158 雪の夜に
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負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2013/12/22(Sun) 16時半頃
ティモシーは、じゃ、ご一緒しましょうと婦人につげた。**
2013/12/22(Sun) 17時頃
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― 朝凪亭 ―
[一時課の鐘と共に目を覚ます。 朝食を頂こうと下に降りた頃にはもう、 町は動揺に包まれていたか。]
……喰われた?
[人づてに、昨晩の宴に割り込んで叫んだ男の死を知った。]
そっか。
[宿の女将に軽くスープ一杯だけ出してもらって、 旅人はフードを被り直す。]
ちょっと、様子見て来る。 ――ええ? 野次馬根性だなんて、人聞き悪いな。
[それでも、にっこ、と笑って見せるのは変わらずで。 からんとドアベルの音を残して外に出た。]
(53) 2013/12/22(Sun) 17時頃
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― 裏通りへ ―
[漁があれば、早朝からの往来もあるのだろう。 道の雪には既に人の足跡。 坂に足を滑らせないように、裏通りへ向かった。]
……――
[雪の、つめたい水の匂いではないものと、 さわさわとした、穏やかでない人の潮騒に近付く。
そこに、記憶にある、立ち竦む人影を見た。>>52 坂を上って来る途中であったようだ。]
おい、あんた――
[路地を下り、声をかける。]
(54) 2013/12/22(Sun) 17時頃
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[ヤニク声をかけられたヒューは、顔を上げた。 眉間にくっきりと皺が刻まれ、戸惑っているように揺れる目を、つい昨夜はじめて知った顔に彷徨わせた。]
あ、……
[言葉が出なかった。 咄嗟に出た言葉は]
あんた、暇か?
[返事も待たず、魚カゴをぶら下げた棒を押し付けた。]
(55) 2013/12/22(Sun) 17時半頃
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……顔色悪いけど、大丈夫か。
[こんなものを目の当たりにすれば致し方なし。 介添えが要るかと怪我人の様子を見守るが]
へっ?
[カゴを提げた担ぎ棒が胸元に押し付けられたので、 思わずそれに手を添える。]
(56) 2013/12/22(Sun) 17時半頃
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―教会へ至る坂道― [老人と少女と連れ立って、喧騒から遠ざかる。 雪の積もった日独特のしんとした冷えた静寂の中、 さくりと響く足音に、近く重なる時計台の鐘の音。 坂道をしばらく上れば教会は間近だ、 振り返れば眼下に広がる暗い色の冬の海]
――……船が、 随分小さく見えるのね。
[港に停留するエレクトラ号、 この町から離れそして帰ってきたその船、 はたして何を思うのか、女は小さく呟いた*]
(57) 2013/12/22(Sun) 17時半頃
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頼む、持っててくれ!
[焦った様子から、必死の懇願に見えたかもしれない。 軽くなった身で、ヒューは駆け出した。 雪で滑りそうになって、つんのめりながら、市場に取って返した。 魚屋の女主人の元へ駆け戻った。 息を切らしているヒューに、表情こそ然して動かなかったが、ワンダはたしかに驚いていたようだった。]
あねさん、 今日はもう、家からなるべく出るな。 店も早くしめちまったほうがいい。
[何の事だか分からないワンダは、憮然としていた。 裏通りの事だけ、事情を話した。納得しきれない様子のワンダを残し、ヒューは二往復目になる道を急いだ。]
(58) 2013/12/22(Sun) 17時半頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2013/12/22(Sun) 17時半頃
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えっ……
[憔悴したような態度が一変。 ずしりと両手に乗る魚カゴの重みに眉を揺らす間に、 ヒューは元来た道をとんで帰ってしまった。]
持っててって――こんな場所で、どうしろっつうんだ。
[宛先も解らない荷を預かったままでは、身動き取れない。 困惑する旅人を、見慣れぬものとして向けられる衆目に、 居心地悪そうにしながらも、無惨な遺体を流し見た。]
……
(59) 2013/12/22(Sun) 18時頃
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[ヒューも、恐らく荷物を取りに戻って来るだろうが、 再びこの場所に近付くのは好ましくはないだろう。 と、彼が去った方に少し歩いて、通りに出た。
裏道を使うのでなければ問題なく落ち合えるだろう。 何せ魚カゴを担いだ赤い男って相当目立つんじゃないか。]
(60) 2013/12/22(Sun) 18時頃
