162 絶望と後悔と懺悔と
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― 補給基地 ― [その刹那首筋に冷たいものをかんじて ごくりと喉がなる]
リッキィ…
[久しぶりに会った一つ上の姉 変わらない帽子の下の顔をじっとみつめた鬼になるしかなかったそう告げるリッキィの言葉]
懐かしいね、ずっと会いたかったよ
[振り下ろされる剣手を伸ばしリッキリの腕をしっかと握りとめた。]
苦しかった? ごめん。 おそくなっちゃたな
(143) 2014/02/16(Sun) 16時頃
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[片剣は頭上で抑え、 首筋向けられた剣は刃ごと握りしめる。 吸血鬼の力で押されてもぎりぎりと拮抗した力で押し返す]
そんなの違うよリッキィのせいじゃない! あの時わたしたちはみんな子供だった ―誰にも、何にもできなかった
(144) 2014/02/16(Sun) 16時頃
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[連れて行く そう優しく囁く姉>>111]
違うよ…リッキィ目を覚ましてよ もう大きくなったわたしたちなら みんなでいける
きっともっと違う場所にいける だから目を覚まして
これ以上人を殺めるな 鬼の道に行くな
じゃないと…わたしは
[リッキィの力が少し勝るか 肩口に 首筋に、ゆっくりと剣が押し込められて ぷつっと赤い球が白い肌に浮き上がる]
(145) 2014/02/16(Sun) 16時頃
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[決まった?――何が?
何かに囚われたような様子をみせ 一瞬だけリッキィの顔から笑みが消えた
刹那の好機、
手を放すと身を沈めて後ろへ飛んだ]
(146) 2014/02/16(Sun) 16時半頃
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周も、わたしも、みんな連れて行かれないよ 絢だって知ってるはず 周は強いって 周は負けないって 吸血鬼にされても人であろうと戦うよ きっと
わたしは周兄ちゃんを信じる
(147) 2014/02/16(Sun) 16時半頃
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[泣き出しそうな顔にかわったリッキィ]
リッキィ、手を引いて これ以上人を殺さないで じゃないとわたしは
[しゃべりながら間合いを取り 頭の上で手をクロスさせながら 背中の太刀に手を伸ばした]
(148) 2014/02/16(Sun) 16時半頃
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―Bestia Niger(黒き獣)―
[紅き瞳に映るのは、己の切り裂かれた喉から零れる鮮血と
無残に壊された同胞の骸。
そして、――憎悪の獣。
鬼となってから百年余り。
クラリッサの美貌は初めての恐怖に歪んでいた]
[どうして――? と、彼女は問う。
この獣は、黄金の王の新たな従者ではなかったのか。
何故、同胞を――鬼の王の僕を襲う?
問いは音にならず、
その答えを与えられることのないまま、
――ぐしゃり。
クラリッサの頭は熟しすぎた紅い実のようにはじけた]
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>>136
――……マユミ……。
[さきほどから繰り返される、リーからのマユミ、という単語。 それは、表情には出さないようにしているけれど、もちろん、刺さっているのは間違いない。
さっきの出会いを最後にするつもりも、本当はなかった。
その、マユミが、長く自分が標的としていたホリー・ニルヴァーナを討った、ことになるなど、知らず]
リー。 お前、それだけ思って過ごしてきたって…?
[その言葉は、自分が思う以上のものがありそうで。 リーを見上げ、尋ねる。だけど、答えは帰ってきただろうか]
(149) 2014/02/16(Sun) 18時頃
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おでは、マユミが吸血鬼になっだのもしっでいる。 あいつとは会った。
[そして、やや俯いてから]
あいつが元々連れていかれだのは、おでが不甲斐ながっだがらだ。 だがら、おではあいつのごど、おっかげる。 かっごわるいどがいうなよ?
