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【人】 さすらい人 ヤニク[囁く声が脳裏で残響のように響く] (23) 2011/08/11(Thu) 04時頃 |
【人】 厭世家 サイモン 全てを狩る必要はない。 (24) 2011/08/11(Thu) 04時頃 |
【人】 さすらい人 ヤニク[ 絶たれた望みを、 (25) 2011/08/11(Thu) 04時頃 |
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【人】 漂白工 ピッパ[全ての薔薇でないのならなんとかなるのだろうか。 (26) 2011/08/11(Thu) 04時頃 |
【人】 厭世家 サイモン[髪を撫でる手が離れていく。 (27) 2011/08/11(Thu) 04時頃 |
【人】 漂白工 ピッパ[ベッドの縁に掴まり再び立ち上がった時、 (28) 2011/08/11(Thu) 04時半頃 |
【人】 漂白工 ピッパ[ヤニク達のいる廊下からは遠いのだろう。 (29) 2011/08/11(Thu) 05時頃 |
【人】 漂白工 ピッパ
(30) 2011/08/11(Thu) 05時頃 |
【人】 墓荒らし へクター[愛してる、一緒に駆け落ちしよう…そんな風に睦言を呟いていた2つ年上の従姉弟は… (32) 2011/08/11(Thu) 08時頃 |
【人】 墓荒らし へクター―て…なっ? (33) 2011/08/11(Thu) 08時半頃 |
【人】 墓荒らし へクターあっ…あぁ (34) 2011/08/11(Thu) 09時頃 |
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【人】 さすらい人 ヤニク[残響のような薔薇の囁き、 (35) 2011/08/11(Thu) 10時半頃 |
【人】 さすらい人 ヤニク[再び下肢に伸びる手は、その前をくつろげて、 (36) 2011/08/11(Thu) 10時半頃 |
【人】 さすらい人 ヤニク[手折らば刺さん、薔薇の棘。 (37) 2011/08/11(Thu) 10時半頃 |
…夢ならば、いつか覚めるのだろうか?
[優しい腕の中に身を預けたこの温もりも、目覚めれば消えてしまうのだろうか。
ならばこのまま、現実から逃げるように幸せの幻想に浸っていたい。
その思いに応じてか、呪いの蔦は新たな枝を生やし、腕の中の人ごと夢の奥へと絡めとる。]
…ぁ………
[深く食い込む荊棘。幻想に満たされた魂がすこしずつ薄れていく。
妖精の制御を離れた薔薇の呪縛は、見境無く襲いかかり容赦なく精気を求めて…。
今咲かねば枯れてしまう。
枯れる前に花咲いて種を…。]
―――――…………♪
[白薔薇を咲かせる茨の檻。
響くソプラノ。
奏でる歌は愛の歌]
[けれどもそれはすぐにまた。
嬌声にとって代わり。
真っ白な花を一輪、咲かせ。
記憶も、想いも、糧となる]
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―夢の奥―
……あ やばい
これ死ぬ 死んじゃう〜 洒落に なら ない
[夢の奥。一度は消えた少年は、仰向けに倒れていた。左腕の茨から吸われていくもの…精が足りないなら、代わりに奪われるのは生の欠片。
目をくるくる回しながら、珍しく焦っている。
そうとは見えなくても、焦っているのである。]
えろいことしなきゃ、だめかな……?
[精を注がれれば、多少はマシだろうか。
ルーカス辺りに発見されれば、「あの、俺が生き残る為に抱いてくれませんか」と、かつてないであろう色気のない文句で、しかも真顔で誘っただろう*]
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…なぁ。
ずっと、ここに居ようか。
[小さな囁きは、零れ落ちた弱い心の欠片。
永遠に覚めぬ夢など無いって、本当は判っているけれど。]
[呆然と、花弁の飛び行く先を眺めていたが、再び聞こえた其の声
仰向けに倒れる後輩の姿は、何時も通りに見えたけれども。]
生き残る、為……?
[その誘い文句とも呼べない台詞に眉を顰める。
白い薔薇による呪いは、未だ何の影響も齎さずに。
只、変わった事と言えば黒い茨の拘束が緩んだ事くらいで。
手を伸ばし、身体に巻き付いた茨を引き千切る。叫び声の様な音を立てて、花が散る。
棘の刺さる掌の痛みは、唯の痛みではないのだけれど。]
[茨の拘束から抜けだすと、倒れるノックスの方へ歩み寄り、傷付いた指を、その頬にそっと伸ばす。
――― 夢の中だから、だからきっと何も覚えていない筈。
そんな言い訳めいた言葉は、脳裏をちらと過る。]
………君を、抱けばいいのか?
