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[包帯をぐるぐる巻いている人が手を振ってくれたので
会釈を返す。
あの人も二つ名があるから一方的に見知っている。
…そう、『貴公子の護衛の人』だったか。
その人の視線がレティーシャの方へむかったのに気づいて、
レティーシャとあれそれ関わりがあったことまでは知らないけれど*]
レティーシャ、次に逢えたら恋バナしたいねぇ。
[なんて小さな声で呟いた*]
……ああ、最後の声はレティーシャに届かなかったんだなぁ。
[突然変化した周囲を見回して、そう呟いた*]
メモを貼った。
メモを貼った。
メモを貼った。
─ 図書館へ通ずる廊下のどこか ─
それにしても、ここは……?
[きょろきょろと辺りを見回すと、
どうやら異変前にいた(?)廊下のようだ
膝をついたままだったので、立ち上がり、急いで窓の外を見る]
──葉桜。
[ついさっきまで、薄紅色の花嵐の中にいたのに。
──元の世界に戻されたんだ。
……戻されたって何。帰れた……のに。
MVPも獲れたのにね?
この手が覚えている。
一針一針刺した想いを込めた刺繍を]
[そしてこの手が覚えている。
あの人の温もりを……
そうだ、探さなきゃ。
[頼まれた伝言を伝えるため。
そして、さっきまでいた世界が本当にあったことだと、確かめるために*]
過去と今を繋ぐ廊下を駆けだした**
メモを貼った。
[光を感じて目を開ける。
薄暗かったあちらとは違う眩しいほどの夕暮れに目を顰めて]
戻って、来たんですね。
[辺りを見回すと、見覚えのある音楽室で]
――♪
[ゆっくりと鍵盤を撫で、奏でるのは今の時期に花開く花の歌。
楽しかった桜へと。私から、せめてもの”返礼”**]
メモを貼った。
ふたたび、どこからか風が吹いてくる。
すると、校庭の桜の木々がそよそよと揺れ始め、
薄紅色の花弁の舞い散るや嵐のごとく、
元の世界へと指定された二人を誘う。
同時に、囚われびとたちが見つけて来た衣装たちは
光が溶けるように消え、制作者の元に旅立った。*
(#0) 2020/05/24(Sun) 03時頃
いずこからか、明之進の声が響く。
『シメオンくんも無事に旅立ったようだよ。
そして選ばれた二人も、元の世界に返しておいた。
大丈夫、迷子にならないからさ。
そうそう、迷子といえば――…次の依頼者はね』
明之進が一歩、後ろに下がったような気配がして、
小学生ほどの女の子の声が聞こえる。
『………こんにちは、お兄ちゃまがた、お姉ちゃまがた。
わたくし、ポーチュラカ・アイヒホルンともうしますの』
上等な布地のワンピース、可愛らしく結われた髪。
どこかの令嬢なのだろうか、大切に育てられたことを窺わせる。
生きていれば様々な表情を見せてくれるであろう大きな瞳は、
今は透明な涙に濡れていた。
(#1) 2020/05/24(Sun) 03時頃
『わたくし、学校からひとりでは帰れませんの。
お父さまとお母さまのおいいつけをまもらなかったから、
わたくしがわるい子だから――… うわあああん』
途中で泣きじゃくり要領を得ない子供の話を明之進が代弁する。
ポーチュラカ・アイヒホルンはとある財閥の令嬢で、
学校の送り迎えも友達の家に遊びに行く時も、出掛ける時も、
常にだれかと一緒の行動を言いつけられていた。
数十年前のある夏の夜、少女は護衛の目をかいくぐり屋敷の脱出に成功する。
初めて、友達と夜の学校へ肝試しに行く約束をしたからだ。
楽しみで楽しみで仕方がなくて、見つかって連れ戻されてしまわないように、
待ち合わせの時間に遅刻しないように合流できるルートを子供の頭で一生懸命考えた。
目立たない外壁に梯子をかけて高校の校舎内に侵入成功、
弾む心のままに皆のいる方へ走ろうとしたたった数歩で、
ポーチュラカの小さな身体は水に沈んだ。
少女は、自分が忍び込んだ場所が目論見とは違う場所――
プールであったことは気づけないまま、そのまま命を落としたのだという。
(#2) 2020/05/24(Sun) 03時頃
