314 突然キャラソンを歌い出す村5
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─ 部活中/桃園学園 ─
………ふう。 ショコラちゃん今頃デートかあ〜! 彼氏、どんな人なんだろ〜気になる〜〜……
…あ?
[部活の合間、お茶菓子を頬張りながら活動日誌を開く。]
あ〜? あれぇ〜?ないな〜〜… ……筆箱忘れちった。取ってくる!
[立ち上がり、部室を後にする。 特に急ぐ理由もない。 メアリーは鼻歌交じりに教室へ向かった。]
ふん♪ ふん♪ ふふ☆ふん…♪
(58) 2022/09/03(Sat) 00時半頃
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儺遣 沙羅は、メモを貼った。
2022/09/03(Sat) 00時半頃
本屋 ベネットは、メモを貼った。
2022/09/03(Sat) 00時半頃
儺遣 沙羅は、メモを貼った。
2022/09/03(Sat) 00時半頃
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>>41 >>42
[相良黒臣。 苗字は違えど、彼は当学院の理事長であるところの【紅杜藍斗】その人の血縁者である。
>>42
青き春のたけき理想をその旨に 夢忘るることなく 謳歌する そのひとみに映し 求めよう
(桃園学園校歌第1番より)
これは、紅杜藍斗理事長と、それを支えた友人たちによる桃園学園校歌だ。その校歌に携わった血縁が、今もなお、彼の寛容な学び舎にやってくることがある。 その一人が、相良黒臣であった。]
(59) 2022/09/03(Sat) 00時半頃
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[相良は、ひいじいちゃんのことをよくはしらない。 学校で会ったりはする。 目許がちょっとだけ似てると親戚に言わる。 彼の笑顔は涼しい。自分はそうではない気がする。 いつもあの爺さんは、生徒と話す声が優しい。
……あれこれ思うたび、父や母の声を思う。
ひいおじいちゃんにとって あの学校は、大事な場所だからね。
そんな風に当学校については教わった。]
(60) 2022/09/03(Sat) 00時半頃
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[貼りだされた校歌をみるたび…… 案外、自分も“それ”をやりたがってるのでは? と、思う部分もないでもない。
『青き春のたけき理想?』
それならわかる気がする。 全力を出す、とまでいかなくったって。 それに近い手触りのものがあるから感じられるものがある。 それを謳歌と言いはしないか?
いつか紅杜藍斗本人から、『どんな気持ちでいたか』なんて、聞いてみたいとは、思っていた。 これを機会に、なんて、こっそり一人、相良は思った。*]
(61) 2022/09/03(Sat) 00時半頃
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― 放課後 / フラワーカフェ「フィオーレ」 ―
あ、また花の方見ちゃって。 浮気ですか〜? もっと私の方を見てよぉ……
――…いやごめんコレは自分でもナシだわ。
[たまに冷静になりつつ、それでもずっと浮かれた様子で彼氏概念といちゃいちゃ。]
んん、でも本当に良いとこ。 メアリーと違ってお花は詳しくないけど…… うん、映えるっていうか素直にキレイ。
[自然由来の美しさに彩られた店内に感心する。 自分の彼氏に相性が良い感じもあって嬉しい。]
(62) 2022/09/03(Sat) 00時半頃
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[花の祝福とマスターの気遣いのおかげで、特に邪魔されることもなく。 ツッコミの入らないまま奇行が繰り広げられた店内は異様な雰囲気だったかもしれないが……]
あ……えと、そうだ。
[店内に視線を巡らせ、優しい雰囲気のマスター>>52を見つける。 そして、ショコラにしては珍しく、自分から初対面の相手に対して話しかけた。]
あのぅ…… 私たち、メアリーちゃんの紹介で来ました。 桃学の……で、わかりますかぁ? たぶん、よく来てる子だと思うんですけど。
(63) 2022/09/03(Sat) 00時半頃
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(チャイム音) [――Dreaming(夢忘るることなく) ――Singing(謳歌し) ――Seeking(求め続けよ)]
[放課後を告げる音色が校内に響く。]
(64) 2022/09/03(Sat) 00時半頃
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─ 放課後/桃園学園・教室 ─>>20
[鼻歌交じりに教室の扉を開いた。 誰も居ないと思っていたから…そこに彼が居たことに驚く。]
わっ……禰多くん居た!へへへ…
[気の抜けた鼻歌を聞かれたかと思って、 照れくさくて、笑いが漏れ出る。]
どしたの?今から帰り? 私はね〜忘れ物……それ!
