123 霓虹鬼故事
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あー、悪い。
[>>48>>49露蝶は自分がいる事に気付いていなかったようだし。それには片手を上げて正直に謝って。
>>53目を瞬かせた彼女が何かを思い出しているようだと気付けば、自分のした話が何かの琴線に触れたのだろうか、と。
けれど彼女の前にある机の上に置かれたガラス製の小皿に気付けば僅かに目を瞬かせる。]
ん。…何って言ったっけ、それ。 ガキん時に実験で使った覚えがある。 …しゃ、何とか?
[その小皿の名前は本当に知らなかったが、興味は示していた。 もしかしたら、彼女は何か知っているかもしれない、と。 何か言いかけて口を閉ざす露蝶。 続く沈黙には、怪訝そうに緩く首を傾げながら]
―どうかした、か?
(57) 2013/05/24(Fri) 22時半頃
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[ち ち ち と音がする。
それにようやく気が付いて、 振り払い飛び退く。]
(58) 2013/05/24(Fri) 22時半頃
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―ぐ、ぅぅっ。
[振り払われて、どさりと床に落ちた。 苦しさから開放されて、息を吸い込んで―むせた。]
ぷ、ぷちぃ―って、いくんじゃないの? は、早くしないと―出来なくなるわよ。
[鬼を見上げて、薄笑った。]
(59) 2013/05/24(Fri) 22時半頃
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――すくなくとも、それが手がかりの一つにはなるだろう。
[ほんとうに鬼じゃないのかどうかは、きっと直にわかるだろうとも思う。 髪の毛といわれて、先ほど抜けた感覚に噫と頷き]
そうか、なら、調べてきたらいい。
[階下へと向かう露蝶を見送り。
それからしばらくの間、一人で客室にいた]
[どれだけ時間がたったか、とりあえずまた歩き出し。 階下へと向かって――**]
(60) 2013/05/24(Fri) 23時頃
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宝飾交易 黍炉は、メモを貼った。
2013/05/24(Fri) 23時頃
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― 地下研究室 ―
[黒宵に謝られた時は、もう、と溜息を吐いて、 強張る面持ちのまま、嗜めるような色も瞳には滲ませて、 けれどそれ以上、文句やらを口にすることも無かった。
それから、彼>>57の目が、机上の皿に向いていると気づく。 此処に出してしまったものに、彼の意識が向くのも自然だろう。]
シャーレ、よ。シャーレ。 ……あたしは、学校で使ってた覚え、あんまりないんだけれど、ね。
[他愛なく、そんなことも零してしまいつつ――。 首を傾げて問う彼に対し、もう下手に誤魔化せないと覚り、 幾許かの間を置いて、意を決した。]
(61) 2013/05/24(Fri) 23時頃
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ちょっと、見てて。
[懐から財布を。その中から更に、液剤の包みの一つを。 封を切り、二つのシャーレにそれぞれ広げた中身は、 とろりとした透明な液体。 それから再び財布の中を見、取り出したものは、 異邦の人を思わせる、一本の淡色の髪。
その髪を、片方のシャーレの液体の中に、 無言で、はらりと落とし込む。]
…………あぁ、
[洩れた声は、心の何処かで、やはり。 彼が「鬼」でなければ、と期待していた所為だろう。 淡色の髪の周りの液体は、鮮やかな虹色に染まる。 それはまるで、華やかなネオンサインの光のよう――。]
(62) 2013/05/24(Fri) 23時頃
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[もう一人の黒い髪を落とし込む前に。 露蝶は顔を上げ、黒宵の瞳を覗き込むように、見詰めた。]
今まで黙ってて、ごめん、ね。 これが、あたしの掴んだもの。
―――…「鬼」を見つけるための薬、よ。
[強張った顔のまま、固唾を呑む。 もし、此処で黒宵の手が、伸びてくるならば。 その時は――殺るしかない、と、心に決めて。]
(63) 2013/05/24(Fri) 23時頃
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― 地下・研究室 ―
あぁ、それ。 俺もそんなにやってねぇよ。見て思い出しただけで。
[>>61彼女の言葉で、納得したように手をポンと打つ。 一応、祖母の教育方針でそれなりの学校には通わされていたのだった。―その未来が今なのだが。]
…?
