208 【突発誰歓】ーClan de Sangー【R18薔薇】
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ふとまどのそとをみると、 そこからみえるきのははこうようしており…
[結局、ごく短い小説を選んで読む事にした。]
……紅葉?
[小説の中の一単語が心に引っかかる。 脳裏に浮かぶのは祖国の山々を彩る赤、黄、紫の生命の輝き。 冬という終わりの季節を前にしてより一層美しさを増す燃える命の色。
そもそも祖国で浦島太郎という不条理な物語が廃れず語り継がれているのは何故だろう。 亀を助けてやる親切をしたのに最後には老いて煙となって消えてしまうなんて報われない事この上無い。
其れでも語られるのは、 永遠のものなど無いからだ。]
終わりが来るから 世界は輝くのだろうかねぇ…
(161) 2014/12/28(Sun) 12時頃
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[もしもそうなのだとしたら、その前にあっしは……]
(162) 2014/12/28(Sun) 12時頃
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わあ、参休さん!
[クラン上位者にいきなり声を掛けられ、思わず本を取り落としそうになる。>>163]
いえいえ、適当に手に取って読んでただけで!
[市松模様の見事な着物を纏った彼とは、同じ国の出身であっても余り話をした事は無い。 多分、自分より身分が上だと思うとあっしが苦手に思って避けてしまう所為だろう。]
病床に伏せってる娘が、 窓の外から見える木の葉が全て 落ちてしまう頃には自分も死んでしまう のだと言っている話です。
[何を話したものか分からないので、取り敢えず読んでいた本の内容を説明してみる。]
あんまり面白いとは思いませんね。
(165) 2014/12/28(Sun) 13時半頃
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……参休さんは、祖国の紅葉は覚えていますか?
[ふと、尋ねてみようかという気になった。]
冬になったら、籠に入れて飼っていた虫も死んでしまって。 泣いていたら義母に「其れも定めだよ」と諭されたのを 思い出します。
[あの麗しい吸血鬼には誰が其の事を教えてやるのだろうか。]
(166) 2014/12/28(Sun) 13時半頃
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嗚呼、昼餉の刻限か。
[>>173参休と会話していればもうそんな時間。 食堂を飛び出して行ったのがついさっきのことのように感じられる。 目の前の参休との会話に戻る。]
じゅ、純朴というか、子供の頃は皆そうでしょう。 義母は……そうですね。確か良い母だったと思います。
[もう朧げな記憶だが、彼女の事を思い出すと穏やかな気持ちが心に満ちる。こんな珍妙な髪色をしている自分を育ててくれたのだから、きっと良い人だったのだろう。]
此処で泣いた事、ですか……? そりゃあ人との気持ちのすれ違いや嫉妬で泣いた夜もあるでしょう。
[記憶には無いがそういうこともあったろうと。 クラン内で「別れ」に関する涙を流した事が無いとは気付かず。]
(190) 2014/12/28(Sun) 15時半頃
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さてと、あっしはそろそろ食堂に向かいますよ。 参休さんは如何します?
[彼も食事をする気なら、食堂に向かいながら話そうかと。]
(191) 2014/12/28(Sun) 15時半頃
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半の目 丁助は、メモを貼った。
2014/12/28(Sun) 16時頃
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[参休の愛らしいという言葉>>201がこそばゆくって何か言い返そうかと口を開いたが、ごく穏やかで此方をからかう意図のない彼に何を言ってやったらいいか分からなくて其の儘口を閉じた。]
書庫の整理をしている者ね、 分かりましたよ。
[彼と分かれて、食堂へと向かった。*]
(203) 2014/12/28(Sun) 17時頃
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ー食堂ー
わあ、かすてぇらだぁ!
[食堂に入るなり、今日のでざぁとが目に入ってきて席に駆けて寄る。 食堂には何処か重い空気が漂って居たようだが、そんな事には気づきもしない。 思わず箸でかすてぇらを一口ぱくりと摘まんだ所で、隣の席の赤毛頭の存在に気づく。]
おや、木乃伊くん。具合は良くなったのかい?
