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【人】 流浪者 ペラジー[音を殺して行動するのは、この状況では無理だった。 (63) 2012/09/29(Sat) 23時半頃 |
血を啜って、林檎は赤く熟れるのかしら。
何時になったら、満たされるのでしょうね…?
それとも、永遠に―――
【人】 良家の末娘 ポーチュラカ[手に触れたのは、濡れて冷えた金属――拳銃。 (64) 2012/09/29(Sat) 23時半頃 |
【人】 捜査官 ジェフ[遮られた視界の向こう、床に身体の落ちる気配があった。 (65) 2012/09/29(Sat) 23時半頃 |
【人】 双生児 オスカークソ、約束、護れよな……。 (66) 2012/09/29(Sat) 23時半頃 |
【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン[銃声。 (67) 2012/09/29(Sat) 23時半頃 |
【人】 良家の末娘 ポーチュラカ 姉様のせいよ…!! (68) 2012/09/29(Sat) 23時半頃 |
【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン[絹を引き裂くような悲鳴>>61の主が、 (69) 2012/09/29(Sat) 23時半頃 |
それでまた、グロリア様のお部屋に新しい赤を添えるのですね……?
[優しく、囁きかけるように。]
そら。
その手も、ドレスの裾も、真っ赤だぜェ?
[駆け出す小さな背中に、ケラケラと笑った。]
【人】 流浪者 ペラジー[ぱぁん] (70) 2012/09/30(Sun) 00時頃 |
【人】 流浪者 ペラジー[追いすがろうとする幼い影へ、 (71) 2012/09/30(Sun) 00時頃 |
畜生畜生畜生畜生畜生どもめ、!
[叫ぶような怨嗟の声は、どこから。]
【人】 良家の末娘 ポーチュラカ[響いた銃声は、新たな赤を散らす。 (72) 2012/09/30(Sun) 00時頃 |
【人】 良家の末娘 ポーチュラカ 私 悪くないわよ…ね (73) 2012/09/30(Sun) 00時頃 |
【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン[開いた扉から白い煙が流れ晴れていく。 (74) 2012/09/30(Sun) 00時半頃 |
悪いのは、君さ。
[怨念は林檎に手をかけるものへと嘲う。]
【人】 捜査官 ジェフ くそつ…! (75) 2012/09/30(Sun) 00時半頃 |
【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン[新たな血の匂いが撒き散らされる。 (76) 2012/09/30(Sun) 00時半頃 |
唆した“蛇”もかな。
[嘲う、嘲う、烏の声は囀りよりも甘く。]
【人】 良家の末娘 ポーチュラカ 違う、違う違う違う違うわ!!! (77) 2012/09/30(Sun) 01時頃 |
―果実の在り処・大広間―
おいでよ、ここまで。
[木は森へ、果実は果実へ。
部屋に施された黄金の植物たちのなかに転がる、楽園の実。
その前に、その目の前に、僕は立っている。
怯える彼を残し。
歌姫を連れて。]
…――ね。
皆、愚かなものですよ。
[小さな手を果実へと伸ばす。]
大広間からなくなってなんて、なかったんだ。
すぐ傍に落ちていたのに気付かない。
目先の欲に駆られて、足元なんて見ようとしないんだから。
[そう、歌姫へと声をかけた。
一度掴んだことがあるはずの果実は、擦り抜けて掴めない。]
…………僕も含めて、ですがね。
【人】 良家の末娘 ポーチュラカ[大階段から背を向けたのはどちらが先だったか (78) 2012/09/30(Sun) 01時頃 |
[少年の行く先は、大広間。
この宴の始まりに、果実があった部屋。]
全く…この部屋を探していた人もいたでしょうに、
こんな簡単な場所に隠していたなんて…
[血眼になって屋敷内を探していた人 ― 自分も含まれるか ― を考えて、苦笑する。]
嗚呼、目の前にあるのに
触れる事すら許されないのですね…
またこの細工を見る事が出来たのは、幸運なのかしら…
[否、囚われているだけだと思っているのだけれど。]
【人】 捜査官 ジェフ[ どうでもいい。悪党が1人死のうと。 (79) 2012/09/30(Sun) 01時頃 |
【人】 捜査官 ジェフ[ステンドグラスから床に落ちる光。 (80) 2012/09/30(Sun) 01時半頃 |
【人】 良家の末娘 ポーチュラカ[先へ抜ける道があったとしても、それは扉の向こうだったか。 (81) 2012/09/30(Sun) 01時半頃 |
―過去―
[歌い手として評価されるようになって、暫く経った頃。
急に、一切の活動を行わなくなった時期があった。
行方不明になったのだ。
名前に傷が付かぬようにする為か
ひっそりと回された捜索の手にも引っ掛からなかった。
その時女は、今は顔さえ思い出せぬ好事家に監禁されていた。
金糸雀のように、籠に閉じ込められ、所有者の為だけに歌うことを強いられた。
女は歌を愛していたが、自鳴琴のように螺子を巻かれた時にだけ忠実に歌う事を強要される状態に、心をすり減らしていった。
所有者を満足させられなければ暴力を加えられた。
『歌えない』とでも言おうものなら、本当に二度と歌えなくなるぞと
水の中に頭を押し込まれたり、首を絞められたりもした。
そうして死なないために渋々歌うと、最初の内、所有者は上手く躾を出来たと言わんばかりに満足そうにしていた。]
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