62 あの、夏の日
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[ベネットの傍へ寄ると、静かにそのシャツを捲り。]
あー、紙じゃねーから美味く描けねーなぁ。
[ぶつくさ言いながらも、脇腹辺りに不細工なクマだかウサギだかネコだか分からない、生き物らしき絵を描いて満足。]
よし、上出来!
[おそらく、シャツがはみ出ている事に気付くか、家に帰るまで分からないかもしれない。
満足そうに笑うと、そのペンはディーン[[who]]の手元へ。**]
[「バリバリの商社マン」という形容は笑って否定しつつ、ライムサワーを傾ける。続いた飲み会の誘いに目を丸くして、ヘクターに向けて思いっきり腕を伸ばした。]
え、本当……!?
わーい! ヘクター、大好きだー!!
[席が遠いのでヘクターまで腕は届かず、代わりにユリシーズ[[who]]に抱きついてみたり。
わくわく、といった表情で携帯を取り出して、連絡先を交換しつつ]
ええと、今回は2週間ぐらいかなあ……。
……ん?
[頭を掻くヘクターとケイトをちらちら、交互に見て。
んー? と、首を傾げる。]
[ユリシーズに抱きついて、ついでに思いっきり目玉を書いたりした後。
メアリーに近寄ってこっそり耳打ち。]
ねぇ、メアリー。
もしかして、ケイトとヘクターって何かあったの?
[もしかして自分が帰国した後に何かあったのかもしれない、と、話題を振っておいて心配になっていたのであった。
そんなこんなしているうちにヘクターの悪巧み声がかかって]
あ、はーい!
[にっこり笑って応えつつ、犯人役を押し付けるにはまだ落書きが足りないなあ……と、周囲を見渡す。]
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―2階― 水よりいのちだいじに、な…… [誰かが言ってた作戦を呟きつつ、内心ではほんとに蛇口か?ほんとに蛇口か?ほんとのほんとのほんとに蛇口か?とびくびくしまくりつつで部屋の前に。] 暗くなくても見せねーよ。 [ヒャダルコは窓に集中している。 こちらは極力見ないように、というか絶対見ないように、寧ろ死んでも見ないようにと必死で目を逸ら] ――っ、ぎ [そうとしたけど、何かに気づいたような声>>5に、そっちにいっちゃう照準アイ。]
(20) 2011/08/31(Wed) 14時頃
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[なんかある。ちょーなんかある。 しかしヒャダルコが平然としてる手前、 最初の一文字でなんとか喉のスイッチを切った。] …………っげほ、う、ぁー、そーだ、な。 [ゆえに、振り返られて無意味に噎せた。 声は掠れてるし頷く動作もぎこちない。 ヒャダルコには疑問を持たれなかっただろうか。] いや、っつーか、部屋ここだし。 俺もう寝てい―― [良いわけなかった。 ほとんど引きずられるように3階にお招きされていきました。]
(21) 2011/08/31(Wed) 14時頃
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―3階― [到着するや否や、どこからともなく聞こえてくるすすり泣き。] い……や、あいつじゃねーの…… マリアじゃなくて……なんだったか、あー…… [適当に誤魔化して思い込もうとしたものの、名前が出てこない。談話室を出る前、珍しく同期以外の誰かの名を口に出した>>4:56覚えはあるのに。 なんにせよそもそもここは3階なのだから、そんな一縷の希望もありえないない木っ端ミジンコズタズタちゅどんなのである。] っつか、これがテツの声だったら別の意味でこえーよ……
(22) 2011/08/31(Wed) 14時頃
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[ちりーん。] ぎゃっ [びたーん。] ひぃ [こういうときに限って、奇跡的な引っ掛かり具合を華麗に見せつけてしまったのはいったいどういうことか。ホームランバーの当たりだって当たったことないのに。] …………嗅ぐか? おらー [びよーーんとぶら下がるコンニャクをヒャダルコの方にぶん投げるも、勢いは全然ない。 もうやだ本気で帰りたい。ほぼ涙目なの見えてないといい。]
(23) 2011/08/31(Wed) 14時頃
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[やがて勝手に開くドアと不気味すぎる日本人形にガチ硬直。] て、テツの奴、どんだけ用意周と―― [そしてばーんと大きく開くドア。]