『ポチュはね、可哀想なんだ。
大事な友達に会わなきゃと思うがあまり、
魂がここに迷い込んでしまった。
それ以来校内から出られなくなってしまったのも、
生前の言いつけが彼女を縛っているのかもしれない。
ポチュを守るための言いつけなのに、悲しいことだ』
ポーチュラカの兄や姉は当時高校生としてこの学校に通っていたらしく、
護衛たちを除くと唯一、一緒に家に帰ることができる存在が彼らだった。
ポーチュラカはこんなにも長い間独りぼっちでいて、魂としてはもう許されている。
けれども、道は危険だからと、「ひとり」で帰ることは許されていない。
だから、当時の兄姉と同じ年頃の少年少女と一緒になら
おうちに帰ることが許されるのではないかというのが明之進の見解だった。
(#3) 2020/05/24(Sun) 03時頃
『夕方や夜の学校で、鏡に少女の影が映ることがあるだろう?
この子が七不思議のみっつめ。
ひとりでいいんだ。
彼女を連れて元の世界に戻ってくれる子はいないかい?
手を引いてくれる子がいないと、この子の魂は永久に彷徨ってしまう』
『…うえっ、ひっく……よろしく、おねがいします』
ポーチュラカと呼ばれた少女は、
赤い眼を擦りながら、それでも真っ直ぐにあなたたちを見て、綺麗な仕草で頭を下げた。 **
(#4) 2020/05/24(Sun) 03時頃
― 本日の流れ ―
【本日の吊襲撃は、吊立候補制>ランダムです】(1名)
【吊投票のみ、襲撃はパスでお願いします。】
1.立候補される方は、RPで立候補し、
【立候補したことをメモで明記してください】
早い者勝ちではありませんので、
我こそは!という方は声をあげてください。
2.複数立候補があった場合は22時までにRPorメモの話し合いで、
どなたが迷子の送り届けをするか決めてください。
決まらない場合は、村建てが天声でランダムを振って決めます。
ただし、立候補理由がリアル絡む理由でバファリン請求の場合は、
バファリンの方を優先してあげてくださいね。
(#5) 2020/05/24(Sun) 03時頃
3.22時の時点で誰も立候補がなかったら、
明之進(天声)がこの人になら託せるという人をランダム who で指定します。
ポーチュラカを元の世界まで送り届けてあげてください。
ポーチュラカは校庭で一番大きい桜の木の元に佇んでいます。
「見つけたよ、おうちにかえろう」と声をかけると、彼女の呪いが解け、
翌1時の更新で元の世界に戻れる様子。
何かご質問がありましたら、遠慮なくメモでお聞きください。
天声をお待たせしてしまい、申し訳ありませんでした**
(#6) 2020/05/24(Sun) 03時頃
僅かな時間、明之進は様子を見ている気配がした。
何かを推し量ろうとするかのように一堂を見回した後。
『……みんな、元の世界に帰りたいだろう。
そうじゃない人もいるかな? …フフ…
話し合いですぐ決めたりしなくてもいいよ。
それぞれ好きに過ごして、ゆっくりと考えてみてくれないかな。
心の準備が出来たら、ポチュの元に行ってあげて。
彼女は校庭の、あの木のところにいるから』
白魚のような指が示す先には、
校庭で一番大きな桜の木がある。
その傍に、輪郭のぼやけた少女の姿があった。
(#7) 2020/05/24(Sun) 10時半頃
―2-B教室―
さて、俺たちが無事に戻ってこられたのはわかった。
逆に言えば幽霊ワールドにいるメンバーは
多分別の競技とか何かにチャレンジ中って事だな。
状況はわかるが、問題なのは他のメンバーが
どんなタイミングで戻ってくるか…だ。
俺は地震とほぼ変わらない時間に戻ってこられたと思う。
でも、一緒に居たはずのウィレムはいなかったから
多少の時間差は出るような気がするんだ。
[実際には放送室へ出向いたり
ストラックアウトをがっつりプレイしての事なので。
時間の流れは緩やかだったかもしれないけれど。]
俺はこのまま学校で他の奴らが戻ってくるのを待つよ。
園芸部で活動申請出したから長居もできるし。
コリーンはどうする?
