32 ABSOLUTELY CHRONO LIMIT―絶対時空極限―
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[柱の守護として、それぞれ一人ずつ部下が詰めている。 今ならば確か、 北に『Hector』 西に『Linda』 東に『Gaston』 南に『Philip』 が居たはず。 己の歪みに気付かない少女は 協力が得られると信じて疑っていなかった。
拭っていない涙は未だ頬を濡らしているが それも忘れてにこにこと笑った。 傍に居ないだけで、天鎖の祝福は主の無事を確かに伝えている。]
待っててね、チカラを手に入れてすぐに、すぐにいくから。
[微笑んで移動しようとすると、其処は既に領域の外。 未だ湧き出る異形が攻撃を仕掛けてくるが、それに対し思案。 此に主が襲われぬよう、始末しておくのが良いかもしれない。 ぱんぱん、手を打ち鳴らし。]
(279) 2010/09/18(Sat) 12時半頃
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おいで、おいで。
[にこやかに喚び出すは闇の甲殻蟲<<ジギリエ>>。 例えるなら巨大な軍隊蟻のような集団で襲いかかる肉食の蟲。]
ぬしさまを傷つけそうなやつ、全部、食べちゃって。
[知能のない蟲に対して、余りに曖昧な指示を出して 少女は影に沈み、まずは一番近い、北の柱を目指した。
失念していたのは、少女自身が、生きるモノ全てが 主の敵になりうると認識しているという事実。 結果、 甲殻蟲<<ジギリエ>>達は 異形も人も、全てを喰らわんと襲いかかっていった。]
(280) 2010/09/18(Sat) 12時半頃
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―北要の柱<<ノウス・フィールド・ホープ>>―
[近寄れば、そこは既に異形と蟲の屍で溢れていた。 洞の入り口にもたれ掛かるように立っている男こそ 現在の北の柱守<<ノウスガード>>、ヘクター。]
『…次ァ誰だ?』
[誰何の声は鋭い。 其処まで自分の容姿は変化したのだな、と思いながらも 名乗り、変化した事情、そして主がさらわれたことを告げる。 天鎖の祝福から、事情は伝わったようだが。]
『あァ!?ッたくなァにやッてんだよ… けどよ、俺ァそッちは行けねェぞ。』
[其れは見て取れた。満身創痍。 一緒に奪還に行くことは叶わないだろう。だからせめて――]
貴方をちょうだい、ヘクター。
(316) 2010/09/18(Sat) 19時頃
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[ずぶりと、男の影から魔剣を射出し、貫く。 カルヴィンの時のように綺麗にはいかなかったが。]
『!!ッてめ、な、に…しやが…ッ』
[血を吐く"仲間"へ自分が力を求めている旨を丁寧に説明する。 一転、激しい抵抗。 其れでも傷ついた躯、始祖の力を得た少女には敵わない。 いざ吸い上げようとしたところで。]
『ハ…てめえの、思うとォりになんざ、させねェよ…ッ』
[男の右首筋、ηの文字が輝き、軌石へ転移。 最期の力で以て、石と男の恩恵全てを主、ドナルドへ還した。 ざまァみやがれ、と笑って息を引き取った男を泣きながら看取る。]
どうしてみんな、拒絶、するの… 僕はただ、ぬしさまを護りたいって、それだけなのに…!
(317) 2010/09/18(Sat) 19時半頃
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[チカラがドナルドへ還ったことで、彼方の身体が 少しでも楽になるという発想はなく。 嘆いていると、甲殻蟲<<ジギリエ>>がまた現れる。
蟲は迷うことなく、 少女自身にも 襲いかかった。 それは少女が己でさえ恐れ、信じていなかった事を示していた。
蟲如きが彼女を傷つけるには至らないものの。]
嗚呼……汚い、な。
[転がる死骸を見回し、はき出す。 柱守の屍だけは、少し考えて影に吸い込ませた。 そして。]
掃除、しようか…水洗い――
[柱は恩恵こそ残ってはいないものの、その脈は健在で。 軌石に手を触れ、チカラを集め始め――]
(318) 2010/09/18(Sat) 19時半頃
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[ 暫くの静寂の後
街の北海から 突如大津波が 北部地域を襲った ]
(319) 2010/09/18(Sat) 20時頃
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―北部地域、柱付近上空―
[黒い霧に乗って、眼下の地が波に覆われていく姿を傍観する。 守護を失った地が此程までに脆いとは。 しかし此程のチカラを行使してさえ]
……疲れて、ない。
[両腕をぶんぶんと振ってみるものの、疲労感はない。 強くなったのだ、と実感して、ふふ、と笑う。
其れが。 ラインを通じて、主から強制的に恩恵を引き出して行われたのだと 未だ、少女は知らなかった。]
(323) 2010/09/18(Sat) 20時頃
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[此だけ出来るなら、もう大丈夫だろう。 主を迎えに、いけるだろう。 天鎖の祝福を辿って、幼い主の居場所を探ってゆく。]
……みーつけた。 …どうしてこんなに、弱ってるの…? 僕が傍に、いないから?
