216 宵闇駆けるは天つ星
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[余四朗の独り言は聞こえていたかどうか、ただ増えた妖の気配が、滅していくのは風にも伝わり、ふうん、と鬼丞は目を眇めた]
どうやら、仕事はできるらしいな。
[闇の星と鬼の名と、厭う心と仕事もまた別の事、ひゅう、と鳴る風は穏やかならぬ内心を現しはするが、それを顔には見せずに、鬼丞は足を進める]
(55) 2015/02/08(Sun) 23時頃
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団子屋 たまこは、メモを貼った。
2015/02/08(Sun) 23時頃
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─ 回想・岩場 ─
[溜息を吐いた芙蓉が落とした言葉>>0:104の意味も解らず、不思議に首を傾げたまま。 顔に触れた指先が離れるまで、その表情は変わることは無かった。 だが]
な…
……な、まえ?
[芙蓉の問いかけに、ぱちり、瞳を数度瞬かせて思い返す。 自分の名は何と言ったか。 確か魚を届けに来る者達が呼んでいたのは]
…さや。
(56) 2015/02/08(Sun) 23時頃
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─ 回想・岩場 ─
[殆どの者は蛇の子と呼び、魚を置いたらそそくさと離れるばかりだったけれど。 一部の者が、名が無い事を不憫だと言い、吐けてくれた名が沙耶だった。 最も、年を重ね沙耶の身体が大きくなるにつれ、名を呼んでくれていた者も側に来なくなって名乗ることも忘れていた。 芙蓉に名を告げてから彼女の言葉に現状への警戒を見せて。 そんな自分に芙蓉から向けられた言葉>>0:105に、鳴らしていた警戒音を一旦潜めてから頭を振った]
ここは、さやの、ねどこ。
[やけにはっきりとした言葉で、離れる事を拒む。 実際、沙耶が冬でも眠らず動いていられるのは、温泉が湧き上がり温められている岩場のおかげだ。 此処にいる為に冬眠を知らず、時期はずれの脱皮を繰り返しているとまで沙耶には知らぬこと、だが。 芙蓉の気遣い>>114にはこくりと頷いてみせた後、離れる妖の目を見つめ]
…ありが、とう。また、ね。
[彼女の話の半分程しか解りはしなかったが、こちらを案じてくれているのだろうとは解ったから。 お礼と、再会を約する言葉を告げた後、彼女を見送った]
(57) 2015/02/08(Sun) 23時頃
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─ 岬 ─
ほぃじゃあ荒事先ん片すけぇ。
[移動に是が返る>>53のを聞き、その理由に同意して余四朗もまた岬から下りることにした。 ここへ来る途中に気になる横道もあったが、それも後回しにするつもり]
…んん?
[岬の先端から離れる刹那、村で妖を祓う人影がもう一つあることを知る。 見覚えは無いが、内なる力がざわめくものを感じた。 岬から下り始める鬼丞の後>>55に続きながら、余四朗は話しかける]
旦那ぁ、影ん他にもう一人居るき。 見ん顔じゃが、あれも闇じゃ。
[雑魚を祓うくらいの力は持つらしい、とも付け加えた]
(58) 2015/02/08(Sun) 23時頃
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武家の娘 沙耶は、メモを貼った。
2015/02/08(Sun) 23時頃
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それはどうもォ。
[>>50己に掛けられた言葉と分かればそんな言葉を返す。 親を失ってからは手先の器用さを買われて色々と悪さをしたもの。 客よりもツボを振る方が経験は長い。 師匠と出会ったのは己の力を無自覚に賭け事に使っているのを見咎められて…である事は他には知らされていない。
小物は減った、との言葉に周囲を見回す。 大蛇は片付いたらしく、深紫の烏と対峙する鬼火はゆうらりと炎を揺らめかせている。]
(59) 2015/02/08(Sun) 23時半頃
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人喰いィ? うわぁ、そんな妖が潜んでるンですか。
[ぼやく声に男は顔を顰める。 師匠には彼と比べられてきたものだが、兄弟子の気質は未だ知らず。 そんな時に、隙と見た鬼火が男の方に突進してきた。]
…ッじゃあ、そいつがこの村を?
