88 吸血鬼の城 殲滅篇
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[ドナルドを映していた鏡は大広間の光景を映し出す。
ラルフを呼ぶジェフの声が
鏡を通じて地下聖堂に響いた]
――…仲間思いね
もっと冷たい人なのかと思ってた
[見えなかった一面が垣間見えた気がした]
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―1階への階段―
[目を細め、周囲を確認してから杖を降ろす。]
今の所…何らかの術が動いている気配は感じられません。 一応、降りることは可能かと思われますが、何があるかわかりませんので、慎重に…
――ジェフリーさま…!? [言いかけた所で、先行していたジェフリーの背が不意に消え>>61、階段を転がり落ちていく。先ほどのヘクターのような奇襲かと警戒し、杖で目の前を掃いながら近づこうとする。]
……… [杖の先に、ピンと張ったワイヤーの感覚。]
[術でないことには安心しながら、ワイヤーを踏み越え、ジェフリーの傍にしゃがみ込む。]
痛むところはありませんか?…念のため、回復をかけさせて頂きます。
(98) 2012/05/01(Tue) 22時頃
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―大広間―
[闇の気配こそ感じられなかったが、漂う焦げた臭い。散乱した調度品。燃え続けるテーブル。明らかに、何らかの戦いの痕が見て取れる。]
――炎の傍に気配は感じられません。 レオナルド様の痕跡もあるのですか!? [>>61ジェフリーが近づいた場所…不自然に刺されている剣は、特徴ある形から、ラルフが所持していたものと判った。背嚢はまだ判別がついていない。]
――――…っ [ジェフリーの動きが止まった。胸騒ぎを抑えながら近づいていくと、倒れているラルフの姿が視界に入った。]
(99) 2012/05/01(Tue) 22時頃
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―聖なる主よ、求める者の声をお聞き下さい。 主の慈しみに生きる人に癒しの…力を……
[急いでラルフの前に手を掲げ、聖句を唱える。 何も反応は返らない。]
[服の中から小瓶を取出し、ラルフの唇に数滴落とす。 癒しの薬は、そのまま頬を伝って床の上に零れ落ちた。]
……………… [顔に掌をあててみる。 まだ仄かに暖かく、命が失われて間もないことがわかった。 それでも、血の流れが止まり、魂の気配は消え失せ、仲間であった青年の身体はゆるりと冷えて物体と化していく。 聖術で引き戻すことは叶わないことも実感する。]
……私には、可能な術がない。
[それだけを伝え、ラルフの前に屈みこんだまま、首を振った。 燃え残ったテーブルクロスを手に取り、ジェフリーがラルフを抱えて移動する後ろをついて歩き始めた。]
(101) 2012/05/01(Tue) 22時頃
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―1階大広間―
[燃えるバリケードから離れると、同じ部屋のはずなのだが、城本来の冷えた空気に包み込まれる。 ラルフが横たえられるのを待ち、衣服に手を触れて首元を確認した。密かに恐れていた印は見当たらない。]
噛み痕はありません。 襲った相手が誰にせよ…眷属として連れて行かれることは避けられたようです。…今は。 [もう一度衣服を整え直し、聖別付与をしたテーブルクロスの端で顔を拭いて、死体の上にかけた。]
(105) 2012/05/01(Tue) 22時頃
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ムパムピスは、ドナルドに話の続きを促した。
2012/05/01(Tue) 22時頃
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―1階大広間―
…………布に掛けた聖別付与は、保って一日。 その後は、保証しかねます。
このまま脱出するならば、街に出て、然るべき機関に連絡をとり援軍の派遣を要請することになりますが…専門の繋がりを持つジェフリー様と異なり、私の伝手は教団関係に限られてしまいます。 高位吸血鬼相手ともなれば、当然準備は念入りになると思われますし、月を跨ぐ可能性も充分考えられます。
…貴方一人で、対応できると思うのですか? 最凶の力を持つ吸血鬼に。 聖別された武器もなく。
死者の名誉を守る為、貴方の名誉が踏みにじられる事になるかもしれないのですが…それでも、残られるのですか?
(115) 2012/05/01(Tue) 22時半頃
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ラルフ様、ドナルド様…前衛系のお二人がこうして手にかかっている。あの速さと恐ろしい威圧感は、普通に対峙して……
………―――――!!! [ジェフリーの突然の提案に気をとられ、気配に気づくのが遅れた。声をかけられ、驚いたようにレオナルドを見る。>>118]
(123) 2012/05/01(Tue) 22時半頃
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その声は…レオナルド様…っ!?