[崩壊し再構築された、塔。 >>322 伝わる気配は弱り切っていた。 笑顔が消え、眉根を寄せる。]
…まってて。 いまいくよ、ぬしさま。
[ふわりと辛うじて水没していなかったビルの屋上へ降り立ち 僅かな日陰から、闇の道へ潜った。]
(330) 2010/09/18(Sat) 21時頃
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あ。
[影渡りの途次、ふと思い起こすのは]
(ぬしさまをさらったのは、骨董屋)
[其の主が弱っているのは、奴のせいではないか? 嗚呼それならばきちんと壊<<コロ>>しておかなければ。 そういえば彼の男も、胡散臭い力を持っていたようだし。]
有りすぎて困るって事は、ないよね。
[手にした剣を見て、笑う。 付着したヘクターの血は、返り血を浴びているので今更だ、と 服の裾で丁寧に拭った。]
ふふ。
[進路を、骨董屋前の街道へ。]
(341) 2010/09/18(Sat) 22時頃
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[するり。 影から身を顕すと、其処には二つの人影があった。 一つは見知らぬ姿、しかしもう一つは憎い男。 見知らぬ男の方は、何者だろうか。
と、>>355を耳にして。]
……レディ………? …かわった、ひと。
[ぐしぐしと目をこすり、瞬きし、結論を出した。 遠目に見ているだけよりはと、近付く。]
こんにちは、おにいs……おねえ、さん? それと……骨董屋、さん。
[サイラスへはにこやかに。 13番目へ向けた表情は、目だけが笑っていなかった。 ごぼごぼ。 影が骨董屋への憎悪を飲み込み沸き立つ。]
(367) 2010/09/18(Sat) 22時半頃
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[>>370 店番の態度はいつも通り。 全く常と変わらなさすぎて]
(憎らしい。)
[此の男らしいといえばらしいけれど。 沸き立つ憎悪に反応するように、足下、影から。 獣の唸り声が、響いた。]
ね、おねえさん。 離れてたほうが、いいかもよ。
[聞こえてきた"神"という単語から、ふと思いつき]
此の男が、僕の神様をさらっていっちゃったから。 僕、すごく、怒ってるんだ。
[影に手を翳し]
(378) 2010/09/18(Sat) 23時頃
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カリュクスの名に応えて、おいで。
――夜陰の黒狼<<ナハトヴォルフ>>
[顕現するは、数メートルの体躯を誇る、闇獣。]
(379) 2010/09/18(Sat) 23時頃
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ありがとう。
[>>384 急な提案には驚いたものの。 どの程度かわからないけれど、手は多いに越したことはないか。 にっこり笑って礼を伝え。 >>386 声を鼻で笑う。]
ぬしさまは、死なない。 だって僕が護るんだ。 その為のチカラ…おまえも、ちょうだい?
[言葉は届いても、返答は明らかにずれていた。 精神<<ココロ>>の亀裂は、大きい。]
いけ!!
[闇獣をけしかけ、自らは黒条で攻撃を。
巨大な獣の維持に必要なチカラは、無意識に 弱り切った主から、吸い上げていた。]
(393) 2010/09/18(Sat) 23時半頃
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(逃がすか――)
[からかうように逃げてゆく店番を追うよう、獣に指示を出した時
ぶち
天鎖が、切れた。 違う。切られた…!!]
ぬしさま!!
[すぐさま塔の方へ振り向く。 獣も憎い店番もサイラスも頭から全て抜け落ち 塔へ影を駆け抜けた。]
(404) 2010/09/18(Sat) 23時半頃
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―破滅の兆しの塔《トルメンタ・アルシオン》―
ぬしさまっ!
[影から飛び出し、主の姿を探す。 複数の人影が見つかるけれど、目に入るのは一つだけ。]
ぬしさまに…おまえたち、何をしたっ!!
[他の人影が何者か、確認することもなく。 怒りに応えるように闇蟲がわき出した。]
(413) 2010/09/19(Sun) 00時頃
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