161 【BL】ゆるふわほも寮【突発RP村】
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―回想・娯楽室―
[どうやら隣はチー先輩らしい。
布団から顔を出したら頭を撫でてもらえて。申し訳なさそうなチー先輩の声に、ゆるりと首を振った。]
ちー先輩のせいじゃ、無いですよ……
外から部屋に持ち込んでうつしたの、おれのせいですし……
りょうちょうに、気をつけろって言われてたのに。
[だから、チー先輩のせいじゃないですよ、ともう一度首を振ると、眠気に勝てずに瞼を下ろした。*]
(うっわ、まじかよ...)
[身体をつつむ倦怠感と僅かな頭痛。
更に、喉の痛みは昨日より、随分とその存在を主張している。
熱はあるのだろうか、そう思って額に自らの手を当ててみるも、よくわからない。
やや熱い?と感じるが、今まで布団のなかにあった手が暖かいだけかもしれない。どうせ微熱程度だと、サミュエルは思った。]
(役に立つどころか、迷惑かけるって...馬鹿か、俺。)
[うわーへこむ...と項垂れてみても、なにも変わらない。
とりあえずは歩けそ...いや、意地でも歩く、そう決めて、自力で娯楽室へと向かうことにした。]
(あの人、俺より高いっていっても2cmしか違わないし、
その他のメンツはみんな小さいし...。
...やっぱ、運ばせるわけにいかないだろ。)
[まだ早い時間。
娯楽室ではいまだ就寝中の者ばかりだろうと、控えめなノックを2回。その後静かに扉をあけて、なるべく音をたてないように中にはいる。]
あ、すみません。起こしちゃいましたか...。>>*0
[むくりと起き上がった先輩と目が合う。
...ああ、申し訳ないな。
しかし、どう思おうが風邪をひいたことは変えられない。]
(この人がせっかく頼りにしていると言ったのに、この体たらく...。やべぇ、不甲斐なさで泣きそ。)
[そして本当にやや潤んだ視界。
熱に浮かされていると感情の制御ができにくくなるのだが、サミュエルは自分が高熱だと自覚していないため、
"えっ、俺こんな涙腺緩かったっけ...?"と、少し困惑気味。
それでも、涙を流すなんて不安を煽るようなことはできないと、なんとか耐えて口を開いた。]
先輩、どうやら本気で風邪ひいちゃったみたいっす。
―深夜→早朝・301号室→娯楽室―
[昨夜もトレイルさんと一緒に就寝
ただ、夜が更ける頃]
こほっ。
[頭が熱い、咳もでてる。しんどい……]
ふぅ……、こほっ。
[しばらくして目が覚めたらそこは娯楽室だった。
どうやら、寝ているあいだにトレイルさんが気づいたみたいだ
とりあえず、しばらくは横になる]
― 回想 ―
……っ…カイルのせえちゃう…から…
[紡げた言葉はそれだけだった。カイルがしんどくてつらい時に何を言わせているのだ、自分は。
俺のせいやと言えばそう返してくれることなど分かっていた筈なのに。
誰かに、自分のせいではないと言ってもらって安心したかったのだ。最低だ。そしてこんなにも胸が苦しい。
ごめん、と小さく呟き、瞼を下した彼の頭をもう一度優しく撫でた。*]
― 深夜 ―
[ふと、目を覚ます。アキの看病のお陰か、少し身体が重だるいだけだ。
身体を起こすとぽたり、と額から少し乾いた濡れタオルが落ちた。アキが置いてくれたのだろうと、彼の方を見るが暗いので表情までは分からなかった、が横に置いてあるぬいぐるみに目を奪われた。
あれは、確かトレイルのものだ。部屋移動の時に彼には似つかわしくないくまのぬいぐるみを抱えていたので抱き枕か、と茶化せば妹へのプレゼント、と真面目な、哀しげな顔で返されたのでそれ以来それに触れたことはなかった。
それを、アキに。トレイル並みの気遣いだろうか、とくすりを笑う。さて、自分も何か彼に届けようかそう思い立つと娯楽室の扉を開けた。
誰かから声が掛かれば、喉乾いたから何か飲んでくる、と返しただろう。]
― 深夜 ―
[見つからぬよう、忍び足で301号室へ。そう…と起こさないよう扉を開けるとススムを炊き枕状態にして寝ているトレイルの姿
―俺もはよ完璧に治しさなな…
どっちを羨んでいるのか、どちらも羨んでいるのか。そんな事を思いながら出来るだけ静かに部屋を漁る。
…あったのは、お菓子くらいだった。もともと家から私物を持ってきていない千秋は自分の荷物と言うものが極端に少ない。ので生活する分に必要なものしか買ってこなかったのがこの結果である。
部屋に置いてあるありったけのお菓子を抱え、娯楽室へと戻る。もしかしたら、扉の開閉の音で誰かを起こしてしまったかもしれないが。
アキの枕元にそれを置き、満足したように自分の布団へと帰り、朝まで眠った。**]
ー 今朝方 ー
い、いや、ダメですって。
先輩にうつすわけに、いかな...っ!
