212 Dark Six
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そうだよ!僕は本物の馬鹿だよ!!! 分かってるよ。分かってる!
何も覚えてなくて、皆に教えて貰わなきゃ、何も分からない、心からの大馬鹿者だよ…っ
[降る、殺意。容赦なく向けられる激情。 妻が、子供が、その爪が…、チャールズから向けられるのは10年間溜め込まれた澱み。 受けるだけで熱く爛れかねない程の、圧縮された殺意だ。だから、必死で声をあげるしかない。殺意に、呑み込まれない為にも。]
覚えてないのは、謝るよ。 もし僕なら、罪すら償えない。 でも、覚えてない罪には……謝れない…!
[それは、イワンが謝れない理由だ。 覚えてないものを謝っても、それは上辺だけの謝罪にすらならない。 償いは、出来ない。]
(112) 2015/01/20(Tue) 19時半頃
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僕、…、
[チャールズになら殺されたって良いと言うことだって言えただろう。でも、言えない。言ってしまえば、終わりになる。だって、そんなこと、言える訳がない。]
今は、駄目だ! 駄目なんだ……、ジリヤが、顔も覚えてない妹がどうして僕を助けようとしたかなんて分からない。 その為に、どんな犠牲が払われたかなんて、僕は覚えてない!
[そして、銀の弾丸で撃ち抜かれる>>106のは、獣化した脚。 衝撃に、がくんと膝をつく。悲鳴は、きっと出たに違いない。ただ、脳が追いつかないだけで。 追いついても、そんな悲鳴をあげた声なんて、どうだって良い。]
(113) 2015/01/20(Tue) 19時半頃
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――ッ
[狼の連撃、それを最初こそ捌いていたが。 徐々に苦無では捌ききれなくなり。
かと言って細工剣で受け切るには重厚すぎた。 自然、ミツボシは爪の直撃を受ける事となる。 爪の攻撃をまともに喰らい、壁まで吹き飛ばされて。]
(114) 2015/01/20(Tue) 19時半頃
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あーあ、痛いったらありゃしない。 人間だった頃なら死んでたわね。
[そんな事を口にしながら。 頭部や右の二の腕から滴る鮮血は剣の形を取って。 周囲の瓦礫や本部の屋根を吹き飛ばすように四方八方に飛んで行く。 そしてミツボシの手には一本の槍が生み出されていた。
再度、相手に向き合おうとして。 ――銃声が響いた>>101]
(115) 2015/01/20(Tue) 19時半頃
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[それは初めて目にする男の姿だったのかもしれない。 その姿は今までの彼とは違っているようでいて。
その怒りは自然に染み込んでくるものだった。]
(116) 2015/01/20(Tue) 19時半頃
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僕は、チャールズさんに殺されないし、 チャールズさんを、殺させやしないんだから!!!
[振り向き、常に無い強さでチャールズを睨みつける。 涙こそ滲まなかったが、泣き出しそうな顔をしている。]
(117) 2015/01/20(Tue) 19時半頃
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……ああ、そうか。
そうだったわね、チャールズ先生。
[この人はいつもこうだ。 色んな人を気にして、気にしすぎて。
最後は壊れかけて。 ただ、そんな風になりながらも。 この人はこんな時にまで自分の事を心配していたのか>>106]
(118) 2015/01/20(Tue) 19時半頃
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チャールズ先生、もう良いわ。 もう楽になりましょう?
[滴る血は剣と化してイワンを牽制していく。 イワンの周囲には瞬く間に8個の剣が生み出されたのだった。 先ほど生み出した槍もいつでも投擲できるようにと空中に設置されて。
そして静かな足取りでイワンの脇を通るとチャールズの目の前へと歩いていく。]
私と来れば永遠に幸せな夢を見せてあげる事も出来る。 もう苦しまなくていいようにしてあげる。
だから……ね?
[血塗られた手を彼に差し出して。 一方で冷静に思考は巡らされていた。
この手を彼が拒むのならば。 後はもう、戦うしか無いのだと。]
(119) 2015/01/20(Tue) 19時半頃
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ケイ、イチ……?
