162 絶望と後悔と懺悔と
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[答えの途切れた瞬間に、滑り込むのは絢矢の声>>115。 傍からは、まるでその先を言う機会を逸したように見えただろうけれども。 これがなくとも、続きを言葉にすることは難しかった。]
絢矢……。
[「ボクらが自分で選んだ」「安吾さんのせいじゃないよ」
…この言葉に救われてしまえば、あぁ、きっと楽になる。 けれど、それではあまりにも無責任だ。
――示してやれなかった。これ以外の道があることを。
選ぶ自由があるのなら、それを知っていたなら、 この子達は、或いは違う道を生きたのかもしれなかったのだから。]
(193) 2014/02/16(Sun) 23時半頃
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「…でもあなたは人を捨てたじゃない」>>139
[何よりも、真弓のその言葉が胸に刺さる。
目的のために、人らしくあることを捨てた少女。 それを見て、しかし何をしてやることもなく。 今もこうして、急速に、確実に堕ちていく彼女を引き上げてやることもできず。 ただ、肯定するのを許してしまう>>140]
…それは違う、真弓。 絢矢は。絢矢は――…
[――何を、言おうとしたのだろう。俺は。
一瞬の躊躇いが生んだ隙。もうここに興味はないとばかりに去る背中。>>139 逃さんと一歩出た絢矢は膝を付き>>141、投げられた刀にこちらも足止めを食う。
…去り行くその姿は何故か、屋上で見送ったホリーの姿と重なった。]*
(194) 2014/02/16(Sun) 23時半頃
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[真弓の姿がその場から消え、また周囲の喧騒が戻ってくる。 手負いではあるが、こちらを攻撃しようとする吸血鬼の気配も今のところは感じられず。自分を呼ぶ声>>197に、]
…絢矢っ!
[満身創痍の妹>>141に駆け寄り、応急手当を施さんと。]
馬鹿か、おまえは! 何考えてる。無茶し過ぎだ… …自分で言ったんだろ、俺のサポートするって。
[4日前の襲撃、日中の神宿戦、そして今と。 心に、身体に、一体どれほどの傷を抱えてこの場にいるのだろう。 ――ぐっと腕を掴んでくる絢矢の手>>197には、まだ強い意志が込められていて。]
…少し休め。これは上官命令だ。 報告と手当のために一度、本部に戻るぞ。
[その細い身を抱えるように支えて、立ち上がる。 背後に迫る金色には、まだ気付かない。>>163]
(198) 2014/02/16(Sun) 23時半頃
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[成り果てたばかりの獣にも、その声は届いた。
彼が最期に残したものは願い。
家族に、大切な人達に幸せになってほしいと、
ただ――ささやかな。
――その遺志、受け継ごう。
金色の鬼を斃し、仲間達に自由を
獣の眸から、一滴の血涙が落ちた]
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[絢矢を支えてその場を離れようと。 ――思い出すのは、真弓の言葉。>>114 父の眷族が。また一人。]
誰だ、んな簡単に堕ちた奴は…
[心配を隠すように、小さく悪態を吐いて。 あぁ、正面からジャニスが駆けてくるのが見える。>>191
そしてその瞬間。背後で聞いたのは、 …忘れもしない。まさにその”父”の声。]
「御苦労だった、ホリー・ニルヴァーナ。」>>166
[――まさか。 手合わせ願う、その言葉は自分達に向けられていて>>199
…間一髪、振り向きざまに絢矢を庇って横へ跳ぶ。]
(203) 2014/02/17(Mon) 00時頃
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――…おまえはっ!
[咄嗟に、右手に持ったままの菊一文字を構え
――間に合うか?]
(205) 2014/02/17(Mon) 00時頃
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