249 Digital Devil Survivor
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―御渡神社・上宮―
[既にそこに動くものはなかった。 破壊の爪痕を視界に入れながらゆっくりと歩けば 灰の上、ぽつんと置かれた石>>9が目に入る。 墓標か何かだろうか。 力の残滓を感じたがそれも時を置くことなく消えてしまい、 元が何だかは判別できなかった。
さらに歩けば焼け落ちた社がある。 その中心部にぼろぼろの身体が丁寧に横たえられていた>>3:333。]
西廻……さん……。
(108) 2016/06/23(Thu) 00時半頃
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[彼が少なくとも彼らに近い事は知っている。 彼と忍田や小鈴が争った事も。 それに何も思わない訳ではないが、既に等しく根の国の住人。 もう一度焼けた社からぐるりと辺りを見回す。 あの石の場所が、小鈴が命の灯を燃え盛らせた場所。 忍田が戦った場所あの辺りだろうか。 櫻井は、分からない。]
(109) 2016/06/23(Thu) 00時半頃
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[ただ、それでも。 等しく届けよと願いを込めて、口元に当てた笛に息を吹きこむ。
――奏でるは挽歌
それは風に乗って遠くの方まで響いただろう。]
(110) 2016/06/23(Thu) 00時半頃
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ー4d夜明け『Aqua Vitae』ー
《懐かしいな、同胞を思い出す》
[アイスを食べ、呑気に寝ている“俺”の横。 瞼のない大蛇は目を閉じることはない。 まして、“ニコラス”がいるならば尚更。
眠っている者がいるため然程会話は交えてはいないが、 それでも“私”はその星を見ていた。 種を共にする悪魔の姿を思い出す。
この国の神々の事に詳しいわけではないが、先程店を後にした付喪神のように、八百万も神がいるような国だ。>>44 あの星にも、神が充てがわれているのだろう。 強く輝く星。その美しさゆえに、同胞は堕とされた。]
《どれ、首謀者の顔でも拝むとしようか》
[くつくつ。くつくつくつ。 “ニコラス”が寝ればおそらく“水”であろう隠したなにかを処分してやろうと思ったのに、忌々しい事に彼奴はろくに眠りも取らなかった。>>93]
(111) 2016/06/23(Thu) 00時半頃
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― day#4 早朝・デパート屋上 ―>>102
外? 屋上なら、あっちから上がれるよ。
[ 古ぼけた遊具が残る屋上階。 昨晩遅く、しばらくの間ひとりで過ごしていた場所だ。 そこへ続く階段を示して、まゆと一緒に上がっていく。]
……ううん。 ……変わるよ。今日は昨日と違う、新しい今日。 きっと、そうだよ。
[ 同じ運命を、幾度も幾度も。 数え切れないほどに繰り返してきた私がそう口にするのは何とも陳腐なようにも思えたけれど。それは少し、昨晩の会話とも重なるもので。 しばらくの間、朝日が御渡市街を照らし出すのを、まゆと一緒に眺めていた。]
(112) 2016/06/23(Thu) 00時半頃
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― 4DAY 早朝 / → 御渡公園 ―
[微か、 鳴らしたドアベルに見送られて、 境を踏み越えた先の空には ――――――。 夜の領域から目覚めかけた、 東雲色が迫りかけた、帳が広がっていた。]
(東の空、 薄明かりに包まれ始めた天球の海に 螢星でも落っことしてしまったかの如く煌々と、 不吉なまでに、自らを燃やしている星があった。)
―――― ヴェニュスに宛てがわれた神魔は、 どの子も酷く扱われるような傾向があったかな。 …そう謂えば。
["明けの明星"の異名を持つ、天使長もそうだ。 金星の神々は、悪魔として座を追われているものも多い。 確か、日本でも……、どうだったか。憶えは、ある。]
(113) 2016/06/23(Thu) 00時半頃
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《起きろ。公園に行きたいのではなかったのか。》
………んあ。
