17 吸血鬼の城
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──────ッ!!!
[胸元から抜き放つのは、古びたペン。 遠く古き、思い出の形見が狙いも定めず振り下ろされたのです。]
(134) 2010/06/24(Thu) 16時半頃
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………、……
[は──…と、吸い込む息は薔薇の馨。 甘い香りに包まれたなら、絡む茨も慈悲の腕。 ぴちゃりと響く小さな音も、或いは天の調べのよう。]
[──けれど、それはまやかし。]
(137) 2010/06/24(Thu) 17時頃
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[出鱈目に振り下ろしたペンの先は、白薔薇の花弁を掠めたようでした。
はらりと露が飛び、飴色の髪が薄闇に舞う。 柔らかな天の青が───冷える。]
…っ…、
[腕を解かれ、よろめくように座り込みます。 白薔薇の背後の出口は、狭い部屋の出口が、
───あんなにも遠い。]
慈悲…?
[首筋に手を当て、白薔薇の青年を見上げます。 ああ、とろりと色を帯びた姿のなんと魅惑的なこと…! とくりと鼓動が跳ねたのは、恐怖だけではなかったのです。]
(138) 2010/06/24(Thu) 17時頃
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/*
ちらりと覗いたら、上が素敵な事になっておりますわね。
どきどきしながら見てしまいますわ。
>ヘクター様
確か、最初に「葬列の娘」と呼ばれたのは城主様で、「毒華」はサイラス様ではなかったでしょうか、と、どこかの問いにお返事しつつ。
なにぶんただの記憶なので、間違っていたらごめんなさい。
[どこかに向かって頭を下げた]
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[優しげな眼差しに濁りはなくて、告げられる言葉に惑います。 首筋から流れ出る血は、白い手を赤く染めて同じ色のドレスに染渡り
───砂時計の零れ落ちるように、終焉の刻を刻むのです。]
………、……。
[けれど。今、気にかかるのは──、]
(141) 2010/06/24(Thu) 17時半頃
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……、それで…
それで、あなたたちは……、しあわせ、なの…?
[いつかの時と、同じ問い。]
(142) 2010/06/24(Thu) 17時半頃
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[白き、死神の手が優美に優しく差し出されます。 滲む視界でそれを認めて、──くらり。と、眩む身体を書棚に預けました。
徐々に、大きく荒くなる息。 どくり、どくり、どくり───
鼓動の音だけが、やけに大きく響いています。]
終焉なんて──…、
……マリーねえさま。
[天上の青を見つめるはしばみの瞳に、最早睨みつける色はなく、ただ涙が静かに零れます。こたえのない魔性の白薔薇を見上げて───ふと、細い腕を差し伸べました。]
(143) 2010/06/24(Thu) 17時半頃
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…、…いつかの言葉を覚えてらっしゃる? わたくしは、言いましたわ。
──選ぶことは自由である、と。
……。 …あなたが、マリーねえさまの傍に居て下さるなら…、
この血…、差し上げますの。 もう、残り少ないです、けれども──…。
[そうして、ほのりと微笑んだのです。]
…わたくしの血では、お嫌…?