[>>62意を決したような気配。 財布の中から出したのが何かの液体と髪の毛だと分かれば、僅かに目を瞬かせながらもじっと彼女の手つきを見つめ。 薬剤が入ったシャーレの中に入れられた淡い色の髪。 その液体が虹色の光を放てば、驚いたように目を瞬かせ。]
…っ、何だこれ…。 光ったら、何かあんのか?
(64) 2013/05/24(Fri) 23時頃
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[>>63聞いた直後に瞳を見つめられて告げられた言葉。]
―…これ、明夜の髪? 明夜が鬼って事…?
[―人と鬼とを見分ける鑑定方法。 結果は分かっていたが、実際にそれを目にすれば声が上ずる。 これでもし自分が調べられたなら。 ―冷や汗が背中を伝う。
ナイフはポケットの中にある、が。 すぐに手を出すのはあからさま過ぎないか。]
(65) 2013/05/24(Fri) 23時半頃
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[チ チ チ チ。
カウントダウンの間に、携帯端末を胸元から取り出す。 青い点滅が、赤い点滅に変わっていた]
な、なんだ…口、だけ……。
[カウントダウンは止まらない。 だが、鬼を巻き込めずに死ぬのなんて―。
薄笑いのまま立ち上がって、]
――っ!
[端末を明夜に向かって投げつけ、その隙に逃げようと**]
(66) 2013/05/24(Fri) 23時半頃
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―打ち明けてくれて、ありがとう、な。
[あぁ、果たしてちゃんと笑えているだろうか。 ともかく顔には笑みを浮かべて…左手で露蝶を突き飛ばす。 右手はポケットに入れているナイフを引き抜き。
―彼女の隙を上手く付けたなら、肩を床に押さえこんで彼女の心臓に右手に握ったナイフを突き立てようとした。]
(67) 2013/05/24(Fri) 23時半頃
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[この男、自分よりもいい学校に行ってた?という一瞬の思考。 俺もという返答>>64を聞いて、それも漠然と立ち消えた。 繁華街の裏通りで、そしてこんな場所で出くわした彼が、 実はいいところのお坊ちゃんだったとか、 そんなことには未だ、気づいてはいなくて――。
そして「光った」ことの意味を黒宵に打ち明けた>>63後。 彼>>65の訪ねに、頷くでもなく、是を返した。]
そう、よ。 あいつが。明夜が、「鬼」ってことよ――。
[背に伝う冷や汗まで見えていた訳では無い、が。 もし――を思い、警戒はしていた。]
(68) 2013/05/25(Sat) 00時頃
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[その警戒が一瞬緩んだのは。 感謝の言葉と、その笑みが見えた時>>67。 ぎこちなくも見えた筈だったのに――油断した。]
っ、あ ―――――!!
[突き飛ばしてきた左手を咄嗟に払うことができず、 その場に尻餅をついて床に伏す。 痛みを堪えて、ズボンのポケットからナイフを抜いた時、 それがまた一瞬の隙となり、黒宵に組み敷かれてしまう。]
(69) 2013/05/25(Sat) 00時頃
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[ついてきて、と素直に黍炉>>60に言わなかったことを後悔する。 「鬼」の力が鬼の如きなら、一対一では、ただでは敵いはすまい。 たとえこの身が、男であったとしても、だ。
けれどまさか、力の一部しか持てない服用者も居るのだとは、 露蝶はこの時、気づいては居なかったから――。]
―――――…、
[ナイフを突き立てる態勢の黒宵を見上げ、睨みながら、 彼の首目がけて、刃を堅く握りしめた己の腕を振り上げた。 それは一切の加減無く、渾身の力を籠めたもの。]
(70) 2013/05/25(Sat) 00時頃
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[――この男も、もしかしたらトレイルの「声」を 聞いているかもしれないのに。 それを問う余裕もない程に、女は、生き延びようと力を振るう。]
(71) 2013/05/25(Sat) 00時頃
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ぐぁ…っ!
[首に向かって振り上げられた刃。 気付いて上体を捩じって逃れようとしたが、渾身の力の籠ったそれは肩に突き刺さる。
走った痛みを歯を食いしばって堪え、ナイフを握り直して自分も彼女にナイフを突き立てる。
怯んだ所為で僅かにずれるか。 ―それとも。]
(72) 2013/05/25(Sat) 00時頃
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