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『思った以上に驚かせてすみません』
[路地裏に移動し、沖元さんのナイスリアクションに笑う。]
『満喫は、程ほどに、ですね。
ただ、多少はこのループの、不思議な現象の終わりも見えているようなので、満喫しておかないと損かな、と思いまして。』
[どういう事なのかと問われれば、キリシマさんから聞いた話をして。
『そういえば…ニコラエさんと、ドナルドさんに会いました。
お二人も、僕のような状態になっていました。』
君は私の倖せばかりを祈ってくれるけど
君には倖せになる権利はないというの?
[街を去らねばならない理由、それはたったひとつ。
魔女を殺さねばならないと、思っているからだろう。
自死を望む魔女。
狼に肉を食わせたいと思う魔女。
私と“気が合う”のだからベネットの気持ちは
もしかしたら、こうなんじゃないかって、]
―――…… 「ありがとう」が欲しいんじゃないの?
[菓子を貰ったら、ヒトはそれを言うだろう。
ミートパイを食べた彼も、そう言った。
もしもこの「繰り返し」が、ジェレミーへの贈り物だとしたら*]
沖元さんは幽霊もどきが増えた事ご存知でしたか?と、首を傾げる。
……お前以外に、やるヤツなんかいねぇよ。
[彼で自らを売るのなら、男も自らで彼を買おう
それ以上に欲しいものはない。
それ以外は何もいらない。
まるで初めて知ったかのような愛おしさとその衝動のままに、抱き寄せる腕は強く、強く]
っ は いいぜ、いくらでも
俺も、貰うから、——……
[優しく、時に激しく。
柔らかい唇を何度も味わい、何度もなぞり。
何度も、求めてもきっと足りない。
満ち足りているのに、その欲は尽きること無く。
もう一つ知る。
吸血鬼も人間も、ひどく欲しがりなのだと*]
—— 朝・教会 ——
[ステンドグラスに陽が射し込む。
夜の白い光とは逆に、色鮮やかなそれが床に色を落とし、ダンスフロアに仕立てていく。]
……元気だな、全く。
[散々教会で楽しんで、夜を明かし。
ぼやく言葉にはそれでも、愛おしさが滲み。
手を引かれ
緩やかであっても実にたどたどしいそれは、ダンスに慣れ親しんでいないことがはっきりとわかるもの。]
う、 お、——
[足元に気を取られていて気がつかなかった、ニコラエの相貌に浮かぶ微笑み。
余裕はなく、しかし、その表情を見てもいたくて]
……ダンス、練習しときゃよかった。
[そう呟いて両目を細めた。]
……グレッグ、のも…… んく、っ。
[人間とほぼ同じようで、でもちょっとだけざらりとした舌を絡め、流れ込んできた唾液を、小さく喉を鳴らし飲み込んだ。
まるで、媚薬でも飲まされたかのように、頭がぼーっとしてくる。]
……ふ、は……ァ。
ぅん……?
[一度離れて、けれど再び言葉を促すように寄せられた唇に、耳がぴくりと大きく揺れた。]
言わなきゃ、ダメか……?
[眉をハの字形にして、熱に潤んだ瞳を見つめ返す。
その間も、縺れる身体を離そうとはせず、寧ろ擦り寄り、密かに駆り立ててゆくようにして]
なー……グレッグ、おれ……
[胸元に掌を寄せて、胸元から腹へ、屋根の上で自分がされたように、ゆるやかに指を滑らせてゆき……]
おれ……グレッグが、欲しいな。
[掌が、下肢の間へ到達すると、そこにあるだろう熱を探すように、指先を蠢かせた。]
『僕だけならそれほど深刻に捉えませんが、これ以上幽霊モドキが増えると大変ですからね…
しかし、時計を壊す、ですか…』
[沖元さんの言葉に、心当たりを記憶で検索する。
しかし懐中時計の所持者に該当が見つからず、すみません、と首を横に振った。]
[幽体で無ければ唇はふやけていたかも知れない。
そんな昨夜の事を過ぎらせ、ちいさく笑い。
ドナルドの両手を預かる指に篭る圧は、少しだけ増す。]
君と居ると、若さを貰えているような。
……だめ?