[其れから食事を始めた。]
(204) 2014/12/28(Sun) 17時半頃
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あ、そうだそうだ。
[食事をしながら、参休からの頼まれごとを思い出す。]
ねえねえ、書庫の整理をしているのは誰か知ってる人は居るかい? はわぁどさんかね? 参休さんが用が有るらしいよ。
[周りの空気も気にせずに食堂に居る面々に呼び掛ける。 そのついでに金の長髪の好い人にも用向きを伝える。]
ねえお前さん、この後時間は有るかい? 別に無いならいいんだけどね。 ちょいと話したい事が有るだけだから。
(206) 2014/12/28(Sun) 17時半頃
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じゃあ、食後にあっしの部屋に来ておくれ。
[愛しい人にそう答える>>208と、はっとして主様の方をちらりと見る。先程の囁きを聞かれていたろうか……?]
ええとその、あっしの抱くお前さんへの思いの 真実って奴を伝えたいのさぁ。聞いておくれかい?
[非常に不本意だが、態とらしく媚びた声でそう言った。 限りなく不自然だが人の思いに極度に鈍感な吸血鬼には分かりゃしないだろう。 じぇれみには目配せで詳しい話は後でと伝える。*]
(213) 2014/12/28(Sun) 18時頃
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[じぇれみの食事が終わるなり、彼の腕を引っ張って自室へと向かう。 廊下を歩いている途中から、吸血鬼の耳に届かなくなった距離まで来たと思ったら説明を開始する。]
ねえ、変なんだよいくら衝撃的な事だった からってあっしが過去をあっさりと 思い出すのは。
きっとあっしは主様に隠れて過去の出来事を 定期的に思い出す手立てを持っているんだ。
[だから写真を見ただけで過去が蘇ったのだと。]
其れからね、
[部屋の前に辿り着き、戸を開ける際にくるりと振り向いた。]
(224) 2014/12/28(Sun) 19時半頃
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あっしは、故郷に居た頃は折り紙なんぞ 趣味にしちゃあいなかったんだよ。
[部屋の目立つ所に置いて飾っておいても不自然ではない華麗な和紙で折られた折り紙。 かつその紙の裏側は折られた状態では見る事が出来ない。
──隠し事を記しておくには ぴったりの代物じゃあないか。]
(225) 2014/12/28(Sun) 19時半頃
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半の目 丁助は、メモを貼った。
2014/12/28(Sun) 19時半頃
半の目 丁助は、メモを貼った。
2014/12/29(Mon) 00時頃
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ー自室ー
[部屋に入るなり棚に飾られた折り鶴のうち一つを手に取り解き始める。]
やっぱり……。
[其処には文字がずらりと記されていた。 祖国の文字ではなくクランで習った字で書かれているのは、何かあった時に他の入居者に読んでもらう為だろうか。
その鶴を解いた紙の裏側にはこう記されていた。
「主様にせがんで外へ出て祖国まで連れて行ってもらった。 あっしの育った村は跡形も無く其処はまるで異国のような有様であった。 主様に尋ねると外の世界ではもう其れは長い時が経ってしまったとの事だった。 喪心したあっしはこんな事忘れて仕舞いたいと言った。そうしたら主様は何時もの紅い薬を差し出した。 ところで、故郷の事をあれこれ思い出して帰りたくなったのはしばしば薬を抜くようになったからだった。」 ]
(248) 2014/12/29(Mon) 00時半頃
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つまり、外の世界ではもう何年も、 何百年も月日が経ってしまっている。 あの薬には記憶を朧げにする効果が有る。 其れが真実の一片さね。
[じぇれみに其の紙を見せて読ませる。 彼は余程驚いたかもしれない。 だが、だとしても其れは軽く流してこう言った。]
他にも有るかもしれない。 一緒に探しておくれ。
[その考えは過たず他にも「隠し事」を記した折り紙が見つかった。
折り紙二つ目。 「主様は時折外出をされる。 それとなく用向きを尋ねてみると、血を吸いに行っているとのこと。 薬で抑えているとはいえ、何故あっしらは血を吸う必要が無いのか。」 ]
(249) 2014/12/29(Mon) 00時半頃
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[折り紙三つ目。 「館の窓にはハワードさんが夜になる前にカーテンを閉めて回る。或る時、月が急に見たくなって廊下の窓のカーテンを開けた。 窓には”自分の姿しか"写って居らず月は見えなかった。その時、”後ろから”声を掛けられたので振り向くと主様が居てカーテンを閉めるように言われた。」]
二つ目の疑問は兎も角、三つ目の此れはなんだい……? 何であっしはこんな如何でもいい事を態々書いたんだ?
