貼った。


【人】 記者 イアン

―真昼の森―

[ざわざわと揺れる森の影の間を縫うように、青年記者は転た寝をしていたあの倒木の元へとやってくる。]

――…こんにちは。
約束通り、やって参りました。

[森を駆け抜ける風が、そっと頬をなぞる。
 イアンは「かれ」の髪がたおやかにそよぐのを、ただじっと見つめて居た。]

(166) 2010/08/07(Sat) 10時半頃

記者 イアンは、メモを貼った。

2010/08/07(Sat) 10時半頃


記者 イアンは、メモを貼った。

2010/08/07(Sat) 12時頃


【人】 記者 イアン

−真昼の森>>168

お待たせしてしまってすみません。
もう、「やり残したこと」は何処にもありません。

[「かれ」というより「ヒト」に近いように見える笑顔を見て、あまり強い感情を見せることなく微笑んだ。]

私もまた、「巡礼者」であり「生贄」となったのです。
この森に「還る」……ああ、私の場合はここで生まれた訳ではないから、「還る」という言葉は正しく無いかもしれませんが……

[柔らかく、悲しげに、微笑む。]

……この森で「眠る」ことも、私は厭わなくなったのです。**

(170) 2010/08/07(Sat) 13時頃

【人】 記者 イアン

−真昼の森>>172

そう……最初はそのつもりだったのです。
そして、それが私の仕事であると、私は今でも認識しております。

ですが……私は同時に気づいたのです。
この森に棲まう絶対的な力を持った「何か」に、私自身が惹かれていることに。そして、それに気づいた上であなたを知る為には、私は「傍観者」ではいられない……いえ、「傍観者」であってはならないのです。

この村に住む人々のように、遠くにいて、あなたをまるで敵(かたき)や悪鬼の如く見つめている立場になれたとしたら、どんなにか楽だったでしょう。

だから、私は私が選び取れる方法で、あなたを知りたい。観察し、分析し、あなたを秘密裏に記録に残したい。悪鬼に魂を売ったと蔑まれても構いません。

それが、今の私の全てなのです**

(174) 2010/08/07(Sat) 13時半頃

[どくんと、あるはずのない心臓が脈打つ感じがする
彼女の髪の香りすら、感じる気がする
そっと彼女の頬に伸ばした手が届いたのだとしたら、彼女の柔らかさすらも感じる事が出来るのか
潮が満ち、月が満ちるように 私の心の奥底の、からっぽになった井戸の中 暖かさと優しさが、満ちる事はあるのかな

もっと近くに、もっと深くに、もっと奥に、もっと、もっと
私はもっと、温もりが欲しい

彼女を感じる事の出来る部分が、出来るだけ多くなるように 体全体で擦り寄る私の事を、彼女はどう感じるだろう]

 悲しい歌聞こえたら 今夜も舞踏会
 今日も一つ一つと 足音は消えて

 炎の矢すら追いつかず ただゆらめくのみ
 剣より槍より 君に捧ぐ踊りを
 大地に散る星々は 夜の闇にとらわれ
 流れを知る女神の目は 今日もやはり美しい

 手を取り合い踊りましょう
 暁が 貴方を 迎えに来るまで


此処にいればまた逢える。

[魂となって留まる理由は何だったか。
心残りがあったのかもしれない。
遺してきた者の事が気になった。
これから先の事が気になった。
儀式で犠牲となった目の前にいる彼女の事を
ずっと気にしていたから――]

ピッパは優しい。
自分の考えをしっかり持っていて
大事なのが何かをちゃんと知ってる人。

[村の考えに染まらずに己の考えを持ち
それを貫いた彼女に憧れのような感情を抱いていた。
彼女のぬくもりを手放す事が出来ずに
寄り添いながら歌い始めた彼女の調べを心で感じる]


[ピッパが歌えると言ってくれたから
娘は彼女の教えを受け止めおずおずと音を奏でる。
心に響き心を揺さぶる彼女の調べに添えるは仄かな彩り。
直ぐ傍で聞く彼女の歌声に胸が締め付けられるようだった。

娘の眸に映るのは彼女の姿。
眩しげに目を細めるは歌う彼女の美しさに見惚れるから。
彼女の繊手が頬に触れる。
心がくすぐったいような甘さを感じた。
彼女の手に自らの手を重ね伝えるのは心の温度]


 手を取り合い踊りましょう
 暁が 貴方を 迎えに来るまで


[心にぽっかりとあいた穴。
彼女の存在を感じてその虚無感が消えてゆく。
ピッパがいる事が何よりも心強く嬉しかった**]