[落ち着いた声色は、先ほど荷物だけが確認できた錬金術師のもの。声の出所を探そうと、杖を握り締めたまま周囲を見回した。]
(124) 2012/05/01(Tue) 22時半頃
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[ドクン、と。
脈打つ感覚に女は目を瞠る。
驚きに半ば開かれたくちびるが震えた]
――…ッ
[中庭で流れた血が
城に滲み女へと流れ込むを感じる]
[血と共に伝うは騎士の心]
……ぃ、ヤ…
[女は騎士が血を流す事を望まない。
厭うべき事態が起こっているのだと感じ取り
子供が愚図るようにふるふると頭を左右に振った]
ヒュー
[鏡には映らぬ景色を想い
女の眦から一滴の涙が零れ落ちる]
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―1階大広間―
……っ…レオナルド様、お怪我は? [カーテンから現れた錬金術師の姿に眉を顰める。眼鏡に皹が入り、見かけや汚れ方は、あからさまに満身創痍の状態。慌てて数歩近くまで寄り、そこで止まる]
さきほど、ジェフリー様と合流して降りてきたところです。 ……ラルフ様は…駄目でした…… ドナルド様も恐らく………
治療、必要でしょうか?お薬を使われましたか? [杖を持ち、距離を測りながら近づく。はぐれてすぐに再会したドナルドや、自分が聖別した剣を持っていたジェフリーとは異なり、若干警戒しつつ、反応を覗う。 魔物と化していたら、杖を嫌がるはずとの計算も込めていた。]
(133) 2012/05/01(Tue) 23時頃
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……あの、騎士?
ヒュー・ガルデン?
(135) 2012/05/01(Tue) 23時頃
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>>137 あぁ…そうでした。 [ジェフリーの言葉で、何かに気づいたように手を打つと、修道着の首元の留め具を外し、錬金術師に見えるように傷一つついていない首元を見せる。]
ご覧の通り、噛まれていません。 杖も、聖別されたままです。 ジェフリー様も同様なのは、私が保障致します。 [言い終わるとすぐに服を直し、首元を魔物の牙から身を守るための厚めの襟で保護し直した。]
(138) 2012/05/01(Tue) 23時半頃
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レオナルド様が無事なら…一応、討伐隊の男性の消息は全員分、明らかになったということになるでしょうか…
[ジェフリーに小声で囁き返し、レオナルドの動向を覗う。真偽はどうあれ、魔女として疑われた、との発言からエリアスは女性として認識していたようである。]
(139) 2012/05/01(Tue) 23時半頃
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―1階大広間―
>>141 それでは、レオナルド様も居合わせていたのですか…? この、戦闘の現場に。 [残された状況から、恐らくそうだろうと思いながらも重ねて聞いてみる。]
>>143 別に脱いでも構いませんけど…この杖を持っている段階で信頼してもらって間違いはないと思いますよ。 [杖に手を伸ばす様子に、ほっとしたように笑顔を浮かべる。]
――錬金術師様に、神の恩恵と祝福を。 ジェフリーさま……大丈夫です。 [レオナルドの手先に、何かの儀式を行うかのように杖の先端を近づけ、様子を見て断定した。]
(147) 2012/05/01(Tue) 23時半頃
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>>146 えぇ。だから男性の消息…と……… あれ…違いました?
あの方、ヒュー・ガルデンに対峙していた時>>0:205に言っていたのですよ。 「…魔術を扱うというだけで魔女と誹られ処刑される事もあります。 貴方の言う事が本当なら、身の潔白を証明するお手伝いをする事も吝かではありませんが。」
私個人と会話した時>>1:28に…御自身で異端審問を受けていたというお話もお聞きしましたので… もし誤解していたとしたら、なんて勘違いをしていたのかと怒られてしまいそうですね。
3階…ですか。無事に脱出できているといいのですが…
(149) 2012/05/01(Tue) 23時半頃
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そういえば…ラルフ様の剣が刺してあった>>154のは…レオナルド様の所持品袋だったのでしょうか? それなら回収して…
[>>159レオナルドの様子が…部屋の空気が変わったことに気づく。恐る恐る視線の先を確認する。]
(163) 2012/05/02(Wed) 00時頃
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