20 Junky in the Paradise
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[油をかけられても、酩酊からは覚めない]
雨が降ってきたのかしら。
[自分は小さくなっているから。そんな事を考えて]
……、貴方、
[近付いてきたマーゴに気が付くと、遠くを見るような瞳を其方に向けて、少し沈黙した。それから、瞳に、表情に、徐々に敵意を滲ませていく。捕らえられ押し倒されれば、眉を寄せ]
……何、よ。
私は、貴方なんかには……そうよ、貴方なんかに。
小さく、なって……って、も、私は、貴方には。
愛しているわ。愛しているの。
だから、貴方に、邪魔なんてさせない。
貴方は……
[強い攻撃的な感情によって揺らぐ酩酊。反論らしい言葉を返しかけて、口元に落ちてきた雫に、それを止められた。感じるのは温い熱と錆のような匂いと薄い塩の味。酔った頭でも明確に感じられるもの。口付けを避けようとした思った時はもう遅く]
……ん、う、
[合わせられる唇。流し込まれる錠剤。マーゴを押しのける事もできないまま、口付けられた屈辱と呼吸の不自由さに喘ぐ。やがて耐え切れずに錠剤を飲み下した]
……は、……
[僅かにも覚醒へ向かいかけた意識は、胃の腑に落ちた錠剤によって、再び混沌に引き戻されていく。回る視界。大きく見えていた世界が小さくなる。大きくなる。歪んで、歪んで]
……あ、……ふ……
[マーゴのぬめる指が既に幾らかぬめっていただろう其処を愛撫する。薄く開いた唇から漏れる声は、嫌悪ではなく快楽のそれ。揺れる意識の狭間にサイモンの名を聞き取れば]
……サイ、モン。
サイモン……
サイモンは、ど――
[その姿を求めて声を発する。幼い声は――ぷつりと、途切れた]
[強い力で首を絞められたようだった。あるいは殴り付けられたようだった。とにかく強い衝撃を感じた。そして、熱い、と思う。熱い、熱い、熱い。喉が熱い。噴き出してくるそれが熱い。呼吸ができない。苦しくはない。だが呼吸ができない。熱い、]
[無数の色が混じる世界が、赤一色に染まっていく。全ての輪郭が赤に溶けていく。ふっと、炎が消えるように、赤は黒に変わり]
[何もかもが、なくなった]
[気が付くと、仰向けに倒れていた]
……此処は、
[此処は、何処。]
……私は、
[私は、どうして。]
……ローラは、
[ローラは、何処。]
……サイモンは、
[サイモンは、何処?]
……サイモン。
何処に、行ったの?
私、何も、分からないの……。
[酩酊からは覚めて、けれど現実からは取り残されたまま。死した彼女は、駆ける白兎を見失った少女のように、途方に暮れて呟いた。ゆっくりと、目を閉じる。霞むように消えていく姿。状況を、己の死を認識する事はないまま、彼女は一時の「眠り」に就く。
心に「恋人」の姿を思い描き*ながら*]
[――酷く、解放感に溢れる夢を見ていた気がする]
[高級なドレスを着て、数え切れない程の宝石を見に付けて。
嗜虐に酔い、屈辱すらも快感に変わる、蕩けるような一時。
けれどそんな夢は、あっという間に苦痛と恐怖に塗り潰される]
殺して――あいつをコロシテ――
[硝子の彫像で怯んだはずの裏切りの騎士は、何処に隠し持っていたか、剣を持って迫って来た。
負傷した女に逃げ切る術はない。
ぐしゃり、と肉の裂かれる音がして]
いぎゃあああああ
痛い痛い痛いイタイ
[悲鳴を上げるが、それが喉を震わせていたかさえわからない。
二度、三度と、体を深く貫く痛みに襲われて――]
あああああああっ
[悪夢から目覚めるように、女の意識は回復した]
……な、何だったのでしょう、今のは――
[恐る恐る記憶を振り返ってみても、断片的な上に意味不明な出来事しか思い出せない。
しかし、その明らかに現実とは思えぬ滅茶苦茶な内容から、それは夢だったのだと断定する]
全く、酷い夢もあったものです。
やはり、あんな薬など飲むものではありませんね……。
――それにしても、この惨状は一体。
[あちらこちらで物が破壊され、酒やら薬やら、その他なんだかわからない物が飛び散った周囲を見回す]
はあ――これを片付けるのは誰だと思っているのか。
[女中としての思考回路で呟くと、女は乱痴気騒ぎに巻き込まれては困るとばかりに部屋の隅へと控えた**]
ああっ、火が!
[スティーブンの落としたライターから、油に引火し火が上がる。
慌てて踏み消そうとするが、足は炎を擦り抜けるばかり]
どういう事ですか……!
[混乱しつつも、女中としての思考は火を消す事を優先させる。
バケツを手に入れるべく駆け出そうとしたその時、足元に転がるそれに気が付いた]
――――え?
[それは、下着姿を全身紅に染めた、己自身]
そ、んな――莫迦な――
[ふらりとよろめき尻餅をつくも、衝撃はなく自分自身が空気になったよう。
混乱した頭は、時間をおいて漸く理解する。
悪夢の終わりは、夢ではなかったのだと]
あ、は――
そういう事ですか。
[見回せば、サイモンとホリー、それから誰だかわからぬ遺体も見付かるか。
視線を戻せば、消せなかった火は燃え広がって、スティーブンの白衣まで移っていた。
これを消し止めるだけの思考回路を持った者など、既に此処には存在しないに違いない]
あはっ
あっははははははは!
[屋敷と客人の危機を認めながら、女は尚可笑しそうに声を上げ嗤う。
熱を感じぬ身で炎の上を舞い踊り]
終わりだわ、終わり!
そうよ、こんな狂った世界――何もかも燃えてしまえばいい。
[次に目を開いた時には、立ち尽くすようにしていた。騒乱の中に、一人、取り残されたかのように。面々の声は何処か遠い。姿も近くにありながら遥か遠くにあるかのように思える。まるで蜃気楼の如く。透明な箱の中に閉じ込められてしまったようだった]
……綺麗。
[踊るように上がる炎が見えた。何かが燃えているのが見えた。ぼんやりとそれを眺める瞳から、つう、と一筋涙が流れる。床に落ちた涙はすぐに霧散するように消えて]
……あれは、ローラが燃えているんだわ。
ローラが燃えて……
……私も、きっと燃えているんだわ。
[そう、唐突に――己の死を、理解した。炎に近付き、手を伸ばす。熱を感じる事は、肌を焼かれる事は、なく]
……サイモン……。
[ただ、縋るように、その名を口にした。「恋人」の姿を求め、彷徨い出す。彼女にとって色鮮やかに歪んだ世界ではなくなった、だがやはり非現実のような*現実の空間を*]
あーあ。あれで終わりですか。詰まらない。
――燃えてしまえば良かったのに。
[スティーブンを焦がす火が消えてしまったのを見て、吐き捨てるように呟く]
どうして私ばかり……いつもいつも。
[最早世界に如何なる影響も及ぼさぬ存在は、それ故に不満をありのまま口にする。
自身が酩酊の中でした行為には現実味がなく、ただ自身の死と狂宴を続ける客人たち、という事実だけが目の前にあった]
皆、罰を受ければいいのです。
こんなふざけたパーティをした代償を。
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