[礼拝堂は今日も靜かだ。
なにせハロウィンのお菓子は此処では貰えない。
孤児の子供達が駆けていく音は、届くものの
形だけでも窺いを立てるが、只の床を踊り場に移ろがせる方が
返事を聞くよりも、―――ずっと早い]
大丈夫?転ばないようにね
[手を取り合って、靴を鳴らす。
ポルターガイストじみた戯れ。誰かいるのかと
子供が覗き込みに来たが、気のせいかと離れていった。]
私は、君を誘えなかったんだよね、今の今まで。
[緩やかなターン。
背広はないから風を切るように揺らぐ衣はない。
ワイシャツの裾はスラックスのウエストに押し込んでいるし]
――踊ってしまったら、
……君の迎えを求めてしまうじゃあ、ないか
[硝子の靴を頼りに、探しに来てくれると。
エンドマークが飾られるまで、ずっと、永遠に
信じてしまいそうだから。]
…………ドナルド。
街を捨てても、私と過ごしたいと思う?
[円を描くように軽やかに、
その足を留め、少し疲れたようなふりをして
ドナルドの腕の中へ収まろうと]
ニンゲンをやめても、私と共に在りたいと……
そう思う?
[その答えがノーであったとしても。
私はこの命を、彼と共に添い遂げる気でいるのだ。
彼がヒトで在り続けたいなら、私は隣で灰になる。
彼以外を求めて彷徨うなんて想像が、できない
不意打ちで、尻尾を緩く握る**]
メモを貼った。
メモを貼った。
[差し出されたお菓子を、ぱくりと齧る。
確かに舌に、甘さが伝わる。
美味しいですね、と笑って。
その一連の流れに答えをほんの少しだけ先に延ばして、それでも確かに、僕は沖元さんに言う。]
『変わりました、とっても。
これ以上無い思い出が、出来ました。』
[はしゃぐのとも茶化すのも違う声で。]
メモを貼った。
メモを貼った。
[唾液の絡む濡れた音が溢れるのに、
喉が乾いてたまらないのは湧き立つ欲のせいか。
言葉無くとも、耳や尻尾の動きはもちろん、
向けてくれる視線に篭もる熱から
クシャミが求めるものを知るのは易しい。]
聞きたい。
[けれどあえて言葉を求めるのは。]
――……ミー…オマエ、ずるいよ
命まるごと全部やりたくなる。
[彼の声で要求されると、心臓がぎゅうと締め付けられる。
この感覚が欲しかったから言葉促したはずが、
実際に生まれた欲は欲した以上のものとなり。
は、と短く呼気落としがてら笑い、
触れる指に呆気無く昂ぶりつつある下肢を探られ
クシャミの背を掻き抱く。]
[考えてみれば、
グレッグはクシャミの半分と少ししか生きていない。]
ミー…もう一回、キス。
[衝動を持て余し、
やや口振りに余裕を欠くのは若さ故にという事で。
再びざらついた舌を食む深いキスをと求めながら、
背から脊椎の連なりに添わせて腰までを撫で
服を捲って肌に触れる。
人には無いはずの尻尾の根本あたりを。
ここは猫の性感帯と言うし。]
メモを貼った。
メモを貼った。
……なんでだよ。
[何がずるいのかと、ちょっと拗ねたように唇を尖らせる。]
グレッグこそ、おれ、こんなに……ッ。
[擽ったいを、とうに通り越した感覚は、身体の奥で燻りはじめる。
もどかしげに身を寄せて、歌詞へ絡めた指を動かせば、そこに、雄の形を見つけ出した。]
……ぁ。
[胸が、どくりと大きく脈打った。
求められるままに寄せた唇は、今までよりも深く、熱と欲を伝えるように。]
……ん、ふ……ゥ ちゅ、ぅ……。
[下肢の熱に這わせた指は、布越しでは物足りないというように、ズボンの隙間を探し出す。]
ん ふァ……、ん、ぅ ァ
ッ、ひゃ!
