163 【飛入歓迎】冬のすずなりの男子高校生村
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─停電回復後/地下室─
[ぱっと明るくなった視界に、野久保はほうっと安堵の溜め息を洩らした。
これで原初世界は混沌のみうんたらかんたら、な状態は収まるだろう]
んじゃ、もうこの部屋は用済みってコトで。
[一人なので、くつろいだ口調を継続。そうして出入り口まで向かい、ドアノブを回す]
[ガチャガチャ ガチャっ]
[何度回しても開かない]
あれぇ?[首こてしして、ノブと睨めっこしたみたり。そうしながらパルックの忠告を1
1.思い出した 2.思い出さずに首こてし継続]
あぁぁぁあああっっっ!!
[首こてしする事7分。ようやく野久保はパルックさんからの忠告を思い出した>>2:223]
[何度回しても開かないドアを思えば、この部屋が管理人さんが言った通り雪崩た不用品によって塞がれている事は容易に想像がついた]
ええと、取り合えずスマフォ充電しないと!
[慌てて持っていた充電器と電池切れのスマートフォンを取り出し、差込口を探した。
その時3
1.ハロゲンヒーターを発見 2.何故か背後に鎧甲冑刀付きが置かれている事に気づいた 3.実物大?木彫り熊を発見した]
熊……木彫り? 実物大か、これ……。
[辺りを見回して、ふと壁際に大きな木彫りの熊がでどん! と佇んでいる事に気がついた。配電盤が置かれている部屋も密かに不用品置き場なのか、それとも管理人さんの趣味で作成されたものなのか。
その出来栄えは見事だ。2
1.見事な出来栄えに感動して激写 2.取り合えず撫でてみた]
木彫りはごつごつするねぇ。
[木彫りの熊を背もたれにしながら、充電中のスマフォを眠りから覚まさせた。
灯りが戻って皆無事ならいいなぁと思いながら、思いつきで木彫りの熊とのツーショットを撮影。ポーズは1
1.いい笑顔でピース(まるで友野の真似である) 2.大きく開く熊の口の中に頭をinして、助けを求める様に片手を突き出してみる]
[大口を開けている熊(木彫り)を背景にいい笑顔でピースした写真を撮り、折角だから御田先生に送るメールに貼付する]
____________________
To:みたせんせ;
Sub:閉じ込められました。そして木彫り発見Σ(ノ゚ο゚)ノ
地下の配電盤のある部屋に閉じ込められました。皆は無事でしょうか。
少し淋しい気がしますが、木彫り熊くんがいるから気が紛れます。
____________________
[経過報告メールを送信。ちなみにここは地下室だから、すぐにメールが届くとは限らない。
もしかしたら、御田先生には時間差で野久保のゆるーいSOSメールが届くかもしれない*]
寒くなってきたなー、スキーウェアのままで良かった。
[だらりんと木彫りクマーに背中を預けながら、ふるりと身体を震わせる。
小さな部屋には暖房器具などなく、地下室という事もあり徐々に体温が低くなるのを感じる]
[もう一度ふるりと身体を震わせたのと同時、御田先生からのメールに気がついた>>*9]
[友野くんが階段から落下という報告には、早くこの場にこられなかった自分を少しばかり憎んだ。
他の生徒もと見れば、普段生徒や他の教員には見せない険しい顔をしただろう]
(……もっと)
[しっかりしなきゃなぁと。己の不出来さを嘆きとも自分に対する怒りとも判らない感情のまま、溜め息をこぼす]
____________________
To:みたせんせ;
Sub:Re,Re,お待ちしてます。だけど
先生もご飯食べてからでいいですよ。色々とやきもきされただろうから、あったかいお鍋とか胃に入れたらどうでしょうか。
ほっこりするの、大事だと思いますよ(*´ワ`)
____________________
[既に御田先生が駆け出している事は知らずに、そんなメールを送信]
さむい……。
[もう一度震えて、そうして木彫りの熊に頭の後ろを預けた]
[弱音、出来れば吐きたくない。立派な教師として振舞っている様に見える御田先生の前では。
矜持なんていいもんじゃなくて。弱音を吐けば、自分のダメ教師っぷりを更に痛感しそうだと思ったから]
怪我させちゃったか、悪いことしたなぁ。
[よく笑う生徒だ。その子に怪我と見て、この冬合宿がいい思い出から遠ざかるのではないかと不安になりながら、わずかに身を丸めた**]
[寒くて丸まっていたのか、それとも気落ちして丸まっていたのか判らないまま過ごしていると、ふとスマートフォンがメールの着信を知らせる>>*11]
ご飯を美味しくムシャアしてる御田先生の画像付きメールとかだったらいいなぁ。
[寒さもあるが、お腹が空いてきました。]
[そんな己の欲求に気がつきつつ、画面をタップ]
………っ
[思わず立ち上がった。
御田先生、顔文字使うんだ!(そこなのかよ)(そこである)]
[ちなみに立ち上がる時2
1.木彫りクマーの口に頭強打 2.ハロゲンヒーターを発見]
はっ、あれは……!?
