204 Rosey Snow-蟹薔薇村
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……だから、もしものときは、
[>>527 する、とドナルドに謂いかけて、 (そういえばおれがしたら――どう とか 謂ってなかったか)]
……ぁ、ご、ごめ……
[>>530 ドナルドに指摘され腕の力を抜く。 ルーツに胸元に頭付きされた。ぐいぐいくる。 胸元引っ掻いたのはお前だろうにとルーツに思いながら >>531 甘く色めいた声に所在無さげに視線を彷徨わせた。]
(537) 2014/11/21(Fri) 00時頃
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[フランシスの言葉>>532にはたと瞬く。 どういうことか、と思うのは 思うまま深く考えず言葉とするからで]
ン、酔わせたなら済まなかった。 ――…平気か?
[血を流したから酔ったのかと思い案じる声向け]
……?
[背を向け見ないという彼を不思議そうにちらと見遣る。]
(538) 2014/11/21(Fri) 00時頃
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フィリップは、ベネットことフランシスがなぜ見ないといい謝るのかわかっていない
2014/11/21(Fri) 00時頃
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[フィリップの言葉>>534にきょとと瞬き]
――…それ、恋じゃねぇの?
[もっと、と強めて言われるそれには 思わずそんな言葉を返していた。]
(539) 2014/11/21(Fri) 00時頃
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[頬に届いた指がびく、と震える。
そこでようやく、触れられるとは思っていなかったことに気づく。
少し前、痛みに冷たくなっていた胸の中がふわりと温まって
そのまま頬を引っ張ろうとしてみる。
ちょっとした悪戯心、避けられるだろうと、やはり思いながら]
ディーン
……ディーン、 おにい、ちゃん?
[幼い呼び方。
どっちがおにいちゃんなの――幼い声が過って、消えた]
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[>>518トレイルの視線は、気が付かない。 いつもならすぐに気が付いて、なあにって言うのに。
きっとあのとき、僕の心は3分の1、ディーンに持っていかれた。 それまで、ノックスとトレイルへビョードーに注いでいたものが、少し減った。 ……ううん、本当のところ、ビョードーなんかじゃないんだろうけども。 ともかく、トレイルへ向ける分は、減ってしまったから。
だって、ディーンは僕の願いをひとつ叶えてくれた。
僕の生涯で三つの願い事]
(540) 2014/11/21(Fri) 00時頃
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ん、……よく、わかん、な……っぁ
[ドナルド>>533がいう、嬉しいの程度について、考えようとするけれど。 フィリップの手が触れるたびに生まれる悦びに、うまく考えられなくて。
唇、触れた指先を、ちろりと舐める]
……ふぁ……あ……っ!
[甘く噛まれるたびに、小さく震えが走る。 身じろぎを抑えられて、空気に触れた肌があわ立つよう]
(541) 2014/11/21(Fri) 00時頃
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― 三階:個室 ― [寝台の上、布団を被ったまま手を動かす。 口から漏れる息は荒く、目を閉じて手の動きに集中した。 バーナバスが戻ってくる前に。]
ふ……ン。
[枕に顔を押し付け、漸く掌に熱を吐き出す。 吐き出した時、脳裏に浮かんだ顔はバーナバスの顔。
何故なのかなんて分からない。]
(542) 2014/11/21(Fri) 00時頃
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ラルフは、フィリップの指を咥えたまま、かすれた声が零れる。
2014/11/21(Fri) 00時頃
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ーーー恋なの…………けど ラルフといると 落ち着く 暖かい 気持ちがいい
衝動のくるしさや痛みや怖さと 全然違う
[誰彼となく発動する衝動だけれど 一族の想う心と連動しているなら 衝動と連動が怪しい 名前のない気持ち これは本当にそうなのか?
違っても なんらこまることはないのだけれど]
(543) 2014/11/21(Fri) 00時頃
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[ひとつ。お月様に住みたい。 ふたつ。輪切りにされたい。 みっつ。誰かの唯一で一番になりたい。
>>529昔は。 言葉がまだうまく出なくって、単語で話してたころは、確かに僕はノックスの唯一で一番だった。 熱があって、けどその頃は熱ってものがよく分からなくて倒れちゃったときもあって。 迷惑だったろうに、その時も。ノックスは僕を一番に考えてくれて。すごく嬉しくて。
だけどある日突然、一番は一番じゃなくなった。 ふわふわしてて、ぶきっちょで、静かな 可愛くって仕方ない、弟。
――わかりましたがまんします。ワガママなんていいません。
そう決めた日から、僕の唯一もノックスじゃない]
(544) 2014/11/21(Fri) 00時頃
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―オレンジ/過去/愛し子が2人―
[ゴミ棄て場からの拾いもの。>>2:435 汚れは簡単に落ちても、抉られた肉の手当ては大変だった。用意していた痛み止めも解熱剤も、効きそうにない。熱に浮かされた姿を見ると、どうしてもあの夜の焦燥感がよみがえる。
ニコラが大人しいと思って、席を外したすぐ後のこと。大きな音に駆け戻ると、髪を掴んでいた。
こんな時でも、トレイルは悲鳴すら上げなかった。いや、実際にはあげていたのだろう。透明な声で。]
(545) 2014/11/21(Fri) 00時頃
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……ディーン。
[ディーン。君はいまどこにいるんだろう。 僕のおなかにあるのは君の肉で君じゃない。 僕の手にあるのは君の目で君じゃない。 君はどこにあって、どこに行ったんだろう、か。
僕の唯一]
ん?
