180 FESを迎えし戦場-漆黒たる年代記-
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そうともよ。俺は結局…目的は一つしかない。 冥王との戦争も、世界に混沌をもたらすのも、法の神へ挑むのも……総てはただ一つ。 ”始源の乙女”ヨーランダ―――――この腕に掴み取るために。
故に、冥界に落とされようとも! 法の神にヨーランダの魂を3つに分かたれようとも! アイン・ミラベル・ワルプルギス……その転生した3つの魂に挑み滅されかけようとも! 他の次元に魂を隠されようとも……
求めるのだ。何度でも!そして…
(113) 2014/06/09(Mon) 21時頃
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…そしてそれ以外の事はどうでも良いのだ!
[ガタン!椅子を蹴飛ばすように立ち、魔皇―――まだあどけなくすら見えるその眼前に立ちはだかる。]
……確かに!この館は極めて不安定、下手に事を起こすと余波で我等も永久に時空の迷い子となりかねん。 まあ、冥王たる者にそのような運命、訪れるとは思わんがな…
では行こうではないか。そして貴様は逝け… 王の戦を見せてやろう。冥府(ヘル)でな!
(114) 2014/06/09(Mon) 21時頃
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[厨房から扉が開く。馴染みのあるあの冥府の空気が流れ込んできた。 血よりも紅く、闇より昏い。 魂弱い者なら触れただけで正気を失いかねぬあの瘴気だ。 ―――――今となっては最早忌むべきものではなく、懐かしい]
さあ。再び戻ってきたぞ。思ったより亡者の数が減っているような気がするが…… まあいい。それはまた後だ。
[左右の手を振り掲げ、果てなき暗黒の空を仰ぎ見る。 神にこの地へ堕とされた時より、幾度となく仰ぎ見た空だ。そして、己がその手に掴むべき空だ。 その下で、両手を掲げる。総て(∀)をその手に掴む―――その決意]
(115) 2014/06/09(Mon) 21時頃
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……お前たちは下がっていろ。
[傍らにゆらめく、青白い2つの鬼火に声をかける。鎧姿の騎士と黒翼の戦乙女。その赤黒い空に対照(コントラスト)を形作る姿が地獄の瘴気に揺らめき、溶けていった]
人の生命は儚いもの…いかな英傑大聖とて、死ねば俺の…冥族の支配に浴するが法(さだめ)。そこに如何なる例外もない。 しかしその中で奴らのような者が1つぐらい仕事を完成させ、積み上げて歴史を作ってきたのだ。
(121) 2014/06/09(Mon) 21時半頃
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だが、現世が滅んでも歴史は消えんな。死してなお伝説の英雄、書物の偉人は魂を遺す。言ってみれば冥王は歴史すら我が物とできる、と。
以前俺に挑んだ人間達は俺を滅しかける事が出来た。 貴様はどうかな?魔皇。名は……ええと…
――――そう、ゼロ・スカーレット(O-Scarlet)。 無二の冥王に挑まんとする不遜の輩!
(122) 2014/06/09(Mon) 21時半頃
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[言葉と共に両腕を胸の前で組み、心の臓を叩き潰すようにがっちりと組み合わせる。 目の前の相手に、己に従属させる死ではなく――”滅(ほろび)”を与えるという意思表示だ。
体を包む青白い鬼火にも似た波動が全身を包んでいく。 己に枷を課す黥墨の法は此処ではいかなる効果も及ぼさぬ。 当然だ。亡者を黙らせずに地獄の王が務まろうか。
全身を青白い揺らぎが包んでいく。 青白い―――――負ではない、虚無の波動。 虚の波動。虚数の波動(イマジナリィフォース)]
(123) 2014/06/09(Mon) 21時半頃
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さて……貴様の望む全力かどうかは知らぬが。
―――――少し待たせたな。良いぞ。
[漆黒の外套をはためかせる。烙印の如き黥を全身に刻み込んだその姿を茫漠たる波動に包み込んだまま、目の前の魔皇を見据えて告げた。
不意に近寄った亡者は忽ちのうちに双方の発する気合…或いは波動によって滅されるやもしれぬ。 そういった戦い]
……違うな。強いて言うなら
(125) 2014/06/09(Mon) 21時半頃
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―― 武闘会-ラグナレック……の時間だ。
[青白い波動が渦を巻く。奔流となって、とぐろを巻く。 それは、この混沌の世界に巻き起こる戦の合図だった]
(127) 2014/06/09(Mon) 21時半頃
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無論……王は己に挑む者を侮りはせぬ。 ―――ダモクレスのように剣が吊るされているからだ。 法の神という剣を己が頭上にしているからだ!
[膨れ上がる波動が目の前の滅すべき敵を"睨み付ける"。
バチリ..... バチィ....