[滑り降りてくるグレッグの指先に、背筋が撓り、重ね合わせた唇の隙間からは吐息とともに唾液が垂れ落ちた。
拭うこともしないまま、ぴちゃぴちゃと舌を絡めていれば、グレッグの手が直接素肌に触れる感覚。そして……]
は、ひゃ…… ァ……ッ!
[尾の付け根に触れられて、小さな甲高い声とともに、ビクンと背が跳ね上がった。
直接、肌に触れたなら気付くだろうか。
尾も翼も、服に通し穴があるわけではなく、魔力的なものですり抜けているということに。]
メモを貼った。
[30といくつかの男は、自らの感覚では若くないのだが
どうにも彼の前ではそれすら霞んでしまうらしい。
それでもねだられて、否と言えるわけがない。]
あ、 ぐ、ッおお
[軽やかなステップの合間に、不格好な靴音とくぐもった声が響く。
教会を覗き見た子どもに、その声が聞こえなくて本当に良かったと思う
床を滑るようにターンする、ニコラエの髪が揺れるその動きを目で追った。誘えなかった理由を、視線だけで促して]
……あ、
[その真意に、辿り着く。
拾い上げたガラスの靴は、ベッドサイドに飾られたまま。
ふらりと腕の中に収まる身体を受け止めて、彼の問いを聞いた
ハロウィンを繰り返す中で、目を逸らすこともできたけれど
ずっと、どこかで考えていたこと。]
[幸せなことに、男の手にはたくさんのものがある。
生まれ育った地や顔馴染みの友人、教え子たち。
世話になった人も数知れず。
——そして、腕の中で休む彼も。
一度目を閉じ、また開く。
そして息を、ゆっくりと吐いた。
その答えは、]
—— ひ ッ!
[口を開いた途端に尻尾を掴まれ
や、やめろって、
かっこつかねえ、ああもう、
[不意打ちで跳ねた鼓動を押さえながらも、もう一度大きく息を吐き。]
……少しだけ、時間がほしい。
半年とはいわない、春が来るまで。
[雪が積もり、やがて解け、花が綻び始める頃。
教え子たちは学び舎を巣立つ。
それは、10年そうして見送り続けた教師としてのけじめでもあり、この街を見つめ直す時間でもあり。]
雪が解けたら、迎えに行くよ。
—— ガラスの靴を持って。
[ハロウィンの時間を飛び越え、巡る季節を永遠に過ごす。
それは共に在ることを願う想い**]
メモを貼った。
ン……、
[唇を擦り合わせ舌裏の根本や口蓋を舐ると、
粘膜が触れ合う感覚に誘われて
鼻を抜ける息に甘い音が混じる。
着衣を解こうとしているらしい指にくすぐられて
ますます欲は煽られるけれど。
大人しく剥がされまいと僅かに腰を退いた。]
そんな顔出来るのも、ずるいって
[先程の拗ねた表情も
熱っぽい目を潤ませた顔に乗ると
ただただ情欲を駆り立てるものでしかない。
零した唾液で口元濡らして喘ぐ様もまた同じ。
跳ねた背は逃さずに尾骶骨のあたりをくすぐってから、
魔法的な服の構造に関心するのも忘れて
クシャミの着衣を取り払いにかかろう。]
[下着ごとズボンを足から引き抜く間、
意図的に腿の内側や膝裏を撫でる。
そこの温度や手触りを丁寧に確かめていくように。
眼差しで確かめるのは、ずっと彼の顔。
声が上がるのと同時に動く耳が愛しい。]
……ミーの気持ち良いとこ、解りやすいな。
耳、動いてる。
[それを指摘する声に揶揄めいた響きが含まれ、
見つめる目に喜色が濃く滲み出る。
際どい箇所を散々撫でるのに足の間には触れぬまま、