― 失われた記憶の欠片 ―

[娘にとって最後の巡礼の夜
ヘクターに誘われて娘は彼の隣を歩いていた。
疑う事を知らぬ娘は人ならざる者の手を取る。
娘の手よりも幾分大きな男の手を握り――
そう、手を繋いで歩く気恥ずかしさもあって
男が柊の木がある場所以外に向かっている事にも
気付けなかったのだ。

不意に始まる話は娘も何処かで考えていたから
心を読まれたのかと驚いてヘクターを見上げる。
何故か此方を向いて呉れぬ彼の横顔を見詰めた]

家柄なんて気にしない、けど……

[兄のように慕っていた彼だから
支えとなりたいと言ったのだけれど。
伝わっているのか如何か不安になる]


― 失われた記憶の欠片 ―

如何したの……?

[確かめるようなヘクターの言葉
首を傾げてそれから ふ、と淡い笑みを浮かべた]

――…信じたい。
私はヘクターを信じてる。

[仮令何者であろうとも娘は目の前の男を信じていた。
心を伝えようと言葉にするのだけれど
彼にそれは届いていただろうか。
抱き寄せられる娘の肩が緊張からかぴくと跳ねる。
見詰める眸に何も言えなくなって塞がれるくちびる
とくりとくりと奏でる自らの鼓動。
高鳴っている事を知られるのが恥ずかしくて
羞恥に染まる頬が月明かりのもと晒される]


― 失われた記憶の欠片 ―

――…あ、

[名残惜しさに紡がれた音と感じた鈍い衝撃は同時。
貫かれた痛みは少し遅れて感じるのだけれど
それ以上声をあげる事も出来なかった。

食べても良いと言ったのは嘘ではない。
本当は違う形で――一緒に歩んでいきたかったけれど
彼を満たす方法がこれしかないのであれば、とも思う。

彼を見詰める娘の眸がじわりと濡れて
涙は今にも溢れ出しそうだった。

守り刀の事を言われて娘は困ったように笑おうとした。
それは上手くカタチとならない。
――守りたい人に守り刀を向けられるはず、ない、でしょう?
もうくちびるを動かす事も出来なくて伝える術なく思う言葉]


― 失われた記憶の欠片 ―

[時を刻んできた娘の心臓は呆気なく男の手に収まり
その時を止められてしまう。
息絶えた娘の身体と魂の繋がりが希薄になる中
娘の心に届いたのは謝罪の言葉

向けられたのは感謝ではなく謝罪。
自らの命が誰かの糧となり繋いでいくならば
それは自然の摂理と諦めもついたのだけれど。
謝られた事が哀しくて娘は最期の記憶を置き去りにした**]


メモを貼った。


【人】 記者 イアン

―回想:夜の森>>183

[イアンは、夜の森で娘の肉を喰らう男をじっと見つめて居る。
 赤黒い肉の合間から、解剖学の本にある絵と同じように、とぐろを巻いて整然と並んでいる臓器の数々が見えた。

 これといって特別な感情を持ち合わせる相手ではないせいか、彼はごくありふれた光景のように、それを見つめる。]

これで彼女は貴方と一体となった……なるほど。
「神」と捉えるべき立場の者と、「ヒト」が一体化する儀式。

だが天に在る神と貴方は違う。貴方はヒトの世で呼吸し、暮らし続けている。つまり貴方達は、厳密には「神」ではない……と捉えることも可能でしょうか。

なるほど。故に貴方達は「カミサマ」ではなく、「ミツカイサマ」と呼ばれているのですね。

――「神の使い」。
「神に近いのに、神ではない者」として。

(210) 2010/08/07(Sat) 17時頃

【人】 記者 イアン

―「祭」4日目:真昼の森 >>187 >>190

……そう、ですか。
これが今、私に言える「全て」なのですよ。

[本心を隠す時は饒舌だと指摘され、イアンはそっと俯く。近づいてくる「ヴェスパタイン」のことは、彼の足音と草が踏まれる音で察知していた。

 己がヒトであるが故に、それ以上の言葉を口を突いて外に出すわけにはゆかぬ。それを告げてしまえば、己はただの「理性を失った人間」になってしまう、と――…イアンはそう思っていたのだった。]

(215) 2010/08/07(Sat) 18時頃

【人】 記者 イアン

―「祭」4日目:真昼の森 >>192

[視線を上げると、冷たくも熱い「かれ」の金色の視線が眼前にあった。愉悦に満ちた笑みは、ヒトならざる者の様相をしている。]

「本当のことを話している時に、一番の嘘をついている」……?

[目の前にあるはずの「かれ」の双眸を、まるで深い霧の向こう側にあるかのように、しばし目を凝らして見つめる。だが、]

………っ!