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[肺が冷たい空気でいっぱいになり、痛んでいる。 雪で滑って転びそうになるが、壁に片手をついて、なんとか事無きを得た。 目的地である裏通りで死んでいた人間の顔には、覚えがあった。 昨日の晩、集会場で「逃げろ」といっていた男だ。 歯噛みして、苛立ちまぎれに壁を殴った。 一度だけ、時間をたっぷりかけて、長い呼吸をした。
ヒューは裏通りに入る前に、真っ赤な服をきて、魚の入ったカゴを担いでいる男を見つけた。 目立つ姿だ。成り行きで押し付けたにしては、良い人選をしたものである。 旅人の元へ、ヒューが戻ってくる頃には、落ち着きを取り戻していた。というよりは、元の沈んだような印象に、戻っていたと言ってもいい。]
……ありがとう。
[すぐに礼を言った。 魚を返してもらうため、片腕を差し出した]
(61) 2013/12/22(Sun) 18時頃
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いや。……そっちこそ大丈夫か。
[戻って来たヒューに、軽く手を振って見せる。 差し出された腕に棒を渡そうと身じろぎをして、 しかし、それを果たす前に、少しばかり考えた]
これ、どこに持ってくとこだったんだ?
[向こう? と、坂を上る方を指して、つま先を向ける。]
(62) 2013/12/22(Sun) 18時半頃
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……あんたがたの、メシだよ。
[つまり、目的地は朝凪亭だ。 魚を返して貰えず、手は宙に留まったままだ。 ヒューは首を傾げた。]
(63) 2013/12/22(Sun) 18時半頃
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あ、そうだったのか。
[ひとつ得心して、頷いた。 そして歩き始めた。]
どうした? 行こうぜ。なら、道は同じだろ。
(64) 2013/12/22(Sun) 18時半頃
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……? だから……
[魚を返して貰わなくては。 そう続けようとしたが、旅人は坂の方へ向かっていってしまう。 どうやら持って行ってくれるようだ。ヤニクの背を追いながら、揺れるカゴの中身が減っていないかを、こっそりと確認した。 それからヤニクの横に並んで歩きながらも、怪訝そうに様子を窺っている。]
(65) 2013/12/22(Sun) 18時半頃
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[まさか、魚を減らした疑いが掛かっているとは思わず。 (何せ鮮魚だ。) 怪訝な視線には気付いていたが、かといって、 命じられなければカゴを返すということもない。]
俺らのメシって言っただろ。
[理由はそれだった。]
あんたは……あの男とは何か、縁があったのか?
(66) 2013/12/22(Sun) 19時頃
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……。
[誰が運んでも食べられるとは思うが、わざわざ取り返すという事は、今更しなかった。 旅人の質問に、ヒューは少しの考えるような間の後、気力に乏しい声で、短く答えた。]
……べつに。
(67) 2013/12/22(Sun) 19時頃
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ヒューは、ヤニクが、何故こんな質問をしたのかを考えている。
2013/12/22(Sun) 19時頃
ヤニクは、ヒューの無気力そうな声に一度、そちらを見遣り、
2013/12/22(Sun) 19時半頃
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そっか。
[昨日、見掛けただけの自分よりは何か、 もっと悼んだりするような事があるだろうかと。 そんな想像をしたけれど]
[冬の日の出は、やがて遅く訪れる。 道端や屋根の雪が、朝日に照り映えて眩しい時間になる]
(68) 2013/12/22(Sun) 19時半頃
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[死んだ男は、本当に、殆ど知らない人間だった。 実際に、彼の名前が、ヒューには分からない。 店の客ですらあるソフィアでも、名前を覚えようとはしなかった。]
あんたと、そう変わらないよ。
[静かな声で、そう付け足した。 この人好きのする感じなら、三日も町に留まっていれば、自分よりも余程良い人間関係を築くだろうとすら、ヒューには思えた。]
……。
[雪の反射で、眩しげに目を細くする。]
(69) 2013/12/22(Sun) 19時半頃
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[昨日来たばかりの旅人と、そう変わらないと言う。 ヒューが特別人付き合いを避ける性格なのか、 死んだ男がそうだったのかは、はっきりしない。
ただ、セレストがヒューを仲間と言っていた事は覚えていた]
……あんたは、他の住人とちょっと感じが違うな。
[立ち寄る船人すらこの町の温かい気質を気に入っている、 そんな印象を受けていただけに、少し意外だ。]
ええと……何だ。根を下ろしたがらない、感じ?