もう、ずっど前からきめてた。 あいづにあっだら、あいつがどんなんでも、おでは、あいつの責任を持つ。
あいつは、おでがなんどがする。
[それをきいて、リーはどう思っただろうか。]
(150) 2014/02/16(Sun) 18時頃
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>>138 [その話のあと、リーはあの時のことを詫びてくる。 きょとっとしたのち、首を傾げつつも、
それは、とても嬉しい言葉だった]
――……いいんだっで。 おまーのためだ。
[寂しかったけれど、それが役にたったことが嬉しかったのは事実で。 大事な友人という言葉はなによりの宝物になるだろう]
――……っだぐ……。
[そのあとのリーの台詞に、もう言い返しはやめた。 忘れるわけない、そんなこというよりも、
かっこつけさせるほうがいいような気がしたから]
(151) 2014/02/16(Sun) 18時半頃
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[渇きに身を蹂躙された獣は、
口の端から涎を垂らし、舌を垂らして無様に喘ぐ。
それでも、決して紅い果実に口を付けることなく、
ゆらり、闇へと歩き出した]
[――その後、零瑠か或いは他の鬼達が後方拠点を訪れても、
目にするものは無残な鬼達の屍ばかりだろう*]
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[そして、その白玉環がやや動き、月明かりで煌めいた時、 もう、その身体は、リーの腕の中にはいない。
月明かりの下、山吹色の髪は、一度吹いた風に靡き、めくれた前髪の表情は、ひどく固い。 白い首筋から流れる血は黒軍服が吸い込んでいく。
だらりとさがってた両腕があがれば、そこには二本の黒い九節鞭が命を宿し始めるだろう**]
(152) 2014/02/16(Sun) 18時半頃
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[すいっ と二つの剣を抜く いままでなかった力が溢れるのを感じた]
―桜天舞 ―風花舞 風に舞う雪の静 散りゆく桜花の乱
帝都守護機動隊 円
鬼の道をゆくというなら誰であろうが止める
[白い上衣をはためかせリカルドをみつめる/**]
(153) 2014/02/16(Sun) 18時半頃
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[ゆるりと歩きながら、行き逢う鬼をその手に掛ける。
人を超えた肉体から揮われる武の技。
その前には、金色の王や黒姫――その眷属であればいざ知らず
並みの鬼など抗うにも足りない]
ああ、……痛え。
[金色の鬼への憎悪を滾らせれば、
頭が割れんばかりの痛みに襲われて。
膝を突き、地にのたうつのを耐える。
鬼達に爪を振るえば、無数の影色の手に纏わりつかれ、
手足の自由が奪われそうになる]
サミュエルは、アヤワスカと零留の関係はきっとよく知らない(唐突だったが
2014/02/16(Sun) 19時頃
そんな目で、――見るなよ。
[鬼を殺す鬼に向ける、守護隊の仲間の視線と表情は
恐れと敵意に満ちたもの。
そんな彼らに向けて、寂しげに浮かべる苦笑も
血に飢えた鬼の嘲笑と見られるか。
けれど、難なく鬼を屠り、罷り通る獣を止める者はなかった]
……うる、せえ。
俺が殺すのは――て、めえだ。
[>>*33脳裏に響く金色の鬼の声に抗おうと、獣は身悶えする。
一層強まり癒えることのない渇きに、震える牙がぶつかり、がちりと音を立てた。
眸の焦点すら定まらず、ぐらり体を揺らす獣の様に、
鬼を討つ好機と、守護隊の一人が武器を向ける]
――――っ!!
[振り下ろされる武器を払ったつもりだった。
――けれど、加護という名の呪いを受け、凶爪は、
その刃ごと守護隊員の手首から先を削ぎ落としてしまう]
アイ、ザック――。
[鋭い爪に利き手を落とされ、苦しみ悶える隊員。
それは、同室のアイザックだった。
呆然と眺める獣の背に、今度は刺突が迫る。
殺気に振り返り、突き出された槍を掴んで、
使い手ごと地に捻じ伏せる]
誰、が――従う、かよ。
[>>*36揺さぶるように重ねられる呪詛を払おうと、
振り上げた爪が――また一人、守護隊の仲間を傷つけてしまう]
吾郎、……千明、皆、――やめてくれ。
俺の敵は、お前達じゃねえ。
[苛烈を極める攻撃に身を削られ、血を吐くように零す言葉。
或る者は苦しげな、また或る者は憎しみの色を表に浮かべるけれど、獣の叫びに応える声はなかった。
若手隊員の筆頭格だった南方周は、もはや人間の脅威でしかないのだと、仲間達の視線は語っていた*]
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[サミィから投げられた言葉>>149に もう返すものはない。 思い出は十分だろう。 白月の環はチリンと涼やかな音を立てた。 彼の手の中の一対の鞭が命を持った頃]
終わりにしようか。 これがあのきんいろの楽しみっつーのが 気に入らないけどさ。
(154) 2014/02/16(Sun) 20時頃
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――……。
[終わりにする。 それは何を?