[己の心臓がどくりとひとつ大きく脈動し、呼吸が一瞬止まる。何か言葉を告げようと口を開いても、そこから出るのは熱い溜息ただひとつ。

 確かに「かれ」の言う通り、何かを心に秘めた時のイアンはひどく饒舌だ。そしてそれを暴かれた時の彼は、ひどく無防備で、いとも簡単に丸裸にされてしまう。]

わか、り……ました。

[やけに乾いた喉からひり出される言葉は、何の脈絡も無い了解の意。唇を噛み、あの時悪戯に触れられた「かれ」の唇の感触を思い出すまいと、無言で抵抗することしかできずにいた**]

(216) 2010/08/07(Sat) 18時頃

メモを貼った。


―回想 昨夜の森―


オスカー…。

[彼の決意の言葉に、胸が締め付けられる。
自分のことはいい…もう過ぎてしまったことだから。
しかし、オスカーはまだ生きている。
なら、生きてほしかった。
しかし、彼にその思いは届かない]

あぁ…お願い…。
誰か…オスカーを守って…。

[目をとじ、祈る。
しかし、自分は今何に祈っているのだろう。
そんな疑問がよぎる。
自分たちを守ってくれる神様、ミツカイサマとの「たたかい」の最中。誰が片割れを守ってくれるのか…。
…他にも身を案ずるべき人はいる。
それでも、片割れの無事ばかり気にしている自分は、自分勝手だなと思った]


記者 イアンは、メモを貼った。

2010/08/07(Sat) 18時半頃



あ、待って!

[オスカーが突然走り出す。
なにかに追い立てられるように。
オスカーの表情からは、焦りに似た何かが感じられた]

オスカー!
そっちじゃないよ…!
早く柊の葉を取って森をでよう? …オスカー!

[彼を追いながら声を叫ぶ。
昨夜あんなに捜し求めた月が、今は頭上で赤く残酷な笑みを浮かべているように見えた。
その光に照らされて、オスカーがなにかを呟いた]

…え?


 オスカー…!!?

[オスカーの手元が、きらりと赤い光を放つ。
ソレがなんであるか、オスカーの向かう先に何があるのか気づいたときには…]

ニールさん…だめ、オスカー!

[ホリーの言葉はとどかない。
ホリーがようやくオスカーの隣に並んだときには、ニールはその身体を地面の上に横たえていた]

ニールさん!
ニールさん…!!
…どうしよう…。
…オスカー……。

[ニールの「生命」が失われていくのがわかる。
片割れが闇に囚われていくのがわかる。
だというのに、自分には何も出来ない…。
オスカーの言葉がひどく悲しくて…ひどく痛かった]



[オスカーは言葉をつむぐ。
「祭」が終わるように、と。
オスカーはつむぐ。
矛盾を孕んだ言葉を]

…ダメだよオスカー…お祭終わらないよ…。
お祭を終わらせるには…誰もかけちゃいけないの…。
自分で言ったじゃない、みんなで帰って来るんだって…。

[その瞳に涙を浮かべ、片割れを見上げる。
片割れの壊れた笑い声が夜の森に吸い込まれていた。
ソレはまるで…赤い月が笑っているかのような…そんな気がした]



テッ…ド…?

[誰かが近づく気配。
顔を上げると、そこにはよく知った若者の顔がある。
片割れに声をかける若者。
その言葉は、やはり狂気に染まっているように思えた]

…っ。

[彼らのやり取りに、思わず絶句する。
「死人が出ないことによって終わる祭」を終わらせるために殺す。
大切な誰かを失う前に。
あるいは、その仇のために、「ミツカイサマ」を殺す。
しかし、果たして今目の前に倒れている男性は「ミツカイサマ」なのだろうか?
いろんな疑問、皆の悲しみ、怒り、そして謎。
それら全てを飲み込みながら…あるいは吐き出しながら、狂気は広がって行く]



トニー…ごめんね…。

[倒れたニールに手を伸ばす少年。
異常のなかの、小さな正常。
血濡れのなかの、小さな清浄…。
彼もまた、ニールの死によって、血にぬれてしまうのだろうか。
だとするのならば、その原因を作ったのは何者でもない「自分」なのだ。
気がつくと、自然と謝罪の言葉を呟いていた]



[突然に頭に浮かんだそんな情景。
目の前に倒れているはずのニール…その形をした淡い炎と少年…。
何故そんな情景が見えたのかはわからない。
しかし、ソレが今この森で起きていることだということは、何故か素直に信じられた。
そしてその光景は、「炎」が消えるとともに、静かにきえていった]


―回想 朝―

マーゴが…?