波動が災禍となって飛散し、鮮血の如き紅の髪と紅の翼持つ六羽の鳥に向けて放たれる]
――――――反転波動螺旋禍(ネガティブフォース・スパイラル)!!
[写真のネガの様な青黒い双つの光が渦を巻き、貫く槍となって目の前の緋色の翼に襲い掛る]
(139) 2014/06/09(Mon) 22時頃
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おおっと……!
[螺旋の波動は届いたか。それで押し切ろうとするよりも先に、魔皇の血冥術が全方位より己を狙い撃つ。 素早く漆黒の外套を翻した。その身に纏う青白い波動が全身を包み込んでいく]
猪口才な!
[血塊の弾丸は、その身に纏う虚数の波動の中に大半、掻き消えていく。]
言ったろう、虚数の波動(イマジナリーフォース)だ、これは…… 無論、それで届くとは思っていまい?
(141) 2014/06/09(Mon) 22時頃
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血界術(アヴィス・クリムゾン・アイギス)―――?
[その一撃はまさしく鮮血滴るとはいえ神々の盾。螺旋の渦を的確に受け止める。 が――――弾けた。]
馬鹿な……?!
[だが、その顔に余裕の笑みは浮かばない。一切浮かばない。 むしろ、驚愕の色がその表情にありありと浮かんだ]
侮っていたつもりはなかったが… 虚数の波動(イマジナリィフォース)を受け止め相殺した? あの盾が今の一撃と同じエネルギーを持っている……と?
(147) 2014/06/09(Mon) 22時半頃
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[いくら後退していようと関係はない。 後退するという事は、つまり衝撃を分散したという事だ]
……ならば。
[この波動はむしろ防御に力を発揮するもの。生半可な攻撃はそう効かぬとは言え、体勢を立て直させるわけにはいかぬ。両腕を前に突き出すように構え、凝縮した青白い波動を指先に集め、弾き飛ばす]
――――虚空波動雹霰破(ホロウフォース・ブリギット)!
[散弾のように大小、球状の波動が扇状に前方に放たれ、再び収束する。走査線上の物体は、空間ごと抉られたかのように消滅し、球状の傷痕を地獄の荒野に残していく]
ならばどうだ!
(150) 2014/06/09(Mon) 22時半頃
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[大小の散弾は走査線となって肉薄し……いや、掠めている! しかし当たったと感じたがその手ごたえがない…いや]
当たっていないのではなく… 当たったが意に介していない!
ッ…!纏われ!
[交わすより早く追撃はできる。しかし反撃より早く追撃はできぬ……飛び込むより早く第三檄を打ち込むことはできぬ。 その身に纏う虚数の波動を周囲に張り巡らし、大渦と還る。地獄の赤黒く血を吸った大地が摩耗し、塵となってゆく。]
(190) 2014/06/09(Mon) 23時半頃
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おおおおおおおおおッ!!!
[魔皇の一撃を交わしはしない。同じだけの勢いで撃ち込み、相殺せんと、ぶつかり合う。そう―――肉等はくれてやる。]
剃刀が我が頭上の剣に適うかッ――――!!
[血冥煉術灼蓮滅界―――クリムゾンインフェルノパーガトルブラッド。鮮血は煉獄の沸騰する岩石の如き熱塊へと変わる]
(191) 2014/06/09(Mon) 23時半頃
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ぐぁぁぁっ……!おのれっ……!!
[まともに喰らったわけではない。確実に青白い波動が血冥の術を包み、中和させている。ただ、そのエネルギーの甚大さゆえだ]
ならば……そのぐらいくれてやるわ!
[魔皇の右手が抉る脇腹をそのままに、青白く波動の膨れ上がる左手でそれを掴む。もう右手で頭蓋を狙う。右手に膨れ上がらせるのは絶対たる虚無…虚数の海へと続く一本の支流。]
そうまで見たいならくれてやろう……焼き付けて逝け、冥王の名の持つ重みというものをな! 喜べ!これは…お前で2回目だ!
(192) 2014/06/09(Mon) 23時半頃
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――――――永劫波動暴風雪(エターナルフォースブリザード)
(198) 2014/06/09(Mon) 23時半頃
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[その言葉とともに、右手の波動が爆発的に膨れ上がる。 ただ一点に集約した波動が弾け飛ぶ。
地獄に虚数の海が形作られていく。 地獄の大地に、空に……反転した青黒い波動が満ち満ちていく。 蠢く亡者が忽ちに掻き消え、血だまりの池が蒸発し、赤黒く罅割れた大地がぼろぼろと粉微塵になっていく。
正も負も――――あらゆる力を呑み込み消滅させる、 ガルガンチュアの鐘と共に行使された力。
惜しげもなく、解き放った。]
(199) 2014/06/09(Mon) 23時半頃
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三千世界を……?吠えてくれる、魔皇の小童が! それもまた……俺の夢よ!掴まねばならんのだ、この俺が…
冥王(ヘルマスター)が超越的 に 圧倒し! 君臨的 に 凌駕する!