[首を傾げてじぇれみに意見を求めてみる。]
(250) 2014/12/29(Mon) 00時半頃
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[四つ目の「隠し事」がないかと思って部屋を更に探していると、屑篭の中に捨てられている折り紙が目に入った。 くしゃくしゃに成ってしまっているが、赤を基調とした和紙で折られた其れは紅い薔薇を模しているように見える。
ヒューに掃除をしてもらった時に壊されてしまった物だ。此れは滅多に手に入らないほど高価な紙で折ったのだった。 もしも此れの裏側に何か記してあるとしたら其処にはあっしにとって最も忘れたく無い事が書いてあるのではないか…? あっしは屑篭から其れを取り出して解いた。]
あっ、嘘!
[その内容を見るなりあっしは叫んで其の折り紙をくしゃくしゃに丸めて、屑篭に放り捨てて仕舞った。]
な、何にも書かれて無いごみだったよ!
[じぇれみにそう伝えるあっしの顔は赤い。 冗談じゃない、あの紙くずに書かれていた内容を読み上げたら主様向けに吐いた嘘が真実になってしまう。
だってこう書かれていたんだもの。 「絶対に忘れてはならない事:あっしは美しい金の長髪を靡かせる彼のことが愛しいって事。」 **]
(252) 2014/12/29(Mon) 00時半頃
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半の目 丁助は、メモを貼った。
2014/12/29(Mon) 00時半頃
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ん、誰かが、なんだって?
[折り紙を開いては放り捨ての作業をしている最中に彼が何か呟いた>>268気がしたが、よく聞き取れなかった。]
あの薬を飲まないと……さあねえ。 衝動を抑えるという効果も怪しい物だね。
[三つ目の折り鶴に関するじぇれみの意見には成る程とうなづいた。]
ああそうか、後ろから話し掛けられたのに 自分の姿しか写ってなかったのだものねえ。
あっしらは、主様とは 違う存在なのかもと思えてくるよ。
[いち。主様とは違う存在かもしれない。 に。外の世界では何百年も経っている。 さん。薬の効果は記憶を朧げにさせる事と…?]
若しかして……薬の効果って、
(276) 2014/12/29(Mon) 09時半頃
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[その考えが頭の中で形作られようとしたところで、>>252紅い薔薇の折り紙を屑篭の中から見つけたのだった。 ちなみにあっしの知る限り、紅い薔薇の花言葉は「あなたを愛してます」]
見ないでおくれよ! 見な、あ、あー!
[屑篭を守ろうとするもその努力も虚しく、あっさりと紙切れを取られてしまう。 彼がかさかさと紙を開いて行く中、あっしは袂で顔を覆い隠していた。]
手管ならお前さんの 目に付く所に置いておくよ……
[暗に紙に書かれている内容を認めて。 僅かに袂をずらして彼の様子を確認すると、其処から見える表情に驚いた。]
なんて顔してるんだい! そんな……泣きそうになって!
(277) 2014/12/29(Mon) 09時半頃
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[その瞬間自覚したのだけれど。
若しかしてあっしが今迄彼に想いを打ち明けなかったのは、彼の想いが本当であるか不安だったからでもあるんじゃないかって。
人に想いを抱く者なら誰でも感じる不安。でも普通の人間なら時間の限りに急かされて何処かでぶつかって行くのだよね。
悠久の時に身を任せて何時迄も向き合わなかったあっしは、全く酷な男だよ……]
(278) 2014/12/29(Mon) 09時半頃
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ああもう、あっしはお前さんの事が確かに愛しいよ! これでいいかい、全く。ふん!
(279) 2014/12/29(Mon) 09時半頃
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嗚呼……いいよ、あっしの愛しい人。
[抱き寄せる腕の温かみに、 逸らしていた顔を真っ直ぐ彼に向け、彼を見据える。 そして、愛の言葉でも囁くかのように麗しく目を細めてその言葉を発した。]
死ね。
(287) 2014/12/29(Mon) 16時半頃
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但し、あっしと一緒に。
[そう命じる唇の端はぐいと曲げられている。]
ふふ、死ねと命じろだなんて無粋な言い方だねえ。 共に心中しようだとか風雅に言えないものかね。
[何時もの人を馬鹿にした薄い笑いを浮かべて、あっしは彼の腕を引っ掴んで、部屋の外へと向かおうとする。]
行こうか、竜宮城の竜王様に玉手箱を貰いに!
[どうせだったら愉しい死に方をしようじゃあないか。 其れが風流というものだ。]
(288) 2014/12/29(Mon) 16時半頃
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へえ、誰にも言えない? じゃあ言ったあっしのものだね、お前さんは!