[思えば、扉を開けるきっかけをくれたのは彼女だったのだろう。
彼女のまっすぐな目が。
彼女のまっすぐな言葉が、ホリーが「扉」を開くきっかけとなったのだろう。
その彼女が、死んだ…。
ミツカイサマに殺された…還されたのだ。
頭を抱え、その場にへたり込む。
自らも既に人ならざる存在ではあるが、それでも生きていた知人が一人、また一人と消えていく感覚は、恐らく今後もなれることは無いだろう。
ふと…昨夜淡い炎が吹き消されるように消えていったニールの姿が、脳裏をよぎった。
その後ろでは、片割れの乾いた笑いが響いていた]


メモを貼った。


―アレクサンデル家―

…。

[森を壊す。そんなオスカーの発言に眉をひそめる。
確かに今の森は狂気の象徴のようにも感じられる。
それでも、今まで自分が育ってきた村…森も含めて、村なのだ。消えてほしくはない。
オスカーが着替え終わるのを居間で待つ。
しばらくしてオスカーが戻ってきてソファで身体を休めるならば、その姿をしばらくは黙って見つめていた]

………。
…ミツカイサマは…なにをしようとしてるんだろう…。
…この村を守るために儀式が必要なら…コレから村が守られなければならないようななにかが起こるのかな…。



いらっしゃい、イアンさん。
ゆっくりしていってくださいね。
…もっとも、この雰囲気じゃあゆっくりも出来ないでしょうけど。

[自分が約束を取りつけた来客があれば、聞こえずともしっかりと挨拶の言葉をかけた]


―朝の回想―


[マーゴの死亡を知る前。
ヘクターがマーゴがいなくなったという情報を村にもたらす。
しかし、その情報に、かすかな違和感を覚える]

…襲われた…?

[彼は自らが襲われたという。しかし、彼はかすり傷を受けただけ。ソレがひっかかる。
襲われた自分だからわかるのかも知れないが、ミツカイサマの力は凄まじいものがある。
ソレこそ、「マーゴが突然消えた」のがミツカイサマのせいならば、わざわざそのあと、ヘクターを傷つける必要は無いはずだ。
ミツカイサマの速さならば、ソレは可能なはず。
マーゴが連れ去られそうになった所を発見し、救出しようとした結果傷を負ったのならわかる。
しかしそうではない。
全てがミツカイサマの仕業ならば、わざわざマーゴを消したあと、生贄にするでも、気絶させるためにでもなく、ただヘクターを襲ったということになる。
…彼をひるませるため?
いや、ひるませずとも逃げ切れるはずだ。
ならば何故…?]


…いえ…でも…もし…。

[マーゴを連れ去ったあと、追撃を抑制するために襲ったのだとしたら…。
…しかし、わざわざ生贄を奪還されるかも知れない可能性を作るとは思えない…。
それらの可能性を全て組み合わせると…]

…一人がマーゴをさらって…一人が追撃者になりうる者を威嚇した…?

[一人目がマーゴをさらい、後続のものが追撃者を威嚇する。
そんな構図が脳裏に浮かんだ]

…ミツカイサマは…一人じゃないの…?

―回想終了―


―アレクサンデル家―



オス…カー…。

[オスカーの言葉に、記者はあせりの色を浮かべる。
ソレと同じようにホリーもまた、オスカーの言葉に恐怖を覚えずにはいられなかった。
…そのせいだろうか、記者の『焦り』が、今彼が口にしている理由以外の所に本命があることに、ホリーが気づくことはなかった。
…果たして彼が守りたいのは、森か…村か…ミツカイサマか…]


 
[ひどく悲しい目をする片割れ。
そして記者の言葉。
ホリーは自分の胸の内にある思いが悲しみなのかなんなのか、わからなくなってきていた]

私のことを思ってくれるのは嬉しい…。
…でも、オスカー…それでも…そのためにオスカーが傷つくなら…。

[自分の事を思う彼の行動に対する喜び。
そのために誰かを彼が手にかけることに対する悲しみ…。
無事に祭を切り抜け、生きて欲しいという思い。
そして、生きて欲しいと思う反面…こちらに…自分の傍に来て欲しいという願い…。
そのいずれもが、間違いなく自分の中にあった]


 !?

[つれていってくれないか…。
そんな弟の言葉。
ソレまでの、自分の存在に(当然ながら)まったく気づいていないことを証明するかのような彼の言葉に、少なからずショックを受けていたのだが…それらが、そのひとことで一気に消し飛ぶ。
自分の心の内…その一部が…こちらに来て欲しいというほの暗い願いが…彼にも通じた気がして]

…ッ。
…ダメ…。
…それでも…。
…あぁ…でも…オスカー…。



ヘクターさん…。

[ミッシェルの言葉に、ヘクターがもたらした情報を照らし合わせる]

なら…あの情報は嘘…?
…自作自演ってこと…?