いや、今更そんなこと考えても仕方がない。 そう思った時、思考を閉じる]
――……
[沈黙に落ちれば、あとおしゃべりをし始めるのは、九節鞭。 片方が輪を描きながら、まずは放つ打撃は真上から。 それが地をえぐるタイミングで、もう片方が下方よりリーの白月を狙った。
外れれば、また連撃となる。
速さと同時の打撃、周やリーに比べれば非力な部分をカバーしようとする九節鞭。 その武具を選んだ理由は、やっぱりホリーだ。
あの、5年前に見た、ホリー・ニルヴァーナの速さと、その剣技に対抗すべく、彼は鍛えてきたのだ]
(155) 2014/02/16(Sun) 20時半頃
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サミュエルは、もちろん、簡単に当たるなどと思わない。
2014/02/16(Sun) 20時半頃
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[上からの切っ先を左の環で軌道をいなす。
身に着けた体術と武術はよけるというよりも その軌道をいなすものだ。 環はその形状からいなし、左右を持ち直し攻撃することにとても有利だ。 体をねじり、下からの鞭を僅かな身のそらしでよけると 着地と同時に彼に向かい地をけった
腕に通した環は手首へ戻り サミィとの間合いを一気につめてその刃を縦に凪ぐ。鞭を持つ手を狙い。
連撃になる鞭はさてどこまで追撃してくるか]
(156) 2014/02/16(Sun) 21時頃
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キャロライナは、サミュエルが誰と対峙しているのか知る由もなく。
2014/02/16(Sun) 21時頃
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[血の主が灰に帰して、幾許。]
……キャロ君。離して。
[地に膝をつき、衿を掴まれていたために半端に項垂れる その姿勢から相手の手首を掴んで、剣を上げた。
いくら手放すつもりがないと言っても、>>99 押し込まれたら心臓を貫く位置に切っ先が触れれば 少々の躊躇が生まれてもおかしくはないだろう]
どうしても離すつもりがないなら――
ついて来れば良い。
(157) 2014/02/16(Sun) 21時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/16(Sun) 21時頃
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>>156
[手を狙ってくるのはわかっている。 その懐に、あえてまっすぐ入り込んでくる。 避けるのではなく、持ち手の底で環を受けて反動でその腹を蹴りあげようとする。
一瞬、だが、そこから溢れていた夥しい血を思い出せば、眉を寄せるが。 ヒットアウェイ、もし当たらなくとも、距離を取ろうと。 そして、尚、追撃しようとする]
(158) 2014/02/16(Sun) 21時頃
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[自分でも、思ってみなかった科白が転がり出た。 キャロライナの顔を見上げ、今度こそ手を解いて再起する。 それをも拒むなら、刺してでも振り解くつもりで。
行くべき方向に迷わず目を向けて、 同行の意思を確かめるように一度振り返り、 ――実際、どちらでも構わなかったのだけど。
黒百合の気配が途切れた方へ、 人間にとっては最も血臭の濃い方へと走り出す。 ついて来るなら、少なくとも置き去りにする速度ではない*]
(159) 2014/02/16(Sun) 21時頃
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[蹴りはそのまま腹に当たる。 包帯からにじみ出た血が僅か跳ねた]
──……っ!
[傷口は小さいけれど深い。 一気にそれが開いてあがるうめき声。
そしいて乾坤圏は金だが、白玉環は玉だ。 軽いが衝撃への強度は著しく低い。 めきりと音が響いた。
環を手放し一瞬だけ背面で後ろへ飛び、 足で受け止めたそれをサミィへ蹴り投げた。 軌道は不規則故に読むことは難しいだろう。 もう一つ、彼の正面へ縦に飛ぶ圏。
薄い園故に正面からの当たり面積はほぼゼロだ]
(160) 2014/02/16(Sun) 21時半頃
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[また離せと言われた>>157。 此処で離したら、また5年前と同じ。 二度と掴めなくなるかもしれない。
何故項垂れてしまったのか分からない。 その原因が自分と思えば、ただふる、と首を振るだけしかできない。
掴まれた手首。 その剣先が心臓の位置にあったとしても、今は気にすることはなく。 そのまま押し込むというのなら、押し込めば良い。そうとすら思っていた。 尤も、それで殺される心算もなかったけれど。]
(161) 2014/02/16(Sun) 21時半頃
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……分かった。明之進が一緒に帰ってくれないなら、俺がついてく。 一緒に戻るって言うまで、ついてく。
[力づくでつれて帰るには、力が足りない。 明之進が諦めて一緒に帰るというまでついて行くと決める。
解こうとする手>>159に、少し躊躇したが。 素直に離した。離した瞬間に置いてかれるなど、思いもしない。
明之進の半歩後ろをついて走る。]
(162) 2014/02/16(Sun) 21時半頃
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− 戦場にて −
[ホリーの死と周の消失と、新たな力を持った鬼の存在と。 互いの士気がどれだけ動いただろうか。 どれだけざわめこうとも、ホリーを失う可能性は予想していた]
余所見をしている場合ではないだろう?
[僅かでも動揺を見せた鬼がいれば、 鬼毎対する守護部隊を斬り捨てる]
あの方角か……。
[目的も無く動いているわけでも無かった。 消滅の可能性があっても許した褒美の行方に向けて駆ける]
(163) 2014/02/16(Sun) 21時半頃
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>>160
[腹にヒットした蹴りのまま、逃げようとした時に、 リーの放った蹴りは白玉環をこちらに飛ばす。 その動きは変速で、限り避けたつもりだが、さくり、頬を掠め、山吹色の髪が細かに散る]
――……ッ
[だが、それでも目は開いたまま、視線はリーの着地点を追いかけて、またその鞭を放った]
(164) 2014/02/16(Sun) 21時半頃
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