(70) 2013/12/22(Sun) 20時頃
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そうだろうな。
[ヤニクの「他の住人とは違う」という評価を、ヒューはあっさりと認めた。 自分は、いわば、余所者であるとすら思っているのだから。]
……去年までは、船で働いていたんだ。
[仮に、根を下ろしたくないと本人が思っていたとしても、頃合という物があるのかもしれない。 考えている内、不意に無くした腕への苛立ちが込み上げるが、足元に視線を落とすのみに止めて、内に押し込めた。]
(71) 2013/12/22(Sun) 20時頃
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ティモシーは、ヒューの傷の原因は知らない。
2013/12/22(Sun) 20時頃
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……あぁ、それで。
[航海に、片腕が利かない人間は難儀だろう。 船乗りが船に乗れない――あるべきようにあれない、 その苦痛というか虚脱というか、ままならなさを、 ぼんやりと思い描く事が出来た。]
1年、あの船の戻りを待ってたのか?
(72) 2013/12/22(Sun) 20時半頃
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[問いかけに答えようとして、自嘲していた。]
友達に会いたいと思うくらい、いいだろ?
[朝凪亭の傍までやってきて、足をとめて、手をもう一度差し出した。]
助かった。 悪かったな。あんた、関係ないのに。
[裏通りで魚を持っていて貰った事。ここまで運んでもらった事。それだけでなく、身の上話など、相手の酔狂で聞かせたとしても、それも含めてだ。]
(73) 2013/12/22(Sun) 20時半頃
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― 教会へ至る坂道 ―
[ましろが覆う教会への道を、滑らないように踏みしめて歩く。 その時、ソフィアの様子はどうだっただろう。
ただ、婦人が坂から船を見下ろし、述べた感想に頷いた]
あの船がここから見える景色がこの町の本当の景色に思えます。 一年に一度しかつかない船ですが、それほどまでに船を皆待ち遠しく思うのです。
[その船に乗って、兄もジェリーも行ってしまった。 町を出ず、ただ、この町でゆるやかに生きてきたことに後悔はない]
教会についたら、神父様にお茶をお願いしておきます。 もし、よろしければ、わしの孫が話し相手にでもなりましょう。
[そして、進める歩み。 ジェリーに似た声は、この年になると、痛みではなく、懐かしさだけが膨らみ、とても心地がよい]
(74) 2013/12/22(Sun) 20時半頃
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あぁ。良いと思うよ。
[待つ者の感慨を旅人が知る事はないが―― そういう意味では、これは他人事のような科白だけれど、 待つ者がいる分だけ帰りを望む者がいる事も確かだ。 笑みには微かに苦いいろも溶けるものの]
どういたしまして。
[とれたての魚介が宿の皿を彩る様子を想像して、 にっことした笑みを戻してカゴを返した。 ヒューが裏口辺りから魚を届けに消えるのを見届けると、 短い間、遠方に視線を遣る。
喰い殺されたという遺体のあった方角だ。]
(75) 2013/12/22(Sun) 20時半頃
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― 朝凪亭裏口 ―
[ヤニクから魚を受け取って、肩に担ぎ、朝凪亭の裏口の扉を叩いて、到着を知らせた。 大抵、従業員や手伝いの子供なんかが顔を覗かせるが、今日はどうだったろうか。 靴に雪をつけながら、じっと待つ。 その間、ずっと考えていたのは、片腕を失うこととなった理由に関してだ。]
(76) 2013/12/22(Sun) 21時頃
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[逃げろ、と叫んでいた男が殺された。
束の間、検分した限りは確かに喰われたような傷だったが、 野犬の類にしては場所の説明が難しい。
仮に、山で火事なり地崩れなりがあったとして、 食うに困った獣が町に下りたところで、 あの裏路地まで入り込むだろうか。
それよりは――]
人狼。
[その方が、説明がついてしまう。]
(77) 2013/12/22(Sun) 21時半頃
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お使い ハナは、メモを貼った。
2013/12/22(Sun) 21時半頃
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[>>74 眼下に広がる風景から、 視線をそらすことのないままに、 老人の言葉に女は静かに問いかけを投げる]
……あなたはずっと、この町に?
