64 色取月の神隠し
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―神社―
ゆりさん?…早かったかな。
[もしもいないようなら待つつもりで、再び神社へと戻ってきた男。ゆりが座っている場所は、ちょうど柱の影になって見えておらず。
社の方へと近づいていく。]
(57) 2011/09/18(Sun) 00時頃
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―菊屋―
あの 『おや』
[たまこの声に、娘の耳には届かぬ声なき声が重なる ふたりのあやかしの囁きを聞きつけた、簪の九十九の声には嬉しそうな色]
『逢魔時にはあやかしが騒ぐという。 あたしは揚羽、美麗であろう?』
『なんの話をしているかは知らぬが、人の世とはいかなるものか。 先刻会った竜笛の九十九…辰次さまも、人の恐ろしきを説いてあった』
[成ったばかりの九十九の力は弱く どうやら囁きがすべて聞き取れるわけでないのは 鵺と狐のあやかしに伝わったろう]
(58) 2011/09/18(Sun) 00時頃
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辰次様。
[足音に顔を上げると、水色の着物の男が歩いてくるのが見えた。立ち上がり、声を掛けて駆け寄る。]
…あの、お呼びたてして申し訳ありません。 どうしても、二人きりでお話がしたくて…。
[緊張を和らげるように二度三度息を吸い吐いたあと。覚悟したように真剣な面持ちになると]
辰次様は、あやかし、なのですね。
[辰次の瞳をじっと見つめた。]
(59) 2011/09/18(Sun) 00時頃
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……ご母堂の、ねェ。
その簪、素晴らしい逸品のようだし、大事にするといいよ。 そうだなぁ……例えば年降りて、九十九の神と成るほどに、ね。
[たまこの眸から視線を逸らさぬまま] 草団子と、それから胡桃の団子を貰おうかな。
[団子を注文する]
(60) 2011/09/18(Sun) 00時頃
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ん、
[現れた付喪の気配に、つい簪を注視したまま声を漏らしてしまい>>58]
いや、本当に綺麗な……簪だねえ。 大事なものなんだね。
[ばれぬようにと言葉を繋ぐ]
『そりゃあ、綺麗だけどさ、自分で言うかい。ま、そういうのはそっちの色男が教えてくれるだろうよ』
[成りは美女でも稚い九十九。揚羽に聞こえるよう、囁きを向けた]
『あたしは芙蓉、こっちが藤……のすけ。よろしく頼むよ』
(61) 2011/09/18(Sun) 00時頃
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― 先刻:秋月邸 ―
>>48 [一平太が広げた書物を横から覗き込む てのひらには白い毛玉がひとつ、ふよふよろ微かな動きにもゆらめいた ころころと転がり込んできたふたつの大小の毛玉には、未だ気づかない]
あれ、その絵は、この毛玉にそっくりだねえ。 け… へ?へいさら…
む、難しい名前だねえ。これ、なんて書いてあるの?
[見たことがない字が並ぶ図鑑に、むぅ、と唸って一平太に訊ねた 鮓荅(へいさらばさら、へいさらばさる)、と教えてもらい あ、と小さな声をあげた]
おしろい、を、食べる、…あやかし?
[どくん 胸が波打った]
(62) 2011/09/18(Sun) 00時頃
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あ、いたいた。 構わないよ、二人きりでしかできない話だったんだろ?
[駆け寄ってきたゆりを見つけ、呼吸を整えるように息を吸う彼女を見ていたが。]
………え?
[目をぱちりと瞬かせた。よもや、自分の正体を言い当てられるとは予想もしておらず。
いや、忘れていたが昔にもこんなことがあった。 確か、あの娘も巫女で…]
…あ、と、何でそう思うんだ?
[思わず目を逸らしながら尋ねて]
(63) 2011/09/18(Sun) 00時半頃
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…………。
[くるみの団子があるのなら、自分も欲しい。 が、藤之助の問いと視線への、たまこ反応が見たい。 今こちらから声をかければ、彼女が目を逸らす理由になってしまう]
…………。
[こっそり、藤之助の袖を引くに留めた>>60]
(64) 2011/09/18(Sun) 00時半頃
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これがそうなのか。 先程の簪の揚羽さんに比べて随分すんなりしてる―
[と、背中から呟かれた音に声が少し動きが止まる。 少し視線を泳がせると、>>45が。]
あれ。 あんなところにも。
[遠いのか、それとも元より聞こえないのか。 声は、先ずは聞こえなかったようだ。]
(65) 2011/09/18(Sun) 00時半頃
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『己は鵺で……そっちの芙蓉が言うように 今は藤之助と名乗っているもんだ。 お前さんが簪の九十九か。あぁ、確かに美しいねェ。 花に譬えるなら天竺牡丹(ダリア)と言った風情かな』
[>>58好奇心の強そうな物言いに応えて]
『なんだい、辰サンから聞いてるのか。 そうさ、人の子は恐ろしいものさ。
お前さんも気をつけたが良いぞ。 ――さもないと、己みたいに寄って集って打ち殺される破目になるかもなぁ』
(66) 2011/09/18(Sun) 00時半頃
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[>>63 辰次の言葉に、懐から手鏡を取り出す。]
この手鏡は、私と同じ、巫女であった祖母の形見なのですが…不思議な力があって、これを握り人の顔を思い浮かべると、その人があやかしか、人間か分かるようなのです。 祖母は、昔この力で同じようにあやかしを見極めたことがあると言っていました。子供の頃はただの御伽噺だと思っていたのですが…。
数日前、鏡に力が宿ったように見えて…、一平太様と辰次様のお姿を拝見させて頂いたのです。一平太様は人、辰次様…あなたは、あやかしでした。
[目を逸らす辰次に、語りかけるように]
(67) 2011/09/18(Sun) 00時半頃
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― 先刻:秋月邸 ―
明ちゃん…?
