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[悪戯に擦り合わせるだけだった先のキスとは違う、
もう少し深くまで繋がれるキスを交わして。
抱き締める腕はそのまま、口付けを解くと、]
…………あ。
[ふと、何かに気付いたように目を丸くして。
抱擁を緩めてクシャミの胸元へ触れる。
平らな体の線をなぞるように下腹まで指先を滑らせ、]
ミー、雄だよな……?
[同性に思いを寄せるなんて初めてだ!
…なんて今更な事にやっと気付いて少し笑った。
そして「キスの続きも、その時しようか」と
契約の時の約束にオプションをつけた。さらりと。]
…私はこの地に住まう者ではないので。
[
そんなことは決してない気がするのだ
彼の街を脅かす化物なのだから
今も尚、彼の平穏を脅かしている。
平穏なる日常を、彼から取り上げている。
充分「異質」だ。
それ以上の何を求めて、――赦されるというのだろう。]
[繋いだ片手を両手にし、酒場から流れて来る音楽に合わせ、
ゆったりとした歩調で、リードを取ろう。
その服装は動きにくくないですか、と時折窺いを立て。]
…違う、
では、何かに巻き込まれていたい?
[
平穏に断絶した空間に囚われているというのに、だ。]
……怪物に良いも慝いも無い、とは思いますが。
慝い人物では無いというのは、間違いないと思います。
[それも、祭が去れば。
そういえば、キリシマはこの地に元々住まう者。
ならばハロウィンが終わっても、
青年が滞在し続ける限り、会う機会はあるのだろう。
街を出て行く算段も、匿う匿われるという約も知らない身。]
候補が多いと巡れる数はきっと限られマスが…
多くの場所を旅行するのも、きっと楽しいと思いマス。
[彼の想定するものを、きっと僕は理解していない
だから、軽く、旅行の楽しみを語る温度で僕は答える。
彼の記憶の「ムラサキ」だって、もしかしたら、と笑って。]
ひゃあ、っ。
うん、だったらおれの名前は「ミー」だ!
[頬に触れた唇の温かさに、プルッと耳を震わせて。
グレッグがそう呼ぶのなら、その名前が一番いいと笑う。
今度のキスは、戯れるようなキスではなく、深く唇を重ね合わせ、愛情を確かめるようなキスだった。
だからなのか、頭が少しふんわりして、熱くなって、グレッグの背中を掴む指にも力が籠もった。]
……はふ、ぅ ん……?
[名残を惜しむよう唇が離れると、ほぅっと熱を帯びた吐息が漏れた。
グレッグが何かに気付いたかのように、目を丸くするのを見れば、まだ少しとろんとしたまま、不思議そうに首を傾げるのだが]
っ、ひャ……!
[不意打ちのように、胸元から下腹へ滑らされた指先に、おもわず身震いしてしまった。]
[ダンスの動きに気遣ってくれるニコラエさんに、大丈夫と答え。
ゆったりと、遠くの音色に合わせリズムを刻む。]
例えば。
もしも、僕が、恋している人に。
巻き込んでしまってすまないと謝られても。
僕は、きっと、良いですよ、と。
笑いマス。
[巻き込まれていたい。
きっとその問いは正しいと。
僕は、頷く。
メモを貼った。
は〜……ゥ。
[もうひとつ吐息を落としてから、改めて、グレッグの質問に首を縦にゆらす。]
ぅん、そう、だけど?
[けれど、それが何でそんなに驚くことなのだろうかと、6秒ほど考えて、そうか人間だったなーと、今更のようにちょっと笑い、眉を下げ]
イヤ、か……?
[などと問いかけてはみたけれど、付け足されたオプションに綺麗に消された気がした。]
いいよ勿論、グレッグなら。
[元々、人間と本契約を交わす際には必要だから、などというのは、まだ黙っておこう。]
……そうですね。
君は普段から旅をしながら仕事をされてるのですか?
それとも、単なる物見遊山?
[
確かにその通りだろうと。ニンゲンの寿命は短い。
線香花火が落ちる程度、瞬きを数回する程度の長さ。
うっかり百年寝てたら、目覚めた時には大体死んでいる。]
………巻き込まれても、いい?
[
恋というパワーがあれば、受け入れてしまえるというのか。
下にココロがあるから、支える土台がデカい?]
