199 Halloween † rose
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……どなたかいらっしゃるんですか?
[>>@47埃臭いものの、毛布は大きい。 身を包み隠す程度の役には立ってくれている。 独り言を延々とボヤくほどボケた人物だとは思っていないので 本当に何者かが居るのだと判断をする。 した所で、見えるものでは無いのだけれど
キリシマと何者か?の邪魔にならないように、 大人しく保管されていた血液を啜り。]
(190) 2014/10/25(Sat) 16時半頃
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もっと慝い…というと、貴方の血ですか?
[>>@48寧ろ血は通っているのかという 根本的な疑問を口に出し、思い出したように]
すみません、代金を支払うにも 服のポケットに財布が入っているので…。
[此処からそう遠くもない道ではあるものの、 下着すら纏わず毛布一枚で拾いにいくのは難がある。
空になったパックをカウンターの上へ預け、 持ってこられたスーツ>>@49に目を丸くし。
無言の圧力に、肩を竦ませて。 大人しく受け取り、部屋の隅でスーツに着替えてゆく。
下着が無いのでこそばゆい上、 着丈は悪くないのだが、幅や胴回りが大分余って、 格好もつかない事この上無いが、裸毛布よりはマシか。]
(191) 2014/10/25(Sat) 16時半頃
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― 街中 ―
ありがとう。 シーツもお借りしますね
[誰かの喧騒の聲は耳に届いていないが、 シーツを頭から被る形で陽避けにし キリシマに礼を告げ、店を出て行く。
緋色の結晶が通る道を進む足取りは、 食事をきちんと取った事もあり、存外軽く。]
………ぁ、
[帰路につくその途中で、赤髪を見つけ。>>183 夕日に包まれた街の片隅で、歩を止めた。 その腕に抱かれた衣服は、見覚えのあるもの。**]
(192) 2014/10/25(Sat) 16時半頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/10/25(Sat) 16時半頃
許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/10/25(Sat) 16時半頃
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[薬品の薫りが強いスーツ。くさい。あと、タバコ臭い ただでさえ日中は目が弱い。 斜陽を避けるように、屋根下伝いに歩く。
前が視えないと間違いなく転倒するので どこかの店の壁に背を預け、 シーツをヴェールのように頭から背にかけて流し
ドナルドもまた、自身に気づいたようだ。>>198]
……はい、ニコラエです。 えっと、その荷物…は、
[間違いなく自身の其れだろうと察しを届かせ、 明らかに菓子配り>>197には向いていない格好だと 理解を及ばせ、驚きに緋色の目を見開いていたが
打ち捨てられていると思っていたものを、 彼が拾ってくれたのだと分かれば、 嬉しそうに目を細めさせ、緩慢に近づき。]
(203) 2014/10/25(Sat) 18時半頃
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あの……君に会いたくて、
[謝罪を言うつもりだったが、表を出歩いた目的が先に零れ、 それから、すみません、と荷物の事を謝った。]
何度も足を運んでくれたから、 私も、君を探したくて………、ええと。
あの…
[どんな所に住んでいるのか。どんな風景を見て過ごしているのか
家主に一度招かれた場所にしか 足を踏み出すことのできない戒律はあれど 表から覗くくらいなら叶うから。
告げたいことをそのまま伝えるには、 余りに気色が慝いと解し、シーツを握り締め、黙り込んでしまう]
(204) 2014/10/25(Sat) 19時頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/10/25(Sat) 19時頃
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ええ、私の……。 すみません、靴まで預からせてしまって……。
[>>208近くなった距離で、動揺を右目から感じ取り。 往来を憚ることは特に無く。 道往く子供や住人も、動くオブジェのように見えた。
屋根から身を離したせいか、斜陽が差し、 頬にじわりと赤みが滲む。 火傷と変わる前に店へ戻らねばと思う反面で、 初めてこの時間、屋外で会えたのだからと 惜しむ気持ちもある。
そう、ニンゲンのように。 ニンゲンのように当たり前な環境で、陽の光の下で―― こうして話している。 些細な出来事で或るが、とても貴重で尊いものに思えた。
物思いに耽る思考を押し流し、 慌てて、荷物を受け取ろうと手を浮かせかけて。]
(212) 2014/10/25(Sat) 20時頃
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[告げられた言葉に>>209、安堵と充足が満ちる。 もう少しだけ、爛れずに話が叶うまいかと更に一歩詰め。 頭部を隠すシーツを持ち上げ、ドナルドの頭部も覆うように、]
……いえ、そんなことは。 薬店で休ませて貰ったので、