[>>52道中差しを構えながら返ってきた言葉に応じる。 人を喰らう程の妖であれば、村を滅ぼす事も難しくはなかろうと。 続いた低い呟き声の意味は知らず。]
(60) 2015/02/08(Sun) 23時半頃
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ふーむ、あの餓鬼ともうひとり、か。 ……あちらも随分派手にやっておるようじゃのう。
[串刺しにした大蛇は放っておいて高見の見物ならぬ遠見の見物である。 因縁つけられてる方が何やら呟いたのは聞こえなかった――幸か不幸か。>>52
視線を大蛇の方に戻すきっかけとなったのは、別の声。>>54 振り返って即にんまりとした笑みを向ける]
確かにこれをやったのはわしじゃがそれがどうした?
……やらんぞ、誰にも。
[横取りを警戒してはいるがやはりどこか楽しげなまま、応える]
(61) 2015/02/08(Sun) 23時半頃
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─ 岩場 ─
[芙蓉を見送り、再び一人になった。 先までは気付いた四弦の音を確かめようと思ったけれど、芙蓉の話を聞いた後では迷う。 不用意に近付いて痛い思いをするのは御免被りたいが、空腹はこうしていても収まらない]
…どう、しようか。
[この岩場から離れるは嫌だが、ここから離れなければ餌にはありつけない。 人らしき匂いを避ければ良いかと、岩場から一歩、足を踏み出した所でぞくり、ざわりと。 何かが空気を、大気を揺らめかせた>>#0]
(62) 2015/02/08(Sun) 23時半頃
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─ 岩場 ─
───────… !?
[舌を出さずとも、全身が異変を察知する。 何が起きたのか解らずとも、本能が閉じ込められたと理解する。 恐怖と困惑を感じるも、沙耶にはそれが理解できない。 解るのは、何かが起きたということと、目に見える変化だけ]
…………なに、かが…いっぱい、くる。
…いい、においのする…なに、か。
[こちらに向かい集う妖達の気配に、ちろり、舌なめずりをした**]
(63) 2015/02/08(Sun) 23時半頃
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武家の娘 沙耶は、メモを貼った。
2015/02/08(Sun) 23時半頃
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─ 廃村・広場 ─
[弟弟子の存在を知ったのは、風の噂。 故に、その過去>>59の事などは知る由もなく。 ついでに、師が自分の事をどのように称しているか、も当然の如く全く知らずにいた]
……ああ、ここに来てすぐ出くわした。 ってー言うても、あちらさんもなんでこうなったか、はさっぱり知らんようだったけど、なぁ。
だからまぁ、元凶は他にいる……て事になるんやろなぁ。
[元凶に関しての確信はないが、少なくとも彼の樹怪は違う、と思えたからそう返しつつ。 突っ込んで行く鬼火>>60を追おうとする鴉は一時押し止める]
(御師さんやったら、ここで手ぇは出さんだろしな)
[内心過るのは、そんな事。 なお、呟きについては問われなかった事もあり、一時、意識の隅にぽいっと投げた]
(64) 2015/02/08(Sun) 23時半頃
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― 廃村 ―
[退魔師がいるであろう方角を眺めていた相手が、こちらの声に視線を戻す>>60。 人の姿に似せてはいても、手足は明らかにそれとは違う。 そんなこちらを見て、相手はにんまりと笑っていた]
しないよ、横取りなんてはしたない真似。
[楽しげな声にこちらも笑みを見せ]
あんた、何者だい? この辺じゃ見ない顔だが。 人じゃあ、ないんだろうねぇ。
[言葉で問いつつも足先を地にめり込ませ、細い根を相手の足許向け伸ばす。 微かに触れて気配を感じるに留める心算で、他意はない]
(65) 2015/02/08(Sun) 23時半頃
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ん?ああ、確かにもう一人。
[あれも闇、という余四朗の声に、鬼丞はやれやれと顎を撫でて肩を竦める]
村ひとつ無くなったんじゃあ、それくらいの人数は寄越されるだろうさ。
邪魔になるようなら...いやまあ、手は多いに越したこたあねえやな。
[些か物騒な笑いは、ひそりと重ねた言葉に押し隠された]
(66) 2015/02/09(Mon) 00時頃
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[>>64折に触れて出される名だから、年が近いのもあるだろうが思い入れのある弟子なのだろうと思っていた。 弟子を取る年頃の者に引き合わされた事はあるが、己と年近い兄弟子と出会うのはこれが初めてだった。]
…よくご無事で。
そうなんですか。 厄介な相手じゃないといいンです…けどッ。
[意識は鬼火に向けたまま応じるが、また距離を詰めてきた所為で言葉は途切れる。 彼の気遣いや意識の隅に追いやられた存在に気付く余裕はなく。]
ちくしょう、降りてこいッ。
[二尺の刀ではすいと避けられてしまい、口惜しげに歯噛みする。 中空で相手の動きを止めても意味はない。 慎重に動きを読む。]
(67) 2015/02/09(Mon) 00時頃
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薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2015/02/09(Mon) 00時頃
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[紅い炎が揺らめき、核となる骸骨が呵呵と嗤う。 そうして天辺の炎が左右に大きく揺れて――]
はあぁ…!