[>>109哀切に紡がれる声に、戻る声は。 常に優しく、そして冷静に。子供たちの前で己が心掛けていた声音からはかけ離れた、細く掠れた物。]
…………ごめん、なさい。
貴方たちの 良い 親に なれなくて
ごめん、なさい。
[理解など求めはしなかった。 ただ、彼らには与えたかった。彼らがかつて喪った物の分まで、己が喪った物の代わりに。いや、それ以上の物を。
頼り誇れる存在としての姿だけ、覚えていて欲しかった。 いつか男が妻と子の元へ逝く、その日まで。
それも全て、魔眼の前に崩れ去る。]
(120) 2015/01/20(Tue) 20時頃
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ここで、チャールズさんを散らせたりなんか、しないんだ!
[そうして、漸くチャールズの状態に気付く。]
(121) 2015/01/20(Tue) 20時頃
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まぁ、当たり前よね。 己のしたことも知らぬ者が、その最大の被害者に向かって綺麗な言葉をいくつ並べたって、滾るのは怒りの業火だけよ。
[ふぁ、と小さくあくびをし、観客は眺める。]
おまけに、背後からも刺されて孤立無援……哀れね。 でも、私はそんな貴方が見ていて愉しいわ。
さぁ……どう出るのかしらね?先生?
(@1) 2015/01/20(Tue) 20時頃
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[それだけ呟いて力なくへたりこむ男は、>>119少女の声に顔を上げた。]
…………ミツボシ…………。
[その顔には微かな、微笑みすら浮かべて。]
(122) 2015/01/20(Tue) 20時頃
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[チャールズの様子は……魔眼……なのだろうか。 有り体にいって、自分の方が精神耐性が低過ぎる筈なのに。]
(護符?)
[司祭が持たせてくれた護符。はっとして、服のポケットを探る。入れていたこれが、もし自分を守ってくれたなら。これを渡せば、チャールズは落ち着くんじゃないかと、そう―――思って。]
チャールズさんに、手を出さないで!!!
[撃たれた脚なんて、どうだって良いから。 何かを起こそうと言うなら間に合って欲しい。脇を過ぎるミツボシに追いつき追い越し、チャールズの元へ行こうとする。剣なんて、槍なんて、どうだって良いから。]
[ただ]
[ただ]
[…その衝動の理由は分からない。思い出せない。それでも、駆けて。]
(123) 2015/01/20(Tue) 20時頃
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……貴女は、もう。
何処にも、行きませんか?
[虚ろな瞳から、静かに涙が伝い。 男は、血塗られた指に手を伸ばした。]
(124) 2015/01/20(Tue) 20時頃
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馬鹿 イワンは、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 20時頃
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チャールズ先生。
司祭は、内通者でした。教会に拘束してあります。 保護した子供達は、彼の能力で深い眠りについています。 今回の事件の首謀者を倒さない限り、 目を覚ますことはないでしょう。
…対処が遅れて、すみません。
かわりに、使命は、果たします。 必ず果たしますから。
だから。
――…後のことはお願いしますね、先生。
[通信の向こう側で何が行われているのか、もう殆ど把握できない。でも最後になるかもしれないから、伝えなくては]
貴方は、今でも俺が一番尊敬している人ですよ。
(125) 2015/01/20(Tue) 20時頃
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イワン。
……あのね。俺の両親も、たぶん君に殺されたんだ。 でも赦してあげる。
ねえ、君は、本当に神様って居ると思う?
[答えを聞く前に、男は笑った]
それなら、祈ってよ。
[揺らぐ意識は陽炎のように]
(126) 2015/01/20(Tue) 20時頃
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馬鹿 イワンは、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 20時頃
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ミツボシ。
―――最後に花買ってくれて、ありがとね。
(127) 2015/01/20(Tue) 20時頃
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…………、…………!
[>>125だが。 手を取る直前、聴こえた”司祭の単語に。 男の指は、止まる。]
(128) 2015/01/20(Tue) 20時頃
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[蔓の要塞からの攻撃が止まる。ここぞとばかりに吸血鬼達の猛攻が強まる。 みしり、みしりと、蔓で作られた壁に亀裂が入る。遂には衝撃に耐えかけて、一気に崩れ落ち決壊した。雪崩れ込むようにして迫りくる吸血鬼の群。 その中心に佇む男は、静かに空を見上げて]
ゆらり。
[姿を現したのは、艶やかに咲き誇る真白の百合の花。2階建てビル程の高さを持つ食虫花は大きな口を開き、敵の集団を一気の呑みこんだ]
[其れを操り哂うのは、赤い"両眼"を持つ男]
(129) 2015/01/20(Tue) 20時半頃
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―――――――…改めて御前に、ヴァイス様。
[そして彼はかつての主人の姿>>111を見つけ、恭しく傅いた**]
(130) 2015/01/20(Tue) 20時半頃
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ええ、もう何処にも行かないわ。 一緒に往きましょう?