なら、愛は……
[育ててしまった感情は。
真ん中に収まっているから、外気に守られる。
ココロは、閉じ込められたまま。
下にココロが落ちていれば、他の存在にも触れていられる
ドナルドに委ねているのは、恋じゃない。
最早、愛情と為ってしまった。
毀そうとしても中心に或るから毀せず、彼が死んでも尚――
会えなくなっても、尚。 私から、消えてくれない]
【人】 三元道士 露蝶[眉を寄せるジェレミー>>52へ、首を振る。] (55) 2014/10/29(Wed) 00時半頃 |
君は、赦すんですね。
ココロを預けたいヒトが、どんな存在であっても。
どんな面倒事を起こしても。
[彼の答えを聞き、羨ましいと思ってしまった。
それでも悲観的に為らずに居れるのは、
彼が魅力的な存在であるということだ。
憶いは枯れねども、ドナルドの命は限りあるもの。
倖せが此処にあるのだから、それで充分ではないか
線香花火の落ちるまでの間、彼が息災ならば其れで。]
そろそろ戻りましょうか?
……少し、風がつめたくなって来ましたし。
[霊体なのだから、その感覚は薄い。
けれど、彼の「巻き込まれたい」人物が、
若しキリシマならば、帰してやらねばと思う。
―――ニンゲンの儚さなんて、100年存在すれば知れる事*]
― 薬店前へ ―
[明之進との散歩の後、薬店へと戻る。
キリシマとドナルドの会話
ドアの奥から聞こえて来る]
………。
[キリシマの見解は最もだった。
化物であるのだから、ヒトを求め愛するのは狂っている。
逆もまた然り。]
……明之進さん、先に家へ戻ると伝えてくれる?
[明之進とはドナルドも面識がありそうな。
それなら積もる話もあるかも知れないし、それに――]
[告げるだけ告げて踵を返し、男は夜の街を歩く。]
イヤじゃないよ。イヤなはずない。
[下がった眉尻に唇を押し当て微かに笑って。
今宵はひとまずもう一度キスしようと顔を寄せ。]
鐘は見つかってないけど、しちゃったな。
約束。
[そんな話をしながら、更ける夜とふたりで過ごし。
此処が魔女の家の屋根上だということも忘れて
クシャミを抱いたまま少し眠ってしまった。
それは温もりを抱いたとても幸せな微睡み。**]
[ それに、 ]
………。
[ 彼の返答を訊いてしまったら、私は。 ]
[ ―――… 永遠を求めてしまいそうで、 ]
【人】 三元道士 露蝶[真っ直ぐその顔を見ていたが、息を吐かれてしまった。 (58) 2014/10/29(Wed) 01時頃 |
メモを貼った。
[それが恐ろしい、
満足を与えてくれる体温が、声が、眼差しが。
今ひと時の時間で満足できなくなった時が、恐ろしい。
石畳を駆ける。
自分の足音しか響いていない筈なのに、大きく響いて聞こえて。
あんなに暖かかった筈の闇が、周囲を包む暗さが怖くて。
いやだ、いやだと、首を横に振った。
ドナルドの家の灯りはついたまま。
一度招かれた家になら、入れる。それに今は吸血鬼じゃないから
そんな節制など関係ないのだけれど。
玄関に座り込み、顔を覆った。 視界を隠した先もまた、昏く**]
そうか、よかっ……ゥひゃ!
[
……うん。
けど、鐘なんてなくても、おれ約束、絶対に守る。
おれずっと、グレッグの傍にいるんだ。
[何かに頼るのではなく、自分の意志で決めたのだと。
寄せられた唇に、もう一度、大好きのキスをした。]
メモを貼った。
[それから、どれくらいふたりで話をしていたろう。
グレッグの隣は、夜風も気にならないほどに温かく感じられた。]
……グレッグ……?
[やがて、緩やかな眠気が訪れる頃、グレッグもまた、微睡みをみせていた。]
おやすみ、グレッグ……。
[耳元に囁いて、軽く口付けを落としてから、寒くないようぴったりと身を寄せて。
小さな翼を目一杯広げ、ふたり包まるようにして、暫し、幸せな眠りについた。
明日になったら、シーシャのところへ行って、改めてちゃんと話さなくてはいけない。
けれど、まさか自分達が幽霊モドキになっているだなんて、この時は未だ知らなかった**]
メモを貼った。
メモを貼った。
[残念そうなキリシマの顔はあまり見たことが無い。
冗談ではなかったのかもしれぬと、意図せず尻尾はふるりと震えた
中、——頭に、?