[突進してきた骸骨の歯を刃でいなし、周囲の時を進める。 鬼火の動きが鈍ったのを目視すると後方に飛び退き、助走をつけて]
こンの…!
[再び道中差し付近の時を早め、斜め右から一気に薙ぎ払う。 硬い骸骨の頭は真っ二つに割れ、纏っていた炎も消える。]
…はぁあああ…。
[男は安堵して額に浮かんだ汗を拭う。 口から零れるのは気が抜けた声。]
(68) 2015/02/09(Mon) 00時頃
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― 廃村 ―
[横取りしに来たのではないのなら、 様子を見にきたといったところか。>>65]
ん? わしか? ただの旅の者じゃよ。 見ての通り人の姿をしておるがのう。
[下級の妖を糧として引き裂く時など、爪の尖った獣のそれに近い手になりはするが、 今はそうではない。人の手と同じ右手をひらひら振ってみせる]
お主こそ何者じゃ、人に正体訊くなら―――…、む、待てよ。 分かる。わしにはわかるぞたぶん!
その木の根っこみたいな手足……もしや噂に聞きし人喰らいの樹の類かの?
[と、細い根が足許に伸びてきた。 ぴくりと眉が跳ね上がるも、 拾った小石をさりげなく手の内で弄びながらじっとしていた]
(69) 2015/02/09(Mon) 00時半頃
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村ん中は任せちもうてええかもなぁ。 妖と一緒ん祓うてしもたらいかん。
[笑いながらの言葉は鬼丞が隠した言葉>>66とやや似ていた。 それでも声には冗談めいた色が乗る]
ほぅじゃの、手は多い方がええ。 砂浜んとこも妖おるようじゃけぇ、わしぁそっち行ってみぃよ。
旦那どうすんけぇ?