そうすれば、君を、救える?
[覆いかぶさり、問いかけながら、青磁の瞳でその瞳を真っ直ぐ、見つめる。
頬から首へ下り、その身体を這う指先は、茨の巻きつく左腕に、*触れた*]
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―夢の中―
[気がつけば、四肢の感覚は酷く頼りなく、空き部屋ではない空間を漂っていた。]
わたしは
おれは
ぼくは
[誰だっただろう。
つるりと、顔を撫でるも、判らない……判らない。
何かを求めて、腕を伸ばす。
その手に、琥珀色にも、淡いブラウンにも見える蔦が絡む。
嗚呼、誰かの……何か想い出しかけて霧散する。
それを繋ぎとめるように、唄が微か聞こえて。
琥珀色の瞳は、ゆるり、その元を手繰るように蠢いた*]
ん〜、生命の危機を微妙に感じるので…
人助けだと思ってください〜、すみません…。
この蔦、取れなくて…
[夢ならノーカン…かな〜、とぼんやり考えながらも、
申し訳なさそうに眉が下がる。
一度薔薇の呪いにかかったせいか、左腕に絡まるそれは、例え解いても手首のそれまでは解けない。]
あの俺、全っ然経験ないんで…お手数かけます。
[情欲よりも生命欲を強く望む瞳には、薔薇の蜜はあまり働いていないようだ。今は。
おかげで、色気というものが全くないという副作用が起きているが。]
[唄を]
[言葉を]
[愛の囁きを]
[紡ぐ唇に強引に割り入る薔薇の蔦。
どろり、注がれる蜜は甘く、甘く。
蕩けていく。記憶も、意識も、自我さえも。
それでも無意識に伸ばされる腕は、何を求める?]
―――……ッ、……
[口内を蹂躙されながら漏らす声。
それは喘ぎか。
あるいは、誰かを、何かを、呼んでいるのか……――]
[指に触れる、白薔薇の棘。
その甘い痛みは、今まで抱えてきた痛みに比べたら、どうということはなくて。
そこに残るのは、ただの、“いつも通り”。]
……人助けで誰かを抱くのは初めてかもしれないな。
[苦笑を浮かべつつ、唇をそっと寄せる。
空いた手でその色素の薄い髪をさら、と梳く。]
終わるまで、僕の名を―――
[口にしかけた常套句。
「どうせ夢」
一度過ぎったそんな言い訳は、頭から離れなくて。]
……いや、良い。
気にするな。
[そう言って、唇を重ねようと。]
あ…先輩、また怪我してる。
俺のせい…だよね〜…
[自らの左腕に触れる指が、傷ついているのに気づき。
ここまで近づくのに、拘束を無理矢理解いたのだと理解する。
しょぼん、とした顔になって]
ごめんなさい〜…
[傷ついた手。左手を動かし、指を絡める。
唇が寄せられれば、素直に瞳を閉じて、軽く口を開いて受け入れた。]
……これくらい、どうということは無い。
あまり、君が気にする事ではないよ。
[ふ、と唇に苦笑を浮かべ、目を細める。
そっと唇を重ね、触れるだけの口付けを落として。
指を絡めた手を、そっと握る。
暖かさと、其れと。]
……ん
[迷いのような感情を振り払うように。
目を閉じ、受け入れるように開かれた其の隙間に、舌を差し込む。]
でも……
[でも怪我は痛いから、親指の腹は、繋いだルーカスの手の甲を撫でている。
傷に直接は触らないように、優しく。]
[差し入れられた舌に、自分から誘っておきながらも体は一度震えて。自分のそれをおずおずと差し出すように絡めれば、徐々に体に回り出すのは薔薇の毒。
やがて相手の舌に応えようと、積極的に動きはじめる。]
[視界が捉えた先、まるで鏡写しのように、蔦に遊ばれながら腕を伸ばす人がいた。]
――……なにを、もとめてるんですか?
[まだ自由のきく手は、片手はそっと伸ばされる手を握り、片手は相手の口を塞ぐ蔓を引きだそうとする。
蔦は、まるで繭をつくるかのように2人を囲うけれど、名前を無くした少年は、今は目の前の人にしか、興味を示さない。
――……声をきかせて。
――…… を 。]
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