[シーツを抑えている手甲が、じじ、と鈍い音と共に 陽に爛れ、つめたい皮膚に熱を通す。 でも、赦されるなら、もう少しだけこのまま。 火傷の痛みは、麻痺して遠い処にあった]
、……トマトジュースとビールを貰ったので、 もし、良かったら………。
貴方の時間を、今晩頂けないでしょうか。 それに……私の選んだものが調和している部屋を、見たい。
(213) 2014/10/25(Sat) 20時頃
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[一緒に座ってゆっくり飲むなら、酒場では叶わない。 シーツの即席カーテンが覆う中で、 火傷よりも熱い切なさに、心を焦がし、顔を歪ませた。]
……私、も 貴方のことが、もっと、知りたいのです。
私の知らない貴方を、………教えて欲しいのです。
[左目を覆う眼帯と、明るみにある右目を見詰め。 ぽつり、ぽつりと繋ぐように言葉を間近で告げる。
薄手のシーツでは夕焼けを預かってしまう。 それのみが原因ではないが、白い肌は緋く染まっていた。]
(214) 2014/10/25(Sat) 20時頃
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……だめ、でしょうか
[>>219シーツの下で告げた言葉は、吐息も近く。 彼の告げかけた言は理解も易かったが、 陽の下での願いごとを、密やかな約を求める為に 忘れられてしまわないように。 忘れてしまわないように。
彼にとっての自分が、不思議な人物で畢ってしまわないように 自身にとっての彼が、……。
確認を促す声音は、震えてしまっていた。]
[>>220返って来たのは、笑顔だった。 万が一今日がハロウィンの終幕であったとしても、 彼は己の為に時間をくれると。
かえして己に問えば、それは―――是非もなく。]
(225) 2014/10/25(Sat) 21時頃
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良かった…。 嬉しい、
[覆われた仮面ではない、飾り気のない笑顔が 緋色の瞳の中に篭もり、他のなにも見えていなかった。 日光の輝くうちは昼目の効かない此の目にも 確かに彼の表情は、鏡面のように映りこんで。 互いに緋色に染まった顔を向け合わせ、微笑む。]
は、い…。 [シーツの繋がりをゆっくりと剥ぎ、 己の頭部と背に被さるように正す。
遅れて来た手の痛みに、 若干余裕あるスラックスのポケットへ手を差し込み、 火傷跡を隠す形で寄り添ってくれる躯に、ちいさく笑う。
道中、長い影が陽を遮断し、過ごしやすさを与えてくれた。 行きよりも存外楽な帰路を迎え、 雑貨店内まで荷物も運ばせてしまったが。]
(226) 2014/10/25(Sat) 21時頃
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― ガラス雑貨店「Curcubeu」 ―
[夕刻の店内。 筆記具をドナルドに所望されたので 半紙とペンを託し、その道順が記されてゆく紙を見下ろす。]
……はい、愉しみです。 また夜に……。
[ドナルドを見送ったその後。 半紙の上を、地図の上を愛おしそうになぞる。
癒えぬ火傷の跡、手背に唇を寄せて。 先程の眼帯を撫ぜる仕草と、照れた眼差しを思い出し。
緊張と、嬉しさに、唇は震え、口端は弧を描いた**]
(227) 2014/10/25(Sat) 21時頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/10/25(Sat) 21時半頃
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― →街へ ―
[鮮やかな緋色のブローチを小袋に詰めて、 月と狼、それに魔女が砂を溜める部分に描かれた アンティーク調の砂時計を紙袋に。
思い付きでいつもの便箋に文を綴り 二つの個装を鞄へと。 ビールとトマトジュースのボトルも押し込むと 持ってみた感覚は大分重くなる。]
あとは……。
[パーティーには行けないから。 硝子製の器に飴を詰め込めるだけ詰めて、 両手を塞がらせた状態で、店を後にする。
本当はスーツもキリシマに返したかったが 洗濯せずに返却するのは些か失礼かと。]
(300) 2014/10/26(Sun) 01時半頃
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― →魔女の家 ―
[さて、飴を預ける相手はどこにいるのか。 そして荷物を抱え街を巡るのなら、 徒歩よりも馬車が楽だ。 じいさんなので
硝子で拵えた南瓜の馬車は月の魔力で移動手段を持つ 荷馬車へと変貌を遂げ、後方に乗り込み。 まるでメリーゴーランドのような上下する動きで、 大きな南瓜を引く透明な馬は、大通りを闊歩してゆく
動くチャリオットのイルミネーションは 夕日が消え、疎らな灯り闇に包まれた街を通りぬけ、、 住人たちの「一度きりのハロウィン」に異彩を与える。
先日街ゆく女性から聞いた場所を頼りに、 ジェレミーの住処を目指す。 忙しいと訊いていたので留守だろうと思っていたが、 玄関にリー>>303が座っていた。]
(305) 2014/10/26(Sun) 01時半頃
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[飴の詰まった椀とふたつの品が入った紙袋を腕通し 馬車を降りて、中に入っていった青年に届くよう、 こんこん、とノックを数回。 ドアの内側に居るのなら、顔を出して貰えただろうか。]
リー、丁度良かった。 これをジェレミーに渡して貰えますか?