[禰多の直ぐ側にある、自分のペンケースを指差す。 見つけた、と満面の笑みで。]
(65) 2022/09/03(Sat) 00時半頃
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―授業:3年の教室―
[――さて、穏やかな様子で始まった国語の授業に突然の抜き打ち小テストが挟み込まれる。 今回は漢字テストとか、そういうのではなく。 お題が示され、和歌を書いてみなさい。 詩を書いてみなさい。 そういうものだ。 苦手な生徒は苦手だろう。]
瑞々しい感性というものは 今だからこそ磨けるものだよ。
[ブーイングもなんのその。柳に風と微笑んでいた。]
ちゃんと書いてくれれば全部点数にするから。
[その実、生徒の今の想いを汲み取りたいという“ずっと理事長”な彼の願いも込められたテストなのであった。 桃の園を満たすものが良いものばかりであってほしいという、彼のエゴであろうか。]
(66) 2022/09/03(Sat) 00時半頃
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―授業後:3年の教室―
[それぞれの提出した詩歌や和歌が回収されていく。]
はい、今日の国語の授業はこれでおしまい。 記述式の設問は配点が高いことも多いから、受験の時も大切にするんだよ。
[はあいと気のない返事やはきはきとした返事などをそれぞれ愛おし気に聞いてから。 教室を出る前に、そっと一人の生徒に声をかけた。 平澤 みなみである。>>24]
なにか、気がかりなことがあれば いつでも聞くからね。
[理事長であり、教師でもある。わずかでも泣いたような赤を帯びていれば気になるというものだ。声をかけるだけかけて、無理強いはせぬまま、それじゃあね、と、教室を後にした]
(67) 2022/09/03(Sat) 00時半頃
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―廊下―
[ふっと、エメラルドによく似た目を中庭の見える窓に向けた。 今日も驚くほどにすがすがしい庭だ。]
……、若林先生のお陰だなあ
[>>40 かの人がその力を振るってくれているからこそだと知っている。生徒を守り、慈しむ心を持つ人がいることはとても心強い。]
――あ
[そうだ、と思い出す。 確か、管理計画書を>>37まだ受け取っていないはずだ。 急ぎ、だが早足程度で保健室に向かう。 足取りは軽い。 文化祭は青き春が特に輝く季節! 奇妙な風のことは、一旦忘れてしまうことにした*]
(68) 2022/09/03(Sat) 01時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2022/09/03(Sat) 01時頃
儺遣 沙羅は、メモを貼った。
2022/09/03(Sat) 01時頃
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―フラワーカフェ「フィオーレ」―
[時々変わった者たちが訪れることもあるが、よほど酷い態度でなければ基本的に我関せずのマスター。そこを気に入って来る者もいれば、苦手で去る者もいるようだ。拒まず、追わず。]
はい、どうなさいました?
[食器を戸棚に片付けながら、少女に返事を。>>63]
メアリーちゃん……ああ。 花輪メアリーさんですね。 ええ、常連さんのお一人なのでよく知っております。
[わかりますよ、と頷いた。*]
(69) 2022/09/03(Sat) 01時頃
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─ 放課後、教室 ─
[近付いてくる足音と鼻唄。>>58 間違いようもない、メアリーのものだ。 扉を開けた彼女>>65を迎えたのは、消灯したままの教室の中で一人、夕日を背に閉じた窓枠にもたれ、顔を真っ直ぐに向けてくる侑伽だった。]
──来た、か。
[何故か溜め息混じりに言うと、メアリーへ向けて二歩、三歩。歩みを進める。]
知ってるよ、忘れ物は。だから、待ってた訳だし。 …………。
[クエスチョンマークを浮かべる彼女の前で、普段は窺いづらい表情に、隠しきれない躊躇いのようなものを滲ませて。 もう一度、盛大に嘆息してから。諦めたように次の言葉を投げた。]
……一度しか歌わないから、よく聴いてて。
[そうして、息を吸い込めば。 クラシックギターの音色が、控えめに前奏をなぞる──]
(70) 2022/09/03(Sat) 01時頃
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──♪
雪に耐えた蕾が より鮮やかに咲くように 雨の後の夜空が より煌めいているように
不意に訪れる苦難こそ 君が選ばれた証だと たとえ(たとえ) 未だ(未だ) 識らなくても 感じてはいるだろう? 時を――
Lesson For You, Dear Princess 目に映るすべてが 優しくはなくても Blessing For You, Dear Princess 助けになる歌が きっと聴こえるから
君を守るのは 王子だけじゃないこと 確かに覚えていて
♪──
(71) 2022/09/03(Sat) 01時頃
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[日は殆ど沈んで、夜が近付いている。必要な『力』も満ちている。 ならば、すべきこと、出来ることは、こうして歌うことなのだ──善きひとを、より良き結末へ、導く為に。