[立ち上がる最中、視界の端にパラボラアンテナみたいな扇風機みたいな何かを見つけた。
思わず叫ぶ。だって寒い、見間違いで扇風機だったら泣く、本当に泣く。
でも御田先生には泣きつかない、絶対にだ。]
[ちなみにそれ2
1.正真正銘ハロゲン 2.恐れていたそれ]
あれは、ハロゲン![気持ち駆け寄り気味で近づき。
近くで確かめて崩れた]
扇風機だぁ〜………。ちっくしょう。
[床に軽く拳を叩き、しゅんとしながらメールを返そうとする。
まさか御田先生がサルと遭遇していると思わずに]
[ハロゲンじゃなかった事に心底がっかりしながら、再び木彫りの熊たんを背もたれにして体育座り。
立てた膝の上にスマートフォンを乗せて、改めて御田先生からのメールを見る]
[野久保の顔に浮かぶのは、今にも泣きそうな苦笑]
[『せんせい』だなと、メールの主に対して思う。
野久保が年若いのもあるだろうし、キャリアの差もある。あとは、自分の気質だろうか。
生徒と同列に扱われているのは理解しながらも、仮にも同僚である立場の人を、生徒と同じ様にやきもきさせてしまったのは自分の落ち度だ]
あと、あの人の人間性かな。
[くすくすと笑いながら、返信メールを作成]
[しようとした時、少し遠くから御田先生の声]
御田せんせー!! 奥です、一番奥の部屋っ!!
多分ドアの前に荷物散乱してるから、すぐに判るかと!!
[ちなみに野久保、大声は3
1.その昔すずなりの大声チャンプと言われていた
2.そこそこ出せる
3.精一杯出したけど果たして……]
[大声を出しているつもりで出す。届いたかどうかは、判らないといった所だ]
いっそ転べばいいのかな。派手な音立てて[チラリ。背後の木彫りクマーを見つめて呟き]
やめとこうや。
[痛そう、あと発見と同時にやきもきさせる、それダメ絶対]
[取り合えず、中からドアを叩いてみる。
せっかくだから何か奏でてみようかなと思い3
1.森のくまさん 2.フランダースの犬のED 3.御田先生の世代に響く懐メロ]
えーと、懐メロ懐メロー、オヤジが好きだったのでいいかな。
[世代的には御田先生のが下だけど。と思いながら、何となく明菜。母は聖子派だったとか、そんな事を思い出しつつ。
叩く為に片手を上げた時、扉の向こうの気配に気づいた]
[上げた片手を、扉につける。ぴたりと]
[扉一枚隔てた向こう、御田先生の手が同じ箇所にあるとは知らず]
大丈夫は、こちらの台詞ですよ。
先生、大丈夫ですか?