[岬から下り半ばも過ぎた頃、余四朗は次の行き先を告げ、鬼丞に問いを投げた]
(70) 2015/02/09(Mon) 00時半頃
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─ 廃村・広場 ─
ま、お互いの利益優先した結果やけどな。
[御無事で、という言葉>>67にはさらり、返し。 後は言葉を継ぐ事なく、鬼火を落とす様子>>68を引いて見守る]
俺のも大概、扱い面倒な力やけど……。
[こっちも相当だな、と。 そう、思えば己が師が手をかける理由も腑に落ちる。 宿す力の制御が覚束なければ、煌星喰らおうとする闇星の本能に囚われる事もある、とは過去の己の実体験。 ……なお、この時は師匠に思いっきりどつかれ、文字通りの襤褸雑巾にされてようやく止まった、というのは余談として]
(71) 2015/02/09(Mon) 00時半頃
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おー、お疲れさん。
[鬼火を薙ぎ払い、気の抜けた声を上げる所にかけるのは、軽い声。 さすがに不利を覚ったか、周囲の妖は引いたよう。 引いた理由には、遠くない場所で言葉交わす妖たちの存在もあるかも知れないが]
しかしまあ、こんだけのが集まって来るとなると。 仕事、さっさと片すに越した事ないなぁ。
[あまり手間取りたくない、と。 思う理由は多々あるが、それらは表に出す事無く]
(72) 2015/02/09(Mon) 00時半頃
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……さて、これからどーする? 俺は、一先ず村ん中歩いてみるつもりでおるけど。
[小鬼以外の式を戻しつつ、投げかけるのはこんな問いかけ]
他にも同業さんは来とるけど……銀の御仁なんでなぁ。 できるだけ、かち合わん方が、お互いのためやと思うんよ。
[より正確にいうならば、力求める衝動が並外れて強い自身の星を抑えるがため、なのだが。 それは言葉にも態度にも、出す事はなく。**]
(73) 2015/02/09(Mon) 00時半頃
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― 廃村 ―
ふうん、そうかい? この状況で平然としてるただの旅人ってのも、まず考えられないけどねえ。
[逃げられなければ、根は足に触れその気配を読む。 姿と同様、妖気も巧妙に隠しているなら読み取れないかもしれぬが。 相手>>69がこちらの正体を口にすれば、くすりと笑って]
いかにも、あたしゃ人喰らいの樹。 名が必要なら芙蓉と呼んどくれ。
[噂はどこまで広がっているのかと思いはするが、そこは口には出さず]
ところで、旅人さんはここに何しに来たんだい? まさか、村人を残らず消しに来た、なんてことはないのだろう?
[相手の手の内までは見えぬが、警戒はこちらも解くことはなく。 埋めた足先に、僅かに力が入る]
(74) 2015/02/09(Mon) 00時半頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2015/02/09(Mon) 00時半頃
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ひゅうるり...
[風は止まらず辺りを巡り、鬼丞の元に妖達の動きを伝える。どれが誰とまでは判らぬが]
砂浜か、あっちに強い気配はそう多く無い、お前さんに任せて俺は別に回ってみよう。
[無造作に伸ばした腕からひゅうと風が余四朗の頭上に渦を巻く]
何ぞあったら呼んでくれ。これで声は聞こえる。
[声を伝える事だけが叶う風。護りというには不足だろうが、力を貸して欲しいかどうかは余四朗の判断に任せるというつもりで、鬼丞はそれだけを告げた]
(75) 2015/02/09(Mon) 00時半頃
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合点じゃ。
[別を回る>>75と返され、余四朗は任されたと頷き返す。 ひゅるり頭上に風が渦巻くのを感じれば、余四朗の瞳はそちらへと向いた]
おぉ便利じゃの、承知じゃあ。
[告げられたことに視線を鬼丞へと戻し、再び頷き返す。 砂浜まであと少し、とまでになった頃、余四朗は草履で地を蹴り柔らかい砂の上に着地した]
ほぃじゃあ旦那も気ぃつけてなぁ。
[そう声をかけて、余四朗は波打ち際沿いに砂浜を歩き出した]
(76) 2015/02/09(Mon) 01時頃
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こう見えても困ってるんじゃがのう……。
[人は誰もいないし結界は貼られるし。おお厄い厄い。>>74 妖気は発そうとせぬ時は隠しているが、 手の内の小石に込められた呪めいた力は暴けるか。言葉ひとつで石を爆ぜさせることのできるそれ]
ふぅむ、お主には似合いの名じゃの。 じゃあわしも名乗るて。たまこと呼んどくれ。
[人につけられ己に馴染んだ名を口にする。 ここに何しに来たか問われると再度眉をぴくりと跳ね上げ、]
わしゃあここに来たばかりじゃぞ? 消すも何もありゃあせん。 それに……、 人間は喰わん。
(77) 2015/02/09(Mon) 01時頃
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おうよ、お前さんも油断するなよ、余の字。
[砂浜へと下りた余四朗に、軽く手を振って見送ると、暫し、鬼丞はその場に佇む。 村の中に、他より強い妖の気配がふたつ、その程近くに、闇星の気配もふたつ]
あちらは、お手並み拝見といこうか。
[風は鬼丞から離れるほど、その力から離れ、一定を過ぎるとただの風となって流れ去る、だから、村の外側にある林の奥までは、探索は未だ届いていなかった]
樹怪が居たとか言ってたが...