[いいから、といつにもまして強引な先輩に、腕をひかれた。>>*2
そして、強い抵抗もできず、そのまま布団の中へーー
どうしよう、どうすればいい、この状況...。なんてぐるぐると纏まらない思考回路。
それでも、暖かい布団と背中を撫でられる行為に、次第に眠気が襲ってくる。
治ったらまた手伝って。そう言われたのは現実のことだったのだろうか...。]
― 早朝 ―
[トレイルの声で重たい瞼を開ける。]
んー…ごはん?とれいるがごはん…そっかぁ…アキの足止めは任しと………はあ!?
…こほん。なにゆうてんのお前。作れるん?俺も大分マシんなったし手伝いたいけどやっぱり迷惑?元気な人にうつるもんなぁ…
[驚いて少し大きな声を上げるが、チラチラと周りを見回し小声で問う。
自他共に認める皿割スキル、調味料間違えスキルは秀でて高いが別に料理が出来ない訳ではない。
これでも小さい頃から作ってきてはいたのだ。一応。
娯楽室を見渡せばサミュエルとススムが寝ているのが見えた。
心配そうに眉を潜めつつ、断られるだろうと思いながらもトレイルの方をもう一度見た**]
―朝・娯楽室―
[横になりながらふと思った]
もしかして、アキさん以外料理できない……?
そ、そんなこと、ないよね……。
[小声でそう呟いた。
そうだとしたら、大惨事になりそうで怖い。
アキさんが早起きして料理してくれてるなら別だが。
看護で忙しそうだったので嫌な予感がした。
ああ、俺が元気だったらよかったのに……]
― 3日目夕方・炊事場で明之進先輩と ―
[娯楽室の近く、炊事場から漂って来る匂いに釣られて中を覗き込んだ。入り口からそっと中の様子を眺めていたがシメオンの足音に振り返った明之進先輩と目があっただろうか。
いつになく殊勝な態度で明之進先輩にものを訊ね、味見を頼まれると迷うように黙りこんだが少しして明之進先輩の傍へと寄った。
じっくりと煮込んだスープを明之進先輩が小皿についでシメオンに渡す。シメオンは受け取りちょこんと口をつけると、一口。]
…美味しい。
[ほう、と息をつく。暖かさと旨味が口の中へと広がっていく。
隣の明之進先輩が悪戯めいた笑みを浮かべる。でも、何処か優しい。切ない気持ちがじんわりと込み上げてくる。
何と言えば言いのか、体の芯まで冷え切ってしまうくらい寒い夜に飲む、暖かいスープのような、明之進先輩自身がそんな人だと思った。]
そう、オスカーもチアキも大丈夫ならそれで良いんです。
明之進先輩やトレイル先輩が付いてくれていていて良かった。僕には何にも出来ませんから。
[まるで子供に言い聞かせるみたいだと。けれども明之進先輩の言葉にシメオンは安心して小さく笑った。
暖かくして下さいね。という返事には、]
大丈夫ですよ、僕が心配だなんて。
そういうのは然るベきに使って下さい。
[明之進先輩の大切な人に。それに、僕は風邪なんてひきませんから、なんて軽口を叩くのを忘れずに。
結局その日は疲れて眠ってしまって明之進先輩の作った料理は食べれず、しかも風邪までひいてしまって。後日、布団の中で心惜しく思ったんだった。*]
― 昨日、娯楽室 ―