[チャールズの止まった手をこちらから握って。 鮮血に塗れ、血が通っているとはいえ冷たい手の感触ではあったのだが。]
(131) 2015/01/20(Tue) 20時半頃
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― 回想>>104 ―
[ああ、そういう事かと。 混戦の中で配下の吸血鬼へと指示を出していた。
最優先の抹殺対象の変更。 自爆を伴う、あらゆる手段を行使して排除せよと。]
(132) 2015/01/20(Tue) 20時半頃
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……………………。
その前に一つだけ、聴いても良いですか?
[>>131血塗られた手の冷たさに、声は幾分か理性を戻して。]
今、ケイイチが。 司祭が裏切り者だった、と、伝えてきました。
貴女は、まさか。 十年前の事件にも、何らかの形で、関わっていたのですか?
[震える声音に、最後の惑いを宿して。]
(133) 2015/01/20(Tue) 20時半頃
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[ケイイチの声>>125がチャールズの辺りから聞こえる。 遅い…駆けても、間に合わない。視界には、手を取り合おうとしているチャールズと吸血姫の姿。 もう、状況に脳の処理能力なんて追いつく筈が無い。だけど、叫ぶだけで変わるなら、幾らだって。消えかけそうな声に、届くように叫ぶ。]
(134) 2015/01/20(Tue) 20時半頃
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居るよ。見えなくっても、神様は居るよ!
[でなきゃ] [言いきれた理由は、空白の中だ。]
[ただ いなければ きっと それは …には]
(135) 2015/01/20(Tue) 20時半頃
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[祈りは裡に。裡は遍きに繋がる。きっと、届くから。 あの崩落する商業施設で交わした話。……祈るから……]
(だから)
[消えないで] [訳もなく感じた想いと共に*]
(136) 2015/01/20(Tue) 20時半頃
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馬鹿 イワンは、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 20時半頃
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10年前?
そうね、炎で誰かが死んだならそれは私の炎。
[目の前の彼の手を取ったままで答える。]
あの時、私は一度覚醒して。 そしてイワンの妹に記憶を封じられたわ。
それがどうかしたの?
[穏やかな笑みを浮かべたままで。 妙な部分で誠実な彼女は知っている限りの真実を口にしていた。]
(137) 2015/01/20(Tue) 20時半頃
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炎…………。
[>>137炎もまた、多くの子供たちの命を奪った。 それ自体は、崩れた建物に吸血鬼が火を放っていたのだろう、と。思われていたのだが。]
……魔眼による虜化を行う、上位個体……。 潜入の、リスク……覚醒のメリット…………?
[司祭の裏切り。 その一言に、不自然な事象がパズルのピースと変わり、組上がっていく。
もたらされていた調査情報が、ノイズだと言うのなら。 足りない戦力。敵陣に乗り込んでまで襲ったのが、子供ばかりの教会。 それが、示すものは。]
(138) 2015/01/20(Tue) 21時頃
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…………あの襲撃は。
[繋いだ手を、握りかえして。]
貴女を目覚めさせる為の、物だったのですね?
[もう片方の手に、拳銃を握り直して。 最後の一発を、ミツボシに向けて撃った。 但し。手を繋ぐ至近距離とは言え、片手での発砲。狙いは胸だったが、大きく上に剃れて、銃弾の向かう先は肩口。]
(139) 2015/01/20(Tue) 21時頃
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久しいな、アンバー。 あれからどれくらい時間が経ったのだろうか。
[男の前に立つと、屈み込み、瞳を覗きこむ。 綺麗な赤色をしていた。そんな彼に顔を寄せ、諭すように声を掛ける。]
出てきて早々で悪いが...。 ケイイチ君を出してはくれないか。 君も、完全に彼の心を“支配”はできていないのだろう?
少し、彼と遊びたくなった。 [悪戯っぽく笑うって彼の頬に手を添える。]
(140) 2015/01/20(Tue) 21時頃
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