帰るんだったら、伝言とかも聞いておくから大丈夫だぞ。
[女子だったら、慣れない学校で遅くまで居残りも
厳しいものがあるかもしれないと思い。
一応そんな提案もしておいて。
廊下に出て、校庭に面した窓から顔を出す。
生徒はまばらに見えたが、ユンカーやヤニクなど
屋外運動部員の顔は見えない。]
うーん…さすがにここで、ぱっと出てきてただいま!
としてくる奴はいないか。
[大きく息を吸い、窓から顔を出して大声で呼びかける。]
幽霊ストラックアウト勝負の参加メンバーに告ぐ!
先発隊は2-Bにいるからなー!!
[何人かの生徒は何事かと窓に視線を向け、
いぇーい!とガッツポーズをして発言者が自分であると主張。
誰かに声を届けられないかという期待と
ピスティオが変なことをしていたという話題から
自分たちの無事が伝えられる可能性に賭けたのだった。**]
メモを貼った。
─ 図書館へ通ずる廊下のどこか ─
……っ!!!
[よく磨いてある廊下で(美化委員のお仕事かもしれない)
足元がつるっと滑った。
受け身など取れる反射神経はないから、そのまま転んだ。
転ぶ瞬間、スカートだけは押さえたが、
見回すと周囲には誰もいない。
その時、はた、と冷静になり。
次には様々な想いがあふれ出した]
……どうして。
[──私は最後の最後に伝えられなかったのだろう。
……好きです、と、たった一言。
あちらの世界から戻る間際、ユンカー先輩が言った言葉。
“みんなで浦島太郎になる前に帰るぜ”
[──あちらと、こちらの時間差は?
タイムトラベラー的になってない?
そして本当に皆、帰ってこれるの?
『白銀の騎士』が帰って来た時に、
私が九十九髪のおばあちゃんになってたらどうしよう……
涙がぽろぽろ零れた。
──幽霊な成仏できないって、こんな時の気持ちに似ているのかしら。
──そうしていたのはどれくらいだったか。
まず、ピアノの音が聴こえて。
ここは音楽室も近かっただろうか。
ヘザー先輩のピアノのタッチに似てるかも、と、耳をそばだてる。
……と、腰を浮かしかけた時、聞こえたのだ]
幽霊ストラックアウト勝負の参加メンバーに告ぐ!
[“!!!はいはいはーい!2-B!
ピスティオ・アルトゥーロはここに!!!”
──あの時の声と同じじゃない?!2-Bって言ってる…!
ヘザー先輩かもしれないピアノの音も気になるけれど、
先にそちらに向かってみよう。
運がよければ、先発隊ともヘザー先輩とも、一斉に逢えるかもしれない…?