[大蛇の尻尾攻撃。まだ暗いのにおはようございます。 アイスを食べてから、大蛇に寄り添うように寝たのはいつの事だったか。身を起こせば、ニコラスとあの“少女”の姿はなかった。]
──そうだ、公園
[『奴は一足先に店を出たぞ』と“私”。 元々公園に行こうとして、雷に足止めを食らってたんだった。 奴、というのはニコラスであろうことは予想しつつ、立ち上がって体を伸ばす。
────追いつくかわからないけど、追いかけよう。 『その前に、あそこの戸棚の中身を処分しろ!』と“私”。>>79 やだよ人ん家あさるなんて。と却下して、まだ遙が眠っているようなら、そっと、そーっと、店を出た。]*
(114) 2016/06/23(Thu) 00時半頃
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[パッと赤い色が散り鳴>>105の身体が傾ぐ。 隙は見えたが彼女の領域である水面へと飛び込む事は憚られ、もう一度火を熾さんと大きく息を吸った時。]
……ッ。
[突如、水面が盛り上がり大波となって殺到する。 溢れる水は犬神憑きの身体を一気に飲み込む。
だが、身体が流されるよりも早く、地を蹴り跳躍した身体はずぶ濡れになりながらも木の上へと逃れた。]
(115) 2016/06/23(Thu) 01時頃
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……水は、厄介ダなあ。
[鳴>>106の姿は見えない。 持つマガタマが熱を持ち、併せて周囲の熱も上がりぱたぱた髪から落ちる雫が蒸発する。]
……ソうだ。 湯であげてやろウ。
――――火炎《アギダイン》
[凝縮された炎の塊を鳴が居た辺りの水面を狙って樹上より落とす。**]
(116) 2016/06/23(Thu) 01時頃
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(店を出る直前に、 眠らぬ蛇さんが星を見ていたのは覚えている。>>111 戯れに、『君も一緒にくるかい?』とも 寝ている子を起こさないように声は掛けては見たが、 返答はどうあれ、
―――― 電波塔に行く事だけは、伝えた筈だ。 )
[マクベス宜しく、眠りを殺したに近い存在は、 元から、他の人間のように睡眠を大して必要としない。 ヒュプノスの領分に落ちるのを、得意としないのもある。
それでも、何時もは一時間程は仮眠を取るのだけれど、 今宵に限ってそうしなかったのは、商品を荒らされたら 堪らないから、と言うだけで、理由は充分でしょう。]
(117) 2016/06/23(Thu) 01時頃
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[其の侭、 さっさと向かおうと思ったのだけれども。 風が、吹く。頬を撫でるものを感じて、"気を変えた"。]
( >>114生温い風は、色々なものを運んで来る。 例えば、少し遅れて、遠くでベルが鳴る音だとか。 ) ――――― ……… 、
[奥まった場所にある店から路地に出て、 直ぐのところに或る、点滅を奔らせる街灯の柱へと 馴染んだロイヤルブルーのジャケットの背を凭れかけた。 それから、腕を組んで、"待ち人"が来るまでは、待とうか。
彼が。"彼ら"が来れば、「遅かったね」なんて、 ひとつ、揶揄だけしてから出発しようかと思って、ね。]*
(118) 2016/06/23(Thu) 01時頃
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― 幕間・三日目深夜 ― [ 昨夜交わした会話というのは>>112――私の記憶を辿るなら――こんな感じの内容だ。]
「え? 一日一緒に居てくれる、って言ったよ?」
[ 時計の針が二本とも、まっすぐ上を示す頃。 同じベッドに入ろうとして制止され、怪訝そうに私は言う。]
「今日はもう終わったよ? ほら、日付。」
「日付が変われば新しい今日じゃない。だから、一日。」
[ もう、とまゆは頬を膨らませただろうか。 それとも仕方ないな、と苦笑したろうか。]
「……じゃあ、行ってくるね。子守歌とか、必要ない?」
[ とはいえ少しした後、辺りの警戒はやっぱり必要ね、という結論には二人共が行き着いた。そうして、その適任者が私だという点では意見の対立は無かったことだろう。*]
(119) 2016/06/23(Thu) 01時頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2016/06/23(Thu) 01時頃