ぐ、貴様の前で立ち止まってなどおれるか――――――!!
[脇腹が灼岩の如き鮮血を噴く。沸騰せんとする血液に噛みしめた歯が割れそうになる。。それを食いしばり、叩きつけるは――――永劫虚無へと導く波動]
このぉぉぉっ………!!
(246) 2014/06/10(Tue) 00時半頃
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[しかし、目を見開く。魔皇(ゼロ・スカーレット)の拳が、再生している]
――治癒の力…血癒冥術(リペアブラッド)だとッ?! …やんぬるか!?
[青白い波動が弾ける―――赤黒い冥族の血が湧き立つ。 そのぶつかり合う先に……
―――――あの時と同じ、永劫の刹那が見えた気がした―――]
(247) 2014/06/10(Tue) 00時半頃
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俺は…… 俺は、 掴まねば、ならぬ……
永劫の時を死に続ける者には、目指す導が必要だ…
死はない…… 死者の王に、死はない……!
俺こそが"死"だ……! 俺が与えるのが"死"だ……
俺が"滅"されては………
[紅と蒼。 白と黒。 双極の対照(コントラスト)が―――弾けて、
何も見えなくなった―――――――]
(250) 2014/06/10(Tue) 00時半頃
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[がくり、と膝をつく。脇腹が焦げ付くように爛れ、深く。その身を大焦熱に叩き込まれた直後のように、焼けつきている。]
はあ、はあ……はあっ……
[ほとんど半身を喪うに近い消耗。 辛うじて残った意識で、亡者にも劣る、低級の浮遊霊を掻き集める。湧き立ち零れ落ちる血を押さえるかのように、脇腹に濁った低級の死霊を詰め込む。
恥も外聞もない――――そうしなければ朦朧とし、、膝をついている事すらままならぬような、それ程の消耗。]
貴、様……… やって、くれ、た、な……
[二つの相反する力によって罅割れを越え、灰燼に帰した大地に片手をつき、唇をかみしめる。もう一度何かがあれば、対処できるかも分からぬ。]
魔皇……ゼロ・スカーレット………冥族か、これが…
[病み分けか、それも分からぬ。懸命に力を振り絞り、立ち上がろうとする。]
(255) 2014/06/10(Tue) 00時半頃
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さすがに目覚めた直後とは言え……思い知らざるを得んか。 今の儘では俺も法の神ばかりか、あの男。シルクハットのあの男にすら、足元にも及ばぬという事だ……
[忌々しげに血交じりの唾を吐き捨てる。目の前に広がるのは地獄の惨状。近辺の亡者も残らず滅されてしまっている]
辺獄(リンボ)とは言え俺の庭をここまでしおって……
貴様は滅されるが…万一滅に至らなければ、貴様のような危険分子を受け入れる神も冥王も最早おるまい。 死すらも死ねば、後は現世を彷徨い続けるのみ… その時貴様は、初めて俺と完全に同等な存在となりうるのだ。
……フ、ハハ…ハハハ…フハハハ……
精々楽しみにしておこうぞ、魔皇ゼロ・スカーレット(O-Scarlet)!!
[その言葉を残し、漆黒の外套を翻す。脇腹を押さえてではあるが、今は散り行く魔皇の残滓を残すのみ。 冥王は傲然とその場より消え、館へと退出に向かおう**]
(279) 2014/06/10(Tue) 01時頃
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―館・自室―
何だ…誰もおらんのか。
[退出した先は自分の部屋として使用人の小娘にあてがわれた一室。実に狭いが、文句は言わぬ。いや、言える状態ではない。]
しばらくは休息するほかあるまいな… ハンニバル・ジャンダークよ。
[脇腹に黄色く濁った低級の霊を詰め込んだまま、2人の魔人を改めて呼び出す。明らかに憔悴としているのがはっきりと見て取れよう。]
(293) 2014/06/10(Tue) 01時半頃
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俺は少し休養する。今暫しは貴様らに此処での事は任せよう。 それと、ヘルメス・トリスメギストス。
[招致に応じ、ローブの老人が姿を見せる。]
これを。先ほど魔皇から接収した。 それと―――愚者の庭園にて失われし片翼が蘇りし時天使は道を切り開くだろう。
だ、そうだ。
[魔皇>>265から聞いた言葉を伝えると、そのまま虚ろのまどろみへと沈んでいく**]
(294) 2014/06/10(Tue) 01時半頃
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