痛くはない、……のですか。
[それは普段なら、飲み込むことに戸惑いを覚えてしまうだろう。
けれど素直に受け止め、そのこめかみを指差した先を見つめる。
痛みはあるのか無いのか、しかし続いた言葉
思い出すのはやや朧げな記憶。
彼と出会ったのはもう随分前だ。
その頃から、その様相は変わらない。
——つまりは、人とは異なる存在、なのだろう。]
ちょっと怖い気もしますけどね。
[男はそれでも、恨み言は勘弁だと笑った。]
[煙が室内にゆらと立ちのぼる
その軌跡を辿りながら、問いかけ
ニコラエと同じ緋色と、自らの黒。混ざった二つの眼差しはやがて、キリシマの相貌へと移り]
……どう、なんですかね。
[すぐに、答えは出なかった。
ただ浮かぶのは、戸惑いではなく]
確かにヴァンパイアと聞けば、お伽噺でよく知っているイメージがあります。でも、
[異物と言うのなら、キリシマはニコラエの正体を知っているのだろう。
それを、恐ろしい存在だと思っていなかったわけではない。
それでも、唇は先を紡ぎ]
俺が触れたのは、ニコラエさんという存在そのもので、
結果、人とは違った。それだけですよ。
[きっと、もう受け入れてしまったが故。
異質さを感じることはあれど、畏怖することはなにもない。
月並ですけど、と躊躇った後]
……好きになったものは、どうしようもないんです。
自分の気持ちを偽る方が、
俺は、——怖い。
[そうして、大切なものを失ってしまうほうが。]
ほら、これでも小悪党って呼ばれていた時期があったでしょう。
顔も恐いし、派手にも笑えない。
……それでも、受け入れてくれる人はいる。
[友人、教え子、このハロウィンで出会った人々。
どんな姿でも、受け入れてくれた。
それは目の前の店主も同じくではないかと、その想いは潜めることにして]
それと、同じなのではないか、と。
俺の考えですけどね。
[頭に手を当て、「説教ぽくてすみません」と再び笑った。
それは控えめでない、男本来の笑み。
キリシマの返事
ただ、キリシマの詳しい種族——納得したとは口が裂けても言えまい——や、男に生えたレッサーパンダの尻尾について「もっと格好のいい尻尾が生えたらよかったのに」とクレーマーまがいの意見を述べたりと。
雑談に興じる楽しい一時を過ごして]
[しかし、ニコラエは店に帰ってくることはなく
アケノシンから先に帰る
ありがとう、アケノシンさん。
キリシマさんも、お邪魔しました。
また来ます。
[簡単に礼を述べると、急いで薬屋を後にした。]
—— → 自宅 ——
[陽の落ちた街並を、駆け足で横切る。
壁を通り抜けることができても、やはり慣れたように通りを歩いて帰ることを選んだ。
どのみち一緒に帰るつもりだったから、店まで来てくれたらよかったのにとも考えながら。
彼がキリシマの問いを聞いていた
[——だから。
明かりが窓から漏れる自宅前、座り込む影
顔を覆うその指先が、金色の髪が、闇の中に溶けてしまいそうで]
……ニコラエ、
[名を呼びて、彼の前に膝をついた。
手を伸ばし、指先に、腕に、背にと触れていく。]
今日ほど一人で帰るのが寂しいと
思ったことはなかったよ。
[何かあったのだろうかと気にならないわけではないけれど
その想いもまた本物だから、ニコラエの存在を確かめるように触れて、ぽつと零して**]
メモを貼った。
― ドナルドの家・玄関前 ―
[時折、パーティー帰りの集団やカップルの声が届く
“明日もハロウィンならいいのに”
“来年が待ち遠しい”
“明日からまた仕事だ、嫌だなぁ”
己にとっては一度きりじゃないとしても。
彼等にとっては、「今」しか今日はない]
………違う
[自分にとっても、「今」だけ。
今日は今しかない。
いずれ醒めてしまう夢なのだ。
――何時かは畢ってしまうものなのだ。
夢は、必ず醒めるもの。
物語には、必ずエンドマークが打たれる。
……その時、笑って手を振れたらいい。
奇妙な非日常の一コマとして
ハロウィンの夢から醒めた彼の…
新たに築かれてゆく正しき日常が
どうか、実りあるものになりますようにと。
願いを篭めて、棺桶で眠るのだ]
[昼間より静かな住宅街。
雑踏と呼ぶには静かな環境に、また足音が。
祈るように両手の指を組みたいのに、
近付いてくる日常の恐ろしさに、顔を覆ったまま]
………ドナルド?
[闇の中で届いた声は、鼓膜を落ち着かせるもの。
触れる指は温かで、ゆるりと吐く息は安堵に満ちる
私という魔物を優しく隠してくれる筈の暗闇は
今は、とても恐ろしい。
緋色を隠していた手を下ろし、彼を見詰めた。]
………ドナルド。
[同じ高さで交わる視線に、掛けられた言葉に。
眉根を寄せ、ごめんなさいとちいさく謝罪を]
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