[丘の上から舞う風花、 帽子を片手で抑えて振り向く、 留めてしまっていた足を動かす]
お気遣い、ありがとうございます。 ……あなたは何かご用事でも?
[その言葉、 彼は茶の相手になるつもりはないように聞こえた。 そして時を経ても変わらぬ教会の全貌を目にした時、 女は胸を押さえて、ただため息を零した]
(78) 2013/12/22(Sun) 21時半頃
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女主人 ダーラは、メモを貼った。
2013/12/22(Sun) 21時半頃
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――……ええ、ずっとここです。 兄や、幾人かの知人は町を出てしまいましたが、自分は出ることはありませんでした。 ずっと船を迎えてこの年ですよ。
きっと、死ぬまでこの町を離れることはないでしょうな。
[出なかった理由はいくつかある。 けれど、そのひとつが、ジェリーに言った言葉だ。
ここが君の故郷だと、 帰ってきたときに言ってあげたいと思って、毎年船を迎え、 そして、とうの昔にあきらめたのだけれども。
今度は、兄の娘がこの町にやってきて、兄の死とともに、今度は彼女を励ますことが仕事となった。 それでも細かった命が途切れたとき、残されたソフィアはもう、自分の孫と同じ存在だったから]
(79) 2013/12/22(Sun) 21時半頃
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―回想―
あぁら、ホレーショーじゃないの。 お久し振りだね。今回は長くいられるのかい?
[旧知とも言える仲の船の乗組員に声をかけ、セレストと自分のほうに呼び寄せる>>1:159>>1:160。サイモンの声が聞こえたのはそのころだったが、あからさまに眉をしかめた]
なんだろうね、いつも素っ頓狂な奴ではあったけど、あいつもとうとうヤキが回ったかな… ほら、気にしないで。久し振りの再開なんだから水なんか注されちゃかないやしない。 ほら、海の上の酒より新しい奴だよ。それとも、酒は飲み飽きてるかな?まあどっちにしてもさ。
[そういって、店とあまり変わらぬ様子で酌にも回り、その夜は更けた……が]
(80) 2013/12/22(Sun) 21時半頃
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[それが事実なら。 上手くすれば、自分の手で突き止められるかも知れない。]
(81) 2013/12/22(Sun) 21時半頃
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― 早朝 朝凪亭裏口 ―
[身体3分の1ほどもある桶をもって、少女は井戸と宿とを往復していました。 歯を食いしばり、口をへの字に曲げて、小さな身体で踏ん張って。 冷たくかじかんで固まった手のひらが、朱色を肌に散らしています。]
[引きずるようなその姿も、少女にとっては毎朝の出来事でした。 まだまだ小さな女の子ですが、人を遊ばせておく余裕はありません。 朝はこうして水を運び、お昼に自由な時間があって、夜にはまたお手伝いです。 子どもに対する女将さんなりの配慮なのかもしれません。
もっとも。
スープを焦がしつけるような……仕込みを満足に手伝えないハナだけかもしれませんが。]
[裏口にその姿を見つけ、ハナは思わず桶の中身をぶち撒けてしまいました。]
(82) 2013/12/22(Sun) 21時半頃
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