180 FESを迎えし戦場-漆黒たる年代記-
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2014/06/10(Tue) 21時半頃
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―食堂―
[夢渡《ウォーカー》に紅茶を注ぎ、 “お茶会”という奇妙な空間にて、
言葉交わすアリスと兎の様子を ゆうるりと観る“帽子屋もどき”の図、と言ったところ。 頬杖をつき、愉快そうに眼を細めていたが、
ふと懐から黄金色の懐中時計を取り出して蓋を開いた。 否、正確には時計ではない。 蓋を開いた其処には深き藍と金剛石を散りばめたような星空が広がっている。]
(@0) 2014/06/10(Tue) 22時頃
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―食堂―
[それ>>@0は創生の祈りを現世に伝える “神器”の一つである。
黄金の螺旋階段の主は 果てより来て果てまで続く俯瞰存在であるが故に 『 』《あれ》に触れてはならぬと はるか古に、盟約を交わしたのである。 其れゆえの此度、宴の“傍観者”。]
――ああ、そうだ。 あの娘《おとめ>>15》も、また“銀色”であったな。
[小さく呟くと、わらい、ぱちりと“懐中時計”の蓋を閉める。]
(@1) 2014/06/10(Tue) 22時半頃
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さて、お嬢さん《アリス》も眼を覚ましたことだ。 お茶会はお開きとしよう。
[ぱちりと指を鳴らすと、 残っていた茶器も淡い金色の輪郭をふわりと溶かしてあとかたもなく消えうせた。]
(@2) 2014/06/10(Tue) 22時半頃
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―館・屋根の上―
[豪奢な屋根の上、其処だけ切り取ったように 黒い猫が居る。深い青色の眸が、愚者の庭園を見下ろしていた。]
夜の女王よ。
[猫は尾を揺らす。 少女の悪態には答えぬまま茶会を終えて、忽然と食堂から消えた黄金の螺旋階段の主は、猫の側に現れる。]
さて、彼らは見事 《あれ》 を 手に入れられるだろうかな。 分かたれた三つの内の一つが アイン《0》と名乗っていたが――その大元。
――“無限の零”《はじまりのうた》 を。**
(@3) 2014/06/10(Tue) 23時半頃
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―画廊―
[館の中は広い。掃除だけでも一苦労だ。画廊のリノリウム床にモップをかける手を休め、壁に向こうまで並べられた絵のいずれもが、三千世界の有り様を示している。]
あら、この絵。こんなだったかしら…それにこっちも。
[ふと目を止めた絵は、青々とした山脈に血のように紅い空。
その隣は、珊瑚礁の見える黒紫色に濁った海。
そのさらに向こうは、燃え尽き炎上する大樹。
その奥の絵は――――――]
あら何もない。全部灰色で塗りたくってあるだけ……向こうのも。 館主様の大事にしていた絵なのに…
[一言呟くと、自分は再び黙々と掃除へと戻っていった**]
(@4) 2014/06/11(Wed) 00時頃
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―館の屋根の上―
[燕尾服の裾をふぁさりと 黒き風にはためかせながら 黄金の螺旋階段の主は視線を下にふと落とす。
その先には白い手袋に包まれた手――ではなく、銀の額縁がある。
灰色に塗りつぶされたキャンパスは よく見ると蠢きと微かな流れがあり、 それは、画廊に在るものとよく似ている>>@4]
嗚呼、……綺麗な天使《はねのあるおとめ》の絵であったのにな。
[挿して残念そうでもなく――むしろ愉快そうに螺旋階段の主は囁く。 霧が深くなってきた。 本来交わるはずのなかった世界の交わりが強くなっていくごとに、幾重にも、幾重にも“館”を包む]
(@5) 2014/06/11(Wed) 14時半頃
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[深まる霧は貴婦人の好むレェスのように 愚者の庭園の薔薇を撫で、 飾り窓に真珠の雫を飾っていった。
――異質。
力あるものには、それが分かる。]
“羽《なくしたもの》”が欲しいだろう。 さもなくば“王子様”の口づけか?