[やきもきしていたというその人に、案ずる様な声を届けた。少し、生意気だったかもしれない]
本当ですかぁ? 俺、知ってますよ。御田先生、存外心配症だってこと。
このトラブルで、けっこーキてたんじゃないです?
[扉越しにかかる静かで、ゆっくりとした声>>*15
それには笑う声を返す。顔は、まだきちんと笑えてない。それでも、声を繕うのは子供の頃から上手かった]
配電盤はさ、たまたまですよ、たまたま。それでも、役に立てたなら何よりです。
……もう少し早く来られれば、怪我人ほぼ0も夢じゃなかったかもですけど。
俺、礼なんて言われる事してませんって。
[>>*16心配しない教師がどこにいると言われ、わずかに息を詰めた。
言われてみると確かにそうで、自分も生徒達の状況を知って物凄く心配したクチであった。
怪我をした生徒達が、せっかくの『今』を楽しんでくれているかどうか、楽しめているのかどうか。
自分の情けなさにプラスされて伸し掛ったのは、そんな思考]
じゃあ、俺も仕事ですよ。御田先生の心配するのも。
あー……、──……心配かけないって仕事は、残念ながらまだ出来ないんですけど。
[少しむくれた口調。けれども何か憑き物が落ちた気分で、表情が和らいでいる]
最速、ですか。へへっ、だとしたらいいなぁ。
[胸張っては、まだ少し難しい気がしつつ。
それでも、暗い顔はしないで、いつも通りの締りのないへらりとした顔で出ていけるとは思った]
はい、お願いします。
俺も生徒の顔、ちゃんと見たいですから。
[今出してやる。
言われて、強く頷いた]
? [扉の向こうの御田先生、何か言っている。自分宛てではないのは理解して、首をこてんと傾げる]
[ちなみに散乱した不用品の中には1
1.木彫りクマーの口に付けるパーツ、木彫り鮭が混じってる
2.マトリョーシカ式、段々小さくなっていく木彫りクマーが散乱している]
(まっすぐだなぁ……)
[>>*18扉の向こう、心配した事に礼を告げる御田先生の声に、くすぐられた様に目を細めた]
──……俺は、心配されんのは頼りないからだってちょっとネガ入ってましたね。[わずかに素が混じる言葉で、ついこぼしてしまう]
あーでも、何かそれは判ります。
俺、この合宿終わったらあと一週間で任期終わりますけど。でも、判りますよ。
[愛する仕事>>*19だと御田先生が言えば、一瞬だけきょとんとして、けれどすぐに納得の笑み]
教師としてじゃないかもだけど、何だかんだ俺の事呼んでくれたり、かまってくれたり、たまーに頼ってくれたり。
そんな事されりゃ、愛しくなりますもんね。
[副担任をしている生徒達の顔、合宿の最中に言葉を交わした生徒の顔、言葉を交わさずとも眺めていた生徒達の顔。
それぞれが頭に浮かんで、目を細めたくなる]
[言葉通り、愛しさだ。慈しみに似た、そんな気持ち。]
御田せんせー。[扉の向こう、呼びかけてみる]
[長くこの仕事をしている先輩に]
先生の仕事って大変だけど、俺には向いてないかもだけど──……
……──、いい仕事ですよね。
[へへっと、脳裏に浮かぶ生徒達の顔を思い出して、やわらかく笑った。
まさか木彫りの鮭が待機中とは知らずに]
[断言してやると言われて、なんだか気恥ずかしくなってしまう。
そんな事を言う御田先生こそ、生徒を愛する素晴らしき教師なくせに。
くすくすと笑いながら、扉越し見えないのを承知で彼の言葉に頷いてしまう]
そう言われると、早く皆の顔が見たくなりますね!
[大変な仕事の、大事な愛しき者達。
それから敬愛すべき先輩教師。それを実感しながら、出られる時をのほほんと待った。
常通りの野久保みちるとして]
[まさか猿が荷物をどけてくれているとは知らず。
扉が開かれる時を、少しばかりソワソワしながら待った]
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