[その書には、けさらんぱさらん、とも書いてあり、幸運をもたらすともいう 危険なあやかしではないらしい 真剣な表情で読み進み 一平太におそるおそる、声をかける]
明ちゃん、おしろいたべない、って一生懸命言ってたよね… この子、けさらんぱさらん、なのかなあ。 明ちゃんが、育ててたのかしら…
[明之進が落としていったのだから、これが明之進のはずはない もしかすると、たまこと同じようにあやかしに憑かれたのではないか、と 自信はなかったので、眉は下がったままだ]
(68) 2011/09/18(Sun) 00時半頃
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(あ、気がついた>>65)
[毛玉はその場で跳ねた。 小さい毛玉も真似するように跳ねる。
名前が聞こえる>>68とコロコロと円を描くように転がった。 3回まわった。]
(69) 2011/09/18(Sun) 00時半頃
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たまこは、一平太の声に、大小の白い毛玉を目に留めた
2011/09/18(Sun) 00時半頃
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………………はあ。
[ゆりが取り出した手鏡と、ゆりの顔の間で視線がさまよい。沈黙の後に、ため息をついて頭をかいた。>>67]
ゆりさん、あのはねっかえり娘の孫だったのかよ… 時期的に、そりゃあ俺のことだろうな。 あまり似てないし、性格が全っ然違うから、子孫だとは思わなかったぜ…
[鏡の効力のことは知っているらしく。まいった、と言うように一度諸手をあげてから、ゆりと目をあわす。]
…何で、二人だけで会おうと思ったんだ? 見た所、武器も持ってないようだし…
(70) 2011/09/18(Sun) 00時半頃
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―菊屋―
>>60 [たまこは大きく目を見開いて目の前の男を見上げる 団子の注文は聞こえていないかのように、手はぴたりと止まったまま]
あの、
[男を見上げた瞳が怯えを含んで少し震える]
九十九神は…あやかしと、知れたら… その道具は、壊されてしまいますか…?
(71) 2011/09/18(Sun) 00時半頃
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『そういうこと……だね』
[人の世についての答えも、藤之助に任せ>>66。 たまこの様子を窺いながら、華やかな付喪へ問う]
『ねえ、揚羽。あんたは、このたまこって娘を、どう思ってるのさ?』
(72) 2011/09/18(Sun) 00時半頃
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>>68明之進くんが…? 聞いてみると、確かにそんな感じはするけど。 [たまこに聞く、彼の言動は確かにそれではあるが。]
>>69ん? 何だろ、くるくる回ってる。
(73) 2011/09/18(Sun) 01時頃
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婆様のことを、ご存知なのですか…・・・え?婆様のお話の中のあやかしって、辰次様、だったのですか…!?
[辰次の言葉に、驚いて目を丸くし…思いがけない偶然に、苦笑した。]
あやかしの方達の、目的が何なのかを知りたくて…。
人に紛れて、お祭を、楽しんでいるだけなのですか? それとも、人を攫うことが目的、なのでしょうか…。
(74) 2011/09/18(Sun) 01時頃
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[案外、存外ともある。 先程の話から繋がるように何気なしに、向かって。] 明之進くん…?