[灰に塗りつぶされた額縁の内側に、 黒を重ねた様な渦が踊る。]
(@6) 2014/06/11(Wed) 14時半頃
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[ >>@4同刻――画廊。
灰の絵画に黒き渦は踊る。 ぐにゃりと表面が歪み、何かが“中から、付き出てくる”。
呼応するように黒い羽が>>78>>69 ぼんやりと、“黒く”光り始めた。]
(@7) 2014/06/11(Wed) 15時頃
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[―― “ ど こに いる ――、 の”]
(@8) 2014/06/11(Wed) 15時頃
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[それは“声” 距離も時空も関係なく、 頭の中に響く、ガルガンチュアの鐘のような―――]
――、
[黄金の螺旋階段の主は やや小さな額縁の灰色の面を上に、自身から少し離して翳す。
つむじ風が巻き起こる。 風?否、それは―――片翼の黒い鳥の群れであった。]
(@9) 2014/06/11(Wed) 15時頃
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[――黒い嵐は画廊からも飛び立ち、 “誰か”を探して、羽ばたく。 それは弾丸のように。
群れが掠めたクリスタルガラスのシャンデリアが砕けて、割れて、また何事もなかったかのように巻き戻っていく**]
(@10) 2014/06/11(Wed) 15時頃
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―館―
[さてそれは、槍を携えた騎士が 破壊の意志を“石のようなもの”の“天使”に向けた それを切っ掛けとするように起こった。>>239]
(@11) 2014/06/12(Thu) 19時頃
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[ ――― 嗚呼、 ]
(@12) 2014/06/12(Thu) 19時頃
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[溜息のような、嘆きのような、 乙女が泣きだす前の震える吐息のような。
天使像の眸から、 涙が零れ
――否。これは、雨だ。 ――雨、雨、 ――雨、なのか?
天に渦巻くは額縁の中、灰色の渦から飛び出してきた片翼の黒い鳥である。 天使の像の傍ら、サイラスとシャル・ライトニスが目的の場所に向かった後、忽然と淡い金色の光と共に螺旋階段の主は現れた。]
(@13) 2014/06/12(Thu) 19時頃
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―――まったく、相変わらずの粗忽さだ。
[笑いが半分。 手にした小さな額縁の角を傾けて唇に寄せるような格好で、――奇妙な事に、降り出した雨に螺旋階段の主はほんの僅かも濡れてはいない。 天使の肩に、黒い猫が乗っている。]
(@14) 2014/06/12(Thu) 19時頃
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[雨脚は強くなり、 霧は薄れる気配を見せない。 “天使”は泣いているように目の端から雫を伝わせている。
雨を受けたところから、愚者の庭園の花々が 生き物のように蠢き始める。 一度“敵意”を向けられた故だろう、“天使”《それ》を守るように棘をもつ蔦が円を描くように絡まっていった。
さながら、 緑の要塞《アルセイデス・フェステ》。]
(@15) 2014/06/12(Thu) 19時頃
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乙女の領域に あまり踏み込むは無粋。
行くとしよう
[腕を差し伸べると、 黒猫が音もなく飛び降り、伝い、螺旋階段の主の肩と首になめらかに絡みつく。 退く際に、螺旋階段の主は手の甲で涙ぬぐうように天使の頬を撫ぜた。]
―――待て。しかして希望せよ《Attendre et esperer》
[藍方石の眸を細め、 優雅にして隙のない動作で“それ”に背を向ける**]
(@16) 2014/06/12(Thu) 19時半頃
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―愚者の庭園―
――――――・・・・・・。
[霧をずっと眺めていた。男の中で"ソコ"を見ていた女。 守られるかのような緑の向こう――――に。]
死が――――近い……? うーん………うまく言葉にできないな……。 あの正装の人に聞けば…はっきり分かるかな……。
[天使の佇むその向こうに死者のエネルギーをぼんやり感じる。 死んでいる己だからこそ分かること。 とある店で買った禁忌。
死を恐れて、死から逃げた――――女。 その魂は消滅も転生も赦されず、漂うだけの――――]
(@17) 2014/06/12(Thu) 22時半頃
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ま、アタシ幽霊みたいなもんだしねぇ……。 いいや、関係なさそうだし、アタシには。 っていうか、草なら燃やせばいいんじゃねぇ? こう霧が濃いと大分火力上げないとダメっぽいけど。
[アップをはじめました]
(@18) 2014/06/12(Thu) 22時半頃
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