未来が見える訳ではない。何が起こるかはわからない。 故に、彼が今贈れる『祝福』など、ささやかなものだが……無いよりは、ずっと良い筈だ。
クラシックギターの伴奏が、夕日の中にフェードアウトする。 赤みを増した教室に、無音とまではいかない、自然な静寂が戻ってくる。]
……ちゃんと、聴いてたね? じゃあ終わり。
ペンケース取りに来たんでしょ。 俺も、もう帰るから。
[普段、昼間に聴けるよりも、かなりはっきりした声でそう言うと。侑伽は鞄を手に、さっさと教室を出ていこうとする。]
また明日。
[ひらり、振り返らずに手を振って、立ち去った。*]
(72) 2022/09/03(Sat) 01時頃
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─ 桃園学園、化学室/少し前から ─
飛距離かあ。 あーーー、じゃバズーカ本体の素材を変えたら重くなりすぎますかね? エタノールの爆発に耐えられるように、もうちょっと強度を上げるとか…
あっ、あとこれ紙コップの中に何か入れられません? あと小型化と自動化。 まーー、そうなるともうバズーカじゃないかも。 えっと、打ち上げの…大型クラッカー? ほら、花火の応用で〜、こいつを床にずらっと並べて一斉にバババンッとやって。 派手だし昼間でも映えるし、文化祭にも使えないかな。
[柊木先輩の手にしているエタノールバズーカ。>>0:116 先輩が歌いながらぶっ放す光景は、そりゃ痛快だ。 どーんとやれば衆目釘付け間違いなしだし、沢山並べてぱぱんっとやれば、きっと華やかに違いない。]
(73) 2022/09/03(Sat) 01時頃
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やっった…! 僕まだ試してみたかったことがあるんです。 前にテレビで見たんですけど、火薬をこう、輪っかに置いて、その間に小さな火薬を幾つか散りばめて…
[そうして目を輝かせて花火の設計について語りはじめる姿は、もう立派な「バ」化学部員だ。そう、ここにストッパーはいない。>>0:129]
いいですね。 今年こそはやりましょうっ、部長!
[笑顔で拳を握って大いに頷いた。 ここの理事長はなかなかに懐が深い…らしい。>>0:122 だからまあ、大丈夫だろう。被害がなければ、多分。]
やっぱ花火は文化祭のクライマックスで…!
[と、部室のドアが開く。>>0:147]
(74) 2022/09/03(Sat) 01時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2022/09/03(Sat) 01時頃
儺遣 沙羅は、メモを貼った。
2022/09/03(Sat) 01時頃
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♪ 〜〜♪ ♪
やあ ようこそ、ここは化学部 「桃園学園おもしろ化学実験部」!
ここは楽しい実験場 (Little Paradise) 今日も愉快に弾けてる (Bom!)
いらっしゃい、君。さあご一緒に。 ここは眩い研究室 (Miracle Laboratory) 今日も笑顔が弾けてる (Bom!)(Bom!)
(75) 2022/09/03(Sat) 01時頃
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C o l o r f u l !
きらめく キミの炎色反応 Na,Ba,Tl, 何色だろう?
C o l o r f u l !
かがやく ボクの炎色反応 Sn,Ca,Li, 今日の気分
C o l o r f u l !
はじける 僕たちの炎色反応 Bom Bom 心のままに
煌めいている 虹のプリズム 走りだそう 虹の向こうへ Bom Bom! Colorful story……
(76) 2022/09/03(Sat) 01時頃
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― 放課後 / フラワーカフェ「フィオーレ」 ―
あ、良かったぁ。
[メアリーのことはちゃんと認知されているようだった。>>69]
素敵なお店だって、すごく推されたんです。 いつかは恋人とも行きたいな〜、なんて言ってました。
……、……
[じっ、とマスターを値踏みするように見つめて、]
(77) 2022/09/03(Sat) 01時頃
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うん、候補。 年の差はあるけど……有りですね。有り。
つかぬことを聞いちゃいますが……
――…本物の恋、興味ありませんか?
(78) 2022/09/03(Sat) 01時頃
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―授業後/保健室へ―
[鼻歌で校歌のポップアレンジを口遊みつつ、 保健室へと歩を進める。 在室であるのを確認してから軽くノックをして、]
失礼しまーす。
[口調は普段通り、 威厳などはない若い風味なのは変わらずだ。]
お疲れ様です、若林先生。 …今大丈夫かな?
文化祭の管理計画書って、どうだろう。 多分ね、化学部の子がやってくれそうな気がしてるんだよなあ。実行委員会の相良君も絶対ノリ気だろうし!
[そう、微笑みながら聞いたのだ*]
(79) 2022/09/03(Sat) 01時頃
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あ、相良!!