[ふと、トレイルの視線にやっと気がついて。 きょとんと瞬きして、どうしたのって首をかしげた。
宝石箱は、ぱちんと閉じてね]
(546) 2014/11/21(Fri) 00時頃
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[もしもの時、と言うフランシス>>537に 少しだけよわったように眉を下げる。 目許に掛かる自らの前髪が気になり 利き手で軽く掻きあげるけれど 油付けぬそれはさらと流れて元通り目許に。]
――…俺、フランシスにされたら、 喰っちゃうかもしれねぇンだよな。 途中で止める、自信ねぇし。
[ぽつりと小さく声漏らすは ラルフの嬌声>>541が響きはじめる頃。]
(547) 2014/11/21(Fri) 00時頃
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[まさか、引っ張られるとは予想もしていなかった。
しかし我儘の一つも言わなかったシメオンのことを思えば――そんな彼に甘えていたことを思えば、頬の肉が多少伸びるぐらいは仕方が無い。
それに何より、シメオンの手を引き剥がすことは出来ない。]
……呼び捨てで、いい。
[おにいちゃん、はむず痒い。
照れも何もかもをいつも通りの気難しい表情の奥に隠して、ディーンは必要最低限だけを告げる。
シメオンの記憶に欠落があるらしいこと、それ以外は何ら変わらないように思える時間。
――しかし、旅はもう終わった。
いつまでも続く時間は無く、ディーンには帰るべき場所が出来た。]
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……酔ったよ、…… ……いまは、まだ、……大丈夫、だと 思うけど
[半眼でドナルドの方を流し見る。 ちらと見やった隻眼と眼が合う。
見ないのは恥ずかしいからと、想像が走りそうだからであり。 触れて欲しいなどと 思ってしまう相手の血の匂いをかいだ後で精神衛生上、危ない。 >>539「恋」の単語にはぎくりと息を飲んだ。]
(548) 2014/11/21(Fri) 00時頃
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シメオン……僕たちは旅をしていた。
でも、それももう、終わった。
……僕は、君を裏切った。
でも、君のことは今でも、大事だと思っている。
――幸せであって欲しいと、願っている。
[果たして、今の彼にこの言葉は届くだろうか。
ディーンには分からない。
しかし、告げるべきことであると思ったのだ。
名前を呼ばれた。
ディーンは静かに背後を振り返り、口元にささやかな笑みを浮かべる。
再びシメオンに向き合った時、ディーンの片目が失せ、ぽっかりと穴が空いていた。]
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[オレンジの皮を剥きながら、ニコラに言い聞かせる。 怪我をしたら心配するのは当たり前。病気のときもそう。別にニコラが嫌いになったわけじゃない。]
――だから、今はトレイルを叩いたりしたらいけない。痛くても泣けないんだから。
め! だよ?
[分かったと返事があれば一房口の中に運ぶ。ベッドに寝たままのトレイルにも、一房。少し酸っぱいオレンジを分けあった。
いつからだろう。ニコラの苛めがぴたりと止んだのは。客の1人に相談すると、上の子に良くある話だそうだ。――母親をとられたと思って。]
(549) 2014/11/21(Fri) 00時半頃
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…………ン。 喰いたくなんねぇなら違うのかな。
[フィリップとラルフの言葉からは どちら、とははっきりせず首を傾げる。 結局答えが出ず寝台の二人の様子を眺め]
(550) 2014/11/21(Fri) 00時半頃
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…………っ
[後ろからかいま見えた 赤い舌が 目に焼きつく その色が指先に触れるだけで 痺れるような]
…………ラルフーーー
[指先だけで こんなに気持ちがいいなら 触れるだけで心地よい唇 いま触れたら? 甘噛みしていた時の声も とても蠱惑的だけれど
……お互いに舌を絡めあったらどうなるのか 指を口内からだし 後ろから口付ける 今までの触れるだけや医療行為じゃなく 彼の舌はラルフの中に入り ラルフの舌を絡めようと ]
(551) 2014/11/21(Fri) 00時半頃
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[母親ではないけれど、ノックスは浮かれた。ニコラの「唯一」で無くなったことにも気付かず。
トレイルも睨まなくなってきたし、「ノックス」と呼んでくれるようになったから。
あぁ、幸せだ! それ以外の言葉が見つからない。明日はもっと幸せになる。明後日はもっともっと!]
たっだいまー! トレイルー、ニコラー! んー、好きっ!