[自分はヘクターに襲われた…そういうことなのだろうか…しかし]

…なんだろう…それだけじゃ…ない気がする…。


メモを貼った。



オスカー!

[ミッシェルの話を聞いてはじけるようにかけだしたオスかーのあとを追う。
そして、彼が手にしているものを目にすれば、ソレが何を意味するのかは自然と察することが出来た。
今までならば、無茶をしないで欲しい。生き残って欲しいと願っていた場面だ。
だが…]

…今の私には…それを口にする資格はないよね…。

[彼の死を…心の片隅で…しかし、確実に願っている自分がいる。
何処か悲しいような、自嘲するような笑みを浮かべたあと]

……。

[ホリーは無言で手をくみ、祈りをささげた。
彼の無事を願ったわけではない。
彼の死を願ったわけではない。
神に祈ったのでもない。
ただ…漠然と、祈るという行為を、しばらくの間続けていた]


―回想 泉―


[片割れが家を出たなら、ミッシェルとイアンにぺこりと頭を下げたあと、自分もオスカーの後を追う。
そして昨日と同じように泉の傍らでオスカーが身体を休めるのなら、複雑な思いを胸に抱いたまま、オスカーの隣に座っていた]


記者 イアンは、メモを貼った。

2010/08/07(Sat) 20時半頃


―夜 森の中―


[あのあと、ホリーはずっとオスかー後書くに板のだろうか?
あるいは、他の誰かと会ったりもしたかも知れない。
――夜。
暗い闇に満ちた森の中で、オスかーは彼と対峙していた]

…ヘクターさん…。

[彼を捉える片割れの銃口。
瞬きをした次の瞬間、どちらかの命の炎が消えているかも知れない状況下で、ホリーの心は、片割れの生死のどちらを願うべきなのか選びきれずにいた]


 …!!

[オスカーとヘクターの間に緊迫した空気が流れ、ヘクターのその腕が、片割れを狩ろうとうなりをあげた]

だめぇ!!!

[気がつくと、オスカーの横を通り抜け、ヘクターの身体にむかって両腕を力いっぱい突きだした。
…もちろん、確かな手ごたえなどない。
仮に自分が生身でも、ヘクターを突き飛ばせるとは思えない。
だが…どういう分けか、ほんの一瞬、ヘクターに隙が生じ、次の瞬間]

…!?

[…銃声が…森の中にこだました]



…え?

[響く咆哮。
ひるんだヘクターを、オスカーが放った弾丸が貫いたようだ。
不意に生まれたヘクターの隙…それが『誰か』の声が引き起こしたものなのか…はたまた、自分の仕業なのか…あるいは、それらいくつもの事象や思いが重なって起きたことなのかは、ホリーの知るところではない]


メモを貼った。



 うん、いつでも逢える

[私の魂は赤い月に繋がった鎖で、常夜の国の奥深く
この手、この足、この首に 鎖が繋がり、動かないから
私はここから、動く事はない
だからこそ、彼女がいるかぎり]

 大事なのが何か…――――

 私の一番大事な物は…――――

[ああ、大事な物はなんだったか
一番欲しかった物は、手に入らなかった気がする
だからこそか、今この腕が、彼女を離さないのは]


[彼女が私を見てくれるなら
私の輪郭は、彼女のためにのみ存在し
彼女が私の手を取るのなら
私の体温は、彼女のためにのみ産まれる

そう、私の魂は、私の存在は
私を求む者のためだけに、人の形を残すから
今は、貴女だけのために]

 マーゴ 上手だな 良い声だ

[彼女の瞳の奥にある、深い深い闇の奥
私の瞳が、一度そこを覗いたなら
そのまま、吸い込まれちゃうような気もする
胸の奥から、喉を通り、口から出る言葉が
その吸引力を感じ、どくんと脈打つ

いいんだ、構わない、どうなろうと
私は今、私を必要とする人のためにいるんだから]


メモを貼った。


メモを貼った。


メモを貼った。


【人】 記者 イアン

−真昼の森>>222

[「かれ」の唇が触れそうになった瞬間、全身に巡る血が一気に熱くなった。短い声を上げそうになるのを堪えるイアンの口許に息がかかると、さすがに堪えきれなかったのか、掠れた音が喉の奥から出された。

 ぷつり、ぷつりと、糸が切れるような音を立ててボタンが外れる。それはまるで、今までイアン自身が纏っていた、理性や「ペルソナ」類が剥がされてゆく心地に似ていた。]