空気の入れ替えのため開いていたらしい廊下の窓から身を乗り出す。
ここからでは…ロイエの姿は見えないかもしれないが
声のする方角に向かって思いっきり手をふる。
気付いてもらえてももらえなくても、
ついさっきまでとは打って変わって、弾むように駆けだした**]
メモを貼った。
メモを貼った。
―音楽室―
[曲を奏でながら思い起こすのは別れ際のこと
あの場にいた人たちとの別れの挨拶や
蝶のように艶やかな後輩とのネイルの約束。
相変わらず鉄面皮ながらも、照れているような仕草がちょっと意外だった同級生
そして、優しいと言ってくれた彼の言葉。
優しいとかじゃない。私はただ、そこにアレンジのアイデアがないかと思っただけで。
返そうとする言葉は何故か喉に詰まって。
芸術の才能だって。そんなものを持っているという自信はない。
ただ、昔からピアノを弾くのが少しだけ好きだった。
ただそれだけ。
あちらで出会ったグレッグやシメオンのような。確固たる情熱があったわけでもない。
ピアノを弾く事がただ楽しくて、けれど、それを夢にするなんて思ってもみなかった。ほんの少し前までは]
[GWに入る直前。吹奏楽の顧問から持ちかけられた話があった。
音楽大学への推薦入学。
こんな時期になってもはっきりと先を決められなかった私への助言。だったのだろう。
結局GWが明けるまで待ってもらう事になったのだが、
そういえば、この不思議名事件に巻き込まれる事になった切っ掛けでもあるのだな。と今更ながらに懐かしく思う。
悩み事があるとつい、同じ曲を繰り返し手しまう私の悪い癖。
そのおかげで、今回の騒動に巻き込まれて、こちらでは想像も出来ないくらい。色々な事があった。
ずっと一人きりだったこちらとは、比べものにならないぐらい楽しくて]
楽しかったなぁ……
[曲を奏で続けながら、ふと本心が漏れる。
今回の騒動に巻き込まれて気付いた。当たり前の事。
他人と関わる事の楽しさ。
けれど、それの予兆とも言えるものを私はずっと前から知っていた。
ずっと気付かないふりをしていたけれど、その予兆をくれたのは――]
[海っぽいから好きだという理由は水泳部の彼らしい。と思う。
私が見つけた群青のチャイナドレス。創造主であるシメオンと共に今はもう、消えてしまったけれど
私があの衣装を纏ったら――なんて、そんな勇気はないけれど
今奏でるこの曲が。ハナミズキの花言葉が。
どうか彼に届きますように。*]
メモを貼った。
――。
[ふと、何かが聞こえた気がして指を止める
今のは……声?
[鍵盤を閉じ、立ち上がる。]
そろそろ動かないと。伝言もありますし。
[動く準備を整えると、1度音楽室の中を見渡して]
そうだ。
[思いつくままにノートを1枚切り取ると、共に旅立った友人へと「おかえりなさい。」伝言を書き残して、ピアノの鍵盤の上に置く。果たして気付いてくれるかどうか。]
さて、今度こそ行きましょう。
[何処にいるのかは分からないけれど、歩いていれば辿り着ける。はずだ。]
メモを貼った。
─ 2-B教室へ向かう途中、音楽室への渡り廊下近く ─
[ピスティオはあちらからの去り際も
さっきも2-Bと言った。
窓の外に見えるは夕焼けに映える葉桜。
つまり時間は、少なくともこちら側では
異変前と今は、ほぼ変わらないということ*
音楽室への渡り廊下近くを走り抜けようとした時
優しいメロディーが止った
あれは五月の唄
──果てない夢がちゃんと終わりますように
……やっぱりヘザー先輩な気がする!
ロイエは、音楽室の方向を見やった。
そこにヘザーの姿はあっただろうか?
ヘザーの姿が見えても見えなくても
大きな声で呼びかけてみる*]
ヘザー先輩……!!!
メモを貼った。
―音楽室付近の廊下―
[音楽室を出てすぐ、聞き覚えのある声に名前を呼ばれる。]
ロイエさん!
[間違えるはずもない。その声に応えて、声の聞こえた方へと急ぐ
少し歩けば、無事ロイエの姿を見つけて]
良かった。無事に戻って来れていたのですね。
先に来たお二人とはお会いしましたか?
[あの出来事が夢だとは思っていなかったのでそのままの調子で声をかける。
もし、私が見た夢ならば、あんなに楽しい夢にはならないだろうから。]
『そろそろ……誰か、来てるかな?』
明之進は静かに見守っている。
ポーチュラカはレティーシャに習った歌を歌っている。
涙の跡は残るけれども、表情はすこし、明るい。
(#9) 2020/05/24(Sun) 22時頃
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