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[津波の余波は大きく周囲を水浸しにして引いていく。 水が開けてこちらの姿が露になる瞬間が狙いだが、 それよりも早く水達の悲鳴が伝わってきた>>116]
(さっきよりも、大きな)
[炎が来る。
迎撃すべく水面から一際大きな水龍が姿を現した。 牙を剥き出しに、火炎へと大口を開けて喰らい掛かる。 焔の中心へと突撃した水龍は盛大な水蒸気となって散り、 焔もまた幾つかの塊へと四散して水面を焦がした。
火炎の触れた水温が急激に上昇するのを感じ、 平衡感覚を取り戻した脚を叱咤すると、 短刀を右手に携えて湖から飛び出した]
(120) 2016/06/23(Thu) 01時頃
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……何処へ、っ。
[水で視界が遮られていたのはこちらも同じだった。 累が木の上>>115へと逃れている事に気付くのに数秒。
無防備になる事を見越して水面の上、 水龍が水蒸気となって散った後には 鋭い嘴を持った小さな水鳥が5羽待機していた*けれど*]
(121) 2016/06/23(Thu) 01時頃
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[ニコラスを追いかけようと外に出る。 (あれ?なんで追いかけてるんだっけ?) 『アレは電波塔に向かうらしい』、と“私”。]
………ニコさん?
[「遅かったね」と笑う姿は、まるで待っていたようで。>>118 その様子に不機嫌そうな“私”を無視して、“俺”はそちらへと迷いなく進んだ。]
おはようございます。早いっすね
[そう遠くない場所で、“私”は悪魔憑きの残渣を嗅ぎつけるが、2人が気づくのかは知らない。>>3:346
徐々にヒトでなくなっていくのは、果たしてどんな感覚なのだろう? それは“俺”もそうであった筈だ。受け入れてしまうことも、抗うことも、どちらも等しく、間違いではない。*]
(122) 2016/06/23(Thu) 01時頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2016/06/23(Thu) 01時半頃
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[余韻を残して最後の音が消えた頃、日も中天へと差し掛かっていただろうか。 立ち止まるのはこれで終わりにしよう。
後は、と公園、その中心にある電波塔に視線を向けたところで それよりも近い場所、湖、で大きな力がぶつかり合っている事に気が付いた。
一つは、良く知る気配。けれど、何処か歪んでいる。 もう一つは、あまり知らないが、峠からの帰り道に残っていた気配に似ている。
もう一度、電波塔の方を見る。 あまり、時間は残されていないだろう。けれど……
迷ったのは一瞬。 御渡湖の方へと*走り出した*。]
(123) 2016/06/23(Thu) 01時半頃
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[>>122 アスファルトを踏む足音は、 ただでさえ、人気の減った街のなかの、 取り分け————、閑かな朝の兆しに、よく、響いた。]
やあ、"いい朝"だねえ。おはよう。 然し、なんとなく、そう、なんとなく。 君も来るかな、って。思ったんだけど…、 [「本当に来たねえ」と、華奢な黒柱から背を浮かせ、 蛇さんのご機嫌模様は言わずとしれている気もするからこそ 泥方君の方へ、ゆるやかな腕を振った。]
早いっていうなら、泥方君の方もじゃないのかい。 ま…、また辿り着けなかったら、そろそろ……、 タイムリミットがあるのなら、まずいだろうからねえ。
[何せ、二日連続辿り着けていない。そろそろ、このまま市内に蔓延する気が如何にもなっていない以上、お預けになりっぱなしも問題だろう————。(だからこそ、ひとりで訪れるべきかとも思ったのだが。)]
(124) 2016/06/23(Thu) 02時頃
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(気配の薄れと、 きっと、"完全じゃない"ところを 見るかぎり、不安は無くもないけれども ―――。
彼らならきっと、大丈夫でしょう、と、 曖昧な根拠ながらも、立ち止まって、待っていた。) じゃあ、 行こうか。 …… 君も、電波塔の方に行くのでしょう?