(24) 2011/08/31(Wed) 14時頃
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………… ………… ………… [本当に怖いと、悲鳴も出な――
(25) 2011/08/31(Wed) 14時頃
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[ばたーん、と卒倒。 首吊り、血まみれ、貞子の悲鳴の相乗効果。 脳みそが完全に働くのを拒否しました。**]
(26) 2011/08/31(Wed) 14時頃
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[目に入ったのは、壁に背中を預けて眠っているマリアの姿]
マリア様、だね。
[くすっと笑って、その手を取って。
やわらかい手に、落描きはじめたのはfleur de lis。]
Ave Maria♪
gratia plena♪ Dominus tecum♪
benedicta tu in mulieribus♪
[その鼻歌は相も変わらず調子っぱずれだけれども。
描き終えれば、そのペンはしっかりテッド[[who]]の手に握らせるつもりで。**]
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(ユリシーと、ヨーランダか。 ヨーランダの悲鳴とかきいてみてぇな。)
[記憶は何時の間にか立ち上がり、遠くに消えて。 パーンと開かれる扉の先にいる2人を確認する。]
ぁ…あWあ〜、た、たすげ……。
[唸り声をあげながら、微かに手を伸ばす…が、 直後、想定外の悲鳴と、警察という叫び声。 ある種成功しているが、肝試しという意味では失敗だ。]
ま、待て、ヨーランダ!生きてる!生きてるから!!
[声をあげて立ち上がり、駆け寄った。 ちなみに、ユリシーは気絶しているようで]
いや、こっちは成功だけど……。 じゃないや、ヨーランダ、俺は無事だからさ。な?
(27) 2011/08/31(Wed) 14時頃
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[にっと笑って見せて、頭を二度ほどトントンと…。]
でも、死んでると思って警察ーって呼ぶとは思わなかったや。 開かずの間の怪談は聞かなかったのか?
[聞いていると確認できれば、演技力不足かっと、うな垂れて。]
とりあえず、次が来る前にユリシーを片付けないと…。 ヨーランダ、手伝って!
[そう言って、開かずの間のベッドの上に放って、布団をかけて隠した。**]
(28) 2011/08/31(Wed) 14時頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2011/08/31(Wed) 14時半頃
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―1階・廊下―
タッタ タララ タララ タララァ…… タッタ タララ タララ タララァ……
[暗い廊下を、周囲をきょろきょろ見渡しながら、すり足気味に進んでいく。 口にするのは、世にも「奇」妙なテーマソング。 この頃は、テレビの特番でタモさんから、「次は、あなたかもしれない」なんて言われるたびに、背筋をゾクゾクさせていたけれど。 じりじり迫る不安や恐怖かられてしまうと、ついこの歌を口ずさんでしまう。 10年前、ディーンと一緒に寮内を巡っていた時もそう。 何か恐ろしいことに出会ってもなお、「ほら、自分の番が回ってきただけ」なんて、冗談めかして思えるように]
ターンタラーン……ターンタラ……
…………ベネット。ディーン。
[いつの間にか、早足になってしまっていたのかもしれない。 先に見える2人の少年>>1>>3に、ほっと安堵をして、近づいていく]
(29) 2011/08/31(Wed) 14時半頃
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……そう。ホリーが。
[リタイアの旨を知らされても、そう驚きはしなかった。 「手加減>>4:106するんじゃなかったの?」なんて、軽口くらいもたたけるくらい。 ……ベネットと一緒に廻っていたはずの彼女の顔も、もう、ありありと思い出せる。 誰かいたような、なんて、不確かな思いには、至らない]
ディーン。ヤニクは?