[同級生の顔に笑顔を見せて、先輩へとチラッと目配せ。 流石の呼吸で代数x>>0:150に代数y>>0:168を返した先輩に尊敬の目を向け、そうして続いてやってきた同学年生>>0:154に笑顔を向けて手を差し伸べた。]
と、芝原!!
[手を差し伸べれば、そこから新たな音楽が鳴りはじめた。 音楽と共に客人たちを化学実験室へと迎え入れる。 そうして屈託のなき笑顔を二人へ向けた。]
(80) 2022/09/03(Sat) 01時半頃
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わあ。芝原が手伝いに来てくれたの? やった…!やっぱ化学部に入りたくなっちゃった!? 見学も体験もいつでも歓迎だよ。あ、手伝いだっけ? うん、今はそっちも大歓迎だよ。
[クラスメートに捕獲された彼は芝原 律。1年の時のクラスメートだ。すごく…仲良かったか?といわれると良く分からないけど(チトがしょっちゅう化学室に通っていて、教室に居ついてなかったせいも多分にある)話すと案外悪くなくて、だから化学部に誘ってみたことだってある。 結果はご覧の通りじゃあるけど、存外これは悪くないのではあるまいか?]
来年からの化学部を一緒に盛り立てるためにも!!
[そう。来年になれば自分たちこそが、ここを引っ張るのだ。柊木部長に恥ずかしくない、立派な爆発部もとい化学部にしていかなければ……!]
(81) 2022/09/03(Sat) 01時半頃
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……なあんて。
[照れ隠しするように舌を出して。]
いえね、メアリーがまた変なこと言い出して…… 本物の恋がしたい〜だのなんだの。
まあ、変な子なんですけど…… 親友としては応援したくて。
どこかに脈が無いか、ちょっと色んな人に聞いて みようかなって思ってるんですぅ。
……アンケートみたいな感じですねっ。
(82) 2022/09/03(Sat) 01時半頃
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――放課後の桃園学園――
[闇に溶けるように、するり、とそれは学園内に現れる。 あくまでこれが自然なこととでも言うように、そこにある。
訪れに気づかず、平和に不可視の友を連れて下校した生徒>>29もいるし、それを追った弟もいた>>43。彼にとっては、いっそ姉の姿のほうが一大事かもしれない。 だが、男はそれらに構わず、すぅと息を吸い込んだ。 物語は止まらない。この男は舞台装置でしかない。 鍵盤が力強く和音を打ち、深く、低い音程ながらも鼓舞するような力強いメロディが空気を震わせる。 鴉が飛び立ち、ぬるく湿った風が巻いた。]
(83) 2022/09/03(Sat) 01時半頃
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―――― ♪
其れは刹那 瞬きの間に 揺らぐ視界 変わる世界 昼と夜のあわい
白日は朱く燃え 迷い子は深い森 夕闇は路奪い 樹々は茨に栄う
紫炎匂い立て 狂った歯車が回り出す
さあ征け 牙ひそめし餓狼たち 応えよ 我らが時は今
さあ征け こうべ落ちた騎士たち 応えよ 我らが時は今
(84) 2022/09/03(Sat) 01時半頃
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[この物語の『姫』は、この歌声を聞くだろう。 彼女には聞こえる。聞こえてしまう。主人公であるが故に。 彼女がどこにいようと、その脳裏に直接、語りかけた。]
―― お初にお目にかかる、此度の姫君。 私は夕暮――いや、"ヴェスパタイン"。
『逢魔が時』と呼ばれるものだ。
[その言葉を挟み、歌声は続く。]
(85) 2022/09/03(Sat) 01時半頃
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さあ征け 三千世界の蝙蝠たち 応えよ 我らが時は今
さあ征け 地の底よりの悪魔たち 応えよ 我らが時は今 ――――
[朗々と呼びかけるような歌声。 それらは、只人なら耳に心地よくは思わないだろう。 心を奥からざわつかせ、裏側を撫ぜるような響き。 声は桃園学園の中庭に広がり――"本来聞くべきもの"のところまで、風に乗って届くだろう*]
(86) 2022/09/03(Sat) 01時半頃
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[さらりと気の毒な元クラスメートを巻き込んで、金と伝手の話になれば、うむむと唸った。>>38>>57]
いえ、僕の方に金持ちはさっぱり。 人手……は、クラスのやつに声かけてみるとか? ちょっと聞いてみます。花火絶対楽しいし。
あとは金かあ……、あっ、そうだ! スポンサーとかどうでしょう。 ほら、近くの喫茶店「フィオーレ」とか! ちょっと聞いてきてみましょうかっ
[名案では!!と。 己の発想を疑わない顔で、きらきらと大きな目を柊木部長と周囲に向けた。*]
(87) 2022/09/03(Sat) 01時半頃
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