あ……

[やめてくれ。
 そう言おうとしたが、その言葉が何故か出ない。
 代わりに、シャツと膚の隙間に差し込まれた「かれ」の手を感じて、思わず身を捩った。]

(225) 2010/08/07(Sat) 21時頃

【人】 記者 イアン

−夜の広場にて−

[膚に残る熱が消えぬ。
 なのに、夜は残酷にやってくる。]

今宵の空気は、ひどく鋭いですね。
まるで突き刺さるような心地です。

[松明の炎に照らされ、イアンの茶色の目がガラス玉のように輝く。武器を持たぬ彼は、今宵も「傍観者」のふりをして、祭の場に居ようとしていた。]

(228) 2010/08/07(Sat) 21時半頃


オスカー、大丈夫!?

[振り返ると、オスカーの肩が裂け、服に血が滲んでいた]

っ。

[彼に生きて欲しい思い。一緒にいたいという願い。
その二つが衝突する。
ホリーは一度強く目をつぶり、目を開く]

私は…!

[身を翻し、オスカーの傍らに寄りぴたりと添う。
そして、その手をしっかりと重ねた]

…私は…できる限りオスカーと共にいる…!
オスカーが罪を背負うなら…私も背負う…!
…それで、オスカーの気が済んだなら…その時は一緒にいたいな…。


[何というわがまま。なんという自己満足。
ソレをわかっていてもなお、ホリーはソレを選択し、少し自身にあきれたように笑みを浮かべた]

…オスカー…。

[そして、彼が引き金を引くなら、それにあわせるようにしてホリーも引き金を引いただろう]


―今ではないいつか 森―

…ここは…?

[ふと気がつくと、ホリーは森の中にいた。
ただ、先ほどまでと周りの空気が違うような気がした]

私は…オスカーと一緒に泉にいたはず…。

[その傍らに片割れの姿はない。
空には赤く大きな月が浮かんでいる。
…不思議と、片割れがいないことに、不安を感じることはなかった。戸惑いを感じたのは最初だけ。
…ここは、先ほどと同じだけど、先ほどと違う場所。
ここにオスカーがいないのは、何の不思議もない。
直感的にそう思えた]

…あれ…歌?

[状況を理解した上で冷静になってみると、何処からか歌声が聞こえていることにきがつく。
ホリーは、吸い寄せられるように、その歌声を辿っていった]


―今ではないいつか 歌声の森―

こっち…かな。

[感覚的な存在になったせいか、大して迷わずに音をたどることができた。
しばらく歩き、開けたところにでる。
と、寄り添う二つの影を見つけた]

…マーゴ…。
……ピッパ、さん?

[少し驚いたように声をかける。
何か不思議な力で自分の一端を「しって」くれたマーゴはともかく、ピッパの中の自分に対する印象は「不気味」の一言だろう。
ピッパを責めるわけではない。ソレが正常なのだ。
ホリー自身、「戻る前」の自分がしていたことを思い出すと、自然と鳥肌が立ってしまう程だ。
ホリーは気まずそうな表情を浮かべ、二人を見つめた]


【人】 記者 イアン

−夜:広場にて−
>>230
え……?そうですか?
そうですねぇ……もしかしたら、私の命も危ういかもしれないと……そう感じているからかもしれません。

[俯いて、淡々と応える。]

目的……
やっと「御使い様」を討てると……そういうことですね?

[森の奥をじっと見つめた。]

(242) 2010/08/07(Sat) 22時頃


 ん…――――

[不意に、世界が震うのを感じ その後、小さな声が響いた
私と、彼女の名を、小さく小さく、呟く声
酷く朧な記憶と、酷く虚ろな瞳と、酷くか細い魂が
その声の主の方に、意識の糸を伸ばしたんだ]

 ああ、うんと 双子のホリー

[私の歌声は、ライン河の人魚の如く
もし私が色欲を歌に乗せたなら、弱き魂は飲まれる気もし
怒りや殺意を歌に乗せたなら、その感情が沸くのだろうか

ただ今、私が歌う感情は
孤独と寂しさ、温もりに対する渇望
人を誘う、感情なのだろうと想うんだ]


【人】 記者 イアン

−真昼の森>>234

いえ……そんなことは……っ

[爪の先で微かに傷口を広げられ、淡い息を吐いた。そして、まるでそれを言い訳にするかのように、なぞられる掌の感触に、眉を潜めて目を逸らした。]

(245) 2010/08/07(Sat) 22時頃

【人】 記者 イアン

−夜:広場にて−
>>246
ああ……いえ。いいんです。
もし間に合えば……と思っただけなので。

できればそれが叶って欲しいのですが、無理強いはいたしません。

……さて。
私達は……武器を振るわぬ類の人間は、森の中に入らない方がいいのでしょうかね?