[この時も、そう。答えが返ってこなくても、なんとなく、察することはできたと思う。 子猫の事情>>4:93は、きっと後から知ったこと。 けれど、その時にはもう、狭い視界の中で勝手に築いた固定観念に従い、間違った方向へと歩みを進め始めていた>>4:87。 受験勉強のみに焦点を絞って、全てを捧げて。 迷う必要のない手近な目標だけを、見据えていたはず、だった。 距離を置いていく彼には目をつぶって。 いつか、再会の時>>0:110が訪れるかどうかなんてことさえも、一切思考を止めたまま]
(30) 2011/08/31(Wed) 14時半頃
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[3人でいくことには、一も二もなく同意した。 ディーンの並び順に、なんとなく思うことはあったけど、うまく言葉にできないまま、素直に従うことにした。 やった。星に挟まれた。 上から悲鳴とも怒声ともつかない声>>4:122>>8が、聞こえてくる]
ほんっと、ヨーラは動じないわね。 でも……。
[一瞬身を強張らせたものの、声の主を察してしまい、浮かんでくるのは照れ隠しも踏まえた苦笑]
楽しそうじゃない? ヨーラも、ユリも。 さすがはト……トラパー? そうだよね。ヨーラも。 ……ユリも、こうゆうところ、あったんだったよね。
(31) 2011/08/31(Wed) 14時半頃
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[一気に3階へ、の提案>>15には、軽く、驚きの表情を浮かべてしまった。 それは確か――――「なかった」、はずのこと。 あの時は、在庫一掃、というか、残り物?的に引っかかったトラップに涙目になりながら、ディーンと2人で後片付けしながら>>4:40、大分遅れて3階に向かった気がするから。 そもそも、3人で一緒に行くこと自体が、本当は反則なはずではあるけれど]
いい……の? だって――――!?
[突如湧き上がる悲鳴>>12。聞こえてしまった、「テツ」「死」まじで? しかも、どう考えても誰かが倒れる重たい音>>26まで響いてくる。 いったい現場でなにが起きているのか。くっ、都合よく抜け落ちているな自分の記憶。 ひどく、泣いた覚えはある。なかなか泣きやめなかったような気がする。 なんで――――? 確か、3階までのぼっていって。そこで、変わり果てたたテツと――――]
……行く>>15。 急ごう。ベネット。
[いやいやいやいやそれはない。今生の別れとか、きっとない。 ただ胸によぎる高鳴りを抑えきれず、肉体が恐怖を凌駕した瞬間。 前にいるなら、ベネットの背を押すように、急ごう、とせかしたはずだ]
(32) 2011/08/31(Wed) 15時頃
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[ここで終わりだとか、そんなことあるはずない。 あるはず、なかったよね?
テツ。
それと――――キャプテン]
(33) 2011/08/31(Wed) 15時頃
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―開かずの間―
い、生きて、るー?
[ぼろぼろと泣きながら、駆け寄ってきたテツ>>27の顔を見上げる]
よ、よかっ、よかったぁぁぁ! 真っ暗なのもー、怖い話もー、怖くないけどー。 み、みんなとー、会えなくなったりー、し、死んじゃったりするのはー、こ、こわ……。 うわーん!!