上半身も同じように剥く。
脇腹や腹の筋肉の流れを掌で擦り、
裸の胸……拍動する心臓の上に手を置いて。]
……ミー、好きだよ。大好きだよ。
[触れた箇所から鼓動が感じられたら。
なんだかクシャミの命そのものが愛しくて愛しくて、
ちょっと泣きそうだ。**]
『……ええ。
今年、この場所に来たこと、本当によかったと思います。』
[ほっとしたような笑みに、僕も笑って答える
そうして、次を尋ねられ、僕は少しだけ考えて]
『もしも、僕のほんの冗談が本当に叶うのだとしたら…
僕は、とてつもなく平凡な日常を、乗り越える覚悟を得ることが出来るでしょう。
もしも、僕の一番の勇気が叶わなかったとしたら…
僕は、何の変哲も無い毎日に戻り、それでも。
…もしかしたら、諦めきれずに、いるかもしれませんね。』
[何かを思い出しながら、きっと沖元さんには判らない返事を口にして、また笑う。]
『僕は意外と、諦めが悪いんです。』
メモを貼った。
『そうですか?
っていうか、僕、これ、ちゃんと褒められてます?』
[以前と似た返事をする。
沖元さんの笑みと、きっと僕の表情は似ているのだろう。
『長期戦の、約束、ですか。
……ええ、お互い頑張りましょう。』
[お互いの秘めるものを共有しないまま、まるで同士の誓いのように、触れられない拳を突き合わせた。]
なんでだよ…… 、あっ
[
意地悪。
……ッふァ!
[ずるいのはお互い様。
敏感なところに触れてきたり、かと思えば焦らしたりと、欲を煽り立ててくる。
今だってまた、跳ねた腰を捉えられ、敏感な箇所を撫でられた。]
[
けれど、膝裏や内腿と、不意に撫で上げられるたび、身体は意図しなくても小さく跳ねた。]
ゃ……そんな、こと……ッ、 ひゃァ、んっ
[否定してはみるものの、その通り、感情は耳から駄々漏れる。
そうでなくとも、金眼周辺は鮮やかな朱に染まり、うっすら潤んでいるというのに。]
グレッ、グ、だって…… ンぅっ
[下肢が分かり易く反応していたじゃないかと、伸ばした手指は、再びの接触と、着衣撤去を試みる。
そうしている間に、無抵抗なこちらの服は、粗方剥ぎ取られてしまったようだ。]
ぁ、ぁッ……
ひゃ、 ッ ん
[内股を滑りながらも、肝心なところに触れてくれないグレッグに焦らされ、自ら擦りつけようと、何度も身を捩った。
腹を撫でられれば、薄い腹筋はぴくりと震え、耳もまた、やはり合わせるようにぴくんと動く。]
は、ァ……
[裸の胸の上に置かれたグレッグの手が、とてもあたたかい。
耳を寄せればきっと聞こえてしまうのではないかと思うほどに大きな鼓動は、掌のはどれほど伝わっただろうか。]
グレッグ…… おれ、も………
[自分もまた、グレッグの胸の高鳴りを感じたくて、胸元へと手を伸ばす。
叶うなら、直接素肌へ触れようと。]
おれも、グレッグのこと……大好き、だ……。
[じっと、グレッグの顔ばかり見つめていた所為だろうか。
唇は自然と、グレッグの目元に近付いた**]
[冗談を交わし、苦笑い。]
『僕は、そうですね……
探し物、お手伝いが必要なら手伝いますが…』
[問いかけに答え。
その後の沖元さんの表情の変化に、同じようにそちらを向いて。
何事かと、戸惑い**]
メモを貼った。
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