それと、こちらは貴方に。 ちゃんと歯は磨いた方がいいですよ
[ジェレミーは飴なんか食べるのか。 解らないが、分けてくれたらいいなと思いつつ。]
(306) 2014/10/26(Sun) 02時頃
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[自分には言えないことも他の魔の者には明かすかも知れない。 あの金狼は、きっとそういう男なのだと 何処かで理解を及ばせていた
ブローチを取りに来ることをきっかけに、 彼の力になってくれればそれでいい。
街を出るというのが嘘。 死んだら、なんて話が嘘。
そんな冗句、手紙には一度も載せられたことがない。 なにかを隠しているのは、阿呆でも分かること。 まして、長生きの隠者を舐めてはいけない。]
(310) 2014/10/26(Sun) 02時頃
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― →ドナルドの家へ ―
[用事を済ませると、再び馬車に乗り込み、 渡された地図の通りの住所を目指す。
部屋の灯りが灯っているのを確かめ、 家の前に馬車を留める。 朝日と共に溶けてしまう馬車は、そのまま置き去りに。
シルクハットを取り、一度大きく息を吐いてから 家の戸を控えめにノックする。]
……私です。
[眼帯をつけた彼が顔を出すと、信じて疑わぬまま。 既にものもらいが治まりかけている>>309とは知らないで。]
(312) 2014/10/26(Sun) 02時頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/10/26(Sun) 02時頃
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[ドアの内側で軽い物音がしたけれど、大丈夫だろうか。 施錠の解かれる音に、穏やかな表情で耳を傾けていたが、 やがて戸が開かれると、]
………あれ?
[瞼の上に出来ている痼が、随分薄くなっている。>>314 というか、眼帯が無い。 左目を飾る緋色と、彼の顔をちゃんと見て。
隠されていたものをひとつ明かされたことに じわりと胸に広がってゆく倖せを噛み締めた。 彼はちゃんと、示してくれた。 ――約束を守ってくれた。
目元に指を伸ばしたい気持ちを耐え、案内されるがまま 彼と共にリビングへと赴き。]
(315) 2014/10/26(Sun) 02時半頃
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……? これは、こないだ頂いたチョコレート?
[指の差す方向は、椅子ではなくテーブル。 どういう意味かと無言で考えた。
テーブルの上に置かれているのは、赤い包装のチョコレート。 あの時は、紙幣の下に隠されていた。>>0:222 では、今回もまたなにかが隠れているのかと 視線をチョコレートへ移し、それをそっと取り上げる。]
(316) 2014/10/26(Sun) 02時半頃
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[持ち上げたチョコレートの下に隠れていたもの。>>311 懐かしさしかない懐中時計は、 一見してただのアンティークでしかない。]
――………
[空気を噛む。 見覚えが有りすぎる時計だが、念のために。 恐る恐る蓋を開けると、グロリア女王と自身のモノクロ写真。
考えるまでもなかった。 彼が今まで預かっていてくれたのだと、直ぐに解し。]
(320) 2014/10/26(Sun) 02時半頃
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ドナルド、さん…… あの、これは…… ……。
[間違いなく己のものだと。 蓋を閉じ、彼を見詰める。]
………私、は……――
[伝えなければならない。 何故こんな写真が存在しているのか、
でも、語って、そして、嫌われてしまうのではないか。 化物だと確信され、拒絶されてしまうのでは。 正体を知られて、「いい別れ」を得たことなど、ほぼ無い
知りたいことは明かすと言った口が震え、 不安の滲む緋色の眼差しを、彼へ向けて。]
(321) 2014/10/26(Sun) 02時半頃
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……そう、でしたか。 あの時に…、
[>>322離さずに持っていた懐中時計。 こうして中身を改めたのは、百年は前かも知れない 酒場で拾われたのだと知り。
心地良い酒気と彼と交わす話の楽しさに 金の感触が消えていたのを気取れなかったのだと 一度目のハロウィンを振り返り、納得を覚えた。
それでも彼は、店を訪ねてくれたのか。 こうして家に立ち入ることすら、赦してくれたのか。
その事実に震えたのは、唇ばかりではない。 けして腐らない心臓が、震えていた。]
――… ええ、確かに私の ……時計。
(324) 2014/10/26(Sun) 03時半頃
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………そうでしたか、 いや、そうですよね……。
[>>323なにも買う素振りなく訪ねた彼を。 二度目のハロウィンを思い出す。 もしかしてあの時、時計を返しに来たのではないかと。 脈拍の速さを抑えるように、金のちいさな円盤を握り締め
