人狼議事


189 とある結社の手記:8

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 ―集会所 外―

[ふらふらと、霧のような幽霊が集会所へ向けて歩いている]

[歩く途中の茂みの中から、一匹の兎が顔を出した。
鼻を引くつかせてこっちを見ているようにも思えた。
その姿を、幽霊が見る事は無い。視線はずっと地へと向いている]

[僅かに頭を上げると、見覚えのある人参頭が、
背伸びをして窓から中を伺ってるのが見えた]


……。
何してるの。

[声をかけた後で気付く。この子に声は聞こえるんだろうか。
…そういえば、朝。集会場の中に
この子の姿は無かった気もした]


―集会所 外―

 …………!

[何か聞こえた気がして、背伸びしたまま振り返った。
暫しの瞬き、そして口を開いた。]

 …………おばけ………?

[首を傾げた。
目の前にいる人は、あの日――――――。]

 ………………。

[背伸びはやめないまま、相手を見た。]


 ―集会所 外―

[どうやら、姿も見えているようだ。
彼女の言葉に伏目を一つ瞬かせた。]

[…昨日会った死んだ狼も、自分の姿も見えていた。
…ならばこの子もそうなのだろうか。朝姿が見えなかった理由が分かった気がした]

…………………………………ああ…
うん。そう。 おばけらしい。

[なんだかまぬけな響きなものになったのだな、と俯いて袖でゆるゆると口を覆った。僅かにくつ、と笑う。
自分の境遇を他人事のように認め、小さく頷く]

………きみも、おばけじゃないの?

[それから、窓の内側をちらりとだけ見る。背伸びをしている足とを見比べて]

………中に入りたいなら、入ればいいよ。
きっと、誰も怒らない。


―集会所 外―

 …………おばけ…?

[自分もおばけと言われて首を傾げる。
暫く考えて、初めて気付いた。]

 ………………!!

[何だかすごく驚いていた。]

 ……うん………しょぶん……された…から…。
 ……おばけ……だね……。

[困ったように笑う。]



 ……なにも……できない…から…
 …はいっても…なにも…

[怒られないんだ。
もう――――誰にも怒られない。


それは、とても寂しいことだと気付いた。]


 ―集会所 外―

[すごく驚いている様子に首を傾げながら。
困ったように笑う様を一瞥し、ゆるゆると視線を地へと戻す]

……………………………、 さみしい?

[ぽつりと。静かに尋ねた]

[何もできない、という言葉には、
幽霊は頷くことも頭を振ることも無く]


………………………何もできないけど。
最後まで。 そばで見てはあげられる。

[その言葉を宛てたのは、目の前の彼女だったのか。
…それとも自分に宛てたものだったのか。
幽霊は静かに静かに、言葉を零した]


―集会所 外―

 …………………。

[背伸びをやめて、視線を男から逸らす。
きっと、寂しいのだと思うけれど。
それを肯定したとしても、ただ空しくて。]

 ………………。
 ……そばで…………かぁ……

 ………それは…わたしより………

[突然、ラルフの腕をとって引っ張った。
おばけになったんだから、壁なんかも余裕できっとすり抜けられる、と壁へ突進する。]



 ………やったー。
 …はいれたよー……?

[ラルフを道連れに集会所の中にお邪魔する。]

 ……………。
 ……おにーさん……も…さみしい?

[掴んでいた手をはなし、首を傾げる。
広間の中を見渡して、また困ったように笑みを浮かべた。



きっと、これを見届けたら――――。
この世界に本当にさよならするんだろう、と。

そんな風に悟った。]


 ―集会所 外―

……?

[紡がれた言葉の先に、首を傾げていると突然腕を掴まれた。
俯いていた幽霊が、驚いたように引っ張られた腕を見る]

……っ ちょ、

[振り払う前に壁が目の前に迫る。条件反射で目を瞑った。
「はいれたよ」との声に、再び目を開けた先は、数日で見慣れた集会所の中だ。
少し罰が悪そうに、僅かに顔を顰めてキャロライトを一瞥した後辺りを見回す。困ったように笑う顔が視界の端に入った。]


[さみしい、と問われて、伏し目を一度瞬かせた]

………………………………、どうかな…

[死の直前の幸福感と。僅かな落胆と諦観。
触れられなかった、ホリーの髪を思い出す]

[しばらく黙った後、幽霊は袖で口を押えて。
小さく小さく困ったような忍び笑いを零した]

……………………、 そうかも しれない。 
 


メモを貼った。


―集会所 広間―

 ………………。

[もうすぐ、今日の投票を終えて。
また、怯える夜を皆で過ごすのだろうか。

やはり、この場所は。
人がたくさんいるのに、心が孤独で。]

 ………………。
 …きこえなくても……
 …みえなくても……

 そばに……いられる……
 …おねーちゃんがんばれー……っておうえんもできる

[痛々しいスージーをそんな風に指さしながら呟く。
小さな頃、羊毛を取りに来た彼女の少し遊んだことを思い出した。
随分変わったけれど、今になって思い出した。]



 ………わたしたちしんだけど。
 ……ゆめはみられる…みたいだよ…?

[ラルフに向かってそう呟いた後。
広間の様子を満足そうに見て。]

 …………だから……
 おにーさんが、うそつきでもなんでも

 …………わらってほしいな、って。
 ……なんていうんだっけ……?

 えっと…おしつけ…?がましい…?

[そう笑みを浮かべれば、そのまま姿を消した。**]


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