[樹怪の類いは群れなすものではないとは知っていたが、そんな妖が棲んでいる場所なら、他にも潜んで居るモノが在るかもしれない。そう考えて、鬼丞は人家の無い方へと向かう細い一本道へと足を向けた]
(78) 2015/02/09(Mon) 01時頃
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[堂々たる態度で“人ならざる者である”と暗に示す。
飄々たる様子はなりを潜め、瞳を眇めることしばし]
わしは単にこの地に立ち寄っただけじゃよ。 何かよからぬことがあったらしいと小耳に挟んではいたが、 まさかこのような有様とは……噂を侮ってはいかんな、うん。
おぬし……知らぬのか。こうなった所以を。
[事情を知っていたのなら、見知らぬ者に村人を消した疑いをかけないはず。 問い返すと細く長くため息をついた**]
(79) 2015/02/09(Mon) 01時半頃
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― 林へ向かう道 ―
ひゅうるり、ひゅるり
[風鳴る音は、銀の星持つ退魔師がここにいるぞと、妖共に教えるが如く。寄れば滅すると、警告するが如くに吹き渡る**]
(80) 2015/02/09(Mon) 01時半頃
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[>>71己の言葉への返事は聞こえたが返す余裕はなく。
己の身に宿された力は兄弟子の言ったように面倒なもの。 元々は賽子の動きを制御する事に使っていた力だ。 最初はそれとは気付かずに、己が意のままに賽の目が出る事を面白がっていた。 それで少々の稼ぎをしていた頃に師匠と出会い、一悶着あって今に至る。
未熟さ故に操れる範囲や時間にも限りがあり。 師匠についていても疲労で動けなくなる程度で、力の制御を失う程の現場はまだ経験がない。]
(81) 2015/02/09(Mon) 01時半頃
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…どうもォ。 いやァ、未熟者で申し訳ありません。
[労いの言葉に応じつつ、胸を過ぐるのは己はまだまだだという思い。
周囲に妖がいなくなった事には取り敢えずの安堵を。 先刻感じた気配は少し離れたようだ。 もう一人の妖は僅かに存在を感じられる程度で、更に二人いるとは気付いていない。]
…ですねェ。 徒党でも組まれたら面倒ですし。
[早く片付ける事に越した事はないので、放った菅笠を拾い上げながら一つ頷いて。]
(82) 2015/02/09(Mon) 01時半頃
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団子屋 たまこは、メモを貼った。
2015/02/09(Mon) 01時半頃
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そうですねェ…。
[鳥獣の姿を取った式は姿を消し、向けられた問いかけに頬を掻く。 他の同業者とも会った方が良いだろうかという考えになったところ]
――あァ、煌星さんなンですか。
[男は困ったように眉を下げる。 煌星の同業者とかち合った事はあるが、闇星の衝動に飲まる事はなかった。 己に御せる相手でないと本能的に悟ったからなのか、それともそれが己の性質であるのかは分からない。
けれど師匠には闇星の性質については滔々と説明を受け、煌星を宿す者と関わる時には十分注意するようにと厳命されていた。 その一端にはこの兄弟子の一件があったからかもしれないが、彼の実体験は聞かされていない。
新たに得た情報も踏まえて男はふむ、と声を漏らし]
(83) 2015/02/09(Mon) 01時半頃
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真剣師 鬼丞は、メモを貼った。
2015/02/09(Mon) 01時半頃
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情報を得るには、別れて回った方が早い気はします。 未だ俺も此処に着いたばかりですし。 まァ、うっかり人喰いの妖に出会ったら事ですが――
[一応、逃げ足には自信がある方だ。 逃がしてくれるかどうかは分からないが。 離れた相手に言葉を送る術は男にはない。]
何処か、落ち合う場所でも決めておきますか?
[そんな提案をして、了解を得られたなら彼と別れるだろう。**]
(84) 2015/02/09(Mon) 01時半頃
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