[その続きは言葉にならない。安堵のあまりぺったり床に座り込んでひとしきり泣いて。 怪談は聞かなかったのか?と尋ねられる>>28と、ううん、と首を振った]
き、聞きましたけどー。 人が死んでたらまず警察だと思ってー……。
[テツの演技不足という問題ではなく、ひたすらにヨーラの感覚がずれていた]
(34) 2011/08/31(Wed) 15時半頃
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―3階への道すがら―
[気の焦る中、ディーンの語り>>16>>17が、ぽつんぽつん、耳を打つ。 聞こえてくるのは、背後から? そうだとしたら、話者の姿が見えないまま声だけ伝えられる物語が、暗がりのオンボロ寮そのものが、語りかけているような感覚に陥ってしまったかもしれない。
かつて、を夢見続けようと望んだ存在。
大切なものを守り通したくて、大切なかけらそのものを、自らの手で取り払っていった誰か。
雨音の中で語る声の主が、真っ暗の中で問いかけてくる>>18>>19。 求められているのは、最後の一人になった孤独な存在の、行末。そのこたえ]
どうなるか、細かいところはよく分らないけど……。 そうだとしたら、バッドエンドになるしか、思いつかないな。
[こたえる自分の声は、どんな色を帯びていたのだろうか。 ただ、誰もいない、一人ぼっちのまま終わってしまう物語>>4:93>>7の中に、光を見出すことはできなくて]
(35) 2011/08/31(Wed) 15時半頃
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[「分らない」>>19物語の結末を、こんな風に告げてしまったら。 声の主は、なにを思い、どう感じたことだろうか。 仮に反応があったとしても、それきり声少なくなってしまった以上、多くを察することはできなかっただろうけれど]
でも。
[続けて口にした言葉は、単なる希望的観測。 あらすじを違えてしまう、きっと掟破りな補足]
たぶん、まだ最後の一人じゃ、なかったんだと思うよ。 だってそのお話……こうして誰かから、語り継がれているんだから。
[結末が「分らない」人の口から、それが語られ伝わっていったのだとしたら。 尻切れの怪談に本気の突っ込みを入れてしまったような気がして、可愛げないなと思ったけれど。 きっと、語り手が向いてる相手>>3:149だから、感情移入してしまったんだ。 つい、身近に感じてしまって。 ……だったらいいな、なんて苦笑した]
(36) 2011/08/31(Wed) 15時半頃
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[そう言えば、とふと思う。 さっき、ディーンから並び順を提案されたとき>>13、ちょっと感じてしまたこと>>31を思い出した。 ベネットが先頭で、自分が次で、一番最後がディーンの縦列。 まるで、ロールプレイングゲームみたいだな、って確か感じたんだった。 先頭は勇者で。次は戦士で。
一番最後についてくるのは、きっと魔法使い、なんだろう。 近づく3階を見上げながら、そう思った]
(37) 2011/08/31(Wed) 15時半頃
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[すんすんと泣いていると、背後でばたーん!と卒倒する音>>26 んんー?と振り返って……]
ゆゆゆ、ユリシーズ先輩が死んじゃったー!? しょ、ショック死ー!? やだああああ!先輩しっかりしてくださいー!!
[大慌てで首根っこをつかんでがっくんがっくん揺さぶった。 気絶ではなくショック死という発想になるあたり、まだテツの与えたショックから立ち直りきっておらず、錯乱しているらしい]
……えー?気絶ー? …………ほんと、だー。
[テツに気絶したユリシーズを運ぶのを手伝うように促されると、生きていることに安心したのか、いつになくおとなしく従順にこくこくと頷いて。 ユリシーズをベッドに安置した後は、後発組の様子を伺うべく物陰に隠れた]
(38) 2011/08/31(Wed) 15時半頃
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次に来るのはー、ベネット先輩とー……。 ……あれ、誰だっけー……?
[思い出せないことに首を傾げながら、来ればわかるか、と納得して経過を見守ることにする]
私と違って可愛い子で良かったってー、言ってたよねー。
[呟きながら、思わず顔をしかめてしまったのは、ユリシーズに投げつけられたこんにゃく>>23の所為で、自分の顔がちょっぴり生臭くなってしまっているからに違いない**]
(39) 2011/08/31(Wed) 16時頃
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ヨーランダは、マリアンヌ先輩とディーン組は今どのあたりかな……?**
2011/08/31(Wed) 16時頃
へへ、もう照れるじゃないですか。
[ヤニクの声に、両手を頬にあてはにかむ。照れごまかそうと浅漬けの器を並べなおしながら]
大丈夫です。
みんなで食べれば怖くない!