(75) 2011/09/18(Sun) 01時頃
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[品への愛着が九十九を産むのなら、その人間に九十九が愛着を抱いても不思議はない。 この揚羽、味方につけることができるや否や。 せめて、邪魔をさせない程には。
そう思案しながら、揚羽とたまこを*見つめている*]
(76) 2011/09/18(Sun) 01時頃
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[一平太に呼ばれる>>75とくるくる回っていた毛玉は止まって]
(いっぺーたー)
[ふよんと浮いた。]
(77) 2011/09/18(Sun) 01時頃
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薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2011/09/18(Sun) 01時頃
薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2011/09/18(Sun) 01時頃
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(しゅうごうー)
[浮いたちょっと大きめの毛玉はその場で回りだす。 くるくる、くるくる。]
[それに誘われるように、
窓の隙間から 扉の下から 本棚の隙間から 床の小さな穴から
真っ白な、小さな毛玉がたくさん現れた。]
(78) 2011/09/18(Sun) 01時頃
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―菊屋―
お姉さん……もし、あんたの周りに九十九神―― あやかしが現れたら、受け入れることが出来るのかい。 もし、あんたが平気だとしても、他の連中はどうだろうね。
[無理だろう? と、男の双眸が雄弁に告げる。 人の世は異物を受け入れられる程、度量は広くないと ――少なくとも、男はそう信じていたから]
あまり、人の耳目に触れるような不可思議な話が広まれば 大切なご母堂の形見が大変なことになるかも知れないね。
[悠然と微笑み、一度話を切る]
……胡桃の団子は二人分、頼むよ。
[何とはなしに、芙蓉が胡桃の団子を食べたがっているような、そんな気がした]
(79) 2011/09/18(Sun) 01時頃
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一平太は、>>78毛玉が集まる様を驚いてきょろきょろしながら見ている。
2011/09/18(Sun) 01時頃
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――…俺らの目的が知りたくて?
[風が吹いて、揺れた木々の葉がざわりと鳴った。 黄昏時が近い……]
後者だとしたらどうするつもりだったんだい? あやかしの中には、人をさらって食う奴もいるぜ…? 警戒心なさすぎだよ、ゆりさん。
[何でもないことのように、二歩三歩とゆりに近づいた。その細い腕を掴むのは容易くて。]
もっとも、俺は人は食わないけどな。 命を取るつもりはない。
(80) 2011/09/18(Sun) 01時頃
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喧嘩屋 辰次は、メモを貼った。
2011/09/18(Sun) 01時頃
日向は、辰次と別れた後、思案思案広場を歩く。
2011/09/18(Sun) 01時頃
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>>78なんだろうこれは―。
[部屋に集まってくる毛玉。 しかもあちらこちらか出てきている。]
でも、なんだか。 きれい…。
[驚きより感動のほうが勝っていた。]
(81) 2011/09/18(Sun) 01時頃
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子守り 日向は、メモを貼った。
2011/09/18(Sun) 01時頃
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私は、婆様からは、あやかしは恐ろしいものだと聞いて育ちました。でも、夕ちゃんや、辰次様は悪いあやかしにはどうしても見えないのです。だから、あなたにお聞きしたいと、思って… っ、
[腕を取られれば驚いてびくりと体を揺らす。けれど紡がれた言葉には負けじと辰次の目を見つめる。命を取るつもりはない、という言葉には小さく微笑んで]
…はい。辰次様は、そんなあやかしには、見えません。 命を取るつもりが無いなら…この手をどうする、おつもりですか?
[振り払うことはせず、小首を傾げて微笑む]
(82) 2011/09/18(Sun) 01時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2011/09/18(Sun) 01時半頃
巫女 ゆりは、メモを貼った。
2011/09/18(Sun) 01時半頃
子守り 日向は、メモを貼った。
2011/09/18(Sun) 01時半頃
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[人の耳に聞こえるのは微かな笛の音。 そして集った小さな毛玉達は一平太の周りを囲む。]
(83) 2011/09/18(Sun) 01時半頃
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(いっしょにいこうよ あそぼ いっぺいた)
[すこし大きな毛玉は一平太の顔の前でふわふわゆれる] [と、思うとたまこの前に行ってゆれて]
(たまこはおるすばん けだまのすごいとこみてって でも そうだな ちょっと忘れてもらおう ほんのすこし)
(84) 2011/09/18(Sun) 01時半頃
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……やれやれ。 あいつに…あやめに、ゆりさんの爪の垢煎じて飲ませたいね。 度胸がある上に、喧嘩っ早くて大変だったんだぜ…
でも、あいつもいないんだな。当たり前だよな。
[紡がれたのは、ゆりの祖母の名前。 腕は放さぬままだったが、声はどこか寂しげに響いた。]
…そうだなぁ。
まず、落ちついて二人だけで話ができる場所に、誘う。 ここは、人が来るかもしれないだろ。
[毒気を抜かれたのか、真顔で出てきたのはそんな言葉。]
(85) 2011/09/18(Sun) 01時半頃
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喧嘩屋 辰次は、メモを貼った。
2011/09/18(Sun) 01時半頃
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[辰次の口から祖母の名が出れば、目の前のあやかしと祖母とのつながりを改めて感じて、くすりと笑う]
ふふ。婆様はそんなにはねっかえりだったのですか。 私にはいつも、行儀よくしなさいと言っていたのに。
…はい。婆様は、私が幼い頃に、亡くなられましたから…。
[寂しげな声に祖母を悼むような色を感じて、微笑みに嬉しさを滲ませた]
…そうですね、分かりました。 どちらへ、行かれますか?
[真面目な面持ちの辰次を見つめて、そう返す。]
(86) 2011/09/18(Sun) 02時頃
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