[確証は無かったけれども、そう思ったのは、 往く前に掛けた誘いの後に彼が来たから ――――― だ。
>>3:346昨日の戦闘の後の、その残滓については。 この近辺で行われていたことは知ってこそいても、 "終わったもの"に気付くだけの力は無かったからこそ 提案されないかぎりは、そちらに寄ろうとはしなかったが、 若し声を掛けられたら、それを切り捨てる事はしない筈だ。]
(125) 2016/06/23(Thu) 02時頃
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( 湖の気配までは ―――― 未だ、遠い。 )
そう言えば、泥方君は ……、 "マガタマ"を集めているのかい?
[>>92因みに昨日変な気配がして、 「……寝込みの女性に何か手を出すっていうのは、 君の正義には反しないのかい?」
…… なんてからかったのは、 余談も、余談なのだけれども。
今度こそ公園の方に、こつ、こつ、と、足取りを進めながら。ふと、気になったことを、気になっていたことを、おもむろに聞いたのだった。]
(126) 2016/06/23(Thu) 02時頃
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― Entracte ―
( 徐々にヒトではなくなっていく、というのは。 ひとに因っては、自らが作り変わるようにも、 ひとに因っては、真の姿に戻るようにすらも、 感じられることだろう。
――――― "私"の場合は、 … 「忘れた」。 )
[錬金術を下地にした 神働術の類は、"未だ"完成していない。 その術が完成してしまえば、そうだな、 既に語ったように。それ以上に成る気は無かった、 人の儘であれるかは ―――― 分からない。
…… でも、私は、 "知りたかった"のだ。]
(集大成を集大成で終わらせない、人智を超えたものを。) (其は再度の"魂"或いは"肉体の破壊”に因り、完成する。)*
(127) 2016/06/23(Thu) 02時頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2016/06/23(Thu) 02時半頃
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ー →御渡公園ー
のんびりしてて、はい時間切れでした、なんて ……そんな事は許されないでしょ? 犠牲になった人間や悪魔の規模的にも、さ。
人間だった頃は、許せないと思ったんだけど それはあくまで“人間だと思い込んでた俺”の話で “今の俺”は、どうしてこんなことを起こしたのか ……ただ、“知りたい。”
それにアイツは、ニコさんが抜け駆けするのが 気に入らなかったみたい。
[濁った空気の、爽やかな朝。 ニコラスに吐いたのは素直な気持ちだった。
知りたいが、止めるべきかは保留。 マガツヒの香りは濃度を増していく。陰謀を探ろうとしていた“私”の提案を却下したり、思わぬ足止めを食らって現在。 時が満ちて決壊したから、陰謀を暴けませんでしたなんて事は……うん、正しくない。陰謀は、露出しないから陰謀なんだ。]
(128) 2016/06/23(Thu) 07時頃
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──…あ、ちょっと寄り道!
[斃れている人間なんて、この状況ではもう珍しくもなんともない。>>3:346
それなのに“私”が嗅ぎつけたそれが気になったのは、その骸が傷だらけとは言え五体満足だったから。 雑魚悪魔にやられたものじゃないな、と思った。
どこか薄く笑みを浮かべるその「比較的」綺麗な部類の骸をぼんやりと眺める。
その傷口を認めれば。 嗚呼──と、“俺”は息を吐く。]
これ、累さんがやったのか……
[手を合わせて黙祷。 うん、人間の頃の名残だよ。 時間に余裕はないし、寄り道は素早く終える。]
(129) 2016/06/23(Thu) 07時頃
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[“私”は大蛇の眼を借りて菫色をジッと見る。 『マガタマを集めているかどうか』などという問いに何の意味が込められているのか、見透せずとも探るように。>>126
けれど“俺”は平然と「黒いの持ってるよ」と言った。]
集めてるわけじゃないんすよ。 “今の俺”には、叶えたい願い事なんてないし ……まぁ、美味そうだな、とは思うけど
人間に戻りたい、なんて未練もないしね 家族だった人達も死んだし
[持っているマガタマは真っ黒3つ。 取り分と様子見で盗んだもの。