泣きそうに歪んだ緋色の中に、 飾り気のない笑顔を浮かべるドナルドを映し。
異質さを分かった上で、知りたいと望まれてしまえば、 哀しみよりも、彼に応えたいという気持ちが勝る。
たとえ、良い別れにならなかったとしても、だ。]
(325) 2014/10/26(Sun) 03時半頃
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……ええ、貴方の言う通りだ。 私は、君や、君の街に住まう人々とは、違う。
ニンゲンの血がなければ生きられない、 陽の光の下では生きられない、ヴァンパイアなのです。
[噛み締めるように、一枚、また一枚と秘密のヴェールを取り去る。 目尻からこぼれ落ちた涙が結晶と代わり、 床へ落ち、ころころと転がって。]
私は、……あな、貴方たちの、生活を脅かす化物なのです ごめんなさい、……いまのいままで、お伝え、できず
[拒絶が恐ろしくて泣いているのか、 彼との別れが寂しくて泣いているのか。 解らないまま、聲が上擦ってゆく。 ただ、その奥にひとつあるものは、―――]
(326) 2014/10/26(Sun) 03時半頃
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私は、……君に惹かれてしまっている
[そこまで告げて、泣き声に変わりそうな辯を堰止める為、 口元を手のひらで覆う。 濡れた目は、彼から逸らせぬまま。
黎い右目と、同じ色の左目を見つめたまま。]
(327) 2014/10/26(Sun) 03時半頃
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…… 永久の、永遠に続く若さを得る代わりに 私の種族はヒトの血を啜らなくては、ならない
焼かれても灰にならない 溺れても死なない ニンゲンの息吹を刈り取ることで生きる
……私、は…千年以上を生きる純潔なる吸血鬼。
――生まれながらに、罪なのです。
(336) 2014/10/26(Sun) 04時半頃
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[>>324彼の求める真実を与え、写真の意味を訓え。 御伽噺に隠された真実は、 吸血鬼が生きる為に実在を知られてはならないこと。
開かれた両目を、ただじっと。 結晶体を生み出す緋色で、ただ、靜かに。
床に硝子の道をつくり、彼の暮らす空間に 異質なものを刻みつけて。 彼の日常を、狂わそうとしている。
動いている時間の中に、静止した針をねじ込もうと]
(337) 2014/10/26(Sun) 04時半頃
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[私は、それでも。 私は、 いまも、貴方を知りたい
眼瞼を伏せ、かつん、かつんと落下の音を響かせ。 この憶いだけは、どうか。 ドナルドに忘れてほしくない>>331]
――……ん、
[>>332絶句していたドナルドの手が浮くのを、 閉じた両目は捉えていない。
ただ、ケロイドが薄く殘る手甲に指が添わされ。 頬に感じる体温の高さに、震える唇を晒した]
(338) 2014/10/26(Sun) 04時半頃
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そう、ですね……、 教科書には、あるはずがない
[吸血鬼を泣きやます方法なんて。 ある訳が無かった。
そっと瞼を持ち上げると、 顔面を緋色に染めているドナルドが目の前にいた。 湯気でも立ちそうなその顔色に、 思わず笑ってしまい、かつん、とまた結晶が目許から落ちる]
……… 、
[>>333告げられた辯は、飾らないもの。 初めて会った時からかけ離れた、 今のドナルドの豊かな表情と同じ。飾らないもの。
その癖、溶かした砂糖よりも甘く、 切なく、身を内側から焦がしてゆく]
(339) 2014/10/26(Sun) 04時半頃
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私が化物であっても――…
[早鐘を打つ心臓の音が聞かれてしまうのが気恥ずかしいが 告げられた辯が真実だと、確かめるように 身を寄せ、シーツで作られたカーテンの中で そうしたように、額と、顔を寄せ、]
あ…
[ドナルドの心音が早いと、身を寄せてから悟り。 雫を拭うのは忘れたまま、吐息の重なる位置で 口端を緩ませ、安堵の息を吐いて。]
そうだな……、好きになってしまったら、――…。 ねえ、私は君を、………ドナルドを、もっと知りたい。
だから、
(340) 2014/10/26(Sun) 04時半頃
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[―――教えてくれますか?
口の動きだけで伝え、冷えた唇を重ねよう。
溢れそうな憶いが、涙の如く溢れないようにと。 だから、ねぇ。 封をして、塞き止めておきたくて。**]
(341) 2014/10/26(Sun) 04時半頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/10/26(Sun) 05時頃
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