(145) 2010/06/24(Thu) 17時半頃
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───…っ…
[差し伸べた手に手が重なります。 赤い花の中に白き薔薇の使いを受け入れ、目を瞑ると再びつ──と、透明な雫が頬を濡らすのでした。]
…分かりませんわ。
[悲しいの。切ないのか。悔しいのか。
───憐れなのか、それとも。 快楽の涙であるのか。]
[残酷な、死の手に甘く導かれて。]
(148) 2010/06/24(Thu) 18時頃
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────…。
[はしばみ色の瞳に浮かぶのは、夢見るひかり。 遠く遠く──薔薇の香りは、遠き日の思い出をも運ぶのです。]
[───幸せな日々の、遠い幻想───]
(149) 2010/06/24(Thu) 18時頃
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[白い肌が、死を前にして仄かに色付く。 白薔薇から施される、それは───残酷な慈悲。]
……、…
[だって、と言いかけた言葉は声にはならずに宙に溶けて。 淡く、その意識もまた遠のくのです。]
(150) 2010/06/24(Thu) 18時頃
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───…
(151) 2010/06/24(Thu) 18時頃
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[最後に遺したのは、懐かしき面影へと向けた、儚き*祈り*]
(152) 2010/06/24(Thu) 18時頃
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花売り メアリーは、奏者 セシルの傍らに転がったのは、今や記憶を失った古きペンだけ**
2010/06/24(Thu) 18時頃
花売り メアリーは、靴磨き トニーに話の続きを促した。
2010/06/24(Thu) 18時頃
[ふ……と、
灰色の空から漂い落ちる、薔薇の香気に顔をあげて。]
――…… …
[手折られた、一輪の花のため。
つ …―― と涙を零す。]
あなたさまは、どうか、
主の御手によって、安らかに天へと召されますよう――
[ちいさく祈るその言葉も今はむなしく。
はらり、ひらり。
真紅の花びらが、灰色の世界の中
鮮やかに舞い落ちるのが見えた気がした ――]
/*
お疲れさまでした、メアリー様。
素敵でした……(エアぎゅぅ)
サイラス様も、お疲れさまです。(ぎゅうぎゅう
急に皆様のメモが増えたという事は、
皆様、そっと見守っていらしたのですね。
[ふと、目覚めて、
そして、どこがどこなのか、考える。ぼんやりと。]
――……
[ただ、最初に思ったのは、嗅ぎ慣れてしまった匂い。
そこは、白薔薇の垣根。
頭を振って起き上がる。
丁寧に整えられた服、撫で付けられた髪。]
――……
[それは、薬師としての姿ではなく、
魔族としての姿のまま…………]
/*
マーゴおつかれ。
そして、地上に対しては、やっぱ白薔薇に感謝します。何だか超丁寧に弔ってもらってるし。
まぁ、白薔薇はえろす、はもういまさらですね。
はい、えろすです。(肯定しておいた。
――……そう、死んだ、のだったな。
[それだけは漠然とわかる。
死んだのだ。
そして、死してなお、こう、意識があることに、
ああ、これが、死者の世界なのかと、考える。]
――……ああ
[そして、脳裏に残るのは、葬列の乙女、の姿。
彼女はあれから、どうなっただろうか、と。
無事であれば、いい。
そんな、ことを。]
/*
ふふ。ほんとうに、白薔薇さんは、えろすですね。
覚醒してからの漂う色香と言ったら、もう…(*ノノ)
ああそうでした。
白薔薇さんがサイラス様に遺された徴に
反応する余裕がなくて、ごめんなさいだったのですよ。
鎖骨に重ねて口付けでもしてみたかった
と、いまさらながら…(*ノノ)
[ ふわりふわりと、黒を纏った娘は灰色の世界を漂う。
その足は、灰色の大地についているのやらおらぬのやら。
引き離されてしまったひとを求めて
ゆらゆらと はいいろのせかいを さまよっていく]
[ふらり歩いていれば、
知らないところであるのに、
何か知っているような場所に出る。]
ああ、これは……あの、町によく、似ている。
[それは、マーゴに毒を施した領主の町に…。]
/*
そういえば、墓下で詩人様が自殺は大罪、と言っておられたり
上でも白薔薇さんが同じことを言っておられたり。
そういえばそうでしたねと、ここに来て思い出したのでした。
所詮、にわかクリスチャンですので(*ノノ)
せっかく白薔薇さんが傍におられたのですから、
慈悲の死をお願いした方が良かったのでしょうか。
……いえいえ。恋人は恋人だけの世界に入ってしまうものです。
あの時は、白薔薇さんなんて
わたくしの視界外だったに違いないのです――!
/*
いまからでも遅くないんじゃないかな!
多分、まだあるy
(とかいってみるよ、この男は。)
/*
…で、では、
お会いしたときに……(ごくり
この後、もうすぐ離席するので、
再開を果たすのは戻ってきてからにいたします…。
巡り会えない切なさを、
いましばらく堪能させてくださいまし――…
/*
今晩ですよ。
ベリーパルフェで英気を養いつつ、まったり接続です(にこにこ)。
長雨の 合間の青空に 目を細め
そんな感じの良い天気でした。
/*
こんばんは、詩人様。
ベリーパルフェ、うらやましいです。
私は、一旦ここで離席致しますね。
今宵は、久しぶりにワインを開ける予定なので…
――戻って参りましたときは、酔っぱらい……です。
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