[そう言いながらも、やはり彼の兜が気になってしまい目で追う。アンバランスに小さなそれが可笑しくて、可笑しくて。]
……黄門様、良くお似合いです。
[夢の中でそうなっていたように、大人になったスケさんはヤニクの髪の上に載る兜を指差した。]
[ホリーとヘクターの語る夢の話し。それをぼんやりと聞きながら、手元にあった唐揚げを食べる。
覚めないで居ても、と聞くと黙って目を伏せた。
サインペンのやり取りがあったことも気づかずに、その瞳は未だ眠る面々を一人一人映していき]
…………。
[――最後は、隣で眠ったままのディーンをじっと眺める。
無意識にその肩に触れようとして、不意に近くで聞こえたヤニクの声に我に返って振り返った。]
っ……。
あ、いや。何かあった……というか。
ついさっきのことなんですけど。
[跳ねる動悸を沈めつつ、どう伝えたものかとしばしの思案。彼が眠っている間に交わされた、ケイトとヘクターのやり取りを思い返しては小さく唸る。]
うん、でも悪いこととか喧嘩とか、そんなんじゃないです。
どっちかというと……甘酸っぱい?感じの何かが。
[うまく言えないが、雰囲気だけでも伝わっただろうか。険悪でないことだけは知っていてほしくて]
[ヤニクに内緒話を伝えた後に、再び飲み物を頼もうかと手を伸ばしたとき、ようやくユリシーズの異変に気がつく。]
……ひ、ひどい……
[込み上げる笑いを殺そうとしても、身体は小刻みにぷるぷると震えてしまう。ベネットの脇腹によくわからない生物が出来上がるのを、更にぷるぷるしながら見つめていたが]
そうだ!
[出かける前に何故か鞄に入っていた、大振りの星がついたクリップ型の髪留めを取り出す。
歪な目玉を描かれているユリシーズの前髪を、それで豪快に挟んでねじり上げた。]
くふ、ユリシー先輩可愛い!
[メイク担当とスタイリストの奇跡のコラボレーションである。]
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―3階に到着し―
[階段をのぼりきった。1階2階をスルーしてしまった、ショートカット。 せっかく仕込んでくれたユリシーズやベネットには悪いけど……当人の一人から誘ってもらえたのだから、ここではこれも、アリなんだろう。 おかげさまで、そこまで怖い思いをしなくてすんだし。うん]
……ねぇ、何か、聞こえない?
[暗がりの奥から漏れ出す泣き声>>3:154>>9>>22。 聞き馴染んで声なら、まだ心配して歩みを進めることができたかもしれない。 けれど、聞いたことのない声・第三者の存在に思わず足がすくんでしまった。 こんなの、あったっけ? と記憶を探りかけて、あったっけって、なんだっけ? と再び記憶が錯綜する。 開かずの間までは、もう少し。 一人で脅かし役に回っていて、ベネットが3階直通を提案していたのだから。 そこにきっと、テツがいるのに、ほんのわずかな時間、動きが止まる]
(40) 2011/08/31(Wed) 17時頃
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[ぎゅっと掴んでしまったのは、ベネットの服だっただろうか 3年といったら、長い付き合いだ。 別に気兼ねする必要なんかないはずだけど、無意識に触れた先が、人気に違わず気さくな好青年であることに気づくと、多少の気まずさくらいは感じてしまう。 この言葉が出てしまったのは、そんな気持ちを取り消そうとする、誤魔化しの気持ちも込められていたのかもしれない]
……待って、こ、ここ。私、先にいこっか? だってほら……一応、女だし。 テツもやりがいあるんじゃないかな、なんて。あは、は?
[手加減してくれる>>3:100>>3:167、なんて甘さも後押ししていたのかもしれないけれど。 さっきの気の急いた記憶>>32も相まって、こんな提案を口にしていた。 退部して以来、テツとはあまり顔を合わせていなかったのに、そんな思いまで頭が回らないままに]
(41) 2011/08/31(Wed) 17時頃
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