[部屋の戸を開け放ちながらくすくすと笑う。]
あっしだけのもの、ふふ。
[その響きが心底あっしには嬉しかった。]
この時間なら主様は厨房にいらっしゃるだろうかね。 ああ、矢っ張り死にたくないと言うなら今の内だよ?
[容赦無く腕を引っ張って行きながらそんな揶揄いを。]
(297) 2014/12/29(Mon) 17時半頃
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ー厨房ー
[厨房に顔を出すと狙い通り彼は其処に居た。]
珍しく手が止まってるじゃあありませんか、 手際の良い主様が。
いや。
吸血鬼殿?
[ぐいと上がった口端は蔑称のように その者の種族を強調する。]
(298) 2014/12/29(Mon) 18時頃
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[此処からはハッタリだ。 薄い笑みに僅かに緊張が走る。]
はっきり言うよ。 この館で吸血鬼なのは本当はお前さんだけだ。 そうなんだろう?
[もしも扇子を持ってきていれば 彼に突きつけていた場面だ。
さて、吸血鬼殿はどういう反応を示したか……?]
(299) 2014/12/29(Mon) 18時頃
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[此処まで綺麗にハッタリに引っ掛かってくれると申し訳ない気持ちになってくる。>>300然しそれはそれとして此方の要求は通さねば。]
あっしらと取引をしないかい、吸血鬼殿?
あっしら二人をクランの外に出してくれよ。 そうでなければ、この事実をクランの入居者 全員に知らせるよ。
さあ、何方がいい?
[あっしが此の要求をするのには勿論理由が有る。 死ぬ時には祖国の海を見ながらがいい。 そう思っていた。
しかしながら吸血鬼の選び得る選択肢には第三の道が有るだろう。其れは口封じの為にあっしら二人を殺してしまうという道だ。
それはそれでじぇれみと共に死ぬという願いは叶えられるのだからいい。真っ赤な花を散らして死ぬというのも乙なものだね。]
(301) 2014/12/29(Mon) 19時頃
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半の目 丁助は、メモを貼った。
2014/12/29(Mon) 19時頃
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[吸血鬼の白い牙が剥かれた瞬間、死を覚悟した。 だが、その牙は自分たちではなく吸血鬼自身の手首に突き立てられる。]
……っ!?
[「主様!」思わずそう叫びそうになるのを歯を食い縛って防いだ。]
一年分て、記憶を保った侭 生命を永らえさせる薬が一年分?
[信じられない言葉を聞いたような心地で聞き返す。 その時、吸血鬼の紅い瞳を目にしてはっとする。その瞳に孤独の色が見えたから。 初めて彼と出会い、思わず助け出そうと思ってしまったあの目だ。]
(313) 2014/12/29(Mon) 21時半頃
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大丈夫、一年も掛からないよ。 ただ祖国の海まで行きたいだけさ。 其れくらいは付き合ってくれるだろう?
[じぇれみに尋ねる。
其れから、吸血鬼に向き直ると恭しくこう言ってから袂を捲って札束と薬とを拾い始めた。]
有り難う御座います、お優しい吸血鬼様。
(314) 2014/12/29(Mon) 21時半頃
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ふふ、未練なんて抱くのかい。案外可愛いのだね。
[瓶に錠剤を詰め終わり立ち上がる。 其れから懐から巾着を取り出すと、海まで行くのに必要であろう分だけ錠剤をその中に移す。]
さて、悪戯をちょっと思い付いたんだけどね。 この瓶をこのクランの食堂に置いておかないかい?
[二人で一年分だから一人で二年分か。 誰が手にするか、記憶を失わないこの錠剤を飲んでどんな変化が起こるか分からない。でも、]
変化が起こるのは定めだと 誰かが主様に教えてあげなくちゃ……。*
(319) 2014/12/29(Mon) 22時頃
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[こつり。瓶は食卓に置かれた。 次いでに其処に放置されたまま 鳴らされていない鈴を手に取り、鳴らした。
リンリンリン。]
さあて、行こうか。えすこぉとは要らないよ。 ……ただ、あっしの隣に居ておくれ。
[其の晩、吸血鬼のクランを去る影二つ。 吸血鬼の血によって繋がれたクランを──*]
(320) 2014/12/29(Mon) 22時半頃
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半の目 丁助は、メモを貼った。
2014/12/29(Mon) 23時半頃
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