少し危ない気はするのですが……柊の葉を摘まねばなりませんし……参りましたね。

(256) 2010/08/07(Sat) 22時半頃

―歌声の森―


あ…え…っと…こ、こんばんは。

[ピッパに声をかけられれば、困ったように苦笑を浮かべてあいさつをした。
どうやら、どう接しようかまだ決めかねているようだ。
もし彼女がまだホリーにたいして気味が悪いという印象を持っているなら、不用意に近づいては、彼女を不快にさせてしまうだろう。
その気持ちが理解できるだけに、ソレは避けたかった]

あ、はい。
ホリー・アレクサンデルです。

[名を呼ばれれば、改めて名乗りながら、ペコリと頭をさげた。
どう接したものかと悩みながらも、歌に惹かれる気持ちはそのままで…]


【人】 記者 イアン

−真昼の森>>251

……っ……

[舌が胸を這う感覚に、膝から崩れ落ちそうになる。もしここで倒れこもうものなら、自分は目の前の「かれ」になすがままにされてしまうのは明白だと、本能が警鐘を鳴らす。

 ベルトのバックルに、「かれ」の指が掛かる。
 何かを制止するように、その上に己の右手を重ね、左手で己の目元を覆った。]

(262) 2010/08/07(Sat) 22時半頃

【人】 記者 イアン

−夜:広場−

……御使い様。
私はそれが居るかどうか、分かりません。

ですが……これまで見た惨劇に名前をつけるとしたら、それが「御使い様の為したこと」ということになるのでしょう……

どうか、お気をつけて。

(265) 2010/08/07(Sat) 23時頃


 こんばんわ 良い月夜だな

[現の感情や、不安や不快
そんな物の記憶すら、私には朧
純粋な、強い想いのみ、霞の向こう側に薄く映る
彼女に対する怪しみなど、妖の身には無きに等しく]

 ホリー どうした? 迷ったか?

 マーゴの様に、寂しく悲しかったのなら こっちに来るといい

[差し出す手すら、虚ろなこの身
欲しいのは温もり、心を満たす感情
欲しいのは感触、魂の交わり]


メモを貼った。


メモを貼った。


【人】 記者 イアン

−真昼の森>>268

このまま、なすがままになっては……
私はあなたの為すこととは無関係に、私の欲望に堕ちるのみです……

私はそれを欲しているはずなのに、別の私がそれを制してしまう……

堕ちることを欲する心と、それを畏れる心で、私の身は引き裂かれそうなのです。

あなたは私に禁断の実を食べろとおっしゃっている。
……いいえ。あなたは私の「禁断の実」そのものだ。
本当はこの口でそれを味わうことを求めているのに、それを認めるのがひどく恐ろしくて……それをごまかすように、私は詭弁を労するのです。

[「かれ」の手を制する右手をそっと離し、己の目元を隠す左手を下げ、無防備に立ち尽くす。]

(270) 2010/08/07(Sat) 23時頃

【人】 記者 イアン

−夜:広場−

……ペンは剣より強いと人は言いますが、いざとなったらペンはひどく無力なものですね。

誰かが殺し合いをする今、それを制止することができません。

[悲しげに微笑んで見せると、一方前に歩き出した。]

行きましょう。
このまま朝まで立っていても、何も始まりません。

(274) 2010/08/07(Sat) 23時頃

メモを貼った。


[いつでも逢えるのは嬉しかった。
いつでも逢えるようになった理由を思えば哀しかった。
望んだ未来はピッパのような優しい人が笑っていられる世界。
嬉しくて哀しくて泣きそうな笑みが浮かんだ]

ピッパの一番大事な物って……

[ピッパの呟きが心に響き問うように首を傾げる。
彼女が何を考えているかまでは分からないのだけれど
彼女が寂しそうに見えたのか
若しくは、自分の寂しさがそう見せたのか
抱擁の為、背にまわした手で彼女の背を撫でる。
昔、彼女の祖母が娘をあやす時にした仕草。
一人じゃないことを伝える為の動作だった]


[上手と言われればはにかむような笑みが浮かぶ]

ピッパの教え方が上手だから。

[此処に来たから二人で歌う事が出来た。
けれど二人とも生きていたらいつかあの村で
同じようにしてピッパに歌を教えて貰えただろうか。
もしも、――そう考えて切なくなる。
嗚呼、こんなにも、彼女に生きていて欲しかったのだ]

……ありがとう、ピッパ。

[ぎゅ、と一度きつく抱き寄せて伝える感謝。
彼女の眸を見詰めて、それから腕を緩め彼女を解放する。
聞き覚えのある声が娘の名を呼んだ。
視線を向ければ其処にはホリーが居て]

