162 絶望と後悔と懺悔と
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でも、お前はそんなことしないよね。
[なんてことのないように、明るく告げる。 昔、思いついた遊びを一緒にしようと言った時と同じような口調。
円は人間でいる楔とジャニスへ言っていた>>4:151。 それは自分も同じだったのかもしれない。
ポケットに入れた瓶。直ぐに出せるように、服の上から確認する。]
(122) 2014/02/20(Thu) 02時頃
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逃げる? リッキィを置いて逃げるわけない。
[ただ、本当に敵が来るなら円は此処に置いていけない。 円の身体を背負えば、聞こえてきた絢矢の声>>113。]
絢矢。お前、怪我は大丈夫か? 戻るの遅くなって悪い。
……明之進は?
[その姿が見えないと、周囲を確認した。**]
(124) 2014/02/20(Thu) 02時半頃
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[もう最後の記憶も過去の思い出と溶け合った頃
紅い意識が入り混じった、人だったものが目を覚ます。
今すぐにわかることといえば、自分はなぜか屍累々としたこの場にいるというだけだ]
……?なんだ、これ。
[頭の中はどこかぼんやりする。
もう消えかかっているからだろう。
何も思い出せなくても目はやはり赤いまま。
「自分の中の彼を殺したい」
そう願うことは、多分全部を手放すことだったのだと思う。
後悔に苛まされて過ごしたあの毎日も、もう脳裏には欠片が浮かぶのみ]
あぁ、そうか。俺、死んだんだ。
[なぜ、どうして、誰が。もう思い浮かぶ顔もない。
殺してしまったのだから]
[自分が死んでなくなるものはあっただろうか。
自分が死んでも残るものはあっただろうか。
何も望んでいなかったけど、
心の隅で、残してほしいと思った…かもしれない。
残したかったと…フリであっても思いたかったのかもしれない。
紅いものが鬼の血か人の血かわからないその場所で、
薄らいでいく記憶だけがただ消えるのを待つのみ*]
[せめぎ合う、金色の呪縛と鬼への殺意の狭間で、
獣は己に問い掛ける。
もし、自分が南方周のままで在ったなら、
――円は命を落とさずに済んだだろうか。
――キャロライナは家族の為に、依るべき世界を捨てずに済んだだろうか。
――零瑠は『冀望』の光に焦がれ、誘われずに済んだだろうか]
[獣は更に己に問う。
――何故、直円は涼平は理依は安吾は、死ななければならなかったのか。
――何故、家族の為に奮う筈のこの手が、同士達の血に染まっているだろうか]
[ああ――と、獣は大きく息を吐く。
こうなったのは全て、かの金色の鬼のせいだ。
あの鬼さえいなければ、何も失くさずに済んだのに。
失った者達への哀惜が
奴を斃せ、皆の敵を討て、と――
殺意で獣の裡を黒く塗りつぶしていく。
憎悪と怒りに焼かれ、獣を縛る金色の鎖が朽ち果てていく。
――やがて黒い焔は衝動のままに
獣に最後に残された周であった名残すら、
焼き尽くしてしまうだろう]
[零瑠の遠く問い掛る声が、
瞋恚に胸焦がす獣の耳に落ちた。>>*41
彼の望みは金色の王と共に在る未来。
それは獣が在る限り、決して相容れない未来]
――――……。
[だから、縋るような弱い音を振り切るかのようにして、
獣は金色の鬼の元へと、一陣の凶風の如く駆け出した*]
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[リカルダの言葉>>140に、安心したように笑みを浮かべて一歩近付く。]
良かった。 リッキィならそう言ってくるって思ってた。 家族だもんな。
大丈夫、もう誰にも奪われないから。
[本人にすら、奪われたくないと。笑い。]
(182) 2014/02/20(Thu) 23時頃
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[絢矢>>127から逆に問われ、困ったように眉を下げて。 遅れてきた明之進>>128にも答えるように、ゆっくりと首を振る。]
敵にやられたんだ。
[短く答える。それ以上は説明が必要ないと思っているような顔で、背負った円へと振り返る。
殺した「敵」に対して、何の感慨もない。 物と化したそれが、どうなっているかなんて気にならない。 だから絢矢が何をしている>>134のか、と首を傾げるだけ。]
(183) 2014/02/20(Thu) 23時頃
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[円を背負いながらでは攻撃は殆どできない。 庇うような動きで避けるに留め。
来るなという絢矢の意図や思い>>138は分かるはずはなく、円を背負い直すと、辺りを伺うようにぐるり、見渡した。]
(187) 2014/02/20(Thu) 23時半頃
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