[締まりのない顔のまま、腕の中に2人を閉じ込めた。相変わらず甘い香りがして、堪らない。 喰いたいと思う程愛しいのだと自覚出来たから。また良い作品が出来る。金が出来れば新しい服も美味しいものも食べさせてあげられる。
喜ぶ顔に、また愛おしさが増す。 幸福の螺旋階段。
いつか壊れるものだとしても。]
(552) 2014/11/21(Fri) 00時半頃
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[たとえもう一度、山小屋での数日間をやり直すことになったとしても、同じ道を選ぶだろう。
ディーンが選ぶのは、連れ添った弟を守って共にいる道では無く、ずっと待ち続けた太陽に身を捧げる道だ。
ディーンの片目は、ここにはない。
いや、片目だけではなく、命も、心も、全部。
残るひとかけらは、残滓だ。
――死に至る間際に一瞬だけ見た、眩しい日の光の名残。]
…………シメオン。
君は僕の、大事な弟だった。
[全ては過去形になる。
ディーンからシメオンに手を伸ばすことは、できない。**]
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[薄紺の夜空が広がる窓の外。 淡いオレンジ色の一番星。]
……ねぇ。 僕の一番は、2人だよ。
[きらきらと。一番星は。 誰の手も届かない遠くで光っていた。**]
(553) 2014/11/21(Fri) 00時半頃
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[掴んだ頬を、笑みの形になるように引っ張って
その似合わなさに声をあげて笑った]
ディーン か
うん、呼び捨てじゃなきゃ変だね
[手を離し、膝の上に戻すと落ちつかない様子で握ったり開いたり。そうしながら続く言葉を、聞いていた]
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[身体を起こし、吐き出したそれを風呂に入る前に着ていた服で拭った。 洗いに行かなければと思うが、それは後にしようと寝台の下に押し込む。]
……何してるんだろ、俺。
[トレイルの代わりにと言われた指輪>>503と、それからバーナバスから与えられたお守りを磨かなければと思うのに、今はその気分にもならない。
生えていなかった牙が疼くような気がした。 それが、衝動の芽生えとはまだ気付いていない。 シルバーのお守りは、黒く酸化したまま。**]
(554) 2014/11/21(Fri) 00時半頃
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博徒 プリシラは、メモを貼った。
2014/11/21(Fri) 00時半頃
変なの
[彼の言葉は、悲しいくらい、おかしかった。
死んだ者に、先はない。
少しずつ毀れていく欠片は過去のもので
毀すものすらなくなったら、いつか消えるのだ]
……変なの、そんなの
生きている人に、願ってあげて
[叶いやしない、とは。言わないでおいた。
口にするのは、やはり少し、悲しかったから]
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[フランシスと視線がまじわる。 酔ったという彼の顔色を窺い]
大丈夫、だと思う、か。
[危うくも感じられる返事とも思え]
――…熱の解放、しとく?
[深く考えずそんな問いかけを彼へと向ける。]
(555) 2014/11/21(Fri) 00時半頃
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―ノースローズ/1階―
……大丈夫。分かった。
なら、バーニィ。この話はフランシスやホレーショーにも伝えた方が良いんじゃないかな?
[‘保護者’の内緒話。 ノックスの知らない話が聴けたのは僥倖。
また後でと手を振り見送る。]
(556) 2014/11/21(Fri) 00時半頃
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[振り返った彼の顔には、暗い空洞があって
それはきっと、最初からあったもの。
遺してきたことを、少しだけ忘れていたのだろうと
自分に照らし合わせてそう、考えた]
家族、って言葉憧れてたけどさ
[それは、無条件に愛される証だと
そう、夢見ていたから]
いいんだ、そんなの
そんなのもう ……忘れてしまって、いいんだよ
[そうして、笑う。
笑い方を、まだ覚えていて良かった。
早く、この"悲しい"も忘れてしまえたらいいのに]
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[フィリップの言葉>>543が嬉しい。 口の中、触れる指の動きに、声が零れて。
ドナルドやフランシスの声、聞こえているけれど。 反応する余裕がどんどん削ぎ落とされる]
んぅ……は、あ……っ
[名前を呼ばれて、琥珀が潤む。 引き抜かれる指を追いかけるように、赤い舌がちろりとのぞき。
フィリップの腕の中、後ろを向くように 身をよじって深い口付けを受ける。 絡み合う舌に吸い付き、本能のままに、絡めあって。 濡れた音にすら、煽られて、ぞくぞくと背筋が震えた]
(557) 2014/11/21(Fri) 00時半頃
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ありがとう、 ……ディーン
[それでも、呼んでいるうちは忘れない。
忘れないように、もう一度呼んだ。
名前だけ覚えていて、
そして早く――消えてしまおう**]
掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2014/11/21(Fri) 00時半頃
|
―個室 3F―
……っ、
[不満そうにルーツが腕の中でくるくる首を傾げる。 微かな水音、掠れた嬌声、 戸惑いながらも煽られる。自分だけなのだろうか。息を、吐く。]
……ドナルド……?
[>>547 ぽつ、と呟かれた言葉は、 記憶違いではないことを示していた。 甘い声を、背に、ドナルドの横顔を見た。 ルーツを抱く腕の力が再び少し、強くなる。]
……、それは、……その、――……想って、くれてる、とか、そういう……
(558) 2014/11/21(Fri) 00時半頃
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