[先程まで傍に居たイアンは幻だったのか。まだ現実と夢の境目を彷徨っているようだ。
娯楽室の部屋へと運ばれて直ぐ、シメオンは目を覚ます。
明之進先輩にこの場にイアンが居ないと告げられるとあからさまに悲しい顔をした。普段ならこんな表情は他人には見せないのだが、熱のせいで表情を作る余力が今のシメオンにはなかった。
置いていかれた子どものような頼りない眼差しを向けてしまった事にも気付けない。]
そう、居ないんだ。アキ先輩とアイツが此処へ…?
手を煩わせてしまって…、すみません。
[どうやら娯楽室へ運んで来たのはイアンとアキ先輩のようだった。
それじゃあ、早く直せよとイアンが自身の額に触れたのは夢じゃなかったのか。
いっそ移しちまえ、と彼は言った。なのに何で傍に居ないんだ、とシメオンは理不尽な文句を言いたくなった。
立ち上がったイアンを引き止めようにも身体が重たくて動けなかったのをぼんやりとだけ覚えている。]
[眠りなさいと明之進先輩が布団越しにぽんとたたくのにシメオンは大人しく目を閉じた。いつの間にか額に冷却シートが貼ってあるのに気が付いて後でお礼を言おうと思った。
目を閉じているのに、高い熱に上手く寝付けず。明之進が慰めるようにシメオンの頭を撫でる>>4:*8。聞こえてきた明之進の優しい声に風邪で擦れた声で返事をする。]
そんな、こと、…、そんなこと、ないです。
[自分は何も出来なかった。恰好つけようとしたけど、結局後輩にも先輩にも恰好悪い姿を見せてしまった。
でも、ありがとう。その感謝の言葉に幾らか楽な気持ちになった。*]
その後ずっと寝ていた。食事を持って来られても食欲がないと言って口にするのを嫌がっただろう。
[もぞもぞと寝返りをうつ。
どうやら昨日よりかは辛くないらしく、ゆっくりと起き上がろうとした所でアキ先輩がスープを持ってきた。>>*3]
ふあっ……いーにおいですね……
[まだ少し眠気が残っているのか、少し舌足らずな発音。
折角作ってもらったのだからと食べようとしてみたが、どうしても食欲がない。]
……アキ先輩、カルヴィンとイアン先輩とべネット先輩に、
ありがとうございますって、伝えてもらってもいいですか?
[申し訳なさそうに笑いながら、そうお願いして眠りについただろう。*]
― 夕飯 ―
[トレイルに断られてからというものの、布団の中でぼーっとしていたらいつの間にか寝てしまっていた。完全には治っていなかったようだ。
―心配だ。今日のご飯が。そういえば頼まれていた足止めも知らぬうちに寝てしまったのでできていない。トレイル、すまん。
もぬけの殻になっているアキの布団を見つめ、トレイルに謝った。お前の死は無駄にせん…]
アキ、おはよお。大丈夫?俺の風邪移ってへん?
…すーぷ?イアンとベネットとカルヴィンが?嬉しいなあ。
…でもなんや、これとはちゃうあんまい匂いするんやけど、気のせい?
[3人が作ってくれた、と聞いてふにゃふにゃと笑う。…何故か甘ったるい香りがするのに気付き首を傾げてそう聞いた。]
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