ホリーも此処にいたのね。

[懐かしげに目を細め声を返した]


メモを貼った。


[傍らの彼女の笑みが、涙を孕むから
私が彼女の深い所に、感情を注ごうと想ったのに

傍らの彼女の手が、私の背を撫でるから
注ごうと想った葡萄酒は、私の心の奥に満ちる

彼女が許すなら、彼女の首筋に顔を寄せ
暫く、心の器に満ちる酒を嗜み]

 私が一番、大事だったのは
 私が一番、欲しかった物は

 私が私になれる場所
 私を私にしてくれる人

 どちらも、手に入らなかったけれど

[こっそり漏らした呟きは、深い森が喰らい尽くすのかな]


【人】 記者 イアン

−真昼の森−

[嘘つきだと己を罵る「かれ」の言葉に、全身の血が凍り付く感覚にも似た恐ろしさを覚えた。胸を荒く吸い付かれる感触に、刹那、無防備に声を上げて身を捩らせたその時、急激に支えを失ってどさりと地面に尻もちをついた。]

生命の雫……命の味……
それを味わうには、私のつく「嘘」が邪魔をすると……私が自分をごまかすその心がそれを不味いものにすると……あなたはそうおっしゃるのですね?

(285) 2010/08/07(Sat) 23時半頃

―歌声の森―



え…。

[彼女たちの声は真冬の空気のように透き通っているように感じられた。
予想と違った反応にホリーは戸惑う。
しかし、手を差し出されたなら恐る恐る近づいて、そっとその手をつかんだ]

…どうも…。

[その手を取って、ホリーは驚いたように目を大きくした。
…暖かい。
彼女の温もりが、手から伝わってくる。
生きているオスカーに触れようとしたときは、温もりどころか感触も感じ取れなかった掌から、確かな彼女の体温を感じた]

っ。

[もう感じることもないだろうと思っていた温もりに、不覚にも涙がこみ上げてきて…ソレをごまかすように、少しうつむいた]


メモを貼った。


【人】 記者 イアン

−夜の森−

[ヘクターが、オスカーとテッドに囲まれて血を流しているのを見つめ、ぽつりと呟く。]

……元より彼らは、同じ村で生まれた同胞……
不思議ですね。何故かそれを感じさせる暇すら見せず、彼らは互いを憎み、殺そうとしている。

「御使い様」の魔力がもし本当にあるとしたら……もしかしたらこれのことを指しているのかもしれませんね。

(290) 2010/08/07(Sat) 23時半頃

[双子の少女が、私の手を取り
彼女の温もりを、感じる事が出来たなら
俯く様子を、不思議に想いながら
顔を覗きこむ事も、無粋な感じがしたし

黒い羽を開いた、堕天使のように
歌と温もりで少女を誘い、懐に呼び込むんだ
勿論、自覚はないんだけどさ]

 どうした…―――― ?

 悲しかったか? 辛かったのか? 痛かったのか?

[耳元に囁く言葉は、確かに本物なのに
その存在は、呪詛と呼ぶに相応しい物]


―現在 夜の森―

オスカー…!!

[ヘクターの反撃にオスカーが更に負傷したのなら、ホリーは悲鳴を上げる]

…がんばってオスカー…!
もう少し…もう少しだから…!

[そういって片割れを励ます。
しかし、ヘクターが己のことを口にすれば、ぴくりと反応して]

私…?

[彼は私のことを何か知っているのだろうか…?
やはり私は、彼に襲われたのだろうか…?]


[首筋へと触れる温度を受け入れて
見えぬピッパの表情を追うように眼差しを向ける。
彼女の言わんとすることは何となく分かる気がした。
両親がいない共通点がそう思わせたのかもしれない]

もっと早く話し掛けていたら……
何か変わっていたのかな。
私がそんな風になれたか分からないけど
あんまり、自信ないけれど……
一緒に居て一緒に笑って一緒に悲しんで
ピッパが無理しないで自分らしくあれる場所が
私の隣だったら、って思っていたよ。

[怖いのに怖いと言わず強がる彼女。
巡礼の夜共に歩いて過った事を口にする。
先の見えない夜だったけれど
これから沢山話してもっと親しくなれれば、と思っていたから
出来なかった事を独り言ちるように呟いた]


【人】 記者 イアン

−時は少し離れて、深夜−

[イアンは、赤い血を流すヘクターに、1本の煙草と、ジッポの火を差し出した。火に照らされるヘクターの顔は、「悪魔」と呼ばれるそれとは、おおよそ遠い位置にあるもののような、そんな気がした。]

(312) 2010/08/08(Sun) 00時頃

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