揶揄いの方には慌てふためいて「手……っ!?わざとそんな言い方してるでしょ!」と、“普通の高校生”時代のような反応を見せてから]
(130) 2016/06/23(Thu) 07時頃
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全て盗んでしまいたいのを我慢しただけ、 褒めて欲しいくらいだよ
[なんて悪魔の微笑み。 かつての“私”、魔術師に対しては取り分どころか 所持品根こそぎ奪ってました。 悪魔になる前は盗賊の神だからね、一応。
4つのうち1つしか盗まないなんて、優しいでしょう? 言外に彼女が持っていたマガタマが1つではなかった事を示しつつ、公園の敷地内へと足を踏み入れた。]**
(131) 2016/06/23(Thu) 07時頃
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[“私”はその魂の形が、名無き者であった頃と比べ 随分と変質している事には気がついていた。
“水”を創り出すような男だ。 それは自ら起こしたものなのだろう。 (ひょっとすれば、今の“私達”の魂の状態はヤツの好奇心をくすぐるかもしれないが、知るところではない)
“私”ですら、余りに多すぎて全ては見透すのを止めたほど、陰謀まみれの“かつての悪” “今の彼の陰謀”は、その止めた後に位置する。 かつて彼の後ろに控えていた悪魔は、魂の奥でどんな策略を練っているのやら。
嗚呼──口惜しい。 それが悪しき心によるものであったなら、制裁を与えられるのに。 “今の私”はかつてと同じ、矢張りその手段がなかった。
何せ今回の事態を引き起こしたものでないのなら、正当に裁く理由がない。
“俺”が男を信じているなら尚更。 こんな生温い思考をしているのも、人間の名残だろうか。忌々しい。]
(132) 2016/06/23(Thu) 07時半頃
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- day#4 御渡市内: 探索へ - [ いくらか高く日が上り、出発の準備も出来た頃。]
それじゃ、今日も行きますか。
[ と、私はまゆの傍である魔法を使う。昨日、揺籃と別れたあとで用いたのと同じ魔法。 悪魔を遠ざけ敵の出現を抑える結界を作りだすものだ。 ]
――《エストマ》
[ ぼうっと淡く白いオーラが私達を包み、拡散していった。昨日使った目的は、余分な戦闘でまゆの消耗を抑えるため。そして、今日そうした理由は――]
(133) 2016/06/23(Thu) 08時頃
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まゆ、もう一度言っておくね。 《エストマ》の結界は、術者よりも格下の悪魔を寄せ付けない。そうとだけ、昨日は説明したけれど。
[ 格に関わらず、遭遇する場合もあるのだ。 今日はむしろ、それが狙い。]
そこで出会うべき「必然」がある相手には、この結界は効果を発揮しないの。 つまり、誰かと出会えたなら――それだけで注意すべき相手ってこと。 もちろん、敵じゃなかったらそれでいいんだけどね。
それじゃ、行きましょうか。
[ まゆを促し、街に出て行く。向かう先は、彼女の意見を優先するつもりでいた。**]
(134) 2016/06/23(Thu) 08時頃
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巫女 ゆりは、メモを貼った。
2016/06/23(Thu) 08時頃
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[湖面より飛び出した水龍>>120が炎塊を喰らい。 上がる熱い水蒸気が霧のように湖面を隠す。]
……見エタ。
[瞬きもしない獣の目が水蒸気越しに、水面で踊る残り火の隙間から飛び出す影を捉える。
はっ、と笑うように吐き出す息と共に火を熾す。 その火は引いていく波を追うように広がるが水蒸気によって大幅に威力を失い、精々水鳥>>121の羽根を焼ければいい所だろう。 しかし、目的は大半は目くらましだ。]
(135) 2016/06/23(Thu) 08時半頃
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[ふと熾した燃え盛る炎の音に紛れ、悲しげな音>>110を聞いた気がした。]
…………。
[だが止まらない。
鋭い右の爪により力込め。 鳴の身体を直接貫き裂かんと、目くらましの炎と水蒸気を突っ切るように水上の影に向かって跳躍する。**]
(136) 2016/06/23(Thu) 08時半頃
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